文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営方針について
当社グループは、「大地の永遠と人類の繁栄に貢献するゼオン」を企業理念とし、当社グループ全員が共有する重要な価値観(スピード・対話・社会貢献)と大切にするゼオンらしさ(仲間との相互信頼)のもと、世界に誇り得る独創的技術により地球環境と人類の繁栄に貢献することにより、社会から信頼され、社員も誇りに思えるゼオンとなることを目指しております。
また、株主・顧客・地域社会に信頼される企業をつくるためには、役員ならびに従業員一人ひとりが常に社会の一員であることを認識し、法令・企業倫理を守ってフェアに行動することが必須であると考えております。当社グループでは、行動規範である「CSR基本方針」に基づき「CSR行動指針」を定め、国内外の法を遵守することはもとより、社会規範を尊重し、良識ある企業活動を行うべく努めております。
(2) 経営環境について
①全般
2020年3月期の経営環境は、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の減速などに加え、期末にかけては新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が経済活動に悪影響を及ぼすなど、先行き不透明な状況で推移しました。こうしたなか、当社グループはエラストマー素材事業においては採算性の向上とグローバル展開の強化に努め、高機能材料事業では付加価値の高い新製品の開発に注力しました。
②グローバル戦略の進捗状況と今後の展開方針
エラストマー素材事業では、タイのアクリルゴム製造工場の建設が大詰めを迎えています。完工後は日米3拠点と合わせて年産22,000トン体制が確立することになり、安定供給により世界の自動車産業を確実に支えていきたいと考えます。またシンガポールでは、2017年に営業を開始したアジア技術サポートラボラトリー(ATSL)を中核拠点に、成長著しいASEAN・インド域の特殊ゴム市場に最適なソリューションを発信・提案しています。
北米においては、2017年、IT産業の集積地であるシリコンバレーに高機能樹脂や光学フィルム、電池材料などを手掛けるゼオン・スペシャリティ・マテリアルズ(ZSM)社を設立しました。現在はZSM社を中核拠点に、綿密なマーケティングに基づいて市場ニーズへの的確な対応を進めています。また、2020年4月には医療機器分野への投資に特化した海外ベンチャーファンドへの出資を決定。先端医療技術の収集やベンチャー企業との協業案件の発掘に取り組んでまいります。
③新型コロナウイルスへの対応策
新型コロナウイルスの感染拡大により、世界各国の経済・社会は2008年の世界金融危機を上回る重大な危機に直面しています。日本は欧米諸国より感染者・死亡者ともに少ないとはいえ、いまに至るも完全な収束が見通せない予断を許さぬ状態が続いています。
当社グループでは2020年1月より「従業員やその家族等の健康・安全の確保」「安定的な資金繰り」「サプライチェーンの維持」の3点を中心に迅速かつ的確な対応策を実施してきました。従業員の安全確保については、在宅勤務・時差出勤の促進や出張の禁止・制限など、社会の感染拡大防止にも貢献する取り組みを積極的に進めております。資金繰りに関しては、現状不安はないものの今後の流動性リスクの顕在化に備えて、既存のCP発行枠に加え500億円のコミットメントラインを設定することとしました。サプライチェーンの維持については、国内外の製造拠点において感染防止策を徹底した上で、ほぼ正常通りの生産活動を維持しているほか、海外の営業拠点でも在宅勤務を組み込んだ機動的な態勢でお取引先のニーズに応えています。
急速に悪化する世界経済の下での売上高の激減など、今後、当社グループを取り巻く経営環境も大変厳しくなるものと懸念されます。当社グループはこの環境の激変に対し、在庫削減やコスト削減をはじめとした緊急対策を実施して対処してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、『2020年のありたい姿』として2020年度に売上高5,000億円を達成することを目標として掲げております。
(4) 対処すべき課題について
当社グループは、「『2020年のありたい姿』-化学の力で未来を今日にするZEON-」を実現するために以下3点を全社戦略とする2017年度から2020年度までの中期経営計画『SZ-20 Phase Ⅲ(エスゼット20 フェーズ・スリー)』を推進してまいりました。
・オールゼオンの強みを組み合わせる『深化』と、壁を越えて外部と連携する『探索』によって、世界中にソリューションを提供し、社会に貢献する
・『重点開発領域』である地球環境・スマート化・健康と生活領域での新事業創出、新製品開発を加速する
・多様な考え方を活かし、まずやってみて、前向きに行動することを尊重する組織風土を育成する
しかしながら、新型コロナウィルスの全世界的な感染拡大により世界経済への深刻な影響は避けられず、当社グループを取り巻く経営環境は大変厳しいものとなっております。当社グループはこの環境の激変に対し、在庫削減やコスト削減をはじめとした緊急対策を実施して対処してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
1.外部事業環境に係るリスク
日本、北米、欧州、アジアの当社グループの主要市場の経済状況は、当社グループの製品販売に大きな影響を与えます。当社グループは、「ZΣ運動」による徹底したコスト削減を進めるとともに、エラストマー素材事業においては採算性の向上と生産・販売のグローバル展開、高機能材料事業においては付加価値の高い新製品の開発と事業拡大に努めておりますが、これらの市場における景気後退(金融・資本市場の混乱や大規模な自然災害、感染症の蔓延等に起因するものを含みます)、およびそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
なお、現下における新型コロナウイルスの感染拡大に対しましては、当社では2020年1月より「従業員やその家族等の健康・安全の確保」「安定的な資金繰り」「サプライチェーンの維持」の3点を中心に対応策を実施しております。従業員の安全確保については在宅勤務・時差出勤の促進や出張の禁止・制限、資金繰りに関しては既存のCP発行枠に加え500億円のコミットメントラインの設定、サプライチェーンの維持については、国内外の製造拠点において感染防止策の徹底による生産活動の維持を行っております。また、在庫削減やコスト削減をはじめとした緊急対策を実施し、対処しております。しかし、これらの対策は新型コロナウイルスの感染拡大による影響を完全に防止または軽減できる保証はなく、後述の事業のグローバル化に伴うリスクや、事業継続に関わるリスクを含めて、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
