第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用環境に改善の動きが見られ、緩やかな回復基調で推移してまいりました。海外においては、中国をはじめとした新興国経済の減速や、英国のEU離脱問題により為替相場は円高が進行しましたが、昨年末から今年にかけては、米国の政権交代などに起因して円安に転じて、株式市場は上昇基調となるなど、今後の動向は依然として不透明な状況が続いております。
 このような状況の中、当社グループは、4月にFABEX2016、および6月29日~7月1日にかけて開催の飲料・液状食品の開発・製造展示会ドリンクジャパンに出展し、易開封加工の「直進くん®」をはじめ、液体包装フィルム「マルトップ®ML」や袋内の湿度をコントロールできる「吸湿フィルム」などの高付加価値製品の拡販に努めてまいりました。また、生産部門におきましては、生産設備の稼働率向上を目指すとともに生産の効率化を推進してまいりました。
 当連結会計年度の新発売製品として、3月に分割包装フィルム「まぜるっちゃん®」、9月には脱アルミで遮光機能を持つ「遮光くん®」および電子レンジ調理対応の袋「レンジde直進くん®」を上市いたしました。これらの新製品を国内外において既存のお客様ならびに新規のお客様にご案内しつつ、引き続き食品・医薬品包装フィルム製品のほか、容器や包装機械・産業用機械の受注に努めてまいりました。
 この結果、売上高157億8千9百万円(前期比1.5%増)、営業利益8億4千2百万円(前期比55.5%増)、経常利益8億7千万円(前期比54.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億円(前期比116.0%増)となりました。

 

製品別の業績は次のとおりであります。

(複合フィルム)

当連結会計年度は、当社独自製品の「直進くん®」及び「吸湿フィルム」のほか、スタンドジップ袋、レトルト用袋など付加価値の高い製品の拡販と、海外取引先の売上げ増も寄与して、前連結会計年度に比べて売上高は2億5千万円増加し105億5千8百万円(前期比2.4%増)となりました。

(単体フィルム)

当連結会計年度は、軽包装用フィルムのうちパン用は減少しましたが、その他は堅調に推移したことなどにより前連結会計年度に比べて売上高は1千2百万円増加し13億3千6百万円(前期比1.0%増)となりました。

(容    器)

当連結会計年度は、香港向けのトレーや惣菜容器などが堅調に推移したほか、国内では漬物容器、納豆容器の販売が伸びたことなどにより、前連結会計年度に比べ売上高は3千7百万円増加し、13億9千6百万円(前期比2.7%増)となりました。

(そ  の  他)

当連結会計年度は、国内では自動充填包装機等が堅調に推移し、また海外向けではレストランや量販店で使用する物資類が堅調でしたが、国内の紙器類や海外向け機械輸出が減少したため、前連結会計年度に比べて売上高は6千5百万円減少し、24億9千7百万円(前期比2.6%減)となりました。

 

(注)「第2 事業の状況」の記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の連結会計年度末残高は、期首残高より1億7千5百万円増加し21億8百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に減価償却費や税金等調整前当期純利益の増加が仕入債務の増加を上回り、8億2千万円の増加(前連結会計年度比1億1千9百万円増)になりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有形固定資産の取得による支出により2億2千8百万円の減少(前連結会計年度比7千9百万円減)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローについては、主に長期借入金の返済による支出により4億1千9百万円の減少(前連結会計年度比1億5千2百万円減)となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目

生産高(千円)

前期比(%)

複合フィルム(製品)

10,107,942

100.7

単体フィルム(製品)

211,947

68.5

合計

10,319,889

99.8

 

(注)  金額は、販売価格によっております。

 

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績を品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

複合フィルム(製品)

10,013,083

98.2

1,977,885

96.2

単体フィルム(製品)

214,251

69.9

18,320

85.5

合計

10,227,334

97.4

1,996,205

96.1

 

(注)  金額は、販売価格によっております。

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目

販売高(千円)

前期比(%)

複合フィルム(製商品)

10,558,117

102.4

単体フィルム(製商品)

1,336,255

101.0

容器(商品)

1,396,829

102.7

その他(商品)

2,497,851

97.4

合計

15,789,054

101.5

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

久光製薬㈱

1,659,204

10.7

1,643,675

10.4

 

 

 

3 【対処すべき課題】

国内経済は、政府及び日銀の経済政策により、緩やかな回復基調が継続しておりますが、依然として個人消費の回復には停滞感があり、消費者の購買行動が慎重になっております。また、少子高齢社会となり人口増加は望めないことから、当社の製造販売する食品・医薬品の包装資材の市場規模の拡大は、今後も緩やかなものになると考えられます。
 また、原油・ナフサ価格は、需給バランス及び為替レートや地政学的リスク等により、今後も不安定な状況で推移することが予想されます。石油化学製品である樹脂やフィルム等を主材料としている当社及び当社の属する業界は、予断を許さない状況が続くものと考えております。
 このような状況下で、会社の成長と収益の維持拡大のためには、人材の育成と生産増強及び独自製品の開発と改良などのほか、販売面では国内外の包装資材や食品機械などの展示会に、引き続き積極的に出展し高付加価値製品の拡販に努め、生産面ではグループ全体での工場稼働率の向上と原価低減を行い、国内外の市場で競争に打ち勝つ品質・納期・価格を実現していかなければならないと考えております。
 今後は、安定した利益体質を基本とした事業展開を図るため、「直進くん®」や「マルトップ®MLシリーズ」のほか「吸湿フィルム」などの当社独自技術製品を、さらに工夫改良して販売を強化すると共に、包装に求められる機能に対応した新製品の開発に努めて、持続的成長のできる経営基盤を築いてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
 
