第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当第2四半期連結累計期間の世界経済は、各国でロックダウン等からの経済活動再開により景況感は上向きとなりました。日本経済は、輸出の増加により外需は改善傾向となりましたが、雇用指標の悪化や個人消費の停滞により内需は緩やかな改善が続きました。

このような経済環境のもとで、当第2四半期連結累計期間の売上高は、印刷総合システム事業の包材向けパッケージ関連が堅調に推移しましたが、化学品事業および高分子事業の車両業界向けを中心に全般的に低調に推移したことなどにより628億3千6百万円(前年同期比20.0%減)の減収となりました。営業利益は、売上高の減収に対して経費支出の削減を図りましたが9億1百万円(同71.2%減)、経常利益は13億8百万円(同61.4%減)と減益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別利益に投資有価証券売却益を計上したことなどにより21億6千1百万円(同18.4%減)となりました。

 

次に事業セグメントの経営成績についてご報告いたします。

なお、営業利益につきましては、全社費用等の配分前で記載しております。

 

(化成品事業)

当事業は、塗料・印刷インキ、情報表示・記録用の無機・有機顔料及び加工顔料、繊維用着色剤の製造・販売を行っております。情報表示・記録用顔料は、テレワーク拡大によるディスプレイ関連が堅調な一方、オフィス事務機関連が低調に推移しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は92億1千7百万円(同26.8%減)、営業利益は4億1千1百万円(同73.4%減)となりました。

 

(化学品事業)

当事業は、マスターバッチ、樹脂コンパウンドなどのプラスチック用着色剤、紫外線・電子線硬化型コーティング剤の製造・販売を行っております。車両業界向けの着色剤は、国内外ともに第2四半期から回復傾向となりましたが、全般的には低調に推移しました。コーティング剤は主に情報・電子業界向けのディスプレイ関連が堅調に推移しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は331億7千9百万円(同21.8%減)、営業利益は10億9千7百万円(同54.6%減)となりました。

 

(高分子事業)

当事業は、ウレタン樹脂、天然物由来高分子の製造・販売を行っております。車両業界向けは、国内外ともに第2四半期から回復傾向となりましたが、全般的には低調に推移しました。海外連結子会社においては中国・アメリカの事業拠点の業績が低調に推移しました。

これらの結果、当セグメントの売上高は68億9千1百万円(同25.4%減)、営業利益は7億8千6百万円(同42.2%減)となりました。

 

(印刷総合システム事業)

当事業は、印刷インキの製造・販売及び事業に付帯する商品とサービスを提供しております。グラビアインキは、国内は一般包材向けパッケージ関連が底堅く推移しました。また、インドネシアの拠点の業績が好調に推移致しました。一方、オフセットインキは需要減少傾向が続きました。

これらの結果、当セグメントの売上高は134億7千2百万円(同5.1%減)、営業利益は13億3千6百万円(同28.9%増)となりました。

 

(その他事業)

当事業は、グループ各社等への不動産賃貸等を行っております。当セグメントの売上高は7千5百万円(同37.5%減)となり、営業損失は7千1百万円となりました。

②財政状態

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における総資産は1,877億3千4百万円となり、前連結会計年度末と比べ4億3千7百万円増加いたしました。これは、「受取手形及び売掛金」や「たな卸資産」が減少したことなどにより流動資産が19億4百万円減少した一方で、「有形固定資産」や「投資有価証券」が増加したことなどにより固定資産が23億4千2百万円増加したことによるものであります。

 

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における負債合計は905億9百万円となり、前連結会計年度末と比べ11億1千2百万円減少いたしました。これは、「支払手形及び買掛金」が減少したことなどにより流動負債が57億1千9百万円減少した一方で、「長期借入金」が増加したことなどにより固定負債が46億6百万円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は972億2千5百万円となり、前連結会計年度末と比べ15億5千万円増加いたしました。これは、「為替換算調整勘定」が減少した一方で、「親会社株主に帰属する四半期純利益」の計上により「利益剰余金」が増加したこと及び「その他有価証券評価差額金」が増加したことなどによるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ91億3千5百万円増加し、当第2四半期連結会計期間末には367億7千2百万円となりました。

当第2四半期連結会計期間末における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりとなっております。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は63億9千4百万円(前年同期比5.7%減)となりました。これは主に「売上債権の増減」により72億6百万円計上したことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は11億2千8百万円(同280.9%増)となりました。これは主に「有形固定資産の取得による支出」として38億5千5百万円支出した一方、「投資有価証券の売却による収入」により23億7千6百万円計上したことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は43億7千万円となりました。これは主に借入金の収入及び支出の結果として51億6千3百万円計上した一方、「配当金の支払額」として6億4千9百万円支出したことなどによるものであります。

 

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等について重要な変更はありません。

(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

なお、会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下「会社の支配に関する基本方針」といいます。)の内容は以下のとおりであります。

 

1.会社の支配に関する基本方針

創業者 高橋義博の「自分の生活が好きな色彩によって包まれたいと思うのが私たちの念願」との言葉にもありますように、世界中の「もっと自由に彩りたい」という願いをかなえるために、当社グループは、彩りと機能性を持った素材をさまざまな分野での企業活動を通じて提供し、社会やお客様の願いに貢献することとしております。お客様の声に十分に耳を傾け、これまで培ってまいりました3つのコア技術、具体的には、①有機無機合成・顔料処理技術、②分散・加工技術、③樹脂合成技術と、これらを組み合わせ、素材が持つ特性や機能を生かした製品開発、すなわち、ファンクションテクノロジーを一体となって機能させることにより、お客様の課題解決を提案してまいりました。その結果、生み出してまいりました製品は、色材、機能材、合成樹脂、天然物由来高分子など多岐にわたっており、自動車・電気機器・建材などの部品から日常生活に関連する繊維・パッケージ・情報関連素材まで広範囲な製品に利用・活用されております。

