文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
① 経営理念
当社グループは、「人によし、社会によし、未来によし。」の経営理念のもと、油脂の力を活かした“ものづくり”を通して、すべての人から信頼される企業であり続けることを目指しております。
② 目標とする経営指標
当社グループは、株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営を図るため、自己資本利益率(ROE)5.0%以上を目標経営指標としております。
(2)経営環境
・企業構造
当社事業の中核をなすのは、「油脂」の力を活かしたものづくりです。当社では、食品事業と油化事業の二本柱で強固な経営基盤の構築に努めており、食品事業は「これからの時代のおいしさと健康に貢献する」、油化事業は「未来に誇れる安心な生活環境を創造する」をミッションとしております。
・主要製品と競争優位性
当社グループの強みは、私たちが普段食べているもの、使っているものに当社製品が幅広く使われていることです。食品事業においては、マーガリン、ショートニング、粉末油脂、ホイップクリーム等を主要製品として、製パン、製菓、即席麺メーカー等に対して、生産力、技術力、提案力を活かして「おいしさ」で暮らしへ貢献する製品を安定的に供給しております。油化事業においては、脂肪酸、グリセリン、香粧品原料、重金属処理剤、その他各種界面活性剤を主要製品とし、「油脂製品」「化成品」「環境産業製品」の3つの分野においてさまざまな産業分野に向けて、人と暮らしに「やさしい」製品の提供に努めております。
(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当社グループを取り巻く事業環境は、国内市場の成熟化や顧客嗜好の多様化に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による消費行動の大きな変化が続いており、販売先における生産数量の調整や油脂原料の調達コストの上昇懸念もあって、一層不透明な状況が継続するものと思われます。
このような事業環境において当社グループは、「中期経営計画(2019~2021年)」の最終年度として、食品事業は「これからの時代の“おいしさ”“健康”“食生活の変化”に貢献する」を、油化事業は「これからの時代に誇れる安心で豊かな生活環境を創造する」をミッションとし、次の時代に求められる新製品開発や市場開拓を、両事業をあげて積極的に行ってまいります。
・ 販売面では、デジタルトランスフォーメーションを更に推進し、オンラインでの商談機会の確保や展示会への出展など更なるマーケティング活動を強化してまいります。
・ 生産面においては、お客様の視点に立った、安心・安全なモノづくりに貢献するべく、AIB国際検査統合基準やFSSC22000などのグローバルな管理手法を軸に、日々の品質管理を徹底し製品の品質向上に努めるとともに、ユーティリティコストの削減を目的とした設備投資を引き続き推進してまいります。
・ 人材育成の面では、相手を理解し尊重し自主的に行動できる従業員を育てるために、上司と部下の定期的なコミュニケーションの場の構築やダイバーシティの推進を通じて、組織としてのパフォーマンス向上や結束力の強化につなげてまいります。
・ ガバナンスの面においては、内部統制機能とコンプライアンス体制を一層充実させ、コーポレートガバナンス体制の強化を図るとともに、サステナビリティ推進委員会を中心に、SDGsや社会貢献活動への取り組みを強化し、「人によし、社会によし、未来によし」の経営理念のもと、継続的な企業価値の向上に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、以下のようなものがあります。これらは、社内のモニタリングを通じて網羅的に把握した上で、特に重要なリスクは、コンプライアンス・リスク管理委員会で協議し決定しております。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月26日)現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
当社グループは、海外からパーム油等の油脂原料を仕入れているため、原材料用油脂の市況および為替相場が、当社グループの原材料の仕入価格に影響を与えます。
原材料の仕入価格に著しい変動があった場合、納入先ユーザーとの価格改定に多少の時間が必要となり、原材料の仕入価格の上昇を販売価格に転嫁するのに時間差が生じた場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、換算時の為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合には、外貨建取引から発生する資産等の日本円換算額に影響を与える可能性があり、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、食品安全システムに関する国際認証規格「FSSC22000」、ISO・HACCPおよびAIB国際検査統合基準の認証を取得し、国際標準規格にしたがって各種製品を製造しております。また、トレーサビリティーシステムの構築を進める等品質管理に万全な体制で取り組んでおります。
