第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、時代のニーズに速やかに応えるための機敏な対応と、グローバルな視点で独創的な開発システムにより、プラスチックの可能性を追求し、いつもお客様の信頼に値する製品づくりに徹し、全てのステークホルダーに対し魅力ある企業であることを経営理念としております。

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、「中期経営計画2019-2021」を策定し、売上高目標184億円、営業利益11億円を達成目標としております。

(3) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題

中国湖北省武漢で発生した新型コロナウイルスによる新型肺炎は、2020年に入ると世界各地に広がり、各国はウィルスの封じ込め策に留まらず、これによる経済の落込みを回避するための政策の検討、発動を迫られるに至っています。日本においても、4月7日に政府による緊急事態宣言が発出され経済・社会に多大な影響が出てきております。

このような中で、当社は足下の販売状況に合わせた生産体制の再構築、コストダウンの施策の前倒し、政府による補助金の活用等で急場をしのぎ、事業再生計画の各施策を速やかに確実に実施してまいります。なお、事業再生計画の概要は以下の通りであります。

事業再構築のための施策

 エンデバー・ユナイテッド株式会社による技術指導・自動車業界ネットワーク、管理ノウハウを得ながら、事業基盤の強化を進めてまいります。

(ア) 技術面を含めた、EU社が持つ自動車事業に対する造詣とネットワークを活用した売上拡大・収益性の維持・改善

(イ) 住宅設備・冷機部品事業での収益の着実な確保

(ウ) 採算管理及び経営管理の高度化による更なる業績改善

(エ) EU社および当社の経営資源を活用した事業基盤の強化

(オ) 出資受け入れによる信用補完

(カ) 自助努力による収益改善施策

②金融支援

  対象金融機関が当社に対して有する貸付債権のうち総額約23億円に相当する債権を割当予定先に総額1億円で譲渡するものであります。

  なお、割当予定先は取得する当社に対する貸付金債権のうち額面20億円相当の債権を当社に現物出資(デット・エクイティ・スワップ(債務の株式化))することによりA種優先株式の交付を受け、残る3億円相当の債権については債権放棄を行いますので、当社は特別利益を計上いたします。

③資本増強策

  当社は、割当予定先とのスポンサー契約に基づき、以下の第三者割当増資の実施を予定しております。

 割当予定先 :エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合
発行新株式数:普通株式 3,906,250株 

       A種優先株式 7,812,500株
払込価額  :普通株式1株につき 256円
       A種優先株式1株につき 256円
調達資金の額:普通株式 10億円
       A種優先株式 金銭以外の現物出資によるデッド・エクイティ・スワップに伴い発行されるも

       のであり、金銭の払込みは行われません。

当社グループはこの事業再生計画を確実に実施することにより、収益力を上げ、財務内容を健全化させ経営基盤を安定化させると同時に、安全安定操業の確保、コンプライアンスの遵守およびリスク管理の強化などに継続的に取り組むことにより、今後は、より収益性の高い企業グループに生まれ変わることを目指して突き進んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態及び経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、次のようなものがあります。なお、当社は、当社グループにおける各種リスク発生の可能性を把握し、発生の回避及び発生時に迅速・的確な対応ができるようにするための体制の確立に努めてまいります。また、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 受注量の変動

当社グループの主事業は受注生産事業であり、得意先の発注方針、工法変更、競合他社との受注競争及び生産動向等により受注高が変動し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 主要取引先への依存度

当連結会計年度における売上高の11%がTOTOグループに対するものでありますが、同社グループとは納入数量、価格等について長期納入契約は締結しておらず、当社に対する取引方針が変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これまで培ってきた技術をベースとして新製品・新技術の開発や生産体制の整備を推進し、新たな需要の発掘や拡販活動を強化してまいります。

(3) 原材料価格の変動

当社グループの製品の主原料は、熱可塑性樹脂であり石油化学製品の価格が高騰し、それを製品価格に転嫁できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、複数の購買先を確保するなどして仕入価格の変動抑制に取り組んでおります。

(4) 製品の品質

品質管理には万全の体制をとっておりますが、予期せぬ製品の欠陥が発生し修理費用等を負担する可能性があります。当社グループでは、品質管理について基準を設け、常に徹底した管理、適切な対応に取り組んでおります。

