【要約四半期連結財務諸表注記】
1.報告企業
東レ株式会社(以下「当社」という。)は日本に所在する株式会社であり、登記上の本社の住所は東京都中央区です。当第1四半期連結会計期間(2020年4月1日から2020年6月30日まで)及び当第1四半期連結累計期間(2020年4月1日から2020年6月30日まで)の要約四半期連結財務諸表は、当社及び子会社並びにその関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されております。当社グループの最終的な親会社は当社です。
当社グループは「繊維事業」、「機能化成品事業」、「炭素繊維複合材料事業」、「環境・エンジニアリング事業」及び「ライフサイエンス事業」を主な事業としております(「5.セグメント情報」参照)。
2.作成の基礎
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、IAS第34号に準拠して作成しております。当社は四半期連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定を適用しております。
当社グループは、2020年4月1日に開始する当連結会計年度の第1四半期連結会計期間からIFRSを初めて適用しており、当連結会計年度の年次の連結財務諸表がIFRSに準拠して作成する最初の連結財務諸表となります。IFRSへの移行日は2019年4月1日です。
当社グループはIFRSへの移行にあたり、IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」を適用しております。また、IFRSへの移行が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に与える影響は「12.初度適用」に記載しております。
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、2020年8月11日に、代表取締役社長 日覺昭廣によって承認されております。
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、公正価値で測定する金融商品等を除き取得原価を基礎として作成しております。
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円(百万円単位、単位未満四捨五入)で表示しております。
3.重要な会計方針
以下の会計方針は、本要約四半期連結財務諸表(移行日の連結財政状態計算書を含む)に記載されているすべての期間に適用しております。
当社グループの連結財務諸表は、統一された会計方針に基づき作成しております。
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、その企業を支配していると判断しております。
子会社の財務諸表は、当社が支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、当社グループの連結財務諸表に含まれております。
当社グループ内の債権債務残高及び内部取引高、並びに当社グループ内の取引から発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
支配の喪失を伴わない連結子会社に対する持分の変動があった場合には、資本取引として会計処理を行い、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しております。
支配を喪失した場合には、当社グループは残存する投資を支配を喪失した日の公正価値で測定し認識しております。支配の喪失から生じた利得及び損失は純損益として認識しております。
子会社の非支配持分は、当社グループの持分とは別個に識別しております。子会社の包括利益は、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させております。
子会社の決算日が連結決算日と異なる場合、当該子会社について連結決算日に仮決算を行っております。
関連会社とは、当社グループがその財務及び営業の方針に関する意思決定に対して、重要な影響力を有するものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。通常、当社グループが議決権の20%から50%を保有する場合には、重要な影響力があると推定しております。
関連会社に対する投資は、取得時には取得原価で認識され、当社グループが重要な影響力を有することとなった日からその影響力を喪失する日まで、持分法で会計処理しております。
関連会社に対する投資には、取得に際して認識されたのれんが含まれております。
共同支配の取決めとは、関連性のある活動に関する意思決定について支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする取決めをいいます。
共同支配企業とは、取決めに対して共同支配を有する当事者が、当該取決めの純資産に対する権利を有している場合の共同支配の取決めをいいます。共同支配企業に対する投資については、持分法で会計処理しております。
共同支配事業とは、取決めに対して共同支配を有する当事者が、当該取決めに関する資産に対する権利及び負債に対する義務を有している場合の共同支配の取決めをいいます。共同支配事業に対する投資については、当該事業に関する資産、負債、収益及び費用のうち、当社グループの持分相当額を認識しております。
企業結合は、取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に移転した資産、被取得企業の旧所有者に対して発生した負債及び当社グループが発行した資本持分の取得日公正価値の合計額として測定しております。
当社グループが事業を取得する場合、取得日における契約条件、経済状況及び関連する諸条件に基づき、取得した識別可能な資産及び引き受けた負債の分類及び指定を行っております。当該資産及び負債は、原則として、取得日の公正価値で測定しております。
被取得企業に対する非支配持分は、被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する非支配持分割合相当額で測定しております。
取得対価、被取得企業の非支配持分の金額及び従来保有していた資本持分の取得日公正価値の合計が、取得した識別可能資産及び引き受けた負債の純額を上回る場合は、その超過額をのれんとして認識しております。反対に下回る場合は、その差額を純損益として認識しております。
企業結合に伴って発生した取得関連コストは、発生した期間の費用として認識しております。
当社グループ内の各企業はそれぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しております。
外貨建取引は、取引日の為替レート又はそれに近似するレートにより機能通貨に換算しております。
