文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営の基本方針
当社グループは「経営理念」「経営ビジョン」「行動指針」の3つの要素から構成される「The DIC Way」を経営の基本的な考え方としています。
「経営理念」は当社グループが追い求める究極的な「ありたい姿」を、「経営ビジョン」は「経営理念」を実現するために当社グループが進むべき事業の大きな方向性を、「行動指針」は「経営理念」を実現するにあたり当社グループ社員が、常に心に刻み、具体的な行動の道標にすべき行動原則をそれぞれ表しています。
The DIC Way
[経営理念]
絶えざるイノベーションにより豊かな価値を創造し、顧客と社会の持続可能な発展に貢献する
新[経営ビジョン]
彩りと快適を提供し、人と地球の未来をより良いものに -Color & Comfort-
[行動指針]
進取、誠実、勤勉、協働、共生
新「経営ビジョン」について
地球温暖化は、10年後に向かって目指すべき社会を鮮明にしました。「カーボンニュートラル」という視点が入って、世界は時間軸をもって地球的解決に向けて動き出したといえます。
また、新型コロナウイルス感染症の出現で、これを契機にしたニューノーマル、デジタル社会への移行は大きく加速するものと思われます。
こうしたパラダイムシフトに対して、企業として持つべき視点は、“財務的利益の極大化”だけにとらわれない“社会的意義の極大化”です。自らが新たな使命を認識するとともに、ステークホルダーの皆様と“会社の大義”を共有させていただき、「パーパスドリブンな経営」を推し進めてまいりたいと思います。
このような観点から、当社グループは、“Color & Comfort”をより進化させた新経営ビジョン(=パーパス)として再定義することと致しました。
(2)当社グループの経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは新経営ビジョンの実現に向け、長期経営計画「DIC Vision 2030」を策定しました。
2030年に向けて、“DICが貢献する社会”を「グリーン」「デジタル」「Quality of Life(QOL)」とし、DICの強みを活かして貢献できる5つの重点事業領域を定め、経営資源を集中し、“社会の持続的繁栄に貢献する事業ポートフォリオを構築”と“地球環境と社会のサステナビリティ実現に貢献”を目指していきます。また企業にとって最も重要な資本である社員の価値を高めていくために必要な投資を行うことで、DICならではの「ユニークで社会から信頼されるグローバル企業」として発展していきます。
~「DIC Vision 2030」基本方針~
“進化した“Color & Comfort”の価値提供を通じて、
株主利益を包摂する社会的利益を追求し、長期的な企業価値の向上を目指す”
-“インキ製品に依存しない事業ポートフォリオの確立”と“カーボンニュートラル社会の実現に向けて”-
1.基本戦略
①事業ポートフォリオの変革
● 「グリーン社会」・「デジタル社会」・「QOL社会」に対し、当社の強みを活かして貢献できる5つの重点事業領域を定め、経営資源を集中
● 市場成長性・社会に対する影響度を基準に、社会課題・社会要請とDICの強みが重なり合う5つの重点的領域を設定
・サステナブルエネルギー領域 ・ヘルスケア領域 ・スマートリビング領域
・カラーサイエンス領域 ・サステナブルパッケージ領域
● サステナブルエネルギー領域、ヘルスケア領域を新たな事業の柱として育成
● スマートリビング領域、カラーサイエンス領域、サステナブルパッケージ領域については、Value Transformationを推進し、よりサステナブルな事業への転換を推進
[事業ポートフォリオ変革のための重要施策]
- 人的資本経営の強化
- 戦略投資(2025年までの戦略投資枠2,300億円)
- 技術プラットフォームの拡充
- グローバル経営体制の強化
- IT・DXの推進
②サステナビリティ戦略
● DICの強みを発揮し、社会課題の解決に貢献できるサステナブル製品を拡大
目標:2030年サステナブル製品の売上高比率 60%(2020年:40%)
(注)サステナブル製品:DICの強みを発揮し、社会課題の解決に貢献できるかを基準とした独自の指標
● CO₂排出量削減を推進し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献
目標:2030年CO₂排出量 50%削減(2013年度比) 2050年カーボンネットゼロ
● サーキュラーエコノミーへの対応を進め持続可能な社会に貢献
③事業部門別戦略
(3)目標とする経営指標
長期経営計画「DIC Vision 2030」における目標とする経営指標は次のとおりです。
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(単位:億円) |
2022年度実績 |
2023年度見通し |
2025年度当初計画 |
|
売上高 |
10,542 |
11,500 |
11,000 |
|
営業利益 |
397 |
430 |
800 |
|
売上高営業利益率 |
3.8% |
3.7% |
7.3% |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
176 |
200 |
450 |
|
EBITDA* |
855 |
870 |
1,370 |
|
ROIC** |
3.6% |
3.6% |
6.0% |
|
ネットD/Eレシオ*** (ネットD/Cレシオ)**** |
1.15倍 (51.4%) |
1.09倍 (50.1%) |
1倍以下 (50%以下) |
* EBITDA = 親会社株主に帰属する当期純利益+法人税等合計+支払利息-受取利息+減価償却費+のれん償
却額
** ROIC = 税引き後営業利益÷ (ネット有利子負債+純資産)
*** ネットD/Eレシオ = ネット有利子負債 ÷ 自己資本
**** ネットD/Cレシオ = ネット有利子負債 ÷(ネット有利子負債+純資産)
当社グループは中長期に会社の業績に大きな影響を与える重要課題(マテリアリティ)を抽出しています。抽出した重要課題については、確実で効率的な対応を心がけつつ、2022年スタートの長期経営計画「DIC Vision 2030」(注1)における成長シナリオをイメージしながら事業の推進に役立てています。また、経営環境の変化やリスクの多様化に適切かつ柔軟に対応するとともに、潜在的なリスクが顕在化することによる事業への影響を速やかに最小限に抑えるため、リスクマネジメント活動を進めています。広範なリスクのうち、「外部環境リスク」、「コーポレートリスク」は当社グループのサステナビリティ経営の諮問機関であるサステナビリティ委員会及び下部組織のリスクマネジメント部会で、「ビジネスリスク」については業務執行に係る重要な事項の審議機関である執行会議など重要会議を通じて適切にモニターし、リスクが顕在化した場合の影響を低減するように各リスクに主管部署を定めてリスク対策を実施しています。
後述する主要なリスクについては、当社グループのマテリアリティ(注2)をベースにリスクマネジメント部会で実施する調査結果を踏まえて、各リスクが顕在化した場合に、当社グループのビジネス及びステークホルダーに与え得る影響度合いを大、中、小に分類しています(注3)。
なお、将来に関する事項についての記載は、当連結会計年度末現在における判断に基づくものであり、また当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。
(注1)長期経営計画「DIC Vision 2030」の詳細は、https://www.dic-global.com/ja/ir/management/plan.htmlをご覧
ください。
(注2)マテリアリティの詳細は、DICレポート(統合報告書)