しかしながら、社会全般にわたる食品の安全性問題が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、工場火災等の事故を防止するため、設備点検を定期的に実施するとともに、各工場で安全衛生防火委員会を開催し、リスク発生の未然防止に努めております。また、地震等の自然災害への対応については、「災害対策マニュアル」を作成するとともに、早期に事業を復旧させるために「事業継続計画(BCP)」を策定する等、万全の災害対策を講じております。
しかしながら、地震や工場火災等の大規模災害が発生した場合には、生産設備の損壊、生産活動の停止等により、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なった場合、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。
年金資産の運用利回りの悪化や割引率の低下等は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業活動の遂行にあたり法令遵守などコンプライアンス経営に努めておりますが、事業活動のなかで重要な訴訟等が提起され当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 新型コロナウイルス感染拡大によるリスク
当社グループは、検温、定時の消毒、換気をはじめ、リモート勤務の導入等、新型コロナウイルス感染症の感染防止に努めておりますが、感染者の増加等で生産または販売体制に支障が生じた場合、また、感染拡大やその長期化により製品需要の低迷や当該感染症に起因して原材料価格が高騰した場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法令等の規制強化
当社グループは、食品事業、油化事業の両事業において法令を遵守し、製品の製造ならびに販売を行っておりますが、化学物質管理に関する法令改正等で規制が強化された場合は、設備投資やシステムの構築等が必要となり、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報セキュリティ
当社グループは、情報セキュリティ強化のため、防御システムの導入および定期的なメンテナンスの実施の他、関連規程類の整備を行っており対応に努めておりますが、重大なシステム障害や未知のコンピューターウイルスが社内ネットワークに侵入し、コンピューターシステムが長期間使用できなくなった場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10) 人材確保
当社グループは、優秀な人材を採用し、製造部門、技術部門、販売部門、管理部門等の幅広い部門で、人材を育成することで、事業運営と競争力の向上に努めておりますが、少子化等により企業間での採用競争が激しくなり必要とする人材を確保できなかった場合、また、従業員の退職等によって必要な人材が確保できなくなった場合は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、当初緩やかな景気回復への期待の中、始まったものの、世界的に蔓延している新型コロナウイルス感染症拡大の影響により経済活動が制限され、個人消費の停滞や企業収益の大幅な減少など、一転して厳しい状況で推移いたしました。
当油脂加工業界におきましては、需要の低迷が継続するなか、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴う消費者の行動変容や購買活動の大きな変化を受け、厳しい経営環境で推移しました。
このような状況のなかで当社グループは、「中期経営計画(2019~2021年)」の2年目として、「世の中にないものを創出します」、「既存市場へ新たに参入します」、「さらに拡売します」の3つの領域を掲げ、長年培った技術ノウハウを結集し、既存製品の更なる品質向上と新たな市場トレンドに即応した製品の開発を行いました。また、新型コロナウイルス感染症拡大による社会の変化を捉えながら、オンラインツールを利用した販売活動を積極的に行い、当社技術力のアピールや新たなニーズの発掘を行うなど、新たな市場の開拓に取り組みました。生産面においては、省エネルギー効率化設備への投資や環境負荷の少ないバイオガス発電設備を導入することで、生産にかかるユーティリティコストの削減はもとより、持続可能な生産体制の構築に取り組みました。
この結果、売上高は43,080百万円(前連結会計年度比4.1%減)、営業利益は1,126百万円(前連結会計年度比5.7%減)、経常利益は1,447百万円(前連結会計年度比2.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,018百万円(前連結会計年度比22.0%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
≪食品事業≫
食品事業につきましては、主要販売先である製パン業界、製菓業界において主力のマーガリンやショートニングの需要が伸び悩むなか、更に新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響から、外食需要の減少や旅行や出張などの自粛で土産菓子業界が打撃を受けるなど、非常に厳しい環境で推移しました。
