当連結会計年度におけるわが国経済は、中国を始めとするアジア新興国や資源国の景気が下振れする中、企業収益は非製造業を中心に回復傾向を辿り、設備投資および雇用情勢は改善しました。一方、金融当局がマイナス金利の導入など異次元の金融緩和策を継続する中、株式市況が反落し、個人消費、住宅投資共に、伸びを抑えられる結果となりました。
住宅市場では、平成27年度の新設住宅着工が、戸数ベースで921千戸(前年比+4.6%)、面積ベースで75,592千㎡(同+2.1%)となり、戸数・面積共に前年比で増加しました。住宅資金贈与非課税枠の拡大、省エネ住宅ポイント制度の復活、超低金利政策による住宅ローン金利等の低目誘導により個人の持ち家取得が増加する一方、昨年1月施行の相続税改正により、貸家の建設が増加したことが主な要因と考えられます。
このような環境の下、当社グループの取組みとして、建築資材分野では、主力である新設住宅市場に加え、成長が見込まれるリフォームおよび非住宅市場向けに積極的に新商品開発・プロモーション等の資源を投入しました。中でも、浴室リフォーム向けの樹脂製内装壁面化粧パネルと浴室床シートが、既存顧客だけではなく新規顧客から高評価をいただき、売上げが伸長しました。非住宅市場向けには、大型施設や文教施設などの災害時の天井落下事故に対応した軽量で燃えない膜天井『不燃膜天井』を発売しました。同商品は、施工面・機能面・意匠面の3つの機能が評価され、『2015年度グッドデザイン賞 グッドデザイン・ベスト100』を受賞し、多くの施設で採用が始まっています。また、オフィス向け商品『樹脂製OAフロア』も、昨今の職人不足を背景として高まっている「省施工」ニーズを捉えた商品コンセプトが市場から評価をいただいており、積極的なプロモーションを行っております。
産業資材分野では、製造部門と販売部門を統合した「CSE事業部」による技術提案営業が功を奏し、窓枠や自動車分野などで受注が拡大しました。一方、精密分野では、高品質量産体制を確立し、応用技術開発や新規分野への展開に注力しました。海外事業では、引き続き米国およびASEAN事業の整備に努めビジネス基盤の構築と新規顧客の獲得に取り組んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高387億14百万円(前期比1.5%増)、営業利益13億11百万円(同20.4%増)、経常利益15億20百万円(同19.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9億33百万円(同30.4%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 建築資材事業
主力の建築資材事業の売上は、286億20百万円(前期比1.9%減)で、売上高全体の73.9%を占めました。
うち外装建材は、57億60百万円(同3.2%減)でした。左官資材・窯業系外装材が低調に推移しましたが、防風透湿シート・防水部材は順調に推移しました。
内装建材は、111億15百万円(同1.8%減)でした。点検口枠・見切部材が伸び悩みましたが、養生材・樹脂開口枠は順調に推移しました。
床関連材は、77億98百万円(同1.8%減)でした。床タイル・長尺フロアが低調に推移しましたが、OAフロア・床支持具は堅調な伸びを示しました。
システム建材は、39億47百万円(同0.3%減)でした。空気循環式断熱システム部材・木粉入り樹脂建材が低調に推移しましたが、防蟻材は順調に推移しました。
② 産業資材事業
産業資材事業の売上は、100億94百万円(同12.3%増)で、売上高全体の26.1%を占めました。仮設資材が低調に推移しましたが、窓枠・精密化工品が好調に推移しました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前期と比べ1億円(前期末比0.9%)増加し、107億94万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、16億59百万円の収入となりました。前期比では55百万円収入が増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、8億35百万円の支出となりました。前期比では4億16百万円支出が増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億11百万円の支出となりました。前期比では51百万円支出が減少しました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(4)資本の
財源及び資金の流動性についての分析」に記載しております。
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製商品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製商品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「1 業績等の概要」におけるセグメント業績に関連付けて示しております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
伊藤忠建材㈱ | 9,071 | 23.8 | 9,116 | 23.5 |
三井物産プラスチック㈱ | 4,382 | 11.5 | 4,211 | 10.9 |
三井住商建材㈱ | 3,412 | 8.9 | 3,547 | 9.2 |
本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
