第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、高品質・高使用価値の製品・サービスを主にフードビジネス業界へ提供することを通じ、「取引先とユーザー」のお役に立ち、「株主と会社」に利益をもたらし、「社員とその家族」を幸せにすると同時に「地域社会」に貢献し、社会に信頼され、発展する企業を目指しております。これを「四者共栄」と一言で表しております。この「四者共栄」を実現するとともに企業の社会的責任を果すため、「品質第一主義」と「真の全員参加」の経営を行い、常に四者の満足を追求し、行動いたします。

① 品質第一主義の経営(製品品質・サービスの質・企業の質)…高品質・高使用価値の製品・サービスでお客様にお応えすることは勿論のこと、地域環境・地球環境保全に努めるとともに、業務や企業のあり方においても品質を第一とし、社会進歩に役立つ経営を行います。

② 真の全員参加の経営…高品質・高使用価値の製品・サービスの提供や高い質の業務・経営を行い、社会的責任を果すことを保証するためには、お客様と社会のために何ができるか、何をしなければならないかを社員一人ひとりが主体的に考え、それができる仕組みを作ってまいります。

お客様の満足と社会からの信頼は社員の働き甲斐でもあります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、長期目標として、業務用洗剤洗浄剤業界で、「経営の質、業界No.1」企業となる事を目指しております。その目標を達成するため、中期経営計画「NIP Q60」(Niitaka Innovation Plan, Quality 60)を策定しております。

中期経営計画の主要な方針は以下のとおりです。

① 利益を伴った成長

将来の持続的な事業成長を可能とするため、経営効率を高め経営基盤を強化します。

② 事業分野の拡大

新事業などの新たな分野へ進出し、将来に向けて成長し続ける企業を実現します。

 

(3)目標とする経営指標

主な経営指標として、売上高、営業利益、ROE(自己資本当期純利益率)を採用しております。当社グループは、競争力の強化と経営の効率化を図ることにより、営業利益率の向上に努めてまいります。売上高、営業利益は、製品とサービスの質に加え、あらゆる業務の質を追求した活動の結果として、位置づけております。

引き続き、株主や投資家に満足いただけるよう、株主資本の運用効率を示す指標であるROEの維持向上に努めてまいります。また、当連結会計年度におけるROEは10.4%で前期比1.7%増となりましたが、今後も安定的に10%以上とすることを目標としてまいります。

 

(4)課題と対処方針並びに具体的な取り組み状況等

当社グループが主に事業展開するフードビジネス業界においては、少子高齢化に伴い市場規模が横ばいで推移しており、そのことを前提に戦略を構築しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で戦略の見直しが必要になっております。飲食業においては「三密」を避けた営業形態やテイクアウト需要への対応等の課題があり、その成否は当社の洗剤洗浄剤の売上に少なからず影響を与えます。しかしながら、顧客の課題解決に応えられる製品やサービスを開発し提案できれば、この変化をシェア拡大につなげることができると考えております。

一方で、新型コロナウイルス感染症による影響を受けなかったフードビジネス、あるいは逆に業績が伸長したフードビジネスもあります。このような業界への営業強化にも取り組んでまいります。

今後も、社会の実態や制度面での変更等を注視し、食品安全への貢献や環境影響の低減等に対応しつつ業績の伸長に努めてまいります。これらの課題は基本的には現行の中期経営計画「NIP Q60」に沿ったものでありますが、感染症によって生まれた新たな課題にも積極的に取り組んでまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他、投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を以下に記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合には迅速かつ的確な対応に努める方針であります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

(1)特定の市場への依存について

当社グループは、主には業務用洗剤・洗浄剤・除菌剤、医薬部外品、固形燃料の製造と食品包装用ラップ、ボディソープ等の仕入を行い、これら製商品を食品卸会社、食品包装資材卸会社等を通じて飲食店、旅館、食品工場、食品スーパー等のフードビジネス業界に販売しております。なお、子会社株式会社ユーホーニイタカ及びスイショウ油化工業株式会社は、ビルメンテナンス業界へ、また尼多咖(上海)貿易有限公司は、中国国内のフードビジネス業界へ製品の販売をおこなっておりますが、子会社の売上高合計のグループ全体の売上高に占める割合は10%以下であります。

