(1) 業績
① 全般の状況
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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売上高 |
3,430億円 |
3,643億円 |
△212億円 |
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営業利益 |
316億円 |
437億円 |
△121億円 |
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経常利益 |
263億円 |
392億円 |
△128億円 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
186億円 |
297億円 |
△111億円 |
◎ 当連結会計年度の売上高及び営業利益は、新製品の伸長があったものの、薬価基準引下げや円高の影響、技術収入の減少、研究開発費の増加等により減収減益となりました。
◎ 経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益の減少によりそれぞれ減益となりました。
◎ 2016年より開始した5ヵ年の中期経営計画は、1年を経過しておおよそ順調に進捗しており、グローバル・スペシャリティファーマへの飛躍に向けて着実な一歩を踏み出しています。
日本における事業では、医療費抑制策に伴う後発医薬品の浸透や薬価基準引下げの影響を受けたものの、主力品及び新薬へ重点的に営業資源を配分し、主力の持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」をはじめ、二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「レグパラ」、持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」、パーキンソン病治療剤「ノウリアスト」が堅調に推移しました。また、9月には新製品「ルミセフ」を世界に先駆けて日本で発売し、乾癬治療において新しい選択肢を提供しています。
海外事業では、欧米子会社名をKYOWA KIRINに統一してブランドの浸透を図るとともに、新たに欧州で販売を開始したオピオイド誘発性便秘治療剤「Moventig」を中心に事業地域を拡大するなど、来るべき自社製品の上市に向けた基盤強化を進めました。
研究開発の分野では、成長のキードライバーと位置付けるグローバル戦略品の一つであるKRN23は、ウルトラジェニクス社との共同開発を進めており、6月に米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬の指定を受けたことに続き、年末には欧州医薬品庁(EMA)に承認申請が受理されました。その他、日本で開発中の複数の開発品や、欧米で進めてきたバイオシミラーFKB327の開発においては重要な目標を達成しており、早期承認取得と上市に向けた準備を進めています。
バイオケミカル事業では、為替の影響を受けにくい体質にすることや生産の効率化及び製品供給体制の強化を目的に生産体制の整備を継続すると同時に、健康志向や品質への関心が高まる中、既存製品の付加価値を高める取り組みも進めています。ブランド名をつけて商標登録を行い販売してきたCognizin(シチコリン)は、その機能性を評価され、米国で全国展開する大手健食チェーンのナショナルブランドに採用され、販売数量を大きく伸ばしました。また通信販売では、主力となる「オルニチン」に加え、新製品の「アルギニンEX」も消費者ニーズを的確に捉えた商品開発と販売戦略により、順調に売り上げを伸ばしました。
② セグメント別の概況
セグメントの業績は、次のとおりであります。
医薬事業
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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売上高 |
2,632億円 |
2,792億円 |
△160億円 |
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営業利益 |
263億円 |
362億円 |
△98億円 |
◎ 日本の売上高は、新製品の伸長がありましたが、4月に実施された薬価基準引下げの影響等により前連結会計年度を下回りました。
・主力製品の持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」や二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「レグパラ」は堅調に推移しました。
・持続型G-CSF製剤「ジーラスタ」、パーキンソン病治療剤「ノウリアスト」、2型糖尿病治療剤「オングリザ」及び尋常性乾癬治療剤「ドボベット」等の新製品は順調に伸長しました。
・抗アレルギー剤「アレロック」、高血圧症・狭心症治療剤「コニール」、好中球減少症治療剤「グラン」等の長期収載品は、後発医薬品の浸透等の影響を受けて売上高が減少しました。
・乾癬治療剤「ルミセフ」を9月に発売しました。
◎ 海外の売上高は、円高影響や技術収入の減少により前連結会計年度を下回りました。
・欧州及び米国では、癌疼痛治療剤「Abstral」及び「PecFent」等が伸長したものの、円高影響や技術収入の減少により売上高は前連結会計年度を下回りました。
・オピオイド誘発性便秘治療剤「Moventig」の欧州における販売権をアストラゼネカ社から取得し、4月から販売を開始しました。
・アジアでは、中国や韓国を中心に堅調に推移したものの、円高影響により売上高は前連結会計年度を下回りました。
バイオケミカル事業
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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売上高 |
836億円 |
888億円 |
△52億円 |
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営業利益 |
53億円 |
81億円 |
△28億円 |
◎ 日本の売上高は、前連結会計年度を下回りました。
・医薬・医療領域の売上高は、一部製品の価格下落等の影響により、前連結会計年度を下回りました。
