第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 前第1四半期連結累計期間との比較の記載にあたっては、第95期第1四半期に開示した日本基準の数値をIFRSに組み替えて行っております。

 

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間(2018年1月1日から3月31日までの3か月間)の売上収益は847億円(前年同期比7.2%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は220億円(同83.1%増)となりました。なお、2016-2020年中期経営計画の経営目標に掲げるコア営業利益(売上総利益-販売費及び一般管理費-研究開発費+持分法による投資損益)は162億円(同3.3%減)となりました。

◎ 売上収益は、協和メデックス㈱の連結除外の影響に加え、後発医薬品の浸透、競合品の影響、技術収入の減少等により減収となりました。コア営業利益は、持分法による投資損益の改善がありましたが、売上総利益の減少により減益となりました。

◎ 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、協和メデックス㈱の株式の一部譲渡に伴う子会社株式売却益の計上等により増益となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

医薬事業

医薬事業の売上収益は、665億円(前年同期比8.0%減)となり、コア営業利益は144億円(同4.8%減)となりました。

◎ 日本の売上収益は、協和メデックス㈱の連結除外の影響に加え、医療費抑制策に伴う後発医薬品の浸透や競合品の影響等により前年同期を下回りました

・主力製品の腎性貧血治療剤「ネスプ」は、前年同期の売上収益を下回りました。

・抗アレルギー剤「アレロック」、高血圧症・狭心症治療剤「コニール」、潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」、抗てんかん剤「デパケン」等の長期収載品は、後発医薬品の浸透等の影響により売上収益が減少しました。また、二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「レグパラ」は、競合品の影響を受けて売上収益が前年同期を下回りました。

・抗アレルギー点眼剤「パタノール」は、花粉飛散の影響により前年同期の売上収益を上回り、発熱性好中球減少症発症抑制剤「ジーラスタ」、乾癬治療剤「ルミセフ」等も、堅調に売上収益を伸ばしました。また、1月に発売開始した抗悪性腫瘍剤「リツキシマブBS『KHK』」は順調に市場浸透しております。

◎ 海外の売上収益は、技術収入の減少等により前年同期を下回りました。

・欧州及び米州では、癌疼痛治療剤「Abstral」やオピオイド誘発性便秘治療剤「Moventig」等が伸長したものの、アストラゼネカ社からのベンラリズマブに関するマイルストン収入の減少等により売上収益は前年同期を下回りました。

・アジアでは、中国や台湾を中心に好中球減少症治療剤「Gran」や腎性貧血治療剤「Nesp」等が堅調に推移し、売上収益は前年同期を上回りました。

② バイオケミカル事業

バイオケミカル事業の売上収益は、190億円(前年同期比4.8%減)となり、コア営業利益は12億円(同21.8%減)となりました

◎ 日本の売上収益は、植物成長調整剤事業譲渡の影響等により、前年同期を下回りました。

・医薬・健食用原料は、一部品目のラインナップを整理したため、前年同期を下回りました。

・通信販売事業は、「アルギニンEX」が伸長しました。

◎ 海外の売上収益は、前年同期並みとなりました。

・米州では、前年同期並みとなりました。

・欧州では、為替影響を除くと前年同期並みとなりました。

・アジアでは、一部製品の競争激化による影響で前年同期を下回りました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の147億円に比べて24億円減少し、123億円となりました

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、195億円の収入(前年同期比3.0%増)となりました。主な収入要因は、税引前四半期利益303億円等であります。一方、主な支出要因は、法人所得税の支払額69億円等であります

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、145億円の支出(前年同期比43.1%増)となりました。主な支出要因は、親会社に対する貸付金の純増加額248億円、有形固定資産の取得による支出34億円等であります。一方、主な収入要因は、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入91億円、貸付金の回収による収入58億円等であります

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、83億円の支出(前年同期比24.0%増)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額79億円等であります

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、109億円であります。

また、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更の内容は、次のとおりであります。

医薬事業

 当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。

 当第1四半期連結累計期間における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。

腎カテゴリー

・日本においてカルシウム受容体作動薬KHK7580(一般名:エボカルセト)の維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を効能・効果とする承認を3月に取得しました。また、副甲状腺癌及び副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。

・日本においてRTA402(一般名:バルドキソロンメチル)の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした第Ⅲ相臨床試験の準備中です。

・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする承認再申請の準備中です。

がんカテゴリー

・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、欧州において全身治療歴を有する成人の皮膚T細胞性リンパ腫を適応症とする承認を申請中です(2017年10月申請受理)。また、米国において全身治療歴を有する皮膚T細胞性リンパ腫を適応症とする承認を申請中です(2017年11月申請受理)。さらに、日本において再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした効能効果及び用法用量に関する承認事項一部変更承認を申請中です(2017年11月申請)。

免疫・アレルギーカテゴリー

・抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563(一般名:ベンラリズマブ)は、日本において気管支喘息を効能・効果とする承認を、本剤の権利の導出先であるアストラゼネカ社が1月に取得しました。また、同社が実施している国際共同試験計画の一環として、慢性閉塞性肺疾患を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本において実施中です。

・抗IL-17受容体A完全ヒト抗体KHK4827(日本製品名「ルミセフ」)は、体軸性脊椎関節炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本、韓国等において実施中です。また、乾癬を対象とした第Ⅲ相臨床試験を韓国において実施中です。

中枢神経カテゴリー

・アデノシンA2A受容体拮抗剤KW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)の米国におけるパーキンソン病を対象とした再申請の準備中です。

・日本において、抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)の、HTLV-1関連脊髄症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。

 

その他

・抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23(一般名:ブロスマブ)は、欧州において小児X染色体遺伝性低リン血症を適応症とした条件付き販売承認を2月に取得しました。また、米国において成人・小児X染色体遺伝性低リン血症を適応症とした承認を申請中です(2017年10月申請受理)。さらに、成人X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を北米、欧州、日本及び韓国において、小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を北米、欧州、オーストラリア、日本及び韓国において、それぞれ実施中です。加えて、腫瘍性骨軟化症又は表皮母斑症候群を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国、日本及び韓国において実施中です。

・中国においてトロンボポエチン受容体作動薬AMG531(日本製品名「ロミプレート」)の慢性特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。また、日本及び韓国において再生不良性貧血を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験を実施中です。

② バイオケミカル事業

重要な変更はありません。