第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 (1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「お客様第一主義」を基本理念とし、包装の機能を高め続けることで人類の豊かな生活に貢献することが使命であると考えています。

 

 (2)目標とする経営指標

 当社グループは、経営方針に基づき安定的かつ持続的な成長と利益の確保を経営目標としております。

 

 (3)中長期的な会社の経営戦略

 国内及び世界経済は新型コロナウイルス感染症収束の見通しが依然として不透明であり、引き続き厳しい状況が続くことが懸念されます。

 このような状況の中で当社は、使いやすさをさらに追求した「掴めるくん®」のリニューアル版や優れた抗菌効果を発揮する「抗菌コート包材」、スティック包材が簡単に開封できる加工を施した「スティック用直進くん®レーザーカット包材」をはじめとした機能包材の拡販に努め、既存取引先の深耕と新規開拓を推進してまいります。生産面では、引き続き内部生産効率を高める取り組みや設備更新、さらに生産自動化やシステム更新を行い、安定した収益の確保に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
 
(1) 原材料調達の変動について
 当社グループが生産する複合フィルム及び単体フィルムは、主に合成樹脂フィルムや合成樹脂ペレットを原材料として使用しており、そのほとんどを国内複数のメーカーより購入し、安定した量の確保と適切な仕入価格での購入に努めております。
 しかしながら、原油価格の高騰や、為替の変動による輸入価格の変動、中国市場のような急激な需要増から一時的に需給バランスが崩れることもあります。
 このような場合、当社グループの努力で吸収できない場合には、お客様と交渉しながら対応してまいりますが、将来長期にわたって十分な量の確保や適切な仕入価格での購入ができない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 
(2) 設備投資に伴う影響について
 当社グループは事業の維持拡大や急速な技術革新に対応するため設備投資を行っておりますが、そのための必要資金は、営業キャッシュ・フローまたは外部からの調達で賄っております。その際、市場環境の変化により投資回収の遅れ、償却費負担による業績の圧迫や資金調達に伴う金利等が利益率を引下げ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 
(3) 法的規制について
 当社グループは合成樹脂フィルム等の包装資材を製造しており、製品については「容器包装リサイクル法」の規制を受け、製造工程の一部においては「化学物質管理促進法(PRTR法)」及び廃棄物の管理に関する規制や「大気汚染防止法(VOC規制)」の規制を受けております。これらの法的規制が改正及び強化された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 
(4) 災害による影響について
 生産施設や設備等につきましては、定期的な点検を実施し維持管理に努めるほか、耐震対策などを実施し、地震を始めとした災害による生産の稼動停止や製品の供給に混乱を起こさないよう努めております。しかしながら、当社グループの生産拠点は同一地域内にあるため、予想を超える大地震等の災害による生産の停止や社会インフラの大規模損壊等が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。
 
(5) 保有株式に関するリスクについて
 当社は、従来より原則として取引関係維持等の目的のため株式を保有しております。
 時価のある株式については、将来の大幅な株式相場の悪化及び投資先の業績不振等により損失が発生する可能性があります。
 
(6) 新型コロナウイルス等の感染によるリスクについて
 当社グループは、新型コロナウイルス等の感染防止について必要な対策を講じておりますが、当社グループの従業員に感染が拡大した場合、一時的に操業を停止するなど、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
 
 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により、4月に緊急事態宣言が発出されるなど厳しい状況で推移いたしました。一時、政府の施策等により緩やかな回復の兆しがみられましたが、1月に入り、感染拡大地域に緊急事態宣言が再発出されるなど今後の見通しは依然として不透明な状況が続いております。

このような状況のもと当社グループは、感染防止策を徹底して、製品の安定供給に努めてまいりました。

営業面では、袋の開封部に掴み部分ができる従来の「掴めるくん®」に加えて、自動充填適性を高めた「掴めるくん®α(アルファ)」の発売や、環境に配慮したフィルムの取り扱いを開始し、機能包材の拡販及び既存得意先の深耕並びに新規開拓を推進してまいりました。しかしながら、子会社があります香港では、新型コロナウイルス感染症の影響から食品包装用フィルムの需要が伸び悩むなど厳しい状況で推移いたしました。
 生産面では引き続き内部の生産効率を高めながら、外部費用を削減する取り組みを行ってまいりました。
 この結果、売上高165億9千9百万円(前期比0.3%減)、営業利益9億8千6百万円(前期比27.4%増)、経常利益10億2千9百万円(前期比24.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億5百万円(前期比31.0%増)となりました。

 

  製品別の業績は次のとおりであります。

(複合フィルム)

当連結会計年度は、国内既存得意先の販売量が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べて売上高は1億6千2百万円増加し、113億8千7百万円(前期比1.4%増)となりました。

 

(単体フィルム)

当連結会計年度は、医薬品及び食品包装用フィルムなどの減少により、前連結会計年度に比べて売上高は2億1千万円減少し、10億7千7百万円(前期比16.3%減)となりました。

 

(容    器)

当連結会計年度は、海外スーパー向け食品トレー及び国内食品容器の受注が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べて売上高は4千万円増加し、13億5千2百万円(前期比3.1%増)となりました。

 

(そ  の  他)

当連結会計年度は、国内及び海外向け機械が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べて売上高は4千6百万円減少し、27億8千2百万円(前期比1.6%減)となりました。

 

