第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

現下の国内外の経済は、持ち直しの動きが続く事が期待されるものの、ウクライナ情勢に伴う資源価格高騰の影響による原材料価格の上昇および景気下振れのリスクもあり、予断を許さない状況が続くと予測しています。

このような環境の中、当社グループは、次期連結会計年度より3ヵ年の新たな中期経営計画を開始いたします。新3ヵ年中期経営計画は、「Challenge Now for Change New 2024 変革への挑戦」を経営方針とし、引き続き、すべての生活空間に快適さを提供するリーディングカンパニーを目指してまいります。前3ヵ年中期経営計画での成果をさらに発展させ、以下の4つの戦略のもと、新たな取り組みを行ってまいります。

 

「グローバル経営の深化とシナジー」においては、グローバル企業としての礎を確固たるものとすべく、ASEAN を重点地域とし、経営資源の重点投入により圧倒的なシェア獲得とトップシェア分野の拡大を目指します。また、重点市場としてグローバル日系企業・ローカル非日系企業との取引を拡大いたします。各本部によるグローバル横串運営のさらなる強化を行ってまいります。

「顧客の期待の先を行く」においては、お客様の要望に対して迅速にソリューションを提供する当社の強み/ビジネスモデルを、さらに強化・発展させてまいります。潜在的なお客様のニーズを先回りして予測し具現化していくための体制構築とともに、情報収集力・分析力を強化してまいります。ソリューション提供のスピードアップを実現する研究開発体制の再編およびDXの活用にも取り組んでまいります。

「新規事業/新製品への挑戦」においては、チャレンジメーカーとしての基本理念に立ち返り、将来の収益の柱となりうる事業の構築に挑戦いたします。コンパウンド技術とフイルム技術の融合を進めるとともに、試作機増強など当社競争力の源泉となる研究開発力の強化を行い、新規事業/新製品が次々と生み出される体制・企業文化を確立いたします。

「環境/社会課題解決への貢献」においては、引き続き環境対応製品の開発・普及を通じて、サステナブルな社会の実現に貢献いたします。新たに設置した「サステナビリティ委員会」を中心に、2050年カーボンニュートラルの実現を目指します。また、環境・化学物質に関する諸法規・諸規制を遵守するとともに、環境負荷の高い化学物質使用量の削減、太陽光発電の活用等、高いレベルでの環境管理を行い、環境負荷軽減を目指した製品開発、製造方法の改善に全力を挙げて取り組んでまいります。

 

セグメント別には、「トランスポーテーション」では、自動車用電装材および自動車用成型部材分野での取り組みを強化してまいります。

「デイリーライフ&ヘルスケア」では、環境素材、医療用および食品包材分野においてグローバル視点で販売戦略を実行してまいります。

「エレクトロニクス」では、電力・産業用電線、情報通信および光学フィルム分野への取り組みを強化し、拡販活動を進めてまいります。

「ビルディング&コンストラクション」では、住宅・非住宅市場向け建装用フィルムおよび住宅・建築資材分野への取り組みを強化するとともに、海外での拡販を進めてまいります。

 

また、コーポレート・ガバナンスにつきましては、プライム市場上場会社として、リケンテクノスウェイの実践を通して持続的に成長し、中長期的に企業価値を向上していくため、グループガバナンスをさらに強化し、連結子会社を含めた内部統制システムの実効性向上、リスク・コンプライアンス意識の向上を通じて、グループ競争力の強化と経営の透明性、公正性の確保に努めてまいります。

今後、ますますグローバルに競争が激化する中、各本部および国内外の連結子会社が連携して各課題に取り組み、3ヵ年中期経営計画の完遂に向け全社員が一丸となって邁進してまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 技術革新及び顧客ニーズへの対応について

当社グループが事業を展開する合成樹脂加工等の市場は、急速な技術変化と技術革新及び顧客ニーズの変化に対応する新商品・サービスの提供の必要性を特徴としております。新技術の開発とその製品化及び新製品・サービスの提供により、既存の製品・サービスは陳腐化しまたは市場性を失う傾向があります。

当社グループは、常に技術と顧客ニーズの急速な変化を的確に把握し、それに対応した製品・サービスのマーケティングを行っておりますが、かかる製品・サービスを提供することができるという保証はありません。当社グループがこれら新技術のトレンドや顧客ニーズの予測や対応を誤った場合、当社グループの事業、業績及び業務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 資材等の調達について

