第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当社グループが当四半期報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

(1)業績の状況

当社グループは、当第1四半期連結累計期間(2016年1月1日から2016年3月31日まで)より国際会計基準(IFRS)を適用しています。また、前第1四半期連結累計期間及び前連結会計年度の財務数値についても、IFRSに組み替えて比較分析を行っています。

 

売上高

営業利益

税引前

四半期

利益

四半期

利益

親会社の

所有者に帰属する

四半期利益

基本的

1株当たり

四半期利益

 

(億円)

(億円)

(億円)

(億円)

(億円)

(円)

2016年12月期

第1四半期

3,351

344

329

210

208

41.47

2015年12月期

第1四半期

3,295

227

234

121

120

23.98

増減率

1.7%

51.5%

40.5%

74.1%

73.1%

72.9%

 

当第1四半期連結累計期間(2016年1月1日から2016年3月31日まで)の世界の景気は、アジアの一部の新興国で弱さがみられるものの、緩やかな回復基調にあります。日本の景気は、このところ弱さもみられますが、緩やかな回復基調が続いています。当社グループの主要市場である日本のトイレタリー(化粧品を除くコンシューマープロダクツ)市場は、前年同期に対し金額では3%伸長し、消費者購入価格は前年同期を上回りました。また、日本のインバウンド(訪日外国人)需要を除いた化粧品市場は、2%伸長しました。

このような状況の下、当社グループは、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”に基づき、消費者ニーズの変化に対応した高付加価値商品の発売や育成などに努めるとともに、コストダウン活動などに取り組みました。

売上高は、前年同期に対して1.7%増の3,351億円(為替変動の影響を除く実質4.3%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において、市場の伸長、新製品・改良品の発売及び販売促進活動のさらなる強化などにより、売り上げは伸長しました。海外では、昨年に引き続きアジアで売り上げを伸ばしました。ケミカル事業では、一部の対象業界での需要減の影響を受け、減収となりました。

利益面では、日本やアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果や石化原料の価格低下などにより、営業利益は344億円(対前年同期117億円増)となり、税引前四半期利益は329億円(対前年同期95億円増)となりました。四半期利益は、210億円(対前年同期90億円増)となりました。

 

当第1四半期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。

 

 

第1四半期

1-3月

米ドル

115.31円[119.15円]

ユーロ

127.15円[134.43円]

中国元

 17.63円[ 19.11円]

注:[ ]内は前年同期の換算レート

 

セグメントの業績

 

売上高

営業利益

第1四半期

増減率

第1四半期

増 減

2015年

12月期

2016年

12月期

 

補正後

2015年

12月期

2016年

12月期

(億円)

(億円)

(%)

(%)

(億円)

(億円)

(億円)

 

ビューティケア事業

1,342

1,384

3.1

5.2

(5)

68

73

 

ヒューマンヘルスケア事業

654

671

2.6

5.8

68

85

17

 

ファブリック&ホームケア事業

679

710

4.5

6.3

101

129

28

コンシューマープロダクツ事業計

2,675

2,766

3.4

5.6

164

282

118

ケミカル事業

708

668

(5.7)

(1.8)

66

65

(0)

小   計

3,384

3,433

1.5

4.1

229

347

117

調整又は消去

(88)

(82)

-

-

(2)

(2)

(0)

合   計

3,295

3,351

1.7

4.3

227

344

117

※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率

 

販売実績

 

第1四半期

増減率

2015年12月期

(億円)

2016年12月期

(億円)

 

(%)

補正後

(%)

 

 

ビューティケア事業

883

940

6.4

6.4

 

 

ヒューマンヘルスケア事業

507

500

(1.3)

(1.3)

 

 

ファブリック&ホームケア事業

566

598

5.6

5.6

 

日本計

1,956

2,038

4.2

4.2

 

アジア

443

484

9.2

19.3

 

米 州

216

203

(6.2)

(2.3)

 