https://www.dic-global.com/ja/csr/annual/をご覧ください。
(注3)各リスクが顕在化する可能性や時期など表中における項目の詳細は以下のとおりです。
可能性 (当連結会計年度末現在における各リスクが将来的に顕在化する可能性)
高: 可能性が高い
中: 可能性が中程度
低: 可能性が低い
時期 (当連結会計年度末現在における各リスクが顕在化し得る時期やタイミング)
長期: 5年超
中期: 3、4年程度
短期: 2年以内
不明: 顕在化するタイミングが予想できない
区分 (発生要因別の当社における管理上のリスク区分)
①: 発生防止を自社でコントロールできない外部環境リスク
②: 会社のマネジメントで発生防止対策を取り得るコーポレートリスク
③: 事業の中で認識すべきビジネスリスク
関連 (長期経営計画「DIC Vision 2030」で定めた事業戦略との関連)
A: 成長実現に向けた事業ポートフォリオの変革
B: グローバル経営、ESG経営及び安全経営を下支えする経営基盤の強化
C: キャッシュ・フローマネジメント
他: 事業戦略の関係なし
(1)顕在化した場合の影響が大きいリスク
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リスク及び業績に与える影響の内容 |
可能性 |
時期 |
区分 |
関連 |
当社グループの取り組み |
|
気候変動に伴う環境変化や社会変革への対応に関するリスク 国際社会では、急速に2050年カーボンニュートラルへの要請が高まり、今後も競争ルールの変更を伴う社会システムの変化が予測されます。当社グループはこれまでのCO₂排出量の削減目標を見直し、2021年6月に「DIC NET ZERO 2050」として、「2030年CO₂排出量の50%削減(2013年度比)」と「2050年カーボンネットゼロの実現」とを新たな長期目標としました。この目標を達成するための活動を進めていく中で以下を業績に深刻な影響を与える可能性のある気候変動リスクと捉えています。 1)日本国内では排出権取引の導入が決定され、Scope 1の排出量によっては2026年度以降にペナルティ支払いによる直接的なコスト負担増の 可能性があります。また、今後カーボンプライシングが導入された場合、尚一層の原燃料価格や電力価格の上昇が危惧されます。 2)カーボンフットプリント(CFP)の観点から、CO₂排出量削減の社会的要求や顧客ニーズに極端な変化が生じた場合、既存事業の撤退や新規投資案件の中止も検討せざるを得なくなる可能性があります。 3)気候変動に伴う脱炭素社会への移行リスクとして、サーキュラーエコノミー等による急激な需要の変化が起きた場合、これへの対応ができなければ大幅な事業収益の低下をもたらす要因となります。 4)極端な物理的リスクとして、異常気象による気象災害が深刻化・頻発化すると、事業所の稼働停止、原料調達の不安定化等により製品供給不能や供給の遅延を生じる可能性があり、事業収益の低下と事業継続の可否に関わるリスクとなる可能性があります。
|
高 |
中~長期 |
①②③ |
AB |
当社グループは、積極的な環境投資と省エネ施策の推進を通じてCO₂排出削減に取り組んでいます。また、「DIC NET ZERO 2050」の実現に向けたロードマップの策定を進めています。加えて、CO₂排出に関わるコスト意識を醸成するとともに、CO₂削減へのインセンティブを高めながら取り組めるよう、2021年7月から社内カーボンプライス(ICP)の運用を開始しました。 また、既存か新規かを問わず、グループの全ての投資・事業・製品に関するCFP算出等に取り組むなど、ライフサイクルアセスメント(LCA)の徹底も必要だと考えています。当社グループは、CO₂排出削減に関するイニシアチブであるSBT(Science Based Target)の認定を取得し、Scope 3(サプライチェーンを通じたCO₂排出)も含めたCO₂削減目標を新たに設定し、Scope 1, 2, 3の排出削減に取り組みます。 更に、気候変動による需要の変化に的確に対応すべく将来のサーキュラーエコノミーへの移行を視野に入れた製品開発、脱炭素に向けて貢献する製品・サービスの開発及び普及に取り組み、気候変動に関する社会課題の解決を目指しています。 一方、物理的リスクに対して重要原料の供給対策も含むBCP(事業継続計画)の策定を進めています。また、沿岸立地事業所の気象災害リスクへの対策強化にも努めています。こうした活動については積極的な情報開示を通じて外部とのコミュニケーションも図り、ステークホルダーからの理解が得られるよう取り組んでいます。 これらの取組と並行して、確度の高い情報収集とグループ内での啓発や共通認識の醸成を図ることにより、グリーンウォッシュのような実態に陥ることを防ぎ、実効性を伴った着実な取組がグループ全体で行われるよう努めていきます。 |
|
リスク及び業績に与える影響の内容 |
可能性 |
時期 |
区分 |
関連 |
当社グループの取り組み |
|
ポートフォリオ転換に関するリスク 長期経営計画「DIC Vision 2030」では、社会課題を解決し、社会の持続的繁栄に貢献する5つの重点事業領域を定め、経営資源を集中させることで事業ポートフォリオの変革に取り組んでいます。 事業ポートフォリオの変革に遅れが生じた場合、硬直化により成長が鈍化した場合、及び製品ライフサイクルに伴い成熟事業の収益性が徐々に低下した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
|
中 |
短~長期 |
②③ |
A |
当社グループは、長期経営計画「DIC Vision 2030」において、サステナブルエネルギー領域、ヘルスケア領域、スマートリビング領域、カラーサイエンス領域、サステナブルパッケージ領域を5つの重点事業領域として定め、各事業部門と新事業統括本部との協働による成果創出に注力しています。また、当社グループの事業戦略にそぐわない低収益事業の縮小・撤退の基準を設けて定期レビューを行うとともに、取締役会及び執行会議では長期経営計画で定めた事業戦略の進捗を定期的に確認し、事業環境に応じた施策の更新・追加を講じています。長期的計画を確実に実現させるため、2025年までの前半の4年間は「DIC Vision 2030」の目指す姿を実現するための基盤づくりの期間、2030年までの後半の5年間を目指す姿を実現して展開する期間と位置づけています。 更に、当社グループの強みを発揮して社会課題の解決に貢献できる「サステナブル製品」比率の拡大を通じ、社会の持続的繁栄に貢献する事業ポートフォリオを構築していきます。
|
|
環境負荷低減の要請に起因するリスク 当社グループは、事業活動を通じて発生する様々な環境負荷の低減に努めています。しかし、環境汚染物質、産業廃棄物、海洋プラスチック廃棄物等の環境負荷物質がトラブルにより想定以上に排出されてしまった場合、その回収コスト負担や賠償責任の可能性があります。環境規制の強化による業界基準の変更、又は持続的な社会に向けたシステムの変化に適切に対応できなければビジネスを継続できなくなるリスクがあります。また、社会情勢の変化に伴う製品要求性能の急変に対応できなければ、事業収益の低下と事業継続の可否に関わるリスクが顕在化する可能性があります。
|
中 |
短~ 長期 |
①②③ |
AB |
当社グループは、生産と事業の両面から環境負荷の低減に努めています。 生産面においては、環境保護設備の積極的な投資拡大や導入期間短縮を図るとともに、生産拠点所在地における環境負荷低減に関連する様々な法令や規制の遵守はもとより、具体的な削減目標を定めた上で定期的に環境負荷データをモニタリングして、環境負荷物質の削減に努めながらリスクを管理しています。 事業活動においても、製品の環境負荷低減を図りながら、地球環境と社会課題に貢献する「サステナブル製品」の拡大に取り組んでいます。具体的にはバイオベース材料を使用した製品等、環境に配慮した製品の比率向上に努めています。また、製品の再利用や再商品化等、ケミカルリサイクルあるいはマテリアルリサイクルを含めたサーキュラーエコノミーへの取り組みを推進しています。
