(1)業績
当期における世界経済は、アメリカの利上げの影響、中国経済の減速やその他新興国経済の先行き不安、地政学的リスク等が懸念されましたが、緩やかに回復しました。わが国経済は、設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調が続きました。
当社グループの連結業績につきまして、国内は、消費の本格的回復にはいたらず、建築用塗料等の需要も伸び悩み、売上は前年並みにとどまりました。一方で、トータルコスト低減に努めた結果、利益は増加しました。海外は、インドにおいては、引き続き国内経済の成長が進展したことにより、塗料需要が増加し、業績拡大が続きました。一方、アジアにおいては、経済成長の減速や自動車生産の減少などの影響を受け、業績は低調に推移しました。アフリカ及びその他セグメントの地域においては、南アフリカ及び近隣諸国経済の低迷などの影響により、業績は前年を下回りました。また、海外全般において、為替換算の影響を大きく受けました。これらの結果、海外全体での売上は前年を下回りました。このほか、インドにおいて固定資産売却益を計上しました。
これらの結果、当期の連結業績は、売上高は3,281億18百万円(前期比6.1%減)、営業利益は347億72百万円(前期比10.1%増)、経常利益は397億14百万円(前期比5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は283億43百万円(前期比38.9%増)となりました。
各セグメントの状況は以下のとおりであります。
① 日本
自動車分野では、新車用分野で自動車生産台数は前年を下回りましたが、塗料輸出等の増加もあり、売上は横ばいで推移しました。船舶分野では造船市場の回復と拡販に努めたことにより、売上は大きく伸長しました。建築分野、防食分野では、設備投資の持ち直しもあり、市況に回復の兆しが見え始めたものの本格的な回復にはいたらず、売上は前年並みにとどまりました。また、工業分野、自動車分野(補修用)では、市況が低迷し、売上は前年並みの水準にはいたりませんでした。これらにより、当セグメント全体の売上は前年並みにとどまりました。一方、原材料価格の下落に加え、トータルコスト低減に努めた結果、利益は増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,553億67百万円(前期比0.9%増)、経常利益は214億69百万円(前期比20.9%増)となりました。
② インド
自動車分野では、自動車生産台数の増加が続くなか、さらなるシェアの拡大に努めました。また、建築分野においても、国内経済の成長による需要拡大が継続するなか、特に需要期にかけて販売活動の促進に取り組みました。これらの結果、現地通貨ベースでは業績は大きく拡大しました。しかしながら、円貨ベースでの業績は、為替換算による押し下げの影響を受けました。
これらの結果、当セグメントの売上高は658億円(前期比5.4%減)、経常利益は91億95百万円(前期比17.9%増)となりました。
③ アジア
タイにおいては、自動車生産に本格的な回復の動きはみられず、需要低迷が続きました。また、インドネシアにおいても、国内経済の低迷による自動車生産台数の減少の影響を受けました。中国においては、年度後半に小型車への優遇税制の導入等もあり、自動車分野での売上は回復の動きがみられたものの、建設機械需要の低迷などにより中国全体での売上は減少しました。一方、ローカル自動車メーカー向けのシェア拡大により持分法投資利益が増加しました。このほか、為替換算の影響も受け、アジア全体での業績は前年を下回りました。なお、平成24年度に株式を取得したインドネシアの、PT.KANSAI PRAKARSA COATINGSののれんの償却を引き続き計上しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は588億97百万円(前期比11.1%減)、経常利益は76億51百万円(前期比7.7%減)となりました。
④ アフリカ
南アフリカ及び近隣諸国の経済が低迷するなか、引き続き販売活動の促進に努めたものの、売上は現地通貨ベースでわずかに減少しました。加えて、販売促進費投入等の影響が収益を圧迫するとともに、為替換算の影響を大きく受け、業績は低調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は292億51百万円(前期比26.0%減)、経常損益はのれんの償却を含め、経常損失5億94百万円(前期比 - %)となりました。
⑤ その他
トルコでは、売上の伸長が続きましたが、トルコリラ安による原材料価格への影響等が収益を圧迫するとともに、為替換算の影響を大きく受けました。一方、北米では、自動車生産台数が増加したものの、欧州の自動車生産台数が伸び悩み、持分法による投資利益は減少しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は188億1百万円(前期比6.1%減)、経常利益は19億92百万円(前期比17.9%減)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前期末に比べ53百万円減少し608億61百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前期比4億87百万円収入が減少し、314億70百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益474億30百万円などの収入、売上債権の増加額44億23百万円、法人税等の支払額116億90百万円などの支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前期比47億54百万円支出が減少し、147億89百万円の支出となりました。