第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありませんが、新型コロナウイルス感染症(以下、本感染症)の拡大により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、引き続き注視してまいります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間は、世界経済におきましては本感染症の拡大に対して、ワクチン接種が広がる一方、変異株の拡大等の影響もあり、依然として不透明な状況が継続しています。自動車産業においては昨夏以降、メーカー・サプライヤーの工場稼働率の回復が進んでおりましたが、半導体不足などの影響もあり、サプライチェーンの不安定な状況が続いています。一方、家電・IT関連においては、テレワークの広がりなどにより、パソコン(以下、PC)などの需要拡大が継続しております。日本経済におきましても、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が繰り返されたことにより、経済活動が大幅に制限され、未だその収束が見通しにくい状態が続いています。また、温暖化ガス排出量削減問題など環境課題への対応は重要性を更に増しております。

 日本の発泡プラスチックス業界におきましては、本感染症拡大により、巣ごもり需要による食品容器関連の需要が継続しておりますが、各種部材や搬送資材・梱包材の需要の本格的な回復には至らず、また、国内外における原材料高騰の影響もあり、先行き不透明な状況が継続しております。

 このような厳しい経営環境のなか、当社グループは本感染症に関して、取引先企業や当社グループ従業員の安全と健康を第一に考えると共に、本感染症に関するリスクを最大限、回避する対策を取りながら、本年度が最終年度となる3か年中期経営計画「Make Innovations Stage-Ⅱ」の基本方針に掲げた「事業ポートフォリオの変革」と「収益体質強化に向けた戦略の実行」に取り組んでおります。徹底したコスト削減の継続や低収益事業の見直し、高付加価値事業への積極的な展開などの施策を全社一丸となり進めております。

 また、環境リーディングカンパニーの位置づけを確固たるものとするため2020年6月に公表した「SKG-5R STATEMENT」に掲げた目標達成に向け、SKG-5R(※)活動推進の一層の強化を図っており、本年5月開催の「CITE JAPAN 2021 アワード」では「テクポリマーBIO EF-Aシリーズ(※)」が環境部門で銀賞を受賞いたしました。本製品は環境貢献製品、「バイオセルラーシリーズ(※)」の一つであり、今後も一層のラインアップ拡充を進めてまいります。

 その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は285億8千3百万円(前年同期比-)、営業利益は1億8千2百万円(前年同期比185.9%の増加)、経常利益は2億5千1百万円(前年同四半期は1千1百万円)、さらに投資有価証券の一部売却に伴う特別利益3億5百万円と法人税等を加・減算し、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億2千万円(前年同四半期は△1億4百万円)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、当第1四半期の売上高は、適用前に比べて30億5千5百万円減少しておりますが、利益への影響はありません。

 そのため、当第1四半期連結累計期間における経営成績に関する説明は、売上高については前第1四半期連結累計期間と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 ※「SKG-5R」は、SKGは積水化成品グループ、「5R」は、Reduce,Reuse,Recycle,Replace,Re-createを指します。

 ※「テクポリマーBIO EF-A」は、テクポリマーの高い機能性を維持しつつ、水中分解性を有するポリマー微粒子です。

 ※「バイオセルラー」は、生分解性またはバイオマス由来プラスチックスを活用した当社製品群のブランド総称であります。

 その結果、当第1四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

① 財政状態

 

前連結会計年度

(百万円)

当第1四半期累計期間

(百万円)

増減

(百万円)

流動資産残高

62,744

61,226

△1,517

固定資産残高

95,694

93,303

△2,390

資産合計残高

158,439

154,530

△3,908

負債残高

87,781

85,813

△1,967

純資産

70,657

68,716

△1,941

 

(資 産)

 当第1四半期連結会計期間末における総資産は1,545億3千万円(前連結会計年度末比39億8百万円減少)となりました。借入金返済による現金及び預金の減少などにより流動資産が15億1千7万円減少しました。また投資有価証券評価額の減少などにより固定資産も23億9千万円減少しました。

(負 債)