我が国の経済は緩やかな回復基調が継続し、企業収益や個人消費は底堅く推移していますが、中国、アジア新興国等の経済成長の減速懸念や地政学リスクなど、先行きの不透明感を払拭するには至っておりません。さらには、これから本格化する少子高齢化、世帯数の減少、増え続ける空き家等、様々な課題に直面しております。
このような事業環境の中で当社グループは、中期経営計画の基本戦略に則り、具体的に落とし込んだ実施事項を愚直に取組み、持続的な利益創出に努める所存です。
買収防衛策について
Ⅰ.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、公開会社である以上、当社株主の判断は、当然に個々の株主の自由意思に基づき、株式市場における自由な売買取引を通じて具現されるものと考えております。従いまして、たとえ大規模買付者から当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合でも、これに応じるべきか否かの判断は、最終的には当社株式を保有する個々の株主の判断に委ねられるべきものであると考えます。
とはいえ、大規模買付行為の中には、①真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、株価をつり上げて高値で会社または会社関係者に引き取らせるもの、②会社経営を一時的に支配して、当該会社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業情報、主要取引先・顧客等を当該買収者やそのグループ会社等に移譲させるもの、③会社経営を支配した後に当該会社の資産を当該買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資とするものなど、その目的等からみて、必ずしも企業価値および株主の共同の利益の維持・向上に資するとはいえないものが存在します。
当社は、上記の例を含め、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある当社株式の大規模買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者としては適切でないと考えます。
Ⅱ-Ⅰ.中期経営計画に基づく取組み
平成26年度より平成28年度を最終年度とした中期経営計画がスタートしています。当中期経営計画では「独自の技術と絶対主義で、創造と進化に挑戦する開発型企業集団・フクビグループを目指す。」というグループビジョンを掲げ、これらを実現すべく3つの基本戦略を策定しております。
[基本戦略① グループ価値最大化のための経営基盤の強化]
・目指すべきグループ経営の確立
・生産技術の抜本的改革
・工場・研究施設の再編
・人材育成・活性化
[基本戦略② 磐石な収益基盤の構築]
・コスト競争力の強化
・不採算事業の見極め
・情報システムの高度化推進
[基本戦略③ 成長基盤の確立]
・開発力強化
・既存事業の拡大
・新規事業の早期創出
当社グループは、基本戦略を実効性のある具体的実施戦術に落とし込み、グループ一丸となって新たな価値の創造を図ることで、経営目標の達成を目指してまいります。
Ⅱ-Ⅱ.コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組み
当社グループにおきましては、コーポレート・ガバナンスの充実・強化を経営の最重要課題の一つと位置付けております。グループにとっての重要なステークホルダーであります株主、取引先および従業員にとっての企業価値の持続的な向上を図り、更に、企業の社会的責任、社会的使命を果たしていくためにも、
①意思決定機能と業務執行機能の分離による効率的な企業経営の実践
②監視・牽制機能強化による企業経営の透明性・公正性の向上
③内部統制システム構築による適時かつ的確なリスクコントロール態勢の整備
④役職員の企業倫理・遵法マインドの徹底的な高揚
を通じて、コーポレート・ガバナンスの強化に向け不断の努力を続けております。
当社は、企業価値および株主の皆様の共同の利益を確保し、かつ向上させることを目的として、議決権割合が20%以上となることを目的とする当社株券等の買付行為者に対し、情報開示など事前に定めたルールが守られない場合に一定の対抗措置をとることを定めた対応策(以下、「本プラン」という。)を導入することをもって、会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みといたします。
本プランの詳細につきましては、以下の当社ホームページにてご確認ください。
http://www.fukuvi.co.jp/
Ⅳ-Ⅰ.本プランが会社支配に関する基本方針に沿うものであること
当社取締役会における会社支配に関する基本方針は、当社株主の共同利益の尊重を前提としており、本プランはこの基本方針に沿って策定されています。具体的には、大規模買付時のルールの内容、大規模買付行為が為された場合の対応策、株主および投資家の皆様に与える影響、独立委員会の設置と権限、並びに本プランの有効期間等を規定しています。
本プランは、大規模買付者に対して、大規模買付行為に関する必要十分かつ適切な情報を当社取締役会に事前に提供すること、および一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始することを求め、これを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。真に、当社の会社経営に参加する意思を持ち、当社企業価値の持続的かつ安定的な向上を目的とする者であれば、他の多くの同種のプランと同様の内容であり、受け入れできるものであると考えます。
