文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2023年3月31日)現在において、当社が判断したものであります。
当社は、長年培ってきた含窒素有機化合物群におけるコアテクノロジーをさらに進化させるほか、新たなコアテクノロジーの確立を図ることにより、新しい柱としての基幹化合物、機能製品、気相製品を創出し、高付加価値高機能製品を提供してまいります。これらを通じて社会の発展に貢献するとともに、株主の皆様のために公正な収益活動を営み、併せて地域社会と協調し、あらゆる取引先等の信頼と期待に応え、また従業員にとりまして働きがい、生きがいの感じられる企業を目指します。
当社を取り巻く環境
今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の5類への引き下げに伴う個人消費の回復が期待されますが、原油価格など国際商品市況の高騰、さらには、米中摩擦の激化、ウクライナ情勢等地政学的なリスクなどが続いており、今後も不透明な経営環境が続くものと予想されます。
このような状況の中、当社製品の需要は、触媒関連製品や電材関連製品については当面は低調に推移するものの、下半期以降は徐々に回復していくことを見込んでおります。当社は引き続き売価是正、拡販に取り組み、収益の確保を図り、中期経営計画に掲げたスローガン『伝承と挑戦』KX2.0のもと、事業成長戦略をさらに加速するとともに、経営基盤強化及び人材育成強化・加速を積極的に行い、企業価値向上を一層推進してまいります。
中期経営計画(2022年度-2024年度)進捗状況
2022年度の業績及び2023年度の見通しは前述のとおりですが、2024年度以降は、触媒関連製品、電材関連製品等の需要回復や収益性が期待できる医薬中間体、光学材料製品等の機能製品・新規事業拡大を見込んでおります。
また、近年、当社が注力してきたCO₂吸収材ビジネスは、高難度化合物の新製品開発に成功する等、今後の事業拡大に寄与するものと期待しております。事業ポートフォリオの高度化については、他社との事業提携も視野に入れ一層の収益性向上に取り組んでおります。
上述のとおり、中期経営計画で策定したアクションプランは概ね計画どおり進捗しているものの業績見通しは厳しく、2024年度の目標達成は非常にハードルが高いと認識しております。このような状況下ですが、全社一丸となって諸課題に取り組み早期の業績回復に努めてまいります。

※EBITDA:金利・税金・償却前利益
(Earnings before interest, taxes, depreciation and amortization)
<経営指標推移>

※ROIC :投下資本利益率 (Return on invested capital)
※CCC :現金循環化日数(Cash conversion cycle)
① 事業成長戦略加速
基盤製品の競争力強化/高付加価値化及び機能製品・新規事業拡大の諸課題については次の項目(①から③)に示すとおり順調に進捗しております。その中でも2020年5月に事業拡大のための投資として意思決定した第4系列目のマルチプラント(CMⅣプラント)は、計画どおり2022年10月に商用生産を開始しました。加えて、高経年化した基盤プラントの再構築は、製品プライオリティ見直しやプロダクトライフサイクルマネジメント(PLCM)に基づくプラント再編及び他社との事業提携の可能性について検討しております。

② 経営基盤強化
デジタル革新、ガバナンス革新、サステナビリティ革新は概ね計画どおり進捗しておりますが、マネジメント革新のうちROIC/CCC改善は、さらなる取り組み強化が必要となっており、優先課題として推進してまいります。

③ 人材育成強化・加速
継続課題である中堅・若手社員の早期戦力化に注力してまいります。また、人的資本に関わる指標の積極開示を行うとともに、指標の改善・向上に向けた諸課題の解決を通じて従業員のエンゲージメント向上につなげてまいります。

資本コストを意識した経営実現に向けた対応について
当社では投下資本利益率(ROIC)を中期経営計画の目標に設定しており、中期経営計画最終年度である2024年度には当社の資本コスト(WACC)である8%をROIC目標にしております。2022年度のROIC実績は1.9%であり、中期経営計画目標達成に向けて、全社の英知を結集して取り組んでまいります。
事業成長戦略(基盤事業の競争力強化/高付加価値化、機能製品・新規事業拡大、事業ポートフォリオの高度化)加速により収益性向上を実現し、経営基盤強化(デジタル革新、マネジメント革新、ガバナンス革新、サステナビリティ革新)及び人材育成強化・加速により、企業価値の向上を図ってまいります。マネジメント革新の中で掲げておりますとおり、現金循環化日数(CCC)の短縮による資本の効率化、広報・IRの強化、充実による株価向上を図るなど、株価純資産倍率(PBR)改善にも取り組んでまいります。