外貨建の貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に換算しております。取得原価で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、取得日の為替レートで機能通貨に換算しております。公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算しております。
換算及び決済により生じる換算差額は、純損益として認識しております。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しております。
在外営業活動体の資産及び負債は期末日の為替レート、収益及び費用は為替レートが著しく変動している場合を除き、期中平均レートを用いて日本円に換算しております。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しております。
在外営業活動体の処分時には、当該在外営業活動体に関連する累積換算差額を、処分した期の純損益に振り替えております。
当社グループは、営業債権及びその他の債権を発生日に当初認識しており、その他の金融資産は、当社グループが当該金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しております。
金融資産は、当初認識時において以下のいずれかに分類しております。
(ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、金融資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
(ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
次の条件がともに満たされる場合には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方のために金融資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、金融資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
(ⅲ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
取引先との取引関係強化、事業拡大等を目的として保有する株式などの資本性金融資産について、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産と指定し、当該指定を継続的に適用しております。
(ⅳ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記のいずれにも分類されない金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産を除き、公正価値に取引コストを加算した金額で当初測定しております。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取引コストは、純損益として認識しております。
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
実効金利法による償却原価で測定しております。
(ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
公正価値で測定し、その変動額は、その他の包括利益として認識しております。ただし、公正価値の事後的な変動のうち、実効金利法に基づく金融収益、外貨換算差額及び減損損失は純損益として認識しております。当該金融資産の認識を中止した場合、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額を純損益に組替調整額として振り替えております。
(ⅲ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
公正価値で測定し、その変動額は、その他の包括利益として認識しております。
当該金融資産の認識を中止した場合、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額をその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。なお、当該金融資産からの配当金及び利息については、金融収益として純損益で認識しております。
(ⅳ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定し、その変動額は純損益として認識しております。
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
償却原価で測定する金融資産等については、貸倒引当金の計上対象となるため、報告期間の末日ごとに、これらの資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しております。信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、12か月の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しております。一方、信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を測定しております。信用リスクの著しい増加の有無の判断については、主に支払の遅延状況や信用格付け等の情報に基づき判断しております。
ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権等については常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しております。
予想信用損失は、契約上受け取ることができるキャッシュ・フロー総額と、受け取りが見込まれるキャッシュ・フロー総額との差額に時間価値を考慮の上測定し、純損益で認識しております。
非デリバティブ金融負債は、当初認識時に、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引コストを控除した金額で測定しております。
(ⅰ) 償却原価で測定する金融負債
実効金利法を用いて償却原価で測定しております。実効金利法による償却及び認識を中止した場合の利得又は損失は、純損益として認識しております。
(ⅱ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
公正価値で測定し、公正価値の変動は純損益として認識しております。
当社グループは、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が履行、免責、取消又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しております。
