文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営理念及び経営ビジョン
経営理念:私たち新日本理化グループは、もの創りを通して広く社会の発展に貢献します。
ビジョン2030(2030年のありたい姿):Be the best SPICE!~心躍る極上のスパイスになる~
当社は、1919年の創業からこれまで、上記経営理念のもと着実に事業を継続してまいりました。そして2030年のありたい姿を示すものとして、ビジョン2030「Be the best SPICE!~心躍る極上のスパイスになる~」を策定しております。
当社が創るものは、社会の様々なシーンを支える、キラリと光る唯一無二の特性をもった素材です。それらの素材は、当社自身が、多様な価値観を活かす、精鋭の集まりであってこそ生み出されるものだと考えております。当社の一人ひとりが、スパイスのようにお互いを引き立て合い、そして人々の心を躍らせるようなスパイスを提供する企業となること、それが2030年に向けて、当社が目指す姿です。
(2)中期経営計画の進捗と対処すべき課題
ビジョン2030の達成に向け、2021年4月からの5か年の中期経営計画を策定し、以下の事業戦略に基づき取組みを進めております。
<中期経営計画の基本コンセプト>
・環境・社会・人(命)に関わる課題に果敢にチャレンジし、価値創造企業を目指す。
・「情報・通信」「モビリティ」「ライフサイエンス」「環境ソリューション」の4領域に経営資源を集中し、成長戦略を実現する。
<経営目標(連結)>
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2025年度目標 |
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売上高 |
360億円 |
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営業利益 |
22億円 |
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ROE |
8.0% |
なお、2021年度は、売上高(連結)323億円、営業利益(連結)12億円、ROE(連結)5.2%となりました。詳細な結果については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
<事業戦略の進捗状況及び対処すべき課題>
①稼ぐ力の再構築
事業ポートフォリオ改革という「攻め」と、リスク対応の強化という「守り」の両輪で進めております。
「攻め」の側面としましては、ウィズコロナにおける市場の変化と成長に対応しながら事業の最適化を図るため、「情報・通信」「モビリティ」「ライフサイエンス」「環境ソリューション」の4つを重点領域として定め、各領域への製品の投入を加速しております。
「情報・通信」分野では、耐熱性に優れ、かつ溶剤溶解型のポリイミドワニスを開発いたしました。5G関連製品など、高い耐熱性が求められる分野での採用を目指しております。また、「環境」分野では、バイオマス由来の可塑剤やエステル油など、環境価値を高めた製品のラインアップを拡充し、お客様への提案を強化しております。
さらに2022年4月に新設した新事業企画室において、事業ポートフォリオ改革を加速するべく、事業のスクラップ&ビルドに着手いたしました。
一方、「守り」の側面としましては、感染症の蔓延や国際情勢の悪化など、より多様かつ複雑化するリスクへの対応が急務となっております。当社事業においては、原材料の調達難や価格の高騰、物流の停滞による製品入出荷の遅れなどのマイナスの影響が生じております。これらのリスク要因は今後も一定期間続くと予測されるため、サプライチェーンの見直しを急ぎ、より柔軟で強固な事業体制とすることで、マイナスを最小限に止めるべく尽力してまいります。
②技術革新による競争優位の獲得
2021年5月に開設した新拠点「京都R&Dセンター」を多様なパートナーとの共創の場と位置づけ、他社や学術機関とのオープンイノベーションを進めております。さらに、外部から技術顧問を招聘しその知見を取り入れるな
ど、従来の自前主義からの脱却を加速させております。
また、全社的に業務のデジタル化を進め、データ活用による製造プロセスの最適化や営業活動の再構築に取り組んでおります。これにより、将来的なデジタルトランスフォーメーションによる事業革新に向けた、素地を整えてまいります。
③CSRの推進
CSR委員会において11要素のマテリアリティ(重要課題)を特定し、各項目にKPIを設定した上で取組みを進めております。詳細については、後記の「(3)持続的成長に向けた取組み」をご参照ください。
④組織再編と人材育成の強化
企業価値向上の源泉となる人材に対し、積極的な投資を行っております。人材育成プログラムを見直し、次世代経営層の候補者育成を目的とした選抜型研修を導入したほか、階層別・職種別の各教育も拡充しました。また、人事評価制度の改革にも着手し、「挑戦する人材」を評価するというメッセージを明確に打ち出すことで、従業員のチャレンジ精神の醸成を図っております。そのほか、多様な人材が互いに刺激し合う「the best SPICE」と言うべき企業を目指すため、異業種でキャリアを積んだ人材の登用を進めるなど、「ダイバーシティ&インクルージョ
ン」の取組みを加速しております。
(3)持続的成長に向けた取組み
当社グループは、事業を通して社会価値を創造することが経営理念の実現そのものであると考え、以下のとおり
CSR方針及びCSR目標を策定しております。
<CSR方針>
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1.社会課題の解決 |
社会課題の解決に事業を通して貢献することで企業の持続的な成長を目指します。 |
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2.環境への責任 |