|
|
リスク及び業績に与える影響の内容 |
可能性 |
時期 |
区分 |
関連 |
当社グループの取り組み |
|
イノベーションの停滞に関するリスク 当社グループは、環境面における社会変革への対応が非常に重要と捉え、「グリーン社会、デジタル社会、QOL社会」に貢献する製品開発をグループ一丸となって取り組んでいます。同時に、急速に進展するデジタルテクノロジーの活用、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に遅れを取らないように対策を進めています。しかしながら、当社のイノベーションが停滞して社会要請に応える製品を開発・上市できない場合、会社の成長が鈍化する可能性があります。 |
中 |
中~長期 |
②③ |
ABC |
当社グループは、保有する既存の基盤技術に加えて、無機材料技術やバイオ技術等の新しい基盤技術を活用して、グリーン社会に貢献するバイオマスパッケージ等の次世代向けパッケージ、デジタル社会に貢献する5G/6G通信対応材料や機能性無機材料、QOL社会に貢献する高機能ニュートリション等、様々な市場やニーズに応じたサステナブル製品の開発を進めています。 特に技術部門では、製品開発の成功率を高めると同時に開発期間を短縮するためにMI(マテリアルインフォマティックス)を積極的に活用しています。また、量子コンピューターのコンソーシアムへの参加を通じて最先端の量子コンピューティング技術の導入に努めるとともに、外部研究機関との共同研究やCVC活用による新技術の導入等、オープンイノベーションにも積極的に取り組んでいます。更に、新規技術テーマ評価法の導入と、それに基づく社内リソースの増強や配分適正化にも努めています。 同時に、当社グループはAI、IoT等のデジタル化による社会変革に対応すべく、専門部署のDX推進部を中心に、生産部門におけるスマート工場化に向けた取組や、ビジネスモデルの変革に積極的に取り組みながら、高効率でCO₂排出も抑制した生産技術開発を進めるとともに、製品の安定生産や品質の維持向上に努めています。
|
|
リスク及び業績に与える影響の内容 |
可能性 |
時期 |
区分 |
関連 |
当社グループの取り組み |
|
人材確保に関するリスク 当社グループの成長を維持するためには、事業運営や業務遂行に必要となる多彩な人材を採用し、確保し続ける必要があります。労働市場全体でグローバルに活躍できる人材や、高い専門性を有する人材の必要性が高まっている中、このような人材の確保は競争が激化しているため、より実効性のある採用・育成・定着に向けた各種施策の立案と遂行が急務の課題となっています。当社グループがグループワイドに活躍できる多彩な人材を採用し、継続的に雇用し、育成することができない場合、当社グループの事業運営や組織設計に影響を与える可能性があります。 |
中 |
短~長 |
②③ |
AB |
当社グループでは、必要な人材をタイムリーに採用するために、新卒の一括採用だけではなく、多様な採用手段を通じて専門性の高い即戦力となるキャリア採用を強化しています。また、DICレポート(統合報告書)の充実化やブランディング活動の推進にも取り組みながら、労働市場への有効なアピールにも努めています。更に、多彩な社員が一体感を持ちながら協働していくことを推進するため、ダイバーシティの推進、複線的な人事制度の導入、キャリア支援制度の拡充、タレントマネジメントの強化、人材育成制度の拡充、メンタルヘルスの向上、グローバルでの後継者計画・配置転換計画の策定、柔軟な働き方に向けたワークスタイル改革等、各種施策を積極的に展開しています。
|
|
持続可能なサプライチェーンの構築(原料)に関するリスク 当社グループは、短期及び中長期的な視点で品質と価格、安定供給に加え、持続可能なサプライチェーンの構築、特に持続可能な原料調達の実現に向けた取り組みを推進しています。 本件に関するリスクとして、国際商品市況の影響により原料価格が大幅に上昇する場合、及び、原料サプライヤーの事故・トラブルや自然災害等を起因とした需給バランスの変動、その他の事情に伴う物流混乱、化学物質法規制の対象物質追加等の様々な要因によって、主要原料供給停止やモノポリー原料入手困難化等、原料の調達が困難になる場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 また、中長期的観点では、サステナビリティ活動(環境・社会・ガバナンス)に取り組んでいないサプライヤーからの原料調達は、当社グループの事業継続に支障を来たす可能性があります。
|
中 |
短~長期 |
①②③ |
AB |
当社グループは、複数購買化、契約購買化、代替原料調達導入等を通じ、原料コストの削減や調達リスクの低減を図り、安価で安定した調達を目指しています。 中長期的観点では、「DICグループサステナビリティ調達ガイドライン」に基づき、厳格な化学物質の管理や環境負荷の低減を始めとしたサステナビリティ活動への取組をサプライヤーに要請するとともに、活動状況の調査やその後のフォローを通じて同活動を推進しています。 これらの取組を通じた供給や品質の安定化や健全化による顧客からの信頼確保を基盤として、収益性を確保するための適切かつ計画的な価格設定等にも努めています。 |
|
リスク及び業績に与える影響の内容 |
可能性 |
時期 |
区分 |
関連 |
当社グループの取り組み |
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政治・地政学変動に関するリスク 政治・社会情勢の著しい変化や各種法規制・国際条約の変更等の予期せぬ事態が生じた場合、これらに起因して生じるコスト増、製品・原料の輸出入制限、送金停止、サプライチェーン分断等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。例えば、米中対立による製品・原料等の輸出入停止及び関税税率アップに伴うコスト急増、渡航規制強化による適時適切な現地対応や人材配置の制限、あるいは中東における紛争・政治不安、ロシアによるウクライナ侵攻に起因する混乱、台湾有事が顕在化した場合等によるエネルギーや天然資源の価格高騰、物流の混乱等が挙げられます。 |
中 |
不明 |
①② |
他 |
当社グループでは、本社による全体的な管理に加え、地域統括会社による日常的な管理により、事業面及び機能面の双方で事業を展開する各国における様々なリスクをモニタリングしています。 生産・販売面においては、事業部門を主体としたBCP(事業継続計画)体制の確立や原料の複数調達体制の構築を通じてカントリーリスクへの対応に取り組んでいます。 サプライチェーンの分断には、世界中にまたがるネットワークを有効活用することでリスクを低減しています。 加えて、人命・信用・資産等、各種経営資源の保全に向け、必要に応じて現地拠点とも協力しながらグループ全体での情報共有・対策立案・教育訓練にも取り組んでいます。
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(2)顕在化した場合の影響が中程度のリスク
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リスク及び業績に与える影響の内容 |
可能性 |
時期 |
区分 |
関連 |
当社グループの取り組み |
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災害、事故の発生に伴うリスク 大規模自然災害や事業活動に伴う災害・事故により、人的・物的損害が発生した結果、工場操業や事業活動の停止が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、事故災害の発生により、事業所周辺の地域社会等に対するレピュテーションの毀損に伴い、当社事業活動への影響が発生する可能性があります。 |