従いまして、本プランは、会社支配に関する基本方針の考えに沿うものであると考えます。
Ⅳ-Ⅱ.本プランが当社株主の共同の利益を損なうものではないこと
本プランは、大規模買付者が出現した場合に、①大規模買付者の身元、②大規模買付行為の目的、方法および内容、③大規模買付行為完了後に意図する当社企業価値の持続的かつ安定的な向上策等に関する情報の提供を受けるとともに、当社取締役会が意見の提供あるいは代替案の提示を行うために必要な時間を確保し、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要かつ十分な情報を提供することを主たる目的としております。従いまして、本プランの実施により、当社株主および投資家の皆様は適切な投資判断が可能となりますので、本プランは当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。
更に、本プランの発効並びに更新は、当社株主の皆様の承認を条件としており、また、当社株主の皆様の意向により本プランの廃止も可能であることは、本プランが当社の株主の共同利益を損なわないことを担保していると考えます。
Ⅳ-Ⅲ.本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
第一に、本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日付で公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定められた3原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、かつ、企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえております。この指針は、企業買収に対する過剰防衛を防止するとともに、企業買収および企業社会の公正なルールの形成を促すために策定されたものです。
第二に、本プランは、大規模買付者に賛同するか否かの判断は最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきという大原則に則り、大規模買付者に対する大規模買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動は、当社株主全体の共同利益を確保するために必要と判断される場合に限定されます。この担保のため、本プランは当社取締役会が対抗措置を発動する場合の合理的かつ客観的な要件を予め詳細に開示しており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。
第三に、本プランには3年の有効期間が定められており、取締役会が単独で有効期間の更新を行うことはできず、更新する場合には株主の皆様の承認を要することとしています。尚、有効期間内であっても、本プランを取締役会の決議により廃止することが可能となっております。
第四に、大規模買付行為に関して当社取締役会が対抗措置等を検討し決定する際には、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を当社取締役会は最大限尊重するものとされています。更に、独立委員会は、当社の費用で独立した第三者(投資銀行、証券会社、弁護士、公認会計士、経営コンサルタント等)の助言を得ることもできます。
このように、本プランは、政府が企業買収に対する過剰防衛を防止するために策定した上記指針等に準拠している一方、当社取締役会による適正な運用を担保するための十分な手続きを掲示しています。以上から、本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明白であると考えております。
当社グループの経営成績及び財務状態などに重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクは次のとおりです。当社グループは、各種リスクの所在、発生の可能性並びにその影響度を適切に分析し、リスクの低減、移転並びに回避に努める一方、発現時には逸早く認識し、迅速かつ的確な対応ができるよう体制の整備に努めています。なお、下記事項には、将来に関する事項が含まれますが、当該事項は本決算発表日現在において当社グループ自ら判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
(1) 事業環境の変化による影響
当社グループは、住宅建築資材の生産・販売を中核事業としています。このため、個人消費動向、住宅関連税制・消費税の改定並びに長期金利の動向等は、戸建住宅やマンション等の集合住宅の新築・増改築需要に影響を及ぼし、その結果、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
近時、金融当局は、マイナス金利を導入するなど異次元の金融緩和政策を実施し、一方財政当局は更なる消費増税を模索しておりますが、引上げが改めて確認された場合には、一過的に新設住宅着工が増加する見込みです。
(2) 原材料の市況変動による影響
当社グループの主要製品は、塩ビ・オレフィン等の汎用プラスチック樹脂を主原料としており、これらの原材料価格の変動を、適時に生産技術の向上により吸収できない場合、あるいは製品価格に転嫁できない場合には、当社グル-プの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
汎用プラスチック樹脂の主原料であるナフサは、米ドル建てで取引されており、今後米ドル為替相場が円高に進めば円貨ベースでの調達コストが低下する一方、原油、即ちナフサ価格が上昇すれば、調達コストが逆に上昇することになります。