当社グループは、為替リスク及び金利リスクを管理する目的で為替予約取引、通貨スワップ取引及び金利スワップ取引などのデリバティブ取引を行っております。ヘッジ会計の適用にあたっては、ヘッジの開始時に、ヘッジ手段とヘッジ対象の関係、リスク管理目的及び戦略について公式に指定及び文書化しております。当該文書は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象となる項目又は取引並びにヘッジされるリスクの性質及びヘッジ関係の有効性の評価方法などを含んでおります。また、ヘッジ手段がヘッジ対象期間において関連するヘッジ対象の公正価値やキャッシュ・フローの変動に対して高度に相殺効果を有すると予想することが可能であるかどうかについて、継続的に評価を実施しております。
ヘッジ会計が適用されないデリバティブは、「純損益を通じて公正価値で測定する金融資産」又は「純損益を通じて公正価値で測定する金融負債」に分類し、当該分類に基づいて会計処理しております。
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効な部分はキャッシュ・フロー・ヘッジとしてその他の包括利益で認識し、累積額はその他の資本の構成要素に含めております。また、非有効部分に関する利得又は損失は、純損益で即時認識しております。なお、金利通貨スワップに係る通貨ベーシス・スプレッド部分はヘッジ手段から除外し、ヘッジコストとしてその他の包括利益で認識し、累積額はその他の資本の構成要素に含めております。
その他の資本の構成要素に累積された金額については、ヘッジ対象が純損益に影響を与えるのと同じ期間に組替調整額としてその他の資本の構成要素から純損益に振り替えております。ただし、予定取引のヘッジがその後において非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の資本の構成要素に累積された金額は、当該非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しております。
ヘッジ手段が消滅、売却、終了もしくは行使された場合、又はヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合は、ヘッジ会計の適用を将来に向けて中止しております。予定取引の発生がもはや見込まれなくなった場合は、直ちにその他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額を純損益に振り替えております。
ヘッジ手段に係る利得又は損失は、純損益として認識しております。ヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動については、ヘッジ対象の帳簿価額を修正し純損益として認識しております。なお、ヘッジ対象が償却原価により測定する金融商品である場合は、当該金融商品の公正価値と帳簿価額との差額を純損益として認識した上で、修正後の金融商品の帳簿価額に基づき再計算した実効金利により償却しております。
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
棚卸資産は、原価と正味実現可能価額とのいずれか低い額で測定しております。原価は、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべての費用を含んでおり、主として移動平均法に基づいて算定しております。正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する原価の見積額及び販売に要する費用の見積額を控除して算定しております。
有形固定資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び土地の原状回復費用、並びに資産計上すべき借入コストが含まれております。
土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、主として定額法で計上しております。主要な有形固定資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 3~60年
・機械装置及び運搬具 2~20年
有形固定資産の減価償却方法、耐用年数及び残存価額は、各連結会計年度末に見直しを行い、変更が必要となった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
当初認識時におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載しております。
のれんは償却を行わず、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
のれんは、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。
のれんの減損損失は純損益として認識し、その後の戻入れは行っておりません。
無形資産の測定には原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定し、企業結合により取得した無形資産は、取得日の公正価値で測定しております。
内部で発生した研究段階の支出は、発生時に費用として認識しております。内部で発生した開発段階の支出は、資産化の要件をすべて満たす場合に、無形資産として認識しております。
耐用年数を確定できる無形資産の償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり定額法で計上しております。主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりです。
・顧客関連資産 14~21年
・技術関連資産 8~24年
・ソフトウェア 主として5年
無形資産の償却方法、耐用年数及び残存価額は、各連結会計年度末に見直しを行い、変更が必要となった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については償却を行わず、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。
当社グループは、契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転しているかどうかに基づいて、契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定しております。
リース開始日において、リース負債はリース料総額の未決済分の現在価値で測定しております。割引率はリースの計算利子率が容易に算定できる場合を除き、追加借入利子率を使用しております。使用権資産はリース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、原状回復コストの見積額等を加えた額で測定しております。
リース開始日後において、使用権資産は主としてリース期間で減価償却しております。リース期間は、リースの解約不能期間に、リースを延長するオプションを行使すること又はリースを解約するオプションを行使しないことが合理的に確実な期間を加えて決定しております。リース料は実効金利法に基づき金融費用とリース負債の返済額とに配分しております。