中 |
短~長 |
①②③ |
他 |
当社グループでは、重大災害等発生時の危機管理規則や個別のリスク別(大規模地震・台風・水害等の自然災害、パンデミック、工場における爆発・火災・漏洩等)の対策マニュアルを全社マニュアルとして整備した上で、製品本部ごとにBCP(事業継続計画)を策定しています。 安全衛生・防災の観点では、労働安全衛生・保安防災を推進するための、方針策定と周知徹底、経営層が率先して安全活動を推進することを実現するための体制整備、定期的な監査の実施、積極的かつ継続的な教育・訓練の実施を推進しています。また、4M解析による事故要因分析・対策立案、反応系実験での事前検証等、事故防止の取組を徹底しています。 急増する自然災害への対策としては、耐震・耐水等への継続投資、他社・外注先との連携強化を進め、不測の事態への準備も進めています。
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|
品質問題の発生に伴うリスク 製品やプロセスに欠陥・不正・偽装が疑われた場合、重大なクレームや製造物責任が問われるなどの事象が発生した場合、あるいは製品回収や損害賠償責任が生じた場合、出荷や生産の停止が生じるだけでなく、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。更に、これらの事象が発生したことにより、社会的信用の失墜が生じる可能性があります。 |
中 |
不明 |
②③ |
AB |
当社グループは、「常に信頼される製品を提供して顧客と社会の繁栄に貢献する」を品質に関する方針とし、毎年社長が社員に向けて品質保証の重要性を喚起しています。また、「全ての基本は安全操業と品質保証である」との生産担当役員のメッセージを強く発信しながら啓発や教育を繰り返すとともに、全社員が品質に関わる当事者意識を持ってQMS(品質管理システム)の正しい運用を徹底し、品質の改善に取り組んでいます。 2021年度に一本化された品質保証組織は、グループ全体の品質に関する活動を一括管理し、顧客重視の視点で製品の品質により生じるリスクのマネジメントに真摯に取り組んでいます。また、社長直轄の品質委員会は、これら品質に係る全社の活動を監視監督している他、本社品質保証部長を実施責任者とする品質監査を毎年行うなど、品質管理体制の構築・増強を図っています。 出荷済みの製品において欠陥等が発覚した場合に社会的責任を果たすため、2021年に「品質管理規程」を廃止して「品質に関する規程」に変更し、組織体制と活動の実行体制を見直しました。
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|
パンデミックに関するリスク 感染症が世界的規模で拡大(パンデミック)した場合、それに起因する経済活動の停滞や需要減によって出荷が落ち込む可能性があります。また、政府の要請等による事業への制約あるいは当社グループ社員への感染の広がりで、営業拠点や研究所の閉鎖や工場の操業停止によって一時的に事業の継続が困難となる可能性があります。これらの結果として、当社グループの業績や財政状態に影響する可能性があります。 |
中 |
短期 |
①③ |
B |
当社グループにおける生産及び研究・開発等の事業拠点は、日本、中国、アジアパシフィック、欧州、北米、中南米とグローバルに立地しており、複数工場によるバックアップ生産策を推進することで、拠点閉鎖や操業停止等によるリスクを低減しています。 また、ITインフラの整備・増強を進めた上で、情報のデジタル化、社内手続の電子承認によるペーパーレス化を進め、在宅勤務等のテレワークの積極的活用を推進し、パンデミック発生時に円滑な事業継続を行うための環境整備を進めています。 長期経営計画におけるマクロ環境に影響されにくい強靭な事業体質への変換を目指し、事業ポートフォリオの転換を図ることで、更なる事業リスクの分散を進めています。
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金利変動に起因するリスク 当社グループは、有利子負債による資金調達を実施しており、金融市場に急激な変動が起こった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
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中 |
短~中期 |
① |
C |
当社グループは、財務の健全性の評価指標として、ネットD/Eレシオを採用し、財務体質の維持・強化と有利子負債の削減に努めています。また、各国の金利動向を注視しながら、固定金利調達を増やすなど、将来の金利変動リスク、金利負担の低減を図る措置を講じています。
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為替変動に起因するリスク 当社グループは、世界各国で事業活動を行っており、在外子会社等の財務諸表項目の円換算額には為替相場の変動による影響があります。そのため、為替相場に大幅な変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 また、輸出入等の外貨建取引についても、為替相場変動による換算上の影響があるため、同様に業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
中 |
短期 |
① |
C他 |
当社グループは、本社のリーダーシップの下で各地域で為替リスク管理体制を整備し、為替相場の変動に伴う業績影響や在外子会社の換算影響の把握に努めています。また、先物為替予約等の為替変動ヘッジ取引や資金調達・投資の複数通貨対応等を通じて、そのリスクを軽減する措置を講じています。 |
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企業買収・資本提携が想定どおり進まないことに起因するリスク 当社グループは、事業ポートフォリオ変革のため、企業買収や資本提携を積極的に実施しています。当社グループが実施する統合・協業が不十分または想定どおり進まない場合、当初計画していた効果が得られないため、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 |
低 |
中~長期 |
②③ |
AC |
当社グループでは、当社で設定した投資指標に基づいて投資判断を行うとともに、自社による調査の他、外部機関も活用して徹底したデューデリジェンスを行い、リスク事項を事前に洗い出し、対策を講じています。買収後はグループ一体となったPMI(統合活動)の推進やシナジーの実現に向けたアクションを実施することにより、リスク低減に取り組んでいます。
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コーポレートガバナンスの不備に起因するリスク 日本のみならず、中国、アジアパシフィック、北米、中南米、欧州、中東、アフリカ等、グローバルに展開する当社グループ会社において、コーポレートガバナンスの不備・無効化・対策未実施等に起因して、不正行為、粉飾決算、法令違反が発生して会社が損害を受ける、または当社グループの社会的信用に傷がつく可能性があります。 |
低 |
不明 |
② |
B他 |
