第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調が継続しました。一方、米国の保護主義的な政策に起因する通商問題や金融資本市場の変動などが景気の下振れリスクとして懸念されており、先行きの不透明感は高まっている状況です。

当社グループの経営成績については、売上高は主力の国内塗料事業で前年同期を下回ったことから、556億4千万円(前年同四半期比 0.3%減)、営業利益は原材料価格高騰により押し下げられ、46億8千万円(同 4億6千万円減)、経常利益は前年同期に比べて製品補償引当金繰入額が減少するなどして、47億7千万円(同 1億7千万円減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は29億8千2百万円(同 5億8千2百万円減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

[国内塗料事業]

主力の構造物分野では鉄骨需要を中心に堅調に推移しましたが、建材分野では需要が低調に推移し、売上は減少しました。また、原材料価格の高騰により、各塗料分野の利益は大きく押し下げられました。これに対応した製品価格改定の効果は拡大し、収益性の改善は更に進んでおりますが、当セグメント全体の業績としては減収減益となりました。

この結果、売上高は403億5千3百万円(前年同四半期比 0.9%減)、営業利益は24億2千2百万円(同 4億4千3百万円減)となりました。

 

[海外塗料事業]

東南アジア市場では主力のタイにおいて自動車部品分野の需要が堅調に推移し、売上は増加しました。一方、北中米市場では主要取引先の減産影響等により、自動車部品分野の売上が減少しました。利益面では、北中米市場における高収益品の売上減少等により前年同期を下回り、当セグメント全体の業績としては増収減益となりました。

この結果、売上高は59億8千4百万円(前年同四半期比 1.6%増)、営業利益は8億8千7百万円(同 1億8千8百万円減)となりました。

 

[照明機器事業]

蛍光灯分野では市場の縮小が継続しておりますが、商業施設における改装需要の高まりから照明工事の受注が増加し、売上はわずかに増加しました。利益面では、製造原価や販売管理費の低減に努めたことで前年同期を上回り、増収増益となりました。

この結果、売上高は67億6千8百万円(前年同四半期比 0.0%増)、営業利益は8億5千4百万円(同 1億2千4百万円増)となりました。

 

[蛍光色材事業]

顔料分野では売上は前年同期並みを維持し、塗料分野等の加工品では国内市場において需要が堅調に推移し、売上は増加しました。利益面では、原材料価格高騰の影響を強く受けたことで前年同期を下回り、増収減益となりました。

この結果、売上高は9億7千2百万円(前年同四半期比 2.0%増)、営業利益は5千8百万円(同 4千3百万円減)となりました。

 

[その他事業]

売上高は15億6千1百万円(前年同四半期比 4.7%増)、営業利益は2億5千2百万円(同 7千万円増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の総資産は784億5千5百万円となり、前連結会計年度末と比較して22億9千9百万円の増加となりました。流動資産は357億4千9百万円で前連結会計年度末と比較して23億1千7百万円の増加となりましたが、これは現金及び預金の増加13億9千6百万円、受取手形及び売掛金の増加2億2千4百万円、たな卸資産の増加1億5百万円、その他の増加5億7千9百万円が主因であります。固定資産は427億5百万円で前連結会計年度末と比較して1千7百万円の減少となりましたが、これは有形固定資産の減少2億4千1百万円、無形固定資産の減少4千9百万円、投資その他の資産の増加2億7千3百万円が主因であります。

負債は337億4千4百万円となり、前連結会計年度末と比較して9億3千8百万円の増加となりました。流動負債は273億7千5百万円で前連結会計年度末と比較して9億3千6百万円の増加となりましたが、これは支払手形及び買掛金の増加3億5千万円、短期借入金の増加18億3千6百万円、未払法人税等の減少6億1千万円、その他の減少5億1千1百万円が主因であります。固定負債は63億6千8百万円で前連結会計年度末と比較して2百万円の増加となりましたが、これは繰延税金負債の増加1億6千9百万円、リース債務の減少1億3千8百万円が主因であります。

純資産は447億1千万円で前連結会計年度末と比較して13億6千1百万円の増加となりました。これは利益剰余金の増加22億6千万円、自己株式の増加4億3百万円、その他有価証券評価差額金の減少2億8千9百万円、退職給付に係る調整累計額の減少3億7千9百万円が主因であります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」といいます。)

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えています。

ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。

そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。

2.基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、昭和4年に島津、三菱、大倉の共同出資により設立された企業であり、今日まで塗料製造を基軸とした事業活動を営んでまいりました。

