第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはない。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はない。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間の世界経済は、米国や欧州では、一部に弱めの動きが見られたものの、景気は緩やかに回復した。中国では緩やかな景気減速が続き、他の新興国・資源国については、一部の国で持ち直しの動きが見られた。国内経済については、個人消費・輸出・生産が横ばいとなるなど弱さが見られたものの、雇用・所得環境の改善を背景に、基調としては緩やかな景気回復が続いた。

このような事業環境の中で、当社グループは、2014年度から2016年度の3ヵ年を期間とする中期経営課題“プロジェクトAP-G 2016”に基づき、「成長分野・事業機会の取り込み」及び「成長国・地域での事業拡大」を要とした成長戦略を実行するとともに、トータルコスト競争力の更なる強化に努めている。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同四半期連結累計期間比3.8%減の4,781億円、営業利益は同10.7%増の410億円、経常利益は同8.4%増の418億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同13.4%増の297億円となった。

 

セグメントの業績は、次のとおりである。

 

(繊維事業)

国内では、衣料用途は需要が総じて低調で、産業用途も自動車関連用途向け需要が伸び悩む中で、全般的に拡販に努めるとともに、糸綿/テキスタイル/製品一貫型ビジネスの推進をはじめとする事業の高度化や原価改善を進めることで採算の改善に注力した。

海外では、衣料用途を中心に、欧州や中国などにおける需要低迷の影響を受けた。一方、自動車関連用途向けや衛生材料向けは総じて堅調に推移した。

以上の結果、繊維事業全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比4.9%減の1,977億円、営業利益は同4.3%増の178億円となった。

 

(プラスチック・ケミカル事業)

樹脂事業は、日本や米国での自動車生産台数増加を背景に、国内外で関連用途向けの出荷が概ね堅調に推移した。自動車以外の用途でも、ABS樹脂やポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂などの拡販を進めた。

フィルム事業は、高機能品を中心に包装用途向けが堅調であった。また、国内外で価格競争の影響を受けたが、高付加価値品の拡販や原価改善に注力することで採算の改善に努めた。
 一部のケミカル製品は、円高や市況悪化の影響から販売価格が下落した。

以上の結果、プラスチック・ケミカル事業全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比3.1%減の1,199億円、営業利益は同12.2%増の85億円となった。

 

 

(情報通信材料・機器事業)

フラットパネルディスプレイ向けでは、スマートフォンやタブレット端末の関連材料は、有機EL用途向けの出荷が拡大するなど、堅調に推移したが、大型パネル関連材料は、テレビの需要の伸び悩みなどから一部製品が低調であった。
 リチウムイオン二次電池向けバッテリーセパレータフィルムは、需要の伸長を背景に、出荷が拡大した。
 また、国内子会社の液晶カラーフィルター製造装置等が堅調であった。

以上の結果、情報通信材料・機器事業全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比3.6%増の658億円、営業利益は同45.0%増の84億円となった。

 

(炭素繊維複合材料事業)

航空機の最終需要は堅調に推移したが、サプライチェーンにおける在庫の動きなどを反映して、炭素繊維中間加工品(プリプレグ)の需要は弱含みで推移した。圧縮天然ガスタンク向けでは、原油価格下落の影響を受けて、需要が低調に推移した。一方、風車用途は、旺盛な需要を背景に、順調に出荷を拡大した。

以上の結果、炭素繊維複合材料事業全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比11.2%減の438億円、営業利益は同10.5%減の98億円となった。

 

(環境・エンジニアリング事業)

水処理事業は、逆浸透膜などの日本からの輸出が海外景気減速や円高進行の影響を受けた。海外子会社の業績は概ね堅調に推移した。

国内子会社では、エンジニアリング子会社の産業機器や建設子会社のマンション販売・宅地造成が堅調に推移した。一方、海外景気減速の影響から一部商社の取扱高が減少した。

以上の結果、環境・エンジニアリング事業全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比3.4%減の358億円、営業利益は同12億円改善し12億円となった。

 

(ライフサイエンス事業)

医薬事業は、経口そう痒症改善剤レミッチ®*が、2015年に取得した国内における慢性肝疾患向け効能追加承認を背景に、販売数量を伸ばした。一方、天然型インターフェロンβ製剤フエロン®や経口プロスタサイクリン誘導体製剤ドルナー®の出荷は、代替治療薬や後発医薬品の影響を受けたことなどにより低調に推移した。

医療機器事業は、ダイアライザーの出荷が国内外で堅調に推移した。

以上の結果、ライフサイエンス事業全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比0.6%減の119億円、営業利益は同4億円改善し2億円となった。

 

*レミッチ®は、鳥居薬品㈱の登録商標である。

 

(その他)

売上高は前年同四半期連結累計期間比4.2%減の32億円、営業損益は同2億円悪化し1億円の損失となった。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び連結子会社)が対処すべき課題について、重要な変更はない。

 

(3) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費総額は142億円である。

 

 

(4) 財政状態

当第1四半期連結会計期間末の財政状態は、資産の部は、受取手形及び売掛金や有形固定資産、投資有価証券が減少したことを主因に前連結会計年度末比884億円減少の2兆1,900億円となった。

負債の部は、支払手形及び買掛金や引当金が減少したことを主因に前連結会計年度末比290億円減少の1兆2,245億円となった。

純資産の部は、為替換算調整勘定の変動などにより前連結会計年度末比595億円減少の9,654億円となり、このうち自己資本は8,896億円となった。