第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 なお、新型コロナウイルス感染症による事業への影響については、引き続き今後の状況を注視してまいります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)業績の状況

 当期における世界経済は回復基調にありますが、地政学リスクの顕在化を背景とした供給制約及び原材料価格の高騰に加えて世界的なインフレの影響もあり不確実性が大きい状況となっています。そのような状況下、中国においては、感染症拡大を受けた活動制限の強化などにより景気は減速しました。その他の地域においては、景気は回復基調もしくは持ち直しの動きが見られました。わが国経済は、供給制約や原材料価格の高騰などによる下押し圧力を受けているものの、輸出や鉱工業生産は増加しており、基調としては持ち直しています。

 当社グループの当第1四半期連結累計期間における売上高は1,204億48百万円(前年同期比23.2%増)となりました。営業利益は、原材料価格高騰の影響が継続し、売上増に伴い販売費用が増加する中で、販売価格への価格転嫁などの利益改善に取り組み、前期同期並みの84億87百万円(前年同期比2.8%減)となりました。営業利益が前年並みとなった一方で、円安の影響による為替差益の増加などにより、経常利益は131億97百万円(前年同期比13.7%増)となり、また親会社株主に帰属する四半期純利益は、64億50百万円(前年同期比20.6%増)となりました。

 

 各セグメントの状況は以下のとおりであります。

 

≪日本≫

 自動車分野では、自動車生産台数が前年を下回り、新車用及び自動車部品向け塗料の売上が前年を下回りました。工業分野では、産業機械向け塗料の需要は低下したものの、販売価格の改善に取り組み売上は前年を上回りました。自動車分野(補修用)、建築分野及び防食分野では、市況の本格的な回復には至らなかったものの、販売価格の改善に取り組み売上は前年を上回りました。船舶分野では、市況は回復し売上は前年を上回りました。利益は原材料価格高騰の影響は受けたものの、為替差益の発生などにより前年を上回りました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は353億83百万円(前年同期比2.9%増)、経常利益は51億27百万円(前年同期比25.9%増)となりました。

 

≪インド≫

 自動車分野及び建築分野では、前年が感染症拡大を抑止するためのロックダウンの影響を受けていたこと及び販売価格の改善に取り組んだことなどから、売上、利益ともに前年を上回りました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は346億13百万円(前年同期比63.7%増)、経常利益は35億71百万円(前年同期比60.0%増)となりました。

 

≪欧州≫

 トルコでは、自動車分野及び工業分野において自動車生産台数の減少やインフレによる需要への影響があったものの、原材料価格の高騰に対応した販売価格の改善に取り組み売上は前年を上回りました。その他欧州各国においても、工業用分野及び自動車分野(補修用)を中心に堅調な需要に支えられ売上は前年を上回り、欧州全体の売上は前年を上回りました。一方で、利益はインフレの影響などによる販売費及び一般管理費の増加により、前年を下回りました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は235億37百万円(前年同期比30.2%増)、経常利益は10億23百万円(前年同期比34.4%減)となりました。

 

≪アジア≫

 中国においては、自動車生産台数は前年を僅かに上回ったものの、感染症拡大の影響による主要顧客の需要減少により、自動車分野での売上は前年を下回りました。工業分野では産業機械向け塗料において、主要顧客の需要が減少し、売上は前年を下回りました。これらの結果、中国全体での売上は前年を下回りました。インドネシア、タイ及びマレーシアにおいては、自動車生産台数の回復を受け、売上は前年を上回りました。売上高が増加した一方、利益は原材料価格高騰の影響を受け、前年を下回りました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は160億80百万円(前年同期比7.2%増)、経常利益は21億25百万円(前年同期比21.4%減)となりました。

 

≪アフリカ≫

 南アフリカ及び近隣諸国の経済は回復が遅れており需要が低迷する中、販売価格改善の取り組みにより南アフリカ地域の売上は伸長しました。東アフリカ地域では、建築分野において堅調な需要を取り込み売上は伸長し、アフリカ全体の売上は前年を上回りました。過年度より継続している不採算事業の整理による固定費削減に加え、感染症関連保険金の受領もあり、利益は前年を上回りました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は92億47百万円(前年同期比20.3%増)、経常利益は11億95百万円(前年同期比 355.1%増)となりました。

 

≪その他≫

 北米では、自動車生産台数は前年並みに推移し、売上は前年を上回りました。一方で、利益は原材料価格の高騰による影響及び持分法投資利益の減少などにより前年を下回りました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は15億86百万円(前年同期比5.9%増)、経常利益は1億53百万円(前年同期比80.2%減)となりました。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、16億86百万円であります。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因

 当第1四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について、重要な変更はありません。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 流動資産

 当第1四半期連結会計期間末における流動資産合計は、2,979億56百万円(前連結会計年度末比213億5百万円増)となりました。流動資産の増加は、主に受取手形、売掛金及び契約資産などが増加したことによるものであります。

② 固定資産

 当第1四半期連結会計期間末における固定資産合計は、3,271億91百万円(前連結会計年度末比37億83百万円増)となりました。固定資産の増加は、主に有形固定資産などが増加したことによるものであります。

③ 流動負債

 当第1四半期連結会計期間末における流動負債合計は、1,911億94百万円(前連結会計年度末比181億10百万円増)となりました。流動負債の増加は、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債などが減少したものの、短期借入金などが増加したことによるものであります。

④ 固定負債

 当第1四半期連結会計期間末における固定負債合計は、548億34百万円(前連結会計年度末比29億75百万円増)となりました。固定負債の増加は、主に退職給付に係る負債などが増加したことによるものであります。

⑤ 純資産

 当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、3,791億18百万円(前連結会計年度末比40億3百万円増)となりました。

 

(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、成長性と収益性の両立を図りながら、企業価値の向上を目指しております。第17次中期経営計画の最終年度である2024年度の目標として、連結売上高5,000億円、連結EBITDAマージン17%、調整後ROE13%超を設定しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は以下のとおりであります。

(連結子会社株式の譲渡)

 当社は、2022年6月1日開催の取締役会において、当社の子会社であるKansai Plascon Africa Ltd.(以下、「KPAL社」)及びKansai Plascon East Africa (Pty) Ltd.(以下、「KPEA社」)の当社保有分の株式をAkzo NobelN.V.の子会社であるAkzo Nobel Coatings International B.V.に譲渡することについて決定し、同社との間で株式譲渡契約を締結しました。本株式譲渡に伴い、KPAL社、その子会社15社及び関連会社2社、KPEA社及びその子会社6社が当社の連結範囲から異動することとなります。

 なお、本取引は規制当局等の関係当局への申請を行い、承認を得ることを条件としており、2023年中に譲渡が完了する見込みであります。