第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、事業等のリスクについての重要な変更及び新たに発生した重要なリスクはありません。

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

前連結会計年度末において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前年同四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。

(1) 業績等の概要

当第2四半期連結累計期間(2019年4月1日から同年9月30日)における世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等による影響が顕在化し、減速基調で推移しました。国内は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、不安定な海外情勢や日韓関係の悪化に加え、消費税増税の個人消費への影響が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続きました。
 当社グループ事業の主要対象分野である自動車関連分野は、国内での自動車販売が堅調でしたが、中国、米国、欧州など主要市場での販売が低迷し、全体としては前年同期を下回りました。IT・デジタル家電分野は、スマートフォンの販売低迷に加え、液晶ディスプレイ関連の一部で生産調整の動きが出始めるなど、厳しい状況が続きました。製パン・製菓関連分野は、国内での節約志向の高まりにより消費が低迷し、さらに食品ロスの削減や人手不足等への対応が課題となっています。
 このような状況のなか、当社グループは、中期経営計画『BEYOND 3000』の3つの基本戦略「3本柱の規模拡大(樹脂添加剤、化学品、食品)」「新規領域への進出」「経営基盤の強化」に基づき、中長期的な成長を見据えた施策を強力に推し進めています。樹脂添加剤では、三重工場でポリオレフィン用添加剤の設備が完成し、グローバル市場でのさらなる拡販に向けた準備が整いました。情報・電子化学品では、鹿島工場とADEKA KOREA CORP.で最先端の半導体メモリに使用される高誘電材料の設備が完成しました。機能化学品では、相馬工場で潤滑油添加剤の設備増強が完了し、千葉工場で水系ウレタンの新設備が稼働し、環境配慮型製品のさらなる拡販に向けた供給体制を整えました。食品では、艾迪科食品(常熟)有限公司で加工油脂の増設工事が完工し、販売拠点として新設した広州分公司を活用することで、中国市場における事業のさらなる拡大を進めています。環境・エネルギー分野では、SPAN及びグラフェンのパイロットプラントを相馬工場に設置し、次世代二次電池向け等にサンプル出荷を開始しました

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同期に比べ200億44百万円(前年同期比+15.9%)増収1,461億72百万円となり、営業利益は前年同期に比べ16億85百万円(同△15.7%)減益90億21百万円、経常利益は前年同期に比べ29億66百万円(同△26.4%)減益82億78百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に比べ20億43百万円(同△25.7%)減益59億18百万円となりました。

 

 

<報告セグメントの概況>

(化学品事業)

当事業の売上高は前年同期に比べ36億35百万円(同△4.3%)減収812億59百万円となり、営業利益は前年同期に比べ13億12百万円(同△13.0%)減益87億67百万円となりました。

 

① 樹脂添加剤

ポリオレフィン用添加剤は、自動車部材の軽量化等に寄与する核剤や食品容器等に使用される透明化剤の販売が米国を中心に好調に推移しましたが、海外での汎用酸化防止剤等の販売が想定を大きく下回りました。
 家電筐体向けエンジニアリングプラスチック用難燃剤は、安定した供給体制が評価され、中国、欧州等での販売が好調に推移しました。
 可塑剤・塩ビ用安定剤は、主に米国、中国、東南アジアでの需給悪化と価格競争の影響により、総じて販売が低調に推移しました。
 樹脂添加剤全体では、販売数量の減少や為替の影響等により、前年同期に比べ減収減益となりました。

② 情報・電子化学品

情報化学品は、期後半にかけて中国等での液晶パネル減産の影響を受け、光硬化樹脂や重合開始剤の販売が伸び悩みましたが、半導体リソグラフィ用途で使用される光酸発生剤の販売は好調に推移しました。
 電子材料は、DRAM向け高誘電材料や液晶パネル関連向けエッチング薬液等の販売が伸長しましたが、半導体市況の停滞が続くなかで、NANDフラッシュ向け製品等の販売が低調に推移しました。
 情報・電子化学品全体では、販売単価の低下や為替の影響等により、前年同期に比べ増収減益となりました。

