(1) 業績
当社グループは、当連結会計年度(2016年1月1日から2016年12月31日まで)より国際会計基準(IFRS)を適用しています。また、前連結会計年度の財務数値についても、IFRSに組み替えて比較分析を行っています。
注:以下、( )付きの数字はマイナス表示
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売上高 |
営業利益 |
営業利益率 |
税引前 利益 |
当期利益 |
親会社の 所有者に帰属する 当期利益 |
基本的 1株当たり 当期利益 |
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(億円) |
(億円) |
(%) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
(円) |
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2016年12月期 |
14,576 |
1,856 |
12.7 |
1,834 |
1,279 |
1,266 |
253.43 |
|
2015年12月期 |
14,746 |
1,673 |
11.3 |
1,660 |
1,060 |
1,052 |
209.82 |
|
増減率 |
(1.1)% |
10.9% |
- |
10.5% |
20.7% |
20.3% |
20.8% |
当連結会計年度の世界の景気は、前半は米国や欧州での金融政策正常化に向けた動きや新興国などの経済の停滞、原油価格の下落などにより減速しましたが、後半は米国を中心に回復に向かいました。日本の景気は一部に改善の遅れが見られますが、緩やかな回復基調が続いています。また外国為替市場は、変動の大きな一年でした。当社グループの主要市場である日本のトイレタリー(化粧品を除くコンシューマープロダクツ)市場は、前期に対し金額では2%伸長し、消費者購入価格は、ほぼ横ばいとなりました。また、日本のインバウンド(訪日外国人)需要を除いた化粧品市場は1%伸長しました。
このような状況の下、当社グループは、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”に基づき、消費者ニーズの変化に対応した高付加価値商品の発売や育成などに努めるとともに、コストダウン活動などに取り組みました。
なお、2016年8月25日開催の取締役会において、資本効率の向上と株主への一層の利益還元のため、自己株式の取得を決議し、総額500億円の自己株式を取得しました。
売上高は、前期に対して1.1%減の1兆4,576億円(為替変動の影響を除く実質3.2%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において、市場の伸長、新製品・改良品の発売及び販売促進活動のさらなる強化などにより、売り上げは伸長しました。海外では、アジアで為替変動の影響を除く実質で、前期を上回りました。ケミカル事業では、一部の対象業界での需要減の影響を受けましたが、天然油脂価格の上昇に対応した販売価格改定に努め、為替変動の影響を除く実質では、前期を上回りました。
利益面では、日本とアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果や石化原料の価格低下などにより、営業利益は1,856億円(対前期183億円増)、営業利益率は12.7%となり、税引前利益は1,834億円(対前期174億円増)となりました。当期利益は、1,279億円(対前期219億円増)となりました。
基本的1株当たり当期利益は253.43円となり、前期の209.82円より43.61円増加(前期比20.8%増)しました。
当社グループが経営指標としているEVA(経済付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)の増加や、自己株式の取得による株主還元の実施など投下資本の圧縮に努めたこともあり、前期を148億円上回り734億円となりました。
当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。
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第1四半期 (1-3月) |
第2四半期 (4-6月) |
第3四半期 (7-9月) |
第4四半期 (10-12月) |
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米ドル |
115.31円[119.15円] |
108.05円[121.33円] |
102.38円[122.23円] |
109.41円[121.43円] |
|
ユーロ |
127.15円[134.43円] |
122.05円[134.14円] |
114.24円[135.91円] |
117.88円[132.99円] |
|
中国元 |
17.63円[ 19.11円] |
16.55円[ 19.56円] |
15.36円[ 19.41円] |
16.01円[ 19.00円] |
注:[ ]内は前期の換算レート
セグメントの業績
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|
売上高 |
営業利益 |
||||||
|
通期 |
増減率 |
通期 |
増 減 |
|||||
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2015年 12月期 |
2016年 12月期 |
|
補正後※ |
2015年 12月期 |
2016年 12月期 |
|||
|
(億円) |
(億円) |
(%) |
(%) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
||
|
|
ビューティケア事業 |
6,086 |
6,016 |
(1.1) |
2.9 |
379 |
511 |
132 |
|
|
ヒューマンヘルスケア事業 |
2,817 |
2,731 |
(3.1) |
1.3 |
334 |
259 |
(74) |
|
|
ファブリック&ホームケア事業 |
3,353 |
3,452 |
2.9 |
4.7 |
661 |
781 |
120 |
|
コンシューマープロダクツ事業計 |
12,256 |
12,198 |
(0.5) |
3.0 |
1,374 |
1,551 |
177 |
|
|
ケミカル事業 |
2,885 |
2,738 |
(5.1) |
2.5 |
286 |
297 |
11 |
|
|
小 計 |
15,141 |
14,936 |
(1.3) |
2.9 |
1,660 |
1,848 |
188 |
|
|
調整又は消去 |
(395) |
(360) |
- |
- |
13 |
8 |
(5) |
|
|
合 計 |
14,746 |
14,576 |
(1.1) |
3.2 |
1,673 |
1,856 |
183 |
|
