第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、2019年に、より長期的な視点から10年後にありたい姿としての経営ビジョンNext10を策定しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響、世界的な脱炭素社会への加速などによる外部環境の激変に対応するため、期間を2030年までとしたNext10(2030)に改訂いたしました。Next10(2030)では「事業ポートフォリオの深化」を掲げ社会課題の解決、お客様の価値向上を目指して当社のビジネスモデルを変革してまいります。

 

(2) 中長期的な経営戦略

当社グループは、2022年度を初年度とする2024年度までの中期経営計画(2024)を策定しております。

中期経営計画(2024)は、Next10の実現に向けた第1ステージである前中期経営計画に引き続き、「土台作り&基盤強化」の第2ステージと位置づけています。「事業ポートフォリオの高度化」に向け、成長市場・分野への投資を拡大し、基盤事業である生活サポート製品群については環境貢献を切り口として再定義することで更なる成長を目指します。

また、「人ひとりを大切に」「地域社会への貢献」「お客様を第一に」という当社グループの経営理念のもと、『「社会から信頼される企業」であり続けるために、事業を通じて、社会との共生を念頭に企業の成長を目指す』をサステナビリティ基本方針として、環境・社会・ガバナンスを重視したESG経営に事業活動を通して取り組むことで持続的な成長と企業価値の向上を実現いたします。また、環境問題に対する取組みとして、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言への賛同を表明しております。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループの対処すべき課題は、経営ビジョンNext10(2030)及び中期経営計画(2024)の目標を達成することであります。

中期経営計画(2024)1年目の2022年は、大きな環境変化が生じたことが影響し、連結売上高は計画を達成することができましたが、連結営業利益は計画未達となりました。

中期経営計画(2024)2年目の2023年もウクライナ情勢や新型コロナウイルス感染拡大が世界経済に及ぼす影響、資源・エネルギー価格の高騰によるコストの増加等、不透明な状況が継続すると予想しております。

このような外部環境の中、当社グループは、Next10(2030)及び中期経営計画(2024)の基本方針を堅持し、引き続き目標達成に向け全社一丸で取り組んでまいります。

具体的な取組みとして、合成樹脂事業では、コスト上昇への対応を最重要課題として製品価格の改定及び製造コスト削減の取組みを行います。また、既存分野において、社会課題、急激な環境変化への即応として環境貢献製品を拡充し、成長分野では高機能製品の提供に注力していきます。新規材料事業では、テレビ・スマートフォンなどの表示体市場において、今後大画面化、高輝度化に対応するフィルムの生産能力増強を図ります。また、車載・ハイエンドディスプレイ分野での事業拡大を機能性フィルム・加工ソリューションの提供により実現いたします。建材事業では、環境貢献製品であるパーティクルボード製品のフル生産フル販売により売上高を増加させます。また、環境負荷を低減する製品の販売拡大を図ります。さらに省施工パネル、構造用パーティクルボードの拡販を図り、住宅部材事業領域の拡大を進めてまいります。その他事業では、引き続き各事業子会社が地域に密着したそれぞれの戦略により拡販を図るとともに、利益体質を強化させていきます。

 

(4) 目標とする経営指標

当社グループは、投下資本の運用効率や収益性を測る指標としてROE(自己資本当期純利益率)を重視しております。当社の目標はROE8%を2024年度に達成することであります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 これらのリスクが顕在化した場合、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性がありますが、当社といたしましては、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応として、代替する事業計画を機動的に策定し、その遂行に努める方針であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 合成樹脂事業の経営成績が、原料価格の変動等により影響を受ける可能性があることについて

当社の合成樹脂事業で製造するフィルムの主原料は石油化学製品であるため、原油価格や為替の変動が原料価格動向に大きく影響し、価格変動分を製品価格に転嫁できなかった場合、経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2) 住友化学株式会社への依存度が高いことについて

当社の新規材料事業における光学機能性フィルム関連製品の過半は住友化学株式会社へ販売しておりますが、将来にわたり当社製品が同社に採用される保証はありません。予期しない契約の打ち切りや販売数量の大きな減少があった場合、経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。ただし、財務諸表上の売上高は「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により減少しております。

 

(3) 建材事業の経営成績が、新設住宅着工戸数の増減により影響を受ける可能性があることについて

当社の建材事業の製品は、主に住宅の建築資材となっているため新設住宅着工戸数の減少による需要の減少及び価格競争の激化が起こった場合、経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(4) 連結子会社を除く関係会社に対する保証債務について

当社は、連結子会社を除くオー・エル・エス㈲等の関係会社に対し、資金調達を円滑に行うための債務保証を行っております。当連結会計年度末現在の保証債務の合計は6億1千万円であります。

今後、同社(非連結)の業績動向により債務履行又は引当を要する場合、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