現在、当社及び当社グループは、塗料、蛍光色材及び照明機器の製造販売を主な事業領域としておりますが、当社グループの企業価値の主な源泉は、「国家社会の繁栄に奉仕し得る将来性ある企業足るべし」という創業精神のもとに、永年に亘ってお届けしている各種製品の品質・性能とサービスが築いたブランド力、顧客との信頼関係にあると考えております。特にコア事業である塗料事業におきましては、起業の礎となった錆止め塗料「ズボイド」をはじめ、市場から絶大な支持を得てまいりました防食塗料、その他の独創的な塗料技術は、地球環境や資源を護り、広く社会の繁栄、豊かな暮らしの実現に貢献し得たものと自負いたしております。このような創業以来の当社及び当社グループの取組みの積み重ねが企業文化、あるいは「DNT」ブランドとして結実し、現在の企業価値の源泉になっており、今後も企業文化の継続発展を通して当社の社会的存在意義を高めることが、結果として企業価値及び株主共同の利益の最大化につながるものと考えております。

当社グループの経営戦略の基本命題は、コアビジネスである塗料事業の継続的成長を図り、市場の好・不調に影響されることの少ない高収益事業とすることにあります。しかしながら、国内市場の構造変化、海外市場の急速な変貌、更には原油、ナフサ価格、為替相場変動に起因する塗料用原材料価格高騰の影響等により、企業価値・株主共同の利益の確保・向上は容易ではありません。そのため、より強固な企業体質を構築する必要があります。具体的には、

① 国内塗料事業の高付加価値化

② 海外塗料事業の積極拡大

③ 新たな収益源事業の育成・強化

を必達目標として掲げ、経営基盤の整備とともに地球環境保全活動、適切な情報開示、社会貢献活動など企業の社会的責任を誠実に果たしてまいります。

また、株主、顧客、従業員及び社会全体から「存在価値のある企業」として認められるには、コーポレート・ガバナンスの充実・強化が経営の最重要課題の一つであると考えております。そのために、当社は、金融庁と東京証券取引所が上場企業の企業統治の指針としたコーポレートガバナンス・コードの主旨を踏まえた「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を制定し、持続的成長と中長期的な企業価値の向上のために、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方とその枠組み、運営に係る方針を定めて充実・強化を図っております。また、社外取締役や監査役制度により経営監視機能を強化・充実し、決算や経営施策等の情報開示を適時且つ正確に行うなど、透明性の高い企業経営の実現に向けて努力しております。

当社は経営理念「当社は、新しい価値の創造を通じて地球環境や資源を護り、広く社会の繁栄と豊かな暮らしの実現に貢献できる企業を目指します」のもと、グループ一丸となって、広く社会にとって有用な商品・サービスを提供し、消費者・顧客の満足と信頼を獲得することが、歴史と伝統ある島津系・三菱系企業の一員としての使命であると認識し、今後とも様々なステークホルダーと良好な関係を維持・発展させて経営基盤を強化することで、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を図ってまいります。

3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組

当社は、平成26年4月24日開催の当社取締役会において、「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」(以下、「原プラン」といいます。)の継続を決議し、同年6月27日開催の第131期定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただきました。原プランの有効期間は、平成29年6月29日開催の第134期定時株主総会終結の時までであることから、当社では、株主共同の利益及び企業価値の維持・向上の観点から、当社を取り巻く事業環境、情勢変化等も踏まえ、更なる検討を加えました結果、同年4月26日開催の当社取締役会において、原プランを一部変更したうえで、「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」を継続することを決議し(以下、継続する「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」を「本プラン」といいます。)、同年6月29日開催の第134期定時株主総会において株主の皆様にご承認をいただきました。

本プランは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付け、又は公開買付けに係る株券等の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行う者を対象者として、当社株券等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要且つ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するためのものであります

大規模買付者があらかじめ定めるルールを遵守しない場合、又は当該大規模買付等が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものであると認められ、且つ対抗措置の発動を相当と判断する場合、当社取締役会の決議に基づき発動する対抗措置としては、原則として新株予約権の無償割当てを行うこととします。ただし、かかる判断に当たっては、当社取締役会から独立した独立委員会の勧告を最大限に尊重します

なお、本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社のホームページ掲載の平成29年4月26日付プレスリリース「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について」( http://www.dnt.co.jp/japanese/ir/library/file/other/news20170426.pdf )をご参照ください。

4.基本方針にかかる取組みについての当社取締役会の判断及びその判断にかかる理由

本プランは、大規模買付者が基本方針に沿う者であるか否かを株主の皆様及び当社取締役会が適切な判断をするにたり、十分な情報及び時間を確保する為に定めるものであり、特定の者による大規模買付行為を一概に拒絶するものではありません

本プランの有効期間は3年間としていますが、有効期間満了前であっても株主総会で変更又は廃止できることとし、株主の皆様の意思が反映される仕組みになっております

また、対抗措置の発動は、当該大規模買付等が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものであると判断される場合など、あらかじめ定められた合理的且つ客観的要件を充足する場合に限定されるとともに、その発動に当たっては、独立委員会の中立的な判断を重視することとしており、当社取締役会の恣意的判断を排除しております。更に、発動する対抗措置については、あらかじめその内容を株主の皆様に適時に情報開示を行うこととしております

したがって、当社取締役会は、前記3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容は基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則を充足しており、当社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の金額は、12億1千3百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。