当社グループの生産活動には、原材料、原反、製造装置等の設備、貯蔵品、その他の供給品のタイムリーな納入が必要です。当社グループの購入する原材料等には特殊なものがあるため、その中には、仕入先や供給品の切り替えが困難なものや、少数特定の仕入先からしか入手できないものもあります。当社グループは、当社グループが使用する主原材料、原反、設備、その他の供給品が現在十分に確保されているものと認識しておりますが、供給の遅延・中断や業界内の需要増加があった場合、必要不可欠な主原材料等の供給不足が生じる場合があります。これらの原因等により、当社グループが供給品を機動的に調達できない場合や、供給品の調達のために極めて多額の資金の支払が必要となる場合には、当社グループの業績が悪化する可能性があります。また、欠陥のある主原材料、原反、設備、その他の供給品は、当社グループの製品の信頼性及び評判に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 海外市場での事業拡大に伴うリスクについて

当社グループは海外市場での事業拡大を戦略の一つとしております。当社グループの生産及び販売活動の大部分は、米国や東南アジア及び中国市場であります。これらの海外における事業活動においては、政治経済情勢の悪化、輸出入及び外貨の規制、予期しない法令の変更、テロ・戦争、その他の要因による社会的混乱、疫病の発生、人材及び技術の流出など、当社グループの事業活動を阻害し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクがあります。

 

(4) 法的事項に関して

① 法的リスクの概要

当社グループは、合成樹脂の中間材料の製造から、家庭用品のような最終製品まで幅広い樹脂加工を行っており、使用原材料の安全性確保に始まり、適正加工にいたるまでの多岐にわたる規制を確実に遵守することが義務づけられています。また、当社グループは、グローバルに事業を展開しており、国内外における予想外の規制変更によるリスク、国による規制の違いによるリスクにさらされています。

また、欠陥のある製品を供給しその製品の使用者に損害を与えたり、法的に保護される権利を侵害することによる、社会的信用失墜による売上減少、多額の損害賠償のリスクにも配慮する必要があります。さらに、不公正な取引を行わないことは勿論、公正な競争にうち勝つ努力を続けなければ、脱落していくというリスクにみまわれる可能性があります。

② 製品の欠陥

当社グループは、世界的に認められている品質基準に従って製品を製造しております。しかし、全ての製品について全く欠陥がなく、製造物責任を負うこともなく、リコールが発生しないという保証はありません。また、保険によってこれらに起因する費用の全てを賄う保証もありません。大規模なリコールや多額の製造物責任賠償を負担することにより、当社グループの財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権

当社グループは、他社製品との差別化をはかるために、種々の技術とノウハウを蓄積してきました。しかし、これらの当社独自の技術やノウハウは当社グループの権利として確保していますが、ことに国外においては、この権利を十分に確保できない場合もあり、また、類似製品の製造を完全には防止できない場合もあり、これらの権利侵害によって当社が損害を被る可能性を排除できません。また、当社グループは他者の知的財産権を侵害することのないように十分に注意しておりますが、海外において知的財産権の制度が異なる場合、当社グループとしては侵害していないとしている場合においても、結果として他者の権利を侵害する場合も排除できません。

以上のような、知的財産権にかかるリスクも、それが大きな費用負担となる場合には、当社グループの財務状況に悪影響を及ぼすことになります。

④ 環境に関する規制

当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質の取扱、廃棄物処理並びに土壌・地下水汚染を規制する環境諸法令による規制を広範囲にわたって受けております。これらの規制は強化される傾向にあり、特に化学物質に対する法規制は国内外を問わず強化される方向にあり、迅速かつ的確に対応しなければ市場を失うというリスクにさらされております。これらに対応するための費用が、当社グループの事業にとって重大な金額となる可能性があり、また社会の求める環境への対応水準が高まることにより、追加の費用が発生する可能性があります。これらの費用負担が、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 関係会社の債務保証

当社グループの関係会社の中には、親会社である当社が債務保証を行っている場合があります。また、今後事業拡大(設備投資含む)等、収益向上を図るため債務保証を行う場合もあります。予期に反し業績が悪化し債務保証が実行された場合、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 原材料価格の大幅な変動による採算性悪化について

当社グループは、原油から精製されるナフサ由来のエチレン、プロピレン等の石化基礎製品から作られる誘導品を主原材料としているため、その原材料価格は原油価格の変動の影響を大きく受けることになります。原油価格は、全世界的な需給バランスのほか戦争、テロ、投機的な動き等予期せざる様々な原因により、乱高下を繰り返しており、今後もこの傾向は続くことが予想されます。また、植物由来の一部原材料では、地球温暖化等気候変動の影響を受けることが予想されます。原材料価格の変動を適時に製品価格に反映できない場合やコスト削減等により吸収できない場合等には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 貸倒リスクについて