当社グループの事業には、主に日本、北米、欧州、アジアにおける生産と販売が含まれております。各地域における売上高、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。換算時のレートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受けるおそれがあります。
当社グループが生産を行う地域の通貨価値の上昇は、それらの地域における生産と調達のコストを押し上げる可能性があります。コストの増加は、当社グループの利益率と価格競争力を低下させ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替予約等により短期的な変動による悪影響を最小限にとどめる努力はしておりますが、急激な短期変動もしくは中長期的な通貨変動により、計画された調達、生産、流通及び販売活動が確実に実行できない場合があるため、為替レートの変動は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
当社グループの事業、特にエラストマー素材事業では、原油価格、ナフサ価格及び主要原材料価格の動向が製造コストに大きな影響を与えます。当社グループは、当該価格の変動分を適時適切に製品価格に転嫁すること等による収益性の維持に努めておりますが、想定を超える市況の高騰や資源ナショナリズム等により需給が逼迫し、製造コストが急激に上昇する場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
2.投資に係るリスク
当社グループの将来の成長は、継続して新製品を開発し販売することに依存すると予想しております。
特に高機能材料事業においては、その主要マーケットであるエレクトロニクス業界の技術革新のスピードが著しいため、顧客のニーズを的確に把握し、タイムリーかつスピーディに新製品を上市すべく研究開発投資を行っておりますが、予測を超えた市場の変化や技術の急速な進歩等によりこれらの投資が奏功せず、魅力ある新製品を開発できない場合は、将来の成長と収益性が低下し、業績と財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
当社グループは、将来の事業拡大を目的とした成長投資を行っております。その判断にあたっては社内基準に基づく厳格な審査を行い、案件の事後管理に係る手続も整備・運用しておりますが、外部環境の急激な変化等により期待通りの収益が上がらなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
3.事業のグローバル化に伴うリスク
当社グループの生産および販売活動の一部は、米国、欧州、ならびにアジア各国市場等の日本国外で行われており、さらなる事業展開を計画しております。これらの海外市場への進出には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在します。
① 予期しない法律または規制の変更
② 不利な政治または経済要因
③ 人材の採用と確保の難しさ
④ 未整備な技術、基盤インフラが、生産等の当社グループの活動に悪影響を及ぼす可能性、または当社グループの製品やサービスに対する顧客の支持を低下させる可能性
⑤ 潜在的に不利な税制
⑥ テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
当社グループは現地駐在員の教育や本社-現地間のコミュニケーションの活性化等によるリスク低減に努めておりますが、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
4.知的財産保護に係るリスク
当社グループは他社製品と差別化できる技術とノウハウを蓄積してまいりましたが、他社が類似する、もしくは当社より優れている技術を開発したり、当社グループの特許や企業秘密を模倣、または解析調査することを防止できない可能性があります。さらに、当社グループの将来の製品または技術は、将来的に他社の知的財産権を侵害しているとされるおそれがあります。これらのリスク低減のため、当社グループでは国内外における自社技術の権利化、ノウハウのブラックボックス化、新製品上市前の他社知的財産の調査・対応などに取り組んでおります。
5.製品の品質に係るリスク
当社グループは世界的に認められている品質管理基準に従って各種の製品を生産しております。しかし、すべての製品について欠陥が無く、将来にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできる保証はありません。さらに、引き続き当社グループがこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売り上げが減少し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
6.公的規制に係るリスク
当社グループは事業展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障またはその他の理由による輸出制限、公務員に対する不正な利益の供与・贈収賄規制、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な公的規制の適用を受けております。当社グループは「CSR基本方針」においてコンプライアンスの徹底を標榜し、法令及び社会的規範の遵守を図っておりますが、今後、当社グループに関連する法令の改正や規制の強化により事業活動が制限され、或いはコストの増加につながるなどの可能性は否定できません。また、様々な事業活動を行うなかで、訴訟、係争、その他の法的手続きの対象となるリスクも想定されます。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