以上の取り組みの状況について、積極的に開示してまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は「信用と誠実を旨とし、英知と活力を結集して積極果敢に挑戦し、社業の発展を期する。」「独創的技術の開発による有用な製品・課題解決策の提供を通じて社会の発展に貢献する。」を経営理念とし、自社の社業の発展だけでなく、独創的技術の開発により社会の発展に貢献することを目指しております。この経営理念に基づき、持続可能な社会への実現に貢献するため「サステナビリティ基本方針」を制定しております。
当社は、サステナビリティに関する取り組みを重要課題と認識しており、その取り組みを加速させるための体制を構築しております。取締役会の諮問機関として、代表取締役社長を委員長、独立社外取締役をメンバーとする「サステナビリティ委員会」を設置し、取締役会に対して課題に対する取り組み方針の提言や進捗に対する評価などの答申を行っております。また、経営会議の中に「サステナビリティ推進統括会議」を設置しており、サステナビリティに関する方策の検討と具体的な取り組みの推進を行うとともに、取り組み内容を定期的に取締役会に対して報告することにより、取締役会の監督が適切に図られる体制としております(以下ガバナンス体制図)。
当社ではリスク管理の統括機関として、代表取締役社長を委員長とした「内部統制委員会」を設置しており、統合的なリスク管理として「事故・災害リスク」「情報セキュリティリスク」「法令違反・コンプライアンスリスク」「税・財務リスク」「人事・労務リスク」「事業リスク」「政治・社会リスク」の7つのカテゴリーを管理しております。同委員会では定期的に重要リスクの識別を行い、リスクの対応方針、取り組み計画を策定の上、実施状況について評価、管理しております。2022年度は「GHG問題」や「ハラスメント」「システムへの悪意ある攻撃や遵守事項違反」などを重要リスクと位置づけて対策を実施してきました。
ガバナンス体制図 2023年3月31日現在

当社は、住友化学グループとして設定している持続可能な価値創出のための重要課題(マテリアリティ)を共有しており、各重要課題に対する主要取組み指標(KPI)を設定しています。社会価値創出に関する重要課題という点では、環境分野への貢献として、CO2排出量(Scope1+2)、エネルギー消費原単位削減を指標としており、CO2排出量は2030年度に2013年度対比50%削減を目標にしています。その他に食糧分野、ヘルスケア分野、ICT関連分野への貢献を掲げており、それぞれに対応する指標を設定しております。また、将来の価値創造に向けた重要課題として、イノベーションの推進、DXによる競争力強化に対する指標を設定しております。各指標に対する2022年度の進捗実績は表サステナビリティKPI進捗実績のとおりです。
当社は、現行中期経営計画(2022年度~2024年度)において、「人材育成強化・加速」を基本方針の一つとしております。従業員一人一人のパフォーマンスが最大限に発揮されることや社員のやりがい、ワークエンゲージメントの向上につなげることを目的に、「マネジメント強化」、「中堅社員育成・若手社員の早期戦力化」、「人事制度見直し」を3本柱として人材育成に取り組んでいます。「マネジメント強化」は、執行役員や管理社員のマネジメント力強化に向けた各種研修や研鑽の場の創設を検討しております。「中堅社員育成・若手社員早期戦力化」は、近年の設備増強に伴う大幅な生産能力増強に対応して受け入れた多数の社員の早期戦力化を最優先に考え、入社から一人前になるまでのきめ細かいプログラムへと見直しつつあるところです。「人事制度見直し」は、2023年2月に実施した従業員意識調査(回答率97.8%)の結果もふまえながら、社員が自己の成長ややりがいを感じられる人事諸制度への改革を目指しております。
また、将来の価値創造に向けた重要課題(マテリアリティ)として「人材: ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン、育成・成長、健康」を設定しており、多様な人材が活躍できる環境づくりという観点で、新卒採用に占める女性社員割合及び障がい者雇用率を指標にしております。新卒採用に占める女性社員の割合は目標を20%以上に設定し、障がい者雇用率の目標は法定雇用率を超える2.5%以上に設定しています。2022年度の実績は以下表(サステナビリティKPI進捗実績)のとおりであり、当社における女性社員の割合は、2023年3月末時点で10.8%、女性管理職の割合は3.4%となっております。指標の一つである新卒採用に占める女性社員割合の目標を達成することにより女性社員の割合を増加させ、延いては女性管理職の割合を増加させていくことを目指しております。価値創造の基盤づくりという点では、社員の生活の安定や一人一人が生き生きとして仕事に取り組める環境づくりを目的に、研修・教育分野以外でも人的資本に関する投資を積極的に進めることとしております。男女問わず希望する社員に事業所近隣にある独身寮の居室を提供できるよう、2023年度から2024年度にかけて独身寮の整備を進めているところです。また、社員が健康で生き生きと仕事に取り組めるよう、専任の看護保健師を中心に健康増進活動に注力しているところですが、体制強化も含め活動のさらなる充実を進めていくこととしております。
