文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、米国で消費主導による成長が継続し、欧州景気も緩やかながら回復基調にありましたが、中国経済の減速が鮮明となり、新興国・資源国へ波及し、力強さを欠く展開となりました。わが国の経済は、投資環境や所得雇用環境の改善が進み、景気は緩やかながら回復しているものの、足元では中国経済減速の影響が企業業績に徐々に現れ始めております。
このような状況のもと、当社グループの当第2四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年9月30日)の売上高は、海外事業が拡大し279,843百万円(前年同四半期連結累計期間(以下、前年同期)比2.4%増)と増収となりました。営業利益は19,195百万円(前年同期比102.4%増)、経常利益は15,808百万円(前年同期比64.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9,909百万円(前年同期比82.2%増)といずれも増益となりました。
セグメントの状況は、次のとおりであります。
① 化成品事業
塩化ビニール樹脂は、国内需要は低調でしたが、海外向け販売が増加しました。塩ビ系特殊樹脂は、海外市場を中心に好調に推移しました。特に塩素化塩ビは、本年3月に稼働した米国での生産能力増強設備が寄与しました。か性ソーダは、国内需要が低調に推移しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は52,568百万円と前年同期と比べ3,634百万円(6.5%減)の減収となりましたが、営業利益は2,471百万円と、収益性の向上により前年同期と比べ1,675百万円(210.7%増)の増益となりました。
② 機能性樹脂事業
モディファイヤーは、欧州を中心に建築需要の落ち込みの影響を受け海外販売が伸び悩みましたが、製品差別化力の向上とコストダウンへの取り組みを強化すると共に、新製品の市場開発も進めたことで、利益は順調に拡大しました。変成シリコーンポリマーは、オンリーワン製品としてユニークな品質特性への評価が高く、建築用途などで他素材からの置き換えが進み、海外市場を中心に販売が拡大しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は47,555百万円と前年同期と比べ126百万円(0.3%減)の減収となりましたが、営業利益は7,359百万円と前年同期と比べ2,000百万円(37.3%増)の増益となりました。
③ 発泡樹脂製品事業
発泡スチレン樹脂・成型品は、農水産分野に加え土木分野でも販売が順調に拡大しましたが、押出法発泡ポリスチレンボードは、消費税率引き上げ後に落ち込んでいた住宅関連市場が持ち直してきてはいるものの回復のペースは遅く、需要も低調に推移しました。ビーズ法発泡ポリオレフィンは、欧州など海外市場での自動車分野を中心に販売数量が増加しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は33,459百万円と前年同期と比べ1,076百万円(3.3%増)の増収となり、営業利益は3,148百万円と前年同期と比べ1,645百万円(109.6%増)の増益となりました。
④ 食品事業
食品は、国内需要の伸び悩みと低価格志向が継続する中で、食の多様化に対応すべく技術革新を進め、ニーズを先取りした新製品の販売に積極的に取り組みました。また円安の進行等を背景に主要原料価格が高止まる中で、販売価格の修正や事業構造改革を進め、事業採算の向上に取り組みました。
以上の結果、当セグメントの売上高は70,693百万円と前年同期と比べ2,806百万円(4.1%増)の増収となり、営業利益は900百万円と、前年同期と比べ517百万円(135.4%増)の増益となりました。
⑤ ライフサイエンス事業
医療機器は、血液浄化システム事業の一部製品の販売が伸び悩みましたが、インターベンション事業は国内・海外向けの販売が堅調に推移しました。また欧米などグローバル市場での新製品の販売拡大や、消化器内治療領域など新領域での事業拡大にも注力しました。医薬中間体は、販売数量が増加し、API(医薬品としての有効成分を有する原体)やバイオロジクス分野において、グループ会社である大阪合成有機化学研究所やユーロジェンテック(ベルギー)の販売も順調に拡大しました。機能性食品素材は、サプリメント市場における還元型コエンザイムQ10のヘルスケア効果の認知が着実に進み、販売数量が増加しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は30,067百万円と前年同期と比べ3,620百万円(13.7%増)の増収となり、営業利益は5,752百万円と前年同期と比べ1,401百万円(32.2%増)の増益となりました。
⑥ エレクトロニクス事業
超耐熱ポリイミドフィルムと超高熱伝導グラファイトシートは、昨年度の生産体制整備の遅れにより需要拡大に十分に応えられなかったことを踏まえ、マレーシア新工場の生産体制を強化しましたが、中国スマートフォン市場の需要低調などの影響を受けて販売数量はやや伸び悩みました。しかし、スマートフォンメーカーの新モデル立ち上げに伴って販売は着実に拡大してきています。光学材料については、需要が堅調に推移しました。太陽電池は、消費税率引き上げ後の住宅関連需要の回復が遅れている影響を受けましたが、技術革新による世界最高レベルの変換効率をもつ新製品の市場開発が着実に進み、また生産体制見直しなどの事業構造改革を進めたことにより、事業採算が改善しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は20,892百万円と前年同期と比べ345百万円(1.6%減)の減収となりましたが、営業利益は572百万円と前年同期と比べ1,074百万円の増益となりました。
⑦ 合成繊維、その他事業
合成繊維は、アフリカ市場での頭髪分野の需要が旺盛ななか、当社の高品質・高ブランド力により、フル生産フル販売の状況が継続しました。また円安が進んだことも寄与し、収益が大幅に拡大しました。マレーシアにおける新工場稼働により旺盛な需要に対応するとともに、コストダウンにも積極的に取り組んでまいります。
以上の結果、当セグメントの売上高は24,606百万円と前年同期と比べ3,078百万円(14.3%増)の増収となり、営業利益は8,708百万円と前年同期と比べ3,189百万円(57.8%増)の増益となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4,709百万円増の562,672百万円、有利子負債残高は、2,118百万円増の112,549百万円となりました。また、純資産は、利益剰余金の増加等により3,292百万円増の312,519百万円となりました。この結果、自己資本比率は53.6%、D/Eレシオは0.37となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ7,396百万円増加し、35,417百万円となりました。
区分毎の概況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動による資金の増加は、31,627百万円(前年同期比20,515百万円増)となりました。
その主な内容は、税金等調整前四半期純利益15,309百万円、減価償却費12,847百万円等による資金の増加であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動による資金の支出は、22,750百万円(前年同期比2,818百万円増)となりました。