※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
販売実績
|
|
通期 |
増減率 |
||||
|
2015年12月期 (億円) |
2016年12月期 (億円) |
(%) |
補正後※ (%) |
|||
|
|
|
ビューティケア事業 |
4,123 |
4,253 |
3.2 |
3.2 |
|
|
|
ヒューマンヘルスケア事業 |
2,227 |
2,153 |
(3.3) |
(3.3) |
|
|
|
ファブリック&ホームケア事業 |
2,888 |
3,023 |
4.7 |
4.7 |
|
|
日本計 |
9,238 |
9,430 |
2.1 |
2.1 |
|
|
|
アジア |
1,827 |
1,808 |
(1.1) |
13.0 |
|
|
|
米 州 |
897 |
801 |
(10.7) |
(0.5) |
|
|
|
欧 州 |
899 |
781 |
(13.1) |
(0.8) |
|
|
|
内部売上消去等 |
(605) |
(622) |
- |
- |
|
|
コンシューマープロダクツ事業 計 |
12,256 |
12,198 |
(0.5) |
3.0 |
||
|
|
日 本 |
1,300 |
1,240 |
(4.6) |
(4.6) |
|
|
|
アジア |
1,058 |
1,038 |
(1.9) |
12.4 |
|
|
|
米 州 |
482 |
446 |
(7.4) |
7.8 |
|
|
|
欧 州 |
648 |
594 |
(8.3) |
2.4 |
|
|
|
内部売上消去等 |
(603) |
(580) |
- |
- |
|
|
ケミカル事業 計 |
2,885 |
2,738 |
(5.1) |
2.5 |
||
|
小 計 |
15,141 |
14,936 |
(1.3) |
2.9 |
||
|
調整又は消去 |
(395) |
(360) |
- |
- |
||
|
合 計 |
14,746 |
14,576 |
(1.1) |
3.2 |
||
※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
参考:所在地別の業績
参考情報として所在地別の業績を以下のとおり開示します。
|
|
売上高 |
営業利益 |
|||||
|
通期 |
増減率 |
通期 |
増 減 |
||||
|
2015年 12月期 |
2016年 12月期 |
|
補正後※ |
2015年 12月期 |
2016年 12月期 |
||
|
(億円) |
(億円) |
(%) |
(%) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
|
|
日 本 |
10,198 |
10,357 |
1.6 |
1.6 |
1,278 |
1,451 |
174 |
|
ア ジ ア |
2,848 |
2,815 |
(1.1) |
13.0 |
209 |
228 |
20 |
|
米 州 |
1,378 |
1,247 |
(9.6) |
2.4 |
78 |
72 |
(6) |
|
欧 州 |
1,544 |
1,372 |
(11.1) |
0.5 |
121 |
94 |
(27) |
|
小 計 |
15,968 |
15,791 |
(1.1) |
3.6 |
1,685 |
1,846 |
161 |
|
調整又は消去 |
(1,222) |
(1,215) |
- |
- |
(11) |
10 |
22 |
|
合 計 |
14,746 |
14,576 |
(1.1) |
3.2 |
1,673 |
1,856 |
183 |
※「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
なお、売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前期の35.2%から33.8%(為替変動の影響を除く実質36.6%)となりました。
コンシューマープロダクツ事業
売上高は、前期に対して0.5%減の1兆2,198億円(為替変動の影響を除く実質3.0%増)となりました。
日本の売上高は、前期に対して2.1%増の9,430億円となりました。消費者の生活スタイルの変化や嗜好の多様化及び環境・健康・高齢化・衛生などの社会的課題への対応に努め、数多くの高付加価値商品の発売、提案型販売活動の強化などに取り組みました。
アジアの売上高は、1.1%減の1,808億円(為替変動の影響を除く実質13.0%増)となりました。中間所得層向け製品の販売・育成、販売店との協働取組、卸チャネルの活用や販売地域の拡大などに努め、伸長が続いています。
米州の売上高は、10.7%減の801億円(為替変動の影響を除く実質0.5%減)となりました。スキンケア製品及びサロン向け製品の売り上げは伸長しましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
欧州の売上高は、13.1%減の781億円(為替変動の影響を除く実質0.8%減)となりました。サロン向け製品の売り上げは、ほぼ横ばいに推移しましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
営業利益は、日本のファブリック&ホームケア事業やアジアでの増収効果、原材料価格の低下及び商標権の償却が終了したことなどにより、1,551億円(対前期177億円増)となりました。
当社は、〔ビューティケア事業〕、〔ヒューマンヘルスケア事業〕、〔ファブリック&ホームケア事業〕を総称して、コンシューマープロダクツ事業としております。
〔ビューティケア事業〕
売上高は、前期に対して1.1%減の6,016億円(為替変動の影響を除く実質2.9%増)となりました。
化粧品の売り上げは、前年並みの2,550億円(為替変動の影響を除く実質2.8%増)となりました。日本では、前年度発売した新製品が順調に推移し、また店頭での販売促進活動を強化したことなどにより、売り上げは前期を上回りました。化粧品ビジネスの大改革は2016年9月から本格的に始まり、販売チャネルを拡大した「ソフィーナiP」シリーズや新グローバルブランド「KANEBO」の売り上げは、順調に推移しました。カウンセリング化粧品では、「アルブラン」、「RMK」などが好調に推移し、セルフ化粧品では、「KATE」や「media」が売り上げを伸ばしました。海外では、中国や台湾が好調で売り上げは前期を上回りました。
スキンケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、「ビオレ」の洗顔料や日焼け止め、乾燥性敏感肌ケア「キュレル」の売り上げが伸長し、前期を上回りました。アジアや米州でも、「ビオレ」の売り上げが好調に推移し前期を上回りました。
ヘアケア製品の売り上げは、前期を下回りました。日本では、シャンプー・リンス「エッセンシャル」の全面改良などを行いましたが、競争激化により売り上げは横ばいに推移しました。また、使いやすさと環境に配慮した新容器の詰替え品を発売し、消費者の支持を得ました。海外では厳しい状況が続き、前期を下回りました。