当社グループの取引先に対し、予期せぬ貸倒リスクが顕在化した場合、売上債権・貸付金等に追加的な損失や引当金の計上が必要となり、当社グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 外国為替相場の変動について

当社グループの事業には、海外における製品の生産・販売が含まれております。海外現地法人において、現地通貨で取引されている収支の各項目は、連結財務諸表を作成する際に円に換算されるため、結果として換算する時点での外国為替の変動に影響される可能性があります。また、為替相場の変動は、当社グループが現地で販売する製品の価格や、当社グループの現地生産品の製造・調達コストに影響を及ぼす可能性があり、現地市場の競争力や国内における販売価格にも影響をもたらす可能性があります。

 

(9) 自然災害

当社グループは国内外に生産拠点/販売拠点を保有しております。当該地域における大規模な地震、台風、大雨等の自然災害によって、当社グループの生産活動/販売活動等の事業活動に支障をきたす事態が発生した場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 感染症の流行

新型コロナウイルス感染症等、大規模な感染症の流行が発生した場合、生産活動/販売活動等の事業活動に支障をきたすことに加え、本邦・世界経済の大幅な減速により、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 気候変動問題

当社グループは、サステナビリティ委員会/環境委員会の下、気候変動問題への対応を行なっています。一方、気候変動問題対応の為の各国規制の強化や炭素税の導入による原材料価格/エネルギーコストの上昇、環境に配慮した製品への開発遅れや対応の遅れ等が生じた場合には、当社グループの業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、一部の個人消費等において弱さがみられたものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和され、総じて持ち直しの動きが続きました。

海外では、一部の地域で感染再拡大の影響による改善の動きの鈍化がみられたものの、経済活動の段階的再開や景気対策の効果により、総じて回復の動きとなりました。

産業別では、建材市場では住宅着工件数は前年比増加で推移しましたが、自動車市場は部品供給問題等による減産の影響があり、国内の家電市場は弱い動きとなりました。

このような環境の中、当社グループはグローバルな視点で市場別に顧客のニーズをきめ細かく確実に捉え、国内および海外の経営資源を効率的に活用して受注につなげることで業績の向上に努めました。

その結果、連結売上高は109,923百万円、前連結会計年度比(以下「前年同期比」)24.6%増加連結営業利益は6,292百万円(前年同期比18.4%増加)、連結経常利益は6,889百万円(前年同期比21.9%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,941百万円(前年同期比21.9%増加)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は1,008百万円減少し、営業利益、経常利益はそれぞれ4百万円減少しております。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

 <トランスポーテーション>

国内では、半導体不足等による自動車の減産影響はあったものの、エラストマーコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。

海外では、自動車市場が新型コロナウイルス感染症の影響から回復し、コンパウンドの販売が増加したことで増収となりました。

セグメント利益につきましては、国内での販売が増加した事により増益となりました。

その結果、売上高は32,457百万円(前年同期比33.5%増)、セグメント利益は2,737百万円(前年同期比27.5%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により売上高は6百万円減少し、営業利益は8百万円減少しております。

 

 <デイリーライフ&ヘルスケア>

国内では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復傾向にあることから、生活資材市場の塩ビコンパウンド、メディア・サイン分野向けフィルム及び食品包材市場の業務用ラップの販売が増加し、増収となりました。

海外では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復傾向にあり、米国・ASEANでの生活資材市場向け塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。

セグメント利益につきましては、原材料価格の高騰による影響があり減益となりました。

その結果、売上高は30,688百万円(前年同期比22.6%増)、セグメント利益は1,856百万円(前年同期比32.3%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により売上高は10百万円減少し、営業利益は3百万円減少しております。

 

 

 <エレクトロニクス>

国内では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復傾向にあり、エネルギー・情報通信市場の塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。

海外では、塩ビコンパウンドの販売がグローバルで増加し、増収となりました。

セグメント利益につきましては、国内および海外での塩ビコンパウンドの販売が増加したことにより増益となりました。

その結果、売上高は21,493百万円(前年同期比23.3%増)、セグメント利益は439百万円(前年同期比15.8%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により売上高は2百万円減少し、営業利益は6百万円増加しております。

 