その主な内容は、有形固定資産の取得による支出20,378百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動による資金の支出は、1,705百万円(前年同期比5,700百万円増)となりました。
その主な内容は、借入の実施3,006百万円等による資金の増加と、自己株式の取得による支出1,819百万円、配当金の支払額2,680百万円等による資金の減少であります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更又は新たな発生はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」)を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
当社が公開会社である以上、当社の株式が市場で自由に取引されるべきことは当然であり、仮に当社取締役会の賛同を得ずに、いわゆる「敵対的買収」がなされたとしても、それが企業価値ひいては株主共同の利益につながるものであるならば、これを一概に否定するものではありません。しかし、当社株式に対する大規模な買収行為が行われる場合には、株主に十分な情報提供が行われることを確保する必要があると考えます。また、もっぱら買収者自らの利潤のみを追求しようとするもの等、当社の企業価値・株主共同の利益を損なう敵対的かつ濫用的買収が当社を対象に行われた場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守るために、必要・適正な対応策を採らなければならないと考えております。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する取組み
当社は、2009年に創立60周年を迎えて、10年後の将来へ向けた長期経営ビジョン『KANEKA UNITED宣言』を策定いたしました。この中で、当社グループの抜本的な「変革」と継続的な「成長」をめざし、「環境・エネルギー」「健康」「情報通信」「食料生産支援」を重点戦略分野と位置づけ、経営の重点施策として、イ.研究開発型企業への進化、ロ.グローバル市場での成長促進、ハ.グループ戦略の展開、ニ.アライアンスの推進、ホ.CSRの重視、に取り組んでおります。また、平成26年度から新たにスタートした中期計画においては、R&Dの強化による新規事業の創出とグローバルな飛躍に注力し、事業構造を変革させ、当社グループの変革と成長を加速してまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、引き続き当社の中長期にわたる企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(以下、「本プラン」といいます)の継続を、平成25年6月27日開催の第89回定時株主総会において株主のみなさまにご承認いただいております。本プランの概要は以下のとおりです。
イ. 本プランは、特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等に対する買付行為(以下、「大規模買付行為」といいます)を対象とします。
ロ. 当社の株券等に対する大規模買付行為を行おうとする際に遵守されるべき所定の手続(以下、「大規模買付ルール」といいます)を予め定めておいて、当該大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報提供を求め、当該大規模買付行為についての情報収集・検討を行い、また株主のみなさまに対して当社取締役会としての意見や代替案等を提示する、あるいは買付者との交渉を行っていく機会と時間を確保します。
ハ. 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合、あるいは、大規模買付ルールを遵守した場合であっても、当社に回復しがたい損害を与えるなど当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、当社の企業価値・株主共同の利益を守ることを目的として、当該大規模買付行為に対する対抗措置として新株予約権の無償割当を行うことがあります。
ニ. 当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、当社取締役会から独立した組織である特別委員会に対し、対抗措置の発動の可否を諮問します。対抗措置の発動の可否は、当社取締役会の決議によりますが、当社取締役会は、特別委員会の勧告を最大限尊重いたします。
ホ. 本プランの有効期間は、平成28年6月開催予定の当社第92回定時株主総会終結の時までとします。
④ 取締役会の判断及びその判断に係る理由
当社取締役会は、前号の取組みが、本基本方針に沿うものであること、当社の株主の共同の利益を損なうものではないこと、及び当社の会社役員の地位を維持するものでないこと、という三つの要件に該当すると判断しております。その理由は、以下に記載するとおりであります。
イ. 本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性の原則)を充足しております。また、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」において示された考え方に沿うものであります。
ロ. 本プランは、大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為が適切なものであるか否かを株主のみなさまが判断するために必要な情報や時間を確保し、株主のみなさまのために交渉を行うことなどを可能とすることで、株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されたものです。
ハ. 本プランは、平成25年6月27日開催の第89回定時株主総会で、株主のみなさまのご承認をいただいております。また、本プランの有効期間は、平成28年6月開催予定の当社第92回定時株主総会終結の時までと設定されておりますが、その時点までに当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主のみなさまの意向が反映されるものとなっております。
ニ. 社外取締役、社外監査役又は社外有識者から構成される特別委員会によって当社取締役の恣意的行動を厳しく監視し、その勧告の概要及び判断の理由等は適時に株主のみなさまに情報開示することとされており、当社の企業価値・株主共同の利益に資する範囲で本プランの運用が行われる仕組みが確保されております。
ホ. 本プランは、大規模買付行為に対する対抗措置が合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設計されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されております。
ヘ. 特別委員会は、当社の費用で独立した第三者専門家の助言を得ることができるとされており、特別委員会の判断の公正さ、客観性がより強く担保される仕組みとなっております。
ト. 本プランは、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。さらに、当社は取締役の任期を1年としており、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は13,073百万円であります。