なお、リース期間が12か月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについては、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり規則的に費用として認識しております。
当社グループは、各報告期間の末日において、有形固定資産、無形資産、のれん等の非金融資産が減損している可能性を示す兆候の有無を確認しております。減損の兆候が存在する場合、当該資産の回収可能価額を見積っております。のれん、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、回収可能価額を見積っております。
回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値又は使用価値のいずれか高い方の金額としており、個々の資産について見積ることができない場合は、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積っております。使用価値は、資産の継続的使用及び最終的な処分から発生する将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しております。使用価値の算定に使用する割引率は、貨幣の時間価値及び対象資産に固有のリスクについて現在の市場の評価を反映した税引前の割引率としております。
減損損失は、資産、資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回る場合に純損益として認識しております。資金生成単位(単位グループ)について認識した減損損失は、まず当該単位(単位グループ)に配分したのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に各資産の帳簿価額に基づいた比例按分により他の資産に配分しております。
過年度に減損損失を認識したのれん以外の資産については、各報告期間の末日において、損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候の有無を確認しております。そのような兆候が存在する場合は、個々の資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が帳簿価額を超える場合は、算定した回収可能価額又は過年度の減損損失を認識しなかった場合の減価償却累計額控除後の帳簿価額のいずれか低い方を上限として、減損損失を戻入れております。減損損失の戻入れは、純損益として認識しております。
なお、のれんについては、減損損失の戻入れを行っておりません。
引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に認識しております。
引当金として認識した金額は、報告期間の末日における現在の債務を決済するために必要となる支出の最善の見積り額です。貨幣の時間価値の影響に重要性がある場合には、債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値で測定しております。現在価値の算定に使用する割引率は、貨幣の時間価値と負債に固有のリスクについての現在の市場の評価を反映した税引前の割引率としております。
当社グループは、従業員の退職給付制度として確定拠出制度及び確定給付制度を設けております。
確定拠出制度に係る掛金は、従業員が勤務を提供した時点で費用として認識しております。
確定給付制度債務の現在価値及び当期勤務費用並びに過去勤務費用は、予測単位積増方式を用いて算定しております。割引率は、将来の給付支払見込日までの期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しております。
確定給付負債(資産)は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した純額で認識しております。
勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額は、純損益として認識しております。確定給付負債(資産)の純額の再測定額は、発生した期のその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金へ振り替えております。また、過去勤務費用は、発生した期の純損益として認識しております。
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として認識しております。
賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的又は推定的な債務を有しており、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しております。
普通株式は発行価額を資本金及び資本剰余金に計上しております。
自己株式は取得原価で評価し、資本から控除しております。自己株式を処分した場合は、帳簿価額と受取対価との差額を資本剰余金として認識しております。
(14)株式報酬
当社は、持分決済型の株式報酬制度として、ストックオプション制度を採用しております。ストックオプションの付与日における公正価値は、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正価値は、ブラック・ショールズ・モデルを用いて算定しております。
当社グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
当社グループは、繊維、機能化成品、炭素繊維複合材料、環境・エンジニアリング、ライフサイエンス等の事業を展開しており、これらの製品の販売については、通常は製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、主として当該製品の引渡時点で収益を認識しております。また、環境・エンジニアリング事業の一部の子会社における請負契約等については、製品又は役務に対する支配が一定期間にわたり移転するため、履行義務の進捗に応じて一定期間にわたり収益を認識しております。進捗度は、見積原価総額に対する実際原価の割合で測定しております。
収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート及び返品などを控除し、重大な戻入れが発生しない可能性が非常に高い範囲で認識しております。また、対価は通常、履行義務の充足から概ね1年以内に回収しており、重要な金融要素は含んでおりません。
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの及びその他の包括利益又は直接資本に認識する項目を除き、純損益として認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定にあたっては、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定された税率及び税法に基づいております。