  なお、財政状態の状況は以下のとおりであります。

a.流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度に比べ12億7千1百万円増加し、99億3千1百万円(前連結会計年度末86億5千9百万円)となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加などによるものであります。

b.固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度に比べ9億8千9百万円増加し、57億5千3百万円(前連結会計年度末47億6千3百万円)となりました。その主な要因は、期末時価変動による投資有価証券の増加などによるものであります。

c.流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度に比べ8億8千2百万円増加し、69億8百万円(前連結会計年度末60億2千6百万円)となりました。その主な要因は、未払金及びその他流動負債の増加などによるものであります。

d.固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度に比べ6億1千3百万円増加し、11億4千1百万円(前連結会計年度末5億2千7百万円)となりました。その主な要因は、長期借入金の増加などによるものであります。

e.純資産

 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度に比べ7億6千5百万円増加し76億3千5百万円(前連結会計年度末68億6千9百万円)となりました。その主な要因は利益剰余金の増加などによるものであります。

 

②  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の連結会計年度末残高は、期首残高より11億2千9百万円増加し35億4千6百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に減価償却費や税金等調整前当期純利益による増加などにより、8億5千2百万円の増加(前連結会計年度比3億5千万円減)になりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有形固定資産の取得による支出により4億2千6百万円の減少(前連結会計年度比3百万円増)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローについては、主に長期借入金の返済による支出により7億1千1百万円の増加(前連結会計年度比10億5千万円増)となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a 生産実績

当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目

生産高(千円)

前期比(%)

複合フィルム(製品)

10,951,155

100.1

単体フィルム(製品)

46,202

63.9

合計

10,997,357

99.9

 

(注)  金額は、販売価格によっております。

 

 

b 受注実績

当連結会計年度における受注実績を品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

複合フィルム(製品)

10,747,495

98.3

2,009,099

89.9

単体フィルム(製品)

48,858

72.6

6,442

103.5

合計

10,796,354

98.2

2,015,541

89.9

 

(注)  金額は、販売価格によっております。

 

 

c 販売実績

当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。

 

品目

販売高(千円)

前期比(%)

複合フィルム(製商品)

11,387,018

101.4

単体フィルム(製商品)

1,077,719

83.7

容器(商品)

1,352,045

103.1

その他(商品)

2,782,369

98.4

合計

16,599,152

99.7

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま  す。

   なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ①重要な会計方針及び見積り

当社グループ連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、「第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕〔注記事項〕連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕 (1)連結財務諸表〔注記事項〕 (追加情報)に記載しております。

 

 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の業績は、売上高は、165億9千9百万円(前連結会計年度比0.3%減)、損益面では、営業利益9億8千6百万円(前連結会計年度比27.4%増)、経常利益10億2千9百万円(前連結会計年度比24.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億5百万円(前連結会計年度比31.0%増)となりました。

a. 売上高

売上高の増加要因につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

b. 売上総利益

当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に食品表示法変更に伴う改版依頼の受注が集中し、その間外部委託費用が増加いたしましたが、当連結会計年度は落ち着きを取り戻したことなどにより、前連結会計年度に比べ1億8千3百万円増加し、31億2千万円(前連結会計年度は29億3千7百万円)となりました。

c. 販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、運搬費やその他の経費の減少などにより前連結会計年度に比べ2千9百万円減少し、21億3千3百万円(前連結会計年度は21億6千3百万円)となりました。

d. 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1億6千7百万円増加し、7億5百万円(前連結会計年度は5億3千8百万円)となりました。 

e. 資本の財源及び資金の流動性

当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

当社グループの主な資金需要は、原材料及び商品仕入、労務費、経費並びに一般管理費等の運転資金となります。投資を目的とした資金需要は、主に当社福岡工場、複合フィルム製造設備の新設及び維持並びに更新であります。運転資金及び設備資金は、主に営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金にて賄っております。

f. 経営方針・経営戦略・経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営方針に基づき、安定的かつ持続的な成長と利益の確保のためには、売上の伸びとともに、本業での売上高営業利益率が重要であると考えております。

売上高営業利益率は、安定的に5%以上を目標にしております。当連結会計年度の売上高営業利益率は5.9%となりました。その要因につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、複合・単体フィルム等の包装資材メーカーとして、絶えず市場ニーズに即応した事業活動を展開しております。研究開発活動は、主に当社にて実施しており、開発室が中心となり、これに技術本部、生産本部、営業本部、購買本部などの各部門が適時参画して、多様化、高度化した広汎な範囲にわたる顧客ニーズに応える製品を研究開発し、提供することを基本指針としております。
 当連結会計年度は複合フィルムを中心に研究開発し、主な内容は次のとおりであります。

 ・易開封性フィルム(掴めるくん®、直進くん®)の研究開発
  ・吸湿フィルム(吸湿くん®)の研究開発

 ・環境配慮材料の研究開発

 ・医薬品包装用フィルムの研究開発
  ・高速液体自動充填フィルムの研究開発
  ・光遮断フィルム(遮光くん®)の研究開発

 ・分割包装フィルム(まぜるっちゃん®)の研究開発
  ・電子レンジ対応フィルム(レンジde直進くん®)の研究開発
   ・抗菌フィルムの研究開発
 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、107,823千円であります。

 

(注)「第2 事業の状況」の記載金額には、消費税等は含まれておりません。