文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、プラスチックバルブ、フェノール樹脂、各種水処理施設などの主力製品の技術やサービス、品質向上による競争力の強化に努め、旭有機材グループとしての事業の拡大と収益の確保を図ることにより、グループ各社の社業の発展を通じて社会の繁栄に貢献していくことを経営の基本方針としており、重点的に下記に取り組んでおります。
①顧客満足度の維持・向上
②技術力の強化
③グローバル化の一層の推進
④社会環境の重視
⑤法と社会規範の遵守
(2)経営戦略等
当社グループは、2016年度を初年度とする5ヶ年計画の新規中期経営計画「Asahi Rising Sun 2020」を進行中です。本中計では、「世界のお客様に必要とされるグローバルニッチトップ企業、ASAHI YUKIZAIブランドの確立」を目指し、ニッチトップ・Aクラスクオリティ・グローバルグロース・ダイナミックアクションの4つを活動のキーワードとして掲げ、継続的な成長と収益力向上へ邁進します。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、事業活動の成果を示す売上高及び営業利益を経営指標としております。また、中期経営計画においては、自己資本利益率(ROE)を重視し、資本効率の向上を目指します。
(4)経営環境
今後の当社グループを取り巻く事業環境は、国内では、緩やかな経済成長への期待はあるものの、人材不足や原料価格高騰によるコスト増、海外では、保護主義的な動きによる輸出環境の悪化や地政学的なリスク等は継続するものと予想されます。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、中期経営計画にて設定した目指すべき姿の達成に向け、各事業の課題解決に向けた施策を着実に実行してまいります。
管材システム事業については、「耐食問題へのソリューション」「安心・安全・ロングライフ・使い勝手の良さ」を顧客に提供し、ナンバーワンの信頼と圧倒的なブランド力を構築するために、耐食バリューチェーンの構築、コスト競争力とカスタム品対応力の革新強化等により、強靭で特色のある事業構造を目指します。具体的には、耐食・耐熱性の向上や大口径製品などによる金属弁代替活動の展開や、サービスの強化を目的とした、国内外の商流改革とワンストップ供給体制の構築、使い勝手の良さの追求、メンテナンス体制の充実を図ってまいります。更に、安定供給体制を確立していくため、生産性向上に向けた製造体制の再構築を進めるとともに、海外供給拠点の強化や製品開発の効率化、付加価値に見合った価格の適正化を進めます。
樹脂事業については、素形材、高機能材料、発泡材料ともに、「もの作り課題へのソリューション」「特長あるラインナップとすり合わせ力」を顧客に提供し、グローバルブランドの確立を図るために、勝てる事業への資源の投入、生産技術の革新によるコストダウンや品質向上等、総力を結集し、カスタマイズ力の強化と安定収益構造の構築を目指すと共に価格の適正化を図ります。素形材は、中国、インド子会社を含む海外での売上拡大ならびにメキシコ子会社の早期立ち上げを推進します。また、生産性を向上させ、低コスト化を図ると共に、営業改革を実施し、顧客ニーズにマッチした商品やサービスの強化を進めます。高機能材料は、電子材料の拡大強化のために、人財及び生産技術を強化し、超低メタル化等の品質の向上による差別化、次世代プロセス用途材料の開発に加え、中国拠点を利用した販路の拡大を積極的に推進します。発泡材料は、現場発泡分野での販売拡大、シェアアップに向けて、環境対応製品であるゼロフロンER-Xの施工性の向上と施工品質の安定化ならびに低コスト化を図ると共に、地山固結材等の土木分野への積極的な展開を進めます。
水処理事業、メンテナンス事業、環境薬剤事業は、グループシナジーの最大化を徹底的に追及すると共に、水に関する技術の強化・蓄積、人財の育成を推進することで、総合ソリューション力の強化を進めます。資源開発事業は、掘削技術者の育成により体制の強化を図り、国策の再生可能エネルギーの拡大を支え、地熱資源開発分野で最大限貢献してまいります。なお、建設関連資材・コストの上昇が見込まれる中、技術・サービスの差別化の徹底、設計・施工プロセスの効率化を図り、収益性の向上と強化を進めます。
研究開発については、顧客ニーズに基づいた製品開発に注力し、製品化スピードアップを図り、また、当社の基幹事業の成長に資する基盤技術や生産技術の向上を促進いたします。
当社グループといたしましては、これらの施策の着実な実行を通じて成長力・収益力の向上を図るとともに、ガバナンスの強化に努め、企業価値を高めてまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社グループは、これらの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
なお、本項において、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものでありますが、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。
① 経済状況
当社グループの事業は、当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従いまして、当社グループの主要市場における景気後退、及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 為替レートの変動
当社グループの事業には、全世界における製品の販売が含まれております。各地における売上、費用、資産を含む現地外貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。そのため換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
③ 海外での事業活動
海外での事業活動には、予期しない法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在又は発生、テロ・戦争・その他の要因による社会的又は政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び将来計画に影響を与える可能性があります。