 当第1四半期連結会計期間末における負債は858億1千3百万円(前連結会計年度末比19億6千7百万円減少)となりました。長期借入金から短期借入金への振り替えにより短期借入金などが増加し、流動負債は17億6千2百万円増加しました。また長期借入金の返済などにより、固定負債は37億3千万円減少しました。

(純資産の部)

 その他有価証券評価差額金などの減少により19億4千1百万円減少し、687億1千6百万円となりました。この結果、自己資本比率は44.0%となりました。

 

② 経営成績

 

前第1四半期累計期間

(百万円)

当第1四半期累計期間

(百万円)

増減

(百万円)

売上高

28,338

28,583

うち国外売上高

9,936

12,251

(国外売上高比率)

(35.1%)

(42.9%)

営業利益

63

182

118

(売上高営業利益率)

(0.2%)

(0.6%)

営業外収益

231

333

102

営業外費用

284

264

△19

経常利益

11

251

240

特別利益

305

305

特別損失

1

△1

四半期純利益又は四半期純損失

(△)

△198

121

319

親会社株主に帰属する四半期純利益又は親会社株主に帰属する四半期純損失(△)

△104

120

224

 

 当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は285億8千3百万円(前年同期比-)営業利益は1億8千2百万円(前年同期比185.9%の増加)、経常利益は2億5千1百万円(前年同期の経常利益は1千1百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億2千万円(前年同期の親会社株主に帰属する四半期純損失は1億4百万円)となりました。

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

ア 生活分野

 生活分野の売上高は110億2千万円(前年同期比-)(※)、セグメント利益は5億7千1百万円(前年同期比17.6%の減少)となりました。

 食品容器関連は、本感染症の影響で外出自粛やインバウンド需要の減少は依然として継続しておりますが、内中食関連向けは昨年からは落ち着きが見られるものの堅調な状態が継続しております。

 農水産関連では、全体的に堅調な出荷となりました。また、土木関連では、道路冠水対策や雨水処理用途で採用されている「アクアロード」が宅地造成物件で採用されました。

 主力製品である「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)の売上数量は、巣ごもり需要が引き続き旺盛で、スーパー等の生鮮食品用トレーや総菜向け食品容器用途を確実に取り込み、テイクアウト容器用途も継続しましたが、全体としては前年同期よりもやや下回りました。「エスレンビーズ」(発泡性ポリスチレンビーズ)の売上数量は、消費者の在宅時間の増加によりクッション用ビーズなどのライフグッズ用途が好調を継続、また主要用途である水産分野をはじめ農産、建材土木分野も総じて前年同期に比べ堅調に推移しました。

 利益面では、本感染症による需要減少の影響が軽減となり、また原価低減や固定費削減に取り組みましたが、原材料価格の高騰を受け、減益となりました。

 

(※)「収益認識に関する会計基準」等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、当第1四半期の売上高は、適用前に比べて20億5千1百万円減少しております。

 

イ 工業分野

 工業分野の売上高は175億6千3百万円(前年同期比-)(※)、セグメント損失は2億5千6百万円(前年同四半期は△5億5千8百万円)となりました。

 自動車関連では、部品梱包用途が電動部品梱包材での販売が伸長したものの、自動車部材用途が半導体不足による自動車メーカーの減産の影響を受け、「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)の販売は落ち込みました。Proseatグループについては、原材料価格の高騰と半導体不足などサプライチェーンの混乱の影響により業績が悪化しました。

 家電・IT関連では、パネル搬送資材・梱包材用途での「ピオセラン」は、液晶パネルの需要が伸長し、堅調に推移しました。「テクポリマー」(有機微粒子ポリマー)は液晶パネル等の光拡散用途として、在宅勤務等によるPC・モニターの需要増などで、売上が堅調に推移しました。

 医療・健康関連では、ワクチン接種が進む米国や欧州での需要回復からランニングシューズのミッドソール用途での「エラスティル」(熱可塑性エラストマー発泡体)は徐々に回復し、「テクノゲル(ST-gel)」(機能性高分子ゲル)も、売上が好調に推移しました。