繰延税金は、報告期間の末日における資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務基準額との一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金に対して認識しております。繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しており、毎期回収可能性の見直しを行っております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引(企業結合取引を除く)によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資並びに共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異について、解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合
・子会社、関連会社に対する投資並びに共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異について、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
繰延税金資産及び負債は、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定されている税率及び税法を基礎として、当該資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用される予想税率により算定しております。
繰延税金資産及び負債は、当期税金負債と当期税金資産を相殺する法的強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しております。
当社及び一部の子会社は、連結納税制度を適用しております。
なお、四半期の法人所得税は、見積年次実効税率を基に算定しております。
基本的1株当たり利益は、親会社の普通株主に帰属する純損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整して計算しております。
4.重要な会計上の見積り及び判断
要約四半期連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行う必要があります。これらの見積り及び仮定は、経営者の最善の判断に基づいておりますが、実際の結果と異なる可能性があります。
見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直しております。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りが変更された期間及び将来の期間において認識しております。
当社グループの要約四半期連結財務諸表の金額に重要な影響を与える会計上の判断、見積り及び仮定は、主に以下のとおりです。
当社グループは、各報告期間の末日において、有形固定資産、無形資産、のれん等の非金融資産が減損している可能性を示す兆候の有無を確認しております。減損の兆候が存在する場合、当該資産の回収可能価額を見積っております。のれん、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については、毎年及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、回収可能価額を見積っております。
回収可能価額の算定にあたっては、将来キャッシュ・フローや割引率等について一定の仮定を設定しております。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の経済条件や事業計画等の変化によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しており、毎期回収可能性の見直しを行っております。回収可能性の判断においては、事業計画に基づき課税所得の発生時期及び金額を見積っております。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の経済条件の変化等によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
確定給付負債(資産)は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した純額で認識しております。確定給付制度債務は、数理計算上の仮定に基づいて算定しており、数理計算上の仮定には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これらの数理計算上の仮定は、将来の経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループは、特定の金融商品の公正価値を評価する際に、観察可能な市場データに基づかないインプットを含む様々なインプット及び評価技法を使用しており、これらを選択及び使用する過程で一定の仮定を設定しております。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の経済条件の変化等によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
なお、前連結会計年度において、「新型コロナウイルスの感染拡大により減速した世界経済は、2020年度下期から回復するものの、その速度は緩やかであり、完全な回復は2021年度以降になる」と仮定し、非金融資産の評価等の会計上の見積りを行っております。この仮定について重要な変更はありません。
5.セグメント情報
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会等において、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社は、製品の内容及び市場の種類の類似性に基づき、「繊維事業」、「機能化成品事業」、「炭素繊維複合材料事業」、「環境・エンジニアリング事業」及び「ライフサイエンス事業」の5つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントに属する主要な製品の種類は以下のとおりです。
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要な会計方針」における記載と同一です。当社グループの報告セグメントごとの情報は以下のとおりです。なお、セグメント利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出した事業利益で表示しております。また、セグメント間の売上収益は市場価格等を勘案し決定しております。