コンプライアンスに関する「DICグループ行動規範」を主要な所在地言語に翻訳して、全ての地域において従業員がこの規範に準拠した正しい判断と行動を行うよう、統制環境を整備しています。また、全ての当社グループ会社において、コーポレートガバナンスに必要な権限承認規程等の規程類を具備しています。 当社グループは、日本、中国、アジアパシフィック、北米、中南米、欧州、中東、アフリカの各地域をカバーする内部統制組織を有しており、ほぼ全ての事業拠点をカバーするように定期的な内部監査によるモニタリングを実施するとともに、内部監査部門と監査役と会計監査人が十分に連携しながら、グループ会社の法令順守、コーポレートガバナンスが適切に機能していることを確認しています。 また、不正行為等に対しては、内部通報制度を当社グループの全ての社員に周知し、不正が起きにくい環境の整備・維持に努めています。 加えて、経営ビジョンの刷新や行動指針実践事例の表彰制度等を通じ、経営の基本的な考え方である「The DIC Way」のグローバルでの周知・浸透を図っています。
|
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コンプライアンス違反に関するリスク 当社グループは、世界各国で事業活動を行っており、商取引、安全、環境や化学物質等に関する様々な法規制の適用を受けています。法規制等に違反した場合、事業の停止命令や罰金が課され、または損害賠償責任が発生し、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 |
低 |
不明 |
② |
AB他 |
当社グループでは、法規制の他、ビジネスを実践する上で遵守すべきコンプライアンスに関する基準として「DICグループ行動規範」を定めています。 社長は、役員を含む全社員に向けて、コンプライアンスの重要性やビジネスよりもコンプライアンスが優先すべき価値であることを折に触れて自らの言葉で発信しています。 全社員は、具体的事例を取り上げたeラーニングや研修によって、その認識を深めています。 更に、コンプライアンス上の疑問を持った場合に相談できる体制を整備し、内部通報制度の活用や担当部署から独立した部署による監査・調査などによってコンプライアンス違反があった場合の早期発見、早期是正を図っています。 また、法規制変更時の周知徹底、化学物質情報管理システムの運用徹底・DX化/効率化、デザインレビューの運用徹底等、あらゆる段階でコンプライアンスリスクの低減に必要な対策を講じています。
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情報セキュリティに起因するリスク サイバー攻撃等によるデータ逸失や改竄、情報漏洩、災害や障害等による業務システム・設備・機器等の停止や誤動作、グローバルネットワークの国家間遮断等が発生した場合、それらが引き起こす事業の停滞及び事業機会ロスにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 |
低 |
不明 |
② |
B |
当社グループは、情報系及び制御系インフラのセキュリティ機能の継続的強化、ITのBCP整備(災害復旧・バックアップ・体制等)、情報セキュリティ教育訓練の継続的な更新・実施等を行うとともに、サイバー攻撃等を想定した第三者による情報セキュリティリスクアセスメントを実施し、その結果に基づいて対策ロードマップを策定することで、リスク低減に取り組んでいます。
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(3)顕在化した場合の影響が小さいリスク
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リスク及び業績に与える影響の内容 |
可能性 |
時期 |
区分 |
関連 |
当社グループの取り組み |
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水資源に関するリスク 当社グループは、事業活動を通じて水資源の有効活用に努めています。しかし、取水源において想定以上の水不足や水質低下が起きた場合、生産活動に制約が生じる可能性や、水価格上昇により収益性が低下する可能性があります。
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低 |
長期 |
②③ |
AB |
当社グループでは、各事業所における取水、排水の実績をモニタリングして、水資源の利用状況を把握しています。更に、各生産拠点においては、所在地域における水資源の情報と工場の操業状況を評価したリスクアセスメントを実施し、対策状況を管理しています。そして、水を再利用(リユース・リサイクル)することにより、水使用量の低減に取り組んでいます。 |
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税務に関するリスク 当社グループは、世界各国で販売や生産等の事業活動を行っており、グループ内でも相互に取引があります。各国の移転価格税制等の国際税務リスクについて細心の注意を払っていますが、各国税務当局との見解の相違によって予期しない課税を受けた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
|
低 |
不明 |
① |
他 |
当社グループは、本社のリーダーシップの下に、各国の税法に準拠した適正な納税を行っており、定められた移転価格文書を整備しています。また、「DICグループの税務に関する方針」を策定・公表しており、透明性の高い税務管理に取り組んでいます。 |
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知的財産に関するリスク 当社グループが保有する技術資産・ノウハウが不測の事態により外部へ流出した場合、また、知的財産に関しての紛争が発生した場合、製品販売への影響、訴訟対応とその結果によっては業績に影響を与える可能性があります。
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低 |
不明 |
②③ |
A他 |
当社グループでは、情報セキュリティ基本方針の下、機密情報管理規程を制定し技術情報等を厳格に管理しています。一方、製品開発に当たっては事前の厳格な知財権調査(特許・商標ほか)を義務づけ紛争回避のための施策を実施しています。 |
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績
当連結会計年度の業績は次のとおりです。
(単位:億円)
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前年同期比 |
現地通貨ベース 前年同期比 |
|
売上高 |
8,554 |
10,542 |
+23.2% |
+16.2% |
|
営業利益 |
429 |
397 |
△7.5% |
△5.1% |
|
経常利益 |
438 |
399 |
△8.7% |
- |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
44 |
176 |
+303.4% |
- |
|
EBITDA |
690 |
855 |
+23.8% |
- |
|
US$/円(平均) |
109.75 |
130.59 |
+19.0% |
- |
|
EUR/円(平均) |
129.73 |
137.71 |
+6.2% |
- |
EBITDA:親会社株主に帰属する当期純利益+法人税等合計+支払利息-受取利息+減価償却費+のれん償却額