④ 市場価格競争
当社グループが属している業界における競争はたいへん厳しいものとなっております。当社グループは、各製品市場と地域市場において、競争の激化に直面すると予想されます。競合先にはメーカーと販売業者があり、その一部は当社グループよりも多くの研究・開発や製造・販売の資源を有しております。このような状況により、価格面での圧力または有効に競争できないこと等の事態が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑤ 原材料市況の動向
当社グループの製品はプラスチックバルブ等石油製品の占める比率が高く、これら素材の高騰がコスト削減努力を上回る場合にも売価への迅速な転嫁が困難なため、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これら供給業者に不測の事態が発生した場合や品質問題または供給不足が発生した場合は当社グループの生産活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 知的財産保護
当社グループは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを蓄積してまいりましたが、当社グループ独自の技術とノウハウの一部は、法的制限のため知的財産権による完全な保護が不可能、または限定的にしか保護されないことがあります。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。
⑦ 製品の欠陥
当社グループは、世界的に認められている品質管理基準に従って各種の製品を製造しておりますが、全ての製品について欠陥がなく、将来に賠償責任が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。大規模な製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑧ 事故や災害による影響
当社グループは、製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、全ての設備における定期的な災害防止検査と設備点検を行っております。しかし、生産設備で発生する事故、自然災害等による影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。従いまして、事故・自然災害等により、物的・人的被害を及ぼした場合、事業活動に支障をきたすほか多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 退職給付債務
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等の数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。従いまして、割引率の引下げ及び年金資産運用利回りの低下等により当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 株式・債券相場等の影響
当社グループが保有する有価証券は、主として株式・債券相場等に基づいた市場価格にて評価しております。従いまして、株式・債券相場等の低下により当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
業績等の概要
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の伸長やIT投資の拡大を背景に緩やかな成長基調で推移しましたが、原材料価格の高騰や一部材料の品不足、更には人手不足の影響が継続してありました。
一方、海外においては、欧米の政策動向の不確実性や地政学的リスクの高まり、足元での円高基調の影響等、不透明な状況ながらも、中国や韓国で電子産業分野の設備投資意欲が高く、堅調に推移しました。
このような経済状況のもとで当社グループは、前期よりスタートした中期経営計画『Asahi Rising Sun 2020』で掲げた、「世界のお客様に必要とされるグローバルニッチトップ企業、ASAHI YUKIZAIブランドの確立」という基本戦略に従い、サプライチェーン改革等によるコストダウンや、新規顧客の獲得活動の活発化、海外での販路拡大など、長期的かつ持続的な成長により企業価値を高めるため、全社一丸となって邁進しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高50,174百万円(前期比+19.4%)、営業利益3,362百万円(前期比+63.0%)、経常利益3,402百万円(前期比+74.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,785百万円(前期比+155.2%)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
1 管材システム事業
主力の樹脂製配管材料の売上は、国内では、企業の設備投資が底堅く推移するなか、顧客密着型の販売活動の強化やバルブ製品を中心とした新製品の投入等により、主力のバルブ・パイプ・継手等の基幹製品を中心として、堅調に推移しました。海外は、米国において国内の物件受注が好調に推移し売上が増加しました。一方、東アジアにおいては、引き続き活発な電子産業向け投資が継続していることから、バルブ製品やダイマトリックス製品の売上が増加しました。また、平成29年10月に大和興産株式会社及びその子会社1社を、連結子会社化したことも売上の増加に寄与しました。
利益面においては、主原料価格の上昇の影響を受けたものの、売上の増加や、バルブやダイマトリックス製品等の高付加価値製品の売上増により、前連結会計年度を上回る結果となりました。
この結果、売上高27,585百万円(前期比+20.4%)、営業利益2,354百万円(前期比+28.8%)となりました。
2 樹脂事業
主力の素形材用途向け製品の売上は、国内において主要顧客である自動車向けを筆頭に期初より継続して堅調に推移したことで、前期を大きく上回りました。海外においても、中国の旭有機材樹脂(南通)有限公司及びインドのアサヒモディマテリアルズPvt., Ltd.が当地の旺盛な需要を取り込み、売上を伸ばしました。
