第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における世界経済の状況は、米国や中国などでの成長は継続しているものの、通商摩擦や政治的なリスクの高まりに伴い、急激に減速感が強まってきました。また我が国でも、緩やかな回復基調が続いていると言われるものの、景況感は悪化してきています。

このような環境のなか、当企業グループは「市場や顧客ニーズの変化を捉えた新たな事業展開と価値提供」、「モノづくり企業として、国内外拠点のサプライチェーン、製品構成、製法・処方を根本から見直し、技術優位で市場を主導」、「変化を厭わず、挑戦を促す風土・人事制度の刷新と業務改革」を方針として掲げ、各事業を推進してまいりました。

しかし、米中の通商摩擦の長期化に伴い、スマートフォンを始めとする高機能製品の消費市場が低調に推移しましたうえ、原材料価格の高止まりも続きましたため、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,393億76百万円(前年同期比1.1%減)と減収になり、営業利益は61億11百万円(前年同期比20.6%減)、経常利益は63億47百万円(前年同期比15.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は27億70百万円(前年同期比47.8%減)と、それぞれ減益になりました。

 

セグメントごとの経営成績につきましては、次のとおりです。

 

① 色材・機能材関連事業

高機能顔料や液晶ディスプレイカラーフィルター用材料は、スマートフォンやテレビ需要の低調により、特に高品位品を扱う国内の顧客での稼働が悪化し、売上が伸び悩むとともに、中国や台湾での部材へのコストダウン要請が一層厳しくなり、利益も圧迫されました。

汎用顔料は、印刷インキ用の低調が続きましたうえ、自動車塗料用も伸び悩みましたなか、環境規制に伴う供給不足などによる原材料価格の高騰が続き、販売価格への一部転嫁を進めましたものの、利益の減少を補うまでには至りませんでした。

プラスチック用着色剤は、容器用の伸長が続きましたが、自動車や建材、太陽電池向けなどの高機能製品は低調に推移しました。

これらの結果、当事業全体の売上高は346億20百万円(前年同期比5.3%減)、営業利益は19億49百万円(前年同期比26.7%減)と、減収減益になりました。

 

② ポリマー・塗加工関連事業

塗工材料は、高速通信対応の電磁波シールドフィルムなどの開発や拡販が進みましたものの、中国や韓国でのスマートフォン市場の低調により、全般的には売上、営業利益とも伸び悩みました。

接着剤は、国内では包装用が堅調に推移しましたうえ、リチウムイオン電池用が自動車向けを中心に伸長しました。また海外では、中国や東南アジア、トルコなどでの拡販が進みました。粘着剤は、ラベル用の需要が回復しましたうえ、液晶ディスプレイの偏光板向けの拡販も進みました。

 

缶用塗料(フィニッシェス)は、北米での環境対応製品の拡販が進みましたものの、国内ではコーヒー缶用の低調が続きました。

これらの結果、当事業全体の売上高は327億1百万円(前年同期比2.6%増)と増収になりましたが、営業利益は27億89百万円(前年同期比3.6%減)と減益になりました。

 

③ パッケージ関連事業

国内のグラビアインキは、出版用の需要減少が続きましたうえ、建装材用も前年並みに終わりましたが、食品や飲料などの包装用がプライベートブランドやコンビニエンスストア向けを中心に堅調に推移、中でもバイオマスインキが大きく伸長しました。海外は、中国では伸び悩みましたものの、東南アジアやインドなどでの環境対応製品の拡販が進みました。

また国内外とも、前期からの原材料価格の急騰を受け、コストダウンを徹底するとともに、販売価格への一部転嫁も進めさせていただきました。

グラビアのシリンダー製版事業は、包装用が伸び悩みましたものの、エレクトロニクス関連の精密製版の拡販が進みました。

これらの結果、当事業全体の売上高は334億34百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は11億48百万円(前年同期比53.6%増)と、増収増益になりました。

 