当連結会計年度(2022年1月~12月)における当社グループの業績は、売上高は前年同期比23.2%増の1兆542億円でした。世界的なインフレ圧力の高まり、ウクライナ情勢の長期化や中国でのゼロコロナ政策による行動制限など複合的な要因が地政学リスクを高め、世界経済に影響を及ぼし続けたなか、当社グループにおいては、年間を通じてエネルギー、物流及び原料コストの増加に対する価格対応を進めたことに加え、円安による為替換算影響を受けた結果、大幅な増収となりました。また、カラー&ディスプレイセグメントにおいて、前第2四半期までは連結対象外であったC&E顔料事業の売上が通年で加わったことが増収幅を押し上げました。一方で、出荷状況に目を向けると、巣ごもり需要の反動から電気・電子やディスプレイを中心としたデジタル分野での需要減が続いたことや半導体不足による制約などにより自動車市場の生産が回復途上であったことを背景に、第3四半期以降(7月~12月)に高付加価値製品の出荷が各地域で減少しました。また、顔料事業も主要市場である欧州における景気減速に伴い、第3四半期以降に出荷が落ち込みました。
営業利益は、前年同期比7.5%減の397億円でした。多くの製品で価格対応に取り組み、原料コストを中心に価格転嫁が進みましたが、デジタルやモビリティ関連を中心に高付加価値製品の出荷数量が減少した影響により、カラー&ディスプレイとファンクショナルプロダクツセグメントの利益が落ち込みました。一方で、前連結会計年度においては、C&E顔料事業の統合に伴う一時費用を40億円計上しましたが、当連結会計年度は同様の費用計上がなかったことが、減益幅を抑える要因となりました。
経常利益は、前年同期比8.7%減の399億円でした。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比303.4%増の176億円でした。前連結会計年度においては、C&E顔料事業に伴う買収関連費用や米国で繰延税金資産を取崩したことによる法人税等調整額を計上しましたが、当連結会計年度は同様の費用計上がなかったことにより、大幅な増益となりました。
EBITDAは、前年同期比23.8%増の855億円でした。
また、各セグメントの業績は次のとおりです。
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|
|
|
|
|
|
|
(単位:億円) |
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|
セグメント |
売 上 高 |
営 業 利 益 |
||||||
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
前年 同期比 |
現地通貨 ベース 前年同期比 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
前年 同期比 |
現地通貨 ベース 前年同期比 |
|
|
パッケージング& グラフィック |
4,398 |
5,330 |
+21.2% |
+14.9% |
216 |
203 |
△6.0% |
+0.3% |
|
カラー&ディスプレイ |
1,672 |
2,482 |
+48.5% |
+34.4% |
40 |
51 |
+29.1% |
+37.7% |
|
ファンクショナル プロダクツ |
2,833 |
3,154 |
+11.3% |
+6.5% |
262 |
236 |
△9.9% |
△13.6% |
|
その他、全社・消去 |
△349 |
△424 |
- |
- |
△89 |
△94 |
- |
- |
|
計 |
8,554 |
10,542 |
+23.2% |
+16.2% |
429 |
397 |
△7.5% |
△5.1% |
[パッケージング&グラフィック]
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前年同期比 |
現地通貨ベース 前 年 同 期 比 |
||
|
売 上 高 |
4,398 |
億円 |
5,330 |
億円 |
+21.2% |
+14.9% |
|
営 業 利 益 |
216 |
億円 |
203 |
億円 |
△6.0% |
+0.3% |
売上高は、前年同期比21.2%増の5,330億円でした。食品包装を主用途とするパッケージ用インキは各地域ともに価格対応を進めた結果、増収となりました。しかしながら、出荷数量ベースで見ると、アジアではゼロコロナ政策が続いた中国での出荷停滞の影響もあり、前年を下回りました。商業印刷や新聞を主用途とする出版用インキについては、国内でチラシやイベント関連印刷物の需要が回復しなかったことや、欧州で景気減速を背景に需要が落ち込んだことから、それぞれの地域で出荷が落ち込みましたが、全地域で価格対応を積極的に進めたことにより、増収となりました。デジタル印刷で使用されるジェットインキは屋外広告(看板・ポスター)やバナーなどの産業用や商業印刷用の需要が落ち込みましたが、円安による為替換算影響により、増収となりました。2022年1月に買収を完了したイタリアの接着剤メーカーSapici S.p.A.の売上が加わったことも増収要因となりました。
営業利益は、前年同期比6.0%減の203億円でした。現地通貨ベースでは0.3%の増益となりました。各地域で年間を通じてエネルギー、物流及び原料コストの増加分に対する価格対応に取り組み、米州や欧州を中心に転嫁が進みましたが、出荷数量の減少と新興国通貨安による換算目減りが響き、減益となりました。この状況下、Sapici S.p.A.につきましては、欧州での接着剤製品の拡販を進めたことで、利益を着実に上げました。
[カラー&ディスプレイ]
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前年同期比 |
現地通貨ベース 前 年 同 期 比 |
||
|
売 上 高 |
1,672 |
億円 |
2,482 |
億円 |
+48.5% |
+34.4% |
|
営 業 利 益 |
40 |
億円 |
51 |
億円 |
+29.1% |
+37.7% |
売上高は、前年同期比48.5%増の2,482億円でした。C&E顔料事業が加わったことにより、塗料用、プラスチック用及び化粧品用顔料が特に大幅な増収となりました。こうしたなか、化粧品用顔料につきましては、脱マスクの動きで先行する米州や欧州で需要が回復し、アジアでも回復傾向が見られました。一方で、ディスプレイ用途であるカラーフィルタ用顔料は、パネルメーカーの減産とそれに伴う在庫調整が続き、出荷が落ち込んだ結果、大幅な減収となりました。スペシャリティ用顔料は、農業用については引き続き堅調に推移しましたが、建材用発泡コンクリートで使用される建築用は、主な需要地である欧州で引き続き出荷が落ち込みました。
営業利益は、前年同期比29.1%増の51億円でした。前連結会計年度においては、C&E顔料事業の統合に伴う一時費用を40億円計上しましたが、当連結会計年度は同様の費用計上がなかったことにより、増益となりました。この一時要因の影響を除くと、カラーフィルタ用、スペシャリティ用などの高付加価値製品の出荷の落ち込み、欧州の景気減速とエネルギーコスト上昇を背景としたC&E顔料事業の利益減少、第3四半期以降におけるTFT液晶の出荷減の影響などにより、全体的に利益が押し下げられました。
[ファンクショナルプロダクツ]
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前年同期比 |
現地通貨ベース 前 年 同 期 比 |
||
|
売 上 高 |
2,833 |
億円 |
3,154 |
億円 |
+11.3% |
+6.5% |
|
営 業 利 益 |
262 |
億円 |
236 |
億円 |
△9.9% |
△13.6% |
売上高は、前年同期比11.3%増の3,154億円でした。電気・電子やディスプレイを中心とするデジタル分野については、半導体を主用途とするエポキシ樹脂は、中国でのゼロコロナ政策や電子デバイス市場減速の影響により、国内外で出荷が大きく落ち込みましたが、価格対応を進めたことで増収となりました。スマートフォンなどのモバイル機器を主用途とする工業用テープは、需要の着実な取り込みにより、増収となりました。モビリティを中心とするインダストリアル分野※については、国内外で需要が落ち込みましたが、それぞれ価格対応を進めた結果、主要製品はいずれも増収となりました。PPSコンパウンドは、モビリティ(自動車)向けの出荷数量が落ち込むなか、価格対応を進めたことや、住設機器向けなど自動車以外の用途で出荷を伸ばした結果、増収となりました。