欧 州

201

200

(0.7)

5.0

 

内部売上消去等

(141)

(158)

-

-

コンシューマープロダクツ事業 計

2,675

2,766

3.4

5.6

 

日 本

310

295

(4.6)

(4.6)

 

アジア

272

240

(11.6)

(4.0)

 

米 州

124

114

(7.5)

0.8

 

欧 州

166

152

(8.3)

(3.1)

 

内部売上消去等

(163)

(134)

-

-

ケミカル事業 計

708

668

(5.7)

(1.8)

小   計

3,384

3,433

1.5

4.1

調整又は消去

(88)

(82)

-

-

合   計

3,295

3,351

1.7

4.3

※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率

 

参考:所在地別の業績

参考情報として所在地別の業績を以下のとおり開示します。

 

売上高

営業利益

第1四半期

増減率

第1四半期

増 減

2015年

12月期

2016年

12月期

 

補正後

2015年

12月期

2016年

12月期

(億円)

(億円)

(%)

(%)

(億円)

(億円)

(億円)

日   本

2,192

2,261

3.1

3.1

134

217

84

ア ジ ア

705

717

1.6

10.8

70

90

19

米   州

339

317

(6.6)

(1.2)

2

3

1

欧   州

366

351

(4.1)

1.4

22

24

2

小   計

3,603

3,646

1.2

4.1

228

334

107

調整又は消去

(308)

(295)

-

-

(0)

10

11

合   計

3,295

3,351

1.7

4.3

227

344

117

※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率

 

なお、売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前年同期の38.3%から37.3%となりました。

 

コンシューマープロダクツ事業

売上高は、前年同期に対して3.4%増の2,766億円(為替変動の影響を除く実質5.6%増)となりました。

日本の売上高は、前年同期に対して4.2%増の2,038億円となりました。消費者の生活スタイルの変化や、環境、健康、高齢化、衛生などの社会的課題への対応、数多くの高付加価値商品の発売、提案型販売活動の強化などに取り組みました。

アジアの売上高は、9.2%増の484億円(為替変動の影響を除く実質19.3%増)となりました。中間所得層向け製品の販売・育成、販売店との協働取組・卸チャネルの活用や販売地域の拡大などに努め、伸長が続いています。

米州の売上高は、6.2%減の203億円(為替変動の影響を除く実質2.3%減)となりました。スキンケア製品及びサロン向け製品の売り上げは伸長しましたが、ヘアケア製品は前年同期を下回りました。

欧州の売上高は、0.7%減の200億円(為替変動の影響を除く実質5.0%増)となりました。ヘアケア製品の売り上げが伸長しました。

営業利益は、日本のビューティケア事業、ファブリック&ホームケア事業及びアジアでの増収効果があり、282億円(対前年同期118億円増)となりました。

 

当社は、〔ビューティケア事業〕、〔ヒューマンヘルスケア事業〕、〔ファブリック&ホームケア事業〕を総称して、コンシューマープロダクツ事業としております。

 

〔ビューティケア事業〕

売上高は、前年同期に対して3.1%増の1,384億円(為替変動の影響を除く実質5.2%増)となりました。

化粧品の売り上げは、前年同期に対し5.9%増の561億円(為替変動の影響を除く実質7.3%増)となりました。日本では、昨年発売した新製品が順調に推移し、また店頭での販売促進活動を強化したことなどにより、売り上げは前年同期を上回りました。カウンセリング化粧品では、昨年刷新した「アルブラン」が順調に推移し、セルフ化粧品では、「KATE TOKYO」や「アリィー」が、売り上げを伸ばしました。海外では、中国などのアジアが好調で、為替変動の影響を除く実質の売り上げは、前年同期を上回りました。

スキンケア製品の売り上げは、前年同期を上回りました。日本では、2月に改良した「ビオレ」の洗顔料や乾燥性敏感肌ケアの「キュレル」の売り上げが伸長し、前年同期を上回りました。アジアでは、売り上げは前年同期を上回りました。米州では、「ビオレ」の売り上げが順調に推移し前年同期を上回りました。