(5) 資金調達

当社グループは、金融機関からの借入れを中心に資金調達を行っています。資金の調達コストは、金利や格付け機関による当社グループに対する評価の影響を受けます。金利上昇や当社グループの業績悪化などにより、高い金利での調達を余技なくされたり、必要な資金が確保できなくなった場合、当社はグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 為替レートの変動

当社グループは、日本に本社を置き事業運営を行っているため、各地域における現地通貨建て財務諸表を連結財務諸表等作成のため円換算しております。従って、為替レートの変動により換算に適用するレートが変動し、円換算後の損益が影響を受けることになります。

(7)法的規制について

当社グループの事業は、事業を展開する各国において様々な法の規制を受けておりますが、予期せぬ法的規制の変更により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、関係会社を通じて法律や規制の変更状況、政治や経済の状況変化の把握に努めております。

(8) 災害等

主要な事業において複数の生産拠点を有しておりますが、地震、火災等不測の事態が発生した場合には、一時的に生産が著しく低下する可能性があります。当社グループでは、自然災害や事故に対する対応策の検討や訓練を継続的に実施しております。

(9) 固定資産の減損会計による影響

固定資産の減損会計の適用に伴い、経営環境の変化等により、固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、その回収可能性を反映させるよう帳簿価額を減額し、その減少額を減損損失として計上する可能性があります。

 

(10)新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、世界各地において経済活動が制限される状況が続いています。当社グループの自動車部品事業においても、得意先の生産状況等に鑑み、国内及び海外の一部の工場で一時的な稼働停止や生産調整を行うなど厳しい事業環境が続いております。

当社グループは、事業環境が改善するまでは、機動的・予防的な財務施策により資金の流動性確保に努めるとともに、需要に応じて生産活動の徹底、設備投資の抑制や徹底的な固定費削減など緊急対策等を進め、新型コロナウイルス感染症の影響が最小限となるよう努めておりますが、新型コロナウイルス感染症の世界経済への影響規模やまん延の終結の時期等については見通しが難しい状況であり、影響が長期化、深刻化した場合には、個人消費の低迷、国内外のサプライチェーンの停滞、当社グループの停滞など、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)株式の希薄化のリスク

当社は、2020年6月26日開催の当社定時株主総会において、エンデバー・ユナイテッド株式会社が組成したファンドであるエンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合に対して、普通株式及びA種優先株式を発行する内容の第三者割当増資に関する決議を行っております。当該第三者割当増資に基づく払込が完了すれば、①割当予定先に対して3,906,250株(議決権個数39,062個)の当社普通株式が発行され、また、②発行される7,812,500株のA種優先株式の全部について、普通株式を対価とする取得請求権が行使された場合には、7,812,500株(議決権個数78,125個)の当社普通株式が交付されることとなります。かかる普通株式の発行、及びA種優先株式に対する普通株式を対価とする取得請求権の行使により、当社普通株式の1株当たりの株式価値及び持分割合が希薄化し、当社株価に悪影響を及ぼすおそれがあります。

(12)継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、当連結会計年度におきまして経常損失14百万円、親会社株主に帰属する当期純損失4億71百万円を計上したことにより、連結貸借対照表の株主資本は△185百万円となりました。このような状況により、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象等が存在しておりますが、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を策定し、金融支援及び資本増強策の前提となる株主総会の議案は承認可決されていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 ①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済を概観しますと、エスカレートし続けた米中貿易戦争、なお結論が出ないBrexit、中東情勢の緊張、止まらない北朝鮮の核ミサイル開発、貿易衝突にまで至った日韓対立、それに加えて年度末の新型コロナ災禍の発生等、多くの不透明性が世界を覆った1年であり、良好な雇用環境や好調な企業収益に支えられた米国経済は堅調でありましたが、それ以外の地域とりわけ中国・欧州の経済は低迷を続けました。

一方、日本経済は、総じて緩やかな回復基調で推移しましたが、その実態は製造業等の輸出の大幅な減少を、サービス産業等の内需が下支えしたに過ぎず、また上期は消費税増税の駆け込み需要もあり比較的堅調でしたが、消費税増税後の下期は、その仮需の反動もあり製造業を中心に不振で推移しました。