③ 機能化学品

界面化学品は、化粧品向け特殊界面活性剤や塗料・粘接着剤向け反応性乳化剤の販売が海外を中心に好調に推移しました。また、自動車のエンジンオイルに使用する潤滑油添加剤の販売が堅調でした。
 機能性樹脂は、電子機器の接着用途でエポキシ樹脂関連製品の販売が好調に推移しました。一方で、塗料、コーティング等に使用される水系樹脂の販売が苦戦しました。
 工業用薬剤は、日用品用途で使用されるプロピレングリコールの販売が堅調に推移しましたが、市況低迷の影響を受けた過酸化製品の販売が苦戦し、全体としては前年同期を下回りました。
 機能化学品全体では、積極的な設備投資に伴う固定費の増加等により、前年同期に比べ増収減益となりました。

 

(食品事業)

当事業の売上高は前年同期に比べ6億25百万円(同△1.8%)減収345億93百万円となり、営業利益は前年同期に比べ67百万円(同+18.2%)増益4億39百万円となりました。

国内では、製パン、製菓、洋菓子・デザート市場での販売拡大に注力し、おいしさや食感の向上に加え、省力化に貢献する機能性マーガリン等の販売が引き続き伸長しました。しかしながら、製パン業界での菓子パン類の販売不振や食品ロス対策に伴う需要減少の影響を受け、マーガリン、ショートニング類等の販売が振るわず、全体としては低調に推移しました。
 海外では、販売・開発体制の強化と現地ニーズにあった製品の開発等により、中国、東南アジアで製パン、製菓向けにマーガリン、ショートニング類の販売が好調に推移しました。
 食品事業全体では、前年同期に比べ減収増益となりました。

 

(ライフサイエンス事業)

当事業の売上高は261億18百万円(同-%)、営業損失は6億34百万円(同-%)となりました。

なお、当事業の第2四半期業績は、農薬需要の季節的要因から、売上高、営業利益ともに低い水準にとどまる傾向があります。
 当事業の主力である農薬は、国内では、天候不順による需要減を要因とする顧客の在庫調整の影響等により、販売が低調に推移しました。海外では、ブラジル市場の回復による需要増加を受け、南米地域での販売が好調でした。一方で、アジア地域は、インドでの天候不順の影響等から、販売が低調でした。
 医薬品は、足白癬分野で外用抗真菌剤「ルリコナゾール」の販売が低調に推移しました。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における総資産は3,973億86百万円(前連結会計年度比△4.1%)となり、前連結会計年度末に比べ171億63百万円の減少となりました。

主な要因は、受取手形及び売掛金の減少です。

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における総負債は1,528億13百万円(同△10.1%)となり、前連結会計年度末に比べ172億36百万円の減少となりました。

主な要因は、支払手形及び買掛金の減少です。

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産は2,445億72百万円(同+0.0%)となり、前連結会計年度末に比べ72百万円の増加となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末の資金残高に比べ4億4百万円増加(前連結会計年度末比+0.7%)増加し、569億9百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下の通りです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金収入は、前第2四半期連結累計期間に比べ62億93百万円(同+64.5%)増加し、160億56百万円となりました。

これは主に、売上債権の減少によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金支出は、前第2四半期連結累計期間に比べ3億88百万円(同△4.7%)減少し、78億91百万円となりました。

これは主に、有価証券の取得による支出の減少によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金支出は、前第2四半期連結累計期間に比べ254億16百万円増加し、71億71百万円となりました。

これは主に、短期借入金の純増減額の減少によるものです。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

①グループ戦略課題

 当第2四半期連結累計期間において、グループの戦略課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

② 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」)

(a) 基本方針の内容

当社は、当社の株主の在り方は、当社株式の市場における自由な取引を通じて決せられるものであり、当社の支配権の移転を伴う大規模買付行為(以下「大規模買付行為」といいます)がなされた場合、これが当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありませんが、大規模買付行為に応じるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えています。

しかしながら、近年の資本市場においては、対象会社の経営陣の同意を得ずに、一方的に大量の株式の買付を強行するような動きも見られます。こうした大規模買付行為の中には、その目的等からみて企業価値及び株主の皆様共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要する恐れがあるもの、または、対象会社の取締役会や株主の皆様が大規模買付行為の条件について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主の皆様共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社取締役会は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社株主の皆様共同の利益及び当社の企業価値を持続的に確保・向上させていくことを可能とする者である必要があると考えており、上記の例を含め、当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益を毀損する恐れのある不適切な大規模買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切でないと考えています。

