当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当社グループが当四半期連結会計期間の末日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
注:以下、「実質」とは為替変動の影響を除く増減率を表示しています。また、数量等には製品構成差を含んでいます。
世界は新型コロナウイルス感染症の脅威から脱しつつあり、経済も緩やかに回復基調にあります。しかし、昨年来のインフレによりコストの高止まりの状況は続いており、経営環境は不透明な状況が続きました。
当社グループの主要市場である日本のコンシューマープロダクツ(トイレタリー及び化粧品)市場は、小売店の販売実績や消費者購入調査データによると、2023年1月から3月において前年同期を上回りました。
このような中、2023年2月に発表した「市況に依存しない事業体質への変革」、「戦略事業の強化とグローバル拡大」、「変化を先取りする急伸事業の実益化」という3つの経営方針のもと様々な取り組みをスタートさせました。
売上高は、前年同期に対して0.3%増の3,478億円(為替4.1%増、実質3.8%減(内訳:数量等3.4%減、価格0.4%減))となりました。営業利益は73億円(対前年同期157億円減)となり、税引前四半期利益は84億円(対前年同期172億円減)となりました。四半期利益は54億円(対前年同期134億円減)となりました。コンシューマープロダクツ事業はほぼ計画通りでしたが、ケミカル事業は市場の回復が遅れた影響等を受け計画を下回りました。
当第1四半期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。
注:[ ]内は前年同期の換算レート
セグメントの業績
販売実績
(億円、増減率%)
注:コンシューマープロダクツ事業は、外部顧客への売上高を記載しており、ケミカル事業では、コンシューマープロダクツ事業に対する売上高を含めています。地域別の売上高は、販売元の所在地に基づき分類しています。
売上高 対前年同期比分析
注:ケミカル事業の売上高は、セグメント間取引を含んでいます。
売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前年同期の47.5%から48.2%となりました。
コンシューマープロダクツ事業
売上高は、前年同期に対して0.9%増の2,653億円(為替3.2%増、実質2.3%減(内訳:数量等3.7%減、価格1.4%増))となりました。
感染症拡大が落ち着きを見せ、世界的に経済の正常化が進み緩やかに市場が回復しましたが、その足取りに力強さは見られません。特に中国市場は低迷が続きました。また、原材料価格は前年同期に比べて上昇しました。このような中、戦略的値上げの実施、戦略ブランドへの集中投資を計画通り進め、その成果が出始めました。
日本の売上高は、前年同期に対して1.9%減の1,631億円となりました。
アジアでは、売上高は5.3%減の556億円(実質12.0%減)となりました。
米州の売上高は、28.3%増の296億円(実質13.7%増)となり、欧州の売上高は、13.4%増の169億円(実質6.0%増)となりました。
営業利益は、原材料価格上昇の影響等があり、34億円(対前年同期98億円減)となりました。
当社は、〔ハイジーン&リビングケア事業〕、〔ヘルス&ビューティケア事業〕、〔ライフケア事業〕、〔化粧品事業〕を総称して、コンシューマープロダクツ事業としております。
〔ハイジーン&リビングケア事業〕
売上高は、前年同期に対し0.2%減の1,137億円(為替2.3%増、実質2.5%減(内訳:数量等5.8%減、価格3.3%増))となりました。
ファブリックケア製品は、売り上げは前年同期に比べて減少しました。衣料用洗剤で値上げの実施と改良品の発売が大きく貢献し、売り上げ、シェアを大きく伸ばしましたが、柔軟仕上げ剤は競合との激しい競争があり苦戦しました。
ホームケア製品は、日本では外出機会が増えたことで使用頻度が減り市場縮小の影響を受けましたが、食器用洗剤「キュキュット」はシェアを伸ばしました。
サニタリー製品は、前年同期を下回りました。生理用品「ロリエ」が、中国やインドネシアで好調に推移し、日本でも前年同期を上回りました。ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、インドネシアで配荷店の拡大やEコマースでの販売促進活動の強化により好調に推移しましたが、日本、中国で市場縮小等の影響を受け全体として売り上げは、前年同期を下回りました。
営業利益は、原材料価格上昇が大きく影響し、27億円(対前年同期41億円減)となりました。
〔ヘルス&ビューティケア事業〕
売上高は、前年同期に対して8.0%増の869億円(為替5.2%増、実質2.8%増(内訳:数量等1.3%増、価格1.5%増))となりました。
スキンケア製品は、売り上げは前年同期を上回りました。日本では、UVケア製品等のシーズン品の売り上げは、市場伸長を上回るとともにシェアも上昇しました。米州では、前年同期に発生した物流の混乱が解消され売り上げは伸長しました。
ヘアケア製品は、売り上げは前年同期を上回りました。日本では厳しい競争環境が続きました。欧米のヘアサロン向け製品は、米国の「ORIBE(オリベ)」がEコマースを中心に好調に推移し、「ゴールドウェル」も売り上げは順調に推移しました。
