当連結会計年度(平成28年4月1日~平成29年3月31日)における世界経済は、新興国経済の景気減速懸念に加え、英国のEU離脱問題や米国新政権の経済施策に対する警戒感が高まり、先行きは不透明な状況が続きました。一方、日本経済は企業業績や雇用情勢・所得環境の改善に伴い個人消費は底堅く推移し、緩やかな回復基調が続きました。
このような状況の中で、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社、以下同じ)の当連結会計年度における連結業績は、円高の影響に加え、医薬事業において薬価改定の影響を受けたことや、エレクトロニクス事業でPolypore社買収に伴うのれん償却費等を通期で計上したことなどから、売上高は1兆8,830億円となり前連結会計年度比579億円(3.0%)の減収、営業利益は1,592億円で前連結会計年度比60億円(3.6%)の減益、経常利益は1,606億円で前連結会計年度比7億円(0.5%)の減益となりました。
一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益を計上したことや、法人税等が減少したことなどから、1,150億円で前連結会計年度比232億円(25.3%)の増益となり、過去最高を更新しました。
(セグメント別概況)
当社グループは、平成28年4月より新たな中期経営計画をスタートし、事業ポートフォリオを再編しました。それに伴い、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを従来の「ケミカル・繊維」「住宅・建材」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4報告セグメント及び「その他」の区分から、「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3報告セグメント及び「その他」の区分に変更しています。なお、前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
「マテリアル」セグメント
売上高は9,732億円で前連結会計年度比313億円(3.1%)の減収となり、営業利益は845億円で前連結会計年度比53億円(6.6%)の増益となりました。
繊維事業では、キュプラ繊維「ベンベルグ™」や人工皮革「ラムース™」、ナイロン66繊維「レオナ™」の販売数量が増加しましたが、競合により販売価格が下落し、各製品において円高の影響を受けました。
ケミカル事業の石油化学事業では、国内石油化学事業の基盤強化に伴いスチレンモノマーの販売数量が減少しましたが、アクリロニトリルにおいて交易条件が改善しました。高機能ポリマー事業では、低燃費タイヤ向け合成ゴムやエンジニアリング樹脂の販売数量が増加しましたが、各製品において円高の影響を受けました。高機能マテリアルズ事業・消費財事業では、イオン交換膜などで円高の影響を受けたものの、電子材料製品や「サランラップ™」などの消費財製品の販売が順調に推移しました。
エレクトロニクス事業のセパレータ事業では、各製品の販売数量が増加し、前連結会計年度第2四半期より連結したPolypore社の業績を通期で取り込みましたが、買収に伴うのれん償却費等を計上し、円高の影響も受けました。電子部品事業では、円高の影響を受けましたが、オーディオデバイスなどのスマートフォン向け電子部品の販売数量が増加しました。
なお、欧州市場における事業拡大を図るため、昨年4月にドイツ・デュッセルドルフ市において旭化成ヨーロッパが営業活動を開始しました。繊維事業では、本年2月に宮崎県延岡市においてキュプラ長繊維不織布「ベンリーゼ™」増設設備の商業運転を開始しました。また、エレクトロニクス事業では、昨年5月と本年3月に滋賀県守山市におけるリチウムイオン二次電池用セパレータ「ハイポア™」の製造設備の増設を発表しました。
「住宅」セグメント
売上高は6,190億円で前連結会計年度比135億円(2.1%)の減収となり、営業利益は641億円で前連結会計年度比69億円(9.7%)の減益となりました。
住宅事業では、建築請負部門で前連結会計年度の受注実績の影響を受け、戸建住宅「へーベルハウス™」や集合住宅「ヘーベルメゾン™」の引渡棟数が減少し、広告宣伝費等の販管費が増加しました。また、リフォーム部門で労務費などの販管費が増加したものの、不動産部門で賃貸管理事業が順調に推移しました。
建材事業では、フェノールフォーム断熱材「ネオマ™フォーム」の販売が順調に推移したものの、ALC事業や基礎事業で販売数量が減少しました。
なお、住宅事業では、昨年11月に店舗や事務所などの商業用途を想定して新たに開発した中高層用ビルディングシステム「ヘーベルビルズ™システム」の販売を開始しました。建材事業では、本年1月に茨城県猿島郡において、フェノールフォーム断熱材「ネオマ™フォーム」を用いた体験・試験棟「快適空間ラボラトリー™」を開設しました。
「ヘルスケア」セグメント
売上高は2,701億円で前連結会計年度比153億円(5.4%)の減収となり、営業利益は319億円で前連結会計年度比43億円(11.9%)の減益となりました。