これは主に、定期預金の預入による支出170億23百万円、有価証券の増加による支出84億76百万円、有形固定資産の取得による支出101億21百万円、定期預金の払戻による収入135億25百万円、有形固定資産の売却による収入93億95百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前期比52億1百万円支出が増加し、148億34百万円の支出となりました。これは主に、配当金の支払額45億43百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出98億97百万円などによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
83,051 |
△5.0 |
|
インド |
41,380 |
△10.9 |
|
アジア |
43,458 |
△16.2 |
|
アフリカ |
18,613 |
△18.2 |
|
報告セグメント計 |
186,503 |
△10.6 |
|
その他 |
12,403 |
△16.7 |
|
合計 |
198,907 |
△11.0 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しておりません。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループは、見込生産によっておりますので、特に記載すべき事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
155,367 |
0.9 |
|
インド |
65,800 |
△5.4 |
|
アジア |
58,897 |
△11.1 |
|
アフリカ |
29,251 |
△26.0 |
|
報告セグメント計 |
309,316 |
△6.1 |
|
その他 |
18,801 |
△6.1 |
|
合計 |
328,118 |
△6.1 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の世界経済の見通しは、中国をはじめとする新興国等の経済の先行き不安、資源国経済の長期低迷などの懸念があるものの、緩やかな回復が続くものと想定しております。わが国経済においては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される一方、物価上昇期待の低下や原材料価格及び為替変動の影響が懸念されます。
このような情勢のなか、当社グループは、平成28年度を初年度とする中期3ヵ年経営計画においては、前中期経営計画の重点方針を継続し以下の重点方針を掲げ、さらなる業績向上に向け、事業活動を展開してまいります。
(1) グローバル化の加速
成長期待の高い新興国を中心とする海外事業について、市場ニーズへの対応とコスト・品質の最適化により競争力を強化し、プレゼンスを一層高める。加えて、未参入地域・分野での事業参入をすすめ、事業拡大を加速し、連結業績への貢献度を一段と高める。
(2) 収益力の向上
海外においては、事業の規模拡大及び効率向上により、一層の利益拡大を図る。国内については、組織や業務の最適化によるトータルコストの低減に加え、これらによる競争力強化により、シェアを維持・拡大し、収益力向上を図る。
(3) グループ経営基盤の強化
当社グループの経営資源の共有化を図り、有効活用することで、グローバル化の加速に対応し、シナジー効果を極大化するための経営基盤を強化する。
(会社の支配に関する基本方針)
Ⅰ 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社グループは、「顧客に満足される製品及びサービスを提供することによって社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。即ち、当社グループのコアビジネスである塗料事業を通じて、顧客の満足を得ることが当社グループの存立基盤であり、その実現により社会に貢献し、企業価値を向上させることが、株主をはじめとする取引先、従業員、地域社会等、当社グループのステークホルダーに貢献しうるものと考えております。
したがって、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、この基本理念を理解したうえで様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を、継続的に確保・向上させていく者でなければならないと考えております。
逆に、上記基本理念を理解せず、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。
Ⅱ 基本方針の実現に資する取組
当社グループは上記基本理念のもと、創業以来、一貫して塗料についての製品開発を行い事業を営んでまいりました。その結果、当社グループは、自動車をはじめとする各種工業製品、建築、建造物、船舶等幅広い分野のお客様との良好な関係を構築するにいたっており、このようなお客様との関係は、当社グループにとって最も重要な財産の一つであります。
当社グループは、これまで、基本理念の実現を志向して事業の発展に努めてまいりましたところ、当期は、以下の重点方針を掲げて事業活動を展開してまいりました。
① グローバル化の加速
成長期待の高い新興国を中心とする海外事業について、市場ニーズへの対応とコスト・品質の最適化により競争力を強化するとともに、未参入地域・分野での事業参入をすすめ、事業拡大を加速し、連結業績への貢献度を一段と高める。