・ヘルスケア領域の売上高は、「オルニチン」や新製品「アルギニンEX」をはじめとする通信販売が順調に伸長し、前連結会計年度を上回りました。
◎ 海外の売上高は、為替の円高進行等により、前連結会計年度を下回りました。
・米州では、米国で全国展開する健食チェーンのサプリメントシリーズに採用されたCognizin (シチコリン)等の販売数量は増加したものの、円高影響により売上高は前連結会計年度を下回りました。
・欧州では、輸液用・工業原料用アミノ酸が好調に推移しましたが、円高影響により売上高は前連結会計年度を下回りました。
・アジアでは、一部製品の競争激化による価格下落の影響で前連結会計年度を下回りました。
(2) キャッシュ・フロー
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当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
657億円 |
665億円 |
△7億円 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△489億円 |
△577億円 |
87億円 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△135億円 |
△140億円 |
4億円 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
130億円 |
127億円 |
2億円 |
◎ 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の127億円に比べ2億円増加し、130億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
◎ 営業活動によるキャッシュ・フローは、657億円の収入(前連結会計年度比1.2%減)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益302億円、減価償却費230億円、のれん償却額126億円等であります。一方、主な支出要因は、法人税等の支払額184億円等であります。
◎ 投資活動によるキャッシュ・フローは、489億円の支出(前連結会計年度比15.2%減)となりました。主な支出要因は、有形・無形固定資産の取得による支出292億円、短期貸付金の純増加額187億円等であります。一方、主な収入要因は、有形固定資産の売却による収入47億円等であります。
◎ 財務活動によるキャッシュ・フローは、135億円の支出(前連結会計年度比3.3%減)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額136億円等であります。
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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医薬 |
120,522 |
87.6 |
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バイオケミカル |
64,869 |
94.1 |
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合計 |
185,392 |
89.8 |
注1.金額は販売価格によっております。
2.当社グループ内において原材料等として使用する中間製品については、その取引額が僅少であるため相殺消去等の調整は行っておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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医薬 |
262,507 |
94.3 |
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バイオケミカル |
80,512 |
93.7 |
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合計 |
343,019 |
94.2 |
注1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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アルフレッサ㈱ |
45,970 |
12.6 |
46,761 |
13.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
近年、特に日本においては、医療費抑制策の進展に伴う後発医薬品の浸透、薬価制度の大幅な改定により医薬品市場の伸びが鈍化しており、研究開発志向型の製薬企業は、その収益の源泉を長期収載品から新薬へ、国内からグローバルへと転換のスピードを早めなければなりません。
このような環境下で、当社グループは、2016年1月公表の5ヵ年中期経営計画で示したように、「グローバル・スペシャリティファーマへの飛躍」をテーマに、「グローバル競争力の向上」、「イノベーションへの挑戦」、「卓越した業務プロセスの向上」、「健康と豊かさの実現」の4つの戦略課題の達成に取り組んでまいります。
当該計画においては、最終年度(2020年12月期)の経営目標を、コア営業利益1,000億円以上、海外売上高比率50%、ROE 10%以上と掲げております。
注. コア営業利益:営業利益+のれん償却額+持分法投資損益
ROE :のれん償却前当期純利益÷((期首自己資本+期末自己資本)÷2)
第一の戦略課題である「グローバル競争力の向上」では、グローバル戦略品の一つであるKRN23の欧米上市を実現させ、世界の人々の健康と豊かさへの貢献に向けて取り組んでまいります。KRN23は、米国では6月に米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬の指定を受け、欧州では年末に欧州医薬品庁(EMA)より承認申請が受理されるなど、欧米においての承認取得の期待が高まっており、早期上市の実現とその価値最大化に向けた取り組みを確実に推進してまいります。また、喘息及び慢性閉塞性肺疾患で開発中のベンラリズマブ(KHK4563)は、アストラゼネカ社へ導出しており、今後は技術収入という形で海外売上への貢献が期待されます。経済成長の続くアジアでは、中国における将来の安定的な成長へ向けた事業基盤の強化を進めるとともに、韓国、台湾、シンガポール、タイなど各国・地域の現地法人は、それぞれの国情や環境変化に応じた事業戦略を進めていきます。
