当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当期における世界経済は、米国の経済政策の動向、欧州における不確実性、中国を始めアジア新興国経済の先行き不安、地政学的リスクの影響などが懸念されましたが、緩やかに回復しました。わが国経済は、公共投資は底堅さが増し、設備投資に持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調が続きました。
当社グループの当第1四半期連結累計期間における売上高は894億16百万円(前年同期比11.1%増)となりましたが、営業利益は原材料価格の高騰や販売費及び一般管理費が増加したことにより海外セグメントの利益が減少したことから87億72百円(前年同期比3.2%増)となりました。一方、為替差損が減少したことや、退職給付制度改定益を計上したことにより、経常利益は108億93百万円(前年同期比15.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は58億88百万円(前年同期比16.2%増)となりました。
各セグメントの状況は以下のとおりであります。
なお、前第4四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
≪日本≫
自動車分野は、新車用分野では自動車生産台数が前年を上回り、売上は伸長しました。工業分野、船舶分野及び防食分野においては市況に回復の動きが見られ、売上は前年を上回りました。自動車分野(補修用)では、市況が低調に推移するなか、高付加価値製品の拡販継続に努め、売上は前年並みを維持しました。建築分野においては、市況の本格的回復にはいたらず、売上は前年を下回りました。当セグメント全体の売上は前年を上回りました。また、各種コストダウン施策によるトータルコスト低減にも努め、利益は大きく増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は378億85百万円(前年同期比5.8%増)、経常利益は61億38百万円(前年同期比36.0%増)となりました。
≪インド≫
引き続き経済が伸長するなか、自動車分野では自動車生産台数の増加が続き、売上は大きく伸長しました。建築分野においても、需要拡大が継続し、売上は大きく伸長し、当セグメント全体では売上及び利益ともに前年を大きく上回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は232億52百万円(前年同期比18.7%増)、経常利益は36億33百万円(前年同期比24.9%増)となりました。
≪アジア≫
中国においては、自動車生産は堅調に推移し、自動車分野での売上は前年並みを維持しました。また、工業分野の売上は伸長し、中国全体での売上は前年を上回りましたが、前年度において持分法投資利益として計上していた補助金がなくなったことなどにより、利益は前年を下回りました。インドネシアにおいては、景気に持ち直しの動きが見られ、自動車分野及び建築分野において売上は伸長し、前年を上回りました。タイにおいては、輸出向けの需要の低迷に伴い自動車生産台数が減少し、業績は前年を下回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は153億73百万円(前年同期比9.4%増)、経常利益は15億66百万円(前年同期比26.7%減)となりました。
≪アフリカ≫
南アフリカ及び近隣諸国の経済が低迷するなか、引き続き販売活動の促進に努め、現地通貨ベースでは売上は前年並みを維持しました。しかしながら、通貨安による原材料価格の高騰及び価格競争の激化、また一過性費用の発生が収益を大きく圧迫し、利益は前年を下回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は70億96百万円(前年同期比12.5%増)、経常損益は為替換算の影響もあり、のれんの償却を含め経常損失11億73百万円(前年同期比 - %)となりました。
≪欧州≫
トルコでは、自動車生産の増加及び販売活動促進の取組により、現地通貨ベースでは売上は大きく増加し、各種コスト低減にも努めました結果、利益も大きく増加しました。しかしながら、円貨ベースでの業績は為替換算による押し下げの影響を受けました。
なお、当第1四半期連結会計期間より、トルコのPolisan Kansai Boya Sanayi Ve Ticaret A.S.の業績を、のれんの償却を含め持分法投資利益に計上しております。これらの結果、当セグメントの売上高は44億9百万円(前年同期比0.2%増)、経常利益は4億13百万円(前年同期比54.0%増)となりました。
≪その他≫
北米では自動車生産は堅調に推移し、競争の激化等の影響もありましたが、持分法投資利益は増加しました。このほか、2016年8月に連結子会社化した、米国のU.S. Paint Corporationの業績が寄与し、セグメント全体の業績は前年を上回りました。
これらの結果、当セグメントの売上高は13億99百万円(前年同期比341.8%増)、経常利益は3億15百万円(前年同期比27.9%増)となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりであります。
Ⅰ 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社グループは、「顧客に満足される製品及びサービスを提供することによって社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。即ち、当社グループのコアビジネスである塗料事業を通じて、顧客の満足を得ることが当社グループの存立基盤であり、その実現により社会に貢献し、企業価値を向上させることが、株主をはじめとする取引先、従業員、地域社会等、当社グループのステークホルダーに貢献しうるものと考えております。
したがって、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、この基本理念を理解したうえで様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を、継続的に確保・向上させていく者でなければならないと考えております。
逆に、上記基本理念を理解せず、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。