 

(5) 固定資産の減損について

産業用途向けなどの一部の製品分野においては、技術革新のスピードが速く、市場環境が急激に変化し続けているため、これまでに投資した設備について、資金回収が終わらないうちに稼働率が著しく低下した場合、減損損失などの特別損失が発生し、経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(6) 災害・感染症・事故等について

地震、台風、津波等の自然災害、感染症、事故、火災、停電、戦争、テロ等により、当社グループの事業拠点における生産設備の損壊や、国内外の経済活動の著しい停滞等が生じ、当社グループの事業活動に甚大な影響を及ぼした場合、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

収益認識会計基準等の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)及び(セグメント情報等) セグメント情報 2.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりであります。

 

(経営成績等の状況の概要)

  当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下

 「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大に加え、ロシアのウクライナ侵攻などによる資源価格の高騰や円安の進行に伴いコストが増加しているものの、国内の経済活動正常化の進展に伴う個人消費の増加の影響などにより、緩やかな回復基調で推移しました。先行きにつきましては、ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの影響、物価の上昇によるコスト増加など、今後を見通すことが依然として困難であり、不透明な状況が続いております。
  このような状況のもと、当社グループでは、合成樹脂事業において原材料価格等のコスト上昇分について製品価格への転嫁が進んだこと及び建材事業においてパーティクルボード製品の販売数量が増加したことなどにより、当連結会計年度の売上高は772億6千万円(前年同期は884億2千万円)となり、収益認識会計基準適用前の売上高では前年同期比で増加しました。
 利益面では、売上高は増加したものの、各事業において原材料価格上昇や電力・光熱費用の増加の影響を受けたことなどにより、営業利益は37億7千1百万円(前年同期は51億2千3百万円)、経常利益は42億7千5百万円(前年同期は55億3千1百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、合成樹脂事業において減損損失を計上したものの、固定資産の譲渡に伴う特別利益が発生したことなどにより、37億8千8百万円(前年同期は34億1千7百万円)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は195億3千万円減少し、営業利益は4千2百万円減少しました。

また、当連結会計年度の期首より、報告セグメントの区分を変更し既存の「建材事業」に「その他」に集約していた木材加工事業、宅地造成及び建物建築事業を含めております。当連結会計年度のセグメント別の比較及び分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

〔合成樹脂事業〕

食品向けシュリンクフィルムや一般包装用フィルムの販売数量が減少し、工業用プロセスフィルムにおいても世界的な半導体不足の影響で販売数量が減少しました。原材料価格等のコスト上昇分について、製品価格への転嫁が進んだため、売上高は516億1千万円(前年同期は478億2千9百万円)となり、収益認識会計基準適用前の売上高は前年同期比で増加しました。しかしながら、営業利益は製品価格への転嫁を進めたものの、度重なる原材料価格の上昇分を吸収できなかったため、34億7千6百万円(前年同期は42億6千7百万円)となりました。
 なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は6千8百万円減少しております。

〔新規材料事業〕

大型液晶パネル向け光学フィルム製品が市場の急激な悪化による在庫調整の影響を受けたものの、車載用途向けなどの機能性材料フィルムが堅調に推移したことから、売上高は108億5千4百万円(前年同期は285億2千4百万円)となりました。営業利益は、精密塗工事業を中心に生産性の向上に取り組んだものの、電力・光熱費用の増加と光学フィルム製品の販売量減少により13億4千2百万円(前年同期は23億7千3百万円)となりました。
  なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は192億6千4百万円減少しております。

 

〔建材事業〕

新規顧客獲得や既存顧客への増販によりパーティクルボード製品の販売数量が増加したことに加えて、前年から販売を開始した環境貢献型枠「木守」の拡販に努めたことなどにより、売上高は133億4千1百万円(前年同期は108億9千1百万円)となり、収益認識会計基準適用前の売上高は前年同期比で増加しました。営業利益については引き続き原材料価格高騰の影響を受けているものの、売上高の増加及びパーティクルボードの安定生産を継続したことなどにより、8億6千2百万円(前年同期は5億9千1百万円)となりました。
 なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は1億7千8百万円減少しております。

〔その他〕

ホテル事業において前期より引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けているものの、県民割等の地域観光事業支援の効果で一部回復したことや情報処理システム開発事業が堅調に推移したことにより、その他全体の売上高は14億5千4百万円(前年同期は11億7千5百万円)となり、収益認識会計基準適用前の売上高は前年同期比で増加しました。営業利益は売上高の増加と固定費の削減などにより、3億6千5百万円(前年同期は1億6千6百万円)となりました。
 なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は1千9百万円減少しております。