 <ビルディング&コンストラクション>

国内では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復したことに加え、住宅市場・非住宅市場へのコンパウンド・フイルムの販売が増加し、増収となりました。

海外では、米国の景気回復により好調に推移した住宅市場へのコンパウンド・フイルムの販売が増加し、増収となりました。

セグメント利益につきましては、国内および海外での販売が増加したことにより、黒字化に至りました。

その結果、売上高は25,154百万円(前年同期比19.6%増)、セグメント利益は1,131百万円(前年同期は33百万円の損失)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により売上高は472百万円減少し、営業利益は1百万円増加しております。

 

当連結会計年度末における総資産は、商品及び製品、原材料及び貯蔵品等の棚卸資産と、売掛金等の売上債権の流動資産が7,548百万円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ7,432百万円増加し、102,641百万円となりました。

負債は、支払手形及び買掛金等の流動負債が3,328百万円増加、長期借入金等の固定負債が267百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3,060百万円増加し、37,192百万円となりました。

純資産は、利益剰余金等の株主資本が2,690百万円増加し、為替換算調整勘定等のその他の包括利益累計額が1,330百万円増加し、非支配株主持分が350百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,371百万円増加し、65,448百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高が11百万円減少しております。また、自己資本比率は56.3%となり、前連結会計年度から0.1ポイント減少しました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ403百万円減少し、20,677百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ4,815百万円減少し、4,572百万円でした。その主な内容は、税金等調整前当期純利益6,476百万円、減価償却費3,506百万円、仕入債務の増加3,962百万円等による資金の増加、売上債権の増加2,465百万円、棚卸資産の増加4,575百万円、法人税等の支払2,382百万円等による資金の減少であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ564百万円減少し、2,438百万円でした。その主な内容は、有形固定資産の取得による支出2,280百万円、無形固定資産の取得による支出455百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ149百万円増加し、2,946百万円でした。その主な内容は、短期借入金の返済による支出338百万円、長期借入金の返済による支出474百万円、配当金の支払額(非支配株主への配当を含む)2,112百万円等による資金の支払であります。

 

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2021年4月1日
 至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

トランスポーテーション(千円)

31,531,361

132.3

デイリーライフ&ヘルスケア(千円)

28,685,747

124.2

エレクトロニクス(千円)

20,011,336

122.7

ビルディング&コンストラクション(千円)

21,279,609

120.8

 報告セグメント計(千円)

101,508,054

125.5

その他(千円)

7,601

124.9

合計(千円)

101,515,656

125.5

 

(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

b. 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

トランスポーテーション

32,826,774

130.8

2,421,738

121.7

デイリーライフ&ヘルスケア

30,618,600

119.9

1,295,682

95.9

エレクトロニクス

21,943,314

120.0

2,911,648

119.4

ビルディング&コンストラクション

25,187,581

118.4

2,037,317

102.6

 報告セグメント計

110,576,270

122.6

8,666,388

111.6

その他

128,366

34.4

1,871

54.7

合計

110,704,636

122.2

8,668,259

111.6

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2021年4月1日
 至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

トランスポーテーション(千円)

32,457,128

133.5

デイリーライフ&ヘルスケア(千円)

30,688,631

122.6

エレクトロニクス(千円)

21,493,631

123.3

ビルディング&コンストラクション(千円)

25,154,398

119.6

 報告セグメント計(千円)

109,793,790

125.0

その他(千円)

129,915

31.5

合計(千円)

109,923,705

124.6

 

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

売上高

当連結会計年度の売上高は、109,923百万円、前連結会計年度比21,699百万円(24.6%)の増加となりました。国内では、回復傾向にある情報通信市場へのコンパウンド販売、住宅・非住宅市場へのコンパウンド及びフイルムの販売がそれぞれ増加し、増収となりました。海外においても、ASEANでの自動車及び情報通信市場、米国での住宅及び生活資材市場でのコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。

 

売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益

当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度比19,598百万円(27.4%)増加し91,008百万円となりました。主な要因は、売上数量の増加によるものです。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比1,122百万円(9.8%)増加し12,623百万円となりました。主な増加要因は、支払運賃、支払手数料等の増加によるものです。

その結果、営業利益は、前連結会計年度比978百万円(18.4%)増加し6,292百万円となりました。

 

営業外損益

当連結会計年度における営業外収益は、為替差益等により、前連結会計年度比202百万円(34.5%)増加789百万円となり、営業外費用は、支払利息等により前連結会計年度比56百万円(22.5%)減少192百万円となりました。

 