営業利益は、前年同期比9.9%減の236億円でした。各製品において、エネルギー、物流及び原料コストの増加に対する価格対応が進みましたが、デジタル分野を中心にエポキシ樹脂など高付加価値製品の出荷が落ち込んだことにより、減益となりました。
※インダストリアル分野とは、自動車、鉄道、船舶などのモビリティ用途と建設機械、産業機械などの一般工業用途に係る製品分野の総称です。
②キャッシュ・フロー
[営業活動によるキャッシュ・フロー] 79億円(前連結会計年度 448億円)
当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益が352億円、減価償却費が471億円となりました。また、法人税等に149億円を支払い、運転資本の増加により520億円の資金を使用しました。以上の結果、営業活動により得られた資金の総額は79億円となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー] △732億円(前連結会計年度 △1,476億円)
当連結会計年度は、設備投資に454億円、子会社株式の取得により307億円の資金を使用しました。以上の結果、投資活動に使用した資金の総額は732億円となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー] 839億円(前連結会計年度 995億円)
当連結会計年度は、借入等により1,020億円の資金を調達した一方で、剰余金の配当として95億円を支払いました。以上の結果、財務活動により得られた資金の総額は839億円となりました。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
|
|
|
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
自己資本比率 |
(%) |
38.9 |
32.3 |
30.7 |
|
時価ベースの自己資本比率 |
(%) |
30.1 |
25.6 |
17.5 |
|
キャッシュ・フロー対 有利子負債比率 |
(年) |
4.9 |
8.6 |
64.2 |
|
事業収益インタレスト・ カバレッジ・レシオ |
(倍) |
18.6 |
20.5 |
9.3 |
(注)1.各指標の算式は以下のとおりです。
自己資本比率 :(純資産-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後))/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/営業キャッシュ・フロー
事業収益インタレスト・カバレッジ・レシオ:(営業利益+受取利息+受取配当金)/支払利息
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、社債及びリース債務を対象にしています。
営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
また、支払利息については、連結損益計算書の支払利息を使用しています。
③生産、受注及び販売の実績
(イ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
|
セグメント |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
パッケージング&グラフィック |
522,917 |
118.4% |
|
カラー&ディスプレイ |
243,700 |
140.3% |
|
ファンクショナルプロダクツ |
314,303 |
109.0% |
|
報告セグメント計 |
1,080,920 |
119.6% |
|
その他 |
50 |
95.6% |
|
計 |
1,080,971 |
119.6% |
(注)生産実績は期中平均販売価格により算出しています。
(ロ) 受注実績
当社グループは、主として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(ハ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
|
セグメント |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
パッケージング&グラフィック |
533,009 |
121.2% |
|
カラー&ディスプレイ |
209,056 |
154.9% |
|
ファンクショナルプロダクツ |
311,579 |
111.2% |
|
報告セグメント計 |
1,053,644 |
123.2% |
|
その他 |
556 |
126.2% |
|
計 |
1,054,201 |
123.2% |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績等の状況の分析
①経営成績の分析
経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に記載しています。
②財政状態の分析
当連結会計年度末の資産の部は、運転資本の増加や子会社の買収などにより、前連結会計年度末と比べて1,902億円増加し、1兆2,616億円となりました。負債の部は、主に借入金の増加により、前連結会計年度末比1,501億円増の8,405億円となりました。また、純資産の部は、為替の影響などにより前連結会計年度末比401億円増の4,211億円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
(a) キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載しています。
(b) 財務戦略
当社グループは、長期経営計画「DIC Vision 2030」において、ネットD/Eレシオ(注2)を経営指標として設定することとし、これを1.0倍程度に維持することを目標としています。翌連結会計年度末のネットD/Eレシオは、在庫を中心とする運転資本圧縮に取り組むことにより、1.09倍程度まで改善する計画です。また、資本性の認められる借入を考慮した調整後ネットD/Eレシオは0.94倍程度となる見込みです。
(注)1.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及びリース債務を対象にしています。
2.ネットD/Eレシオ=ネット有利子負債/自己資本
3.ネット有利子負債=有利子負債-現金及び預金
(c) 資金需要の主な内容
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式及び出資金の取得、関連会社株式及び出資金の取得等によるものです。今後の設備投資計画等については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載しています。
(d) 資金調達
これらの資金需要に対して当社グループは、運転資金については、自己資金のほか短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの発行により、また設備投資等の長期資金については、長期借入金及び社債で調達を行っています。
