当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループが判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、中国での回復や日本、欧米など先進国での持ち直しの動きがありましたものの、新型コロナウイルスの感染再拡大や経済活動の再制限により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当企業グループの事業環境におきましても、国内外で個人消費がまだ回復途上にあるうえ、複数の原材料メーカーでのプラント被災や物流の停滞により、原材料調達に支障が発生するなど厳しい状況が続きました。このような環境のなかで当企業グループは、これらに対応するとともに、年度方針である「事業の収益力強化」、「重点開発領域の創出と拡大」、「持続的成長に向けた経営資源の価値向上」の実現に取り組んでまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は683億59百万円(前年同期比7.8%増)と、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が出始めた前年同期と比べ増収になりましたうえ、営業利益は35億27百万円(前年同期比17.4%増)、経常利益は42億22百万円(前年同期比112.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は31億59百万円(前年同期比171.9%増)と、それぞれ増益になりました。
セグメントごとの経営成績につきましては、次のとおりです。
なお、当第1四半期連結会計期間より、一部事業について、報告セグメントの区分を変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
高機能顔料や液晶ディスプレイカラーフィルター用材料は、外出自粛に伴いテレビやタブレット、パソコン用のディスプレイ向けなどの需要が好調でした。また、台湾や中国での拡販も進みました。
汎用顔料は、情報系印刷インキ用の低調が続きましたが、リキッドインキ用は堅調に推移しました。インクジェットインキは、中国など海外を中心にデジタル印刷需要が回復しました。
プラスチック用着色剤は、国内では主力の容器用で外出自粛により食品容器向けが堅調に推移し、海外でも自動車用や事務機器用が好調に推移しました。また、欧州や東南アジアで不採算拠点からの撤退を計画通りに進めております。
これらの結果、当事業全体の売上高は185億16百万円(前年同期比16.6%増)、営業利益は11億76百万円(前年同期比70.8%増)と、増収増益になりました。
塗工材料は、需要が旺盛なスマートフォン向けに導電性接着シートや電磁波シールドフィルムが好調でしたうえ、液晶パネルや自動車向けの耐熱微粘着フィルムも好調に推移しました。
接着剤は、国内ではスナックやペットフード向けなど包装用が堅調に推移し、また海外でも、食品向けで回復しました。粘着剤は、国内のラベル用の需要が堅調でしたうえ、国内外で偏光板用なども好調でしたが、原材料価格の上昇が進み利益が圧迫されました。
缶用塗料は、国内では巣ごもり消費で飲料缶用が堅調に推移し、海外でも中国やタイで需要が回復しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は162億85百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益は11億96百万円(前年同期比2.3%増)と、増収増益になりました。
リキッドインキは、国内では、外出自粛に伴いお土産や衣料品の紙袋向けが低調でしたが、冷食や麺類等の家庭用食品向けは堅調に推移しましたうえ拡販も進み、建装材用でも需要が回復してきました。海外では、中国で操業停止がありました前年同期から回復しましたうえ、インドや中東でも好調に推移しました。一方、グローバルでの原材料の価格高騰や調達難が生じていることに加え、中国で工場移転に伴う費用が発生したことで、利益が圧迫されました。
グラビアのシリンダー製版事業は、エレクトロニクス関連の精密製版が好調に推移しましたが、包装用は伸び悩みました。
これらの結果、当事業全体の売上高は170億47百万円(前年同期比4.4%増)と増収になりましたが、営業利益は7億17百万円(前年同期比16.0%減)と減益になりました。
情報系印刷市場の構造的な縮小が、新型コロナウイルスの感染拡大と長期化、経済活動の制限でさらに進み、国内ではチラシや広告、出版向けが低調でしたが、同業他社との協業やコストダウン、原材料価格上昇に対する販売価格への一部転嫁など、事業体質の改善を進めました。
海外では、前年同期に操業停止がありました中国で需要が回復しましたほか、食品や医療品などの紙器向けが堅調に推移しました。また需要に合わせて、グローバルでの供給体制最適化や、各拠点の事業体制再構築にも取り組みました。
これらの結果、当事業全体の売上高は161億56百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は2億63百万円(前年同期比12.1%増)と増収増益になりました。
上記のセグメントに含まれない事業や、東洋インキSCホールディングスなどによる役務提供などを対象にしています。売上高は15億43百万円(前年同期比0.5%減)と減収になりましたが、退職給付費用の減少などにより、営業利益は1億81百万円(前年同期比218.1%増)と増益になりました。
財政状態につきましては、次のとおりです。
当第1四半期連結会計期間末における総資産は3,847億24百万円で、前連結会計年度末より44億96百万円増加しました。負債は1,646億円で、前連結会計年度末より16億97百万円増加しました。純資産は2,201億24百万円で、前連結会計年度末より27億98百万円増加しました。
当第1四半期連結会計期間末日の為替レートが前連結会計年度末日の為替レートに比べ、円安外貨高に振れたため、海外子会社で保有する資産、負債及び為替換算調整勘定が増加しました。また、日本国内の株価上昇を反映し、投資有価証券、繰延税金負債、その他有価証券評価差額金がそれぞれ増加しました。一方、前連結会計年度の末日が金融機関の休日であった影響や、自己株式の取得による支出に伴い、現金及び預金は減少しました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当企業グループの研究開発活動の金額は、20億53百万円であります。また、当第1四半期連結累計期間において、当企業グループの研究開発活動の状況における変更の内容は次のとおりであります。
当企業グループの研究開発活動において、新製品・新事業の創出を加速させるため、中核事業会社に研究所を新設いたしました。色材・機能材関連事業では、トーヨーカラー株式会社に「先端材料研究所」、ポリマー・塗加工関連事業では、トーヨーケム株式会社に「ポリマー材料研究所」、パッケージ関連事業及び印刷・情報関連事業では、東洋インキ株式会社に「機能材開発研究所」を新設し、2~5年の中期的な研究開発活動を強化してまいります。なお、長期的な開発テーマについては、引き続き当社の技術開発研究所及びフロンティア研究所(旧イノベーションラボ、マテリアルサイエンスラボ、ポリマーデザインラボ)が各研究所と連携し、研究開発活動を推進いたします。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。