このような状況のなか、当社では「これからの時代の『おいしさ』『健康』『食生活の変化』に貢献する」という中期経営計画の目標に向けて、新たな市場の動きに着目し、“プラントベースで動物性油脂の特長を活かしたおいしさを創り出す”新ブランド「botanova」を立ち上げました。また、当社製品を使用するお客様を応援するサイト「MIYOSHI no KIMOCHI」を開設し、主力のマーガリン製品のみならず、お客様にあった当社製品を新たなオンラインツールを使って拡売することで、新規市場や新規顧客の開拓に努めました。一方、生産面では、「AIB国際検査統合基準」への対応の強化や、食品安全システムに関する国際認証規格「FSSC22000」に則った食の安全・安心への対応に取り組みました。また、マーガリン製造における生産ラインの統合や、省エネルギー効率化システムの導入を行い、生産の効率化を推し進めました。
その結果、売上高は29,115百万円(前連結会計年度比3.8%減)、営業利益は158百万円(前連結会計年度比1.7%減)となりました。
≪油化事業≫
工業用油脂製品につきましては、合成樹脂、塗料、ゴム、トイレタリー、潤滑油等の業界において新型コロナウイルス感染症拡大による経済停滞の影響を受け、脂肪酸やグリセリンの需要は低調に推移しました。このような状況の中で当社は、自社精製設備を積極的に活用し、製品の品質向上に努めるとともに、油脂製品製造の過程で発生した排水を利用したバイオガス発電事業を開始し、収益の改善を行いました。
界面活性剤製品につきましては、紙・パルプ分野の国内向け家庭紙用薬剤は、日常的なマスク着用の影響で需要が減少したものの、一時停止していた海外への輸出が徐々に再開され好調に推移しました。製紙用嵩高剤は、環境に配慮した新製品を発売しましたが、洋紙の生産減少を受け、低調に推移しました。
また、香粧品分野のクレンジング市場は、テレワークの浸透やマスク着用の常態化による影響で市場が縮小したものの、一方では手洗い需要が増えたことで、トイレタリー石鹸原料が大きく伸長しました。環境関連分野においては、飛灰用重金属処理剤は、外出自粛の影響で家庭ごみが増加し堅調に推移しましたが、廃水用重金属処理剤は、海外の自動車産業の低迷により販売は減少しました。
その結果、売上高は13,666百万円(前連結会計年度比6.0%減)、営業利益は929百万円(前連結会計年度比4.0%減)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の状況は次のとおりであります。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,386百万円減の22,525百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末に比べ904百万円減の26,660百万円となりました。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ3,290百万円減の49,186百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,465百万円減の15,861百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末に比べ836百万円増の9,104百万円となりました。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,628百万円減の24,965百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ662百万円減の24,221百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,367百万円減少し、4,859百万円となりました。
当連結会計年度における活動ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動によって得られた資金は2,390百万円(前連結会計年度は3,665百万円)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益1,356百万円に、減価償却費の加算1,654百万円、売上債権の減少913百万円等による資金の増加があった一方、仕入債務の減少721百万円、法人税等の支払612百万円等による資金の減少があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果、2,500百万円の資金の減少(前連結会計年度は1,406百万円の資金の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得2,278百万円、有形固定資産の除却による支出107百万円、無形固定資産の取得79百万円による資金の減少があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果、1,257百万円の資金の減少(前連結会計年度は1,160百万円の資金の減少)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出2,736百万円、配当金の支払412百万円による資金の減少があった一方、長期借入れによる収入1,950百万円による資金の増加があったことによるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記金額には、中間製造工程の自家消費分は含まれておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、原則として受注生産を行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 その他は、不動産賃貸、原料油脂等であります。