事業活動の環境影響に責任を持ち、地球環境と調和した事業活動を行います。 |
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3.安全への責任 |
安全を事業運営上の最優先に位置付け、職場と地域社会に安全・安心を提供します。 |
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4.人権の尊重 |
基本的人権を尊重し、あらゆる差別、不当労働やハラスメントなどの非人道的な行いを排除します。 |
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5.企業統治の責任 |
健全かつ透明度の高い経営に努め、全てのステークホルダーの理解と信頼を深めます。 |
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6.従業員への責任 |
従業員の自己実現を支援し、安全で働きがいのある職場を創ります。 |
<CSR目標>
①中期目標(2025年度):環境・社会・人(命)に関わる課題に果敢にチャレンジし、価値創造企業を目指す。
②2022年度目標:
・ESG活動に対する当事者意識の醸成(意識)
・目標を数字で語り、覚悟を持って実行する(行動)
また、上記目標の達成に向けて当社グループが取り組むCSR重要課題(マテリアリティ)を以下のとおり特定しました。各項目にKPIを設定の上、部門別の業務計画に落とし込み取組みを進めております。
<CSR重要課題>
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重要課題 |
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E (環境) |
カーボンニュートラルの実現 |
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資源(水・燃料)の有効利用 |
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人・環境にやさしい製品の拡充 |
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S (社会) |
人権の尊重 |
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多様な人材の育成と確保 |
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安全で働きやすい職場づくり |
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サプライチェーンマネジメント |
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地域活性化への貢献 |
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G (企業統治) |
ステークホルダーエンゲージメントの実践 |
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リスクマネジメントの徹底 |
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迅速果断な意思決定を支えるガバナンスの構築 |
<カーボンニュートラルへの取組み>
脱炭素社会の実現を目指す動きが世界で加速するなか、当社は、2030年度までに国内事業所からのCO2排出量を50%削減(2013年度比)し、2050年度にはカーボンニュートラルを達成するという目標を掲げました。2022年4月には、社長直轄かつグループ横断型の新組織として「CN(カーボンニュートラル)推進室」を立ち上げました。カ
ーボンニュートラルの推進を事業の根幹に据え、当社グループ一丸となり取組みを進めてまいります。
①製造時のCO2排出量削減に向けて
事業活動で使用する電力の再生可能エネルギー化を進め、2030年度までに国内事業所における再生可能エネルギー化率100%を目指します。また、工場で使用する燃料ガスをカーボンニュートラルなものに切り替えるほか、製品製造プロセスの見直しによりエネルギー効率の向上を図ってまいります。
第1段階として、2022年度から、当社京都工場・京都R&Dセンター及び製造子会社である日新理化株式会社において、使用する全電力を再生可能エネルギーに切り替えるとともに、京都工場では、カーボンニュートラルな都市ガスの調達を開始します。これにより、京都工場で使用するエネルギーについて、再生可能エネルギー化率100%と
なります。
②製品の環境負荷低減に向けて
バイオマス原料を用いた製品の開発を進めるほか、お客様の環境価値向上に寄与する製品の展開に注力してまいります。これまでに、パーム油などを主原料に製造した可塑剤についてバイオマスマークの認定を取得したほか、植物原料由来のエステル油を開発しました。そのほか、樹脂の軽量性や成形サイクル性を向上させる製品など、環境性能を高めた製品のラインアップを強化し、お客様が当社製品を使用される際のCO2排出量削減に貢献してまい
ります。
<人的資本及び多様性に関する取組み>
当社は、中期経営計画に掲げる戦略の一つとして「ダイバーシティ&インクルージョンの推進と、誰もがやりがいを持って働ける組織の実現」を掲げ、多様な人材が各々の能力を発揮できる環境の整備及び個の成長支援を積極的に進めております。
①ダイバーシティ&インクルージョンの推進
異業種でのキャリアを有する人材及び女性の採用と管理職登用を進めております。特に、女性の活躍推進については、2025年度までに管理職に占める女性割合を7%以上にすることを目標に、キャリア意識の醸成及び候補者の育成に力を入れてまいります。
・キャリア人材採用人数(2021年度):7名
・管理職に占める女性の割合(2022年4月1日時点):4.8%