各種の化学物質を取り扱う当社グループは、環境に関する各種法令や規制を遵守するとともに、地球温暖化防止に向けた省エネルギーや環境影響物質の排出抑制に継続的に取り組んでおりますが、今後環境に関する国内外の規制強化や社会的責任の発生等により、事業活動の制限あるいは追加の設備投資を余儀なくされるなど、当社グループの業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
7.事業継続に係るリスク
当社グループは生産ラインの中断による潜在的なマイナスの影響を最小化するために、定期的な災害防止検査と設備点検を行っており、また、事業継続計画(BCP)の策定や非常時を想定した訓練などにも取り組んでおります。しかし、生産設備で発生する災害、停電または地震その他の中断事象による影響、あるいは感染症の流行による事業活動の制限に伴う影響などを完全に防止または軽減できる保証はなく、当社グループの生産及び業績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
当社グループの主原料は、ナフサに大きく依存しております。また、その供給を外部に依存しております。生産国の政治情勢が不安定になるなど日本が原油及びナフサの輸入が困難になる、もしくは購入先が事故や災害により操業困難となりそれが長期にわたるなどの状況は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼすおそれがあります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期の経営環境を振り返りますと、長期化する米中間の貿易摩擦や中国経済の減速、英国のEU離脱問題など世界経済をめぐる懸念はなお拭えず、期末にかけては新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴う経済活動への影響が深刻化するなど、当社グループを取り巻く環境としては先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループはこのような環境のもとで、引き続き「ZΣ運動」による徹底したコスト削減に努めるとともに、エラストマー素材事業におきましては採算性の重視と生産・販売のグローバル展開、高機能材料事業におきましては付加価値の高い新製品の開発と事業拡大に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末のエラストマー素材事業の資産は、前連結会計年度末に比べ、194億71百万円減少し、1,896億18百万円となりました。当連結会計年度末の高機能材料事業の資産は、前連結会計年度末に比べ120億23百万円増加し、1,014億25百万円となりました。当連結会計年度末のその他及び全社資産等の資産は、前連結会計年度末に比べ、123億59百万円減少し、1,140億88百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、198億6百万円減少し、4,051億31百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、210億9百万円減少し、1,447億73百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、12億2百万円増加し、2,603億58百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の連結売上高は3,219億66百万円と前期に比べて155億33百万円の減収、連結営業利益は261億4百万円と前期に比べて70億43百万円の減益、連結経常利益は287億44百万円と前期に比べて75億75百万円の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失等の特別損失が減少したことにより、202億1百万円と前期に比べて17億43百万円の増益となりました。
セグメントの業績は、次の通りであります。
(エラストマー素材事業部門)
合成ゴム関連では、世界経済減速の影響を受け自動車産業向けを含む一般工業品用途の需要が弱く、国内販売・輸出・海外子会社とも低調に推移した結果、全体の売上高、営業利益ともに前期を下回りました。
合成ラテックス関連では、経済減速の影響による化粧品材料や一般工業品用途などの需要減に加え、原料動向に連動した手袋用途の販売価格下落により、全体の売上高、営業利益ともに前期を下回りました。
化成品関連では、主力の水島工場における定期検査の実施に伴い生産量見合いの出荷を継続したことに加え、アジア市況が軟化したことも重なり、全体の売上高、営業利益ともに前期を下回りました。
以上の結果、エラストマー素材事業部門全体の売上高は前期に比べて192億39百万円減少し1,788億47百万円、営業利益は前期に比べて80億49百万円減少し96億42百万円となりました。
(高機能材料事業部門)
高機能樹脂関連では、光学樹脂、光学フィルムともに販売が堅調に推移しました。この結果、高機能樹脂全体の売上高、営業利益ともに前期を上回りました。
高機能ケミカル関連では、化学品およびトナーは売上高、営業利益ともに前期を下回りましたが、電池材料は販売が堅調に推移し、売上高、営業利益ともに前期を上回りました。電子材料は、売上高は前期を上回りましたが、営業利益は前期を下回りました。この結果、高機能ケミカル全体の売上高は前期を上回りましたが、営業利益は前期を下回りました。
以上の結果、高機能材料事業部門全体の売上高は前期に比べて66億7百万円増加し917億49百万円、営業利益は前期に比べて11億96百万円増加し173億11百万円となりました。
(その他の事業部門)
その他の事業においては、子会社の商事部門等の売上高が前期を下回りました。