(2) 財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ43億6千4百万円増加し、902億3千4百万円となりました。その主な内訳は、売上債権の増加24億3千6百万円、棚卸資産の増加18億1千3百万円、現金及び預金の減少13億1千7百万円、その他流動資産の増加7億4千8百万円によるものであります。
 一方、負債につきましては、仕入債務の増加19億7千7百万円、借入金の減少9億3千6百万円、未払金の増加3億4千6百万円などにより、前連結会計年度末に比べ12億9千7百万円増加し、346億4千3百万円となりました。
 また、純資産は、利益剰余金の増加29億5千3百万円、その他有価証券評価差額金の増加2億7千万円などにより、前連結会計年度末に比べ30億6千6百万円増加し、555億9千1百万円となりました。
  以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて0.4ポイント上昇し、61.6%となりました。 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、84億4千8百万円(前連結会計年度比13億1千7百万円減)となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により増加した資金は37億2百万円(前連結会計年度比26億4千3百万円減)となりました。
 これは、主として税金等調整前当期純利益52億7千8百万円、減価償却費42億5千2百万円による資金の増加及び売上債権の増加24億3千1百万円、棚卸資産の増加18億5百万円による資金の減少によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果減少した資金は33億1千万円(前連結会計年度比5億4千7百万円増)となりました。
 これは、主として製造装置等の有形固定資産の取得による資金の減少によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果減少した資金は17億7千3百万円(前連結会計年度比12億6千7百万円減)となりました。
 これは、主として借入金の減少9億4千万円、配当金の支払い8億3千1百万円による資金の減少によるものです。

 

 

 (4) 生産、受注及び販売の状況

当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 2.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりであります。

 

 ① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

合成樹脂事業

 

 

 合成樹脂製品

49,161

新規材料事業

 

 

 光学機能性フィルム等

11,093

建材事業

 

 

 加工合板・パーティクルボード等

12,708

合計

72,963

 

  (注) 1.金額は、販売価格によっております。

 2.当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、当連結会計年度における生産実績については、当該会計基準等を適用した後の数字となっており、前期比(%)は記載しておりません。

 

 ② 受注状況

当社グループは建材事業のうち、宅地造成及び建物建築事業において一部受注生産を行っており、その受注状況は次のとおりであります。

 その他の製品については見込生産を主として行っているので特記すべき受注生産はありません。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

建材事業

923

7.3

429

△0.4

 

 

 ③ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

合成樹脂事業

 

 

 合成樹脂製品

51,610

新規材料事業

 

 

 光学機能性フィルム等

10,854

建材事業

 

 

 加工合板・パーティクルボード等

13,341

その他

1,454

合計

77,260

 

(注) 1.当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、当連結会計年度における販売実績については、当該会計基準等を適用した後の数字となっており、前期比(%)は記載しておりません。

     2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

住友化学株式会社

17,854

20.2

 

 3.当連結会計年度の住友化学株式会社については、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用したことにより、当該割合が100分の10未満となったため、記載を省略しております。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文

中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(経営成績等の状況の概要) (1)経営成績の状況」に記載しております。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料、商品等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
 これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達で対応しております。
 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。

 

2020年12月

2021年12月

2022年12月

自己資本比率(%)

59.4

61.1

61.6

時価ベースの自己資本比率(%)

27.6

30.4

24.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.7

0.6

0.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

92.7

75.8

171.0

 

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

 

 (4) 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、投下資本の運用効率や収益性を測る指標としてROE(自己資本当期純利益率)を重視しております。当社の目標はROE8%を2024年度に達成することであります。

当連結会計年度におけるROEは、7.0%(前年同期比0.3ポイント改善)となりました。翌連結会計年度においても、目標達成に向けて、経営ビジョンNext10(2030)及び中期経営計画(2024)で掲げた戦略に引き続き取り組んでまいります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2022年7月25日開催の取締役会において、下記のとおり固定資産の譲渡について決議し、2022年11月1日に譲渡契約を締結、同日に物件の引き渡しが完了いたしました。

 

1.譲渡の理由

経営資源の有効活用による資産の効率化と財務体質の強化を目的として、当社の保有する固定資産を譲渡するものです。

 

2.譲渡資産の内容

 

所在地

資産の種類

現況

 

福岡県福岡市東区八田1丁目4他

土地 18,370.61㎡
建物  8,005.19㎡

賃貸不動産

 

 

3.譲渡先の概要

譲渡先及び譲渡価格については、譲渡先との取決めにより公表を控えさせていただきます。なお、譲渡先と当社の間には、特記すべき資本関係、人的関係及び取引関係はなく、譲渡先は当社の関連当事者にも該当いたしません。

 

4.譲渡の日程
取締役会決議 2022年7月25日
契約締結日  2022年11月1日
物件引渡日  2022年11月1日

 