営業利益は、日本の増収効果やカネボウ化粧品関連の商標権の償却が終了したこと、及び前期に減損損失などを計上していたことにより、511億円(対前期132億円増)となりました。
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
売上高は、前期に対して3.1%減の2,731億円(為替変動の影響を除く実質1.3%増)となりました。
フード&ビバレッジ製品では、脂肪を代謝する力を高め、体脂肪を減らすのを助ける特定保健用食品として、「ヘルシア緑茶」の高濃度茶カテキンの機能訴求を強化し、新しいユーザー開拓に努め、回復の兆しが見えてきました。
サニタリー製品の売り上げは、前期を上回りました。生理用品「ロリエ」は、順調に売り上げを拡大しました。日本では、高い吸収力と快適なつけ心地を実現する「ロリエ スリムガード」から、香りつきの高付加価値商品が発売され、売り上げは前期を上回りました。アジアでも、高付加価値商品が好調に売り上げを伸ばしました。ベビー用紙おむつ「メリーズ」の売り上げは、為替変動の影響を除く実質では、ほぼ横ばいでした。日本では、中国での転売を目的とした需要が前期に比べて減少する中、中国市場向けの越境Eコマースに本格的に取り組み始めましたが、売り上げは前期を下回りました。また、長く続いた店頭での品薄状態はほぼ解消され、マーケティング活動を再開することができました。2016年6月には、通気性をさらに高めた改良品を発売したことなどもあり、シェアは回復しています。市場の拡大が続く中国では、販売の構造改革を実施しながらも売り上げは伸長しました。インドネシアでは、中間所得層向け現地生産品の「メリーズ」が、好調に売り上げを伸ばしています。
パーソナルヘルス製品の売り上げは、前期を上回りました。オーラルケアでは、歯みがきや洗口液「ピュオーラ」が順調に推移し、売り上げは前期を上回りました。入浴剤の売り上げは、前期を上回りました。蒸気の温熱シート「めぐりズム」は、インバウンド需要が減少したことで、売り上げは前期を下回りましたが、店頭での販売促進活動や広告宣伝を強化したことなどにより、回復傾向にあります。
営業利益は、マーケティング費用の積極的な投下、減価償却費の増加や為替変動の影響、及びインバウンド需要の減少などにより、259億円(対前期74億円減)となりました。
〔ファブリック&ホームケア事業〕
売上高は、前期に対して2.9%増の3,452億円(為替変動の影響を除く実質4.7%増)となりました。
ファブリックケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、激しい競争環境にある市場において、大容量化に対応するとともに、新製品・改良品が寄与したことで、売り上げとともにシェアも前期を上回りました。衣料用洗剤では、濃縮液体洗剤「ウルトラアタックNeo」を始めとするNeoシリーズや従来型の「アタック抗菌EXスーパークリアジェル」を中心に、売り上げは前期を上回りました。柔軟仕上げ剤では、高付加価値商品の市場拡大が進む中、「フレア フレグランス」で新しい発香機能を提案した新製品やプレミアム柔軟剤「フレア フレグランスIROKA」を発売し、売り上げを伸ばしました。また、防臭効果の高い「ハミングファイン」は好調に推移しました。アジアでも、売り上げは前期を上回りました。特に、インドネシアの中間所得層向け手洗い用粉末洗剤「アタックJaz1(ジャズワン)」は好調に推移しました。
ホームケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、食器用洗剤「キュキュット」は、泡スプレータイプの新製品「キュキュットCLEAR(クリア)泡スプレー」を発売しました。従来の「食器用洗剤はスポンジを使う」という既成概念に対し、「スポンジが届かないところの汚れをスプレーして落とす」という全く新しい提案で、新市場を創造しました。浴室、トイレ、キッチンなどの住居用洗剤「マジックリン」は、消臭・除菌・防汚などの付加価値提案を行い、売り上げが伸長しました。また、衣類・布・空間用消臭剤「リセッシュ」や住居用ワイパー「クイックル」の売り上げは、順調に推移しました。アジアでは、各国の生活スタイルに対応した、様々な生活場面で使われる高付加価値な住居用洗剤「マジックリン」が、タイなどで好調に推移し、売り上げは伸長しました。
営業利益は、増収効果や原材料価格の低下などにより、781億円(対前期120億円増)となりました。
〔ケミカル事業〕
売上高は、前期に対して5.1%減の2,738億円(為替変動の影響を除く実質2.5%増)となりました。
日本の対象業界では、建材分野など一部の市場に需要減の動きがみられ、その影響を受けました。海外では、対象業界での需要減の影響がある中、販売の拡大や油脂製品の販売価格改定に努め、為替変動の影響を除く実質では前期を上回りました。
油脂製品では、原料価格の上昇が続き、それに伴う販売価格の改定に努め、売り上げが伸長しました。機能材料製品では、環境負荷の低減に対応した高付加価値製品の開発と販売の拡大に努めましたが、建材市場などの市況悪化の影響を受けました。スペシャルティケミカルズ製品では、需要の停滞やパソコン市場の構造変化が続いており、売り上げは前期を下回りました。
営業利益は、厳しい事業環境の中、高付加価値化を進めるとともに、天然油脂価格の上昇に対応した販売価格改定などに努め、297億円(対前期11億円増)となりました。
なお、環境負荷低減に貢献する水性インクジェット用顔料インクの開発と事業のグローバル展開を加速するため、2016年6月に米国と欧州の会社の買収を発表し、米国の会社は7月から連結子会社となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前連結会計年度末に比べ69億円減少し、3,030億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,843億円となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△886億円となりました。
以上の結果、フリー・キャッシュ・フローは、957億円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△950億円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態の分析」に記載しております。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表、及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2015年12月31日) |
当連結会計年度 (2016年12月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
733,233 |
737,124 |
|
固定資産 |
548,636 |
570,483 |
|
資産合計 |