このような環境の下、当社は2019年度を初年度とする3年間の再建中期計画を新たに作成し、事業構造改革に着手いたしました。 
その内容は以下の通りでありました。
① 事業ポートフォリオ改革
② 自動車部品事業での生産安定化および販売拡大
③ 聖域なきコスト削減と経営・組織力強化
④ 財務体質の健全化
⑤ 海外事業環境変化への対応

まず、海外事業においては、タイ、ベトナムの事業は、概ね計画通りに推移しましたが、米中貿易戦争の影響を受けた中国経済の不振により中国事業は販売低迷が続いたため、従来からの長期不採算状況も勘案し、当社が保有する現地子会社の全株式の売却を決断し実行に移しました。

また、国内事業においては、事業構造改革の各施策を矢継ぎ早に実行した結果、その成果が第2四半期以降数字に表れ始め、改革に勢いが出てきました。年末に消費税増税の仮需の反動と思われる販売低迷が一部には見られましたが、予定していた改革施策を実行しその効果を確認できたことから、昨年度までの低迷から大幅に改善いたしました。今後も引き続き収益体質の強化に努めてまいります。

一方で、財務体質の健全化については、前会計年度までの赤字による資本の毀損、三菱ケミカルホールデイングスの連結決算の対象となる関連会社から外れたことによる原材料メーカーや大手販売先からの与信力の低下、今後の新製品、新技術の開発のための新たなる資金の調達不安や人材不足等の問題を解決すべく、新たなスポンサー探索に着手し、2020年3月6日、当社の主力事業と関係の深い自動車業界への豊富な投資実績を有するエンデバー・ユナイテッド株式会社(以下EU社といいます。)が組成したファンドであるエンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(以下「割当予定先」といいます。)との間で、第三者割当方式により、普通株式(払込金額10億円)及びA種優先株式(払込金額20億円)を発行すること、割当予定先によるスポンサー支援の提供等を内容とするスポンサー契約を締結いたしました。

並行して、当社は、近年の事業環境の悪化を踏まえ、スポンサーからの出資による信用背景の補完、国内外での新たな受注機会の創出や効率化投資等への資金・技術面等の支援に加え、金融支援を併せた抜本的な再建が緊急に求められると判断し、2020年1月8日、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(いわゆる事業再生ADR手続)についての正式な申請を行い、当該申請は同日受理されました。当社は、当該事業再生ADR手続において、対象債権者(取引先金融機関)による金融支援等を内容とした事業再生計画(詳細については後記「(4)対処すべき課題」をご参照ください。)を策定し、2020年4月14日開催の事業再生ADR手続の第3回債権者会議において、全ての対象債権者からの同意のもと、事業再生計画及び事業再生ADR手続は成立に至っております。

今後は、事業再生計画、対象債権者による金融支援および割当予定先からの出資受け入れを通じた資本増強策を確実に実施し、より収益力を上げていくと同時に、財務面も含めて経営基盤を安定化させてまいります。

その結果、当連結会計年度の売上高は178億67百万円(前連結会計年度比5.0%減)と減収となり、営業利益は1億83百万円(前連結会計年度は営業損失3億52百万円)、経常損失は14百万円(前連結会計年度は経常損失5億52百万円)、税金等調整前当期純損失は3億71百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失6億4百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4億71百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失6億94百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

当社グループは製品別セグメントから構成されており、「自動車部品事業」、「住宅設備・冷機部品事業」及び「エンターテイメント事業」の3つを報告セグメントとしております。

 自動車部品事業

当事業の国内自動車部門におきましては、中東向け乗用車、トラック部品及び三次元加飾工法、外装塗装品は堅調に推移したものの、全体的に生産台数が減少したため売上高は減少いたしました。海外自動車部門におきましては、タイの自動車生産が期末に向けて減少し現地子会社であるECHO AUTOPARTS(THAILAND)CO.,LTD.(以下、EATという)の売上高は国内同様、減少いたしました。

この結果、売上高は106億69百万円(前連結会計年度比8.5%減)、セグメント利益は3億26百万円(前連結会計年度比241.9%増)となりました。

 住宅設備・冷機部品事業

当事業の国内住宅設備部門におきましては、消費増税前の駆け込み需要の増加がありましたが不採算分野の整理や原価改善を行った結果、売上は微減となりましたが、利益は大幅に増加いたしました。海外冷機部品部門におきましては、タイ子会社であるTHAI KODAMA CO.,LTD.(以下、TKCという)、ベトナム子会社であるTHAI KODAMA(VIETNAM)CO.,LTD.(以下、TKVという)は、冷機市場の輸出不振や現地の構造変化等により、また、中国子会社である無錫普拉那塑膠有限公司(以下、無錫普拉那という)では、米中貿易摩擦悪化に起因する需要の低迷により、其々苦戦を強いられ、売上高は減少いたしました。

