第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間の世界経済は、中国経済の回復持続に加えて、新型コロナウイルスによる落ち込みからの反動と、欧米が先行するワクチン接種を背景とした行動制限の緩和、及び米国の大型景気対策もあって大きく回復しました。一方、日本では首都圏を中心に緊急事態宣言が再発令されるなど、ワクチン接種の進捗によって、新型コロナウイルスの感染抑制や経済の回復に各国で差が生じました。

このような事業環境の中で、当社グループは2020年5月より、「持続的かつ健全な成長」を目指し、「成長分野でのグローバルな拡大」、「競争力強化」、「経営基盤強化」を基本戦略とした新たな中期経営課題“プロジェクト AP-G 2022”をスタートしています。

以上の結果、当社グループの連結業績は、売上収益は前年同期比29.2%増の5,137億円、事業利益(注1)は同189.0%増の361億円となりました。営業利益は同279.6%増の359億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同214.4%増の297億円となりました。

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。

 

 (繊維事業)

国内外ともに需要の回復が見られました。衣料用途では、引き続き新型コロナウイルスの影響を受けた用途があるものの、スポーツ・アウトドア用途が好調に推移、産業用途においては自動車関連用途が回復し、数量を伸ばしました。

以上の結果、繊維事業全体では、売上収益は前年同期比27.0%増の1,842億円、事業利益は同63.4%増の118億円となりました。

 

 (機能化成品事業)

樹脂事業は、コロナ禍の反動と自動車メーカーの稼働及び中国経済の回復から、需要が好調に推移しました。ケミカル事業は、基礎原料の市況が回復しました。フィルム事業は、リチウムイオン二次電池向けバッテリーセパレータフィルムにおいて車載用途が回復したほか、ポリエステルフィルムで光学用途・電子部品関連が好調に推移しました。電子情報材料事業は、有機EL関連の需要が増加しました。

以上の結果、機能化成品事業全体では、売上収益は前年同期比43.0%増の2,226億円、事業利益は同244.2%増の279億円となりました。

 

 (炭素繊維複合材料事業)

一般産業用途では、風力発電翼用途やスポーツ用途が好調に推移しましたが、航空宇宙用途において、民間旅客機のビルドレートが減少した影響を受けました。また、原料価格上昇の影響を受けました。

以上の結果、炭素繊維複合材料事業全体では、売上収益は前年同期比6.9%増の485億円、事業利益は同38億円減の21億円の損失となりました。

 

 (環境・エンジニアリング事業)

水処理事業は、一部地域で新型コロナウイルスの影響があったものの、逆浸透膜などの需要が堅調に推移しました。

国内子会社では、エンジニアリング子会社でエレクトロニクス関連装置の出荷が増加しました。

以上の結果、環境・エンジニアリング事業全体では、売上収益は前年同期比17.6%増の437億円、事業利益は同316.6%増の34億円となりました。

 

 (ライフサイエンス事業)

医薬事業は、経口そう痒症改善薬レミッチ®(注2)において、後発医薬品発売の影響を受けたほか、薬価改定の影響を受けました。

医療機器事業は、血液透析ろ過用のダイアライザーが国内で堅調に推移しました。

以上の結果、ライフサイエンス事業全体では、売上収益は前年同期比0.8%減の115億円、事業利益は同1億円増の2億円となりました。

 

 (その他)

売上収益は前年同期比11.4%増の32億円、事業利益は同43.6%増の2億円となりました。

 

(注) 1.事業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出しております。

2.レミッチ®は、鳥居薬品㈱の登録商標です。

 

(2) 財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末の財政状態は、資産は、棚卸資産が増加したことを主因に、前連結会計年度末に比べ157億円増加し2兆8,646億円となりました。

負債は、社債及び借入金が減少したことを主因に、前連結会計年度末に比べ177億円減少し1兆5,089億円となりました。

資本は、利益剰余金の増加を主因に、前連結会計年度末に比べ334億円増加し1兆3,557億円となり、このうち親会社の所有者に帰属する持分は1兆2,699億円となりました。当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べ0.9ポイント上昇し44.3%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加が投資活動による資金の減少を261億円上回った一方、有利子負債の減少を主因に財務活動による資金の減少が293億円となったこと等により、前連結会計年度末に比べ24億円減の2,340億円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業債務及びその他の債務の減少額が前年同期比290億円減少した一方、営業債権及びその他の債権の減少額が同548億円減少したこと等により、営業活動による資金の増加は同117億円(19.7%)減の478億円となりました。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産及び無形資産の取得による支出が前年同期比113億円減少したこと等により、投資活動による資金の減少は同126億円(36.7%)減の217億円となりました。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

社債の償還及び長期借入金の返済が前年同期比308億円減少した一方、短期借入債務の純減額が同872億円増加したこと等により、財務活動による資金の減少は同516億円増の293億円となりました。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費総額は145億円です。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。