当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年4月~12月)の世界経済は、コロナ禍により大きな打撃を受けました。IMF1月発表の2020年GDPは中国のみプラス成長で、世界全体では▲3.5%のマイナス成長が予想されます。第1四半期連結会計期間(2020年4月~6月(以下、第1四半期))を底に第2四半期連結会計期間(2020年7月~9月(以下、第2四半期))、第3四半期連結会計期間(2020年10月~12月(以下、第3四半期))は総じて回復基調となりましたが、欧州の第3四半期が第2四半期比で再びマイナス成長となるなど、コロナ感染の再拡大が不安材料となっています。
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は421,484百万円(前年同四半期連結累計期間(以下、前年同期)比6.8%減)、営業利益は17,288百万円(前年同期比8.5%減)、経常利益は12,632百万円(前年同期比16.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9,659百万円(前年同期比4.6%増)となりました。
第3四半期 連結業績 (単位:百万円)
当社グループの業績をセグメント別、四半期別にまとめると下記のとおりとなります。
セグメント別売上高 (単位:百万円)
セグメント別営業利益 (単位:百万円)
売上高は第1四半期をボトムに回復し、第3四半期は海外市場を主体とした販売の回復・伸長により前年同期を上回りました。これに伴い、第3四半期の営業利益も前年同期比で大幅な増益となりました。コロナ禍において成長機会が拡大しているHealth Care SU(Medical、Pharma)やSupplement、E&I、PVなどの先端事業群が着実に収益を伸ばすとともに、第1四半期に需要が落ち込んだMaterial SU(Vinyl、MOD)やFiberなどコア事業群の業績も第2四半期以降は順調に持ち直しており、当社が目指すポートフォリオ変革が着実に進んでいます。
各セグメントの状況は次のとおりであります。
① Material Solutions Unit
当セグメントの売上高は164,722百万円と前年同期と比べ15,939百万円(8.8%減)の減収となり、営業利益は13,839百万円と前年同期と比べ830百万円(5.7%減)の減益となりました。
Vinyls and Chlor-Alkaliは、塩ビポリマー輸出やコロナ対応のディスポーザブル手袋用途のペーストの販売が好調を継続し、第3四半期は前年同期比で大幅な増益となりました。
Performance Polymersのモディファイヤーは、第2四半期から市場回復の動きが強まり、欧州の建材・DIY用途やアジアの非塩ビ用途(パソコン・家電向け)などで需要が順調に回復・拡大しました。第3四半期は前年水準を超える販売となりました。変成シリコーンポリマーは、欧米の建築用途の需要が堅調に推移しました。市場拡大に注力している中国においても建築用途や工業用途の需要が拡大し、第3四半期は前年水準を超える販売となりました。
カネカ生分解性ポリマーPHBH®は、大手ブランドホルダーとの共同開発を推進中です。量産プラントの建設に向けて市場ニーズに応える加工技術やコストダウンの検討を進めています。
② Quality of Life Solutions Unit
当セグメントの売上高は102,823百万円と前年同期と比べ15,828百万円(13.3%減)の減収となり、営業利益は8,369百万円と前年同期と比べ2,994百万円(26.3%減)の減益となりました。
Foam & Residential Techsのスチレン系発泡樹脂及び押出ボードは、国内需要低調のなか、販売基盤を強化しシェアを拡大しました。発泡ポリオレフィンは世界的な自動車生産の回復に伴い需要が回復しています。
PV & Energy managementにつきましては、国内住宅着工が低迷するなか、住宅向け高効率太陽電池の販売はハウスメーカーでの搭載率アップなどにより着実に増加しました。
E & I Technologyにつきましては、スマホ向けやリモートワーク拡大によるタブレット・ノートPC向けが好調に推移し、ピクシオは過去最高レベルの出荷を継続しています。5Gスマホ向け新製品開発も順調に進展し、ポリイミドワニスもスマホ向け有機ELディスプレイの需要増により販売が拡大しています。
Performance Fibersにつきましては、頭髪分野は第1四半期のアフリカ諸国のロックダウンによる需要低迷から順調に回復し、第3四半期は前年を上回る販売となりました。パイル、難燃分野はコロナ禍の影響が続き、スローな需要回復となっています。
③ Health Care Solutions Unit
当セグメントの売上高は38,522百万円と前年同期と比べ5,271百万円(15.9%増)の増収となり、営業利益は8,183百万円と前年同期と比べ2,135百万円(35.3%増)の増益となりました。
Medicalにつきましては、カテーテルは、新製品の脳動脈瘤塞栓コイルの国内販売好調と米国での販売開始が収益拡大に寄与しました。市場評価の高いASO治療用の新血液浄化器も今春に発売予定です。
Pharmaにつきましては、アビガン原薬の供給、カネカユーロジェンテックのPCR検査試薬やコロナワクチン中間体の受託製造拡大とバイオ医薬品製造ライン増設の稼働により収益は順調に拡大し、前年同期比で大幅増益となりました。今後もバイオ医薬増設ラインの本格的戦力化やワクチン中間体の供給が収益拡大に寄与する見通しです。
④ Nutrition Solutions Unit
当セグメントの売上高は114,561百万円と前年同期と比べ4,535百万円(3.8%減)の減収となり、営業利益は3,314百万円と前年同期と比べ661百万円(16.6%減)の減益となりました。
Supplemental Nutritionにつきましては、コロナ禍を契機とした消費者の「免疫力アップ」への意識の高まりを背景に、還元型コエンザイムQ10の販売が欧米で販売増となっています。欧州で好調なAB-Biotics社の乳酸菌製品は米国でも販売を開始しました。
Foods & Agrisについては、製パン・製菓分野の需要は回復基調にあるものの、コロナ禍に伴うインバウンド需要減や外食産業向けの低迷が続いています。スパイス製品は堅調に推移しました。還元型コエンザイムQ10を配合した「わたしのチカラ Q10ヨーグルト」、「パン好きのミルクティー」を本年1月に発売するなど乳製品の品揃えを更に強化していきます。
⑤ その他
当セグメントの売上高は853百万円と前年同期と比べ47百万円(6.0%増)の増収となり、営業利益は439百万円と前年同期と比べ45百万円(11.4%増)の増益となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、現金及び預金や投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ9,507百万円増の662,769百万円となりました。負債は、借入金の減少等により107百万円減の299,060百万円となりました。また、純資産は、その他有価証券評価差額金の増加等により9,614百万円増の363,709百万円となりました。この結果、自己資本比率は51.4%となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの「経営方針、経営環境及び対処すべき課題」については、重要な変更又は新たな発生はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は20,538百万円であります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。