② 収益力の向上
海外においては、事業の規模拡大及び効率向上により、一層の利益拡大を図る。国内については、組織や業務の最適化によるトータルコストの低減に加え、これらによる競争力強化により、シェアを維持・拡大し、収益力向上を図る。
③ グループ経営基盤の強化
当社グループの経営資源の共有化を図り、有効活用することで、グローバル化の加速に対応し、シナジー効果を極大化するための経営基盤を強化する。
④ 企業の社会的責任の推進
資源を保護し、環境を守り、豊かな社会を建設・持続させるという塗料本来の使命を十分に自覚し、レスポンシブル・ケア宣言に基づいた、環境・安全・健康問題に対してより総合的な見地から地球環境保全の取組を継続する。また、コンプライアンスの徹底、社会的貢献活動及び的確な情報開示を推進し、企業としての社会的責任を誠実に果たす。
今後とも、上記①~④を実行することにより、継続的な企業価値向上と株主共同の利益の維持、拡大に努めてまいります。
Ⅲ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組
当社は、平成19年6月28日開催の第143回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付行為、または特定株主グループの議決権割合が結果として20%以上となる当社株式の買付行為に関する対応方針として、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針」いわゆる買収防衛策を導入し、その後2年毎に定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、これを継続しております。
本対応方針は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、①大規模買付者に対して、事前に必要かつ十分な情報の提供を求め、②株主の皆様が適切に判断するために必要な情報や時間、あるいは当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保したうえで、③大規模買付行為がなされた場合の対応方針として、当社取締役会から独立した独立委員会の勧告を最大限尊重するかたちで、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないなど、当該買付行為が当社企業価値及び株主共同の利益を著しく損なう場合には、対抗措置として新株予約権の無償割当てを行うことを内容としています。
なお、本対応方針の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.kansai.co.jp/finance/index.html)に掲載の「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。
Ⅳ 上記取組に対する当社取締役会の判断及びその理由
Ⅱの取組は、まさに当社の基本方針を具体化したものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の株主共同の利益に資するものであります。
また、Ⅲの取組は、
① 株主の皆様が適切に判断するために必要な情報や時間、代替案の提示を受ける機会を確保すること等を可能とすることによって、当社企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されていること。
② 株主総会での導入・廃止、2年間という有効期間の設定など、その導入・消長の場面において、株主の皆様のご意向が反映される仕組みとなっていること。
③ 独立委員会は3名以上の社外有識者により構成され、独立した第三者の助言を受けることができるとされていること、当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かを決定するに当たって、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとされていることなど、独立性の高い独立委員会により、当社取締役会が恣意的に対抗措置の発動を行うことのないよう厳しく監視することによって、当社企業価値及び株主共同の利益に資する範囲で本対応方針の運用が行われる仕組みが確保されていること。
④ 大規模買付行為に対する対抗措置は、あらかじめ定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設計されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されていること。
⑤ 買収と無関係の株主に不測の損害を与えるものではないこと。
⑥ 取締役の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策ではないこと。
などから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則及び必要性・相当性確保の原則を充足しており、高度の合理性を有しております。よって、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿い、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであります。
当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼすリスクとして以下の事項があり、これらは投資者の判断に影響を及ぼす可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済・市況等に係るもの