当社は、このような当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、企業価値の様々な源泉、当社をご支持くださる多数のステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上させる者でなければならないと考えております。

当社株主の在り方は、当社株式の市場における自由な取引を通じて決定されるものであり、当社の支配権の移転を伴う大規模な買付提案等がなされた場合であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、一概に否定するものではなく、これに応じるか否かのご判断も、最終的には株主の皆様のご意思に基づき行われるべきものと理解しております。しかしながら、近年の資本市場における株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、当社や株主の皆様に対して買付けに係る内容及び代替案等を検討するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付けに応じることを株主の皆様に強要するような仕組みを有するもの、買付条件が不適切であるもの等々、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも想定されます。

このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切でないと考えております。

 

会社の支配に関する基本方針の実現に資する取組み

当社は、1931年に顔料の製造・販売を目的に設立し、プラスチック時代の幕開けとなった1940年代半ばより、国産化・自社開発に拘りながらプラスチック製品の着色化に貢献、また合成繊維の誕生に合わせて化・合成繊維の原液着色の技術を開発しました。1970年代より海外市場へ展開し、日本企業の海外進出に合わせ、エリアを拡大してまいりました。創業以来培ってきました技術の継承と新規分野の研究開発を背景に、材料特性を熟知した素材メーカーとして、カラー化時代の先取りと様々なユーザーニーズに応える分散・加工等の基本技術と応用展開の結実として、現在、プラスチック用着色剤、印刷インキ、合成樹脂に加えて時代の要請に即した機能性付与製品や情報記録関連の製品、環境配慮型製品まで多様な製品ラインナップを擁し、広範な業界の多数のお取引先から厚い信頼を得ております。

このように、当社は創立以来蓄積してきた「有機無機合成・顔料処理技術」「分散・加工技術」「樹脂合成技術」の3つのコア技術を企業価値の源泉とし、品質・コスト競争力とブランドの向上に努めながら、株主の皆様、取引先の皆様、従業員、さらには地域社会等との長年に亘る信頼関係を構築しております。これらは、数値に表れがたい企業価値として重要な要素と認識しております。

また、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化を通じて、経営の透明性及び効率性を確保し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの信頼をより高め、社会責任を全うするため、ガバナンス機能の充実が経営上の重要な課題であると認識しております。法令遵守及びリスク管理等の徹底のために「CSR・リスク管理推進本部」を設置し、内部監査の独立部門である内部監査室と情報の共有化を図り、内部統制システムの充実に積極的に取り組んでおります。

以上、当社では多くの投資家の皆様に中長期的に当社への投資を継続していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上のため、役員・社員一丸となって上記のような取り組みを実施しております。今後とも株主の皆様、お取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーからの信頼を盤石なものとするため、一層その充実、拡充に努める所存であります。これらの取組みは、上記1.会社の支配に関する基本方針の実現にも資するものと考えております。

会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止する取組み

当社は、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるための取組みとして「当社株式の大規模買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)について、2020年6月26日開催の第117期定時株主総会(以下「本株主総会」といいます。)において、株主の皆様にご承認いただき継続しております。

本プランの対象となる当社株式の大規模買付行為とは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為をいい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。

本プランにおける大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関しては、次のとおり一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設けており、大規模買付ルールによって、①事前に大規模買付者が当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、②必要情報の提供完了後、対価を現金のみとする公開買付による当社全株式の買付けの場合は最長60日間、またはその他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価・検討等の取締役会評価期間として設定し、取締役会評価期間、また株主検討期間を設ける場合には取締役会評価期間と株主検討期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。

本プランにおいては、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。ただし、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合、遵守しても当該大規模買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断する場合には、必要かつ相当な範囲で新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律及び当社定款が認める対抗措置をとることがあります。

このように対抗措置をとる場合、その判断の客観性及び合理性を担保するために、取締役会は対抗措置の発動に先立ち、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外監査役または社外有識者から選任された委員で構成する独立委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は対抗措置の発動の是非について、取締役会評価期間内に勧告を行うものとします。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとします。なお、本プランの有効期限は2023年6月に開催予定の当社第120期定時株主総会の終結の時までとします。本プランは、本株主総会において継続が承認され発効した後であっても、①当社株主総会において本プランを廃止する旨の株主の一定割合の意思表示が行われた場合、②当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議等が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。

継続後の本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.daicolor.co.jp/)に掲載しております。

 

本プランが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて

本プランは、①買収防衛策に関する指針において定める三原則を充足していること及び経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年(平成20年)6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっていること、②当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること、③株主総会での承認により発効しており、株主意思を反映するものであること、④独立性の高い社外者のみから構成される独立委員会の判断を重視するものであること、⑤デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策でないこと等の理由から、基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものでなく、かつ、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

(7)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、13億5千7百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行3行と貸出コミットメントライン契約を締結しておりますが、手元資金の確保を目的として、新たに取引銀行3行と貸出コミットメントライン契約を締結しております。

詳細は、「第4 経理の状況 1.四半期連結財務諸表 注記事項 (四半期連結貸借対照表関係)」に記載しております。