経常利益

当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度比1,236百万円(21.9%)増加6,889百万円となりました。

 

特別損益

当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益等の増加により、前連結会計年度比91百万円増加の107百万円となりました。

また、当連結会計年度における特別損失は、群馬工場対象資産の減損損失計上等により、前連結会計年度比483百万円増加の520百万円となりました。

 

税金等調整前当期純利益

税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比845百万円(15.0%)増加6,476百万円となりました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比707百万円(21.9%)増加3,941百万円となりました。

 

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 なお、収益認識会計基準等の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)及び(セグメント情報等) セグメント情報 2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」をご参照ください。

 

 当社グループは、当連結会計年度をもって、「More Value to All 2021 共に生み出せ!さらなる価値を!」を経営方針とした3ヵ年中期経営計画を終了いたしました。

「グローバル経営の深化とシナジー」においては、アジアでのコンパウンドおよびフイルム事業の譲受ならびに投資設備の有効活用により、この3年間でグローバルに販売を伸ばしました。「戦略思考による収益力向上」においては、インフェクションコントロール製品の拡販および管理業務のシェアード推進による利益の向上を図りました。「効率を極めた生産体制の実現」においては、生産設備の自動制御および予兆管理システム導入の拡大、ユーティリティー設備の見直しによるエネルギーロス削減などの生産の効率化を実施いたしました。「サステナブルな社会への貢献」においては、持続可能な社会を目指したSDGsへの取り組みを「Blue Challenge」と称して強化してまいりました。「人材育成とガバナンス重視の経営による企業体質の強化」においては、グループのガバナンスポリシーの制定、連結子会社の管理強化等によるグループ全体のリスクマネジメントの強化を図りました。

 

 中期経営計画における当連結会計年度の具体的な経営指標等の目標値は、売上高115,000百万円、営業利益8,500百万円、経常利益8,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5,000百万円としておりました。

 当連結会計年度における売上高は109,923百万円(計画比80.2%)、営業利益は6,292百万円(計画比70.8%)、経常利益は6,889百万円(計画比75.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,941百万円(計画比75.2%)となりました。

 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市場の需要低迷および原材料価格高騰の影響もあり、売上高及び利益の実績は計画を下回りましたが、5つの主要課題に対する取り組みを進め、売上高および各段階利益は、過去最高を更新いたしました。

 

 引き続き「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」で記載しました新3ヵ年中期経営計画「Challenge Now for Change New 2024 変革への挑戦」に全グループを挙げて取り組んでまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、次のとおりであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益は増益であったものの、棚卸資産の増加、法人税等の支払額増加により、前連結会計年度比で減少しております。しかしながら、投資を行うための十分な資金は獲得しております。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に製造設備への投資となりますが、事業計画に基づいており、その投資額につきましては適切であると認識しております。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の増額等により、前連結会計年度比で支出が増加しております。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、次のとおりであります。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 当社グループは、中長期的に安定した成長のため製造設備への投資が必要となりますが、投資額については適切に管理されており、資金の流動性に問題はないと認識しております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は9,859百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は20,677百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社は、4月から新中期経営計画の初年度が始まります。中期経営計画の策定にあたって、改めて当社の基盤となる技術は何かを考えると「処方設計技術」「コンパウンド生産技術」「フィルム製膜技術」「フィルム加工技術」の4つの技術があげられます。この新中期経営計画では、もう一度基本に立ち返りものづくりに徹していくことが重要と考え、技術本部方針としてこの「4つの基盤技術を強化する」「カスタマーディライト商品のスピード開発」「常にイノベーションを創出し、持続的社会に貢献する」を掲げるとともに、それに対応した組織体制を見直しました。

会社の成長エンジン及び、持続的成長のキーは「設備投資」と「人材」が重要であると考えます。2021年度は念願の「売上高1,000億円の壁」を乗り越えることはできました。既存事業の半歩先、1歩先の領域には、まだ、未来を拓く可能性を秘めた数多くのテーマがあります。さらに伸ばしていくには、次世代を担う新技術開発、新事業創造のために、今こそ研究開発設備の再構築を行い、種まき、土壌の改良をしっかり行う必要があります。そこから更に歩を進め、未来に向けて新たな領域へ向いたいと考えています。

