当連結会計年度の当社グループの経営環境は、太陽光発電関連製品の需要の低下、国内外競合メーカーとの価格競争の激化など、依然として厳しい状況が続きました。
このような状況の下、当社グループは、自動車・産業機器用製品などの分野での製品開発・新規開拓の促進などの施策を進め、売上高は、当連結会計年度立上りの新製品切換時期の延期などがありましたが、計画を上回りました。
利益面では、太陽光発電関連製品の売上の減少、下半期の新製品切換時期の延期・在庫調整などによる品種構成の悪化、自動車・産業機器用製品の生産能力以上の受注や生産拠点の再編・移管などによる生産コスト増加などにより、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、計画未達に終わりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は36,432百万円(前連結会計年度比1.3%減)となりました。営業利益は480百万円(前連結会計年度比60.4%減)、経常利益は680百万円(前連結会計年度比36.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は396百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失363百万円)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
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期別 |
売上高 |
営業利益(△損失) |
||||
|
セグメント別 |
前連結会計年度 (第86期) (百万円) |
当連結会計年度 (第87期) (百万円) |
増減率 (%) |
前連結会計年度 (第86期) (百万円) |
当連結会計年度 (第87期) (百万円) |
増減率 (%) |
|
日本 |
20,478 |
20,751 |
1.3 |
315 |
236 |
△ 25.0 |
|
欧米 |
8,247 |
7,430 |
△ 9.9 |
522 |
109 |
△ 79.1 |
|
アジア (日本を除く) |
8,170 |
8,250 |
1.0 |
342 |
163 |
△ 52.2 |
|
消去 |
― |
― |
― |
32 |
△ 29 |
― |
|
合計 |
36,896 |
36,432 |
△ 1.3 |
1,213 |
480 |
△ 60.4 |
(注)増減率につきましては、表示単位未満を四捨五入しております。
①日本
当連結会計年度は、太陽光発電関連製品の売上が減少しましたが、ハーネス加工用機械・部品、産業機器用製品などのワイヤーハーネスの売上が増加したことにより、売上高は20,751百万円(前連結会計年度比1.3%増)となりました。太陽光発電関連製品の売上減少の影響などにより営業利益は236百万円(前連結会計年度比25.0%減)となりました。
②欧米
当連結会計年度は、太陽光発電関連製品の売上減少、下半期の在庫調整などにより、売上高は7,430百万円(前連結会計年度比9.9%減)となりました。太陽光発電関連製品の売上減少の影響、下半期の在庫調整などによる品種構成の悪化や新工場の立上げコストの増加などにより、営業利益は109百万円(前連結会計年度比79.1%減)となりました。
③アジア(日本を除く)
当連結会計年度は、下半期の新製品切換時期の延期などによる売上減少がありましたが、自動車・産業機器用製品の売上が好調に推移したため、売上高は8,250百万円(前連結会計年度比1.0%増)となりました。下半期の新製品切換時期の延期、自動車・産業機器用製品の生産能力以上の受注や生産拠点の再編・移管などによる生産コスト増加などにより、営業利益は163百万円(前連結会計年度比52.2%減)となりました。
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期別 |
|
当連結会計年度 |
前期比 |
|||
|
部門別 |
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
増減額 (百万円) |
増減率 (%) |
|
新エネルギー部門 |
6,764 |
18.3 |
5,889 |
16.2 |
△ 875 |
△ 12.9 |
|
ワイヤーハーネス部門 |
20,385 |
55.2 |
21,017 |
57.7 |
632 |
3.1 |
|
電線部門 |
2,593 |
7.0 |
2,924 |
8.0 |
331 |
12.8 |
|
ハーネス加工用機械・部品部門 |
7,153 |
19.5 |
6,600 |
18.1 |
△ 552 |
△ 7.7 |
|
合 計 |
36,896 |
100.0 |
36,432 |
100.0 |
△ 463 |
△1.3 |
(注)構成比・増減率につきましては、表示単位未満を四捨五入しております。
①新エネルギー部門