 

(b) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

(ア) 当社の企業価値の源泉

(ⅰ) 経営理念

当社グループは、「新しい潮流の変化に鋭敏であり続けるアグレッシブな先進企業を目指す」「世界とともに生きる」という経営理念の下、世界市場で競争力のある技術優位な製品群によるグローバルな事業展開を加速し、時代の先端を行く製品と、環境に優しく、顧客ニーズに合った製品を提供し続けています。

上記の経営理念の根底には、「本業を通じた社会貢献」というCSR(企業の社会的責任)の思想が流れています。すなわち、社会環境の変化を鋭敏にとらえ、当社の持つ先進技術を積極的に駆使することにより、新しい社会的課題への解決策を提供するとともに、株主及び投資家の皆様を始め、顧客、取引先、従業員、地域社会等、全てのステークホルダーの利益に配慮した経営活動を行うことにより、当社は、社会から信頼され、真に必要とされる企業となることを目指しています。

幅広いステークホルダーへの貢献を通じた企業価値の向上、ひいては、株主の皆様共同の利益の増大により、健全かつ持続的な成長・発展を続けることが、当社の経営の基本方針であり、創業以来、築き上げてきた、顧客、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーとの良好な信頼関係こそが、当社の企業価値の源泉となっています。

(ⅱ) 当社の事業内容とその特徴

当社は、化学品事業と食品事業という2つのコアビジネスを擁するユニークな企業として事業活動を行っています。そして、化学品事業においては、樹脂添加剤、情報・電子化学品、機能化学品、食品事業においては、加工油脂製品、加工食品製品といった非常に多岐にわたる事業分野をもち、かつ、それらの事業が相互に有機的に結びついているという特徴を有しています。

当社は、新規技術の創造と得意技術の融合により、環境の保全や人々の健康で豊かな生活に役立つ先駆的な製品を持続的に開発・提供し、国際社会に貢献できる企業を目指し、化学品事業と食品事業の両分野で、お客様や取引先様をはじめとするビジネスパートナーの皆様との共創により、独自性の高い技術を開発し、新しい価値を創造し続けています。また、各事業分野で培ってきた得意技術を融合し、環境・エネルギー、ライフサイエンスといった新しい事業分野にも注力しています。

創業以来、今日まで、幅広い事業分野におけるビジネスパートナーの皆様との強い信頼関係の下、ビジネスパートナーの皆様とともに築きあげてきた、独自性の高い技術力もまた、当社の企業価値の源泉となっています。

 

(イ) 中期経営計画

当社グループは、2018年度から2020年度の中期経営計画『BEYOND 3000』を2018年4月からスタートしました。『BEYOND 3000』は、2025年の当社グループのありたい姿『ADEKA VISION 2025』の実現に向けたセカンドステージであり、この3年間でオーガニックグロース(自立的成長)により、売上高3,000億円を超え、さらなる拡大を目指してまいります。

 

〔中長期ビジョン『ADEKA VISION 2025』〕

先端技術で明日の価値を創造し豊かなくらしに貢献するグローバル企業

現在の事業基盤である「化学と食品」のみならず幅広い事業を世界中に展開し、メーカーとして世界の技術をリードしつつ、本業を通じて社会(豊かなくらし)に貢献するグローバル企業を目指す。

 

〔中期経営計画 3つの基本戦略〕

(ⅰ)3本柱の規模拡大

『樹脂添加剤』 『化学品』 『食品』 を事業の3本柱として、事業毎に定める戦略製品の販売をグローバルで拡大する。

(ⅱ)新規領域への進出

ターゲットとする 『ライフサイエンス』 『環境』 『エネルギー』 分野において、ビジネスモデルを構築し、事業化を推進する。

(ⅲ)経営基盤の強化

CSRを推進し、社会への貢献と社会からの信頼を高める。

ADEKA グループの相互連携を強化し、総合力を発揮する。

 

