第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、「ユニークな発想で新しい価値を創造する」ことを基本理念に、絶えず独創的、革新的な研究と技術力の向上に努め、付加価値の高い製品を開発し、これを事業基盤としてグローバルに展開を行ってまいります。

事業活動にあたっては、お客様の満足度を第一とし、品質と機能において常に優れた製品、サービス、情報を提供することに努め、事業収益、経営効率の向上を図ってまいります。また、環境保護・安全の確保にかかわる活動にも積極的に取り組み、株主様並びに社会から評価される企業を目指します。

 

(2)経営戦略等

当社グループは基本方針に沿い、企業活動を展開してまいりますが、次の経営戦略に取り組むことにより経営基盤の安定と市場の拡大に努めております。

① 研究開発力を強化し、市場ニーズを先取りした高付加価値製品の開発に取り組んでまいります。

② 顧客ニーズの変化に敏感に対応できる営業力を強化し、顧客別戦略によるトータルソリューションを提供してまいります。

③ 在外子会社の販売、製造、技術の拡充を図ると共に、アジア市場を中心に積極的に事業を展開し、海外売上高比率を高めてまいります。

④ 生産体制の整備、生産効率の向上や原価低減の推進により、品質の向上及び徹底したコスト削減に取り組んでまいります。

⑤ ITを戦略的に活用することにより、業務プロセスの継続的改善と顧客サービスの向上に取り組んでまいります。

⑥ 経営の健全性と透明性の確保を図るため、コーポレート・ガバナンスを強化し、内部統制システムを整備することによりコンプライアンスを遵守し、信頼性の向上に努めてまいります。

 

)経営環境

当社グループは、経営をとりまく環境として、以下のように認識しています。

① 政治・経済の不透明・不確実性の増大(パンデミックによる影響、原材料調達や輸出入、企業設備投資や新設住宅着工件数など個人消費の変動、為替の影響)

② 技術革新の進展(無塗装技術、IoT・AIによる多方面での大きな変化)

③ 環境意識の高まり(SDGs実現に向けたESGやカーボンニュートラルへの対応、世界的な環境規制の強化)

④ 災害等による操業停止リスク(地震や水害などへの対策)

⑤ 消費行動・ニーズの変化(価値観の多様化・グローバル化)

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①中長期を見据えた研究開発・製品開発

・樹脂開発技術を根幹として、分散技術、色彩技術、塗装技術を加えた4つの要素技術を深化させる。

・新たな材料・製法を活用し、機能性や意匠性、触感を追求した、独自性のある高付加価値製品を開発する。

・将来のニーズの変化に対応可能な基礎研究及び製品を開発する。

②既存製品・新規製品による事業拡大

・環境対応製品を拡充・拡販する。

・粉体塗料の機能付与と市場拡大を図る。

・製品を使用するユーザーに対して、工程短縮、作業性改善、省エネなど生産コスト低減に寄与する製品を提供する。

・従来塗料の機能向上、スクリーン印刷やインクジェットインクを組合せた意匠や触感の提案に加え、
機能フィルム、成形樹脂、樹脂用添加剤などへと製品領域を広げる。

・製品をモビリティなど今後需要が高まる分野へ積極展開する。

・廃溶剤の回収を進め、リサイクル化を推進する。

③グローバル展開の推進

・中国、東南アジアではグループ拠点の活用を推進し、市場拡大を目指す。

・北米等需要増加が見込まれる地域に製品を供給可能な体制を構築する。

・事業・業務提携等も視野に継続検討する。

④生産体制の強化

・成長市場・成長分野を見据え、日本・中国・フィリピンの各生産拠点を最大限活かすことができるようグループ全体の生産体制の最適化を図る。

・本社工場においては、今後の生産増や高品質が求められる製品にもフレキシブルに対応可能な生産設備(省人化・自動化設備の導入、IoT・AIの活用)を備えた工場へのリニューアルの検討を進めており、早期実現を目指す。

⑤パンデミックへの対応

新型コロナウイルス感染症への対応については、従業員や関係者の安全確保と同時に、事業継続するためのインフラ整備や勤務体系など体制整備を継続して行っていく。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、独創的な高付加価値製品を開発し、生産性の向上を推進するなかで収益率を重視した経営を目指し、売上高営業利益率15%、海外売上高比率30%を目標としております。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 需要業界の動向について

 当社グループの製品は、金属、機械、電機・電子、住宅、自動車を始め多分野の業界において生産財として使用されており、これらの業界の需要が低迷した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 新製品開発について