1,281,869 |
1,307,607 |
|
|
|
|
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
377,493 |
422,743 |
|
固定負債 |
217,243 |
208,253 |
|
負債合計 |
594,736 |
630,996 |
|
|
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
688,015 |
709,929 |
|
その他の包括利益累計額 |
△12,407 |
△45,436 |
|
新株予約権 |
889 |
903 |
|
非支配株主持分 |
10,636 |
11,215 |
|
純資産合計 |
687,133 |
676,611 |
|
負債純資産合計 |
1,281,869 |
1,307,607 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2015年1月1日 至 2015年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) |
|
売上高 |
1,471,791 |
1,457,218 |
|
営業利益 |
164,380 |
176,186 |
|
経常利益 |
169,273 |
178,728 |
|
税金等調整前当期純利益 |
161,579 |
173,352 |
|
当期純利益 |
99,480 |
117,491 |
|
非支配株主に帰属する当期純利益 |
618 |
1,250 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
98,862 |
116,241 |
要約連結包括利益計算書
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2015年1月1日 至 2015年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) |
|
当期純利益 |
99,480 |
117,491 |
|
その他の包括利益 |
△18,204 |
△33,434 |
|
包括利益 |
81,276 |
84,057 |
|
(内訳) |
|
|
|
親会社株主に係る包括利益 |
82,173 |
83,213 |
|
非支配株主に係る包括利益 |
△897 |
844 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本 |
その他の包括利益 累計額 |
新株予約権 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
653,950 |
4,281 |
944 |
13,218 |
672,393 |
|
会計方針の変更による累積的影響額 |
△27,931 |
|
|
|
△27,931 |
|
会計方針の変更を反映した当期首残高 |
626,019 |
4,281 |
944 |
13,218 |
644,462 |
|
当期変動額合計 |
61,996 |
△16,688 |
△55 |
△2,582 |
42,671 |
|
当期末残高 |
688,015 |
△12,407 |
889 |
10,636 |
687,133 |
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本 |
その他の包括利益 累計額 |
新株予約権 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
688,015 |
△12,407 |
889 |
10,636 |
687,133 |
|
当期変動額合計 |
21,914 |
△33,029 |
14 |
579 |
△10,522 |
|
当期末残高 |
709,929 |
△45,436 |
903 |
11,215 |
676,611 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2015年1月1日 至 2015年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
180,864 |
183,120 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△74,020 |
△88,035 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△20,601 |
△94,937 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△5,466 |
△7,151 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
80,777 |
△7,003 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
228,662 |
309,439 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
309,439 |
302,436 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
(a)連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
連結子会社の異動は増加1社、減少8社であります。
持分法適用会社の異動は増加0社、減少2社であります。
(b)会計方針の変更に関する事項
(退職給付に関する会計基準等の適用)
「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号 平成24年5月17日。以下「退職給付会計基準」という。)及び「退職給付に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第25号 平成27年3月26日。以下「退職給付適用指針」という。)を、退職給付会計基準第35項本文及び退職給付適用指針第67項本文に掲げられた定めについて当連結会計年度より適用し、退職給付債務及び勤務費用の計算方法を見直し、退職給付見込額の期間帰属方法を期間定額基準から給付算定式基準へ変更するとともに、割引率の決定方法を割引率決定の基礎となる債券の期間について、従業員の平均残存勤務期間に近似した年数を基礎に決定する方法から退職給付の支払見込期間ごとに設定された複数の割引率を使用する方法へ変更しました。
退職給付会計基準等の適用については、退職給付会計基準第37項に定める経過的な取扱いに従って、当連結会計年度の期首において、退職給付債務及び勤務費用の計算方法の変更に伴う影響額を利益剰余金に加減しております。