前第1四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年6月30日)
(注) 1.「その他」は分析・調査・研究等のサービス関連事業等です。
2.セグメント利益の調整額△5,614百万円には、セグメント間取引消去135百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△5,749百万円が含まれております。全社費用は、報告セグメントに帰属しない本社研究費です。
当第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
(注) 1.「その他」は分析・調査・研究等のサービス関連事業等です。
2.セグメント利益の調整額△5,540百万円には、セグメント間取引消去144百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△5,684百万円が含まれております。全社費用は、報告セグメントに帰属しない本社研究費です。
セグメント利益から、税引前四半期利益への調整は、以下のとおりです。
6.配当金
配当金の支払額は、以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年6月30日)
当第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
該当事項はありません。
7.売上収益
当社グループは、「5.セグメント情報」に記載のとおり、「繊維事業」、「機能化成品事業」、「炭素繊維複合材料事業」、「環境・エンジニアリング事業」及び「ライフサイエンス事業」の5つを報告セグメントとしております。また、売上収益は当社グループ会社の所在地に基づき地域別に分解しております。分解した売上収益と各報告セグメントの売上収益(外部顧客からの売上収益)との関連は、以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年6月30日)
当第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
8.販売費及び一般管理費
当第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)において、「営業債権及びその他の債権」に係る貸倒引当金繰入額2,530百万円を「販売費及び一般管理費」に計上しております。
9.1株当たり利益
10.金融商品
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを次のように分類しております。
レベル1:活発な市場における公表価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各報告期間の末日に発生したものとして認識しております。なお、前連結会計年度及び当第1四半期連結会計期間において、レベル間の重要な振替が行われた金融商品はありません。
償却原価で測定する金融商品の公正価値と帳簿価額の比較は、以下のとおりです。なお、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっている金融商品及び重要性の乏しい金融商品は、次の表に含めておりません。
(注) 上記の金融商品の公正価値はレベル2に分類しております。
償却原価で測定する主な金融商品の公正価値の算定方法は、以下のとおりです。
これらは短期間で決済されるものであるため、公正価値は帳簿価額と合理的に近似しております。
これらは短期間で決済されるものであるため、公正価値は帳簿価額と合理的に近似しております。
市場価格のあるものは市場価格に基づき、市場価格のないものは、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2に分類しております。
元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2に分類しております。
公正価値ヒエラルキーのレベルごとに分類した、経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の内訳は、以下のとおりです。
移行日 (2019年4月1日)
前連結会計年度 (2020年3月31日)
当第1四半期連結会計期間 (2020年6月30日)
公正価値で測定する主な金融商品の公正価値の算定方法は、以下のとおりです。
活発な市場のある株式の公正価値は、市場価格を使用して測定しており、レベル1に分類しております。活発な市場における市場価格が入手できない株式及び出資金の公正価値は、類似会社比較法などの適切な評価技法を使用して測定しており、レベル3に分類しております。なお、必要に応じて一定の非流動性ディスカウント等を加味しております。
為替予約については先物為替相場や金融機関から提示された価格、通貨スワップ及び金利スワップについては金融機関から提示された価格に基づいて算定しており、レベル2に分類しております。
公正価値ヒエラルキーレベル3に区分した経常的な公正価値測定について、期首残高から期末残高への調整表は、以下のとおりです。
(注) 1.その他の包括利益として認識した利得又は損失は、要約四半期連結包括利益計算書上の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産」に含まれております。
2.レベル3に区分した金融商品については適切な権限者に承認された公正価値測定の評価方針及び手続に従い、担当部署が対象金融商品の評価方法を決定し、公正価値を測定しております。公正価値の測定結果については適切な責任者が承認しております。
11.後発事象
該当事項はありません。
12.初度適用
当社グループは、当第1四半期連結会計期間からIFRSに準拠した要約四半期連結財務諸表を開示しております。我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準(以下「日本基準」という。)に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2020年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり、IFRSへの移行日は2019年4月1日です。
IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」(以下「IFRS第1号」という。)では、IFRSを初めて適用する企業に対して、原則として遡及的にIFRSを適用することを求めておりますが、一部について例外的に遡及適用を免除する規定を定めております。当社グループが採用した免除規定は以下のとおりです。