・取締役及び執行役員に占める女性の割合(2022年4月1日時点):8.3%
②人材育成の強化
人事制度及び研修制度の改革を通じて人材育成の強化を図っております。挑戦する人材を積極的に評価し従業員のチャレンジ精神を醸成するため、人事評価制度の段階的な刷新を進めております。また、研修制度については、誰もが成長機会を得られるよう階層別・職種別の各教育を拡充したほか、次世代経営層の候補者育成のため選抜型研修を導入しました。これらの研修制度には公開型セミナーを取り入れることで、他社と交流し視野を広げる機会を設けております。
③多様な働き方を実現する環境整備
多様な人材が活躍できる組織の実現を目指し、働き方の見直しを進めております。2020年4月に健康経営宣言を公表するとともに、従業員の健康の維持・増進に向けた施策を拡充しており、2022年3月には「健康経営優良法人」に2年連続で認定されました。また、コアタイムを設けないフレックスタイム制の適用職種を拡大することで柔軟な働き方を推進しているほか、新型コロナウイルス感染症の影響下においては、在宅勤務を積極的に活用することで、感染リスクを回避しながら事業を継続できるよう環境整備を進めました。そのほか、仕事と育児との両立
支援策として、男女を問わず育児に関する制度の周知や育休取得のサポートに力を入れております。
・男性の育児休業取得率(2021年度):58.8%
・女性の育児休業取得率(2021年度):100.0%
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)原材料の価格変動
当社グループの主要原材料である油脂原料及び石化原料の購入価格は、国内・国外の市況の変動の影響を受けます。
油脂原料の購入価格については、植物系油脂原料価格は産地の天候に左右され、動物系油脂原料価格は疫病等による供給減の影響を受ける可能性があります。また、石化原料の購入価格は、原油・ナフサの国際市況に影響を受けます。原油価格は、国際的な需給関係に加え、中東等の産油国の情勢、先物市場での投機的な要因により変動する可能性があります。当社グループの化学製品事業の業績はこれらによって大きく影響を受けます。
上記のような原料価格の変動に対しては、販売価格への転嫁等の対策をとっておりますが、変動が大きく対応しきれない場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料の調達
当社グループは主要原材料として油脂原料及び石化原料を国内・国外の幅広い原材料メーカーから調達しております。
原材料の調達に関しては、取引先への継続的な安定供給を行うために、品質・コストを検討したうえで、複数調達先の確保などで、安定的な調達に努めておりますが、原材料メーカーの生産上のトラブルによる一時的な供給停止や品質不良の発生により、当社製品の安定生産が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)物流の確保
当社グループは原材料の調達及び製品の出荷において、国内・国外の海運及び国内陸送等の幅広い物流手段を利用しており、コスト・時間・品質面での最適化に努めております。
昨今の物流事情におきましては、世界的な人手不足、国際的な紛争発生や新型コロナウイルス感染の拡大等により、コスト増加が顕著となっており、適時・適切な物流ルート確保に支障をきたすこともあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替相場の変動
輸入原料の増加等に伴い、当社グループの支払いに占める外貨決済額は増加しており、為替相場の変動が当社の業績に与える影響は増大しつつあります。
この影響を最小化することを目的として、必要な範囲で為替予約等のヘッジ策を講じておりますが、急激な為替変動により、当社グループの業績及び財務状況にヘッジすることができない影響を及ぼす可能性があります。
また、連結財務諸表の作成のために、在外連結子会社及び在外持分法適用会社の財務諸表は円換算されていま
す。換算時の為替相場により、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
(5)製造物責任
当社グループは、製品の開発、生産にあたって安全性や品質に十分に配慮しておりますが、製品の予期しない欠陥によって、製品回収や損害賠償につながる可能性があります。
保険に加入し賠償に備えているものの、保険による補填ができない事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)知的財産権
当社グループは、開発された技術・製品を保護するために、特許等の知的財産権の確立を進めるほか、製品及び商品の製造・販売に先立ち、第三者が保有する知的財産権を十分調査し、権利を侵害しないように努めておりま
す。
しかし、予期しない事情により当社グループと第三者との間で知的財産権に関する紛争が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)産業事故災害
当社グループは事業活動全般において無事故・無災害に努めておりますが、当社グループの工場において万が一産業事故災害が発生した場合、自社の保有資産に対しては保険に加入することで備えているものの、被災地域への損害賠償や社会的信用の失墜、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)新型コロナウイルス感染症
当社グループでは、製品の供給責任を果たすべく、在宅勤務や時差出勤の活用など感染予防対策を徹底した上で事業活動の維持に努めております。
なお、将来の業績等への影響につきましては「第5 経理の状況 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、欧米各国を中心に新型コロナウイルス感染症対策としての行動制限が緩和されるなど、経済活動再開の動きが見られました。他方、世界的な物価上昇が続き、さらにはウクライナ情勢が急激に悪化するなど、依然として先行きが不透明な状況にあります。わが国経済においては、感染力の強い変異株の猛威により限定的な経済活動を強いられるなど、厳しい状況にありました。
