(1)業績
当期におけるわが国経済は、政府・日銀の経済・金融政策などを背景に、設備投資の持ち直しや雇用情勢の改善がみられるなど緩やかな回復基調が継続したものの、年明け以降の急激な円高や輸出の伸び悩みにより、一部に弱さがみられました。海外経済は、堅調な米国景気に支えられましたが、中国およびアジア新興国の景気減速や原油価格低迷など下振れリスクが顕在化いたしました。
当社グループを取り巻く事業環境は、中国およびアジア新興国の景気減速による下振れの影響が懸念されましたが、国内、欧米の景気回復に支えられる状況で推移しました。
このような事業環境下、当社グループは、新たな成長軌道を切り拓くため、2014年度を初年度とする3ヵ年計画「2016中期経営計画」の基本方針「新製品・新事業開発の加速」「海外事業展開の拡大」「経営体質の更なる強靭化」「戦略的組織への改編」を推進するとともに、高機能・高付加価値製品による新市場開拓と拡販ならびに生産コストの低減に努め、持続的成長に向けた経営努力を積み重ねてまいりました。
新製品開発では、国内外における産官学連携の強化、若手研究開発者の海外派遣の推進などにより、研究テーマの拡充、研究開発効率の向上に努めました。営業体制では、海外営業要員の増強や現地での技術サービスの充実を図るなど海外事業展開の強化を進めました。
以上のような経営努力を積み重ねてまいりました結果、当期の連結売上高は、170,460百万円と前期比1.6%の増収、連結営業利益は、19,365百万円と前期比13.3%の増益、連結経常利益は、20,161百万円と前期比6.2%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、13,589百万円と前期比16.1%の増益となりました。
以下、各事業セグメントの概況についてご説明申し上げます。
①機能化学品事業
脂肪酸誘導体は、アジアにおける環境エネルギー関連の需要が減少し、前期に比べ売上高は減少しました。
界面活性剤は、トイレタリー関連の需要が堅調に推移し、売上高は増加しました。
エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド誘導体は、土木・建築向けの需要が減少し、売上高は減少しました。
有機過酸化物は、アジアでの需要が堅調に推移し、売上高は増加しました。
ディスプレイ材料は、中小型液晶パネル関連の需要が減少し、売上高は減少しました。
特殊防錆処理剤は、北米における製品の統廃合による影響があったものの、海外需要が底堅く、売上高は前期並みとなりました。
これらの結果、機能化学品事業の連結売上高は、106,319百万円(前期比1.0%増)、連結営業利益は、11,989百万円(前期比17.6%増)となりました。
②ライフサイエンス事業
食用加工油脂は、製菓・製パン用機能性油脂の需要が堅調に推移し、前期に比べ売上高は増加しました。
機能食品関連製品は、新製品の拡販に注力したものの汎用品の出荷が減少し、売上高は減少しました。
生体適合性素材は、MPC(2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)関連製品のアイケア向けの需要が減少し、売上高は減少しました。
DDS(ドラッグ・デリバリー・システム:薬物送達システム)医薬用製剤原料は、欧米大口需要家への出荷が堅調に推移し、売上高は増加しました。
これらの結果、ライフサイエンス事業の連結売上高は、26,775百万円(前期比5.4%増)、連結営業利益は、5,687百万円(前期比17.9%増)となりました。
③化薬事業
産業用爆薬類は、公共事業による需要が底堅く、売上高は前期並みとなりました。
宇宙関連製品は、ロケット向け製品の出荷が堅調に推移し、売上高は増加しました。
防衛関連製品は、売上高は前期並みとなりました。
これらの結果、化薬事業の連結売上高は、35,971百万円(前期比0.6%増)、連結営業利益は、2,943百万円(前期比8.4%増)となりました。
④その他の事業
その他の事業は、運送事業および不動産事業から構成されております。その連結売上高は、1,394百万円(前期比6.0%増)、連結営業損失は、8百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が1,907百万円増加しました。運転資金が251百万円減少、訴訟関連損失の支払額の減少2,558百万円、法人税等の支払額の増加1,151百万円等により、前期に比べ2,675百万円の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出の減少508百万円、設備投資による支出の減少2,710百万円、有形・無形固定資産の売却による収入の減少239百万円、子会社株式の売却による収入の減少535百万円等があり、前期に比べ2,486百万円の支出減となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ主に借入金の返済が増加したことによる支出の増加512百万円、自己株式の取得による支出が637百万円増加したことなどの結果、前期に比べ1,631百万円の支出増となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べ4,289百万円増加し、18,930百万円となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
機能化学品事業 |
90,795 |
1.4 |
|
ライフサイエンス事業 |
25,604 |
20.1 |
|
化薬事業 |
32,476 |
3.2 |