医薬事業では、骨粗鬆症治療剤「テリボン™」や血液凝固阻止剤「リコモジュリン™」などの販売数量が増加しましたが、薬価改定の影響を受けるとともに排尿障害改善剤「フリバス™」が後発医薬品の影響を受けました。
医療事業では、ウイルス除去フィルター「プラノバ™」の販売数量が増加しましたが、円高の影響や国内の透析関連製品において償還価格改定の影響を受けました。
クリティカルケア事業では、現地通貨ベースで、営業活動強化に伴う販管費が増加しましたが、着用型自動除細動器「LifeVest™」の業績が引き続き順調に拡大し、その他の除細動器の販売も堅調に推移しました。なお、財務諸表の円換算において円高に伴う影響を受けました。
医薬事業では年1回点滴静脈内投与の骨粗鬆症治療剤「リクラスト™点滴静注液5mg」の国内における販売承認を取得し、昨年11月に販売を開始しました。医療事業では、昨年9月に大分県大分市においてウイルス除去フィルター「プラノバ™ BioEX」の紡糸工場が竣工しました。
「その他」
売上高は207億円で前連結会計年度比21億円(11.2%)の増収となり、営業利益は60億円で前連結会計年度比23億円(59.8%)の増益となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1,690億円の収入(前連結会計年度比473億円の収入の減少)、投資活動によるキャッシュ・フローは899億円の支出(前連結会計年度比1,954億円の支出の減少)となり、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は790億円の収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは740億円の支出(前連結会計年度比1,753億円の支出の増加)となりました。以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ12億円減少し1,441億円となりました。
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではないため、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため、生産の状況については、「1 業績等の概要」における各セグメントの業績に関連付けて示しています。
当社グループは注文住宅に関して受注生産を行っており、その受注状況は次のとおりです。その他の製品については主として見込生産を行っているので、特記すべき受注生産はありません。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
住宅 |
400,926 |
100.1 |
515,776 |
100.5 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
販売実績(百万円) |
前期比(%) |
|
マテリアル |
973,169 |
96.9 |
|
住宅 |
618,964 |
97.9 |
|
ヘルスケア |
270,120 |
94.6 |
|
その他 |
20,738 |
111.2 |
|
合計 |
1,882,991 |
97.0 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 前連結会計年度及び当連結会計年度において、主要な販売先として記載すべきものはありません。
4 第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを従来の「ケミカル・繊維」「住宅・建材」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4報告セグメント及び「その他」の区分から、「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3報告セグメント及び「その他」の区分に変更しています。それに伴い、前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループでは、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します」というグループ理念のもと、「健康で快適な生活」と「環境との共生」の実現を通して、社会に新たな価値を提供することをグループビジョン(目指す姿)として掲げています。
その上で、従業員の持つべき共通の価値観を「誠実」「挑戦」「創造」と定めており、すべてのステークホルダーの皆さまに対し「誠実」に経営することを通じて、社会の課題解決や事業環境の変化に積極果敢に「挑戦」し、絶えず新たな価値を「創造」することで、事業を通じて企業の社会的責任を果たしていくことを基本方針としています。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、企業としての本来の事業活動の成果を示す「営業利益」を主要な経営指標と位置付けていますが、これに加え、「当期純利益」「キャッシュ・フロー」「営業利益率」などを、また、財務体質強化の観点からは「D/Eレシオ」、資本効率指標として「ROE」を目標とする主要な経営指標としています。