当社グループを取り巻く環境においては、原油・油脂相場の高騰が続いた結果、取扱製品の大部分について原料価格が上昇しました。また、世界的な物流停滞により、輸出・輸入ともに苦戦を強いられました。
このような環境のなか、当社グループにおきましては、製品の供給責任を果たすべく、感染予防対策を徹底した上で事業活動の維持に努めました。業績面においては、収益性の高い製品の一時的な需要拡大や、厳しい事業環境に対応するためコスト削減に注力した結果、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前連結会計年度に比べ回復いたしました。また、当連結会計年度よりスタートした中期経営計画に基づき、モビリティや電子材料向け樹脂原料などの高付加価値製品の拡販を進めたほか、バイオマス由来製品のラインアップを拡充するなど、環境課題の解決に資する事業を推進しました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、323億5千8百万円(前期比32.4%増)とな
り、損益面では営業利益12億2百万円(前期比317.7%増)、経常利益15億8千9百万円(前期比125.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億1千1百万円(前期比61.7%増)となりました。
主要製品の概況は次のとおりであります。
生活産業関連向け製品においては、食品・医薬品向け添加剤及び日用品向けの結晶核剤が堅調に推移したものの、原料の調達難に見舞われたトイレタリー・繊維油剤原料向けアルコール・脂肪酸の販売が低迷しました。しかしながら、原料価格高騰に伴う製品価格の見直しなどの対応を行った結果、売上高は前年を上回りました。
床材や電線被覆材などの建材向け原料である可塑剤製品は、物流の混乱や海外市況の高騰により、海外競合品の流入が減少した結果、国内顧客への販売が堅調に推移しました。さらに、原料価格の高騰を受けた製品価格の見直しを行ったことから、売上高は前年を上回りました。
自動車産業向け製品においては、タイヤ向け脂肪酸及び自動車塗料向けの樹脂原料が堅調に推移し、売上高は前年を上回りました。
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ41億9千9百万円増加し400億8千6百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ34億1千5百万円増加し230億8千6百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億8千3百万円増加し169億9千9百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比
べ、3億4千万円増加し、33億2千9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は10億7千8百万円増加(前期は12億5千3百万円増加)しました。これは主に、税金等調整前当期純利益9億3千万円、売上債権の増加28億8千7百万円及び仕入債務の増加30億3千8百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は16億2百万円減少(前期は17億7百万円減少)しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出17億8千3百万円、投資有価証券の取得による支出1億5千1百万円及び投資有価証券の売却による収入3億7千5百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は8億6千1百万円増加(前期は5億1千9百万円増加)しました。これは主に、短期借入金の純減5億6千万円及び長期借入金の純増15億5千2百万円、配当金の支払額1億1千1百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。
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生産量(トン) |
前年同期比(%) |
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99,930 |
119.2 |
2)受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
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販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
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32,358 |
132.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前期比32.4%増、金額で79億2千万円増加の323億5千8百万円となりました。これは主に、原料価格高騰を受けた製品価格の見直しやモビリティ、電子材料向け樹脂原料などの高付加価値製品の拡販によるものであります。
営業利益は、前期比317.7%増、金額で9億1千4百万円増加の12億2百万円となりました。これは主に、収
益性の高い製品の一時的な需要拡大や厳しい事業環境に対応するためのコスト削減によるものであります。
受取配当金、持分法による投資利益等の営業外損益を加えた経常利益は前期比125.1%増、金額で8億8千3百万円増加の15億8千9百万円となり、減損損失等の特別損失や法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属す