この結果、当連結会計年度の期首の退職給付に係る負債が32,906百万円増加し、退職給付に係る資産が9,692百万円、利益剰余金が27,931百万円、それぞれ減少しております。また、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。
なお、当連結会計年度の1株当たり純資産額は55.70円減少しております。また、1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額に与える影響は軽微であります。
(企業結合に関する会計基準等の適用)
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日。以下「連結会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等が2014年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用できることに伴い、当連結会計年度からこれらの会計基準等(ただし、連結会計基準第39項に掲げられた定めを除く。)を早期適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更しております。また、当連結会計年度の期首以後に実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更しております。
企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しております。
これによる連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(a)連結の範囲及び持分法の適用に関する事項
連結子会社の異動は増加5社、減少2社であります。
持分法適用会社の異動は増加0社、減少1社であります。
(b)表示方法の変更に関する事項
(企業結合に関する会計基準等の適用に伴う表示方法の変更)
「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日)第39項に掲げられた定め等を適用し、当期純利益等の表示の変更及び少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前連結会計年度については、連結財務諸表の組替えを行っております。
⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
前連結会計年度(自 2015年1月1日 至 2015年12月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 39.初度適用」をご参照ください。
当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)
(のれんの償却停止)
日本基準では、のれんの償却については、実質的に償却年数を見積り、その年数で償却することとしておりましたが、IFRSでは償却を停止しております。この結果、販売費及び一般管理費が日本基準より12,716百万円減少しております。
(退職給付に係る費用)
①日本基準では、退職給付に係る期待運用収益及び利息費用は退職給付費用として売上原価、販売費及び一般管理費に含めて表示しておりましたが、IFRSでは退職給付に係る利息純額を金融費用として表示しております。この結果、売上原価、販売費及び一般管理費から金融費用に△4,385百万円の表示組替が発生しております。
②日本基準では、数理計算上の差異は、発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額を発生年度から純損益に認識しておりましたが、IFRSでは、発生時にその他の包括利益として一括で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えております。また、日本基準では、過去勤務費用について、発生時にその他の包括利益で認識し、従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額を発生年度から純損益に認識しておりましたが、IFRSでは発生時に純損益として認識しております。これらの結果、売上原価、販売費及び一般管理費が日本基準より2,967百万円減少しております。
③日本基準では、退職給付費用として、退職給付債務に割引率を乗じて利息費用を、年金資産に期待運用収益率を乗じて期待運用収益をそれぞれ認識しておりましたが、IFRSでは退職給付債務と年金資産の純額に割引率を乗じた利息純額を認識しております。この結果、金融費用が5,334百万円増加しております。
当社グループの生産・販売品目は、産業界向けのケミカル製品から一般消費者向けのコンシューマー製品まで極めて多種多様であり、それら製品の在庫をほぼ一定の必要水準に保つように、主として見込み生産を行っております。従って、生産状況は販売状況に類似しているため、生産及び販売の状況については、「1 業績等の概要」をご参照ください。
市場競争の激化や市場構造の変化、原材料市況や為替の変動など事業環境は不透明な状況が続いております。消費者の環境や健康などに関する意識の変化やそれに伴う購買意識の変化、さらには高齢化社会の進行や衛生などの社会的課題も増大しています。また、事業がグローバルに拡大し、さまざまな分野で構造的変化が進む中、事業を取り巻くリスクの変化に対応していかなければなりません。このような中、当社グループは、継続的に企業価値を増大させていくために、以下のような課題に対し適切に対処してまいります。
・事業を取り巻くリスクの変化に対応するため、主要リスクの中から全社的に重要なリスクをコーポレートリスクと定め、管理体制を一層強化することで、グループ全体の企業価値を損なわないように取り組んでまいります。
・2013年7月4日に自主回収を公表しました、カネボウ化粧品ロドデノール配合美白製品につきましては、白斑様症状を発症された方々への回復支援及び補償を真摯に行っております。これとともに、より高いレベルの安全・安心の担保を図りつつ、再発防止に努めることが課題と認識しており、当社グループを挙げて引き続き取り組んでまいります。
企業が事業を遂行している限り、さまざまなリスクが伴います。当社グループにおいては、リスクを把握、評価し、必要な対応策を策定、実行するなどしてリスクを適切に管理しています。また、リスクが顕在化した際には、対策組織を立ち上げ、迅速な対応を行うことで被害、損害をできるかぎり小さくするよう努めております。しかし、以下のような主要リスクが顕在化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、以下の主要リスクは当社グループにおける全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらは投資家の判断に影響を与える可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2017年3月21日)現在において当社が判断したものであります。
(1)コンシューマープロダクツ事業
①消費者ニーズの変化への対応