(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
世界経済の成長により様々な課題が現れている中、持続的な成長を可能にするため、環境に関する要求が高まっており、電池や再生エネルギー関連、軽量化素材や断熱材などの分野において、イノベーションが求められてきています。また、我が国においては高齢化の進行により、安心・安全で快適な社会への要求が高まっており、人びとの健康や安心できる住空間、快適な生活をもたらす消費財などへの期待が増してきています。
このような経営環境の中、当社グループでは「クリーンな環境エネルギー社会」と「健康・快適で安心な長寿社会」の実現を課題ととらえ、3カ年の中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」を進めています。「Cs for Tomorrow 2018」では、「収益性の高い付加価値型事業の集合体」という10年後の当社グループのあるべき姿を見据え、基本戦略を「成長・収益性の追求」「新事業の創出」「グローバル展開の加速」と定め、3年間で「多角的な事業・多様な人財の結束で飛躍の基盤をつくる」ことを目指します。
(4) 当社グループの対処すべき課題
① コンプライアンス体制の強化について
平成27年10月に公表しました杭工事施工データの流用等の問題を受け、旭化成建材㈱では、施工管理体制の見直しや作業員への教育の実施、社員へのコンプライアンス教育などの再発防止策を実施しています。また当社においては、昨年1月にリスク・コンプライアンス室を設置し、グループ全体のリスク管理やコンプライアンスに関する情報を一元的に集約しています。さらに、昨年9月には従来の企業倫理委員会とリスク管理委員会を統合し、新たに社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、当社グループ全体のコンプライアンスに関する遵守状況とリスク対策の進捗状況のモニタリングを行っています。これらの活動を通じて、今後もいっそうのコンプライアンス体制の強化を図るとともに、グループを挙げて「現場」「現物」「現実」を重視して行動する三現主義を徹底し、社会から常に信頼される企業を目指していきます。
② 中期経営計画の進捗について
当社グループでは、当期より事業持株会社制へ移行するとともに事業領域を「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3つに再編し、3カ年の中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」をスタートさせました。中期経営計画では「収益性の高い付加価値型事業の集合体」という10年後の当社グループのあるべき姿を見据え、3年間で「多角的な事業・多様な人財の結束で飛躍の基盤をつくる」ことを目指しています。
中期経営計画の1年目であった当期は、研究・開発組織を再編し、人財を結集することで新事業の創出につなげていく体制としました。また、「マテリアル」領域において組織横断で自動車関連産業にアプローチする体制を整えるなど、当社グループのシナジーを追求するための取組みも開始しました。
2年目となる平成29年度は、米国トランプ政権の経済施策や、欧州の政治動向による経済への影響など、世界経済は先行きが不透明な状況が続くものと想定されます。このような中、当社グループは、事業環境の変化に適切に対応しながら、中期経営計画に基づいた施策を実行していくことが課題と認識しています。また、これまでに実施した投資や事業拡大施策を成果に結び付けるために、経営資源の最適な配分や領域間のいっそうの融合を進めていくことも不可欠と考えています。
今後も当社グループは、誠実に行動し、果敢に挑戦し、新たな価値を創造していくことで、「クリーンな環境エネルギー社会」「健康・快適で安心な長寿社会」の実現に貢献していきます。
(5) 会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主の皆様全体の意思に基づいて行われるべきものと考えており、当社株式の大量取得であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的などからみて企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容などについて検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との協議・交渉を必要とするものなど、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
特に、当社が今後持続的に企業価値を向上させていくためには、多彩な技術を持ち、多様な市場において多面的な事業モデルを展開する多角化企業として、それらのシナジー(相乗効果)を活かし、挑戦的風土やブランド力をさらに活用・強化していくことが必要不可欠です。当社株式の大量取得を行う者が、当社グループの財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、当社の企業価値の源泉を理解した上で、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