建材用途を始めとした発泡材料は、トンネル掘削時に用いる固結材「AGSR®」が、延期されていた主要工事の再開や使用現場の地質に起因する需要量の増加に伴い、売上を大きく伸ばしました。
電子材料用途を主力製品とする高機能樹脂の売上は、東アジア市場において、半導体及び液晶用途が引き続き堅調に推移したため、前期を上回りました。
利益面においては、主原料価格上昇の影響が大きかったものの、売上の増加や、原材料価格の高騰に備えた生産体制の効率化、物流の効率化等の各種コストダウン施策が奏功し、前連結会計年度を上回る結果となりました。
この結果、売上高15,254百万円(前期比+25.0%)、営業利益874百万円(前期比+1,122.4%)となりました。
3 水処理・資源開発事業
水処理事業は、中水処理施設や化学系工場廃水処理施設等の民間受注が好調に推移しましたが、官庁の入札案件の不調により前期を若干下回る売上となりました。一方で資源開発事業は、国策による再生可能エネルギーへの支援に伴う地熱井掘削工事が前期同様好調でした。また、環境薬剤事業は民間の受注が増加しており、売上は前期並みとなりました。メンテナンス事業は、好調な都心中水施設工事の完成に伴う施設管理の新規受注が増加するとともに、周辺設備の修繕工事の受注が伸びたことで、売上は前期を上回りました。
しかしながら、利益面においては、従業員賞与の改善を図ったこと、並びに、好調なメンテナンス事業の施設維持管理要員を先行して増員したことにより、営業利益は前期をわずかに下回りました。
この結果、売上高7,335百万円(前期比+6.0%)、営業利益172百万円(前期比△0.6%)となりました。
当社グループにおける財政状態は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、63,050百万円(前期比+14.6%)となりました。
流動資産は、主として受取手形及び売掛金が増加したことなどから、36,805百万円(前期比+19.9%)となりました。
固定資産は、主として投資有価証券、退職給付に係る資産が増加したことなどから、26,245百万円(前期比+7.8%)となりました。
流動負債は、主として支払手形及び買掛金が増加したことなどから、16,794百万円(前期比+41.5%)となりました。
固定負債は、主として繰延税金負債が増加したことなどから、4,754百万円(前期比+11.6%)となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことと、退職給付に係る調整累計額が増加したことなどから、41,502百万円(前期比+6.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ996百万円増加し、8,088百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、売上債権の増加額が3,006百万円などの資金減よりも、税金等調整前当期純利益が3,511百万円、仕入債務の増加額が2,094百万円などの資金増が上回ったため、3,012百万円(前年同期は2,492百万円の資金獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、有形固定資産の取得による支出が1,861百万円などの資金減により、1,789百万円(前年同期は2,064百万円の資金使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、短期借入金の純増加額が697百万円などの資金増よりも、配当金の支払額が671百万円、長期借入金の返済による支出が216百万円などの資金減により、239百万円(前年同期は746百万円の資金使用)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比 (%) |
|
管材システム事業 |
17,044 |
+16.2 |
|
樹脂事業 |
13,091 |
+21.8 |
|
合計 |
30,135 |
+18.6 |
(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における管材システム事業及び水処理・資源開発事業の受注実績は、次のとおりであります。
なお、管材システム事業の一部及び水処理・資源開発事業を除くその他の事業については、見込み生産を行っております。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比 (%) |
受注残高(百万円) |
前期比 (%) |
|
管材システム事業(一部) |
1,191 |
+52.8 |
522 |
+95.1 |
|
水処理・資源開発事業 |
5,883 |
△31.5 |
2,114 |
△31.2 |
|
合計 |
7,074 |
△24.5 |
2,636 |
△21.1 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比 (%) |
|
管材システム事業 |
27,585 |
+20.4 |
|
樹脂事業 |
15,254 |
+25.0 |
|
水処理・資源開発事業 |
7,335 |
+6.0 |
|
合計 |
50,174 |
+19.4 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的であると判断するデータに基づいて行っておりますが、様々な不確定要素が内在しているため、実際の結果は見通しと異なる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
管材システム事業部門は、半導体・液晶向け製品の需要拡大が継続し、当社の得意とする化学プラント関連分野などで需要が底堅く推移する状況下にあり、中期経営計画に掲げる「ナンバーワンの信頼とブランド力構築」に向けて以下の施策の推進に注力いたしました。
1. 新製品(プラスチック製自動弁、高圧空気弁、顧客密着型商品)のタイムリーな投入と延岡製造所への積極的な設備投資
2. パートナー企業様(代理店・販売店・仕入れ先・ユーザー)向けの営業方針説明会・プライベート展示会の実施によるお客様ニーズと商品戦略の共有化