(3) 販売先の信用悪化による影響
当社グループは、大手建材問屋あるいは大手商社を主たる販売先とし、取引信用保険の活用等により信用補完を実施する一方で、意図しない集中が発生しないように、信用リスクの分散にも努めていますが、販売先の予期せぬ信用悪化により貸倒リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 製造物責任による影響
当社グループでは、開発製品等が、予期しない品質問題等により大規模な補償問題を引き起こす可能性があると認識しています。そのため、品質管理基準を明定し、また、開発工程で厳格な品質管理に努める一方、必要に応じて賠償責任保険を付保していますが、補償金額あるいは補償範囲が、想定の範囲を超えた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 大規模災害等による影響
当社グループの生産拠点並びに物流拠点の中核は福井県に所在しています。拠点の分散化には配意していますが、福井県で地震、台風等の大規模災害が発生した場合には、生産設備の壊滅、物流機能の麻痺等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、大規模災害により当社グループの基幹事業(製品)に係るサプライチェーンが寸断あるいは大きく毀損した場合にも、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法規制による影響
当社グループの事業活動は、環境、製造物責任、知的財産権、労務等各種の法令、規則の適用を受けます。関連法規の制定、改変には、その適時把握と事前の対応準備に努めていますが、関連法規の改変等は、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、内部統制システムの再構築を進めておりますが、リスクの抽出、評価、対策の検討・実施並びに効果の検証のプロセスを重ねながら、引続きリスク管理態勢の強化を図っております。
該当事項はありません。
当社グループにおいて、研究開発活動は主に当社が行っております。
なお、当社グループの研究開発活動は、以下のとおりであります。
当社グループの研究開発は、既存事業分野で急務となっている研究課題はもとより、中期経営戦略に基づく新規事業分野への進出、更には長期的成長の基盤となる基礎研究にも努めております。当社のコアビジネスである住宅・建材分野では、社会的要請である「安心・安全」「環境配慮・省エネルギー」「高齢化対応」を踏まえ、当社が保有する技術とインフラを最大限活用できる研究開発活動を推進しております。
当連結会計年度の研究開発費用として9億30百万円投入しました。左記の額を事業のセグメントに区分することは困難でありますので、省略しております。
当連結会計年度における主要課題及び研究成果は、次のとおりであります。
①建築資材事業での取り組み
当年度は、住宅市場のニーズが高い「リフォーム・リノベーション」「安心・安全」「省エネルギー」関連の製品開発の強化に加え、「非住宅市場」への製品開発も進めてまいりました。
「安心・安全」「リノベーション」「非住宅市場」関連では、地震災害時の天井落下事故への対応という点に着目し、軽量で燃えない『リフォジュール不燃膜天井』を発売いたしました。特に体育館等の公共物件の天井をターゲットに開発した商品であり、天井材に不燃ガラス繊維シートを採用することで、重さが一般的な石こうボードと比べ10分の1以下と非常に軽いのが特徴です。また、独自の小型レールを設計しフラットでシャープな天井面も表現でき、インテリアとしても違和感のない仕上がりで、採用ユーザーからも高評価をいただいております。同商品は、日本デザイン振興会の2015年度グッドデザイン賞“グッドデザイン・ベスト100”を受賞し、審査委員からは「既存天井システム材から大きく進化した製品を送り出した」との評価をいただいております。
「リフォーム」「省エネルギー」関連では、環境にやさしい素材を使用した『フクフォームEco・床下断熱リフォーム工法』を発売開始いたしました。床板を剥がさず床下から簡単に施工ができる工法であり、再施工保証延長防蟻システムであるアリダン工法の指定防蟻施工業者が、床下点検・保証延長再施工の際に床の断熱強化を併せて提案いただける商材です。アリダン工法を新築時に採用いただいた既存顧客はもとより、新規顧客からも省エネ住宅ポイント等の支援施策を活用した提案商品として好評をいただいております。
また、当社の主力商品群におけるシェア拡大のための商品開発も進めております。その一つとして、点検口群のアイテム増強を推進いたしました。点検口の蓋を予めセットすることにより施工の簡略化と小見付デザインを可能とした『点検口・N11』や、住宅におけるメンテナンスにファイバースコープを利用するような部分への対応商材として『ファイバースコープ用・点検口』を発売いたしました。先行発売では一部のハウスメーカーの採用も決定しており、ニッチ分野においても好評をいただいております。
今後も市場トレンド・ニーズを掴みながら、お客様に喜んでいただける商品開発に取り組んでまいります。
②産業資材事業での取り組み
当事業では、車載分野を中心に「走行時における安全性向上ニーズの高まり」の一環として、カーナビ等の表示機器画面の視認性向上を目指し、反射防止機能を付加した製品開発に注力しております。また、エレクトロニクスや医療等のあらゆるニーズに対応するため、樹脂シートの他、フィルムやガラス素材への高機能薄膜コーティング技術にも注力しております。
「車載用途」では、カーナビでの画像の視認性向上に向け、微細AGAR商品や3D曲面形状へのAR(又はAGAR)機能を付加した製品開発に注力した結果、複数のメーカーから採用をいただくことができました。
