当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクにつき、重要な変更があった事項は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。
当社グループは、事業活動を行っている各国及び地域において、環境、商取引、労務、知的財産権、租税、為替等の各種関係法令、投資に関する許認可や輸出入規制、独占禁止法に基づく競争政策等の適用を受けております。当社グループは内部統制システムの整備・維持を図り各種法令等の遵守に努めておりますが、以下に挙げる事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況が悪影響を被る可能性があります。
・新たな環境規制や環境税の導入、法人税率の変動等これらの法令の改変があった場合
・各種法令に違反したと判定された場合
・公正取引委員会による行政処分を受けた場合
・税務当局から更正通知を受領した場合
・従業員による不正行為があった場合
・財務報告に係る内部統制の有効性が維持できなかった場合
2021年度には、当社が販売している樹脂製品の一部において、米国の第三者安全科学機関であるUL LLC (以下「UL」という。)の認証登録に関する不適正行為が判明しました。ULが定めている樹脂の難燃性能を示すUL94の規格に関し、一部の品種でULが実施する認定試験で指定されたグレードと異なる試験用のサンプルを作成し、提出していたほか、認証登録された品種の一部で、登録時の組成と異なるものを製造・販売しておりました。この結果、樹脂製品の一部でUL認証登録が取り消されました。登録が取り消しになった品種のうち、今後も認証品として販売を継続するものについてはULに再登録を行い新しい品種名で認証登録を取得するべくULと協議を進めてきましたが、2022年10月12日までにすべての対象品種の再登録が完了しました。
また、ULの認証登録に関する不適正行為に関連しISO (国際標準化機構)の登録認証機関である一般財団法人日本品質保証機構(JQA)による不定期審査を受審した結果、東レ㈱の名古屋事業場並びに千葉工場で生産する樹脂製品の設計・開発及び製造に関する品質マネジメントシステムに関する国際規格(ISO9001:2015)の認証を取り消すとともに、同じ品質マネジメントシステムを運用して名古屋事業場で生産している樹脂以外の製品の設計・開発及び製造について認証を一時停止とする通知を2022年7月12日付で受領しました。これを受け、本認証の再取得並びに一時停止解除に取り組んできました。その結果、名古屋事業場で生産している樹脂以外の製品の設計・開発及び製造についての認証の一時停止につきましては2022年10月28日付で解除されました。
当社グループは、2022年4月12日に公表しました有識者調査委員会の調査結果報告書での提言に基づき再発防止策を確実に実行し、お客様及び広く社会からの信頼回復に全力で努めますが、本件の対象製品に関する費用が多額に発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、ウクライナ情勢に伴う資源価格の高止まりや中国のゼロコロナ政策によるロックダウン、及び欧米を中心としたインフレの進行が個人消費に影響したこと等により、成長が鈍化しました。国内経済については、コロナ禍からの回復が続いていますが、資源高の進行が、円急落と相まって同回復に対して下押し圧力となりました。
このような事業環境の中で、当社グループは2020年5月より、「持続的かつ健全な成長」を目指し、「成長分野でのグローバルな拡大」、「競争力強化」、「経営基盤強化」を基本戦略とした新たな中期経営課題“プロジェクト AP-G 2022”を実行しています。当四半期は、原燃料価格の変動と、価格転嫁とのタイムラグが損益に影響を及ぼしました。
以上の結果、当社グループの連結業績は、売上収益は前年同期比18.7%増の1兆2,618億円、事業利益(注1)は同22.5%減の544億円となりました。営業利益は同7.0%増の738億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同3.0%減の591億円となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。
衣料用途は、コロナ禍からの回復が見られましたが、衛材用途は需給バランス悪化の影響で低調に推移しました。産業用途は、自動車生産台数の回復遅れにより需要が伸び悩みました。また、ほぼ全ての用途・地域において、原燃料価格及び運輸費高騰の影響を受けました。
以上の結果、繊維事業全体では、売上収益は前年同期比26.8%増の5,090億円、事業利益は同1.8%減の239億円となりました。
機能化成品事業は原燃料価格高騰の影響を受けました。
樹脂事業は、国内自動車生産の回復の遅れや中国市場の需要減少の影響により低調となりました。ケミカル事業は、ファインケミカルが好調に推移しました。フィルム事業は、ポリエステルフィルムで光学用途・電子部品関連の在庫調整の影響を受けました。電子情報材料事業は、有機EL関連材料、回路材料の需要が減少しました。
以上の結果、機能化成品事業全体では、売上収益は前年同期比6.5%増の4,733億円、事業利益は同52.0%減の251億円となりました。
原燃料価格上昇の影響、及び航空宇宙用途で民間旅客機のビルドレート低調の影響を受けましたが、一般産業用途において風力発電翼用途や圧力容器用途が拡大したほか、スポーツ用途が伸長しました。また、価格転嫁を推進しました。
以上の結果、炭素繊維複合材料事業全体では、売上収益は前年同期比41.5%増の1,400億円、事業利益は同92億円増の56億円となりました。
水処理事業は、逆浸透膜などの需要が堅調に推移し、新たに稼働を開始した設備が業績に寄与しました。
国内子会社では、エンジニアリング子会社でリチウムイオン二次電池関連装置の出荷が増加しました。
以上の結果、環境・エンジニアリング事業全体では、売上収益は前年同期比23.5%増の1,061億円、事業利益は同35.8%増の83億円となりました。
医薬事業は、経口そう痒症改善薬レミッチ®(注2)において、後発医薬品発売の影響を受けたほか、薬価改定の影響を受けました。
医療機器事業は、血液透析ろ過用のダイアライザーが国内で堅調に推移しましたが、原燃料価格高騰の影響を受けました。
以上の結果、ライフサイエンス事業全体では、売上収益は前年同期比3.1%増の259億円、事業利益は同8億円減の3億円となりました。
売上収益は前年同期比7.2%増の75億円、事業利益は同38.6%増の10億円となりました。
(注) 1.事業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出しております。
2.レミッチ®は、鳥居薬品㈱の登録商標です。
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は、資産・負債ともに、円安による海外子会社の円換算額増加の影響がありました。
資産は、営業債権及びその他の債権や棚卸資産が増加したことを主因に、前連結会計年度末に比べ2,770億円増加し3兆3,209億円となりました。
負債は、社債及び借入金が増加したことを主因に、前連結会計年度末に比べ1,166億円増加し1兆6,608億円となりました。
資本は、利益剰余金やその他の資本の構成要素の増加を主因に、前連結会計年度末に比べ1,605億円増加し1兆6,601億円となり、このうち親会社の所有者に帰属する持分は1兆5,620億円となりました。当第2四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べ0.9ポイント上昇し47.0%となりました。
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加が投資活動による資金の減少を280億円下回った一方、有利子負債の増加を主因に財務活動による資金の増加が31億円となったこと、及び為替変動による増加が208億円となったことにより、前連結会計年度末に比べ40億円減の2,263億円となりました。
営業債務及びその他の債務の増加額が前年同期比170億円増加した一方、営業債権及びその他の債権の増加額が同369億円増加したこと等により、営業活動による資金の増加は同396億円(66.6%)減の199億円となりました。
投資の売却及び償還による収入が前年同期比327億円減少したこと等により、投資活動による資金の減少は同378億円(376.6%)増の478億円となりました。
短期借入債務の純増額が前年同期比834億円増加したこと等により、財務活動による資金の増加は同913億円増の31億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費総額は330億円です。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。