当該部門は、太陽光発電配線ユニット及び周辺機器、環境・省エネに係る機器向けのワイヤーハーネスが含まれております。
当連結会計年度は、太陽光発電関連製品の需要が減少し、売上高は5,889百万円(前連結会計年度比12.9%減)となりました。
②ワイヤーハーネス部門
当該部門は、家庭用電化製品向け、産業用機器向け、情報通信機器向け、自動車部品向けなどのワイヤーハーネスであります。
当連結会計年度は、グローバルでの営業力強化により、重点分野の自動車(主に車載ハーネス)・産業機械用(主にロボットハーネス)ワイヤーハーネスの需要が増加し、売上高は21,017百万円(前連結会計年度比3.1%増)となりました。
③電線部門
当該部門は、汎用電線、情報・通信・計装用コントロールケーブル及びその他特殊ケーブルであります。
当連結会計年度は、国内市場での銅価格の上昇に加え、日本国内での設備投資関連の需要増加などにより、売上高は2,924百万円(前連結会計年度比12.8%増)となりました。
④ハーネス加工用機械・部品部門
当該部門は、連結子会社ユニオンマシナリ株式会社の事業のうち、電気機器、電子機器、産業機械及びそれらの部品であります。
当連結会計年度は、アプリケーターなどのハーネス加工用機械製品の需要が増加しましたが、アジア(日本を除く)での下半期の新製品切換時期の延期などにより、売上高は6,600百万円(前連結会計年度比7.7%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,720百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,308百万円の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、641百万円の収入(前連結会計年度は2,388百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益538百万円、減価償却費625百万円、たな卸資産の増加693百万円及び仕入債務の増加492百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、508百万円の支出(前連結会計年度は97百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出518百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,493百万円の支出(前連結会計年度は1,789百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出2,689百万円、短期借入金の調達(純額)による収入317百万円によるものであります。
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
13,896 |
4.4 |
|
欧米 |
6,590 |
1.5 |
|
アジア(日本を除く) |
16,130 |
△ 2.1 |
|
合 計 |
36,617 |
0.9 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、新エネルギー関連製品、ワイヤーハーネス製品、電線製品、ハーネス加工用機械・部品について大部分見込生産を行っております。受注生産の金額は僅少であるため記載を省略いたします。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
20,751 |
1.3 |
|
欧米 |
7,430 |
△ 9.9 |
|
アジア(日本を除く) |
8,250 |
1.0 |
|
合 計 |
36,432 |
△1.3 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、
1.我々は常に革新を起こし特徴ある価値の創造により世界に貢献する
2.我々は常に世界的視野にたって事業を推進する
3.我々は常に世界のお客様の満足のため環境重視、品質至上、スピードある行動を実践する
を経営理念としています。
当社グループは、電線で培った生産技術力、民生機器用・産業機械用・車載用ワイヤーハーネスで培ったグローバルでの生産・販売体制、太陽光発電配線ユニット・監視システムなどの、新エネルギー関連製品で培った製品開発力、ハーネス加工用機械・部品で培った技術開発力を更に向上させ、グローバルネットワーク(7カ国13拠点)の強化拡充を進めることにより、総合的な配線システムメーカーを目指し、世界のお客様に貢献して参ります。
当社は事業領域の拡大と収益確保による企業の成長が重要と認識しています。このため、ステークホルダーへの利益還元の視点よりROEを念頭に置いて、売上高及び営業利益率の二つの指標を中心に考えていきます。
当社グループは、経営理念の実現に向け、中期経営計画「PROGRESS 2020」で掲げた方針をベースに、グローバルな視点で成長分野での事業領域拡大と当社製品の販売強化を着実に実行し、当社グループの発展を目指すため、以下施策を推進してまいります。