 当社グループは顧客や市場のニーズに対応した新製品・新技術の開発を行っておりますが、急激な技術の進歩、代替製品の出現等により最適な時期に最適な新製品の提供ができなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 製品・原材料価格について

 当社グループの製品市場において需要の変化、競争の激化等の要因により、販売価格が下落した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの製品の生産に使用する原材料には石化原料が多く、原油価格や為替の動向が大きく影響を与えます。市況によって原材料価格が上昇した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 法的規制について

 当社グループは国内外の事業拠点及び販売先でさまざまな法的規制の適用を受けております。これらの法的規制を遵守できなかった場合及び予期しない法律又は規制の変更が行われたとき、事業活動が制限される可能性があるとともに、法的規制を遵守するための費用が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 海外事業について

 当社グループは韓国、中国、フィリピン、タイにおいて事業活動を行っており、人材の採用と確保の難しさ、その他経済的、社会的及び政治的混乱等のリスクが内在しております。これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 為替相場の変動について

 当社グループは韓国に支店、中国、フィリピン、タイに子会社を設置しており、外貨建ての売上、費用、資産、負債等の項目は、連結財務諸表作成のために邦貨換算しております。したがって換算時の為替相場の変動により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

(7) 製造物責任について

 当社グループは、厳格な品質管理基準のもとに製品の製造を行っておりますが、製品に重大な欠陥が発生しないという絶対の保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、大規模な製造物責任賠償やリコールにつながるような製品の欠陥は、多額の費用や当社グループの製品の信頼性や社会的評価に重大な影響を与えることとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 大規模災害等について

 当社グループの製造拠点等の主要施設については、防災訓練及び定期的な災害防止活動や設備点検を行っておりますが、地震や水害などの災害による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。また、耐震対策を進めておりますが、大規模地震が発生した場合には、甚大な損害を受け、生産活動の停止や製品供給の遅延、製造拠点の修復等により、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(9)パンデミックについて

 新型コロナウイルス感染症の影響については、取引先の製造拠点において、一時的に稼働率の低下が生じました。今後の収束時期等を正確に予測することは困難な状況にありますが、当社は、今後しばらくは一定程度の影響を受けるものの、緩やかに需要が回復し、翌事業年度末にかけて収束に向かうものと仮定して、繰延税金資産の回収可能性等に係る会計上の見積りを行っております。なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確実性が高く、今後の経過によっては、当社の財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2019年11月1日~2020年10月31日)における世界経済は、当初は緩やかな減速傾向にありましたが、2020年2月以降は新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という。)の世界的大流行の影響を受け、世界各国の経済活動が大幅に縮小し、急速に悪化しました。終盤になり徐々に再開してきた経済活動や中国経済回復傾向によりやや持ち直しが見られたものの、厳しい状況が継続しました。

 わが国経済も、世界経済同様、感染症の影響による経済活動の落ち込みにより、消費の低迷や製造業の生産活動が伸び悩む中、政府や自治体による各種施策の効果もあり、足元の景気動向には持ち直しの動きが見られるものの、依然として厳しい状況でありました。

 このような状況のもと、当社グループは、感染症の拡大防止に関する各国政府や各自治体の要請を遵守しつつ、独自性のある高機能性製品や環境対応型製品の開発を行うとともに、販路拡大に向け国内外で営業活動を推進してまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態、経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態の状況

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ738百万円増加し、24,651百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ60百万円増加し、5,604百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ677百万円増加し、19,047百万円となりました。

 

b.経営成績の状況

 当連結会計年度の売上高は16,247百万円(前年同期比8.2%減)、営業利益1,441百万円(前年同期比6.6%減)、経常利益1,500百万円(前年同期比1.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,027百万円(前年同期比5.0%増)となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

  塗料事業

金属用塗料分野では、輸出の低迷や感染症の拡大の影響を受け、当社グループの主力納入業界(鋼製家具、工作機械)をはじめ多くの製造業で生産が減少したこと、建材用塗料分野では、新設住宅着工戸数の減少に伴い、全体的に塗料出荷量が低調であったことで、売上高、セグメント利益は前年同期に比べ減少いたしました。

その結果、塗料事業における当連結会計年度の売上高は9,614百万円(前年同期比11.7%減)、セグメント利益は1,033百万円(前年同期比14.8%減)となりました。

  ファインケミカル事業

光学フィルム向けコーティング剤が堅調に推移したことスマートフォンのアクセサリー向けコーティング剤の受注が増加したこと、さらに感染症の拡大の影響でリモートワークが進み、PC及びモバイル製品の市場が旺盛だったことにより、売上高及びセグメント利益は前年同期に比べ増加いたしました。