また、当社グループは、各地の委託会社を通じてフードビジネス業界向けに食器洗浄機のメンテナンスサービスや衛生管理支援サービスを提供しております。

したがって、当社グループが取扱っている製商品・サービスは、大部分がフードビジネス業界を対象としたものであり、フードビジネス業界における業務用洗剤等に対する需要動向、価格動向、既存業者との競合の状況、新規業者の参入状況により、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

これに対して当社グループは、単にフードビジネス業界内のシェアを上げるだけではなく、業界内の各種業態におけるシェアをバランスよく獲得してリスク分散を図ります。加えてフードビジネス業界以外のこれまで販路を持たなかった新たな分野への進出を図り、リスクの最小化を図ってまいります。

(2)原材料価格の高騰について

当社グループが製造販売する洗剤・洗浄剤の原材料は、石油等の鉱物資源及び天然の油脂等に由来するものの比率が高くなっております。これら資源の価格は、新興国における需要増、投機的な資金の流入、国際紛争等による供給量の減少及び為替の変動等によって高騰するリスクを抱えており、これにより当社グループの利益が減少する可能性があります。これに対して当社グループは、付加価値の高い製品開発を進めることで原材料価格の上昇に対する耐性を付けるとともに、生産性の向上やコストダウンによって原価の圧縮に努めております。

(3)法的規制について

当社グループの取扱製商品においては、その一部が食品添加物もしくは医薬部外品に該当する他、毒物及び劇物取締法上の毒劇物に該当する製品も一部製造しております。また、固形燃料は消防法上の危険物に該当しております。これらにより、当社グループは、食品衛生法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、毒物及び劇物取締法、消防法による規制を受けております。また、環境保護に関連して下水道法、水質汚濁防止法、大気汚染防止法、騒音規制法、振動規制法、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律等の各種法令や当社グループの工場が所在する地域の各地方自治体と締結した公害防止協定による規制を受けております。従って、これら法的規制の改正、又は新たな法的規制の制定等により、当社グループの業績又は今後の事業展開が影響を受ける可能性があります。

(4)品質問題による業績の悪化について

当社グループでは、経営方針である「品質第一主義」のもと、品質管理を徹底しております。しかしながら、当社グループの取扱製商品において、重大な品質トラブルが発生した場合には、当該トラブルに対応するための費用負担や当社グループに対する評価の低下から、当社グループの業績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

(5)法令等の違反による業績の悪化について

当社グループでは内部統制システムの基本方針を定め、法令に留まらず様々な社会的規範の順守を徹底しております。しかしながら、法令への理解不足や順法意識の希薄化等によって違反が発生した場合、会社として厳しい社会的制裁を受け、業績の悪化につながる可能性があります。

 

(6)自然災害について

当社グループにとって、大きなリスクのひとつに地震リスクがあります。生産拠点は東西の2拠点制をとり、万が一、一拠点の生産活動が大きな影響を受けても補完ができるようにしておりますが、大規模な地震により、操業が中断するような場合には、生産活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(7)取引先の信用リスクについて

当社グループは数多くの取引先と取引を行っており、リスク分散を図っております。また、取引先の信用情報等を入手し、取引先のリスクに備えております。しかし、倒産のような予期せぬ事態により債権回収に支障が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8)中国子会社について

当社グループは、中国で中国国内のフードビジネス業界向けに製品の製造販売及び日本向けに製品の製造を行っておりますが、今後予期しない相手国の政治的、経済的事情および自然災害等による影響を受け、当社グループの業績又は今後の事業展開が影響を受ける可能性があります。これに対して当社グループは、現地における優秀な人材の確保と育成を進めるとともに、中国各省に所在する代理店や日系企業とのネットワーク等を利用しつつ、いち早く正確な情報を入手し、的確に対応できるような体制づくりに努めております。

