第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当第3四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析内容は以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2021年1月1日~2021年9月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチンが普及し先進国や中国を中心に経済活動が活性化し、総じて景気は回復しました。一方、足元では、原燃料価格の上昇が続き、加えて半導体をはじめとする部材の供給不足や物流の混乱長期化、中国の景気減速懸念などにより、先行きの不透明感が高まっています。かかる状況下、当社グループの業績においては、売上高は前年同期65,380百万円(16.6%)増459,159百万円、営業利益は21,790百万円(67.0%)増54,318百万円、経常利益は21,178百万円(71.0%)増51,001百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は13,455百万円(88.8%)増28,602百万円となりました。

当社グループは創立100周年となる2026年に向けた長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』の中で、ありたい姿として「独自の技術に新たな要素を取り込み、持続的に成長するスペシャリティ化学企業」を掲げています。『Kuraray Vision 2026』の3つの基本方針「競争優位の追求」「新たな事業領域の拡大」「グループ総合力強化」に基づく具体的施策を着実に実行し、事業ポートフォリオの最適化に取り組んでまいります。2021年度は、コロナ禍における安全・安定操業に注力するとともに、前中期経営計画「PROUD 2020」期間に決定した諸施策を着実に実行してまいります。併せて、2022年度を初年度とする次期中期経営計画の策定も進めます。

 

(単位:百万円)

 

2020年度 第3四半期

 2021年度 第3四半期

増減

売上高

営業利益

売上高

営業利益

売上高

営業利益

ビニルアセテート

186,759

27,996

224,861

42,926

38,101

14,930

イソプレン

36,143

2,130

45,480

4,747

9,337

2,616

機能材料

90,675

2,891

99,685

5,287

9,010

2,395

繊維

40,020

2,703

44,779

4,314

4,759

1,611

トレーディング

89,322

2,817

105,301

3,570

15,979

753

その他

32,051

347

33,802

644

1,751

296

消去又は全社

△81,192

△6,358

△94,752

△7,172

△13,559

△814

合計

393,778

32,527

459,159

54,318

65,380

21,790

 

 

 

[ビニルアセテート]

当セグメントの売上高は224,861百万円(前年同期比20.4%増)営業利益は42,926百万円(同53.3%増)となりました。

 

 


 

ポバール樹脂は、世界的に需要回復が進み、幅広い用途で販売量が増加しましたが、原燃料高の影響を受けました。光学用ポバールフィルムは、前年後半から続く旺盛な液晶パネル需要を背景に好調に推移しました。PVBフィルムは、前年同期比で販売量が増加しましたが、当第3四半期は半導体不足による自動車減産の影響を受けました。水溶性ポバールフィルムは、洗濯用及び食洗器用個包装洗剤向けの販売が順調に拡大しました。

② EVOH樹脂<エバール>は、ガソリンタンク用途の需要回復や堅調な食品用途の需要により、前年同期比で販売量が増加しましたが、当第3四半期は自動車減産と原燃料高の影響を受けました。

 

[イソプレン]

当セグメントの売上高は45,480百万円(前年同期比25.8%増)営業利益は4,747百万円(同122.8%増)となりました。

 

 


 

① イソプレン関連は、ファインケミカル、熱可塑性エラストマー<セプトン>ともに、需要の回復により販売量が増加しました。

② 耐熱性ポリアミド樹脂<ジェネスタ>は、電気・電子デバイス向け、自動車向けともに需要が伸び、販売が好調に推移しました。

 

 

[機能材料]

当セグメントの売上高は99,685百万円前年同期比9.9%増営業利益は5,287百万円(同82.8%増となりました。

 

 


 

① メタクリルは、飛沫飛散防止用仕切板やディスプレイ向けなどの販売が堅調に推移したことに加え、好市況が継続しました。

② メディカルは、歯科材料において当社新製品に対する需要が強く、特に欧米での販売が好調に推移しました。

③ 環境ソリューションは、工業用途の需要に回復が見られ、活性炭の販売は堅調に推移しました。

 

[繊維]

当セグメントの売上高は44,779百万円(前年同期比11.9%増)営業利益は4,314百万円(同59.6%増)となりました。

 


 

① 人工皮革<クラリーノ>は、シューズ用途、ラグジュアリー商品用途ともに需要が回復し、販売が好調に推移しました。

② 繊維資材は、ビニロンでセメント補強向け、ゴム資材向けともに需要が回復し、販売量が増加しました。

③ 生活資材は、<クラフレックス>で外食産業向けのカウンタークロスの需要が低調でした。

 

 

[トレーディング]

繊維関連事業は、スポーツ用途が好調に推移しました。樹脂・化成品関連事業は、国内及び中国を含むアジアにおける需要増により販売が拡大しました。その結果売上高は105,301百万円(前年同期比17.9%増)営業利益は3,570百万円(同26.7%増)となりました。

 


 

[その他]

その他事業は、国内関連会社の販売に回復の兆しが見られ、売上高は33,802百万円(前年同期比5.5%増)、営業利益は644百万円(同85.5%増)となりました。

 


 

(2)財政状態の状況

総資産は、たな卸資産の増加17,409百万円、建設仮勘定の増加13,317百万円、受取手形及び売掛金の増加9,771百万円及び主として未収入金の増加に伴うその他流動資産の増加5,129百万円等の一方、現金及び預金の減少37,400百万円及び有価証券の減少5,640百万円等により前連結会計年度末10,612百万円増1,062,197百万円となりました。負債は、長期借入金の増加4,850百万円、未払法人税等の増加4,365百万円、支払手形及び買掛金の増加4,237百万円及び賞与引当金の増加3,508百万円等の一方、主として未払金の減少に伴うその他流動負債の減少21,932百万円、コマーシャル・ペーパーの償還20,000百万円及び社債の償還10,000百万円等により前連結会計年度末比33,425百万円減502,677百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末比44,038百万円増加し、559,519百万円となりました。自己資本は541,301百万円となり、自己資本比率は51.0%となりました。

 

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間開始日以降、本四半期報告書提出日までの間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」につき、以下の追加すべき事項が生じています。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

当社は、当社が運用するサーバーに不正アクセスが行われ、保有する情報の一部が外部に流出したことを2021年10月1日に確認しました。その後の調査により、流出した可能性のある情報の一部に、取引先及び当社グループの従業員等の氏名・会社連絡先等の個人データが含まれていたことが判明しました。

引き続き、外部の専門機関の協力も得て、情報セキュリティ強化に取り組むとともに、情報管理体制の厳重化を徹底していきます。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は15,467百万円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。