第二の戦略課題である「イノベーションへの挑戦」では、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の4つのカテゴリー別に設けた各研究所にて疾患及び患者ニーズを深耕して得られた知見と、当社の強みである抗体医薬をはじめ、低分子医薬、核酸医薬、再生医療の領域で培ってきた最先端の創薬基盤技術やオープンイノベーションによる外部技術を組み合わせることで、新薬創出型の製薬企業として魅力あるパイプラインの構築を目指します。また、後期開発ステージにある新薬パイプラインでは、血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症で開発中のKHK7580、切除不能肝細胞癌で開発中のARQ 197、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病で開発中のRTA 402などが順調に計画された目標を達成しており、早期の承認申請、上市に向けた活動を加速してまいります。また、近年注目を集める腫瘍免疫分野でも、KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)を中心に他剤との併用試験を推進していきます。
さらに、第三の戦略課題である「卓越した業務プロセスの向上」では、研究開発から製造・販売まで一貫した各機能の更なる連携強化を進め収益力の向上を図るとともに、グローバルガバナンス体制の構築やコンプライアンス意識の徹底など、信頼される企業としての成長を目指します。特に日本では、地域の医療に貢献していくエリア戦略を加速し、質の高い医療情報を提供しています。さらに、製薬会社の責任として、医薬品という高い品質が求められる製品を安定的に供給するために、生産技術を更に磨きより信頼性の高い生産体制を構築してまいります。また、「スマートワーク」の推進、多様な人材がお互いを尊重しながら活躍できる環境づくりなどの取り組みをさらに強化してまいります。
第四の戦略課題である「健康と豊かさの実現」では、アンメット医療ニーズを充足する革新的医薬品の創出、適応拡大・剤形追加や高品質な製品の安定供給を実施しつつ、医療費抑制策に対する社会的要請への対応策を実施してまいります。当社ではこの取り組みを、社会との共有価値を創生する「CSV(Creating Shared Value)経営」と位置付け、多様化する医療ニーズに貢献してまいります。
富士フイルム株式会社との合弁事業であるバイオシミラー事業は、高品質でコスト競争力にも優れた医薬品の世界市場への展開を目指した開発を進めております。アダリムマブのバイオシミラー医薬品FKB327では、販売戦略を含めた事業提携にも鋭意取り組んでおり、今後、欧米での申請作業を進めてまいります。また、アストラゼネカ社と提携したベバシズマブのバイオシミラー医薬品FKB238についても、国際共同治験が順調に進捗しております。
診断薬事業は、個別化医療や予防医療が進展していく中で今後ますますその重要性が大きくなり、ヘルスケア領域での新しい事業機会の可能性も高まるものと考えられます。協和メデックス株式会社では、日本にて、新製品となる原発性アルドステロン症の診断試薬の承認の取得に加えて、ビタミンD欠乏性のくる病、骨軟化症診断試薬の保険適応を取得し販売を開始しました。また海外においては、FGF23診断薬や便潜血診断の米国における事業展開の準備を進めており、各種疾患の治療に必要な先進の診断薬・診断機器を提供してまいります。
バイオケミカル事業では、医薬・医療・ヘルスケア領域のスペシャリティ分野での高いシェアを活かし、「収益基盤の強化」と「健康を基軸とした価値提供」を重要課題として取り組みます。生産拠点の再編に関しては、山口事業所(宇部)から同事業所(防府)に生産を移管する品目に関し、2016年中に防府の新設備での試験製造を無事に完了しました。また、健康を基軸とした価値提供では、米国から世界に展開するマーケティング戦略の一環として、米国現地法人作成の情報誌「aminoscope」を世界の顧客に届けました。引き続き、生産拠点の再編により、工場生産性の向上を図るとともにブランディング品目の更なる価値向上、通信販売事業におけるお客様との関係づくりの強化を進めます。また、機能性データの提供及び知的財産権の活用により、全てのお客様の健康にとって単なる素材・物質以上に価値あるものを供給していきます。
当社グループは、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」というグループ経営理念を掲げ、新薬開発を中核に、バイオシミラー、診断薬、バイオケミカルの各事業を総合したユニークな医薬事業モデルを追求し、新しい中期経営計画で掲げた「グローバル・スペシャリティファーマへの飛躍」を進めてまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態等につき投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、当社グループとしてコントロールが可能なものについては、リスク管理体制のもと発生の回避に努めるとともに、発生した場合には対応に最善の努力を尽くす所存です。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成28年12月31日現在)において当社グループが判断したものです。
(1) 研究開発に関するリスク
一般的に新薬の開発には、長い年月と多額の研究開発費を必要とします。長期間にわたる新薬の開発の過程において、期待どおりの有効性が認められない場合や安全性などの理由により、研究開発の継続を断念しなければならない可能性があります。また、医薬事業以外の事業においても、競合他社との差別化を図る新製品の開発や新技術の開発などに研究開発資源を投入しておりますが、医薬事業における新薬の研究開発と同様に、これらが全て成果として実を結ぶという保証はありません。
以上のように研究開発の成果を享受できない場合には、将来の成長性と収益性を低下させることとなり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 知的財産権に関するリスク