当社グループのコンシューマープロダクツ事業は、各国市場の景気変動や消費者の価値観の変化により影響を受けます。当事業は消費者ニーズの変化を捉え、当社グループのモノづくりの総合力を活用し、環境・健康・高齢化・衛生などを切り口とした商品の高付加価値化やサービスの提供に取り組み、ブランド価値を維持向上させております。しかしながら、この事業活動にはさまざまな要因による不確実性が伴うため、消費者ニーズの変化に対応した商品やサービスを提供できず、ブランド価値を落とした場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②流通の変化への対応
当社グループのコンシューマープロダクツ事業は、市場での流通業の合併や統合による新たな企業グループ化の進展、新たな流通チャネルの出現、拡大などの流通構造の変化により影響を受けます。当事業は、このような流通構造の変化に対した販売活動を推進し、新たな提案をしております。しかしながら、この事業活動にはさまざまな要因による不確実性が伴うため、流通構造の変化に対応した販売活動や新たな提案ができない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)ケミカル事業
当社グループのケミカル事業は、顧客の需要動向や原材料価格の変動などにより影響を受けます。当事業はコスト削減、製品への価格対応を図り、さらに、顧客ニーズに合った製品の高付加価値化、環境に配慮した製品の研究開発を進め、提供しております。しかしながら、この事業活動にはさまざまな要因による不確実性が伴うため、顧客のニーズに合った製品の提供や原材料価格の変動などへの対応ができない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)事業買収、業務提携、合弁事業など
当社グループは事業買収、業務提携、合弁事業などを実施する可能性があります。これらの実施に際しては、経済的価値、相手企業の調査を十分に行い決定します。しかしながら、事業活動には予想できないさまざまな不確実性が伴うため、当初の期待していた効果が出せない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外事業展開
当社グループは、成長戦略のひとつとしてアジア、欧米市場などでの事業展開を進めており、特に経済成長率が高く、市場規模が大きくなることが予想される国々での事業の強化を重視しております。しかしながら、事業を進める上で、経済成長の鈍化、政治的・社会的に不安定な情勢が生じる、競合との競争の激化、コスト管理が十分できない、小売店・代理店などの取引先との関係に問題が発生するなど、さまざまな要因による不確実性が伴い、事業の強化ができない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)原材料の調達
当社グループの製品で使用している天然油脂や石油関連の原材料の市況価格は、地政学的リスクや需給バランス、異常気象、為替の変動などの影響を受けます。当社グループは原材料価格の上昇に対して、原価低減や売価への転嫁の施策を図り、その影響を軽減しております。また、天然油脂原料に関しては、非可食原料の高度有効利用の研究による代替原料の開発にも取り組んでいます。しかしながら、予想を超えて市況価格に急激な変動が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)品質管理
当社グループ商品の品質管理につきましては、消費者・顧客の視点に立ち、関連法規の遵守並びに自主的に設定した厳しい基準に従って設計、製造を行っております。発売前の開発段階では、徹底的に試験、調査研究を行い、安全性を確認しております。また発売後には、消費者相談窓口を通じて、商品への意見、要望などをくみ上げ、さらなる品質向上に努めております。しかしながら、予想を超える重大な品質トラブルまたは新たな科学的知見により商品の安全と安心に対する懸念などが発生した場合には、当該ブランドの問題だけではなく、他のブランドや当社グループ全体の信用の低下にもつながり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)自然災害・事故などへの対応
当社グループは、地震をはじめとする自然災害に対して、生産工場及び主要な事業拠点を対象に災害対策、事業継続計画(BCP)の策定を行っており、今後も強化と充実を図っていきます。しかしながら、予想を超える規模の地震やそれにより派生した災害が発生し、原材料の確保、生産の継続などに問題が生じて商品の市場への供給に支障をきたした場合、また、震災に伴う経済環境の悪化によって需要動向に大きな変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、生産工場の爆発・火災事故、情報システム障害、原材料購入先のトラブル、電力や水などの社会インフラの機能不全、有害物質による環境汚染、感染症の蔓延、テロ、政変、暴動などが発生し、商品の市場への供給に支障をきたした場合には、当社グループへの信用、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(8)為替の変動
外国通貨建ての取引については為替相場の変動による影響を受けますが、外貨預金口座を通じての決済、為替予約取引や通貨スワップ取引などにより為替変動リスクをヘッジすることにしており、経営成績に与える影響を軽減しております。なお、投機的なデリバティブ取引は行っておりません。しかしながら、在外連結子会社の財務諸表の各項目は円換算するため、換算時の為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受けます。
(9)繰延税金資産や減損処理の影響
当社グループは、事業用の様々な有形固定資産・無形資産や企業買収の際に生じたのれん、繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、今後の業績計画との乖離や時価の下落等によって、期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)人財の確保
当社グループは、グローバルでの事業目標達成のために多様で優秀な人財の確保に努めております。消費者の方々に支持される“よきモノづくり”をめざすために、研究開発、生産技術、マーケティング、販売活動など高度な専門性を持った人財が不可欠です。しかしながら、雇用情勢の変動などにより、必要な人財を確保できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)法規制の遵守
当社グループは、事業活動を行う上で、商品の品質、安全、環境関連、化学物質関連、また会計基準や税法、労務関連、取引関連などの様々な法規制の適用を受けています。当社グループは、コンプライアンス体制を構築し、遵守に努めておりますが、当社グループだけでなく委託先などが重大な法令違反を起こした場合は、当社グループへの信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、現行の法規制の変更や新たな法規制などが追加された場合には、当社グループの事業活動が制限され、あるいはその対応のために投資が必要になるなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)情報管理