1.成長戦略
・自動車、エネルギー、産業機器、ライフサイエンス分野での事業拡大
・グローバルでの営業力強化
・新規システムの事業化
2.生産戦略
・グローバルでの生産技術力の強化
・事業構造改革の推進
3.経営体質の強化
・営業利益率の確保
・グローバル人材の育成/活用
・キャッシュフローの改善
当社グループを取り巻く環境は、国内での新エネルギー関連市場での競争の激化、為替の変動、中国・東南アジア諸国での人件費の高騰、さらには海外競合メーカーとの価格競争の激化など、今後とも厳しい状況が続くものと想定されます。
このような環境の下、当社グループは、新エネルギー、自動車関連、産業機械用などの分野での製品開発・新規開拓の促進、生販一体による収益力の改善、コストダウンの徹底、業務基盤の見直しによる企業体質の強化と、連結業績の拡大を図り、企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①経済情勢の変動に伴うリスク
・為替及び各国の法規制、税制のリスク
当社グループは、北米、中国、東南アジア、欧州に生産販売の拠点を設け、事業を展開しております(平成29年12月期海外売上高比率43.0%)。海外の事業活動は、為替の変動、各国の法規制・税制などの変更によるリスクを伴っており、これらのリスクが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
・原材料などの市況価格の変動によるリスク
当社グループの主要原料である銅・塩ビコンパウンドについては、価格情報を入手して最も有利な調達を行っております。しかしながら、予想を超えた購入価格の急激な変動は、コストダウン、価格転嫁などによって吸収することができない可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
・金利変動によるリスク
当社グループは、銀行借入金により中長期的な資金調達を行っておりますが、今後各国における金利の上昇により、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
・固定資産の減損
当社グループでは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。この基準の適用に伴い、今後の事業環境や土地などの時価の大幅な変動により、さらに減損損失が発生する可能性があります。
②特定の製品、技術などへの依存度が高い場合
・市場の変化に伴うリスク
当社グループの売上高は太陽光発電配線ユニットの比重が高いため、太陽光発電配線ユニット以外の新エネルギー関連の新製品開発に力を入れております。しかしながら、これらの市場における販売価格の下落や競争の激化により、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
③新製品、新技術の企業化、商品化
・研究開発活動に関するリスク
当社グループの研究開発につきましては、当社及びユニオンマシナリ株式会社の技術部門で、主力製品である電線・ケーブル及びその関連製品の開発に取り組んでおります。当該活動に必要な投資は、当社グループの存続に必須のものであると考えておりますが、研究開発テーマの実用化遅延、業界における技術革新の進展などにより、当初の目的の達成が困難になる可能性があります。
④業界に対する法的規制など
・環境に関する規制
EUにおいてRoHS(特定有害物質の使用規制)指令が実施されるなど、世界各地においてさまざまな環境に関する基準が制定されており、業界各社は、規制物質に代わる物質の開発、使用などの環境対策を迫られております。
当社グループにおきましても、RoHS指令の順守、ISO14001/9001の維持・向上を図り、環境規制への対応を進めておりますが、今後環境規制は、年々強化されると考えられ、規制内容によっては製品などの製造、処分などの関連費用が発生し、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。
⑤その他
・災害などに関するリスク
当社グループは安全を最優先に保安、防災に取り組み、また、生産拠点については国内外に展開、分散し、災害のリスクに備えております。しかしながら、予想外の大規模地震などの災害やテロ、暴動などによる製造設備の損傷、破壊などにより、財物保険の補償限度を超えて費用が発生するリスクがあります。そのような場合、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発につきましては「日本」セグメントに属する当社及び連結子会社であるユニオンマシナリ株式会社の技術部門で、主として次のテーマに取り組んでおります。
また、両社の研究開発部門は、密接な連携、協力関係を保ち、顧客ニーズにベストマッチする製品開発を推進しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は478,934千円であります。
(1) 新エネルギー部門