② 基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための特別な取組みとして、次の施策を実施しています。
Ⅰ 「中期経営計画」による取組み
当社は、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します」というグループ理念のもと、事業環境の変化に対応するため3~5年間にわたる中期経営計画を策定し、多角化された各事業のシナジーを活かして、そこで掲げられた目標の達成に向けて取り組んでいます。
Ⅱ コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します」というグループ理念のもと、「健康で快適な生活」と「環境との共生」の実現を通して、世界の人びとに新たな価値を提供し、社会的課題の解決を図っていくことをグループビジョン(目指す姿)としています。その上で、イノベーションを起こし、多様な事業の融合によりシナジーを生み出すことで、社会に貢献し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。
そのために、事業環境の変化に応じ、透明・公正かつ迅速・果断に意思決定を行うための仕組みとして、当社にとって最適なコーポレート・ガバナンスの在り方を継続的に追求していきます。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社株式の大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じていきます。
なお、上記②および③に記載の取組みは、上記①に記載の基本方針に従い、当社の企業価値・株主共同の利益に沿うものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を下記のとおり記載します。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしていきます。
下記事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成29年6月28日)現在において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1) 原油・ナフサの市況変動
当社グループにおいて、ケミカル事業を中心に、原油・ナフサなどの価格の変動をタイムリーに製品価格に反映できず、そのスプレッドを十分確保することができなかった場合、原油・ナフサなどの市況変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(2) 為替レートの変動
当社グループの円貨建以外の項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、通貨変動に対するヘッジなどを通じて、短期的な為替の変動による影響を最小限に止める措置を講じていますが、短期及び中長期の予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(3) 海外での事業活動
海外での事業活動には、予期しない法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在又は発生、テロ・戦争・その他の要因による社会的又は政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び将来計画に影響を与える可能性があります。
(4) 住宅関連税制及び金利の動向
当社グループの住宅事業は、国内の住宅取得に関連する税制及び金利動向の影響を受けます。住宅関連税制や消費税及び金利の動向が住宅事業に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(5) エレクトロニクス関連事業の収益力
当社グループのエレクトロニクス関連事業は、業界特性として市況の変化が激しいため、比較的短期間に収益力が大きく低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。当社グループの製品は、世代交替の早い先端のエレクトロニクス製品の部品又は材料として、タイムリーに開発・提供していく必要があり、開発遅延や、想定外の需要変動があった場合に、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6) 医薬・医療事業及びクリティカルケア事業の環境
当社グループの医薬・医療事業及びクリティカルケア事業において、各国政府の医療政策やその他の制度改定などによって大きな影響を受ける可能性があります。また、予想できない副作用や不具合の発生によって大きな問題となる可能性や、再審査によって承認が取り消される可能性、後発品の参入により競争が激化する可能性もあります。開発中の新薬や新医療機器の場合は、医薬品や医療機器としての承認を受けられない又は承認に長期間を要する可能性や、想定ほど市場に受け入れられない可能性、想定していた薬価や償還価格が得られない可能性もあります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(7) 産業事故・自然災害