ヘアケア製品の売り上げは、前年同期を下回りました。日本では、シャンプー・リンスは使いやすさと環境に配慮した詰替え品の新容器が、消費者の支持を得たことなどにより順調にシェアを伸ばしましたが、ヘアカラーなどを含むヘアケア製品全体では、売り上げは前年同期を下回りました。アジアや米州では、競争激化の影響などにより売り上げは前年同期を下回りました。欧州では、「ジョン・フリーダ」の売り上げが堅調に推移し、前年同期を上回りました。

営業利益は、日本の増収効果と費用の効率化などにより、68億円(対前年同期73億円増)となりました。

 

〔ヒューマンヘルスケア事業〕

売上高は、前年同期に対して2.6%増の671億円(為替変動の影響を除く実質5.8%増)となりました。

フード&ビバレッジ製品の売り上げは、前年同期を下回りましたが、脂肪を消費しやすくする健康機能飲料「ヘルシア」は、高濃度茶カテキンの機能訴求を強化することで、回復の兆しが見えてきました。

サニタリー製品の売り上げは、前年同期を上回りました。生理用品「ロリエ」は、日本では、ムレがこもらず肌にやさしい「ロリエ エフ しあわせ素肌」、高い吸収力と快適なつけ心地を実現する「ロリエ スリムガード」などの高付加価値商品のシェアが拡大し、売り上げを伸ばしました。またアジアでも、高付加価値商品が順調に売り上げを伸ばしました。ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、順調に売り上げを拡大しています。日本では、引き続き増産を進めるなどの対策を講じ、店頭が正常化し始めています。また中国では、昨年に引き続き、日本からの輸入品の売り上げが大きく伸長しました。インドネシアでも、中間所得層向けの現地生産品が、順調に売り上げを伸ばしています。

パーソナルヘルス製品の売り上げは、前年同期を上回りました。オーラルケアでは、昨年改良した歯みがき「ピュオーラ」が順調に推移し、売り上げは前年同期を上回りました。入浴剤の売り上げは、前年同期を上回りました。蒸気の温熱シート「めぐりズム」の売り上げは、「蒸気でホットアイマスク」を中心に伸長しました。

営業利益は、アジアの増収効果などにより、85億円(対前年同期17億円増)となりました。

 

〔ファブリック&ホームケア事業〕

売上高は、前年同期に対して4.5%増の710億円(為替変動の影響を除く実質6.3%増)となりました。

ファブリックケア製品の売り上げは、前年同期を上回りました。日本では、激しい競争環境にある衣料用洗剤で、濃縮液体洗剤「アタックNEO抗菌EX Wパワー」を改良し、売り上げは前年同期を上回りました。柔軟仕上げ剤では、防臭効果の高い「ハミングファイン」が定着してきたことなどにより、売り上げ、シェアともに前年同期を上回りました。

アジアでは、売り上げは前年同期を上回りました。衣料用洗剤「アタック」は、インドネシアで、中間所得層向け手洗い用粉末洗剤「アタックJaz1(ジャズワン)」が順調に推移し、売り上げが伸長しました。

ホームケア製品の売り上げは、前年同期を上回りました。日本では、食器用洗剤「キュキュット」は、昨年に引き続き好調に推移しました。浴室、トイレ、キッチンなどの住居用洗剤「マジックリン」は、消臭・除菌・防汚などの付加価値提案を行い、売り上げが伸長しました。

営業利益は、増収効果や原材料価格の低下などにより、129億円(対前年同期28億円増)となりました。

 