以上の結果、その他の事業部門全体の売上高は前期に比べて32億61百万円減少し534億73百万円、営業利益は前期に比べて6億88百万円減少し20億98百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ46億48百万円(前年度比13.3%減)減少し、301億98百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は284億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ119億63百万円の減少(前年度比29.6%減)となりました。前連結会計年度との差の主な要因は、売上債権の純減少額が増加したこと及びたな卸資産の純増加額が減少したことにより資金が増加したものの、仕入債務の純減少額が増加したことにより資金が減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は245億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億44百万円の資金支出の増加(前年度比14.7%増)となりました。前連結会計年度との差の主な要因は、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は82億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ152億99百万円の資金支出の減少(前年度比64.9%減)となりました。前連結会計年度との差の主な要因は、社債の償還による支出が減少したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
エラストマー素材事業 |
128,063 |
△9.1 |
|
高機能材料事業 |
61,614 |
△3.3 |
|
その他 |
7,083 |
0.4 |
(注)1.消費税等は含んでおりません。
2.連結会社間およびセグメント間の取引が複雑で、セグメントごとの生産高を正確に把握することが困難なため、概算値で表示しております。
b.受注実績
特記すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
エラストマー素材事業 |
176,956 |
△9.7 |
|
高機能材料事業 |
91,749 |
7.8 |
|
その他 |
53,262 |
△5.6 |
|
合計 |
321,966 |
△4.6 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.消費税等は含んでおりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたっては、連結決算日における資産・負債および連結会計年度における収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを実施する必要があります。これらの見積りは、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が少なくとも令和3年3月期の一定期間続くとの仮定のもと繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを会計処理に反映しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、翌連結会計年度の当グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。従って、顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合など、追加引当が必要となる可能性があります。また、貸倒損失の発生により貸倒実績率が上昇し、一般債権に係る貸倒引当金の追加計上が発生する可能性があります。
b.棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の、市場状況等に基づく正味売却価額の見積額と原価との差額について、評価減を計上しております。実際の市場状況等が見積りより悪化した場合、評価減の追加計上が必要となる可能性があります。
c.有価証券
当社グループは、価格変動性が高い上場会社の株式と、株価の決定が困難である非上場会社の有価証券を所有しております。当社グループは、社内ルールに従って、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、有価証券の減損損失を計上しております。このため、将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループは、税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異に対して、繰延税金資産を計上しております。ただし繰延税金資産の回収可能性に不確実性がある場合は、評価性引当額の計上を行い、将来実現する可能性が高いと考えられる金額を繰延税金資産として計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、主に将来の課税所得の見積もりによるところが大きく、課税所得の予測は将来の市場動向や当社グループの事業活動の状況及びその他の要因により変化いたします。この為、繰延税金資産の回収可能性の変化により、評価性引当額が変動し損益に影響を及ぼす可能性があります。
e.固定資産
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積もり、見積もられた割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境等の諸前提の変化により、追加の減損処理又は新たな減損処理が必要となる可能性があります。
f.退職給付費用および債務
確定給付型の制度に関わる従業員退職給付費用および債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率および年金資産の長期収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付費用および債務が変動する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高と営業利益
当連結会計年度の売上高は3,219億66百万円(前期比4.6%減)、営業利益は261億4百万円(前期比21.2%減)となりました。
詳細につきましては、(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 に記載しておりますセグメントの業績をご参照願います。
b.営業外損益と経常利益
雑収入の減少および為替差損の増加等により、営業外損益は前期比で5億32百万円悪化し26億40百万円の利益となりました。
以上の結果、経常利益は、前期比20.9%減の287億44百万円となりました。
c.特別損益
