第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)  経営成績の状況

  当第3四半期連結累計期間の日本経済は、自然災害の影響収束により生産活動が持ち直しましたが、中国経済の減速により輸出が力強さを欠きました。一方、堅調な雇用・所得情勢を受けて個人消費は回復が続きました。海外経済におきましては、米国経済は堅調に推移しているものの、アジア新興国地域においては、中国経済がアメリカとの貿易摩擦等を背景に減速となりました。

  このような経済環境のもとで、当第3四半期連結累計期間の売上高は、1,293億7千3百万円(前年同期比2.8%増)の増収となりました。一方、営業利益は、原材料価格上昇等の影響により77億6千9百万円と前年同期比29.4%の減益となりました。また、経常利益は81億5千3百万円(前年同期比29.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、清算中のブラジル子会社の固定資産売却益を計上しましたが60億5千2百万円(同15.7%減)とそれぞれ減益となりました。

  次に事業セグメントの業績についてご報告いたします。

  なお、営業利益につきましては、全社費用等の配分前で記載しております。

(化成品事業)

  当事業は、無機・有機顔料、繊維用着色剤、情報表示・記録材料の製造・販売を行っております。情報表示・記録材料は前年並みに推移しました。また、その他汎用顔料は堅調に推移しました。

  これらの結果、当セグメントの売上高は192億9千2百万円(同0.6%増)となり、営業利益は27億円(同12.3%減)となりました。

(化学品事業)

  当事業は、プラスチック用着色剤、コーティング剤の製造・販売を行っております。車両業界向けは受託コンパウンド及び海外向けの着色剤が好調に推移し、コーティング剤は情報・電子業界向けが堅調に推移しました。海外連結子会社においては東南アジアのコンパウンド事業の業績が好調に推移しました。

  これらの結果、当セグメントの売上高は719億8千8百万円(同3.8%増)となり、営業利益は47億8千9百万円(同20.4%減)となりました。

(高分子事業)

  当事業は、ウレタン樹脂、天然物由来高分子の製造・販売を行っております。産業資材業界向けの特殊コーティング剤及びアパレル業界向けの樹脂が好調に推移致しました。海外連結子会社においては中国・アメリカの事業拠点の業績が引き続き堅調に推移しました。

  これらの結果、当セグメントの売上高は149億7千3百万円(同3.3%増)となり、営業利益は原材料価格上昇の影響により29億6千4百万円(同12.1%減)となりました。

(印刷総合システム事業)

  当事業は、印刷インキの製造・販売及び事業に付帯する商品とサービスを提供しております。グラビアインキは一般包材向けのパッケージ関連を中心に堅調に推移しました。海外連結子会社においては、インドネシアの拠点の業績が堅調に推移しました。一方、オフセットインキは需要減少が続きました。

  これらの結果、当セグメントの売上高は227億6百万円(同4.1%増)の増収となりましたが、営業利益は原材料価格上昇の影響により18億2千1百万円(同21.7%減)の減益となりました。

(その他事業)

  当事業は、グループ各社等への不動産賃貸及び金融事業等を行っております。

  当セグメントの売上高は4億1千3百万円(同58.1%減)となり、営業損失は8千9百万円となりました。

 

(2)  財政状態の状況

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号  2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

(資産)

  当第3四半期連結会計期間末における総資産は1,987億9千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ21億5千2百万円減少いたしました。これは、「現金及び預金」が減少したことなどによるものであります。

(負債)

  当第3四半期連結会計期間末における負債合計は996億8千万円となり、前連結会計年度末と比べ42億4千1百万円減少いたしました。これは、「環境対策引当金」が減少したことなどによるものであります。

(純資産)

  当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は991億1千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ20億8千9百万円増加いたしました。これは、「親会社株主に帰属する四半期純利益」の計上により「利益剰余金」が増加したことなどによるものであります。

 

(3)  経営方針・経営戦略等

  当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)  事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

①  会社の支配に関する基本方針

  当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、企業価値の様々な源泉、当社をご支持くださる多数のステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上させる者でなければならないと考えております。

  当社株主の在り方は、当社株式の市場における自由な取引を通じて決定されるものであり当社の支配権の移転を伴う大規模な買付提案等がなされた場合であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではなく、これに応じるか否かのご判断も、最終的には株主の皆様のご意思に基づき行われるべきものと理解しております。

  しかしながら、近年、資本市場における株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、当社や株主の皆様に対して買付けに係る内容及び代替案等を検討するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付けに応じることを株主の皆様に強要するような仕組みを有するもの、買付条件が不適切であるもの等々、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも想定されます。

  このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切でないと考えております。

②  会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組み

  当社は、1931年(昭和6年)に顔料の製造・販売を目的に設立し、プラスチック時代の幕開けとなった1940年代半ばより、国産化・自社開発に拘りながら各種プラスチック製品の着色化に貢献、また合成繊維の誕生に合わせて化・合成繊維の原液着色の技術を開発しました。1970年代より海外市場へ展開し、日本企業の海外進出に合わせ、エリアを拡大してまいりました。創業以来培ってきました技術の継承と新規分野の研究開発を背景に、材料特性を熟知した素材メーカーとして、カラー化時代の先取りと様々なユーザーニーズに応える分散・加工・配合等の基本技術と応用展開の結実として、現在、各種合成樹脂着色剤、各種印刷インキ、合成樹脂に加えて時代の要請に即した機能性付与製品や情報記録関連の製品、環境配慮型製品まで多様な製品ラインアップを擁し、広範な業界の多数のお取引先から厚い信頼を得ております。

  このように、当社は創立以来蓄積してきた「有機無機合成・顔料処理技術」「分散・加工技術」「樹脂合成技術」の3つのコア技術を企業価値の源泉とし、品質・コスト競争力とブランドの向上に努めながら、株主の皆様、取引先の皆様、従業員、さらには地域社会等との長年に亘る信頼関係を構築しております。これらは、数値に表れ難い企業価値として重要な要素と認識しております。

  当社は、「大日精化環境方針」、「環境に関する経営基本方針」を制定しております。人類文化の保護発展と自然環境を護り、「環境・安全・健康・品質」を良好に保つことを企業目的の一つとしております。国際規則及び国内外の関係法令を順守するとともに、企業活動に伴う資源・エネルギーの効率的な利用、産業廃棄物の減量、再資源化・再利用化、安全のための予防・緊急対策等をも含めて化学メーカーとしての行動指針としております。

  また、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化を通じて、経営の透明性及び効率性を確保し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの信頼をより高め、社会責任を全うするため、ガバナンス機能の充実が経営上の重要な課題であると認識しております。法令順守及びリスク管理等の徹底のために、「CSR・リスク管理推進本部」を設置し、内部監査の独立部門である内部監査室と情報の共有化を図り、内部統制システムの充実に積極的に取り組んでおります。

  以上、当社では多くの投資家の皆様に中長期的に当社への投資を継続していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上のため、役員・社員一丸となって上記のような取組みを実施しております。今後とも株主の皆様、お取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーからの信頼を磐石なものとするため一層その充実、拡充に努める所存であります。これらの取組みは上記①会社の支配に関する基本方針の実現にも資するものと考えております。

③  会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止する取組み

  当社は、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるための取組みとして「当社株式の大規模買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)について、2017年6月29日開催の第114期定時株主総会(以下「本株主総会」といいます。)において、株主の皆様にご承認いただき継続しております。

  本プランの対象となる当社株式の大規模買付行為とは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為をいい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。

  本プランにおける大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関しては、次のとおり一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設けており、大規模買付ルールによって、①事前に大規模買付者が当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、②必要情報の提供完了後、対価を現金のみとする公開買付による当社全株式の買付けの場合は最長60日間、またはその他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価・検討等の取締役会評価期間として設定し、取締役会評価期間、また株主検討期間を設ける場合には取締役会評価期間と株主検討期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。

  本プランにおいては、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。ただし、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合、遵守しても当該大規模買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断する場合には、必要かつ相当な範囲で新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律及び当社定款が認める検討可能な対抗措置をとることがあります。

  このように対抗措置をとる場合、その判断の客観性及び合理性を担保するために、取締役会は対抗措置の発動に先立ち、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外監査役または社外有識者から選任された委員で構成する独立委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は対抗措置の発動の是非について、取締役会評価期間内に勧告を行うものとします。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとします。なお、本プランの有効期限は2020年6月に開催予定の当社代117期定時株主総会の終結の時までとします。本プランは、本株主総会において継続が承認され発効した後であっても、①当社株主総会において本プランを廃止する旨の株主の一定割合の意思表示が行われた場合、②当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議等が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。

  継続後の本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.daicolor.co.jp/)に掲載しております。

④  本プランが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて

  本プランは、①買収防衛策に関する指針において定める三原則を充足していること及び経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年(平成20年)6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっていること、②当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること、③株主総会での承認により発効しており、株主意思を反映するものであること、④独立性の高い社外者のみから構成される独立委員会の判断を重視するものであること、⑤デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策でないこと等の理由から、基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものでなく、かつ、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

(5)  研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、23億2千3百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

  当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。