当社グループの工場などにおいて、万一大きな産業事故災害や自然災害などが発生した場合には、それに伴って生ずる社会的信用の失墜や、補償などを含む産業事故災害への対策費用、また、工場設備の被災や原材料調達などサプライチェーンの障害に伴う生産活動の停止による機会損失などによって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(8) 知的財産・製造物責任(PL)・法規制
当社グループの事業運営上において、知的財産に係わる紛争が将来生じ、当社グループに不利な判断がなされたり、製品の欠陥に起因して大規模な製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化し、これを保険により填補できない事態が生じたり、当社グループが事業展開している各国の法規制により事業活動が制限されたりする可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(9) 取引先などによるリスク
当社グループ取引先の不正行為や、信用不安による予期せぬ貸倒れリスクなどが顕在化し、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(10) 事業・資本提携
当社グループが実施する企業買収や他社との戦略的事業・資本提携について、買収などの対象事業や提携先などを取り巻く事業環境が悪化し、当初想定していた成果やシナジーを得られない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、出資先が業績不振となり「のれん」などの減損損失を計上する場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
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契約会社名 |
契約締結先 |
内容 |
合弁会社名 |
契約締結日 |
契約期間 |
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旭化成㈱ (当社) |
PTT Public Company Limited |
合弁会社株主間契約 等 |
PTT Asahi Chemical Co.,Ltd. |
平成20年3月24日 |
締結日から合弁会社の存続する期間 |
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旭化成(中国)投資有限公司 |
南通星辰合成材料有限公司 |
合弁会社株主間契約 |
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平成29年2月10日 |
締結日から合弁会社の存続する期間 |
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藍星旭化成(南通)工程塑料制造有限公司 |
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藍星旭化成(南通)工程塑料銷售有限公司 |
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契約会社名 |
相手方当事者 |
内容 |
完工保証額 |
契約締結日 |
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旭化成㈱ (当社) |
株式会社三菱東京UFJ
The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited 等
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PTT Asahi Chemical Co.,Ltd.の貸付者からの借入金(上限450百万米ドル)につき、プロジェクト完工までの間、出資比率に応じて保証する旨の契約。 |
上限 |
平成20年 |
(注) 提出日現在において契約を解消しています。
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の主たる研究開発活動の概要、成果及び研究開発費(総額79,566百万円)は以下のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを従来の「ケミカル・繊維」「住宅・建材」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4報告セグメント及び「その他」の区分から、「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3報告セグメント及び「その他」の区分に変更しています。
「マテリアル」セグメント
(繊維事業)
