第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

世界の経済活動はコロナ禍の拡大により大きな打撃を受け、さまざまな価値観の変化とともに社会のパラダイムシフトが急速に進んでいます。世界経済は第1四半期連結会計期間(2020年4月~6月(以下、第1四半期))の深刻な落ち込みを脱し、第2四半期連結会計期間(2020年7月~9月(以下、第2四半期))は中国、米国を中心に各産業において回復の動きが強まっています。欧米でのコロナ禍の第二波の影響など不透明感は残るものの、10月以降は総じて回復ペースが上がると想定されます。

このような状況下、当社グループは、コロナ禍において成長機会が拡大しているHealth Care SUなど先端事業群が着実に収益を伸ばすとともに、第1四半期の業績の落ち込みの主要因となったMaterial SUなどコア事業群の生産の停滞が着実に回復してきています。夏場以降急速に持ち直している事業分野もあり、下期にかけて更に業績の改善が見込まれます。

当第2四半期連結累計期間(2020年4月~9月)の業績は、売上高は266,714百万円前年同四半期連結累計期間(以下、前年同期)比11.1%減)、営業利益は7,034百万円(前年同期比45.1%減)、経常利益は4,017百万円(前年同期比58.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,476百万円(前年同期比59.0%減)となりました。

 

セグメント別売上高・営業利益                                         (単位:百万円)

 

売上高

営業利益

2020年3月期

2021年3月期

増減

2020年3月期

2021年3月期

増減

第1

四半期

第2

四半期

第2

四半期

累計

第1

四半期

第2

四半期

第2

四半期

累計

第1

四半期

第2

四半期

第2

四半期

累計

第1

四半期

第2

四半期

第2

四半期

累計

Material SU

60,176

60,238

120,414

48,894

55,587

104,482

△15,932
(△13.2%)

5,590

4,612

10,202

2,855

4,518

7,374

△2,828
(△27.7%)

Quality of Life SU

38,468

40,443

78,911

29,738

33,924

63,663

△15,247
(△19.3%)

3,728

3,854

7,583

1,236

2,692

3,929

△3,653
(△48.2%)

Health Care SU

10,949

11,008

21,957

11,698

12,756

24,454

2,496
(11.4%)

1,905

2,144

4,049

2,298

2,672

4,970

920
(22.7%)

Nutrition SU

38,908

39,101

78,010

35,938

37,560

73,498

△4,511
(△5.8%)

1,200

1,160

2,360

827

605

1,432

△928
(△39.3%)

その他

320

241

561

373

241

615

53
(9.6%)

180

106

286

248

92

341

54
(18.9%)

調整額

△5,600

△6,065

△11,666

△5,436

△5,576

△11,013

653
(-)

148,822

151,032

299,855

126,644

140,069

266,714

△33,141
(△11.1%)

7,004

5,812

12,817

2,029

5,005

7,034

△5,782
(△45.1%)

 

 

当第2四半期連結累計期間の業績の特徴を事業ポートフォリオの観点からまとめると、以下の通りとなります。

 

・ 第1四半期にコロナ禍で大きな打撃をうけたコア事業群(Vinyl、MOD、MS、Foam、Fiber、Foods)が世界経済活

  動の再開に伴い生産回復が進み、第2四半期以降着実に改善しています。コロナ禍を超えて更なる成長軌道への

  道筋が見えてきました。

 

・ パラダイムチェンジのなかで成長機会が広がっている高収益の先端事業群(E&I、PV、Medical、Pharma、

  Supplement、農業生産支援)は、引き続き順調に伸長しています。特にPharmaとE&Iで新規用途向けの販売が拡大

  しています。

 

・ コロナショックがもたらす劇的なパラダイムシフトを睨み、R&B(Research & Business)の「選択と集中」や

  間接部門を含めたDXの推進により、生産性の向上と新たなビシネス価値の創出に取り組む一方、経費等の徹底

  したコスト合理化も進めています。全社を挙げて生産性の最大化を目指す「Smart Work」の実現に取り組み、事

  業ポートフォリオの変革を加速させます。

 

 

各セグメントの状況は、次のとおりであります。

 

① Material Solutions Unit

当セグメントの売上高は104,482百万円前年同期と比べ15,932百万円13.2%減)の減収となり、営業利益は7,374百万円前年同期と比べ2,828百万円27.7%減)の減益となりました。

Vinyls and Chlor-Alkaliの塩化ビニル樹脂は、第2四半期はロックダウン解除後のインド向けや中国向けに輸出が大幅に増加し、CPVCも出荷が始まっています。ペーストの衛生用手袋向けも好調であり、マレーシアの工場はフル稼働となっています。第2四半期は対前年同期で増益となりました。