サステナビリティKPI進捗実績

当社の経営成績、財務状況等(株価を含む)に影響を及ぼすリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであり、また本記載は将来発生し得るすべてのリスクを網羅したものではありません。
その他、当社には、退職給付債務の変動リスク、金利変動及び株式相場変動リスク、重大な製品欠陥等に係る品質リスク、知的財産や製造物責任などに係る訴訟リスク、取引先に対する債権の貸倒リスク、ハラスメントに関するリスクなどがあり、これらのリスクが顕在化した場合は、当社の経営成績や財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の解除とともに経済活動が徐々に回復し、個人消費を中心として緩やかに持ち直しの動きが見られました。しかしながら、急速な為替相場の変動や長期化するウクライナ情勢による資源・エネルギー価格の高騰及び供給不足、世界的な物価上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような情勢の下、当社は、売価是正、拡販に注力するとともに、生産の合理化・効率化による製造原価低減など一層のコスト削減に取り組み、全社を挙げて収益確保に努めてまいりました。
この結果、当事業年度の売上高は、電子材料関連製品等の需要低迷の影響により機能性化学品の販売が減少しましたが、欧州向けの医薬関連製品等の販売増及び為替の影響による増収により、186億1百万円(前事業年度比7.5%増収)となりました。利益面では、原燃料価格高騰や新設したマルチプラント(CMⅣプラント)稼働に伴う減価償却費の増加等の減益要因があったものの、為替の影響及び売価是正の成果、棚卸資産増加に伴う負担固定費の減少などの増益要因により、営業利益は8億32百万円(前事業年度比63.8%増益)、経常利益は8億55百万円(前事業年度比6.6%増益)となりました。当期純利益は株式売却による特別利益の減少により、6億90百万円(前事業年度比26.6%減益)となりました。
(製品グループ別売上高)
(注) 従来、医農薬関連化学品に含めていたα-ピコリンの売上高は、社内管理方法の見直しに伴い第1四半期会計
期間からその他に含め表示しております。これに伴い、前事業年度におけるα-ピコリンの売上高154百万円
を、医農薬関連化学品からその他に組替えております。
なお、当社の事業セグメントは、ファイン製品事業のみの単一セグメントであり重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
流動資産は、売掛金が減少しましたが、棚卸資産及び未収消費税(流動資産その他)などが増加し、前事業年度末に比べ20億48百万円増加の149億30百万円となりました。
固定資産は、マルチプラント新設などによる有形固定資産の増加により、前事業年度末に比べ23億28百万円増加の241億52百万円となりました。
この結果、総資産は、前事業年度末に比べ43億76百万円増加し390億82百万円となりました。
流動負債は、買掛金が減少しましたが、短期借入金の増加などにより、前事業年度末に比べ26億44百万円増加の86億79百万円となりました。
固定負債は、マルチプラント新設に係る長期借入金の増加により、前事業年度末に比べ16億11百万円増加の83億48百万円となりました。
この結果、負債合計は、前事業年度末に比べ42億56百万円増加し170億28百万円となりました。
純資産は、当期純利益の計上及び配当金の支払いなどにより、前事業年度末に比べ1億20百万円増加し、220億54百万円となりました。自己資本比率は前事業年度末の63.2%から56.4%となりました。