IFRS第1号では、移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号「企業結合」(以下「IFRS第3号」という。)を遡及適用しないことを選択することが認められております。当社グループは、当該免除規定を適用し、移行日前に行われた企業結合に対して、IFRS第3号を遡及適用しないことを選択しております。この結果、移行日前の企業結合から生じたのれんの額については、日本基準に基づく移行日時点での帳簿価額によっております。なお、のれんについては、減損の兆候の有無に関わらず、移行日時点で減損テストを実施しております。
IFRS第1号では、移行日現在の在外営業活動体の換算差額の累計額をゼロとみなすことを選択することが認められております。当社グループは、在外営業活動体の換算差額の累計額を移行日現在でゼロとみなすことを選択しております。
IFRS第1号では、移行日時点で存在する契約にリースが含まれているかどうかを、移行日時点で存在する事実及び状況に基づき判定することが認められております。また、リース負債及び使用権資産を認識する際に、移行日現在で測定することが認められております。
当社グループは、当該免除規定を適用し、移行日時点で存在する事実及び状況に基づいて、移行日時点で存在する契約にリースが含まれているかどうかを判断するとともに、短期リース及び原資産が少額であるリースを除き、リース負債は移行日時点の残りのリース料を移行日現在の借手の追加借入利子率で割り引いた現在価値で測定し、使用権資産はリース負債と同額で測定しております。
IFRS第1号では、IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)における分類について、当初認識時点で存在する事実及び状況ではなく、移行日時点の事実及び状況に基づき判断することとされております。また、移行日時点に存在する事実及び状況に基づき資本性金融資産の公正価値の変動をその他の包括利益を通じて測定する金融資産として指定することが認められております。当社グループは、IFRS第9号における分類について、移行日時点で存在する事実及び状況に基づき判断を行っており、資本性金融資産についてその他の包括利益を通じて測定する金融資産として指定しております。
日本基準からIFRSへの移行が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに及ぼす影響は、以下のとおりです。なお、調整表の「表示組替」には主として利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識及び測定の差異」には主として利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しております。
Ⅰ. 資本に対する調整
移行日(2019年4月1日)
前第1四半期連結会計期間(2019年6月30日)
前連結会計年度(2020年3月31日)
日本基準では出荷基準により収益認識していた物品販売取引について、IFRSでは物品の引渡時点で収益認識するように変更したため、「営業債権及びその他の債権」が減少し、「棚卸資産」が増加しております。
日本基準では有償支給取引(買戻し契約)は加工先への有償支給時に支給品(棚卸資産)の認識を中止しておりましたが、IFRSでは金融取引として「棚卸資産」を引き続き認識するとともに、「その他の金融負債」(流動負債)を認識しております。
日本基準では工事完成基準を適用していた工事契約について、IFRSでは原価回収基準を適用したことにより「棚卸資産」が減少し、「営業債権及びその他の債権」が増加しております。
日本基準では借手としてのリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりました。IFRSでは借手としてのリースについて当該分類を行わず、短期リース及び原資産が少額であるリースを除くすべてのリースについて「使用権資産」及び「リース負債」を認識しております。
日本基準ではのれんは計上後20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって均等償却しておりましたが、IFRSでは償却を行わないため、前第1四半期連結会計期間末及び前連結会計年度末において「のれん」が増加しております。
IFRSに準拠した割引率等に基づき確定給付制度債務を再測定したことにより「退職給付に係る資産」が減少し、「退職給付に係る負債」が増加しております。また、日本基準では数理計算上の差異については発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数で費用処理しておりましたが、IFRSでは数理計算上の差異を含む確定給付制度の再測定については発生時にその他の包括利益として認識し直ちに利益剰余金に振り替えております。
日本基準では負債認識が要求されていない従業員の未消化の有給休暇について、IFRSでは負債として認識した結果、「その他の流動負債」が増加しております。
日本基準では連結会計年度末日(又は四半期連結会計期間末日)満期手形及び連結会計年度末日(又は四半期連結会計期間末日)満期現金決済(手形と同条件で期日に現金決済する方式)について、連結会計年度末日(又は四半期連結会計期間末日)が金融機関の休日の場合、満期日に決済が行われたものとして処理しておりましたが、IFRSでは手形交換日又は決済日をもって処理するように変更したため、「現金及び現金同等物」が減少し、「営業債権及びその他の債権」及び「営業債務及びその他の債務」がそれぞれ増加しております。
日本基準では譲渡時に認識を中止していた流動化債権について、IFRSでは認識の中止の要件を満たさないものは債権の認識の中止を行わず借入金を認識したため、「営業債権及びその他の債権」及び「社債及び借入金」(流動負債)がそれぞれ増加しております。
日本基準では非上場株式を移動平均法による原価法により評価しておりましたが、IFRSでは公正価値で評価するため、「その他の金融資産」(非流動資産)及び「その他の資本の構成要素」が増加しております。
日本基準ではヘッジ会計について通貨スワップには振当処理を、金利スワップには特例処理を行っておりましたが、IFRSではキャッシュ・フロー・ヘッジ又は公正価値ヘッジの方法により処理しております。これにより、「その他の金融資産」(流動資産及び非流動資産)、「社債及び借入金」及び「その他の金融負債」(非流動負債)が増加しております。
日本基準では社債発行費用については支出時に費用処理しておりましたが、IFRSでは社債の帳簿価額から減算し実効金利法により費用認識しております。また、日本基準では転換社債型新株予約権付社債について一括法により負債に計上しておりましたが、IFRSでは負債である社債と資本である新株予約権に区分して計上しております。この結果、「社債及び借入金」が減少し、「資本剰余金」が増加しております。
日本基準の2019年3月31日時点では、重要性の観点から持分法の適用範囲に含めていなかった一部の関係会社について、移行日から持分法の適用範囲に含めた結果、移行日における「持分法で会計処理されている投資」が増加しております。なお、日本基準においても前第1四半期連結累計期間より、当該関係会社を持分法の適用範囲に含めております。