〔中期経営計画 5つの施策〕

(ⅰ)経営管理:グループ経営管理の強化

ADEKA グループ共通の価値観の醸成や、制度、体制等の整備により、グループ経営管理の強化を図る。

(ⅱ)グローバル:グローバリゼーションの拡大とローカライゼーションの加速

調達・生産・販売のグローバル展開をさらに拡大させるとともに、海外の各現地法人の成長を加速する。

(ⅲ)技術:イノベーションの創出と競争力の強化

社会から求められる製品を永続的に創出していくため、研究開発の強化と新規事業化の推進、及び生産技術の深化・継承に取り組む。

(ⅳ)人財:グローバル人財・リーダー人財の拡充

企業資産である人財への持続的な投資により、グローバル人財・リーダー人財を拡充する。

(ⅴ)企業価値:CSRを推進し社会とともに発展

CSR推進体制のレベルアップを図り、事業を通じて社会の課題解決に貢献し、当社の持続的成長につなげていく。

〔経営目標〕

 

2017年度実績

 2018年度実績

 2020年度
 (中計最終年度)

連結売上高

2,396億円

2,993億円

 3,000億円超

売上高営業利益率

8.9%

8.9%

10%

ROE

8.1%

8.5%

10%

配当性向

26.1%

27.1%

30%

 

〔連結売上高〕

オーガニックグロース(自立的成長)による連結売上高3,000億円超の達成が目標です。

このほかに、事業領域の拡大と新規事業の育成を目的とした、M&Aグロースも積極的に進めていきます。

〔投融資計画〕

3カ年総額:1,000億円(内訳:設備投資額500億円、M&A資金500億円)

〔配当・株主還元〕

当社は、経営基盤の強化、中長期的視野に立った成長事業領域への投資等による事業の拡大により企業価値の向上を図っていくとともに、安定した配当の継続を基本として、経営環境、業績、財務状況などを総合的に勘案して、適正な利益還元を行ってまいります。配当につきましては、中長期的水準の向上を目指しており、中期経営計画『BEYOND 3000』の最終年度である2020年度連結配当性向30%を目標とし、段階的に引き上げていく方針です。今後も、効率的な資本構成と資本運用を意識しながら製品の高付加価値化と差別化に取り組んでまいります。

 

当社グループは、本中長期経営計画の実行を通じて、企業価値の向上と株主の皆様共同の利益の確保を図ってまいります。

 

(ウ) ライフサイエンス事業の拡大

中期経営計画『BEYOND 3000』では、ライフサイエンス事業を、進出すべき新規領域の一つに掲げています。農業事業ビジネスをポートフォリオに加え、ライフサイエンス事業の拡大を加速させるため、当社は、日本農薬株式会社(以下「日本農薬」といいます)と資本業務提携契約を締結し、同社を連結子会社化しました。

日本農薬は、当社の農業部門を分離し、1928年に設立された会社で、当社事業・組織文化との親和性が極めて高く、従前から、両社研究部門間で様々な技術交流を行ってきました。今回の資本業務提携を通じて、当社と日本農薬の有機合成技術や製剤技術のシナジー効果を追求すべく、人材交流、研究開発領域の相互補完、生産技術・生産拠点等の相互利用を進め、当社グループのライフサイエンス事業の拡大に取り組んでまいります。

特にライフサイエンス事業における新規薬剤・医療機器の開発には、長期的な視野に立った地道な研究開発活動と事業化に向けた多額の投資が必要であり、両社の強みを活かした安定的かつ持続的な研究開発体制と生産・販売体制の構築が求められます。

日本農薬との資本業務提携契約に基づき、新製品開発から市場投入に至る長期的・安定的な事業活動を進めていくためにも、短期的利益のみを追求するのではなく、中長期的な観点から企業価値及び株主の皆様共同の利益の向上を図っていく必要性は一層高まっているものと考えております。

 

(エ) コーポレートガバナンスの強化

以上の施策を推進していくにあたり、当社は、健全で透明性が高く、安定した経営活動の基盤となるコーポレートガバナンス、コンプライアンス及びリスクマネジメントの一層の強化に努めています。

