当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって緩やかに回復している一方、物価上昇による消費者の買い控えや、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギー価格の高止まりもあり、先行きは不透明な状況にあります。
このような環境のなかで当企業グループは、年度方針である「事業の収益力の強化」、「重点開発領域の創出と拡大」、「持続的成長に向けた経営資源の価値向上」の実現に取り組んでまいりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,382億35百万円(前年同期比1.4%増)と増収、営業利益は91億31百万円(前年同期比72.0%増)、経常利益は97億72百万円(前年同期比35.1%増)と、それぞれ増益となりました。また、投資有価証券売却益の減少により、親会社株主に帰属する四半期純利益は72億19百万円(前年同期比17.6%減)と減益になりました。
セグメントごとの経営成績につきましては、次のとおりです。
液晶ディスプレイカラーフィルター用材料は、中国での拡販や台湾でのシェア向上に加え、液晶パネルメーカーでの生産が後半は回復に向かい出荷も増加しました。
プラスチック用着色剤は、国内では消費者の買い控えや住宅着工件数の減少などで容器用や建材フィルム用が低調に推移しましたが、海外で太陽電池用が好調でした。
インクジェットインキは、海外市場での在庫調整の影響がありましたが、後半は回復に向かいました。車載用リチウムイオン電池材料は、米国や欧州での供給を本格化させ販売を伸ばしており、米国と中国では今後の需要増に備えた設備増強を進めております。
これらの結果、当事業全体の売上高は605億39百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は21億9百万円(前年同期比55.4%増)と、増収増益になりました。
塗工材料は、スマートフォン向けの機能性フィルムが拡販もあり後半から回復傾向となりましたが、液晶パネル向けなどは市況の調整が続き低調に推移しました。
粘着剤は、国内ではラベル用やディスプレイ用が低調でしたが、米国やインド、中国では販売が拡大しました。接着剤は、国内外で包装用が消費の冷え込みで伸び悩みましたが、工業用はリチウムイオン電池向けの拡販もあり海外で好調でした。
缶用塗料は、国内では顧客での稼働が伸び悩み低調に推移し、海外でも漁獲量の低迷などで食缶用が低調でしたが、トルコでの拡販やタイでの現地塗料メーカー買収による事業拡大が進みました。
このほか価格改定の効果もあり、当事業全体の売上高は571億86百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は37億26百万円(前年同期比107.6%増)と、増収増益になりました。
リキッドインキは、国内では、物価上昇による消費者の買い控えで食品用の包装材需要が伸び悩み、顧客での調達難を見据えた在庫積み増しの動きがあった前年同期と比べると減少しました。段ボール用も、猛暑や価格高騰で青果物向けなどの需要が減少し、低調でした。
海外では、インドでは需要が底堅く、販売も堅調に推移しましたが、中国では消費の低迷で食品包装用が低調でした。他方、国内外で原料価格高騰に対する販売価格の改定が進展し、利益改善が進みました。
グラビアのシリンダー製版事業は、包装用は拡販による需要の取り込みもあり堅調でしたが、エレクトロニクス関連の精密製版は低調に推移しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は624億31百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は25億75百万円(前年同期比302.0%増)と、増収増益になりました。
国内では、情報系印刷市場の構造的な縮小が継続し、チラシや広告、出版向けが低調でしたが、紙器パッケージ向けは拡販による効果もあり堅調でした。なお、エネルギーや原材料のコストが高止まりするなか、同業他社との協業や事業の構造改革によるコストダウンを継続して進める一方、自助努力で吸収不可能な範囲は販売価格の改定も進めさせていただいております。
海外では、中国での不動産市況の悪化や輸出低迷による景気の弱含みもあり販売が低調に推移しましたが、紙器パッケージ向けに機能性を付与したコーティング剤は販売が伸長しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は564億4百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は9億41百万円(前年同期比27.5%増)と、増収増益になりました。
上記のセグメントに含まれない事業や、東洋インキSCホールディングスなどによる役務提供などを対象にしています。当第3四半期連結累計期間においては、原料販売の増加などにより、売上高は40億86百万円(前年同期比10.3%増)と増収になりましたが、役務提供収益の減少などにより、1億99百万円の営業損失(前年同期は、7億76百万円の営業利益)となりました。
財政状態につきましては、次のとおりです。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は4,435億4百万円で、前連結会計年度末残高より323億26百万円増加しました。負債は1,896億92百万円で、前連結会計年度末残高より63億92百万円増加しました。純資産は2,538億11百万円で、前連結会計年度末残高より259億34百万円増加しました。
当第3四半期連結会計期間末日の為替レートが前連結会計年度末日の為替レートに比べ円安外貨高に振れたため、海外子会社で保有する資産及び負債、為替換算調整勘定がそれぞれ増加しました。また、海外での新工場建設に伴い有形固定資産が増加しました。さらに、日本国内の株価上昇を反映し、投資有価証券、繰延税金負債、その他有価証券評価差額金がそれぞれ増加しました。一方、棚卸資産の減少に伴い、支払手形及び買掛金は減少しました。なお、一部の長期借入金の返済期限が1年以内になりましたため、短期借入金への振替を行っております。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当企業グループの研究開発活動の金額は、71億94百万円であります。また、当第3四半期連結累計期間において、当企業グループの研究開発活動の状況における変更の内容は次のとおりであります。
当企業グループの研究開発活動において、各開発テーマの初期段階から生産プロセスを意識した体制を構築するため、当社の「生産技術研究所」を「生産・物流本部」から「R&D本部」に移管いたしました。本体制のもと、中核事業会社研究所(先端材料研究所、ポリマー材料研究所、機能材開発研究所)及び当社R&D本部(技術開発研究所、フロンティア研究所、生産技術研究所)の連携を強化し、新製品・新事業創出の加速につながる研究開発活動及び開発製品の迅速な工業化を推進してまいります。
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において、著しい変更があったものは次のとおりです。
(注)投資予定総額及び完了予定年月を変更いたしました。
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設等の計画は、次のとおりです。
(注)完成後の増加能力については、算出が困難であります。従って、完成後の増加能力は記載しておりません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。