 利益面では生産性向上や固定費削減に取り組みましたが、原材料価格の上昇などによる限界利益の減少を補えず、損失となりました。

 

(※)「収益認識に関する会計基準」等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、当第1四半期の売上高は、適用前に比べて10億4百万円減少しております。

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フロー

 

前第1四半期累計期間

(百万円)

当第1四半期累計期間

(百万円)

増減

(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

△407

△835

△427

投資活動によるキャッシュ・フロー

△997

△579

418

財務活動によるキャッシュ・フロー

1,251

△2,000

△3,251

現金及び現金同等物の四半期末残高

9,395

9,109

△285

(注)現金及び現金同等物の前連結会計年度末残高は12,498百万円であります。

 

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

税金等調整前四半期純利益が増加したものの、売上債権の増加などにより前年同期に比べ4億2千7百万円減少し、8億3千5百万円の支出となりました。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資有価証券の売却による収入などもあり、前年同期に比べ4億1千8百万円増加し、5億7千9百万円の支出となりました。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

長期借入金の返済などにより前年同期に比べ32億5千1百万円減少し20億円の支出となりました。

<現金及び現金同等物当第1四半期連結会計期間末残高>

上記キャッシュ・フローの結果、現金及び現金同等物の当第1四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末に比べて、33億8千8百万円減少し、91億9百万円となりました

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

2022年3月期連結業績予想につきましては、下記のとおりとなります。

 

2020年度

実績

2021年度

計画

売上高

1,189億円

1,180億円

営業利益

21億円

36億円

経常利益

20億円

32億円

親会社株主に帰属する当期純利益

11億円

18億円

※ 億円未満は四捨五入で表示しております。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、6億2千3百万円であります。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、従来から市場動向、資材費動向、海外動向、自然災害等がありますが、2020年1月以降発生した本感染症の感染拡大も、今後、(3)に記載の2022年3月期連結業績予想に影響を与える重要な要因の一つとなっております。

 市場動向については、景気動向による需要の縮小、他社との競合による需給バランスや価格に変動、自然災害発生による需要の減少によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に影響を受けないよう販売力、開発力、財務体質の強化に努めております。

 資材費動向については、当社グループで使用する原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった

場合や仕入先の供給が不安定な場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力しております。

 海外動向については、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中南米でも生産・販売事業を展開しており、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限にとどめるための情報収集に努めております。

 自然災害については、想定を超える大規模な地震、台風、豪雨等により、当社グループの事業拠点が重大な被害を受けるなど、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、保安安全対策や定期点検、防災訓練等により、被害、損害を最小限にするための取り組みを打っております。

 本感染症に関連するリスクについても、前事業年度の有価証券報告書の[事業等のリスク]に下記のとおり4つの要因をリスクとして分類し記載をしております。どれも本感染症の感染拡大により、当社グループを含む社会全体が活動を規制され、結果として当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を与える要因になりうるものであります。当社グループは本感染症に関するあらゆる可能性を早期に把握し、リスクを最小限にするべく、社長をトップとして対策本部を立ち上げ、グループ一丸となって本感染症に関するリスクに対して管理対応を行っております。

[事業等のリスク]における新型コロナウイルス感染症に関する4つのリスク

①役員、従業員の本感染症罹患

②取引先操業停止の長期化、信用状況の悪化

③物流網の混乱、停滞

④研究開発に関するリスク

 

(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や仕入商品の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としております。また、シンジケート方式によるコミットメントライン契約及び社債発行による調達を行い、資金調達方法の多様化と負債と資本のバランスに配慮しつつ必要な資金需要に対応しております。

 なお、当第1四半期連結会計期間末における借入金・社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は409億7千2百万円となっております。また、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は91億9百万円となっております。

 当社グループは、設備等の投資にあたっては、調達した資金のコスト(資本コスト、借入コスト等)を十分に勘案し、投資前に投資効果の収益性について十分な精査を行った上で実行しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。