当社グループは知的財産権を厳しく管理し、第三者からの侵害に注意を払っておりますが、当社グループの知的財産権が侵害された場合、製品の売上高又は技術収入が予定より早く減少することとなり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは他者の知的財産権を侵害することのないよう常に注意を払っておりますが、第三者から侵害しているとして訴訟を提起された場合、差止め、損害賠償金や和解金の支払い等の発生により、当社グループの事業活動や経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 副作用に関するリスク
医薬品は、開発段階において厳しい安全性の評価を行い各国の所轄官庁の審査を経て承認されますが、市販後の使用成績が蓄積された結果、新たに副作用が見つかることも少なくありません。市販後に予期していなかった副作用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 薬事行政等の影響に関するリスク
当社グループの主要な事業である医薬事業は、事業を行っている各国の薬事行政によりさまざまな規制を受けています。国内では公定薬価制度による薬価の引下げに加え、ジェネリック医薬品の使用促進など医療制度改革の動向は、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
海外においても、医療費抑制への圧力は高まっており、販売価格の下落を販売数量の伸長等でカバーできない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 各種の法的規制リスク
事業の遂行にあたっては、事業展開する各国において、遵守すべき各種の法令等の規制があります。
当社グループは、事業遂行にあたってこれら法令等に違反しないよう、コンプライアンスを重視し、業務監査等による内部統制機能の充実にも努めておりますが、結果として法令等の規制に適合しない可能性を完全に排除できる保証はありません。これら法令等の規制を遵守できなかったことにより、新製品開発の遅延や中止、製造活動や販売活動ほかの制限、企業グループとしての信頼性の失墜等につながる可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、将来において、国内外におけるこれら遵守すべき法令等の規制が変更となり、それによって発生する事態が、当社グループの事業の遂行や経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 為替レートの変動によるリスク
当社グループは、海外への製品販売・技術導出や海外からの原料購入等の外貨建取引を行っており、急激な為替レートの変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。加えて、為替レートの変動は、当社グループと外国企業が同一市場において販売する製品の価格競争力にも影響を及ぼす場合があります。
また、海外の連結子会社の現地通貨建ての損益及び資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されるため、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
(7) 災害・事故等の影響を受けるリスク
地震、火災、インフルエンザ等のパンデミック、テロ、大規模停電、その他の災害・事故等により、当社グループの本社、工場、研究所、事業所等が閉鎖または事業活動が停止する可能性があります。また、当社グループはさまざまな法的(ガイドライン)規制を受ける物質を取り扱っており、自然災害など何らかの原因で社外へ漏出した場合には、周辺地域に被害が及ぶ可能性があります。
当社グループでは、防災管理体制を整備し、事業継続計画(BCP)の策定と整備を進めておりますが、甚大な事故・災害等が発生した場合には、多大な損害の発生のみならず、内容によっては企業グループとしての社会的な信頼性の低下を招く可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 訴訟に関するリスク
事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等の問題で訴訟を提起される場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) ITセキュリティと情報管理に関するリスク
当社グループは、各種情報システムを使用しているため、システムの不具合やコンピューターウィルス等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの情報を保有していますが、これらが社外に漏洩した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10) 環境に関するリスク
当社グループは、大気、水質、騒音、振動、悪臭、土壌汚染、地盤沈下、廃棄物等の環境諸法令遵守を徹底しています。しかしながら、環境汚染等の環境保全上の問題が発生した場合や関係法令の改正等により、周辺地域への補償責任や環境改善に要する費用発生、又は新たな設備投資等の必要性が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11) その他のリスク
上記のほか、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクとして、原材料及び燃料価格の変動、株価や金利の変動、固定資産の減損、商品及び使用する原材料の供給停止などが考えられます。
(1) 技術導出契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
アルコン社 |
スイス |
医薬用抗アレルギー剤(点鼻用)の製造販売の許諾 |
平成12年3月20日から販売開始後15年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
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BioWa, |
メドイミューン社 |
米国 |
IL-5R抗体の開発及び製造販売の許諾 |
