第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業績の状況

 当第2四半期連結累計期間における世界経済は、中国経済の減速やその他新興国経済の先行き不安、地政学的リスク、英国のEU離脱による影響等が懸念されましたが、緩やかに回復しました。わが国経済は、設備投資は持ち直しの動きに足踏みが見られますが、個人消費は総じて底堅い動きとなっており、緩やかな回復基調が続きました。

 当社グループの連結業績につきまして、国内は、消費の本格的回復にはいたらなかったことにより塗料需要は伸び悩み、売上は前年を下回りました。一方で、トータルコスト低減に努めた結果、利益は増加しました。海外は、インドにおいては、引き続き国内経済が伸長したことにより、塗料需要が増加し、業績拡大が続きました。アジアにおいては、中国では自動車生産に回復の動きが見られ、また、タイ及びインドネシアでは景気に持ち直しの動きが見られるものの、塗料需要は本格的な回復にはいたらず、業績は低調に推移しました。アフリカにおいては、南アフリカ及び近隣諸国経済の低迷や通貨安に伴う原材料価格の高騰等の影響により、業績は前年を下回りました。その他セグメントにおいては、トルコにおいて業績回復の動きが見られたものの、セグメント全体の業績は横ばいで推移しました。また、海外全般において、為替換算の影響を大きく受けました。これらの結果、海外全体での業績は前年を下回りました。

 これらの結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間における売上高は1,622億68百万円(前年同期比5.0%減)、営業利益は178億48百万円(前年同期比6.6%増)、経常利益は188億49百万円(前年同期比4.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は114億40百万円(前年同期比10.3%増)となりました。

 

 各セグメントの状況は以下のとおりであります。

 

≪日本≫

 自動車分野では、新車用分野で熊本地震の影響もあり、自動車生産台数は減少し、また、工業分野、船舶分野及び防食分野においても市況の低迷により、売上は前年を下回りました。建築分野では、市況の本格的回復にはいたらなかったものの、住宅建設に持ち直しの動きが見られ、売上は前年並みを維持しました。自動車分野(補修用)では、市況が低調に推移するなか、高付加価値製品の拡販継続に努め、売上は前年を上回りました。これらの結果、当セグメント全体の売上は前年を下回りました。このような状況のなか、為替差損の影響はあったものの、原材料コストの低減のほか、トータルコスト低減に努め、利益は増加しました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は738億46百万円(前年同期比3.3%減)、経常利益は99億80百万円(前年同期比0.9%増)となりました。

 

≪インド≫

 引き続き国内経済が伸長するなか、自動車分野では自動車生産台数の増加が続きました。また、建築分野においても、需要拡大が継続するなか、販売活動の促進に取り組みました。このような状況により売上の拡大が続くとともに、原材料価格も安定的に推移し、業績の拡大に寄与しました。しかしながら、円貨ベースでの業績については、為替換算による押し下げの影響を受けました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は373億13百万円(前年同期比2.5%増)、経常利益は59億9百万円(前年同期比12.3%増)となりました。

 

≪アジア≫

 中国においては、昨年後半に始まった小型車への優遇税制の導入等もあり、自動車分野での売上は回復の動きが見られましたが、その他の分野では売上は低調に推移し、中国全体での売上は前年を下回りました。一方、ローカル自動車メーカー向けのシェア拡大及び新規需要の獲得もあり、持分法投資利益は増加しました。インドネシアにおいては、自動車生産台数の減少の影響を受けるなか、拡販に努めたことにより業績に回復の動きが見られる一方、建築分野では、国内経済の低迷により低調に推移しました。タイにおいては、市況に回復の兆しが見え始めたものの、自動車生産の本格的な回復にはいたらず、需要低迷が続きました。このほか、為替換算の影響も受け、アジア全体での業績は低調に推移しました。なお、2012年度に株式を取得したインドネシアの、PT.KANSAI PRAKARSA COATINGSののれんの償却を引き続き計上しました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は283億22百万円(前年同期比8.4%減)、経常利益は35億86百万円(前年同期比12.7%減)となりました。

 

≪アフリカ≫

 南アフリカ及び近隣諸国の経済が低迷するなか、引き続き販売活動の促進に努めた結果、当累計期間における売上は現地通貨ベースでは、前年を上回りました。しかしながら、南アフリカランド安による原材料コストの高騰、販売促進費投入等の影響及び一過性費用の発生が収益を圧迫するとともに、為替換算の影響を大きく受け、業績は前年を下回りました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は133億70百万円(前年同期比23.9%減)、経常損益はのれんの償却を含め、経常損失17億67百万円(前年同期比 - %)となりました。

 