3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,290百万円減の49,186百万円となりました。主な減少は現金及び預金1,367百万円、投資有価証券949百万円、受取手形及び売掛金873百万円、退職給付に係る資産637百万円であり、主な増加は機械装置及び運搬具(純額)259百万円、建設仮勘定213百万円であります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ2,628百万円減の24,965百万円となりました。主な減少は借入金786百万円、支払手形及び買掛金644百万円、繰延税金負債477百万円、未払法人税等357百万円、流動負債のその他338百万円であり、主な増加は退職給付に係る負債56百万円であります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ662百万円減の24,221百万円となりました。主な減少はその他有価証券評価差額金734百万円、退職給付に係る調整累計額539百万円であり、主な増加は利益剰余金606百万円であります。
当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の47.4%から49.2%に増加しました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の2,431円65銭から2,366円38銭に減少しました。
2)経営成績の分析
(売上高、売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
売上高は、前連結会計年度比4.1%減の43,080百万円となりました。
食品事業の売上高は、前連結会計年度比3.8%減の29,115百万円となりました。
食品事業においては、主力のマーガリン製品のみならず、お客様にあった当社製品を新たなオンラインツールを使って拡売することで、新規市場や新規顧客の開拓に努めましたが、主要販売先である製パン業界、製菓業界において主力のマーガリンやショートニングの需要が伸び悩むなか、更に新型コロナウイルス感染症の影響から、外食需要の減少や旅行や出張などの自粛で土産菓子業界が打撃を受けるなど、厳しい環境で推移しました。
油化事業の売上高は、前連結会計年度比6.0%減の13,666百万円となりました。
工業用油脂製品においては、合成樹脂、塗料、ゴム、トイレタリー、潤滑油等の業界において新型コロナウイルス感染症拡大による経済停滞の影響を受け、脂肪酸やグリセリンの需要は低調に推移しましたが、自社精製設備を積極的に活用し、製品の品質向上に努めるとともに、油脂製品製造の過程で発生した排水を利用したバイオガス発電事業を開始しました。
界面活性剤製品においては、紙・パルプ分野の国内向け家庭紙用薬剤は、日常的なマスク着用の影響で需要が減少したものの、一時停止していた海外への輸出が徐々に再開され好調に推移しましたが、製紙用嵩高剤は、洋紙の生産減少を受け、低調に推移しました。香粧品分野のクレンジング市場は、テレワークの浸透やマスク着用の常態化による影響で市場が縮小したものの、手洗い需要が増えたことで、トイレタリー石鹸原料は大きく伸長しました。
環境関連分野においては、飛灰用重金属処理剤は、外出自粛の影響で家庭ごみが増加し堅調に推移しましたが、廃水用重金属処理剤は、海外の自動車産業の低迷により販売は減少しました。
売上原価は、前連結会計年度に比べ1,578百万円減少し、35,630百万円となり、原価率は、前連結会計年度比0.1ポイント減少し、82.7%となりました。これは主に生産体制の効率化等のコスト削減によるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比3.3%減の6,323百万円となりました。売上原価、販売費及び一般管理費に含まれている研究開発費は、前連結会計年度比4.7%減の1,396百万円となりました。
この結果、営業利益は、前連結会計年度比5.7%減の1,126百万円となりました。
なお、研究開発活動の詳細については、「第2 事業の状況 5 研究開発活動」に記載しております。
(営業外損益、経常利益)
営業外損益は、前連結会計年度の224百万円の収益(純額)から、320百万円の収益(純額)になりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度比2.0%増の1,447百万円となりました。
(特別損益、税金等調整前当期純利益)