コーポレートガバナンスの強化のため、当社は、監査役会設置会社制度の枠内で、監督と執行との分離を可及的に進めるため、執行役員制度を導入し、経営の監督及び意思決定と執行の分離を図っています。また、職務執行の責任を明確化するため、取締役と執行役員の任期はそれぞれ1年としています。取締役会は月1回の定時取締役会と、臨時取締役会を随時開催し、月に数回行われる経営会議による審議と合わせ、機動的かつ十分な検討を経て、意思決定を行っています。

当社は、取締役会の承認を要する重要事項について事前審議を行い、業務執行に関する情報の共有化を図るとともに、取締役会の審議の迅速化を図る目的で、経営会議を設置しています。経営会議は、常勤取締役と執行役員で構成し、経営会議規則で定める付議事項について審議、決定します。取締役会の監督機能を強化し、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上の観点から助言を得るため、当社独自の独立性の基準を満たす独立社外取締役を2名、独立社外監査役を3名選任し、全員を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ています。

当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、取締役と株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、2017年6月に、譲渡制限付株式報酬制度を導入しております。

取締役・監査役候補者の指名、執行役員の選任や、役員報酬の決定を行う際には、その決定プロセスの透明性・公正性を高めるため、代表取締役から独立社外取締役に事前説明を行い、独立社外取締役の意見・助言を踏まえて、取締役会の決議により決定しています。

大規模買付行為への対応に関しては、当社は、大規模買付者の出現時に当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(以下、本プラン)に基づき当社取締役会が行う意思決定手続の透明性・客観性を確保することを目的として、独立性の高い社外役員で構成される独立委員会を設置しています。独立委員会は、大規模買付者の出現時には、企業価値の向上と株主の皆様共同の利益の確保のため、客観的・独立的な立場で取締役会に対し勧告・提案を行います。また、平時においても独立委員会は年2回開催され、これを通じて、当社は独立委員に対して当社の経営に関する情報を更新的に提供し、また、独立委員会から当社に対して客観的・独立的な立場からのご意見・ご助言をいただくことで、当社が、常に適切な経営判断を行える環境を整えています。

なお、当社は、東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードへの対応として、当社グループの企業使命・経営理念を実現し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ることを目的に、コーポレートガバナンスの基本的な考え方と基本方針を定めた「ADEKAグループコーポレートガバナンス・ガイドライン」(https://www.adeka.co.jp/ir/library/pdf/cgg.pdf)を制定しています。今後も、コーポレートガバナンス・コードの趣旨・精神を踏まえ、当社グループ全体のコーポレートガバナンスの強化に取り組んでまいります。

 

(c) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、上記(a)記載の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、2007年6月22日開催の当社第145回定時株主総会において、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針を導入することについて株主の皆様のご承認をいただきました。その後、かかる対応方針は、3度の更新を経た後、2019年6月21日開催の当社第157回定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます)において、株主の皆様の承認をいただき、効力を生じました(以下本定時株主総会においてご承認いただいた対応方針を「本プラン」といいます)。

本プランは、大規模買付ルールの内容、大規模買付行為への対応、及び、本プランの適正な運用を担保するための手続等を定めたものであり、その概要は以下の通りです。

 

(ア) 本プランによる買収防衛策更新の目的について

当社は、上記(a)記載の基本方針に基づき、当社の総議決権の20%以上の議決権を有する株式(以下「支配株式」といいます)の取得を目指す者及びそのグループの者(以下「買収者等」といいます)に対して、場合によっては何らかの措置を講ずる必要が生じ得るものと考えますが、上場会社である以上、買収者等に対して株式を売却するか否かの判断や、買収者等に対して会社の経営を委ねることの是非に関する最終的な判断は、基本的には、個々の株主の皆様のご意思に委ねられるべきものだと考えています。

しかしながら、株主の皆様に適切な判断を行っていただくためには、その前提として、上記のような当社固有の事業特性や当社、当社子会社及び関連会社(以下「当社グループ」といいます)の歴史を十分に踏まえていただいた上で、当社の企業価値とその価値を生み出している源泉につき適切な把握をしていただくことが必要であると考えます。そして、買収者等による当社の支配株式の取得が当社の企業価値やその価値の源泉に対してどのような影響を及ぼし得るかを把握するためには、買収者等から提供される情報だけでは不十分な場合も容易に想定され、株主の皆様が適切な判断を行われるために、当社固有の事業特性を十分に理解している当社取締役会から提供される情報及び当該買収者等による支配株式の取得行為に対する当社取締役会の評価・意見や、場合によっては当社取締役会によるそれを受けた新たな提案を踏まえていただくことが必要であると考えます。