|
合計 |
148,876 |
4.6 |
(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度における化薬事業の受注状況を示しますと、次のとおりであります。
なお、化薬事業を除く製品については見込み生産を行っております。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
化薬事業 |
24,081 |
△8.1 |
16,157 |
7.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額 (百万円) |
前期比 (%) |
|
機能化学品事業 |
106,319 |
1.0 |
|
ライフサイエンス事業 |
26,775 |
5.4 |
|
化薬事業 |
35,971 |
0.6 |
|
報告セグメント計 |
169,066 |
1.6 |
|
その他の事業 |
1,394 |
6.0 |
|
合計 |
170,460 |
1.6 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)対処すべき課題
国内経済は、政府・日銀の各種政策を背景に緩やかな回復基調が継続するとの見方がある一方、企業間競争のさらなる激化、少子高齢化による人口減少に加え個人消費の伸び悩みなど事業環境は厳しい状況にあります。海外経済においては、米国は回復が継続すると見込まれるものの、欧州の財政問題や中国およびアジア新興国の成長鈍化、原油価格の低迷など下振れリスクが顕在化しており、景気の先行きは総じて不透明な状況が続くと想定されます。
このような情勢下、当社グループは、目指す3分野「ライフサイエンス」「電子・情報」「環境・エネルギー」において事業環境の変化に柔軟に対応し、独創性のある製品を国内外の市場に提供できる機能材メーカーとしてさらなる進化を遂げ、信頼され存在感のある企業グループの実現に努めてまいります。
本年度は、2014年度を初年度とする3ヵ年計画「2016中期経営計画」の基本方針「新製品・新事業開発の加速」「海外事業展開の拡大」「経営体質の更なる強靭化」「戦略的組織への改編」に沿って「さらなる成長へ」を経営方針として掲げ、「新規事業の創出」「生産性の向上」「企業プレゼンスの拡大」の課題に取り組み、中期経営計画最終年度の所期目標の達成を目指してまいります。
特に、新製品・新事業開発を加速するため、国内外における産官学連携や若手研究開発者の海外派遣などをさらに推し進め研究テーマを拡充し、新製品開発効率の向上を図ってまいります。海外事業展開を拡大するため、ベトナムでの販売拠点が2016年4月より営業を開始しており、既存の海外拠点に加えて海外営業ネットワークの強化を図ってまいります。また、中国では環境・エネルギー分野、欧州ではライフサイエンス分野における供給体制の構築を検討してまいります。
当社グループは、社会規範と企業倫理に則り、リスク管理、コンプライアンス、内部統制のより一層のレベルアップを図るとともに、コーポレートガバナンス体制・CSR活動を強化し、経営の透明性・健全性を高めてまいります。安全管理体制につきましても、継続的に強化を図り、安定操業に努めてまいります。
これらの課題への取り組みを遂行し、さらなる事業革新を進め、国際競争力のある強靭な企業体質を築いてまいります。
(2)会社の支配に関する基本方針
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念や企業価値の様々な源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上させる者でなければならないと考えております。一方、当社の支配権の移転を伴う買付提案等がなされた場合にこれに応ずるか否かの判断は、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付の条件等について検討するための、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、不適切なものも少なくありません。
このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、例外的に当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切と考えております。
(3)会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組み
当社は、1937年の創業以来、事業の多角化、事業のグローバル化、そしてまた、事業領域と経営資源の選択と集中を進めながら、幅広い事業領域を有する総合化学メーカーとして成長してきました。
現在、当社は、「バイオから宇宙まで幅広い分野で新しい価値を創造し、人と社会に貢献します」との経営理念に基づいて、安定的かつ持続的な成長と発展を実現すると共に、社会の一員として、コンプライアンスはもとより、自然環境保護や健康、安全の確保などの企業の社会的責任を果たすことにより、あらゆるステークホルダーの皆様にとって、存在価値のある企業であり続けることを目指しております。
上記の長期的な視点に立った経営理念の下で、当社は、中期的に実現すべき目標として、期間を3年間とする中期経営計画を策定し、その達成に向け、計画を推し進めております。
当社は、永年培ってきた多様な固有技術を含む有形・無形の経営資源が一体となって、当社の企業価値を創造していると考えております。従って、これらの経営資源を十分理解し最大限有効に活用して、安定的かつ持続的な企業価値の更なる向上を目指すことが、株主の皆様の共同の利益に資するものと考えます。