Performance Polymersのモディファイヤーは、欧米亜での経済活動再開により需要が回復しました。第2四半期後半から販売数量が前年水準に復調しています。変成シリコーンポリマーは、中国の建築用途に加え、欧米で需要が回復し、第2四半期は前年並みに復調しました。

カネカ生分解性ポリマーPHBH®は、20,000t量産プラント建設決定に向けて引き続き生産性向上、コストダウンの最終検討を進めています。

 

② Quality of Life Solutions Unit

当セグメントの売上高は63,663百万円前年同期と比べ15,247百万円19.3%減)の減収となり、営業利益は3,929百万円前年同期と比べ3,653百万円48.2%減)の減益となりました。

Performance Fibersにつきましては、第1四半期はコロナ影響によりアフリカ・米州向けの頭髪・難燃の需要が落ち込みましたが、アフリカ向けは7月から月を追って回復しています。難燃、パイルの衣料用途は回復が遅れました。

Foam & Residential Techsのスチレン系発泡樹脂および押出ボードは、国内需要低調下でもスプレッドを確保しました。発泡ポリオレフィンは、遅れていた自動車向けが回復基調です。

PV & Energy managementにつきましては、住宅向け高効率太陽電池が搭載率上昇により販売数量は堅調です。

E & I Technologyにつきましては、第2四半期はスマホ用需要増やコロナ禍に伴うリモートワーク拡大によるタブレット・ノートPC向けが好調で、ピクシオは過去最高レベルの出荷となりました。5G向け対応製品が販売増となり、新製品開発も順調に進展中です。

 

③ Health Care Solutions Unit

当セグメントの売上高は24,454百万円前年同期と比べ2,496百万円11.4%増)の増収となり、営業利益は4,970百万円前年同期と比べ920百万円22.7%増)の増益となりました。

Medicalにつきましては、国内、海外市場ともに拡大しました。新製品の脳動脈瘤塞栓コイルが好調で、9月には米国向けの販売を開始し収益拡大に寄与しています。ASO治療用の新規血液浄化器を2021年に販売予定です。

Pharmaにつきましては、アビガン原薬やカネカユーロジェンテックのPCR検査試薬の供給開始などにより収益が拡大し、対前年同期で大幅増益となりました。カネカユーロジェンテックでアンジェス社ワクチン中間体の製造受注をはじめ世界大手製薬会社の引き合いが増加しています。バイオロジクス能力増強設備も10月に稼働し収益拡大に寄与する見込みです。早期の次期能力増強を検討中です。

 

④ Nutrition Solutions Unit

当セグメントの売上高は73,498百万円前年同期と比べ4,511百万円5.8%減)の減収となり、営業利益は1,432百万円前年同期と比べ928百万円39.3%減)の減益となりました。

Supplemental Nutritionにつきましては、米国で免疫力アップ意識の高まりにより還元型コエンザイムQ10が販売好調です。今秋から米国に続き日本でも腸内環境改善に効果がある乳酸菌を販売開始予定です。

Foods & Agrisについては、中食増によりスパイス製品は堅調です。製パン・製菓分野は需要が回復基調ですが、インバウンドの不振が響き回復の足取りは遅れています。カネカグループ商品(サプリメント、乳製品、チョコレート、スパイス)のオンラインショップ開設、e-コマースでの販売拡大など事業の高付加価値化への取組みが進んでいます。

 

 

⑤ その他

当セグメントの売上高は615百万円前年同期と比べ53百万円9.6%増)の増収となり、営業利益は341百万円前年同期と比べ54百万円18.9%増)の増益となりました。 

 

当第2四半期連結会計期間末の総資産は、売掛金の減少等により、前連結会計年度末に比べ8,954百万円減644,307百万円となりました。負債は、買掛金の減少等により12,052百万円減287,114百万円となりました。また、純資産は、その他有価証券評価差額金の増加等により3,098百万円増357,192百万円となりました。この結果、自己資本比率は51.9%となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,325百万円増加し、39,931百万円となりました。

 

区分毎の概況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、28,192百万円の収入前年同期比12,031百万円増)となりました。税金等調整前四半期純利益3,881百万円、減価償却費17,787百万円、売上債権の減少額12,068百万円、たな卸資産の減少額3,204百万円等による資金の増加と、仕入債務の減少額11,453百万円等による資金の減少がその主な内容であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、22,766百万円の支出前年同期比1,846百万円増)となりました。有形固定資産の取得による支出20,778百万円等がその主な内容であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、3,027百万円の支出前年同期比285百万円減)となりました。借入による資金の増加797百万円等と、配当金の支払3,261百万円等による資金の減少がその主な内容であります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの「経営方針、経営環境及び対処すべき課題」については、重要な変更又は新たな発生はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は13,537百万円であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。