当事業年度の現金及び現金同等物の期末残高は3億68百万円となり、前事業年度末の5億77百万円から2億9百万円減少しました。これは財務活動によるキャッシュ・フローが、長期借入れによる収入31億円及び短期借入金による収入23億円などにより49億8百万円の収入となりましたが、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローが、固定資産の取得による支出や棚卸資産の増加などにより51億27百万円の支出になったことによります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益を9億25百万円、減価償却費を24億38百万円計上しましたが、営業活動に係る運転資金需要の増加や未収消費税等の増加などにより、33百万円の支出(前事業年度は26億17百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、マルチプラント新設など固定資産の取得による支出により、50億94百万円の支出(前事業年度は41億85百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払がありましたが、長期借入金及び短期借入金の借入れによる収入により、49億8百万円の収入(前事業年度は18億60百万円の収入)となりました。
当事業年度における生産実績は211億9百万円(前事業年度比36.9%増)であります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当社は原則的に将来の予想に基づいて見込生産を行っております。
当事業年度における販売実績は186億1百万円(前事業年度比7.5%増)であります。
主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、原則として財務諸表に基づいて分析した内容であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
財務諸表作成にあたり、当社が採用している会計方針において使用している重要な会計上の見積り及び前提条件は、以下のとおりであります。
(貸倒引当金)
当社は、支払実績及び信用情報等を査定して販売先から営業担保を預っており、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に債権の回収可能性を検討して貸倒引当金を計上しております。
販売先の財務状況及び支払能力に重要な変動が生じた場合、これらの貸倒引当金の見積りに重要な影響を及ぼす可能性があります。
(棚卸資産)
当社は、棚卸資産の貸借対照表価額については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により計上しております。
当社は、得意先の需要予測に基づき生産計画を策定しており、また、当社の生産設備であるマルチプラントでは生産切替回数増加によるロスを極力抑えるため、まとめ生産を行っております。このため、生産から販売まで長期間を要する場合があります。長期保有在庫の販売予測の見積りにおいては、将来の販売数量が重要な構成要素となりますが、これらは国内外における需要等の外部経営環境の影響を受けることから不確実性を伴い、見積りにおける仮定の選択に係る判断が長期保有在庫の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(投資の評価)
当社は、長期的な取引関係の維持・強化のため株式を所有しております。当社は、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に株式の減損処理を実施しております。時価のある「その他有価証券」については、期末時価が帳簿価額を50%以上、若しくは3期連続で30%以上50%未満下回った場合に減損処理を実施しております。また、時価のない「その他有価証券」については、原則として評価対象となる純資産額が帳簿価額を50%以上下回った場合に減損処理を実施しております。
将来の株式市場の動向、投資先の業績動向によりこれら投資の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産の計上にあたり、今後の事業計画及び将来減算(加算)一時差異の解消スケジュール等を基に合理的で実現可能なタックス・プランニングを検討し、将来の課税所得等の予測を行っております。その結果、将来実現が困難と判断される繰延税金資産については、評価性引当額を計上しております。
将来の業績及び課税所得実績の変動等により、繰延税金資産の計上に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(退職給付費用及び債務)
当社の従業員退職給付費用及び債務は、年金数理計算上で設定される前提条件に基づいて計上しております。この前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率が含まれており、退職給付債務を計算する際に用いる数理上の前提の変更、年金制度の変更による未認識の過去勤務費用の発生等により、退職給付費用及び債務の算定に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(減損損失)