(4)会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成28年5月10日開催の当社取締役会において、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)に対する対応方針(以下「本対応方針」といいます。)を決議しました。本対応方針の概要は以下のとおりです。
大規模買付者が下記a.およびb.の大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、当該大規模買付行為が明らかに株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合を除き、原則として当該大規模買付行為に対する対抗
措置はとりません。
a.事前に大規模買付者は当社取締役会に対して当社株主の皆様の判断および取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な情報を提供する。
b.当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始する。
一方、大規模買付者により、大規模買付ルールが遵守されなかった場合には、当社取締役会は、株主共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置を講じ、大規模買付行為に対抗する場合があります。当社取締役会が対抗措置の発動の是非について判断を行う場合は、社外取締役、社外監査役または社外有識者からなる独立委員会の勧告を最大限尊重するものとし、具体的にいかなる手段を講ずるかについては、その時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択することとします。
また、当社取締役会は、独立委員会が対抗措置の発動について勧告を行い、発動の決議について株主総会の開催を要請する場合には、株主の皆様に発動の可否を十分にご検討いただくための株主検討期間を設けた上で、株主総会を開催することがあります。
本対応方針は、平成28年6月29日開催の当社第93期定時株主総会の決議をもって同日より発効し、有効期間は、平成31年6月に開催される当社第96期定時株主総会終結の時までとしており、有効期間中に、a.当社の株主総会において本対応方針を廃止する旨の決議が行われた場合、b.当社の株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により本対応方針を廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。
(5)本対応方針の合理性について
本対応方針は、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。
また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」および東京証券取引所が平成27年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5 いわゆる買収防衛策」の内容も踏まえたものとなっております。
本対応方針は、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該買付等に応ずるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されたものです。
本対応方針における対抗措置の発動は、当社の業務執行から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう、本対応方針の透明な運用を担保するための手続きも確保されております。
本対応方針は、株主総会での承認により発効することとしており、平成28年6月29日開催の当社第93期定時株主総会にて本対応方針について株主の皆様の意思を確認させていただいたことから、株主の皆様のご意向が反映されております。また、本対応方針継続後、有効期間の満了前であっても、株主総会において、本対応方針の変更または廃止の決議がなされた場合には、本対応方針はその時点で変更または廃止されることになり、株主の皆様の合理的意思に依拠したものとなっております。
本対応方針は、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により廃止することが可能です。従って、本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、取締役任期を1年としているため、本対応方針はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
これらの理由により、本対応方針は、会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成28年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況等の変動
当社グループは国内外に生産・販売拠点を有しており、また、提供している製品の多くが幅広い業界で使用されていることから、当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況や地政学的リスク、当社グループの需要業界における景気動向、市場動向、公的な法規制などが、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料価格の変動