繊維事業では、グループ内外との連携により、研究開発機能を充実・高度化させるとともに、成果実現のスピードアップを図っています。主力製品であるポリウレタン弾性繊維「ロイカ™」、キュプラ繊維「ベンベルグ™」、ナイロン66繊維「レオナ™」及び各種不織布において、独自性を活かした新たな価値商品の創出や、生産プロセスの革新を進めています。また、「健康で快適な生活」「環境との共生」に寄与する新事業領域の創出にも注力しており、新規セルロース素材の事業化や、高機能テキスタイル、新基軸不織布の開発などに取り組んでいます。
(ケミカル事業)
石油化学事業では、石化原料の多様化に向けた新技術として、エタンなどさまざまなエチレン性原料やバイオエタノールを原料にプロピレンを高効率的に製造するE-FLEXプロセス及びブテンからブタジエンを製造するBB-FLEXプロセスの実用化に向けた検討を行っています。また、水島製造所内に炭酸ガスを原料とするジフェニルカーボネートの実証プラントが完成し、本年1月から実証運転を開始しました。
高機能ポリマー事業では、新たなポリマー設計による高剛性・易成形性のポリアミドや次世代省燃費タイヤ用変性SBRなどの開発が進捗しています。さらに、独自CAE(Computer Aided Engineering)技術の高度化を推進し、機能樹脂事業において新規用途開拓と海外展開を加速していきます。
高機能マテリアルズ事業・消費財事業では、環境・エネルギー関連として、太陽電池や自動車などに使用される高機能コーティング剤の開発を進めています。さらに、再生可能エネルギーや省エネ関連素材の開発も進捗しており、社内外の技術を融合して開発を加速し、新製品・新事業の創出と立上げを推進していきます。
(エレクトロニクス事業)
セパレータ事業では、高分子設計・合成や、製膜加工、表面微細加工などのコア技術を活かして、「省資源・省エネルギー」「環境負荷軽減」「健康で快適な暮らし」に貢献する新規材料の開発を推進しています。民生・車載用途に展開するリチウムイオン二次電池用高機能セパレータや鉛蓄電池用セパレータなどの環境・エネルギー関連素材の展開に注力していきます。
電子部品事業では、IoT社会の進展に対応して、「磁気」「音」「可視外光」を主軸に「エンドユーザーのベネフィット」に繋がるソリューションを提供できる技術及び製品の開発を推進しています。豊富な技術資産と柔軟なエンジニア組織運営により、ミクスドシグナルLSI・化合物半導体・高機能パッケージなどを融合し、独自のソフトウェアを活かした高機能電子部品の開発のみならず、モジュール型製品への展開にも積極的に取り組んでいきます。
当セグメントに係る研究開発費の金額は31,527百万円です。
「住宅」セグメント
(住宅事業)
住宅事業では、「ロングライフ住宅の実現」を支えるコア技術について重点的な研究開発を続けています。
シェルター技術については、安全性(耐震・制震・免震技術、火災時の安全性向上技術)、耐久性(耐久性向上・評価技術、維持管理技術、リフォーム技術)に加えて、居住性(温熱・空気環境技術、遮音技術)、環境対応性(省エネルギー技術、低炭素化技術)の開発を行っています。住ソフト技術については、二世帯同居などの住まい方についての研究を、評価・シミュレーション技術については、ITなどの活用により直感的に理解可能な環境シミュレーションシステムの構築を、それぞれ進めています。また、住宅における生活エネルギー消費量削減とともに、人の生理・心理から捉えた快適性を研究し、健康・快適性と省エネルギーを両立させる環境共生的住まいを実現する技術開発に注力しています。
(建材事業)
建材事業では、「絶えざる改善・革新で、お客様に安全、安心、快適を提供します」を事業ビジョンとし、軽量気泡コンクリート(ALC)、フェノールフォーム断熱材、高機能基礎システム、鉄骨造構造資材の4つの事業分野において基盤技術の強化を推進しています。また、断熱分野においては人びとの健康・快適に貢献する温熱空間の実現を目指しており、本年1月に茨城県猿島郡に優れた温熱環境を体験・学習できる「快適空間ラボラトリー™」をオープンしました。
当セグメントに係る研究開発費の金額は3,364百万円です。
「ヘルスケア」セグメント
(医薬事業)
医薬事業では、自社オリジナル製品の研究開発で培った経験をもとに、整形外科領域(骨、疼痛など)及び救急領域を中心に有効な治療方法がない医療ニーズを解決することによって、「健康でいたい」と願う世界中の人びとのQOLの向上を図ることを目指して積極的な研究開発を行っています。
創薬技術については、世界中の優れた技術を持つ企業や大学とのコラボレーションを積極的に推進することによって、絶えざる革新を日々進めています。
(医療事業)
医療事業では、治療の可能性を広げ、医療水準を向上させる製品、技術、サービスを提供するために、グループ総力をあげた研究開発に取り組んでいます。これまで培ってきた豊富な基礎技術と研究開発の応用により、人工腎臓、血液浄化技術、白血球やウイルスの除去技術をさらに発展させていきます。
(クリティカルケア事業)
クリティカルケア事業では、突然の心停止からの生存率を向上する技術開発を原点とし、新規領域にも研究を広げています。急性心筋梗塞・脳卒中・敗血症・呼吸困難など、予後の悪い数多い緊急疾病に対する新規治療法や技術が求められている昨今、私たちは全ての事業にわたり、患者と臨床医に役立つことを共通の使命としています。
当セグメントに係る研究開発費の金額は31,106百万円です。
「その他」
エンジニアリング分野等に関する研究開発を行っています。当セグメントに係る研究開発費の金額は62百万円です。