① 当社グループの業績・財務状況は、当社グループが製品を販売する国・地域の経済状況のほか、当社グループの顧客企業の業績、他社との競合による市場価格の変動及び原材料価格の変動等の影響を受けます。
② 為替・金利等の相場変動につきましては、一部についてヘッジ取引を行っておりますが、当社グループの業績・財務状況に影響を及ぼします。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、海外グループ会社の財務諸表等を外貨から円貨に換算しており、外貨建数値に変動がない場合でも、為替相場の変動が円換算後の連結財務諸表に影響を及ぼします。
③ 従業員の退職給付債務及び退職給付費用は、割引率等の年金数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率等に基づいて算出されておりますが、前提条件が変更された場合、または前提条件と実際の結果との間に著しい乖離が発生した場合には、積立不足の発生等により、当社グループの業績・財務状況に影響を及ぼします。
(2)法律・規制、政治的要因等に係るもの
当社グループは、国内外で事業を展開しておりますが、以下のリスクが当社グループの事業活動・業績に影響を及ぼす可能性があります。
① 予期しえない法律・規制、租税制度等の変更
② 不利な影響を及ぼす政治的要因の発生
③ 戦争、テロ等の社会的混乱の発生
(3)その他
① 当社グループは、事業の展開にあたって、技術提携、合弁等の形態で他社と共同活動を行っておりますが、共同活動の当事者間で歩調の不一致等が生じた場合は、当社グループの業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループは、知的財産について充分な調査及び管理を行っておりますが、他社との間で、当社グループの保有する特許その他の知的財産、または他社の保有する知的財産に係る訴訟等の紛争が発生した場合、当社グループの業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 当社グループは、品質管理基準に従って製品の製造を行っており、また、製造物責任賠償保険に加入しておりますが、万一、製造物責任賠償保険で填補しえない製品の欠陥による損失が発生した場合には、当社グループの業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 当社グループは、レスポンシブル・ケア宣言に基づき、環境・安全・健康問題に対してより総合的な見地から地球環境保全の取組を行っておりますが、万一、環境に関する法整備以前の過去の行為、将来法規制等が強化された場合における現在の行為等に起因した、予期せぬ環境汚染等による第三者への損害及び社会的信用の低下等に伴う損失が発生した場合には、当社グループの業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 当社グループは、事故発生を未然に防止し、災害発生時の被害を軽減すべく、社員教育、設備等の点検整備及び生産拠点の分散化等の対策に取り組んでおり、また、損害保険等に加入しておりますが、万一、損害保険等で填補しえない自然災害を含む事故・災害が発生した場合には、当社グループの業績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)技術援助契約
|
契約 会社名 |
相手先 |
国別 |
契約の内容 |
契約期間 |
対価 |
|
提 出 会 社 |
KANSAI NEROLAC PAINTS LTD. |
インド |
各種塗料の製造技術及び製造販売権並びに商標の使用許諾 |
平成19年4月1日から平成29年3月31日まで |
売上高に対して一定率 |
|
THAI KANSAI PAINT CO.,LTD. |
タイ |
各種塗料の製造技術及び商標の使用許諾 |
平成7年7月1日から会社存続期間中 |
売上高に対して一定率 |
|
|
PPG KANSAI AUTOMOTIVE FINISHES TECHNOLOGIES,LP |
米国 |
自動車用塗料の製造技術及び製造販売権 |
平成17年1月4日から相手先との合意により解約するまで |
売上高に対して一定率 |
|
|
|
湖南湘江関西塗料 有限公司 |
中国 |
自動車用塗料の製造技術及び製造販売権 |
平成25年6月1日から平成35年5月31日まで |
売上高に対して一定率 |
(2)その他経営上の重要な契約
(トルコ共和国 Polisan Boya Sanayi ve Ticaret A.S. 株式取得に向けた協議開始に関する合意)
当社は、トルコ共和国のPolisan Boya Sanayi ve Ticaret A.S. の株式を、50%を上限とし、同国のイスタンブール証券取引所に上場するPolisan Holding A.S.(以下PH社)から取得することについて、具体的な協議に入ることに合意いたしました。今後当社及びPH社は協議を重ね、両社それぞれの取締役会承認決議ならびにトルコ競争委員会(Turkish Competition Board)を含むトルコ政府関係当局からの承認を経たうえで、株式取得に関する基本合意書を締結いたします。
当社グループは、4研究所1センターを中核とし、グループ各社の技術部門と連携をとりながら、市場ニーズに適応した技術・製品をタイムリーに開発するべく、効率的で幅広い研究開発活動を目指しております。また、グローバル展開を加速していくなかで、グループ各社との連携をより一層強化し、各国市場に適合した新技術の開発及び世界に通用する人材育成に取り組んでおります。