当社は、収益性の低下や時価の下落といった減損の兆候の見られる固定資産については、減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて減損処理を実施しております。
将来の収益性の低下や時価の下落等により、これら固定資産の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(受注損失引当金)
当社は、受注契約のうち損失が発生する可能性が高く、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能な受注契約について、損失見込額を受注損失引当金として計上しております。
将来の市場環境の変動等により製造原価が見積原価を超過することが見込まれる場合、追加の受注損失又は引当金計上が必要となる可能性があります。
(売上高、売上原価、売上総利益と営業利益)
当事業年度の売上高は、電子材料関連製品等の需要低迷の影響により機能性化学品の販売が減少しましたが、欧州向けの医薬関連製品等の販売増及び為替の影響による増収により、前事業年度に比べ13億5百万円増加の186億1百万円となりました。
当事業年度の売上原価は、原燃料価格高騰に加え、新設したマルチプラント稼働に伴う減価償却費の増加などにより、前事業年度に比べ2億93百万円増加の139億39百万円となりました。
この結果、売上総利益は、原燃料価格高騰や新設したマルチプラント稼働に伴う減価償却費の増加等の減益要因があったものの、為替の影響及び売価是正の成果、棚卸資産増加に伴う負担固定費の減少などの増益要因により、前事業年度に比べ10億12百万円増益の46億62百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、製造プラントの休止期間費用5億1百万円の計上などにより、前事業年度に比べ6億88百万円負担が増加の38億30百万円となりました。この結果、営業利益は8億32百万円となり、前事業年度に比べ3億24百万円増益となりました。
(営業外損益と経常利益)
営業外収益は、受取補償金の減少などにより、前事業年度に比べ2億56百万円減少し64百万円となりました。営業外費用は、借入金増加に伴う支払利息の増加などにより、前事業年度に比べ14百万円増加の41百万円となりました。この結果、当事業年度の営業外損益は前事業年度に比べ2億70百万円減少し、23百万円の利益となりました。
これにより、経常利益は8億55百万円となり、前事業年度の8億2百万円から53百万円の増益となりました。
(特別損益と当期純利益)
特別利益1億6百万円(投資有価証券売却益)、特別損失36百万円(固定資産除却損)を計上した結果、税引前当期純利益は9億25百万円となり、前事業年度の12億43百万円から3億17百万円の減益となりました。法人税、住民税及び事業税2億60百万円及び法人税等調整額△25百万円を控除した結果、当期純利益は6億90百万円となり、前事業年度に比べ2億49百万円の減益となりました。
当社は、円滑な事業活動に必要な水準の流動性の確保と財務の健全性維持を資金調達の基本方針としております。
当社は、上記の資金調達の基本方針に則り、国内金融機関との間で長期間に亘って築き上げてきた幅広く良好な関係に基づき、短期借入金及び長期借入金により必要資金を調達しております。
直接金融又は間接金融の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮した上で当社にとって有利な手段を機動的に選択し、資金調達を行っております。
当社は、常に独自技術の開発を理念として、新製品の開発からプロセスの構築・合理化に至るまで、積極的な研究開発活動に取り組んでおります。
研究開発本部は、千葉研究所および研究開発技術部から構成されており、医農薬中間体、有機金属錯体等の受託案件の工業化研究、イオン液体・ウレタン関連製品等の自前機能性製品の開発を担っており、また生産・技術本部の生産技術部では、既存製品の合理化研究に取り組んでおります。
また、社内だけでなく、国内外の企業・大学・研究機関などとの積極的なオープンイノベーションを通じて、高度技術の修得と新規コアテクノロジーの確立ならびに独自技術を用いた環境負荷低減を目指した研究開発推進に努めております。
当事業年度の主な成果として、受託製品では、医農薬中間体や有機金属触媒/助触媒等の新規受託を拡大し、工業化に至っております。機能性製品では、近年取り組んでおりますイオン液体の新規用途開発を推進しております。基盤製品でありますアミン類、ピリジン類におきましても、プロセス合理化及び新規誘導体開発を推進しております。当事業年度における研究開発費の金額は
なお、当社の事業セグメントは、ファイン製品事業のみの単一セグメントのため、研究開発費の総額と内容を記載しております。