当社グループでは、昨年4月の事業持株会社制への移行に伴い、研究開発組織の再編を行うことで、社内融合を促進させる体制としました。また、中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」をスタートさせ、多彩な技術と多角的な事業を展開している当社グループの強みを結合し、「コア技術の育成・獲得」「高付加価値化の追求」「マーケットチャネルの活用」の3軸の視点で研究開発を進め、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)や共同研究など外部との連携を深めながら新事業の創出を目指しています。
当期においては、「環境・エネルギー」「自動車」「ヘルスケア」の3分野を重点領域に定め、積極的に経営資源を投入し、新規事業の開発を進めました。
「環境・エネルギー」分野では、二酸化炭素を原料とする非ホスゲン法ポリカーボネート法の新製法として、ジアルキルカーボネートを経由してポリカーボネートの原料であるジフェニルカーボネートを製造するプロセスの実証プラントが岡山県倉敷市で稼働しました。本法は、従来の当社非ホスゲン法と異なりエチレンオキシドを原料としないため、エチレンセンターの所在に依存せず製造場所の立地制約が緩和され、新たなCO2化学として期待されています。また、再生可能エネルギーから低コストで水素を製造するアルカリ水電解プロセスの実証試験においては、平成27年11月にNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託を受けて神奈川県横浜市に設置した商用機仕様の大型電解装置で、8,000時間を超えて安定的に稼働することが確認できました。
「自動車」分野では、ナイロン66繊維とガラス繊維を混繊して原反とし、ハイブリット成型することで、設計自由度が高く、比強度に優れるコンポジットテキスタイルや、セルロースナノファイバー不織布シートといった高機能複合材の開発を進め、自動車材料の軽量化に対応した金属代替材料の事業化を目指しています。
「ヘルスケア」分野では、社外の先進的な技術や革新的なビジネスモデルを積極的に活用するため、米国マサチューセッツ州にも新たにCVCの拠点を設け、ベンチャー企業に対し、従来より出資枠を引き上げて投資活動を行いました。また、水・空気・表面殺菌に使用可能な高出力殺菌用深紫外LED「Klaran™」の販売を昨年5月から開始しましたが、今後は医療用途への展開も視野に入れています。
全社に係る研究開発費の金額は13,507百万円です。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月28日)現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社、以下同じ)が判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりです。
当社グループは、退職給付会計、税効果会計、貸倒引当金、たな卸資産の評価、投資その他の資産の評価、訴訟等の偶発事象などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(流動資産)
流動資産は、受取手形及び売掛金が227億円、たな卸資産が99億円増加したことなどから、前連結会計年度末比385億円(4.5%)増加し、8,945億円となりました。
(固定資産)
固定資産は、無形固定資産が318億円減少したものの、投資有価証券が395億円増加したことなどから、前連結会計年度末比42億円(0.3%)増加し、1兆3,600億円となりました。
(流動負債)
流動負債は、コマーシャル・ペーパーが560億円増加したものの、短期借入金が2,001億円、未払法人税等が165億円減少したことなどから、前連結会計年度末比1,308億円(18.0%)減少し、5,949億円となりました。
(固定負債)
固定負債は、社債が200億円減少したものの、長期借入金が980億円増加したことなどから、前連結会計年度末比628億円(14.7%)増加し、4,915億円となりました。
(有利子負債)
有利子負債は、前連結会計年度末比468億円(10.4%)減少し、4,028億円となりました。
(純資産)
純資産は、配当の支払279億円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益を1,150億円計上したことなどから、当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末の1兆574億円から1,107億円(10.5%)増加し、1兆1,681億円になりました。
その結果、1株当たり純資産額は前連結会計年度末比78円42銭増加し824円36銭となり、自己資本比率は前連結会計年度末の47.1%から51.1%となりました。D/Eレシオは、前連結会計年度末から0.08ポイント改善し、0.35となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比428億円(1.9%)増加し、2兆2,545億円となりました。
(売上高と営業利益)