平成18年12月18日から販売開始後10年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
アステラス製薬㈱ |
日本 |
抗CD40抗体医薬品の共同開発及び製造販売 |
平成19年1月24日から販売終了時まで |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
|
当社 |
アストラゼネカ社 |
スウェーデン |
IL-5R抗体の日本における販売の許諾 |
平成27年7月1日から販売開始後10年間 以降2年毎の自動更新 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
(2) 技術導入契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
対価 |
|
当社 |
ヤンセン・ファーマスーティカ社 |
ベルギー |
ドンペリドン製剤の製造販売の許諾 |
昭和53年3月20日から販売終了時まで |
一定料率のロイヤルティ |
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当社 |
キリン・アムジェン社 |
米国 |
エリスロポエチンの製造販売の許諾 |
昭和59年6月13日からキリン・アムジェン社の存続期間(無期限) |
一定料率のロイヤルティ |
|
当社 |
キリン・アムジェン社 |
米国 |
G-CSFの製造販売の許諾 |
昭和61年7月1日からキリン・アムジェン社の存続期間(無期限) |
一定料率のロイヤルティ |
|
当社 |
フェリング社 |
シンガポール |
抗利尿活性ポリペプチドの販売の許諾 |
平成2年7月1日から平成34年6月30日まで以降2年毎の自動更新 |
契約製品の購入 |
|
当社 |
ヤンセン・ファーマ㈱ |
日本 |
抗てんかん剤の製造販売の許諾 |
平成2年8月6日から平成39年9月25日まで |
一定料率のロイヤルティ |
|
当社 |
NPSファーマシューティカルズ社 |
米国 |
カルシウム受容体作動薬の開発及び製造販売の許諾 |
平成7年6月30日から特許有効期限末日まで |
一定料率のロイヤルティ |
|
当社 |
キリン・アムジェン社 |
米国 |
持続型赤血球造血刺激因子の製造販売の許諾 |
平成8年3月1日からキリン・アムジェン社の存続期間(無期限) |
一定料率のロイヤルティ |
|
当社 |
ゼリア新薬工業㈱ |
日本 |
炎症性腸疾患治療剤の共同開発及び共同販売 |
平成19年1月29日から平成31年12月10日まで |
契約一時金 契約製品の購入 |
|
当社 |
レ・ラボラトワール・セルヴィエ社 |
フランス |
ACE阻害剤の製造販売の許諾 |
平成19年5月11日から平成30年3月31日まで |
一定料率のロイヤルティ |
|
当社 |
大塚製薬㈱及びアストラゼネカ社 |
日本 及び 英国 |
糖尿病治療剤の販売の許諾 |
平成24年6月29日から販売開始後10年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
対価 |
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Strakan Interna tional S.A. |
オレクソ社 |
スウェーデン |
癌疼痛治療剤(舌下錠)の開発及び販売の許諾 |
平成18年1月2日から販売開始後10年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
|
Strakan Interna tional S.A. |
アストラゼネカ社 |
スウェーデン |
オピオイド誘発性便秘治療剤の欧州における開発及び販売の許諾 |
平成28年2月29日から対象国ごとに販売開始後10年又は特許有効期限末日までのいずれか長い期間 |
契約一時金 一定料率のロイヤルティ |
(3) 販売契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
|
当社 |
日本アルコン㈱ |
日本 |
抗アレルギー点眼剤に関する共同販売促進契約 |
平成18年6月27日から |
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当社 |
久光製薬㈱ |
日本 |
経皮吸収型持続性疼痛治療剤に関する共同販売契約 |
平成20年6月18日から 販売終了時まで |
|
当社 |
レオ ファーマ社 |
デンマーク |
尋常性乾癬治療外用剤に関する販売提携契約 |
平成25年12月19日から 販売開始後8年間 以降2年毎の自動更新 |
(4) 合弁契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
出資額 |
合弁会社名 |
設立年月 |
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当社 |
富士フイルム㈱ |
日本 |
バイオシミラー医薬品の開発・製造・販売に関する合弁契約 |
当社 50百万円 富士フイルム㈱ 50百万円 |
協和キリン富士フイルムバイオロジクス㈱ (資本金100百万円) |
平成24年3月 |
(5) キリンホールディングス㈱との統合契約
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会社名 |
相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約締結日 |
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当社 |
キリンホールディングス㈱ |
日本 |
当社グループとキリングループの戦略的提携に関する基本契約 |
平成19年10月22日 |
当社グループは、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」というグループ経営理念のもと、医薬分野及びバイオケミカル分野において研究開発を行っております。