(9)感染症の影響について

当社グループは、飲食店、旅館、食品工場、食品スーパー等の顧客に製品を購入していただいております。新型コロナウイルス感染症の拡大で、外出の自粛要請等の措置がとられた場合、これら顧客の事業に大きな影響を与えることが明らかになりました。その結果として、当社グループの製品の出荷量にも著しい影響を与える可能性があります。これに対して当社グループは、感染予防に資する製品や情報の提供によって顧客の事業に対する応分の貢献を行い、自社の業績への影響を最小化できるよう努めてまいります。一方で、感染症の影響は当社グループの業務にも及ぶ可能性があります。政府や都道府県の要請を受け、各種予防策の実施に努めておりますが、移動制限による業務の遅延や従業員の感染による工場を含む事業所の一時的閉鎖によって事業の停滞を招く可能性があります。これに対して当社グループでは、感染者が出た場合の代替要員の育成や生産の自動化等の施策を進め、生産の停滞等を回避するよう努めてまいります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善に伴い緩やかな回復基調にありましたが、米中貿易摩擦の深刻化に加え、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって経済活動の急速な停滞が生じ、先行きは極めて厳しい状況が続くと見込まれております。

このような環境下、フードビジネス業界の多様化するニーズに対応し、洗浄力に優れコストパフォーマンスのよい食器洗浄機用洗浄剤や感染症予防に貢献できる除菌用アルコール製剤等の販売、衛生サービス等の提供に努めてまいりました。

これらの活動の成果に加え、新型コロナウイルス感染症の影響で1月末からアルコール製剤の売上が大きく伸長したことにより、感染拡大による国内外の経済活動減速に起因するマイナス影響をある程度相殺することができました。

これにより、当連結会計年度の売上高は、177億2千3百万円(前期比 1.3%増)となりました。

利益につきましては、売上増加に加え、原材料費率が低下したことや様々なコスト削減施策が順調に進んだこと等により、営業利益は、16億1千7百万円(同39.3%増)、経常利益は、15億7千1百万円(同 30.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、10億5千8百万円(同 28.6%増)となりました。

当社グループは、業務用の化成品事業を行っており、単一セグメントであるため、セグメント別の情報はありません。当社グループ製造品及び仕入商品等の売上高は、次のとおりであります。

 

<当社グループ製造品>(業務用洗剤・洗浄剤・除菌剤・漂白剤・固形燃料等)

新型コロナウイルス感染症の影響により感染予防に役立つ製品への需要が急速に高まり、除菌・消毒用アルコール製剤の売上が増加しました。一方で、緊急事態宣言の発令を受けて飲食業界やホテル業界の休業等の影響を受けた結果、除菌・消毒用アルコール製剤以外の洗剤洗浄剤や固形燃料等の売上が減少しました。なお、中国子会社においては年明けより同感染症によって工場の操業や営業活動の休止を余儀なくされましたが、通期では当社グループの売上高伸長に一定の貢献を果たしました。

その結果、当連結会計年度の当社グループ製造品売上高は、139億1千5百万円(前期比 2.8%増)となりました。

 

<仕入商品等>

当連結会計年度の売上高は、38億7百万円(同 3.6%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金といいます。)の期末残高は、前年同期より2億6千8百万円増加し、22億9千4百万円となりました。主な内訳は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、17億1百万円(前期比41.2%増)となりました。主には税金等調整前当期純利益が15億8千2百万円、減価償却費が5億8千2百万円あった一方で、たな卸資産の増加額が2億6千7百万円、法人税等の支払額が2億8千4百万円あったことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、9億3千4百万円(前期比39.8%減)となりました。主には有形固定資産の取得による支出が7億7千1百万円、無形固定資産の取得による支出が3億6千9百万円あった一方で、保険積立金の解約による収入が2億4千1百万円あったことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、4億6千4百万円(前期は4億5千9百万円の収入)となりました。主には長期借入金の返済による支出が2億9千5百万円、配当金の支払額が1億5千3百万円あったことなどによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、業務用の化成品事業を行っており、単一セグメントであるため、セグメント区分に変えて品目別で記載しております。