当連結会計年度の売上高は、1兆8,830億円で前連結会計年度比579億円(3.0%)の減収となりました。海外売上高は、6,564億円で「マテリアル」セグメントを中心に前連結会計年度比234億円(3.4%)減少し、売上高に占める海外売上高の割合は、34.9%で前連結会計年度の35.0%から0.2ポイント減少しました。国内売上高については、「住宅」セグメントの住宅事業において建築請負部門で引渡棟数が減少したことや「ヘルスケア」セグメントの医薬事業で薬価改定の影響を受けたことなどにより、前連結会計年度比346億円(2.7%)減少し、1兆2,266億円となりました。
当連結会計年度の営業利益は、1,592億円で前連結会計年度比60億円(3.6%)の減益となりました。当連結会計年度の売上原価率は68.8%と前連結会計年度比1.0ポイントの改善となりました。また、売上高販管費率は、売上高が減少したことに加え、販管費が65億円増加したことから、22.7%と前連結会計年度比1.0ポイントの悪化となりました。なお、売上高営業利益率は、8.5%と前連結会計年度比0.1ポイントの悪化となりました。
(営業外損益と経常利益)
当連結会計年度の営業外損益は14億円の利益で、前連結会計年度の38億円の損失から52億円改善しました。これは、持分法による投資損益の改善や為替差損益の改善があったことなどによるものです。この結果、経常利益は1,606億円で、前連結会計年度比7億円(0.5%)の減益となりました。
(特別損益)
当連結会計年度は、投資有価証券売却益99億円などによる特別利益を101億円計上した一方で、事業構造改善費用62億円、固定資産処分損49億円、減損損失15億円、統合関連費用7億円などによる特別損失を133億円計上したことなどから、特別損益は32億円の損失となり、前連結会計年度比117億円の改善となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益の1,606億円に特別損益の損32億円を加えた結果、税金等調整前当期純利益は1,574億円となりました。ここから税金費用407億円(法人税、住民税及び事業税490億円から法人税等調整額83億円を控除した額)及び非支配株主に帰属する当期純利益17億円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は1,150億円で、前連結会計年度比232億円(25.3%)の増益となりました。
この結果、1株当たり当期純利益金額は82円34銭となり、前連結会計年度の65円69銭から16円65銭増加しました。
当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、税金等調整前当期純利益や減価償却費を源泉とした収入が、固定資産の取得や法人税等の支払などによる支出を上回り、790億円の収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローでは、短期借入金の減少などにより、740億円の支出となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて12億円減少し、1,441億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払614億円及び売上債権の増加208億円などの支出があったものの、税金等調整前当期純利益1,574億円、減価償却費914億円などの収入があったことから、1,690億円の収入(前連結会計年度比473億円の収入の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入120億円などがあったものの、有形固定資産の取得による支出830億円、投資有価証券の取得による支出98億円及び無形固定資産の取得による支出88億円などがあったことから、899億円の支出(前連結会計年度比1,954億円の支出の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入1,388億円及びコマーシャル・ペーパーの増加560億円などの収入があったものの、短期借入金の減少1,938億円、長期借入金の返済による支出455億円及び配当金の支払279億円などがあったことから、740億円の支出(前連結会計年度比1,753億円の支出の増加)となりました。
コスト競争力の向上、製品力の向上、事業構造改善などによる収益力強化、グループファイナンスの活用や適正在庫水準の維持等による資金効率化などにより、フリー・キャッシュ・フローの拡大を目指します。また、資金調達活動については、当社グループを取り巻く金融情勢に機動的に対応し、金融機関借入、社債、コマーシャル・ペーパーなど多様な調達手段により、より安定的で低コストの資金調達を目指します。
これらの資金を中期経営計画「Cs for Tomorrow 2018」の戦略の柱である「成長・収益性の追求」、「新事業の創出」、「グローバル展開の加速」による事業拡大のための戦略投資資金及び株主の皆様への配当原資等に活用していきます。
これらの施策を進めることにより、当社グループの企業価値向上、株主の皆様への利益還元を図る一方、財務規律にも配慮し、健全な財務体質の維持を目指していきます。