その結果、ファインケミカル事業における当連結会計年度の売上高は2,749百万円(前年同期比12.0%増)、セグメント利益は706百万円(前年同期比8.4%増)となりました。

  シンナー事業

有限会社アイシー産業において台風19号の浸水被害により1ヶ月半生産停止となったことや、輸出の低迷や感染症の拡大の影響による既存ユーザーの生産活動の停滞により販売量が減少したため、売上高は前年同期に比べ減少いたしました。セグメント利益につきましては、原油価格下落による原材料価格の値下がりや山口工場の減価償却費負担の軽減により前年同期に比べ増加いたしました

その結果、シンナー事業における当連結会計年度の売上高は3,883百万円(前年同期比10.9%減)、セグメント利益は305百万円(前年同期比5.5%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より188百万円増加し、当連結会計年度末には7,158百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、1,434百万円(前年同期は1,875百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,458百万円、減価償却費606百万円、たな卸資産の減少113百万円による資金の増加と仕入債務の減少347百万円、法人税等の支払553百万円による資金の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、922百万円(前年同期は1,528百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の償還及び信託受益権の償還による収入9,800百万円による資金の増加と有価証券及び信託受益権の取得による支出9,800百万円、有形固定資産の取得による支出968百万円による資金の減少によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、305百万円(前年同期は289百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払305百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年11月1日

至 2020年10月31日)

前年同期比(%)

塗料事業(千円)

9,584,347

△11.4

 

金属用塗料(千円)

4,608,704

△12.0

 

建材用塗料(千円)

4,777,651

△10.7

 

その他(千円)

197,991

△12.2

ファインケミカル事業(千円)

2,732,141

16.2

シンナー事業(千円)

3,872,438

△11.2

合計(千円)

16,188,927

△7.6

 (注)1.金額は販売価格で表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.上記の実績のうちには、外注生産によるものが各種類ごとに含まれております。

 

b.受注実績

 当社グループは、主として見込生産によっており、受注高及び受注残高について特に記載すべき事項はありません。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年11月1日

至 2020年10月31日)

前年同期比(%)

塗料事業(千円)

9,614,117

△11.7

 

金属用塗料(千円)

4,626,637

△12.5

 

建材用塗料(千円)

4,787,734

△10.9

 

その他(千円)

199,745

△12.8

ファインケミカル事業(千円)

2,749,268

12.0

シンナー事業(千円)

3,883,615

△10.9

合計(千円)

16,247,002

△8.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年11月1日

至 2019年10月31日)

当連結会計年度

(自 2019年11月1日

至 2020年10月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ニチハ株式会社

3,855,451

21.8

3,503,165

21.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は17,500百万円となり、前連結会計年度末に比べ213百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が140百万円、原材料及び貯蔵品が105百万円減少したものの、現金及び預金が107百万円、電子記録債権が111百万円、前渡金が246百万円増加したことによるものであります。固定資産の残高は7,150百万円となり、前連結会計年度末に比べ524百万円増加いたしました。これは主に機械装置及び運搬具(純額)が48百万円、投資有価証券が36百万円減少したものの、建設仮勘定が586百万円、その他有形固定資産(純額)が35百万円増加したことによるものであります。

 この結果、当連結会計年度末の総資産は24,651百万円となり、前連結会計年度末に比べ738百万円増加いたしました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は4,878百万円となり前連結会計年度末に比べ34百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が359百万円、未払法人税等が115百万円減少したものの、未払金が278百万円、その他流動負債が221百万円増加したことによるものであります。固定負債の残高は725百万円となり前連結会計年度末に比べ26百万円増加いたしました。これは主に役員退職慰労引当金が20百万円増加したことによるものであります

 この結果、当連結会計年度末の負債合計は5,604百万円となり、前連結会計年度末に比べ60百万円増加いたしました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は19,047百万円となり前連結会計年度末に比べ677百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を1,027百万円計上した一方、その他有価証券評価差額金が30百万円、剰余金の配当により301百万円減少したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は77.3%(前連結会計年度末は76.8%)となりました。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は16,247百万円(前年同期比8.2%減)となりました。

 この内訳といたしましては、塗料事業の売上高が9,614百万円(前年同期比11.7%減)、ファインケミカル事業の売上高が2,749百万円(前年同期比12.0%増)、シンナー事業の売上高が3,883百万円(前年同期比10.9%減)であります。