イ.生産実績

当連結会計年度における品目別生産実績は次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

前年同期比(%)

自社製造品(千円)

13,158,698

103.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

ロ.受注実績

該当事項はありません。

ハ.商品仕入実績

当連結会計年度における品目別商品仕入実績は次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

前年同期比(%)

仕入商品等(千円)

3,016,693

94.9

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

ニ.販売実績

当連結会計年度における品目別販売実績は次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

前年同期比(%)

自社製造品(千円)

13,915,777

102.8

仕入商品等(千円)

3,807,403

96.4

合計(千円)

17,723,180

101.3

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)」に記載したとおりであります。

連結財務諸表の作成にあたっては、貸倒引当金、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行なっております。これらの見積りは、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法に基づき行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.財政状態及び経営成績

a.財政状態

前連結会計年度末と比較して総資産は6億7千7百万円増加し、純資産は8億5千2百万円増加しました。この結果、自己資本比率は2.6ポイント増加し59.4%となりました。増減の主なものは次のとおりであります。

流動資産では、現金及び預金が2億6千8百万円、電子記録債権が2億5千3百万円、商品及び製品が2億2千万円それぞれ増加し、受取手形及び売掛金が1億5千3百万円減少しております。

固定資産では、建物及び構築物が5億2千6百万円、機械装置及び運搬具が3億3千万円それぞれ増加し、建設仮勘定が7億5千6百万円減少しております。

流動負債では、未払法人税等が2億5千8百万円増加し、支払手形及び買掛金が1億7千4百万円減少しております。

固定負債では、長期借入金が2億9千5百万円減少しております。

 

b.経営成績

(売上高)

売上高は、飲食業界やホテル業界の休業等により洗剤洗浄剤や固形燃料等の売上は減少したものの、新型コロナウイルス感染症の影響による感染予防需要の高まりから除菌・消毒用アルコール製剤の売上が大きく伸長したため、前連結会計年度より2億3千2百万円増加し、177億2千3百万円となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価は、原材料価格の低下や生産現場における業務の効率化が順調に進んだこと等により、前連結会計年度より2億7百万円減少し、102億1千4百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は、経費削減施策への取り組みが成果を生んだことに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として行った販売活動の自粛等により、前連結会計年度より1千6百万円減少し、58億9千1百万円となりました。

(営業外損益)

営業外収益は、為替差益の減少等により、前連結会計年度より2千3百万円減少し、8千万円となりました。営業外費用は、貸倒引当金繰入額等により、前連結会計年度より6千7百万円増加し、1億2千6百万円となりました。

(特別損益)

特別利益は、保険解約返戻金等により、前連結会計年度より4千6百万円増加し、5千2百万円となりました。特別損失は、投資有価証券評価損や子会社株式評価損等により、前連結会計年度より4千1百万円増加し、4千2百万円となりました。

 

ロ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営指標として、売上高、営業利益、ROEを重視しております。競争力の強化と経営の効率化を図ることにより、営業利益率の向上に努めるとともに、株主資本の運用効率を示す指標であるROEの維持向上に努めてまいります。当連結会計年度におけるROEは10.4%で前期比1.7%増となりましたが、今後も安定的に10%以上とすることを目標としてまいります。

 

2019年5月期

2020年5月期

増減

売上高

17,490百万円

17,723百万円

+232百万円

営業利益

1,161百万円

1,617百万円

+456百万円

営業利益率

6.6%

9.1%

+2.5%

ROE

8.7%

10.4%

+1.7%

 

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

イ.キャッシュ・フローの状況

「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

ロ.資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、主に営業活動から得られる自己資金及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。設備投資等の長期資金需要につきましては、金融機関からの長期借入を基本としており、他方、短期の運転資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は18億5千万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は22億9千4百万円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度における研究開発費は、総額304百万円となっております。