この結果、売上高は63億20百万円(前連結会計年度比1.6%減)、セグメント利益は1億96百万円(前連結会計年度比4306.1%増)となりました。

 エンターテイメント事業

当事業におきましては、映像用ソフトパッケージ及びゲームソフトケースは、新作ソフトがヒットし、いずれも売上高が増加致しました。

この結果、売上高は8億77百万円(前連結会計年度比21.5%増)、セグメント利益は52百万円(前連結会計年度比75.7%増)となりました。

 

当連結会計年度末の総資産は、128億29百万円となり、前連結会計年度と比べ18億13百万円の減少となりました。

流動資産では、現金及び預金等の減少により16億51百万円減少し、固定資産では有形固定資産の減少等により1億61百万円の減少となりました。

負債では、流動負債が支払手形及び買掛金等の減少により3億62百万円減少し、固定負債では長期借入金の減少等により9億34百万円の減少となりました。

純資産では、利益剰余金等の減少等により、5億16百万円の減少となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により7億46百万円増加し、投資活動により7億29百万円減少し、財務活動により9億34百万円減少いたしました。この結果、資金は前連結会計年度より9億1百万円減少し、8億37百万円(51.8%減)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は7億46百万円(前連結会計年度比4億37百万円の収入減)となりました。これは主に、減価償却費等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は7億29百万円(前連結会計年度比5億16百万円の支出増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の減少は9億34百万円(前連結会計年度比2億34百万円の支出増)となりました。これは主に、長期借入金の返済等によるものであります。

(注)当社の消費税等の処理は、税抜処理によっているため、上記の概況に記載されている金額には消費税等は含まれておりません。

 

  ③生産、受注及び販売の状況

 イ.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

自動車部品事業

10,302,709

5.4

住宅設備・冷機部品事業

6,168,037

△2.6

エンターテイメント事業

615,229

21.2

合計

17,085,976

2.8

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 ロ.受注状況

当社グループは受注による生産を行っておりますが、いずれも随時受注契約で、受注確定日と納入日は短期間のため記載を省略しております。

 

 ハ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

自動車部品事業

10,669,571

△8.5

住宅設備・冷機部品事業

6,320,560

△1.6

エンターテイメント事業

877,257

21.5

合計

17,867,389

△5.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、たな卸資産、固定資産の減損損失及び退職給付に係る負債等であり、継続して評価を行っております。なお、当社グループは、新型コロナウイルスの影響が少なくとも一定期間続くとの仮定の下、期末時点で入手可能な情報をもとに会計上の見積りを行っております。しかしながら、新型コロナウイルスの影響は不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もあり、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社は、以下の会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。

 

固定資産の減損処理

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や家庭に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a経営成績等の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、国内におきましては、事業構造改革の各施策を矢継ぎ早に実行した結果、その成果が第2四半期以降数字に表れ始め、改革に勢いが出てきました。年末に消費税増税の仮需の反動と思われる販売低迷が一部には見られましたが、予定していた改革施策を実行しその効果を確認できたことから、昨年度までの低迷から大幅に改善いたしました。海外におきましては、タイ、ベトナムの事業は、概ね計画通りに推移しましたが、米中貿易戦争の影響を受けた中国経済の不振により中国事業は販売低迷が続いたため、従来からの長期不採算状況も勘案し、当社が保有する現地子会社の全株式の売却を決断し実行に移しました。

その結果、当連結会計年度の売上高は178億67百万円(前連結会計年度比5.0%減)と減収となり、営業利益は1億83百万円(前連結会計年度は営業損失3億52百万円)、経常損失は14百万円(前連結会計年度は経常損失5億52百万円)、税金等調整前当期純損失は3億71百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失6億4百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4億71百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失6億94百万円)となりました。

 b経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について、主事業は受注生産事業であり、得意先の工法変更、外注政策、競業他社との受注競争及び生産動向等により受注高が大きく変動することがあります。