日本基準では持分法におけるのれんを償却しておりましたが、IFRSでは償却を行わないため、前第1四半期連結会計期間末及び前連結会計年度末において「持分法で会計処理されている投資」が増加しております。
日本基準では未実現損益の消去に伴う税効果について、売却元の税率を使用しておりましたが、IFRSでは売却先の税率を使用して算定するとともに回収可能性を再検討しております。また、日本基準からIFRSへの調整に伴い一時差異が発生したことにより、「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」の金額を調整しております。
IFRS第1号に規定されている免除規定を適用し、在外営業活動体の換算差額の累計額を、移行日時点ですべて利益剰余金に振り替えております。
IFRS適用に伴う調整による利益剰余金への影響は以下のとおりです。
当社グループは、上記のほか、IFRSの規定に準拠するために表示組替を行っており、主なものは以下のとおりです。
・日本基準では「現金及び預金」に含めていた預入期間が3か月超の定期預金は、IFRSでは「その他の金融資産」(流動資産)に組み替えて表示し、流動資産の「その他」に含めていた3か月以内に償還期限の到来する短期投資は、「現金及び現金同等物」に組み替えて表示しております。
・日本基準では流動資産の「その他」に含めていた未収入金は、IFRSでは「営業債権及びその他の債権」に組み替えて表示しております。
・日本基準では「有形固定資産」に含めていた借手としてのリース資産は、IFRSでは「使用権資産」として区分掲記しております。また、「有形固定資産」に含めていた投資不動産は、IFRSでは「その他の非流動資産」に組み替えて表示しております。
・日本基準では区分掲記していた「投資有価証券」及び固定資産の「その他」に含めていた出資金のうち、持分法を適用する関係会社に対する投資を「持分法で会計処理されている投資」として区分掲記し、それ以外の投資有価証券及び出資金は「その他の金融資産」(非流動資産)に組み替えて表示しております。
・日本基準では流動負債の「その他」に含めていた未払金及び未払費用は、IFRSでは「営業債務及びその他の債務」に組み替えて表示しております。
・日本基準では区分掲記していた「賞与引当金」及び「役員賞与引当金」は、IFRSでは「その他の流動負債」に組み替えて表示しております。
・日本基準では流動負債の「短期借入金」、「1年内返済予定の長期借入金」及び「1年内償還予定の社債」を区分掲記しておりましたが、IFRSでは「社債及び借入金」(流動負債)に組み替えて表示しております。また、日本基準では、固定負債の「社債」及び「長期借入金」を区分掲記しておりましたが、IFRSでは「社債及び借入金」(非流動負債)に組み替えて表示しております。
・日本基準では流動負債の「その他」及び固定負債の「その他」に含めていたリース負債は、IFRSではそれぞれ流動・非流動別に「リース負債」として区分掲記しております。
Ⅱ. 損益及び包括利益に対する調整
前第1四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年6月30日)
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
損益及び包括利益の調整に関する注記
日本基準では代理人として関与した取引について「売上高」及び「売上原価」を総額で表示しておりましたが、IFRSでは純額で表示しております。また、日本基準では出荷基準により収益認識していた物品販売取引について、IFRSでは物品の引渡時点で収益認識するように変更しております。これらの調整の結果、「売上収益」が減少しております。
日本基準ではのれんは計上後20年以内のその効果の発現する期間にわたって均等償却しておりましたが、IFRSでは償却を行わないため、「販売費及び一般管理費」が減少しております。
日本基準では数理計算上の差異については発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数で償却し純損益として認識しておりましたが、IFRSでは数理計算上の差異を含む確定給付制度の再測定については発生時にその他の包括利益として認識し直ちに利益剰余金に振り替えるため、「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」を調整しております。
日本基準では資本性金融資産の売却損益及び減損損失を純損益として認識しておりましたが、IFRSではその他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定した資本性金融資産については公正価値の変動額をその他の包括利益として認識し、売却時に直ちに利益剰余金へ振り替えるため「金融収益」及び「金融費用」が減少しております。
日本基準では持分法におけるのれんを償却しておりましたが、IFRSでは償却を行わないため、「持分法による投資利益」が増加しております。
日本基準からIFRSへの調整に伴い一時差異が発生したことにより、法人所得税の金額を調整しております。
また、未実現損益の消去に伴う税効果について、日本基準では売却元の税率を使用しておりましたが、IFRSでは売却先の税率を使用して算定しております。
当社グループは、上記のほか、IFRSの規定に準拠するために表示組替を行っており、主なものは以下のとおりです。
・日本基準では「新規設備操業開始費用」及び「休止設備関連費用」を「営業外費用」として表示しておりましたが、IFRSではそれぞれ「販売費及び一般管理費」及び「売上原価」に含めて表示しております。これ以外の「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」及び「特別損失」に表示していた項目は、IFRSでは財務関連項目及び為替差損益を「金融収益」又は「金融費用」に、持分法に係る損益を「持分法による投資利益」に、その他の項目を「その他の収益」又は「その他の費用」に表示しております。
Ⅲ. キャッシュ・フローに対する調整
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
日本基準に準拠した連結キャッシュ・フロー計算書と、IFRSに準拠した連結キャッシュ・フロー計算書の主要な差異は、以下のとおりです。
・日本基準では連結会計年度末日(又は四半期連結会計期間末日)満期手形及び連結会計年度末日(又は四半期連結会計期間末日)満期現金決済(手形と同条件で期日に現金決済する方式)について、連結会計年度末日(又は四半期連結会計期間末日)が金融機関の休日の場合、満期日に決済が行われたものとして処理しておりましたが、IFRSでは手形交換日又は決済日をもって処理するように変更したため、「現金及び現金同等物の期首残高」が減少し、「営業活動によるキャッシュ・フロー」が増加しております。
・日本基準では「営業活動によるキャッシュ・フロー」に区分していたオペレーティング・リース取引に係るリース料の支払いについて、IFRSではリース負債の返済による支出として「財務活動によるキャッシュ・フロー」に区分しております。
該当事項はありません。