樹脂事業部門は、原料価格高騰の影響を受けましたが、国内において、自動車や建設機械向けの素形材需要が堅調に推移する状況下にあり、中期経営計画に掲げる「安定収益構造の構築とカスタマイズ力の強化」に向けて、以下の施策の推進に注力いたしました。
1. 商流改革によるお客様サービスの強化
2. 日本・中国間での原料供給体制の最適化
水処理・資源開発事業部門は、「総合ソリューション力の強化」を中期経営計画に掲げており、民需拡大・事業相互のシナジー追求に向けた事業体制の強化を実施いたしました。
経営成績の分析
(売上高と営業利益)
売上高は、通期で液晶・半導体・自動車分野の活況などにより、管材・樹脂製品ともに好調に推移し、海外子会社も各地において同様に好調であったことから、50,174百万円となり、前連結会計年度比+8,145百万円(+19.4%)となりました。また、平成29年10月に大和興産㈱及びその子会社1社を、連結子会社化したことも増収に寄与しました。
営業利益は、主要原料価格の上昇の影響を受けましたが、増収効果に加えて、商流変更・原料供給体制の見直しなどのサプライチェーン改革の推進や生産・物流体制の合理化などを進めたことにより、3,362百万円となり、前連結会計年度比+1,300百万円(+63.0%)となりました。
(営業外損益と経常利益)
出資金評価損は計上しましたが、受取配当金などを計上したこと等により、当連結会計年度の営業外損益の純額は39百万円の利益で前連結会計年度比+157百万円(前年同期は118百万円の損失)となりました。
この結果、経常利益は3,402百万円で、前連結会計年度比+1,457百万円(+74.9%)となりました。
(特別損益)
負ののれん発生益を計上したこと等により、当連結会計年度の特別損益の純額は109百万円の利益で、前連結会計年度比+519百万円(前年同期は409百万円の損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益の3,402百万円に特別損益の109百万円を加算し、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は3,511百万円となりました。これから法人税、住民税及び事業税723百万円を減算し、法人税等調整額17百万円を加算し、非支配株主に帰属する当期純利益20百万円を減算した親会社株主に帰属する当期純利益は2,785百万円で、前連結会計年度比+1,693百万円(+155.2%)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費のほか、製品の仕入れ、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,919百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、8,088百万円となっております。
経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループの各事業部門において、中期経営計画『Asahi Rising Sun 2020』に基づく具体的施策を鋭意展開した結果、売上高、営業利益ともに着実に拡大し、平成31年3月期の計画では営業利益及びROEが最終年度の経営数値目標を達成する見通しとなっております。そのため、更なる成長と収益力向上を目指すため、経営数値目標を上方修正いたしました。
|
指標 |
平成30年3月期実績 |
平成28年時点公表値 |
平成30年修正値 |
|
平成33年3月期計画 |
平成33年3月期計画 |
||
|
売上高 |
50,174百万円 |
60,000百万円 |
63,000百万円 |
|
営業利益 |
3,362百万円 |
3,500百万円 |
4,200百万円 |
|
ROE |
7.0% |
5%以上 |
7%以上 |
今後も継続的な成長に向けて、中期経営計画で掲げた、商品戦略改革・海外売上拡大・サプライチェーン改革・ものづくり革新・全社レベルでのコストダウンを引き続き実施してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(持分法適用関連会社の株式追加取得(連結子会社化)及び連結子会社間の合併)
当社は、平成30年4月1日付で当社の持分法適用関連会社である旭エー・ブイ産業株式会社の株式を追加取得して連結子会社化しました。また、当社の完全子会社である旭有機材商事株式会社と旭エー・ブイ産業株式会社は、平成30年4月2日付で旭有機材商事株式会社を存続会社とする吸収合併を行いました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)」をご参照ください。
当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、各事業部門の顧客ニーズを的確に把握し、基盤事業の強化を図るとともに、新規事業確立に向けた研究開発を推進してまいりました。
当連結会計年度における当社グループの研究開発スタッフは103名であり、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,114百万円であります。
当連結会計年度における各セグメント別の主要研究開発の概要と成果は、次のとおりであります。
(1)管材システム事業
当セグメントにおきましては、樹脂製アクチュエーターのラインナップ拡充や、樹脂と金属のハイブリッドによる高圧空気弁、「耐食No.1」「使い勝手No.1」を目指した、「お役立ち製品」と称する顧客密着型の商品ラインナップを拡充しました。
以上の結果、当セグメントに係る研究開発費は719百万円となりました。
(2)樹脂事業
当セグメントにおきましては、ユーザーからのニーズを第一に、素形材用途では環境対応型RCSであるヘキサパスの性能向上、発泡材料では現場発泡製品の性能向上、並びに土木分野での製品ラインナップ、電子材料用途では低金属化実現のための生産技術を開発し、用途拡大に努めました。
以上の結果、当セグメントに係る研究開発費は269百万円となりました。
(3)水処理・資源開発事業
当セグメントにおきましては、自然環境への負荷低減、お客様のコスト削減に貢献するため、高濃度油分解等の廃水処理システムや環境薬剤の改良・開発を推進しました。
以上の結果、当セグメントに係る研究開発費は126百万円となりました。