したがいまして、当社といたしましては、株主の皆様に対して、これらの多角的な情報を分析し、検討していただくための十分な時間を確保することが非常に重要であると考えています。

以上の見地から、当社は、上記(a)の基本方針を踏まえ、大規模買付行為を行おうとし、または現に行っている者(以下「大規模買付者」といいます)に対して事前に大規模買付行為に関する必要な情報の提供及び考慮・検討のための期間の確保を求めることによって、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断されること、当社取締役会が、独立委員会の勧告を受けて、当該大規模買付行為に対する賛否の意見または大規模買付者が提示する買収提案や事業計画等に代替する事業計画等を株主の皆様に対して提示すること、あるいは、株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とし、もって基本方針に照らして不適切な者(以下「例外事由該当者」といいます)によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、本プランによる買収防衛策の更新が必要であるとの結論に達しました。そして、当社取締役会は、本プランによる買収防衛策の更新に関する承認議案を本定時株主総会に付議することを通じて株主の皆様のご意思を確認させていただき、株主の皆様のご賛同が得られましたので、本プランによる買収防衛策の更新が効力を発生しました。

なお、現時点において、当社株式について具体的な大規模買付行為の兆候があるとの認識はございません。

 

(イ) 本プランの内容について

本プランに定める具体的な項目は以下の通りです。

(ⅰ) 対抗措置発動の対象となる大規模買付行為の定義

(ⅱ) 意向表明書の提出

(ⅲ) 大規模買付者による情報提供

(ⅳ) 大規模買付者に対する追加情報提供要求

(ⅴ) 情報提供の完了及び情報の開示

(ⅵ) 取締役会評価期間の設定及び延長

(ⅶ) 取締役会評価期間における取締役会による評価等

(ⅷ) 独立委員会の設置

(ⅸ) 独立委員会の勧告手続及び当社取締役会による決議等

(ⅹ) 大規模買付情報の変更

(xi) 対抗措置の具体的内容

 

(ウ) 本プランの有効期間並びに本プランの継続、廃止及び変更等について

(ⅰ) 本プランの有効期間

本プランの有効期間は、本定時株主総会において本プランによる買収防衛策の更新に関する承認議案が可決された時から、本定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。

ただし、かかる有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の議案が承認された場合、または当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、本プランはその時点で廃止されるものとします。

(ⅱ) 本プランの継続、廃止及び変更等

本プランについては、本定時株主総会後に行われる当社定時株主総会の終結後最初に開催される当社取締役会において、その継続、廃止または変更の是非につき検討を行い、必要な場合には所要の決議を行います。

また、当社取締役会は、法令等または金融商品取引所規則若しくはそのガイドラインの改正等により合理的に必要と認められる範囲で、独立委員会の承認を得た上で、上記当社定時株主総会の終結後最初に開催される当社取締役会以外の時機においても、必要に応じて本プランを見直し、または変更する場合があります。

本プランの廃止、変更等が決議された場合には、当社は、当社取締役会または独立委員会が適切と認める事項について、適用ある法令等及び金融商品取引所規則に従って適時適切に開示します。

 

(エ) 株主及び投資家の皆様への影響について

(ⅰ) 本プランによる買収防衛策の更新時に株主及び投資家の皆様に与える影響

本プランによる買収防衛策の更新時には、本新株予約権の無償割当て自体は行われません。従って、本プランないし本改定がその効力発生時に株主及び投資家の皆様の法的権利及び経済的利益に直接具体的な影響を与えることはありません。

(ⅱ) 対抗措置発動時に株主及び投資家の皆様へ与える影響

当社取締役会は、本プランに基づき、企業価値ひいては株主の皆様共同の利益の確保及び向上を目的として大規模買付行為に対する対抗措置を執ることがあるものの、現在想定されている対抗措置の仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においては、保有する当社株式1株当たりの価値の希薄化は生じますが、保有する当社株式全体の価値の希薄化は生じないことから、株主及び投資家の皆様の法的権利及び経済的利益に対して直接的及び具体的な影響を与えることは想定していません。