≪その他≫

 トルコでは、トルコリラ安による原材料価格への影響等もありましたが、自動車生産の増加及び販売活動促進の取組により、売上は堅調に推移し利益回復基調が続きました。一方、北米では、自動車生産台数は堅調に推移したものの、競争の激化等により持分法による投資利益は減少しました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は94億16百万円(前年同期比1.5%減)、経常利益は11億40百万円(前年同期比15.6%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ237億66百万円増加し846億27百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比52億97百万円収入が減少し、102億76百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益193億92百万円などの収入、売上債権の増加額25億78百万円、法人税等の支払額68億35百万円などの支出によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比536億13百万円支出が増加し、626億41百万円の支出となりました。これは主に、定期預金の預入による支出532億33百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出63億88百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比808億10百万円支出が減少し、788億67百万円の収入となりました。これは主に、新株予約権付社債の発行による収入1,021億円、自己株式の取得による支出200億4百万円などによるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりであります。

 

Ⅰ 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容

 当社グループは、「顧客に満足される製品及びサービスを提供することによって社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。即ち、当社グループのコアビジネスである塗料事業を通じて、顧客の満足を得ることが当社グループの存立基盤であり、その実現により社会に貢献し、企業価値を向上させることが、株主をはじめとする取引先、従業員、地域社会等、当社グループのステークホルダーに貢献しうるものと考えております。

 したがって、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、この基本理念を理解したうえで様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を、継続的に確保・向上させていく者でなければならないと考えております。

 逆に、上記基本理念を理解せず、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。

 

Ⅱ 基本方針の実現に資する取組
 当社グループは上記基本理念のもと、創業以来、一貫して塗料についての製品開発を行い事業を営んでまいりました。その結果、当社グループは、自動車をはじめとする各種工業製品、建築、建造物、船舶等幅広い分野のお客様との良好な関係を構築するにいたっており、このようなお客様との関係は、当社グループにとって最も重要な財産の一つであります。
 基本理念の実現に向け当期は、以下の重点方針を掲げて事業活動を展開しております。

① グローバル化の加速

 成長期待の高い新興国を中心とする海外事業について、市場ニーズへの対応とコスト・品質の最適化により競争力を強化し、プレゼンスを一層高める。加えて、未参入地域・分野での事業参入をすすめ、事業拡大を加速し、連結業績への貢献度を一段と高める。

② 収益力の向上

 海外においては、事業の規模拡大及び効率向上により、一層の利益拡大を図る。国内については、組織や業務の最適化によるトータルコストの低減に加え、これらによる競争力強化により、シェアを維持・拡大し、収益力向上を図る。

③ グループ経営基盤の強化

 当社グループの経営資源の共有化を図り、有効活用することで、グローバル化の加速に対応し、シナジー効果を極大化するための経営基盤を強化する。

④ 企業の社会的責任の推進

 資源を保護し、環境を守り、豊かな社会を建設・持続させるという塗料本来の使命を十分に自覚し、レスポンシブル・ケア宣言に基づいた、環境・安全・健康問題に対してより総合的な見地から地球環境保全の取組を継続する。また、コンプライアンスの徹底、社会的貢献活動及び的確な情報開示を推進し、企業としての社会的責任を誠実に果たす。

 今後とも、上記①~④を実行することにより、継続的な企業価値向上と株主共同の利益の維持、拡大に努めてまいります。

 

Ⅲ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組

 当社は、2007年6月28日開催の第143回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付行為、または特定株主グループの議決権割合が結果として20%以上となる当社株式の買付行為に関する対応方針として、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針」いわゆる買収防衛策を導入し、その後2年毎に定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、これを継続しております。

 本対応方針は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、①大規模買付者に対して、事前に必要かつ十分な情報の提供を求め、②株主の皆様が適切に判断するために必要な情報や時間、あるいは当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保したうえで、③大規模買付行為がなされた場合の対応方針として、当社取締役会から独立した独立委員会の勧告を最大限尊重するかたちで、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないなど、当該買付行為が当社企業価値及び株主共同の利益を著しく損なう場合には、対抗措置として新株予約権の無償割当てを行うことを内容としています。

 

 なお、本対応方針の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.kansai.co.jp/finance/index.html)に掲載の「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。

 

Ⅳ 上記取組に対する当社取締役会の判断及びその理由

 Ⅱの取組は、まさに当社の基本方針を具体化したものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の株主共同の利益に資するものであります。

 また、Ⅲの取組は、

① 株主の皆様が適切に判断するために必要な情報や時間、代替案の提示を受ける機会を確保すること等を可能とすることによって、当社企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されていること。

② 株主総会での導入・廃止、2年間という有効期間の設定など、その導入・消長の場面において、株主の皆様のご意向が反映される仕組みとなっていること。

③ 独立委員会は3名以上の社外有識者により構成され、独立した第三者の助言を受けることができるとされていること、当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かを決定するに当たって、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとされていることなど、独立性の高い独立委員会により、当社取締役会が恣意的に対抗措置の発動を行うことのないよう厳しく監視することによって、当社企業価値及び株主共同の利益に資する範囲で本対応方針の運用が行われる仕組みが確保されていること。

④ 大規模買付行為に対する対抗措置は、あらかじめ定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設計されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されていること。

⑤ 買収と無関係の株主に不測の損害を与えるものではないこと。

⑥ 取締役の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策ではないこと。

などから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則及び必要性・相当性確保の原則を充足しており、高度の合理性を有しております。よって、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿い、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであります。

 

(4)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、25億40百万円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。