る当期純利益は前期比61.7%増、金額で3億9百万円増加の8億1千1百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は前期末比11.7%増、金額で41億9千9百万円増加の400億8千6百万円となりま
した。
流動資産につきましては、受取手形及び売掛金が増加した影響などにより前期末比29.7%増、金額で48億7千9百万円増加の213億2千9百万円となりました。固定資産につきましては、投資有価証券の売却などにより前
期末比3.5%減、金額で6億8千万円減少の187億5千7百万円となりました。
流動負債につきましては、支払手形及び買掛金が増加したことなどにより前期末比16.7%増、金額で19億3千6百万円増加の135億4千9百万円となりました。固定負債につきましては、長期借入金が増加したことなどに
より前期末比18.4%増、金額で14億7千9百万円増加の95億3千6百万円となりました。
純資産につきましては、利益剰余金が増加したことなどにより前期末比4.8%増、金額で7億8千3百万円増
加の169億9千9百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は39.8%となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、2「事業等のリスク」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金を内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入金による資金調達につきましては、運転資金については短期借入金で、設備資金などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は99億6千2百万円となっております。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は33億2千9百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針及び見積りとは、会社の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす会計方針及び会計上の見積りであり、かつ本質的に不確実な事柄に関する経営者の重要
な、或いは主観的な判断を要するものであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、経営者の判断の下、一定の前提条件に基づく見積りが必要となる場合がありますが、この前提条件の置き方などにより、連結貸借対照表上の資産及び負債、連結損益計算書上の収益及び費用などに重要な影響を及ぼすことがあります。
そのうち特に重要なものと考えているのは棚卸資産の評価であります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「5 経理の状況 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
該当事項はありません。
私たち新日本理化グループは、もの創りを通して広く社会の発展に貢献することを経営理念として、次の100年に向けた新規事業の創出を目指します。年次経営計画基本方針である「イノベーション元年」のもと、5月から稼動を開始したけいはんな学研都市の「京都R&Dセンター」では、オープンイノベーションを積極的に進めており、既存の需要家や取引先だけでなく、これまで接点がなかった企業をはじめ、官学なども合わせて40近い企業・団体に来所いただきました。この多くの交流や多種多彩な方との会話の中から一緒に取り組めるテーマも何件か生まれてきており、一部ではありますが実際の評価にまで進んでいるものもあります。コア技術である水素化、エステル化を基軸
に、協業先とのコラボレーションにより、SPICE製品の開発に取り組んでいます。
また、研究テーマを4重点領域に再編し、開発スピードを促進し、変化し続ける世の中に追従できる高付加価値製品の早期上市を目指します。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
であるため、セグメント別の記載は省略しております。
環境ソリューション分野ではカーボンニュートラル社会の実現に向けた環境負荷の小さい製品開発を中心に、顧客ニーズにマッチするパフォーマンスケミカルズへの展開を強化・推進しております。
バイオマス100%由来の潤滑用エステルを開発し、自動車用オイルやグリース用途での評価を進めています。また、バイオマス可塑剤を開発し、バイオマス認証を取得しました。引き続き、採用に向けた取り組みを進めていきます。
工場での製造工程で発生する廃棄物やCO2を削減することを目的に、フロー合成システムの検討を進めています。今後も、地球環境にやさしい製造プロセスを確立していきます。
モビリティ分野ではハイブリッド自動車及び電気自動車のモーター用絶縁封止用材料が好調であり、増産検討を実施しております。
情報通信分野では、急速に進んでいるビッグデータ化に伴い、サーバー向けHDD用流体軸受油であるエヌジェルブK2シリーズが好調です。不純物を極限まで排除した高品質品に改良し、高付加価値品として展開しております。ま
た、光学レンズ用の樹脂モノマーを開発し、量産化に向けた開発を進めています。
ライフサイエンス分野では、岩谷産業株式会社と共同で環境に優しい石鹸「Nature SOAP」を開発しました。環境負荷の大きい界面活性剤は使用せず、自然界へ還る液体石鹸であり、キャンプなどアウトドアのシーンに最適です。
開発活動だけではなく、お客様サポートも行ってまいります。オレオケミカル、可塑剤、酸無水物など製品をご使用いただいているお客様への、法規、環境問題に対する情報の提供や、お客様が抱える技術課題を解決するための技術情報を提供し、信頼関係の強化に努めます。