④ 印刷・情報関連事業

デジタル化に伴う情報系印刷市場の縮小傾向のなか、国内では製品別にビジネス規模の最適化やコストダウンを強力に進める一方、海外ではグローバルな拠点拡充による売上拡大を図り、インドや南米などでの拡販が進みました。さらには、モロッコに販売会社を設立し、成長するアフリカ市場での拡販も図っていきます。また、最先端技術を活用した高感度UVインキや、オンデマンド印刷向けインクジェット用インキなどの開発や拡販も進みました。

しかし、国内におけるチラシなどの商業印刷や新聞、雑誌などの既存のオフセットインキの需要は、印刷用紙不足もあり、予想以上に減少しました。また、環境規制に伴う供給不足などによる原材料価格の高騰が続き、利益も圧迫されましたなか、販売価格の改定を進めさせていただいております。

これらの結果、当事業全体の売上高は376億33百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益は37百万円(前年同期比94.7%減)と、減収減益になりました。

 

⑤ その他

上記のセグメントに含まれない事業や、東洋インキSCホールディングスなどによる役務提供などを対象にしていますが、売上高は36億52百万円(前年同期比9.3%増)と増収のなか、グローバル統合システム関連費用や退職給付費用などの増加により、営業利益は1億93百万円(前年同期比71.9%減)と減益になりました。

 

財政状態につきましては、次のとおりです。

 

総資産の当第2四半期連結会計期間末残高は3,626億23百万円で、前連結会計年度末残高より89億86百万円減少しました。負債は1,455億88百万円で、前連結会計年度末残高より49億30百万円減少しました。純資産は2,170億35百万円で、前連結会計年度末残高より40億56百万円減少しました。
  当第2四半期連結会計期間末日の為替レートが前連結会計年度末日の為替レートに比べ、円高外貨安に振れたため、海外子会社で保有する資産、負債及び為替換算調整勘定が減少しました。また、受取手形及び売掛金と支払手形及び買掛金が減少しました。日本国内の株価下落を反映し、投資有価証券、繰延税金負債、その他有価証券評価差額金が減少しました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間の現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の四半期末残高は、期首残高より1億91百万円増加し、511億49百万円となりました。

営業活動により得られた資金は100億94百万円(前年同期比14億47百万円減)となりました。税金等調整前四半期純利益の計上による資金の増加や、法人税等の支払いによる資金の減少などがありました。

投資活動により使用した資金は48億48百万円(前年同期比2億53百万円増)となりました。有形固定資産の取得による支出などがありました。

財務活動により使用した資金は45億85百万円(前年同期比24億67百万円増)となりました。借入金の返済や配当金の支払いによる支出などがありました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当企業グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。

 

1  当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要

当社は経営理念として「世界にひろがる生活文化創造企業を目指す」ことを掲げ、持株会社(ホールディングカンパニー)体制のもと、グループ連峰経営による企業活動を行っており、今後とも中長期的視野に立って、当企業グループの総合力を発揮し、更なる発展を図ることが、当企業グループの企業価値の向上と株主共同の利益に資することと確信しております。

対象となる会社の経営陣の賛同を得ることなく、一方的に大規模な株式の買付けを強行するという大規模買付行為(下記3(1)で定義します。)に対しては、当社は一概にこれを否定するものではなく、最終的に株主の皆様のご判断に委ねるべきものと考えております。しかし、実際には、大規模買付者(下記3(1)で定義します。)に関する十分な情報の提供がなくては、株主の皆様は、当企業グループの企業価値に及ぼす影響を適切に判断することはできません。当社は、大規模買付者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当企業グループの企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、また当社の取締役としての責務であると考えております。

 

2  基本方針の実現に資する取組みの具体的な内容の概要

当社は、創業から今日にいたるまで、事業と製品・サービスを通じて顧客・社員・社会における生活文化の創造に真摯に取り組んでまいりました。更に、当社は、今後の事業活動の発展はもとより、常に社会と共存し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの更なる満足度向上と信頼を得ることにより、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めていきたいと考えております。