特別損益は、前連結会計年度の454百万円の収益(純額)から、90百万円の損失(純額)になりました。これは、前連結会計年度の有形固定資産売却益541百万円、有形固定資産除却損62百万円、関係会社株式評価損25百万円計上、当連結会計年度の有形固定資産除却損90百万円計上によるものです。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比27.6%減の1,356百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比22.0%減の1,018百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の127円77銭から99円61銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、油脂原料等の原材料購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、生産設備の更新を中心とした設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は10,042百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,859百万円となっております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産および負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営を図るため、自己資本利益率(ROE)5.0%以上を目標経営指標としております。
当連結会計年度におけるROEは、前連結会計年度に比べ1.2ポイント減少し、4.2%となりました。
これは、新型コロナウイルス感染症拡大による社会の変化を捉えながら、当社技術力のアピールや新たなニーズの発掘を行うなど、新たな市場の開拓に取り組む一方、生産にかかるユーティリティコストの削減はもとより、持続可能な生産体制の構築に取り組みましたが、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益が減少したことによるものです。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、食品から地球環境関連製品に至るまで、多方面にわたる産業のニーズに応えるため、新素材開発の基礎研究と商品化に向けた応用研究を積極的に展開しております。研究開発体制は、食品事業では、新技術に繋がるシーズの探索、中長期的な新技術開発テーマに取り組む食品油脂研究所とマーガリン、粉末油脂、ホイップクリーム等の新技術開発および製品開発に取り組む技術開発部門、市場のニーズに即応した製品開発、提案活動を行うソフト開発部門の3部門で構成されております。また、油化事業では、界面活性剤、環境産業、新規開発関連用途別の技術部から構成されております。
なお、当連結会計年度に研究開発に要した費用総額は、
セグメントの研究開発活動は、次のとおりであります。
食品事業では、「美味しさ・健康・安全・安心・環境・機能・簡便」をキーワードとして、マーガリン、ショートニング、ホイップクリーム、粉末油脂などの食用加工油脂を主体としてお客様に役立つ製品開発、新製品の投入、用途開発、プレゼンテーション、展示会、講習会などの技術活動の推進をしております。さらに油脂製品開発における基盤技術の構築と新技術の研究から学会発表や論文投稿、特許出願等を積極的に進めております。
当連結会計年度におきましては、コロナ禍における健康志向の高まりに応えるため、健康機能が認知されているα-リノレン酸を多く含むアマニ油を粉末化した「ミヨシ亜麻仁油パウダー」を発売しました。当社独自の技術で粉末化することで、おいしく手軽に各種食品に使用できることから高い評価をいただきました。
また、日本においても広がりを見せるプラントベース食品に対応するため、動物性油脂のおいしさを植物性油脂で創りだす新ブランド「botanova(ボタノバ)」を立ち上げました。そこから、バターの良さを取り入れた「植物のおいしさバター風味」と、ラード風味で動物性油脂に近いコクとうまみを持った「植物のおいしさラード風味」の2品を発売しました。2021年に延期された東京オリンピック・パラリンピックを視野に食のグローバル化や嗜好の多様化に応えるため、この分野でさらに新たな製品開発にも注力しました。
さらに、SDGsの目標のひとつでもある食品ロス削減に向けて、当社強みである食添グリセリンを活用したレシピ開発により、パンや菓子類のおいしく食べられる期間を延長する提案活動をおこないました。乳化剤や酵素などの当社独自の配合技術を組み合わせることで、より効果の高い製品の開発にも注力しました。
当セグメントに係る研究開発費は
油化事業では、紙パルプ用薬剤、香・化粧品基剤などの各種界面活性剤、工業用エステル基剤のほか、重金属処理剤や生分解性樹脂分散体などの環境関連製品の開発を進めるとともに、新規事業創出に向けた研究開発を推進しております。
界面活性剤関連では、紙パルプ分野の家庭紙用柔軟剤「ソフティーナ」、香・化粧品基剤のクレンジング基剤「Mファインオイル」、トイレタリー石鹸「コスメチックソープ」が、国内外の市場で高い評価を獲得しました。同時に工業用エステル「Mファインエステル」、土壌改質・機能付与剤「土のオアシス」、不織布用親水化剤「ソフトオイル」の開発にも注力しました。環境関連薬剤関連では、廃水処理剤「エポラス」、「エポフロック」の改良開発や植物由来生分解性樹脂の水系分散体「ランディ」の応用開発を進めました。
また、新規事業の創出に向けた取り組みでは、高機能紫外線吸収剤「MYUA」、イオン液体、機能性界面活性剤などの商品開発・用途開拓に注力し、成果を上げました。
当セグメントに係る研究開発費は