減損損失の減少等により、特別損益は前期比で80億12百万円良化し12億63百万円の損失となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、過年度法人税等の総額は71億30百万円となり、非支配株主に帰属する当期純利益は、前期比1億90百万円減少し1億48百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比9.4%増の202億1百万円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
a.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、企業価値の向上のために経営資源の配分を行うこととしております。当社グループの企業価値の源泉は、独創的技術であると考えており、財務健全性と資本コストを踏まえ、独創的技術の強化・創出に繋がる設備投資や研究開発等を推進しております。
b.経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、必要な手元現預金を確保しつつ、設備投資や独創的技術の開発等への継続的な経営資源の配分に努めます。また、安定的、継続的な配当等を通じた株主還元への配分を行うこととしております。
c.資金需要の主な内容
当社グループの営業活動に係る資金需要は、原材料費、物流費、研究開発費、人件費などがあります。投資活動に係る資金需要は、独創的技術の維持・強化・創出に繋がる設備投資およびIT投資などがあります。
d.資金調達
当社グループの継続と発展のために必要となる資金を安定的に確保するため、内部資金と外部資金を活用しております。運転資金および設備投資資金は、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーおよび社債の発行などを活用しております。財務健全性および信用格付の維持により外部資金調達能力を確保するとともに、必要に応じてコミットメントラインの設定により流動性を確保しております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループでは、『2020年のありたい姿』として2020年度に売上高5,000億円を達成することを目標として掲げております。
今後も積極的な投資により、SZ-20 PhaseⅢ全社戦略に掲げているように、オールゼオンの強みを組み合わせる『深化』と、壁を超えて外部と連携する『探索』によって、世界中にソリューションを提供すること、および『重点開発領域』での新事業創出、新製品開発を加速することの2つの成長戦略により売上拡大を目指します。
なお、当社グループの売上高の推移は以下の通りです。
|
(連結) |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
平成31年3月期 |
令和2年3月期 |
|
売上高(百万円) |
295,647 |
287,624 |
332,682 |
337,499 |
321,966 |
該当事項はありません。
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の研究開発部門として、当社が当社グループの研究開発の中枢組織として川崎地区に総合開発センター(9研究所より構成)、高岡地区に精密光学研究所及びメディカル研究所、徳山地区にCNT研究所、水島地区に化成品研究室、米沢地区に化学品研究棟、加えて4工場(高岡、川崎、徳山、水島)に所属する製造課内に技術グループを有するほか、国外関係会社等の研究部門として、ゼオン・ケミカルズ・リミテッド・パートナーシップ研究所(米国)並びにゼオン・リサーチ・ベトナム(ベトナム)を有しております。
主な研究開発活動
エラストマー素材事業(ゴム、ラテックス、化成品等)
・H-NBR、NBR、ACM、CHRを中心とする特殊ゴムの世界のリーダーとして日・米の研究部門が緊密な協力体制を構築して新製品開発、新規用途開発、新規市場開拓を進めると共に、各種用途への最適な配合研究や技術サービスを推進いたしました。
・SBR、BR、IR等の汎用ゴムについては、圧倒的コスト優位の製造方法を確立すると共に、次世代をにらんだ低燃費タイヤ用新規ゴム開発を進めました。
・手袋用NBRラテックスやIRラテックスの新製品開発、および技術サービス、新製品による新規市場開拓に注力いたしました。
・ホットメルト接着剤用石油樹脂「クイントン®」や熱可塑性エラストマー「クインタック®」における新品種開発を推進すると共に、新規市場開拓や各種用途での技術サービスに注力いたしました。
高機能材料事業(化学品、高機能樹脂、高機能部材、電子材料、トナー、電池材料、健康等)
・特殊化学品では、工業薬品、新規医薬・農薬の原料、特殊溶剤・洗浄剤として、新規用途開発、新規市場開拓に注力いたしました。
・非晶質環状オレフィンポリマーの「ZEONEX®」シリーズでは、光学、医療、通信分野を中心に開発を推進しております。
・非晶質環状オレフィンポリマーの「ZEONOR®」シリーズでは、新規用途開発を進めています。
・液晶ディスプレイに使用される光学フィルムや、その他機能性部材の開発を進めております。
・絶縁材料、半導体製造用エッチングガス等の情報材料関係で製品開発が計画通り進んでおります。
・重合法トナーは、省エネルギー対応次世代カラートナーの開発を計画通り進めております。
・電池材料の研究では、リチウムイオンバッテリー用の材料の開発を推進しております。
・医療器材関連の研究において循環器系カテーテル分野では、より低侵襲なデバイスの開発を進めております。また、消化器内視鏡処置具の拡充を図り、市場ニーズを先取りした製品群の拡充を進めております。
なお、当連結会計年度における研究開発費をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
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エラストマー素材事業 |
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高機能材料事業 |
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その他 |
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全社(共通) |
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合計 |
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