当社グループは原材料として、天然油脂系原料や、石化系原料を使用しております。これらの原材料価格は国際市況の影響を受けやすく、使用原料多様化等の施策を講じておりますが、原材料価格の変動をタイムリーかつ十分に製品価格に転嫁できなかった場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替レートの変動
当社グループは、海外子会社の財務諸表を連結財務諸表作成のため円換算しております。現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、為替相場の変動に対するヘッジ等を通じて、短期的な為替の変動による影響を最小限にとどめる措置を講じておりますが、短期および中長期的な為替変動が当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)自然災害等
当社グループにおいては、地震等の自然災害や感染症の世界的流行(パンデミック)等に対して、事前の安全対策や発生時の損害を最小限にする施策を講じておりますが、万一想定を超える災害等が発生した場合、生産活動をはじめ、販売や物流等のその他の事業活動の中断等が生じた場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)食品の安全性
近年、食品の「安全・安心」に対する消費者の関心が高まっております。当社グループでは、ISOやHACCPを取得し、国際標準規格にしたがって各種製品を製造しております。また、使用原材料のトレーサビリティの確保など品質管理に万全な体制で取り組んでおりますが、社会全般にわたる食品の安全性問題が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)退職給付債務
当社グループの退職年金資産運用の実際の結果が前提条件と異なった場合、その影響額(数理計算上の差異)はその発生翌連結会計年度より10年間で費用処理することとしております。年金資産の運用利回りの悪化や低金利の長期化による割引率の低下等は当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
技術導入契約
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
日油㈱ |
INTERNATIONAL MILITARY SERVICES LIMITED |
英国 |
155㎜FH-70榴弾砲用発射装薬 |
製造技術 |
昭和62年4月23日から平成29年3月31日 |
|
日油㈱ |
RHEINMETAL L W & M GMBH |
ドイツ |
120mm戦車砲 |
技術援助 |
平成16年1月28日から 平成31年1月27日 |
|
日本工機㈱ |
ALLIANT TECHSYSTEMS INC. |
米国 |
30mm機関砲用弾薬 |
技術援助 |
平成19年2月28日から 平成29年3月31日 |
|
日本工機㈱ |
㈱アイ・エイチ・アイ・エアロスペース |
日本 |
Pzf3 18㎜縮射弾 および爆発火管 |
技術援助 |
平成2年12月13日から平成29年3月31日 |
当社グループの事業は、機能化学品、ライフサイエンス、化薬、その他の事業からなり、これらの固有技術の展開を図るとともにグループとしての総合力を発揮して化学産業を取り巻く環境や社会ニーズの変化に対応した研究開発を進めております。成長の期待される先端分野や新規分野では、先端技術研究所を始めとする当社グループの研究部門のみならず、産官学との共同研究や委託研究により研究開発を推進しております。
当連結会計年度は、研究開発費として6,831百万円を投入しました。
以下、各事業セグメントの研究開発活動の概況についてご説明申し上げます。
〔主な研究開発の成果〕
(1)機能化学品事業
脂肪酸誘導体、界面活性剤およびエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド誘導体等を中心に高機能・高付加価値製品の開発を進めております。トイレタリー関連では、シャンプーのトリートメント効果を高める生体適合性ポリマーの開発を進めております。また、環境エネルギー関連では潤滑剤やトナー用添加剤の開発を進めております。
有機過酸化物・機能性ポリマーおよび石油化学品では、需要が拡大しつつある自動車用各種ランプ向け低温硬化型防曇剤や高耐久性防曇剤の開発を進めております。また、成型樹脂表面に耐汚染性や耐擦傷性を付与する樹脂添加剤の開発を進めております。
機能性フィルム関連製品は、主に車載用ディスプレイ向け機能フィルムの性能向上を進めております。また、新規開発品として、ディスプレイ関連やその他用途に向けた粘接着剤の開発を進めております。
特殊防錆処理剤は、低温焼付用処理液の研究を日米欧の各拠点が協力して進めております。また、自動車部品に続く重点分野に土木・建築分野を位置づけ、市場の開拓を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は3,460百万円であります。
(2)ライフサイエンス事業
食用加工油脂は、製菓・製パン用途に、ソフト感およびしっとり感を高める専用機能性油脂を開発し、ユーザーより良好な評価を得ております。機能食品では、機能性表示制度に対応すべく科学的根拠に基づくユーザー提案を進めております。また、当社固有の油脂コーティング技術を用いた粉体加工品も用途開発が進み採用が増えております。