当社グループの研究開発は、当社製品に関しましては主に当社が、子会社である株式会社ユーホーニイタカ並びにスイショウ油化工業株式会の製品に関しましては当社のサポートのもと、両子会社が合同で担っております。

当社の体制は各種製品の開発を行う技術部製品開発一課、製品開発二課、並びに基礎研究を担う基盤技術研究室にて構成しております。また、子会社につきましては両社の合同開発チームをスイショウ油化工業株式会社内に置き、製品開発にあたっております。

研究開発テーマはマーケティング部門起案、又は、営業部門を通じてお客様から寄せられるご要望などから選択し、決定しております。

新製品の開発以外では、法令の改正に合わせて製品の改良にも取り組みました。特に、毒物及び劇物取締法が改正され、いくつかの原料が劇物指定されることに伴い、それらを用いている当社製品も劇物に指定されることが見込まれたため、代替原料による処方改良を探索し、性能を落とすことなく非劇物となるように処方改良を進めました。これによって、従来からご使用いただいているお客様にご不便やお手間をおかけすることなく製品の切り替えを完了いたしました。

また、当連結会計年度は前年度に引き続き多くの台風被害がありました。これらに対するお客様のサポートのため、浸水被害後の営業再開に向けた店舗・設備等の洗浄、除菌方法のご提案やご指導などを行いました。

さらには世界を震撼させた新型コロナウイルスの発生があり、当社においても一時、研究開発活動を中断せざるを得ない状況となりました。そのような状況下でも、アルコール製剤や除菌洗浄剤、ハンドソープなどの使用方法等に関するお問い合わせに対して、政府や関係官庁の発信情報に基づき、多くのお客様へ正確な情報を提供することにより、衛生管理の向上に資する活動も行いました。

当連結会計年度の主な研究開発成果は次のとおりであります。

 

(1)水流式フォーマー用延長ノズル

食品工場やスーパーマーケットなどの洗浄作業で最も時間と労力を要する床洗浄を楽に、短時間で実施するためのアクセサリーです。

・従来のように洗浄剤溶液をバケツで撒いてブラシでこすり洗いする必要がなく、洗浄作業負荷の軽減、ひいてはコストダウンに寄与することができました。

(2)法令対応(毒物及び劇物取締法改正(対象物質の追加))

除菌洗浄剤類及び酸性洗浄剤類の処方変更を行いました。

劇物指定されると保管や輸送、売買、取扱い時の管理が煩雑になります。非劇物化により、煩雑な管理を不要としました。

(3)第70回 工業技術賞受賞(対象製品:ケミファインクイックすすぎ)

ケミファインクイックすすぎはアルカリ性の油脂汚れ用洗浄剤です。先にご紹介した水流式フォーマーと同延長ノズルと組み合わせて使用することにより、スーパーマーケットのバックヤードや食品工場の床を、ブラシでごしごしこすることなく、洗浄剤希釈液の散布~5分程度放置~水道水ですすぐだけできれいにすることができるため、洗浄作業の負荷を大きく低減することができます。また、洗浄時には豊かな泡立ちがありながら、すすぎ時には泡がさっと消えるため、トータルの洗浄作業時間の低減にも大きく貢献することができます。

床が汚れた厨房や食品工場では、滑りによる転倒事故が労災の上位に挙がっており、ケミファインクイックすすぎをご使用いただくことで職場の安全向上にも寄与します。

・今回、このような特徴を持ったケミファインクイックすすぎの技術が評価され、一般社団法人大阪工研協会主催の第70回工業技術賞を受賞しました。

この賞は、工業に関する研究や発明、ならびに現場技術の進歩改善に大きな成果を上げた技術者に贈られる歴史ある賞です。

当社は第66回のセキュアコール(食品添加物アルコール製剤)、第67回のローヤルサラセン(食器、野菜・果物用洗剤)、第68回のサニプラン強力除菌メタルガード(洗浄機用洗浄剤)、第69回のノロスター(食品添加物アルコール製剤)に続く5年連続の受賞となりました。