当連結会計年度に支出した当社グループ全体の研究開発費の総額は50億46百万円であり、当社グループ全体の研究開発活動に関わる技術員数は総計649人であります。
主な研究開発活動状況は次のとおりであります。
当社の基礎研究は、塗料に有用な基盤技術の蓄積を目的としております。基盤技術として高分子合成、新規架橋反応、顔料分散、界面制御、レオロジーコントロール及び環境改善技術などを主な研究対象として、グローバルに対応可能な新しい材料の創製を目指しております。基礎分析・解析面では、評価技術の確立が非常に困難な塗膜の形成過程における諸現象や塗膜の諸性能及び諸機能に関し、新規の分析・解析技術を確立し、精確な考察により製品開発に貢献しております。得られた技術はグループ各社との共有化を図り、品質管理や環境・安全面に関する指導、お客様に対するコンサルティングなどのサービスに努め、信頼性の高いグローバル体制の確立をすすめております。
色彩・意匠研究においては、自動車塗料分野では、国内外の展示会の調査や最新の流行色動向の調査・分析を行い、その結果を反映させたアドバンスカラー提案色群を開発・提案いたしました。特に、アジア諸国では色彩動向調査を継続的に実施し、色彩提案活動を牽引しました。色彩適用技術としては、水性塗料における耐候性及び色安定性向上の技術開発を推進しており、付加価値の高い意匠開発に適用しました。また、色彩光学分野では、コンピューターを利用したカラーデザインの適用研究を行い、塗色獲得率の効率化及び最大化を推進しております。
塗料・塗装システム開発においては、社会への持続的な貢献を目指し、地球環境に配慮した塗料や塗装を実現する技術の開発を推進しております。自動車塗料分野では、省工程・省エネルギーの環境対応技術として評価の高い水性3ウェット塗装システムの拡大・多様化の研究開発を一層推進するとともに、低温硬化・薄膜システムなどのさらなる環境負荷低減材料設計を行っております。工業塗料分野では、鋼板の前処理に非クロム系プライマーを開発し適用を図るとともに、省工程・水性化に関する技術開発を行っております。建築塗料及び防食塗料分野では、塗料の水性化を推進するとともに、遮熱、抗菌、多彩模様化などの高機能化に関する研究を行い、商品化に努めました。これらの塗料開発に必要な評価技術や評価装置の開発もあわせて行い、塗料開発の効率化及び開発品の完成度向上を図っております。
なお、セグメントごとの研究開発費は、「日本」41億63百万円、「インド」3億36百万円、「アフリカ」68百万円、「その他」4億77百万円であります。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、収益及び費用並びに資産及び負債等の額の算定に際して様々な見積り及び判断が行われておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの連結業績につきまして、国内は、消費の本格的回復にはいたらず、建築用塗料等の需要も伸び悩み、売上は前年並みにとどまりました。一方で、トータルコスト低減に努めた結果、利益は増加しました。海外は、インドにおいては、引き続き国内経済の成長が進展したことにより、塗料需要が増加し、業績拡大が続きました。一方、アジアにおいては、経済成長の減速や自動車生産の減少などの影響を受け、業績は低調に推移しました。アフリカ及びその他セグメントの地域においては、南アフリカ及び近隣諸国経済の低迷などの影響により、業績は前年を下回りました。また、海外全般において、為替換算の影響を大きく受けました。これらの結果、海外全体での売上は前年を下回りました。このほか、インドにおいて固定資産売却益を計上しました。
これらの結果、当期の連結業績は、売上高は3,281億18百万円(前期比6.1%減)、営業利益は347億72百万円(前期比10.1%増)、経常利益は397億14百万円(前期比5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は283億43百万円(前期比38.9%増)となりました。
なお、詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産合計は、2,252億32百万円(前期末比103億64百万円増)となりました。
流動資産の増加は、主に現金及び預金及び有価証券などの増加によるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産合計は、2,049億66百万円(前期末比282億51百万円減)となりました。
固定資産の減少は、主に投資有価証券及び退職給付に係る資産などの減少によるものであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債合計は、1,020億10百万円(前期末比152億88百万円増)となりました。
流動負債の増加は、主に1年内償還予定の社債などの増加によるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債合計は、342億84百万円(前期末比234億51百万円減)となりました。
固定負債の減少は、主に社債及び繰延税金負債などの減少によるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、2,939億3百万円(前期末比97億24百万円減)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(6)中長期的な経営戦略及び対処すべき課題
中長期的な経営戦略及び対処すべき課題につきましては、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。