なお、当連結会計年度末のネット有利子負債は4,459億円、ネットD/Eレシオは1.15倍となりました。また、コロナ禍における金融市場の混乱に備えて、一年を通じて手元現預金の水準を高めに維持した結果、当連結会計年度末の現金及び預金は634億円となりました。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを実施する必要があります。経営者は、これらの見積りについて、当連結会計年度末時点において過去の実績やその他の様々な要因を勘案し、合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は将来においてこれらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。
(3)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における長期経営計画「DIC Vision 2030」の達成状況は次のとおりです。
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(単位:億円) |
2022年度計画 |
2022年度実績 |
2023年度見通し |
2025年度 当初計画 |
|
売上高 |
9,500 |
10,542 |
11,500 |
11,000 |
|
営業利益 |
540 |
397 |
430 |
800 |
|
売上高営業利益率 |
5.7% |
3.8% |
3.7% |
7.3% |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
280 |
176 |
200 |
450 |
|
EBITDA* |
880 |
855 |
870 |
1,370 |
|
ROIC** |
5.2% |
3.6% |
3.6% |
6.0% |
|
ネットD/Eレシオ*** (ネットD/Cレシオ)**** |
1.0倍 (48.7%) |
1.15倍 (51.4%) |
1.09倍 (50.1%) |
1倍以下 (50%以下) |
* EBITDA = 親会社株主に帰属する当期純利益+法人税等合計+支払利息-受取利息+減価償却費+のれん償
却額
** ROIC = 税引き後営業利益÷ (ネット有利子負債+純資産)
*** ネットD/Eレシオ = ネット有利子負債 ÷ 自己資本
**** ネットD/Cレシオ = ネット有利子負債 ÷(ネット有利子負債+純資産)
当社は、2022年6月27日開催の取締役会において、2023年1月1日を効力発生日として当社の完全子会社であるカラー&エフェクトジャパン株式会社を吸収合併することを決議し、2022年7月1日に合併契約を締結しました。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」に記載しています。
当社グループは、経営ビジョン「彩りと快適を提供し、人と地球の未来をより良いものに - Color & Comfort -」の実現に向けて、光学・色彩、有機分子設計、高分子設計、分散など既存基盤技術の深耕に加え、新たな基盤技術として無機材料及びバイオ材料設計の確立に取り組み、各種技術の複合化により持続的成長につながる次世代製品・新技術の開発を積極的に推進しています。
研究開発組織としては、日本国内では、事業に直結した製品の開発・改良を担う技術統括本部とDICグラフィックス株式会社の技術本部、従来の基盤技術の深耕と新規の基盤技術の創生を担うR&D統括本部、戦略的な新事業創出と事業部門の次世代製品群の事業化を担う新事業統括本部が、海外ではサンケミカルグループの研究所(米国、英国及びドイツ)、青島迪愛生精細化学有限公司(中国)、主に中国、アジア・パシフィック地域における技術開発活動の拠点となる印刷インキ技術センター、ポリマ技術センター、ファインケミカル技術センター、藻類研究センター、ソリッドコンパウンド技術センター、顔料技術センター、さらに2023年に開設したテープ技術センターが一体となり、グローバルに製品・技術の開発を行っています。
また、データサイエンスセンターを軸に研究開発へのMI(Materials Informatics)などAI技術の活用とAI分野のスペシャリスト育成を進めており、CVC(Corporate Venture Capital)や産官学連携などオープンイノベーションも積極的に活用し、研究開発の効率化を加速しています。
当連結会計年度における研究開発費は、
(1) パッケージング&グラフィック
印刷インキ分野では、乾燥時のガス消費量を抑えCO2排出量を低減させた低温乾燥オフ輪インキの新シリーズや、日本有機資源協会のバイオマスマークを取得したUVクリヤーニス、抗菌・抗ウイルス剤を含んだUV OP(Over Print)ニスを開発し市場に投入しました。包装材料ではリサイクルに適したモノマテリアル(単一素材)材料に対応したバリア接着剤、コーティング剤、耐熱コーティング剤などの製品ラインアップを拡充しました。また、フードロス削減に対応したコンビニエンスストア向け総菜容器用や冷凍宅配弁当向けパルプモールド容器用の蓋材としてイージーピールフィルムが実績を拡大しました。
海外ではサンケミカルグループが、サステナビリティ戦略の下、プラスチックから紙パッケージへの転換に対応したコーティング剤、接着剤、シール剤、リサイクル可能なモノウェブラベル用インキなど、リサイクル性を高めたパッケージを作るための新しいバリア・保護コーティングソリューションの展開に注力しました。
(2) カラー&ディスプレイ
カラーマテリアルでは、ディスプレイのカラーフィルタ用顔料の新製品開発に注力しているほか、有害アミンを低減して安全性を高めた水性フレキソ印刷インキ用顔料を製品化しました。また、藍藻類スイゼンジノリ由来多糖類「サクラン®」を化粧品用活性成分としたサンスクリーン用UV分散体の開発に成功し、サンプル活動を開始しました。液晶材料では、液晶技術を応用したスマートウィンドウ製品やLiDAR用液晶の開発を進めています。
海外ではサンケミカルグループにおいて、2種のオレンジと8種の新しいナチュラルベースの化粧品用エフェクト顔料や、より幅広いエフェクトと色の選択肢を提供する8種の自動車塗装向けエフェクト顔料などの販売を開始しました。
(3) ファンクショナルプロダクツ
合成樹脂では、次世代通信規格5G、6G用の電子回路基板用低誘電樹脂や、バイオ&リサイクル由来モノマーとバイオ由来溶剤からなるオールサステナブルアルキド樹脂など各種バイオマス樹脂の開発に注力しました。金属石鹸では塗料用の非コバルトドライヤを環境先進地域である欧州市場に投入しました。100%植物由来原料から製造されたポリエステル系可塑剤は、米国農務省(USDA)のバイオベース製品認証を取得し、米国や欧州、中国などの幅広い業界での採用拡大を目指しています。PPSコンパウンドは絶縁性高熱伝導タイプを電気自動車や電動二輪車のモーター部品用途に展開を進め、工業用テープはスマートフォン向け部品固定用途やPC向けパネル固定用途向けに、易解体性・リワーク性に優れる粘着テープの製品ラインアップを拡充しました。
(4) その他
当社の新たな基盤技術の創生への取り組みとして、無機材料の分野では、フィラー高充填タイプの放熱部材用熱伝導性アルミナフィラーの量産化プロセスを開発、量産サンプルの提供を開始しました。バイオ材料関連では、天然由来ポリアスパラギン酸とそれを活用した生分解性を有する高吸水性ポリマの開発において、紙おむつ用をターゲットとしたサンプル活動を開始し、藍藻類スイゼンジノリの培養技術の開発では、世界で初めて屋内での大量培養技術の確立に成功、スイゼンジノリから抽出したヒアルロン酸の5倍以上の保水力をもつ「サクラン®」の安定供給に向け試験的生産を開始しました。ほかにも、3Dプリンタ向け熱可塑性プラスチック材料の開発では、抗ウイルス・抗菌性TPU樹脂フィラメントが積層造形法用の材料としては国内で初めてSIAA認証を取得し、また、当社の再剥離性粘着テープなどを組み合わせたやわらかい無線センサー「ハッテトッテ®」では、従来の温度・湿度・照度のセンシングに加え室内の換気状態の確認に必要なCO2濃度を計測できる新製品を開発、販売を開始しました。