〔ケミカル事業〕

売上高は、前年同期に対して5.7%減の668億円(為替変動の影響を除く実質1.8%減)となりました。

日本の対象業界では一部に需要減の動きがみられ、その影響を受けました。海外でも引き続き厳しい状況が続いています。油脂製品では原料価格が上昇傾向にあり、それに伴う販売価格の改定に努め、売り上げが伸長しました。機能材料製品では、環境負荷の低減に対応した高付加価値製品の開発と販売の拡大に努めましたが、建材市場等の市況悪化の影響を受けました。スペシャルティケミカルズ製品では、需要の停滞やパソコン市場の構造変化が続いており、売り上げは前年同期を下回りました。

営業利益は、石化原料の価格の低下やコストダウン活動により、65億円(対前年同期0億円減)となりました。

 

(2)資産、負債及び資本の状況

(連結財政状態)

 

 

 

 

前連結会計年度末

当第1四半期

連結会計期間末

増 減

資産合計(億円)

13,111

12,309

(801)

負債合計(億円)

6,191

5,548

(643)

資本合計(億円)

6,920

6,761

(158)

親会社所有者帰属持分比率

51.9%

54.1%

-

1株当たり親会社所有者帰属持分(円)

1,358.03

1,327.29

(30.74)

借入金・社債の残高(億円)

1,205

1,205

(1)

 

資産合計は、1兆2,309億円となり、前連結会計年度末に比べ801億円減少しました。主な増加は、棚卸資産78億円、主な減少は、現金及び現金同等物434億円、営業債権及びその他の債権379億円です。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ643億円減少し、5,548億円となりました。主な減少は、営業債務及びその他の債務173億円、未払法人所得税等183億円、その他の流動負債186億円です。

資本合計は、前連結会計年度末に比べ158億円減少し、6,761億円となりました。主な増加は、四半期利益210億円であり、主な減少は、在外営業活動体の換算差額138億円、配当金218億円です。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末の51.9%から54.1%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

(連結キャッシュ・フローの状況)

 

 

 

 

第1四半期連結累計期間

増 減

2015年12月期

2016年12月期

 

(億円)

(億円)

(億円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

0

(16)

(16)

投資活動によるキャッシュ・フロー

(146)

(173)

(27)

フリー・キャッシュ・フロー(営業活動+投資活動)

(146)

(189)

(43)

財務活動によるキャッシュ・フロー

16

(204)

(220)

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、△16億円となりました。主な増加は、税引前四半期利益329億円、減価償却費及び償却費139億円、営業債権及びその他の債権の増減額324億円であり、主な減少は、棚卸資産の増減額114億円、営業債務及びその他の債務の増減額127億円、未払費用を含むその他264億円、法人所得税等の支払額303億円です。

投資活動によるキャッシュ・フローは、△173億円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出184億円です。

営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、△189億円となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、△204億円となりました。主な内訳は、非支配持分への支払いを含めた支払配当金204億円です。

当第1四半期末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ434億円減少し、2,666億円となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における研究開発費は、132億円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

世界経済は緩やかな回復が続くことが期待されますが、米国や欧州における金融政策正常化に向けた動きの影響や中国を始めとする新興国の経済の先行き、原油等の価格や為替変動の影響によっては、景気が下振れするリスクも懸念されます。日本では、経済対策の効果が下支えする中、景気が緩やかに回復していくことが期待されますが、海外景気の下振れが影響する可能性もあります。また、原材料市況や為替相場の変動も含め、不透明な事業環境が続くことが見込まれます。

このような状況の中、当社グループは、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”を進め、商品の高付加価値化による持続的な“利益ある成長”を目指します。そして、事業活動を通じた社会的課題の解決への提案や社会貢献活動による“社会のサステナビリティへの貢献”との両立を図り、“グローバルで存在感のある会社”を目指します。

運営体制については、コンシューマープロダクツ事業のグローバル一体運営を通じ、事業と機能のマトリックス運営を強化するとともに、全社最適の観点から収益構造の改革も進めていきます。また、ケミカル事業では、原料価格の変動に左右されない高付加価値製品の開発や、環境負荷の低減に対応したエコケミカル製品の強化などに取り組んでいきます。