パーソナルヘルス製品は、外出機会が増えたことで前年同期に比べて市場が縮小し、売り上げは減少しました。
営業利益は、58億円(対前年同期4億円減)となりました。
〔ライフケア事業〕
売上高は、前年同期に対して4.9%増の128億円(為替3.0%増、実質1.9%増(内訳:数量等2.8%増、価格0.9%減))となりました。
業務用衛生製品は、日本では市場が回復し、外食産業や宿泊施設等に向けた製品の需要が高まり、売り上げは伸長しました。米国では対象業界が伸長し、売り上げは前年同期を上回りました。
健康飲料は、特定保健用食品「ヘルシア」の売り上げが減少しました。
営業利益は、6億円(対前年同期4億円減)の損失となりました。
〔化粧品事業〕
売上高は、前年同期に対して8.0%減の518億円(為替2.1%増、実質10.1%減(内訳:数量等8.0%減、価格2.1%減))となりました。
日本では市場が回復してきました。このような中、「KANEBO」や「KATE」等のグローバル戦略ブランド「G11」が好調に推移しましたが、構造改革等の影響で売り上げは前年同期を下回りました。中国では、「フリープラス」の新製品発売前の出荷抑制等により売り上げは大きく減少しました。欧州では、インフレによる消費の冷え込み等により売り上げは前年同期を下回りました。
営業利益は、45億円(対前年同期48億円減)の損失となりました。
ケミカル事業
売上高は、前年同期に対して1.0%減の932億円(為替6.4%増、実質7.4%減(内訳:数量等2.0%減、価格5.4%減))となりました。
油脂製品では、天然油脂価格の下落に伴う販売価格の改定と海外における顧客の在庫調整の継続が影響し、売り上げは減少しました。
機能材料製品は、需要停滞の影響を受けた分野がありましたが、原材料価格上昇に伴う販売価格改定の寄与もあり、ほぼ前年並みの売り上げとなりました。
情報材料製品では、ハードディスクや半導体関連分野の需要の低迷により、売り上げは減少しました。
営業利益は、市場の低迷による需要の減少と市場価格の下落に伴う油脂製品の利幅の縮小が影響し、41億円(対前年同期58億円減)となりました。
資産合計は、前連結会計年度末に比べ610億円減少し、1兆6,654億円となりました。主な増加は、棚卸資産108億円であり、主な減少は、現金及び現金同等物515億円、営業債権及びその他の債権223億円です。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ432億円減少し、6,878億円となりました。主な減少は、その他の流動負債136億円、営業債務及びその他の債務88億円です。
資本合計は、前連結会計年度末に比べ178億円減少し、9,776億円となりました。主な増加は、在外営業活動体の換算差額96億円、四半期利益54億円であり、主な減少は、配当金349億円です。
なお、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末の56.3%から57.1%となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、△28億円となりました。主な増加は、営業債権及びその他の債権の増減額254億円、減価償却費及び償却費221億円、税引前四半期利益84億円、主な減少は、営業債務及びその他の債務の増減額137億円、法人所得税等の支払額111億円、棚卸資産の増減額79億円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△151億円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出130億円です。
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、△179億円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△370億円となりました。主な内訳は、非支配持分への支払いを含めた支払配当金337億円です。なお、2023年3月に借入金400億円を返済し、適正な資本コスト率の維持及び成長投資のための財務基盤の強化を目的に、同額の借り入れを行いました。その借り入れのうち200億円については、SPTs(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)の達成状況に応じて金利が変動するサステナビリティ・リンク・ローンを利用しています。
当第1四半期末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前連結会計年度末に比べ515億円減少し、2,168億円となりました。
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は、157億円です。
現時点では、中国等の市場回復やインバウンド需要等、経済の回復が予想されます。このような中、戦略的値上げを積極的に実施するとともに、高付加価値・高収益商品の比率アップ、及び戦略ブランドへの集中投資を進めていきます。さらに、効果的に資本を投下することでEVA(経済的付加価値)を拡大しながら公表数値の達成を目指していきます。
連結業績予想の数値については、2023年5月10日公表の「2023年12月期 第1四半期決算短信」を参照ください。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。