第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済・金融政策を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、マイナス金利の導入や中国をはじめとする新興国経済の減速等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。

このような状況の下、当社グループは安心、安全、補修をキーワードに新製品の開発、道路・床・防水市場での環境対応製品の拡販活動に取り組んできました。なお、平成27年8月17日に解散及び清算の決議をしました阿童木(無錫)塗料有限公司につきましては現在処理を進めている状況です。

この結果、当連結会計年度の業績は売上高113億63百万円(前連結会計年度比2.0%増)、営業利益3億80百万円(同32.3%増)、経常利益3億61百万円(同2.4%増)、親会社株主に帰属する当期純損失42百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益2億19百万円)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりです。

① 塗料販売事業

道路用塗料においては、長期的な天候不順と官公庁の舗装工事等の発注量減少の影響により前年を下回りました。床用・建築用塗料においては、環境対応製品の受注が順調に伸びたため前年を上回りました。また、家庭用塗料は、個人消費が低迷している中、各種販促活動が功を奏し前年を若干上回りました。

この結果、当連結会計年度の塗料販売事業の売上高は前年同期に比べて7百万円減少し104億67百万円(前連結会計年度比0.1%減)となりました。

 

② 施工事業

企業の設備投資の増加傾向により床材工事が伸びたことと、大型景観工事の受注売上により、当連結会計年度の施工事業の売上高は前年同期に比べて2億29百万円増加し8億95百万円(前連結会計年度比34.4%増)になりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、得られた資金は3億89百万円(前連結会計年度は5億88百万円獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加により5億73百万円減少したものの、減価償却費、賞与引当金の増加、整理損失引当金の増加、仕入債務の増加、その他により9億76百万円増加したことによるものです。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、使用した資金は4億66百万円(前連結会計年度は6億79百万円使用)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入で1億49百万円増加したものの、有形固定資産及び無形固定資産の取得により6億20百万円支出したことによるものです。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、使用した資金は2億74百万円(前連結会計年度は4億43百万円獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額及びファイナンス・リース債務の返済による支出で2億75百万円支出したことによるものです。

これらの結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べて3億66百万円減少し23億40百万円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

塗料販売事業

9,063,323

101.3

施工事業

838,314

119.5

合計

9,901,637

102.6

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。

2 生産実績は販売価額で表示しています。

3 金額には、消費税等は含まれていません。

4 上記生産実績のほかに次のとおり製品の仕入を行っています。

  なお、金額は仕入価額によっており、消費税等は含まれていません。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

塗料販売事業

934,260

108.1

合計

934,260

108.1

 

 

(2) 受注状況

当社グループの製品は、主として見込生産を行っています。

なお、当連結会計年度における施工事業の受注状況を示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

施工事業

523,925

61.7

48,928

12.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。

2 金額には、消費税等は含まれていません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

塗料販売事業

10,467,784

99.9

施工事業

895,931

134.4

合計

11,363,716

102.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。

2 金額には、消費税等は含まれていません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 新製品、新市場、新分野の開発

(2) 新規事業の企画

(3) インフラ補修市場、防水市場の拡大

(4) 「社員満足」の充実による社員の意欲及び能力向上 

(5) 事業継続計画の継続

(6) 製造原価の低減、物流コストの低減

(7) 製品の安定供給を確保するための原材料の安定調達

(8) 社会的責任の履行(法令遵守、環境負荷の低減)

 

 

4 【事業等のリスク】

(1) 事業等の変動要因について

当社グループの経営成績は、設備投資や個人消費の動向及び政府・自治体の交通安全対策の実施状況ならびに石油系を主とする原材料価格や為替変動、株式市況等の影響を受ける可能性があります。

(2) 法的規制について

塗料販売事業では有機溶剤を取り扱う関係から、環境関連の法律による規制強化の進捗の影響を受ける可能性があります。

(3) 事業継続について

当社グループは、災害時における事業継続計画(BCP)の策定を行っています。社員安否確認システムの整備、システムのバックアップ対応、製品の安定供給対応、防災訓練等を行い事業の継続を目指しています。しかしながら、被害状況によっては正常な事業活動の継続が困難となり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術援助

 

契約会社名

相手先

国名

契約の内容

契約期間

対価

当社

ハイアップ・ホン社

タイ

溶融型道路用塗料の製造技術並びに販売実施権の供与

平成25年3月1日から
平成30年2月28日まで

生産量の一定率

 

 

6 【研究開発活動】

当社及び連結子会社は「安全で快適な住環境・屋外環境の実現」と「生活者との信頼関係構築」を基本方針として、道路用・建築用・家庭用・工業用の分野における塗料や機能性材料と道路用塗料の施工機に関する研究開発を行っています。

当連結会計年度における研究開発費の総額は2億40百万円であり、セグメントごとの主な研究開発活動の状況は次のとおりです。

(1) 塗料販売事業

道路用塗料では「交通安全」「道路とその周辺環境の美化」をコンセプトに、主に通学路の安全対策や視覚障害者などの交通弱者対策、遮熱対策などの機能製品や施工機の研究開発に取り組んでまいりました。建築用塗料では「建物と屋外施設の保護、保全」をコンセプトに、床、屋根、防水材の新製品開発と性能向上に取り組んでまいりました。このほか、家庭用では「快適な住まいと暮らしのお手伝い」をコンセプトに、DIY塗料やホームケア製品の開発、工業用では機能性コーティング材の開発に取り組んでまいりました。この結果、当連結会計年度において、塗料販売事業に投入しました研究開発費の合計は2億40百万円となりました。

(2) 施工事業

当連結会計年度においては、施工事業に係る研究開発活動を行っていません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

① 売上高

当連結会計年度の売上高は、113億63百万円で前連結会計年度比2.0%増となりました。これは主に、道路用塗料においては、官公庁の舗装工事等の発注量の減少により前年を下回りましたが、床用、建築用塗料で環境対応製品の受注が順調に伸びたことと、床工事の受注が増加したことが大きな要因です。

② 損益状況

当連結会計年度は営業利益3億80万円(前連結会計年度比32.3%増)、経常利益3億61百万円(同 2.4%増)となりました。これは主に、営業利益は経費、コスト削減により前年を上回りました。経常利益は為替差損を23百万円計上しましたが、若干前年を上回りました。当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は42百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益2億19百万円)となりました。これは主に、事業整理損を2億22百万円計上したためです。

(2) 財政状態の分析

① 資産、負債及び純資産

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1億87百万円減少し、142億26百万円となりました。この要因となった流動資産、固定資産の状況は次のとおりです。 

流動資産は、前連結会計年度末に比べて1億25百万円増加し、88億82百万円となりました。これは主に、現金
及び預金で3億66百万円減少したものの、受取手形及び売掛金で4億51百万円、電子記録債権で1億9百万円増加したことによるものです。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて3億12百万円減少し、53億43百万円となりました。これは主に、建物及び構築物で80百万円、土地で1億51百万円減少したことによるものです。

また、負債及び純資産の状況は次のとおりです。

流動負債は、前連結会計年度末に比べて2億22百万円増加し、44億53百万円となりました。これは主に、その他で2億41百万円減少したものの、電子記録債務で64百万円、未払法人税等で79百万円、賞与引当金で1億4百万円、整理損失引当金で1億76百万円増加したことによるものです。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて2億17百万円減少し、11億82百万円となりました。これは主に、長期借入金で1億45百万円、役員退職慰労引当金で97百万円減少したことによるものです。 

純資産は、前連結会計年度末に比べて1億93百万円減少し、85億90百万円となりました。これは主に、利益剰余金で1億39百万円減少したことによるものです。

② キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。