生体適合性素材は、MPCポリマーをアイケア、化粧品、生化学、医薬品などの分野へ展開するための研究開発を進めております。
DDS(ドラッグ・デリバリー・システム:薬物送達システム)医薬用製剤原料は、DDS用の活性化PEG、リン脂質、新規素材の開発のため国内外の研究機関と共同開発を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は1,120百万円であります。
(3)化薬事業
産業用爆薬類では、コスト低減と安全性の向上を目的に需要家のニーズに応えられる高性能含水爆薬や電気雷管の研究開発および爆薬装填システムの開発を行っております。そのほか、非火薬破砕剤の用途開発も進めております。
宇宙用推進薬は、次期基幹ロケット用推進薬や分離装置の研究開発を進めております。
防衛用発射薬・推進薬は、国の研究開発計画に基づき新しい製品設計や製品技術の確立に向けて取り組んでおります。
当セグメントに係る研究開発費は1,705百万円であります。
(4)コーポレート研究
先端技術研究所では、生体適合性材料、プリンテッドエレクトロニクス材料を主体に次世代の素材や技術の研究に取り組んでおります。
コーポレート研究に係る研究開発費は543百万円であり、各事業セグメントに配分していない全社費用に含まれております。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、その作成には経営者による会計方針の選択・適用と、資産・負債および収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りに当たっては、過去の実績等を勘案し合理的に判断をおこなっておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当期におけるわが国経済は、政府・日銀の経済・金融政策などを背景に、設備投資の持ち直しや雇用情勢の改善がみられるなど緩やかな回復基調が継続したものの、年明け以降の急激な円高や輸出の伸び悩みにより、一部に弱さがみられました。海外経済は、堅調な米国景気に支えられましたが、中国およびアジア新興国の景気減速や原油価格低迷など下振れリスクが顕在化いたしました。
当社グループを取り巻く事業環境は、中国およびアジア新興国の景気減速による下振れの影響が懸念されましたが、国内、欧米の景気回復に支えられる状況で推移しました。
このような事業環境下、当社グループは、新たな成長軌道を切り拓くため、2014年度を初年度とする3ヵ年計画「2016中期経営計画」の基本方針「新製品・新事業開発の加速」「海外事業展開の拡大」「経営体質の更なる強靭化」「戦略的組織への改編」を推進するとともに、高機能・高付加価値製品による新市場開拓と拡販ならびに生産コストの低減に努め、持続的成長に向けた経営努力を積み重ねてまいりました。
新製品開発では、国内外における産官学連携の強化、若手研究開発者の海外派遣の推進などにより、研究テーマの拡充、研究開発効率の向上に努めました。営業体制では、海外営業要員の増強や現地での技術サービスの充実を図るなど海外事業展開の強化を進めました。
以上のような経営努力を積み重ねてまいりました結果、当期の連結売上高は、170,460百万円と前期比1.6%の増収、連結営業利益は、19,365百万円と前期比13.3%の増益、連結経常利益は、20,161百万円と前期比6.2%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、13,589百万円と前期比16.1%の増益となりました。
① 売上高
売上高は170,460百万円と前期比1.6%、2,762百万円の増収となりました。その内容については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載したとおりであります。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は売上高の増加に伴い119,972百万円と前期比0.4%、463百万円の減少となりました。原価率は、前期と比較して1.4ポイント減少し70.4%となりました。
販売費及び一般管理費は31,123百万円と前期比3.1%、948百万円の増加となりました。売上原価、販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は6,831百万円と前期比0.5%、35百万円の増加となりました。
③ 営業利益
営業利益は、19,365百万円と前期比13.3%、2,277百万円の増益となりました。セグメント別の営業利益については、セグメント情報の欄に記載しております。
④ 営業外収益(費用)
営業外収益(費用)は、前連結会計年度の1,895百万円の収益(純額)から、795百万円の収益(純額)となりました。受取利息および受取配当金の合計から支払利息を差引いた金融収支は、前連結会計年度の842百万円の収入(純額)から、971百万円の収入(純額)となりました。
⑤ 経常利益
経常利益は20,161百万円となり、前期比6.2%、1,177百万円の増益となりました。
⑥ 特別利益
特別利益は27百万円となり、前期比98百万円の減少となりました。
⑦ 特別損失
特別損失は600百万円となり、前期比827百万円の減少となりました。この減少は、主に前期において減損損失等を計上したことによるものです。
⑧ 税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は19,588百万円となり、前期比10.8%、1,907百万円の増益となりました。