当社グループは、研究開発、生産、マーケティング、販売などに関する機密情報や、商品開発、販売促進などに用いる多くのお客様の個人情報を保有しております。当社グループでは、情報取扱いガイドラインによる情報管理を徹底し、情報システムのハード面・ソフト面を含めた適切なセキュリティ対策を実施しております。しかしながら、予想を超えるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルスへの感染などにより、保有する機密情報・個人情報が漏洩した場合には、当社グループへの信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)訴訟の提起
当社グループは、グローバルで多岐にわたる事業展開をしており、様々な訴訟などを受ける可能性があります。訴訟が提起された場合には結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
合弁事業契約
|
国名 |
契約先 |
合弁会社名称 |
出資比率 ※1 |
契約日 |
|
マレーシア |
IOI Oleochemical Industries Berhad |
Fatty Chemical (Malaysia) Sdn. Bhd. |
70.0% ※2 |
1988年2月29日 |
|
インドネシア |
PT Rodamas |
PT Kao Indonesia |
72.2% |
1994年8月29日 |
※1 当連結会計年度末の出資比率を記載しております。
※2 出資比率は、間接出資比率であり、 Kao Singapore Private Limited(当社100%出資)が出資しております。
消費者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行ない、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献するという使命のもと、研究開発部門では、多様な国や地域の消費者の様々な文化やニーズを理解し、独創的なシーズと組み合わせることで、新たな価値や市場を創造する画期的な商品・技術の開発に取り組んでおります。
当社が持つ化学・分子生物学・生化学・細胞生物学技術と、理研脳科学総合研究センター(理研BSI)が持つ神経生理学・発生工学・イメージング技術・神経行動学に関する世界最先端の知見の融合による“感性の脳科学”の解明をめざし、理研BSI内に「理研BSI-花王連携センター」を開設しました。互いの持てる潜在的な知識・技術の融合を十分に発揮できる体制を構築して、イノベーティブな成果の創出を図ります。
当社グループ全体で、約2,900名が研究開発業務に携わっております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、546億円(売上高比3.7%)であり、主な成果は、下記のとおりであります。
コンシューマープロダクツ事業
〔ビューティケア事業〕
世界の人々の肌や髪を深く知る本質研究と、新しい機能を生み出す素材や製剤の開発をとおして、健康で美しい素肌や素髪の実現と、多様な生活スタイルに合わせた美容価値の提案を目指しています。
ビューティケア事業の化粧品の将来に向けた確固たる基盤の構築を加速させるため、小田原事業場内に、新たな研究施設「ビューティリサーチ&イノベーションセンター」を開所しました。
カウンセリング化粧品では、「ソフィーナ」ブランドの中核となる基本ケアシリーズを全面刷新しました。全商品に月下香の花びらから約3年かけて培養した成分“月下香培養エッセンス※1(保湿)”を含有する“iTPS複合体※2(保湿)”を配合し、肌表面をなめらかに覆い、乾燥から肌を守ります。カネボウ化粧品では、化粧品事業80年の知見を結集させた新グローバルブランド「KANEBO」を立ち上げ、日本とアジア各国で発売しました。“時間美容”の考え方を取り入れ、スキンケアを軸にメイク、ライフスタイルまでトータルに提案します。
スキンケア製品では、なでるような軽い力でも重ねたベースメイクをしっかり落とす「ビオレ メイクとろりん なで落ちジェル」を発売しました。軽い力でもメイクになじむ独自技術“やわらかメルティ処方”を採用し、ゴシゴシこすらなくても、なでるだけで、毛穴の奥に入り込んだメイクまでしっかり落とします。欧米では、オイルフリー処方で、滑らかで柔らかな肌に洗いあげる、毛穴洗浄効果に優れた、粉末、液体の2タイプの洗顔料「ビオレ ベイキングソーダ」を米国にて発売しました。アジアでは、UVから守るだけでなく、肌に刺激を与える大気汚染やほこりからも守る「ビオレUV アンチポリューション ボディーケアセラム」をタイで発売しました。
ヘアケア製品では、「エッセンシャル」を刷新し、傷んだキューティクルを補修してなめらかに整えてハンドブローだけで毛先まで毛流れがそろう髪に導く「キューティクルケアシャンプー」と「キューティクルケアコンディショナー」、もろくなったキューティクルの凹凸をうめて補強して補修する新発想のヘアトリートメント「エッセンシャル キューティクルエッセンス」を発売しました。また、ユニバーサルデザインの考え方にもとづく使いやすさと環境配慮を両立した「つめかえ用ラクラクecoパック」を開発し、「エッセンシャル」をはじめとするインバスヘアケア製品に採用、発売しました。欧米では、ご自身の髪色に合わせて自由に色をブレンドすることで仕上がりがカスタマイズできる「ジョンフリーダ ルートブラー カラーブレンディングコンシーラー」を発売しました。コンシーラータイプで、素早く髪の根元の色味を変えることができます。
当事業に係る研究開発費は、242億円であります。
※1:チューベロース多糖体
※2:チューベロース多糖体、ユーカリエキス、ショウキョウ(ショウガ根)エキス、グリセリン
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
人が本来持っている健康力を生かしたQOL(Quality of Life:生活の質)の向上を目指し、心と身体の両面からヘルスケア研究を進めています。
“ヒトの健康寿命の延伸に貢献する”という共通テーマのもと、当社は、弘前大学と産学連携の共同研究講座「アクティブライフプロモーション学研究講座」を開設しました。生涯にわたり“動けるからだづくり”を目的として、総合的なヘルスケア研究のさらなる強化、発展をめざします。
フード&ビバレッジ製品では、茶カテキン研究の新知見の成果から特定保健用食品では初めてとなる“脂肪を代謝する力を高め、体脂肪を減らすのを助ける”許可表示を取得し、「ヘルシア緑茶」を刷新しました。
サニタリー製品では、一枚吸収体の吸収機能・柔軟性の向上により快適性を高めた「ロリエ スーパースリムガード」を改良し、中国、タイ、インドネシアにて発売しました。