100年企業に向けて、研究・開発機能を集約し各分野の基盤技術を集結し技術統合をする事で、新技術や新製品創出を行っていかねばなりません。

研究開発センター(東京)は、2020年8月に増設棟(2号館)が完成し、隣接建物購入(3号館)、既存棟(1号館)を合わせ、延床面積(約5,000㎡)となり、開発拠点の中心となっております。今回、3号館改修とフィルム製膜試験設備移設・導入、2号館に機能性ゴム代替材料であるTPV開発のための試作機導入、同時に研究開発センター(埼玉)の整備を行います。

 

具体的には来期に向けて研究開発センターの再構築プロジェクトを推進して参りました。

(1)フィルム製品開発強化(組織体制強化、設備拡充)

①フィルム製膜(カレンダー、食品包材分野)は、研究開発センター(東京)に置き、配合技術と製膜技術(押出・Tダイ・カレンダー成形)を融合させた開発体制とする。コンパウンドで開発した製品もフィルム、シート化を考える。

②フィルム加工技術(2次、3次加工)開発は、研究開発センター(埼玉)にコーター試作機を拡充し、埼玉、群馬を融合し新製品開発促進を図る。

(2)新規TPV材料開発強化のため最新鋭中型試作機を導入しコンパウンド製造技術強化、TPEシート開発を進める。

 

また、プラスチック加工メーカーとして、我々が取り組まないといけない環境対応についてこれから大きな課題になっていきます。日本国政府は2020年10月に2050年カーボンニュートラルを宣言し、また今年4月には、2030年度の温室効果ガス排出削減目標について、2013年度から46%削減することとし、さらに50%の高みに向けて、挑戦を続けていくことを表明しています。

1990年代後半に、ダイオキシン問題により塩化ビニル樹脂が嫌われ、硬質PVCはABS、PP樹脂に軟質PVCはTPEに急激に素材が変わりました。これは、不明確な報道により産業界が一時期、動いてしまった過去があります。覚えている方もいらっしゃると思います。今回の脱炭素についても当社にとって同様な危機が訪れる可能性もあります。このように、プラスチックを取り巻く環境は大きな変革を求められている中、当社も2019年バイオマスプラスチックである「RIKEBIO」を上市しています。この「RIKEBIO」を如何に拡販していくかがこれからの大きな課題となります。また、この環境問題は当社にとって単なる「制約条件」だけでなく、攻めに転じることができる「挑戦機会」にもなります。ただ、いくら素材が環境に良くても、選ばれなければ環境負荷を抑えることはできません。多くのひとに選ばれるためには、お客様にとって有用で手が届くものを意識して開発を進めていく必要があると考えています。

 

当連結会計年度の成果として、

 

コンパウンド関係

 1.「リケガード」(抗菌・抗ウイルス・防虫)に新シリーズ消臭、抗アレルゲンコンパウンドの開発

 2.完全架橋エラストマーである「アクティマーG」の自動車部品への採用拡大

 3.高耐熱・柔軟EV車用充電ケーブルの販売拡大

 4.ハイブリッド架橋エラストマーである「リクロマー」発泡製品の開発

 5.バイオマス材料である「RIKEBIO」、リサイクルコンパウンドの開発

 6.自動車用グラスランチャンネル部材の全日系車への採用拡大

 7.人肌に馴染む柔軟素材「LEOSTOMER FT」の上市

 8.非Pb非Sn系射出用硬質PVC材料の上市

 9.ACSの立上げ

10.医療用TPE材の採用拡大

等で開発が進み、一部流動することができました。研究開発費は、955百万円であります。

 

フィルム関係

 1.「リケガード」(抗菌・抗ウイルス・防虫)フィルムの採用拡大

 2.各種塗装代替フィルムの開発

 3.建装材用意匠性フィルムの流動

 4.医薬品包装用フィルムの流動

 5.高耐湿・高耐熱性FFC用フィルムの流動

 6.ガラス代替フィルム「REPTY DC100」の製品化展開

 7.ウィンドウ用フィルム「ICE-μ」の展開拡大

 8.バイオマスフィルムである「RIKEBIO」フィルムの開発

等で開発が進み、一部の製品を流動できました。研究開発費は、528百万円であります。

 

食品包材関係

 1.自動包装機メーカー向け純正ノンストレッチPVCラップフィルムの販売拡大

 2.食品包材の海外拡販検討

 3.食品スーパーマーケット・バックヤード向け小型包装機用PVCラップフィルムの開発と採用

 4.業界団体とのコラボレーションによるPVCラップフィルムの広報活動

 5.製膜加工機における混練技術の基礎研究

 6.バイオマスラップの開発

 7.鮮度保持フィルムの開発

等の活動に要した研究開発費は、78百万円であります。