Ⅱ 基本方針の実現に資する取組
当社グループは上記基本理念のもと、創業以来、一貫して塗料についての製品開発を行い事業を営んでまいりました。その結果、当社グループは、自動車をはじめとする各種工業製品、建築、建造物、船舶等幅広い分野のお客様との良好な関係を構築するにいたっており、このようなお客様との関係は、当社グループにとって最も重要な財産の一つであります。
基本理念の実現に向け当期は、以下の重点方針を掲げて事業活動を展開しております。
① グローバル化の加速
成長期待の高い新興国を中心とする海外事業について、市場ニーズへの対応とコスト・品質の最適化により競争力を強化し、プレゼンスを一層高める。加えて、未参入地域・分野での事業参入をすすめ、事業拡大を加速し、連結業績への貢献度を一段と高める。
② 収益力の向上
海外においては、事業の規模拡大及び効率向上により、一層の利益拡大を図る。国内については、組織や業務の最適化によるトータルコストの低減に加え、これらによる競争力強化により、シェアを維持・拡大し、収益力向上を図る。
③ グループ経営基盤の強化
当社グループの経営資源の共有化を図り、有効活用することで、グローバル化の加速に対応し、シナジー効果を極大化するための経営基盤を強化する。
④ 企業の社会的責任の推進
資源を保護し、環境を守り、豊かな社会を建設・持続させるという塗料本来の使命を十分に自覚し、レスポンシブル・ケア宣言に基づいた、環境・安全・健康問題に対してより総合的な見地から地球環境保全の取組を継続する。また、コンプライアンスの徹底、社会的貢献活動及び的確な情報開示を推進し、企業としての社会的責任を誠実に果たす。
今後とも、上記①~④を実行することにより、継続的な企業価値向上と株主共同の利益の維持、拡大に努めてまいります。
Ⅲ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組
当社は、2007年6月28日開催の第143回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付行為、または特定株主グループの議決権割合が結果として20%以上となる当社株式の買付行為に関する対応方針として、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針」いわゆる買収防衛策を導入し、その後2年毎に定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、これを継続しております。
本対応方針は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、①大規模買付者に対して、事前に必要かつ十分な情報の提供を求め、②株主の皆様が適切に判断するために必要な情報や時間、あるいは当社取締役会による代替案の提示を受ける機会を確保したうえで、③大規模買付行為がなされた場合の対応方針として、当社取締役会から独立した独立委員会の勧告を最大限尊重するかたちで、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しないなど、当該買付行為が当社企業価値及び株主共同の利益を著しく損なう場合には、対抗措置として新株予約権の無償割当てを行うことを内容としています。
なお、本対応方針の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.kansai.co.jp/finance/index.html)に掲載の「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。
Ⅳ 上記取組に対する当社取締役会の判断及びその理由
Ⅱの取組は、まさに当社の基本方針を具体化したものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の株主共同の利益に資するものであります。
また、Ⅲの取組は、
① 株主の皆様が適切に判断するために必要な情報や時間、代替案の提示を受ける機会を確保すること等を可能とすることによって、当社企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されていること。
② 株主総会での導入・廃止、2年間という有効期間の設定など、その導入・消長の場面において、株主の皆様のご意向が反映される仕組みとなっていること。
③ 独立委員会は3名以上の社外有識者により構成され、独立した第三者の助言を受けることができるとされていること、当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かを決定するに当たって、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとされていることなど、独立性の高い独立委員会により、当社取締役会が恣意的に対抗措置の発動を行うことのないよう厳しく監視することによって、当社企業価値及び株主共同の利益に資する範囲で本対応方針の運用が行われる仕組みが確保されていること。
④ 大規模買付行為に対する対抗措置は、あらかじめ定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設計されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されていること。
⑤ 買収と無関係の株主に不測の損害を与えるものではないこと。
⑥ 取締役の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策ではないこと。
などから、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則及び必要性・相当性確保の原則を充足しており、高度の合理性を有しております。よって、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿い、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであります。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、13億49百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。