また、当社グループの主力分野であるプラスチックス材料での住宅設備、自動車部品分野は、過当競争体質の状況下にあり、価格競争が激しく、当社グループにとって不利な受注価格になることがあります。

 c資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動による資金の増加は7億46百万円(前連結会計年度比4億37百万円の収入減)となりました。これは主に、減価償却費等によるものであります。

投資活動による資金の減少は7億29百万円(前連結会計年度比5億16百万円の支出増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。

財務活動による資金の減少は9億34百万円(前連結会計年度比2億34百万円の支出増)となりました。これは主に、長期借入金の返済等によるものであります。

今後、内部留保を超える設備投資は借入等外部調達にて対応予定であります。

 d経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、世界各地において経済活動が制限される状況が続いています。当社グループの自動車部品事業においては、得意先の生産状況等を鑑み、国内及び海外の一部の工場で一時的な稼働停止や生産調整を行うなど厳しい事業環境が続いており、今後の経過によっては当社グループの財政状況及び経営成績等に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。

新型コロナウイルス感染症の世界経済への影響規模やまん延の終結の時期等については見通しが難しい状況ですが、当社グループは、事業環境が改善するまでは、機動的・予防的な財務施策により資金の流動性確保に努めるとともに、需要に応じてた産活動の徹底、設備投資の抑制や徹底的な固定費削減など緊急対策等を進め、新型コロナウイルス感染症の影響が最小限となるよう努めています。

 e経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)目標とする経営指標」に記載のとおりです。

当目標の達成に向けた取り組みについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題」に記載のとおりです。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

子会社株式の異動

当社は、2020年1月24日開催の取締役会において、連結子会社である無錫普拉那塑膠有限公司の当社が保有する出資持分のすべてを蘇州明強塑料有限公司に譲渡することを決議し、株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)1.子会社株式の異動をご参照ください。

 

スポンサー契約

当社は、2020年3月6日開催の取締役会において、エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(以下「割当予定先」といいます。)との間で、第三者割当方式により、普通株式(払込金額10億円)及びA種優先株式(払込金額20億円)を発行すること、割当予定先によるスポンサー支援の提供等を受けることを決議しスポンサー契約を締結いたしました。

詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)2.事業再生ADR手続の成立及び3.第三者割当による新株の発行をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

当社グループ(当社および連結子会社)は、技術開発力のある成形加工メーカーとして、独自技術の確立、拡大を基本理念としております。新材料・新商品開発は、樹脂メーカーとジョイントワークしつつ、新加工法の開発および生産冶具・自動省力機の設計・製作を積極的に進めております。更に材料の使いこなし技術も混錬設備を導入して更に強化推進しております。

当連結会計年度におけるグループの全体の研究開発費は49百万円であります。

セグメントの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 自動車部品事業

自動車部品分野では、近年CO2排出削減のため軽量化が製品開発上のキーアイテムとなっております。その手段として各種繊維強化コンポジット材による板金の樹脂化に取り組み、当社の新工法が大手自動車メーカーに採用され、金属代替部品として実用化を達成いたしました。更に今後のマルチマテリアル化を睨み、一層の機能向上を狙った部材の開発にも引き続き取り組んでおります。

また、大形外装塗装部品の品質向上及び価格低減、更にはより高品位な意匠性を実現するためフィルムによる加飾技術の開発や原着材による塗装レス化検討を進めており、3次元フィルム加飾工法による高品位内装部材が採用され実用化されております。

また、3次元フィルム加飾技術の改善を進め採用が拡大しております。

その他に当社の強みである真空成形技術の究極レベルを達成するため、高機能樹脂も駆使しながら技術革新に挑戦しております。

(2) 住宅設備・冷機部品事業

住宅設備・冷機部品分野では、当社の主力製品である洗面キャビネットにおいて、設計まで遡った究極的なもの造り活動の成果として、コスト低減提案が採用され更なる展開を進めております。

また、更なる機能、品質向上を目的とした新加工技術が確立し、新規製品の実現に向けて開発を加速しております。

(3) エンターテイメント事業

新規ゲームソフトパッケージ等の開発を行っております。

また、新素材を用いた新アイテムの設計・開発に挑戦し、人気ゲーム機のソフト向け新パッケージの実用化に結び付け、量産、拡大に対応しております。