当該部門では、更なるコストパフォーマンスを追及した太陽光発電用配線ユニット(PVU)の開発を完了し、販売を開始しました。太陽光発電インテリジェントモニタリングシステム(PVU-Finder)では、太陽光発電所の太陽電池低下傾向をAIで自動診断する新MATASの開発を完了しました。また、新たに各種センサーを遠隔監視できるIoT-Finder(IoT-Gateway)の開発を完了し、販売を開始しました。
当部門に係る研究開発費は224,445千円であります。
(2) ワイヤーハーネス部門
当該部門では、産業用ロボットワイヤーハーネスについては、高付加価値化、高性能化及び低コスト化に向け研究開発活動を継続しており、業容拡大に向けた当社オリジナルのワイヤーハーネス生産管理システム(ORPシステム)の運用を開始し、グローバル展開に着手しました。
当部門における研究開発費は14,250千円であります。
(3) 電線部門
当該部門では、車に搭載される各種センサー用のリード線・ケーブルの開発を継続しており、耐屈曲・低減衰量の同軸ケーブルの開発を完了し、上市しました。
当部門における研究開発費は28,048千円であります。
(4) ハーネス加工用機械・部品部門
当該部門では、ハーネス加工用機械、産業用機器の部品およびモジュール品の製品開発に取り組んでおります。モジュール品開発では、自動車ユニット部品の生産体制を構築し、販売を開始しました。
当部門における研究開発費は212,190千円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態
<資産>
資産合計は、28,867百万円(前連結会計年度末比1,084百万円減)となりました。主に、原材料及び貯蔵品が503百万円及び投資有価証券が280百万円増加しましたが、現金及び預金が2,329百万円減少いたしました。
<負債>
負債合計は、13,104百万円(前連結会計年度末比1,513百万円減)となりました。主に、支払手形及び買掛金が502百万円増加しましたが、短期借入金が1,679百万円及び長期借入金が551百万円減少いたしました。
<純資産>
純資産合計は、15,762百万円(前連結会計年度末比428百万円増)となりました。主に、親会社株主に帰属する当期純利益などにより利益剰余金が266百万円及びその他有価証券評価差額金が203百万円増加いたしました。
(2) 経営成績
<売上高>
売上高は、36,432百万円(前連結会計年度比463百万円減)となりました。減少の要因は、「1 業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであります。
<売上原価、販売費及び一般管理費>
売上原価は、30,392百万円(前連結会計年度比313百万円増)となりました。増加の要因は、「1 業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであります。なお、売上総利益率は、16.6%(前連結会計年度比1.9ポイント減)となっております。
販売費及び一般管理費は、5,560百万円(前連結会計年度比44百万円減)となりました。これは、のれんの償却が当連結会計年度中に終了したことによりのれんの償却費77百万円減少したことが主な要因であります。なお、営業利益率は、1.3%(前連結会計年度比2.0ポイント減)となっております。
<営業外損益>
営業外収益は、294百万円(前連結会計年度比111百万円増)となりました。これは、為替差益を80百万円計上したことによります。営業外費用は、為替差損計上が無くなったことにより94百万円(前連結会計年度比229百万円減)となりました。また、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、199百万円となりました。なお、経常利益率は、1.9%(前連結会計年度比1.0ポイント減)となっております。
<特別損益>
特別利益44百万円(前連結会計年度比0百万円減)は、固定資産売却益計上44百万円によるものであります。特別損失は、過年度関税等136百万円を計上しましたが、減損損失及び事業構造改善損の減少により、185百万円(前連結会計年度比576百万円減)となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益>
税金等調整前当期純利益は、538百万円(前連結会計年度比183百万円増)となり、法人税、住民税及び事業税184百万円、繰延税金資産の計上による法人税等調整額△92百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益51百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、396百万円(前連結会計年度は363百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、1.1%となっております。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。