この基本的な考え方のもと、当企業グループは、目指す姿“SCC(Science Company Change)2017”に向けて、2008年度から3回の中期経営計画を進め、2014年度からは最終ステップになるSCC-Ⅲを推進してまいりました。2017年度からは、次の10年のありたい姿を新たな長期構想として掲げ、その実現に向けた活動を推進しております。長期構想では企業活動のコンセプトを「Scientific Innovation Chain 2027(SIC27)」とし、「技術・製品」、「ビジネスモデル」、「ネットワーク」、「モノづくり」、「経営基盤」の5つの基軸で、革新的に発想し、科学的に実行していき、その連鎖によって持続的に成長できる企業体質に変革することを目指してまいります。また、これまでのドメイン(ライフサイエンス、コミュニケーションサイエンス、サスティナビリティサイエンスの3つの事業領域)の枠組みを戦略的に拡大し、成長市場のみならず、社会課題の解決や、生命や地球環境の持続成長可能性に繋がる領域にも注力してまいります。このような中長期的な取り組みにおいて、当社は引き続き、ホールディングカンパニー体制を活かし、スピードを重視した事業運営や当企業グループ全体のフレキシブルな経営資源の活用を進めるとともに、環境対応やリスク対応、グローバル共生、企業の社会的責任(CSR)を重視した「持続可能な経営」を強化してまいります。

 

 

3  基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

(1) 本施策導入の目的について

特定の株主又は株主グループ(以下「特定株主グループ」といいます。)によって当社の株式の一定規模以上の買付行為が行われた場合の対応策(以下「本施策」といいます。)は、特定株主グループの議決権保有割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権保有割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(当社取締役会が予め同意したものを除き、以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)が、当企業グループの企業価値に重大な影響を及ぼす場合において、上記に記載した基本方針に沿って当企業グループの企業価値を確保し又は向上させるため、大規模買付行為に適切な対応を行うことを目的としております。

(2) 本施策の内容について

① 大規模買付ルールの概要

           a.  取締役会に対する情報提供

           b.  取締役会における検討及び評価

           c.  独立委員会の設置

② 大規模買付対抗措置

  一定の大規模買付対抗措置の発動の要件を満たす場合は、当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、会社法その他の法令及び当社定款によって認められる相当な大規模買付対抗措置を決議することができます。

③ 本施策の有効期間等

  本施策の有効期間は、2020年3月開催予定の当社の定時株主総会終結時までとなっております。また、当社株主総会又は当社取締役会において本施策を廃止する旨の決議が行われた場合には、本施策は廃止されます。

④ 法令の改正等による修正

  本施策で引用する法令の規定は、2017年5月12日現在施行されている規定を前提としているものであり、同日以後、法令の新設又は改廃により、上記各項に定める条項ないし用語の意義等に修正を加える必要が生じた場合には、当社取締役会において、当該新設又は改廃の趣旨を考慮のうえ、上記各項に定める条項ないし用語の意義等を適宜合理的な範囲内で読み替えることができるものとします。

 

4  上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

(1) 基本方針の実現に資する取組み(上記2の取組み)について

上記2に記載した企業価値の向上のための取組みは、当企業グループの企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。

(2) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(上記3の取組み)の概要について

① 本施策が基本方針に沿うものであること

  本施策は、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かについて株主の皆様が適切に判断し、また、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために大規模買付者と協議又は交渉を行うことを可能とすることにより、当企業グループの企業価値及び株主共同の利益を確保するためのものであり、基本方針に沿うものです。

② 当社は、以下の理由から、本施策が株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

   a.  企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的

   b.  事前開示

   c.  株主意思の反映

   d.  取締役会の判断の客観性・合理性の確保

   e.  買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること

   f.  デッドハンド型買収防衛策ではないこと

 

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、39億48百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当企業グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。