 概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

(営業利益)

 売上原価は12,028百万円(前年同期比9.3%減)、売上原価率は74.0%(前連結会計年度末は74.9%)となりました。また、販売費及び一般管理費は2,777百万円(前年同期比4.0%減)となりました。

 これは、当社グループ全体で製造原価低減、経費削減に努めた結果であります。

 この結果、当連結会計年度における営業利益は1,441百万円(前年同期比6.6%減)となりました。

(経常利益)

 営業外収益は70百万円(前年同期比9.4%増)となりました。主な内容としては、受取配当金12百万円、受取ロイヤリティー10百万円、物品売却益14百万円であります。

 営業外費用は11百万円(前年同期比86.7%減)となりました。主な内容としては、売上割引10百万円であります。

 この結果、当連結会計年度における経常利益は1,500百万円(前年同期比1.3%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別利益は26百万円となりました。主な内容としては、補助金収入19百万円、受取保険金6百万円であります。

 特別損失は68百万円となりました。内容としては、固定資産処分損11百万円、固定資産圧縮損23百万円、ゴルフ会員権評価損21百万円、災害による損失12百万円であります。

 この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,027百万円(前年同期比5.0%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。

 

2016年10月期

2017年10月期

2018年10月期

2019年10月期

2020年10月期

自己資本比率(%)

78.2

77.1

77.5

76.8

77.3

時価ベースの自己資本比率(%)

33.3

46.0

37.2

40.8

31.1

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

12.1

11.4

11.7

8.1

11.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

67,590

10,418

89,709

123,936

477,270

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料の購入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは、生産設備等の設備投資であります。

 これらの運転資金や投資資金は、自己資金により充当することを基本方針としておりますが、必要に応じて資金調達を行ってまいります。

 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は159百万円となっております。

 また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,158百万円となっております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 また、感染症の影響に関する見積りの情報は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(追加情報)に記載しております。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等

 当社グループは、独創的な高付加価値製品を開発し、生産性の向上を推進するなかで収益率を重視した経営を目指し、売上高営業利益率15%、海外売上高比率30%を目標としております。

 当連結会計年度の売上高営業利益率は8.9%(前年同期8.7%)、海外売上高比率は16.6%(前年同期13.9%)となりました。引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、地球・人にやさしい環境対応型製品の開発、業界でのシェア向上に向けた差別化商品の開発、更に各業界で要求される高度な機能を備えた高分子材料技術及び製品の開発に取り組んでおります。

 当社グループの研究開発体制につきましては、樹脂開発技術を根幹に分散・塗装・色彩技術の各分野にわたる長期的な基礎研究は研究所が担当しており、顧客ニーズを反映した商品企画、開発、改良が必要とされるテーマは各事業の開発部門が担当しております。

 当連結会計年度における研究開発費は847百万円であり、セグメントの状況は次のとおりであります。

①塗料事業

 金属用塗料分野では、粉体塗料をはじめとした環境対応型製品や機能性塗料の開発を進めるとともに、水系塗料の開発に取り組んでまいりました。

 建材用塗料分野では、業界のニーズにマッチした機能性塗料の仕様提案や高耐久性塗料の開発、インクジェットインクを活用した意匠仕様を応用分野も含め、お客様の課題解決に取り組んでまいりました。

 当事業に係る研究開発費は299百万円であります。

②ファインケミカル事業

環境に配慮したハイソリッド塗料や水系コーティング剤の開発、自己修復や防曇、撥水・親水などの機能性と意匠性を組み合わせたフィルム向けコーティング剤などの開発に取り組んでまいりました。

 当事業に係る研究開発費は286百万円であります。

③シンナー事業

 リサイクルするために有機溶剤から不純物を効率的に除去する生産技術開発に取り組んでまいりました。

 当事業に係る研究開発費は0百万円であります。

④基礎研究

基礎研究は樹脂開発、分散技術、色彩技術、塗装技術の4つの要素技術に特化され、得られた知見を塗料事業、ファインケミカル事業に提案しております。

樹脂開発では構造制御技術を活用した新規機能性ポリマーの開発、分散技術ではプラスチック成形に適した機能や強度の付与、色彩技術では素材感を付与した触感塗料や、その触感を活かした色を創出し、印刷、蒸着などとの複合加飾に取り組みました。

これら4つの要素技術は相互の連携を図るとともに、各事業部と協力し、製品の開発に取り組んでおります。

 基礎研究に係る研究開発費は260百万円であります。