当社は、バイオテクノロジーを基盤とし、医薬を核にした日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指しており、探索・創薬研究、臨床開発等をより効率的かつスピーディーに行うことを目的に、研究開発体制の整備・再構築を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は538億円となっており、報告セグメントごとの研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1) 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
当連結会計年度における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
・日本においてカルシウム受容体作動薬KHK7580の血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
・日本においてRTA 402の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする承認申請を2月に取り下げました。なお、再申請の時期は未定です。
がんカテゴリー
・日本においてc-Met阻害剤ARQ 197のソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験を米国、欧州及び日本等において、成人T細胞白血病リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国及び欧州等において、それぞれ実施中です。
免疫・アレルギーカテゴリー
・日本において抗IL-17受容体A完全ヒト抗体「ルミセフ」は、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を効能・効果とする承認を7月に取得し、9月に発売しました。
・抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563の欧米等における権利の導出先であるアストラゼネカ社が実施している国際共同試験計画の一環として、KHK4563の気管支喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本及び韓国において、慢性閉塞性肺疾患を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本において、それぞれ実施中です。
・日本においてゼリア新薬工業㈱との共同開発である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」の用法・用量追加の承認申請を7月に行いました。
中枢神経カテゴリー
・北米及び欧州等においてKW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のパーキンソン病を対象とした第Ⅲ相臨床試験の速報結果を12月に得ました。本試験の主要評価項目を達成できませんでしたが、副次評価項目を含めた本試験結果の詳細解析及び米国食品医薬品局(FDA)との議論を通して米国における再申請の可能性について検討します。
その他
・抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23は、成人X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を北米、欧州、日本及び韓国において、腫瘍性骨軟化症又は表皮母斑症候群を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国において、それぞれ実施中です。また、日本及び韓国において腫瘍性骨軟化症又は表皮母斑症候群を対象とした第Ⅱ相臨床試験を6月に、北米、欧州、オーストラリア、日本及び韓国において小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を10月に開始しました。さらに欧州においてX染色体遺伝性低リン血症を適応症とした承認申請が年末に欧州医薬品庁(EMA)に受理されました。
・中国においてトロンボポエチン受容体作動薬AMG531(日本製品名「ロミプレート」)の慢性特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。また、日本及び韓国において再生不良性貧血を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験を6月に開始しました。
・日本において遺伝子組換えアンチトロンビン製剤「アコアラン」の1800IU製剤の承認申請を9月に行いました。
なお、当事業の研究開発費は505億円であります。
(2) バイオケミカル事業
・主力製品である各種アミノ酸・核酸関連物質などの省資源・高効率の発酵生産プロセスの開発に引き続き注力しております。
・国内外の大学研究機関との共同研究を通して得られた機能性や安全性データに基づき、アミノ酸等発酵生産物の栄養生理機能探索や用途開発を行い、製品の付加価値を高めております。
・当社の持つ培養技術に関する知見を活かし、ヒトiPS細胞の培養培地に関する研究を行っております。
なお、当事業の研究開発費は32億円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日)第39項に掲げられた定め等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績や現在の状況等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりでありますが、損益区分ごとの分析は次のとおりであります。
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ5.8%(212億円)減の3,430億円となりました。医薬事業は、新製品の伸長がありましたが、薬価基準引下げの影響や技術収入の減少等により減収となりました。バイオケミカル事業は、為替の円高進行の影響等により減収となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ3.2%(43億円)減の1,345億円となり、売上総利益は、同7.5%(169億円)減の2,084億円となりました。売上総利益率は前連結会計年度の61.9%から1.1ポイント低下し60.8%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加等により、前連結会計年度に比べ2.6%(47億円)減の1,768億円となりました。なお、研究開発費の総額は、前連結会計年度に比べ4.3%(22億円)増の538億円となり、売上高研究開発費比率は前連結会計年度の14.2%から1.5ポイント上昇し15.7%となりました。
③ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ27.7%(121億円)減の316億円となりました。売上高営業利益率は前連結会計年度の12.0%から2.8ポイント低下し9.2%となりました。
④ 営業外損益
当連結会計年度の営業外損益は、52億円の費用(純額)となり前連結会計年度に比べ6億円の費用増加となりました。営業外収益は、為替差益の計上等により前連結会計年度に比べ8億円増加し、営業外費用は、持分法による投資損失の増加等により前連結会計年度に比べ14億円増加しました。
⑤ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ32.7%(128億円)減の263億円となりました。売上高経常利益率は前連結会計年度の10.8%から3.1ポイント低下し7.7%となりました。
⑥ 特別損益
当連結会計年度の特別損益は、前連結会計年度の21億円の利益(純額)から38億円の利益(純額)となり16億円の利益増加となりました。投資有価証券売却益の減少等により、前連結会計年度に比べ特別利益が減少しましたが、減損損失の減少等により、前連結会計年度に比べ特別損失が減少しました。
⑦ 法人税等
当連結会計年度の法人税等合計は、前連結会計年度に比べ0.1%減の116億円となりました。税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は、前連結会計年度の28.1%から10.3ポイント上昇し38.4%となりました。なお、のれん償却前の税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は、前連結会計年度の21.2%から5.9ポイント上昇し27.1%となっております。
⑧ 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ37.3%(111億円)減の186億円となりました。売上高当期純利益率は前連結会計年度の8.2%から2.8ポイント低下し5.4%となりました。
(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度末に比べ235億円減少し、6,971億円となりました。流動資産は、たな卸資産や受取手形及び売掛金の減少がありましたが、資金運用としての親会社への短期貸付金の増加により、前連結会計年度末に比べ20億円増加し、3,264億円となりました。固定資産は、円高影響や減価償却によるのれん及び販売権の減少等により256億円減少し、3,706億円となりました。
② 負債の部
負債は、未払法人税等や繰延税金負債等の減少により、前連結会計年度末に比べ94億円減少し、964億円となりました。
③ 純資産の部
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等の増加要因がありましたが、配当金の支払いや為替換算調整勘定の減少等により前連結会計年度末に比べ141億円減少し、6,007億円となりました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて0.9ポイント増加し86.1%となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
|
|
平成24年 |
平成25年 |
平成26年 |
平成27年 |
平成28年 |
|||||
|
自己資本比率 |
81.7 |
% |
82.6 |
% |
84.1 |
% |
85.2 |
% |
86.1 |
% |
|
時価ベースの自己資本比率 |
68.4 |
% |
88.2 |
% |
86.5 |
% |
145.4 |
% |
126.8 |
% |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
0.1 |
年 |
0.1 |
年 |
0.3 |
年 |
0.1 |
年 |
0.1 |
年 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
484.2 |
倍 |
234.2 |
倍 |
64.4 |
倍 |
1,155.2 |
倍 |
860.6 |
倍 |
(注)自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い
※1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち短期借入金を対象としております。
※5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
② 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料の購入、商品の仕入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給料、賞与等の人件費、研究開発費、販売促進費などであります。
また、当社グループは、生産設備の拡充・合理化及び研究開発力の強化などを目的とした継続的な設備投資のほか、新薬候補物質や上市品の導入など、開発パイプライン及び製品ポートフォリオの価値最大化に向けた戦略的な投資を実施しております。
③ 資金調達の可能性
当社グループでは、事業活動を支える資金の調達に際して、当社が中心となって低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。当社は、グローバルCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、当社及び国内外の子会社において資金プーリング等を実施するなど、当社グループ全体の資金の効率的な活用と金融費用の削減に努めております。
当社は、短期的な資金需要を満たすのに十分な短期格付を維持し、国内CP(コマーシャル・ペーパー)の機動的な発行を実施することで短期資金の調達を可能としております。
また、資金状況等を勘案しつつ財務体質改善、信用力向上のための取組にも努めております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。