⑨ 法人税等(法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額)
税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は30.5%となり、前期比3.1ポイントの減少となりました。
⑩ 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は21百万円となり、前期比47.3%、19百万円の減少となりました。
⑪ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は13,589百万円となり、前期比16.1%、1,885百万円の増益となりました。1株当たりの当期純利益は76.41円と前期比11.67円の増加となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「4 事業等のリスク」として開示しております。
(4)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「1 業績等の概要」および「3 対処すべき課題」として開示しております。
(5)資本の財源および資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が1,907百万円増加しました。運転資金が251百万円減少、訴訟関連損失の支払額の減少2,558百万円、法人税等の支払額の増加1,151百万円等により、前期に比べ2,675百万円の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出の減少508百万円、設備投資による支出の減少2,710百万円、有形・無形固定資産の売却による収入の減少239百万円、子会社株式の売却による収入の減少535百万円等があり、前期に比べ2,486百万円の支出減となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ主に借入金の返済が増加したことによる支出の増加512百万円、自己株式の取得による支出が637百万円増加したことなどの結果、前期に比べ1,631百万円の支出増となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べ4,289百万円増加し、18,930百万円となりました。
② 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。営業費用の主なものは人件費および発送配達費、販売促進費等の費用であります。当社グループの研究開発費は、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めております。
③ 有利子負債
平成28年3月31日現在の有利子負債の概要は下記のとおりであります。
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年度別要支払額 |
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区 分 |
合計 |
1年以内 |
1~3年 |
3~5年 |
5年以降 |
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短期借入金(億円) |
17 |
17 |
― |
― |
― |
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長期借入金(億円) |
81 |
0 |
81 |
0 |
0 |
当社グループの第三者に対する保証(0.7億円)は、関係会社等の借入金に対する保証債務であります。
保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。
④ 財務政策
当社グループは現在、運転資金および設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については期限が一年以内の短期借入金で、銀行等からの借入金および海外子会社の現地での借入金から構成されております。これに対して、生産設備などの長期資金は原則として固定金利の長期借入金で調達しております。平成28年3月31日現在、長期資金の残高は81億円で、主に固定金利の円での借入であり、銀行等からの借入金であります。
当社グループは、その健全な財務状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力および特定融資枠契約の締結による借入枠により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、安定した収益基盤を確保するため、主要原料(油脂原料および石化原料)の価格動向などの影響を受けにくい事業体質への変革を目指しており、全ての分野において高機能・高付加価値製品へのシフトを着実に進めることで、より高収益な事業基盤を構築する方針です。
今後も、新しい価値を創造し続けるため、積極的な研究開発投資を継続し、高機能・高付加価値の新製品の開発・上市に努めます。これら新製品の販売先としては、安定的な国内市場だけではなく、製品ごとの特長に合わせ、欧米あるいは成長著しい新興国などの海外市場へも積極的に拡販を図ります。
以上により、更なる経営体質の強化を図りますが、取り組みの詳細については、「3 対処すべき課題」に記載しております。
なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。