ただし、例外事由該当者については、対抗措置が発動された場合、結果的に、その法的権利または経済的利益に何らかの影響が生じる可能性があります。

また、対抗措置として本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であって、本新株予約権の無償割当てを受けるべき株主の皆様が確定した後において、当社が、本新株予約権の無償割当てを中止し、または無償割当てがなされた本新株予約権を無償取得する場合には、結果として当社株式1株当たりの価値の希薄化は生じません。そのため、当社株式1株当たりの価値の希薄化が生じることを前提にして当社株式の売買を行った投資家の皆様は、株価の変動等により不測の損害を被る可能性があります。

 

(d) 本プランが基本方針に沿い、当初の企業価値、株主の皆様共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断した理由

本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を以下の通り充足しており、また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が定める「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5.いわゆる買収防衛策」その他の買収防衛策に関する実務・議論を踏まえた内容となっており、高度な合理性を有するものです。

(ⅰ) 企業価値ひいては株主の皆様共同の利益の確保・向上

(ⅱ) 事前の開示

(ⅲ) 株主意思の重視

(ⅳ) 外部専門家の意見の取得

(ⅴ) 独立委員会の設置とその勧告の最大限の尊重

(ⅵ) デッドハンド型買収防衛策またはスローハンド型買収防衛策ではないこと

 

上記の通り、本プランは、当社の企業価値及び株主の皆様共同の利益に合致しており、当社役員の地位の維持を目的としたものではないと考えています。

 

なお、本プランの詳細につきましては、第157期 有価証券報告書 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 の3.財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に記載していますので、ご参照ください。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、73億40百万円です。

① 化学品事業

当第2四半期連結累計期間の化学品事業の研究開発活動状況に重要な変更はありません。

② 食品事業

当社食品部門では、市場環境変化に伴う課題を捉え、ユーザーのヒット商品創出に貢献できる新製品開発を行っています。また海外関係会社でも中国や東南アジア諸国など、各国の嗜好性や流行に合致した製品開発を進めています。

加工油脂分野

自然なバター風味と使いやすさを特徴としたコンパウンドタイプの練込油脂「EZマーガリンCP」、折込油脂「オリンピアクレール(スライス)」を上市しました。香料に頼らず作り上げた自然なバター風味によって、低コンパウンド率ながらベーカリー製品に豊かなバター風味を付与できる点に加えて、幅広い温度で使える作業性の良さがお客様の好評をいただいています。

加工食品分野

高品質なフローズンチルドデザート作りを可能にするホイップクリーム「ブレンドホイップFC」を上市しました。人手不足による製造効率化、食品ロス削減、販売チャネル拡大(ネット販売や海外輸出)等の課題によって拡大するフローズンチルドデザートのニーズに応える製品として市場展開を進めています。

濃厚な風味でなめらかな食感の日持ちクリーム「ナイスワンNEO(カスタード、キャラメル)」を上市しました。ますます活性化する土産菓子やロングライフパン市場において、おいしさを追求した多彩なメニュー開発が可能になる素材として好評をいただいています。

今後も市場環境の変化を鋭敏に捉えながら、お客様の「商品価値」や「作業性、生産性」の向上に貢献する製品開発に取り組んでまいります。

③ ライフサイエンス事業

連結子会社である日本農薬株式会社では、持続的な新規剤創出を目指してパイプラインの早期拡充に取り組むとともに、既存剤の維持・拡大を目指し全社的な連携による戦略的な研究開発を推進しています。

当第2四半期連結累計期間における主な成果は以下の通りです。

汎用性殺菌剤ピラジフルミド(国内商品名「パレード」)は、国内において野菜用で新規処理分野(セル苗灌注処理)での開発に推進し、2019年8月にレタスでの登録を取得しました。

④ 新規事業

当第2四半期連結累計期間の新規事業の研究開発活動状況に重要な変更はありません。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び戦略的現状と見通し

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に変更はありません。

 

(7) 経営者の問題認識と今後の方針について

当第2四半期連結累計期間において、経営者の問題認識と今後の方針についての変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。