(1) 原材料調達の変動について
 当社グループが生産する複合フィルム及び単体フィルムは、主に合成樹脂フィルムや合成樹脂ペレットを原材料として使用しており、そのほとんどを国内複数のメーカーより購入し、安定した量の確保と適切な仕入価格での購入に努めております。
 しかしながら、原油価格の高騰や、為替の変動による輸入価格の変動、中国市場のような急激な需要増から一時的に需給バランスが崩れることもあります。
 このような場合、お客様と交渉しながら対応してまいりますが、将来長期にわたって十分な量の確保や適切な仕入価格での購入ができない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 
(2) 設備投資に伴う影響について
 当社グループは事業の維持拡大や急速な技術革新に対応するため設備投資を行っておりますが、そのための必要資金は、営業キャッシュ・フローまたは外部からの調達で賄っております。その際、市場環境の変化により投資回収の遅れ、償却費負担による業績の圧迫や資金調達に伴う金利等が利益率を引下げ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 
(3) 法的規制について
 当社グループは合成樹脂フィルム等の包装資材を製造しており、製品については「容器包装リサイクル法」の規制を受け、製造工程の一部においては「化学物質管理促進法(PRTR法)」及び廃棄物の管理に関する規制や「大気汚染防止法(VOC規制)」の規制を受けております。これらの法的規制が改正及び強化された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 
(4) 災害による影響について
 生産施設や設備等につきましては、定期的な点検を実施し維持管理に努めるほか、耐震対策などを実施し、地震を始めとした災害による生産の稼動停止や製品の供給に混乱を起こさないよう努めております。しかしながら、当社グループの生産拠点は同一地域内にあるため、予想を超える大地震等の災害による生産の停止や社会インフラの大規模損壊等が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。
 
(5) 保有株式に関するリスクについて
 当社は、従来より原則として取引関係維持等の目的のため株式を保有しております。
 時価のある株式については、将来の大幅な株式相場の悪化及び投資先の業績不振等により損失が発生する可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、複合・単体フィルム等の包装資材メーカーとして、絶えず市場ニーズに即応した事業活動を展開しております。研究開発活動は、主に当社にて実施しており、技術本部が中心となり、これに生産本部、営業本部、購買本部などの各部門が適時参画して、多様化、高度化した広汎な範囲にわたる顧客ニーズに応える製品を研究開発し、提供することを基本指針としております。
 当連結会計年度は複合フィルムを中心に研究開発し、主な内容は次のとおりであります。
  ・医薬品包装用フィルムの研究開発
  ・高速液体自動充填フィルムの研究開発
  ・直線カットフィルム(直進くん®、段差レーザー)の研究開発
  ・分割包装フィルム(まぜるっちゃん®)の研究開発
  ・易開封性フィルム(マルカットシリーズ)の研究開発
  ・レトルト対応型ピローフィルムの研究開発
  ・酸素吸収及び吸湿フィルムの研究開発
  ・内容物が滑り出し易いフィルムの研究開発
  ・光遮断フィルム(遮光くん®)の研究開発
  ・電子レンジ対応フィルム(レンジde直進くん®)の研究開発
 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、95,782千円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

当連結会計年度の業績は、売上高は、157億8千9百万円(前連結会計年度比1.5%増)、損益面では、営業利益8億4千2百万円(前連結会計年度比55.5%増)、経常利益8億7千万円(前連結会計年度比54.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億円(前連結会計年度比116.0%増)となりました。

①売上高

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ2億3千5百万円増加し、157億8千9百万円(前連結会計年度は155億5千3百万円)となりました。製品別に見ますと、「複合フィルム」は、当社独自製品の「直進くん®」及び「吸湿フィルム」のほか、スタンドジップ袋、レトルト袋など付加価値の高い製品の拡販と、海外の取引先の売上げ増も寄与して、増加いたしました。「単体フィルム」については、パンなどの軽包装用が減少しましたが、その他は堅調に推移したことなどにより増加いたしました。また、「容器」についても香港向けのトレーや惣菜容器などが堅調に推移したほか、国内では漬物容器、納豆容器の販売が伸びたことなどにより、増加いたしました。「その他」については、国内では自動充填包装機等が堅調に推移し、また、海外向けではレストランや量販店で使用する物資類が堅調でしたが、国内の紙器類や海外向けの機械輸出が減少したため、減少いたしました。

②売上総利益

当連結会計年度における売上総利益は、主に売上高の増加により、前連結会計年度に比べ2億8千4百万円増加し、28億3千2百万円(前連結会計年度は25億4千8百万円)となりました。

③販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、主に退職給付費用の減少により前連結会計年度に比べ1千6百万円減少し、19億8千9百万円(前連結会計年度は20億6百万円)となりました。

④親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ3億7千5百万円増加し、7億円(前連結会計年度は3億2千4百万円)となりました。 

 

(2) 財政状態の分析

①流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度に比べ2千4百万円増加し、71億6千4百万円(前連結会計年度末71億3千9百万円)となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加によるものであります。

②固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度に比べ4千5百万円減少し、46億9千万円(前連結会計年度末47億3千5百万円)となりました。その主な要因は、減価償却による減少が投資有価証券の増加を上回ったことなどによるものであります。

③流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度に比べ10億6千7百万円減少し、52億4千3百万円(前連結会計年度末63億1千万円)となりました。その主な要因は、短期借入金の減少などによるものであります。

④固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度に比べ1億8千4百万円増加し、13億9千8百万円(前連結会計年度末12億1千3百万円)となりました。その主な要因は、長期借入金の増加などによるものであります。

⑤純資産

 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度に比べ8億6千2百万円増加し52億1千3百万円(前連結会計年度末43億5千万円)となりました。その主な要因は利益剰余金の増加などによるものであります。

 

(注)キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載のとおりであります。