「エレクトロニクス用途」では、レンズカバー(スマートフォン等のカメラレンズやセンサーの保護パネルとして)向けに高付加価値製品開発に注力した結果、多くの製品に採用いただくことができました。
「医療用途」では、光学特性だけでなく耐薬品性等の付加価値を高めることで、医療機器モニターの全面保護パネルとして採用をいただけるようになり、また、継続的採用案件も増えてきております。
今後も、これら新規開発製品の性能向上や市場が求める商品の開発に取り組んでまいります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
売上高は387億14百万円となり、前連結会計年度に比べ1.5%の増加になりました。売上総利益率は25.7%となりました。営業利益は前連結会計年度と比べ2億22百万円増加し、13億11百万円(20.4%増)となりました。経常利益は前連結会計年度と比べ2億52百万円増加し、15億20百万円(19.9%増)となりました。売上高経常利益率は3.9%(0.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ2億17百万円増加し、9億33百万円(30.4%増)となりました。
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国を始めとするアジア新興国や資源国の景気が下振れする中、企業収益は非製造業を中心に回復傾向を辿り、設備投資および雇用情勢は改善しました。一方、金融当局がマイナス金利の導入など異次元の金融緩和策を継続する中、株式市況が反落し、個人消費、住宅投資共に、伸びを抑えられる結果となりました。
住宅市場では、平成27年度の新設住宅着工が、戸数ベースで921千戸(前年比+4.6%)、面積ベースで75,592千㎡(同+2.1%)となり、戸数・面積共に前年比で増加しました。住宅資金贈与非課税枠の拡大、省エネ住宅ポイント制度の復活、超低金利政策による住宅ローン金利等の低目誘導により個人の持ち家取得が増加する一方、昨年1月施行の相続税改正により、貸家の建設が増加したことが主な要因と考えられます。
次期の見通しとしましては、当社グループが軸足を置きます住宅市場においては、史上最低となったフラット35の金利の影響により新設住宅着工が増加傾向にあります。そして、新住生活基本計画に見られるように、住宅ストック活用型市場の形成を目指す政策転換により、リフォーム分野も今後活性化すると見込まれます。また、2020年の東京オリンピックに向けた本格的な都市部再開発や、顕在化している宿泊施設不足を解消するために進む宿泊業施設着工数の増加等、非住宅市場も好況が予測されます。
(資産)
総資産は、前連結会計年度末に比べ4億38百万円(前期末比1.0%)増加し、448億49百万円となりました。主な増減要因としましては、流動資産では、現金及び預金が1億円増加し、また、受取手形及び売掛金が3億60百万円増加したことなどにより、5億43百万円(同1.7%)の増加となりました。固定資産では、機械装置及び運搬具が80百万円増加した一方で、建物及び構築物が1億2百万円減少、また投資有価証券が63百万円減少したことなどにより、106百万円(同0.8%)の減少となりました。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ56百万円(前期末比0.3%)増加し、172億71百万円となりました。主な増減要因としましては、流動負債では、支払手形及び買掛金が1億79百万円増加した一方で、未払法人税等が54百万円減少したことなどにより、3億51百万円(同2.2%)の増加となりました。固定負債では、長期借入金が2億円減少し、また繰延税金負債が74百万円減少するなど、2億94百万円(同19.4%)の減少となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ3億82百万円(前期末比1.4%)増加し、275億78百万円となりました。主な増減要因としましては、その他有価証券評価差額金が85百万円減少し、また、退職給付に係る調整累計額が1億45百万円減少しました。株主資本合計は、利益剰余金が6億24百万円増加し、262億36百万円となりました。この結果、自己資本は270億71百万円となり、自己資本比率は60.4%となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、1億円(前期末比0.9%)増加し、107億94百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益14億56百万円、減価償却費10億94百万円、ならびに仕入債務の増加額1億80百万円などの収入に対し、売上債権の増加額3億60百万円およびたな卸資産の減少額25百万円、ならびに法人税等の支払額4億6百万円などの支出により、合計16億59百万円の収入となりました。前期比では収入が55百万円増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、機械設備等の有形固定資産の取得による支出7億71百万円および投資有価証券の取得による支出70百万円に対し、投資有価証券の売却による収入26百万円などにより、合計で8億35百万円の支出となりました。前期比では支出が4億16百万円増加しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出2億円および配当金の支払額3億9百万円などにより、合計7億11百万円の支出となりました。前期比では支出が51百万円減少しました。