パーソナルヘルス製品では、歯ぐきのハレ、出血、ネバつき、口臭を伴う歯槽膿漏・歯肉炎を防ぐ「ディープクリーン撰 濃密クリーム薬用ハミガキ」を発売しました。独自の濃密クリーム化技術により、歯ぐきにピタッと密着し、すすぎ後も5種の薬用成分※3がとどまって、じっくり深く浸透します。
当事業に係る研究開発費は、132億円であります。
※3:抗炎症成分、血行促進成分、歯肉炎予防成分、殺菌成分、歯質強化成分
〔ファブリック&ホームケア事業〕
多様なニーズに応える家庭用製品から、高度な清浄・衛生(洗い上がり)が求められる業務用製品まで、幅広い分野での研究開発に取り組んでいます。
ファブリックケア製品では、超濃縮タイプの衣料用液体洗剤「ウルトラアタックNeo」を改良しました。独自開発した新酵素がエリ・ソデの密着汚れの原因であるタンパク質をより強力に分解し、頑固なエリ・ソデ汚れに効果を発揮します。
ホームケア製品では、スポンジが届かない部分の汚れを一気に落とすスプレータイプの食器用洗剤「キュキュットCLEAR(クリア)泡スプレー」を発売しました。新開発の浸透クラッシュ洗浄技術により、泡がよりスピーディーに汚れの奥に入り、スポンジでこすらなくても汚れをすばやく洗浄できます。
当事業に係る研究開発費は、81億円であります。
〔ケミカル事業〕
油脂科学、界面科学、高分子科学等における研究開発の成果をさらに深化させ、幅広い産業界の多様なニーズに対応した特徴あるケミカル製品を提供すべく、研究開発に取り組んでいます。
油脂製品では、油脂アルコールや三級アミンにおいて独自の触媒・プロセス技術開発を進めております。機能材料製品では、環境負荷低減に対応した付加価値製品の開発に努め、廃棄物や、エネルギー低減に寄与する、低温鋼板洗浄剤や鋳造用材料などの開発に取り組んでおります。スペシャルティケミカルズ製品では、これまで培ってきた顔料ナノ分散技術をさらに応用し、軟包装用フィルム基材への印刷に対して、環境負荷を低減した水性インクジェット用顔料インクを開発しました。
当事業に係る研究開発費は、91億円であります。
(1) 経営成績の分析
売上高は、前期に対して1.1%減の1兆4,576億円(為替変動の影響を除く実質3.2%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において、市場の伸長、新製品・改良品の発売及び販売促進活動のさらなる強化などにより、売り上げは伸長しました。海外では、アジアで為替変動の影響を除く実質で、前期を上回りました。ケミカル事業では、一部の対象業界での需要減の影響を受けましたが、天然油脂価格の上昇に対応した販売価格改定に努め、為替変動の影響を除く実質では、前期を上回りました。
利益面では、日本とアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果や石化原料の価格低下などにより、営業利益は1,856億円(対前期183億円増)、営業利益率は12.7%となり、税引前利益は1,834億円(対前期174億円増)となりました。当期利益は、1,279億円(対前期219億円増)となりました。
なお、報告セグメントの売上と営業利益の概況については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
|
(連結財政状態) |
|
|
|
|
|
前連結会計年度 2015年12月末 |
当連結会計年度 2016年12月末 |
増 減 |
|
資産合計(億円) |
13,111 |
13,383 |
272 |
|
負債合計(億円) |
6,191 |
6,468 |
278 |
|
資本合計(億円) |
6,920 |
6,915 |
(5) |
|
親会社所有者帰属持分比率 |
51.9% |
50.8% |
- |
|
1株当たり親会社所有者帰属持分(円) |
1,358.03 |
1,379.37 |
21.34 |
|
社債及び借入金(億円) |
1,205 |
1,206 |
1 |
|
(連結キャッシュ・フローの状況) |
|
|
|
|
|
通期 |
増 減 |
|
|
2015年12月期 |
2016年12月期 |
||
|
|
(億円) |
(億円) |
(億円) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,817 |
1,843 |
26 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(741) |
(886) |
(145) |
|
フリー・キャッシュ・フロー(営業活動+投資活動) |
1,075 |
957 |
(119) |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(208) |
(950) |
(743) |
資産合計は、1兆3,383億円となり、前連結会計年度に比べ272億円増加しました。主な増加は、棚卸資産139億円、有形固定資産328億円、主な減少は、現金及び現金同等物69億円、その他の流動資産142億円です。
負債合計は、前連結会計年度に比べ278億円増加し、6,468億円となりました。主な増加は、営業債務及びその他の債務101億円、その他の流動負債57億円、退職給付に係る負債191億円、主な減少は引当金93億円です。
資本合計は、前連結会計年度に比べ5億円減少し、6,915億円となりました。主な増加は、当期利益1,279億円であり、主な減少は、市場買付けによる自己株式の取得500億円、在外営業活動体の換算差額162億円、確定給付負債(資産)の純額の再測定161億円、配当金451億円です。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度の51.9%から50.8%となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,843億円となりました。主な増加は、税引前利益1,834億円、減価償却費及び償却費511億円、退職給付に係る負債の増減額200億円であり、主な減少は、棚卸資産の増減額174億円、未払費用を含むその他72億円、法人所得税等の支払額487億円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△886億円となりました。主な内訳は、定期預金の預入による支出116億円、有形固定資産の取得による支出746億円、無形資産の取得による支出51億円です。
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、957億円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△950億円となりました。主な内訳は、自己株式の取得による支出500億円、非支配持分への支払いを含めた支払配当金451億円です。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前連結会計年度末に比べ69億円減少し、3,030億円となりました。