5.損益に与える影響

当該固定資産の譲渡に伴い、当連結会計年度において、特別利益として固定資産売却益1,540百万円を計上いたしました。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発の基本方針は、「要素技術を通じて新たな価値を創造し、お客様から選ばれるソリューションパートナー」を目指し、お客様の価値向上と社会課題の解決に貢献し、事業を通じて社会・環境価値を創出することでグループの持続的成長を果たすことであります。
 この基本方針のもと、当社グループの強みである押出・延伸等のプラスチック加工技術を基礎に、より競争力のある製品を生み出すべく経営資源を集中し、グループ一体となって取り組んでおります。
 当社グループの研究開発活動は、R&Dセンターを中心に各事業部門が密接に連携を取りながら、短期的成果の実現と中期的先行開発のバランスに配慮し、効率的に新たな技術や製品開発に取り組んでおります。
 また、各種研究機関、大学、企業とのプロジェクト、共同研究もR&Dセンターを中心に推進しております。
 当連結会計年度における主な活動内容は次のとおりであります。

 

[R&Dセンター]
 市場の伸長が期待される「情報電子」「ライフサイエンス」「環境・エネルギー」に加え、3つの領域を横断するモビリティ領域を注力分野とし、新しい要素技術の獲得に取り組み、事業につながる新製品を開発するべく取り組んでおります。
 「情報電子」分野では、前連結会計年度に導入した試験機を使用し次世代通信規格5Gで要求される高周波低損失基板用部材の開発を継続しております。ユーザーに提出できるサンプルの作成まで行い、今後更なる品質向上に取り組み採用を目指します。
 「ライフサイエンス」分野では、今後の拡大が期待される細胞培養関連部材の開発に取り組み、細胞培養装置用バッグの販売が決定いたしました。今後更なる用途展開に取り組みます。

また、機能性表示食品やスキンケアなどの原料になる植物由来の機能性成分を抽出する技術検討では、加圧熱水抽出法により機能性成分を効率的に抽出する方法を見出し、各種植物への応用を展開しております。
 「環境・エネルギー」分野では、合成樹脂事業の事業開発部と協力し農業用資材のマテリアルリサイクル循環として市場から農業用プラスチックフィルムや物流資材プラスチックを回収・洗浄・再生し、廃棄プラスチックを再度農業用フィルムに使用する技術を確立いたしました。更にマテリアルリサイクルできない廃棄プラスチックを有効に利用するケミカルリサイクルの開発に取り組んでまいります。

 

 

[合成樹脂事業]
 R&Dセンターと協力し確立したマテリアルリサイクル技術を利用した農業用フィルムを2022年から販売開始いたしました。更に非食品用途のフィルムについても製品上市を計画しております。

中期的には、これまでリサイクルが難しかった材料や製品においてもケミカルリサイクル技術を応用してサーキュラーエコノミー実現に向けた検討を進めております。

また、自動包装機とフィルムのセット販売の取組みにおいては、包装機の提案に留まらず、パッケージ作業の省力化をテーマとしてお客様の業態に合致させた複数のシステム提案を開始しております。

商品開発部では、エネルギー分野における自動車のEV化加速に対応した次世代電池関連部材の開発に取り組み、2024年度からの本格的販売を目指しております。また、2023年度中の採用を目指し、太陽電池関連部材の開発にも取り組んでおります。

一方、環境分野では、GRS(グローバルリサイクルドスタンダード)認証の再生原料を活用し、日本国内だけでなく海外へもリサイクル材料を用いた建装材の展開を進めております。

 

 [新規材料事業]
 IoT分野では、5Gをはじめとした通信機器や、VR(仮想現実)/AR(拡張現実)を実現する新しいデバイス、フレキシブルディスプレイの普及を見据えた機能性部材の開発を継続して進めております。

また、モビリティー分野においては、ディスプレイの大型化・省エネルギー化に対応した部材、及びドライバーの安全運転支援を目的とした各種アプリケーションに求められる部材の開発に取り組んでおります。

当事業では、高精度製膜延伸技術・ファインコーティング技術・各種二次加工技術・評価技術を用い、ディスプレイ・デバイスの進化に対応した、機能性部材の開発を継続して進めております。

 

 [建材事業]
 当事業では引き続き、木材の循環型リサイクル製品であるパーティクルボードをベースに、資源の枯渇や熱帯林の荒廃の一因とされる南洋材の代替分野、国産材を使用した木質材料の開発を進めました。

カーボンニュートラルに貢献する木質材料への期待、さらにウッドショックや急激な円安を背景に地産地消での材料調達のニーズがますます高まっております。お客様の環境貢献等へのソリューションとなり得る材料に注目し、木造構造や建築土木領域での開発を進めております。

 

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,179百万円であり、各セグメントに配分できないR&Dセンターの研究開発費用696百万円が含まれております。
 なお、当連結会計年度末における特許権及び実用新案権の総数は178件であります。