【要約四半期連結財務諸表注記】
1 報告企業
武田薬品工業株式会社(以下、当社)は日本に所在する企業であります。
当社グループの主な事業内容および主要な活動は事業セグメント(注記4)に記載しております。
2 作成の基礎
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、四半期連結財務諸表規則第1条の2に規定する「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、四半期連結財務諸表規則第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
要約四半期連結財務諸表はIAS第34号に準拠して作成しており、年度の連結財務諸表で要求されるすべての情報を含んでおりません。本要約四半期連結財務諸表は、2016年3月31日に終了した前年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。
本要約四半期連結財務諸表は、2016年8月10日に代表取締役社長CEO クリストフ ウェバーおよびコーポレート・オフィサーCFO ジェームス キーホーによって承認されております。
要約四半期連結財務諸表の作成にあたり、経営者は会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定の設定を行うことが義務付けられております。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積りおよび仮定は経営者により継続して見直しております。
本要約四半期連結財務諸表における会計上の判断、見積りおよび仮定は、前年度と同様であります。
3 重要な会計方針
本要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、以下を除き、前年度にかかる連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。
なお、当第1四半期の法人所得税費用は、見積年次実効税率を基に算定しております。
(1) IFRSにより要求される会計方針の変更
当社グループが当第1四半期より適用している基準は、以下のとおりであります。
IFRS | 新設・改訂の概要 | |
IAS 第16号 | 有形固定資産 | 許容可能な減価償却及び償却の方法の明確化 |
IAS 第38号 | 無形資産 | 許容可能な減価償却及び償却の方法の明確化 |
IFRS 第11号 | 共同支配の取決め | 共同支配事業に対する持分を取得した場合の |
IFRS 第10号 | 連結財務諸表 | 投資企業に関する、連結・持分法の例外規定適用の明確化 |
上記の基準について、本要約四半期連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
(2) (1)以外の会計方針の変更
従来、その他の営業収益に計上しておりました政府補助金について、その内容を精査し、対応する売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費のいずれかの同一の損益区分から控除することが、費用負担の実態を明確にし、損益区分を適正に表すと考えるため、当年度より政府補助金について対応する費用項目(売上原価、販売費及び一般管理費、および研究開発費)から控除する方法へ変更しております。
当該会計方針の変更により前年度の連結財務諸表を遡及修正した結果、遡及修正を行う前と比べ、前第1四半期の要約四半期連結純損益計算書は、売上原価、販売費及び一般管理費および研究開発費がそれぞれ6百万円、1百万円および767百万円減少するとともに、その他の営業収益が774百万円減少しております。なお、当該変更による営業利益の金額に影響はありません。
(表示方法の変更)
従来、企業買収や製品・パイプラインなどの導入により取得した無形資産の償却費及び減損損失は、その機能に応じて「研究開発費」と「製品に係る無形資産償却費及び減損損失」に計上しておりましたが、その内容を勘案し、同一区分で開示することがより目的適合性の高い情報を提供すると考え、その費用の性質に従い、当年度より、「製品に係る無形資産償却費及び減損損失」に計上しております。
当該計上区分の変更により前年度の連結財務諸表を遡及修正した結果、遡及修正を行う前と比べ、前第1四半期の要約四半期連結純損益計算書は「製品に係る無形資産償却費及び減損損失」が429百万円増加するとともに、「研究開発費」が429百万円減少しております。なお、当該変更による営業利益の金額に影響はありません。
4 事業セグメント
当社グループは、製品・サービス別に事業を管理し、各事業の本部機能を担う親会社または関係会社は、取り扱う製品・サービスについて国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
当社グループでは、「医療用医薬品事業」、「コンシューマーヘルスケア事業」および「その他事業」の3つを報告セグメントとしております。これらは、各々について分離した財務情報が入手可能であり、すべての報告セグメントについて、取締役会が経営資源の配分の決定および業績の評価を実施するために定期的に検討しております。
「医療用医薬品事業」は、医療用医薬品を製造・販売しております。
「コンシューマーヘルスケア事業」は、一般用医薬品、医薬部外品を製造・販売しております。
「その他事業」は試薬、臨床検査薬、化成品の製造・販売等を行っております。
報告セグメントの利益は、営業利益をベースとした数値であります。
前第1四半期(自2015年4月1日 至2015年6月30日)
(単位:百万円) | |||||
| 報告セグメント | 合計 |
連結
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医療用 | コンシューマー | その他 | |||
売上収益 | 407,811 | 19,427 | 19,057 | 446,295 | 446,295 |
セグメント利益 | 34,858 | 7,639 | 7,062 | 49,559 | 49,559 |
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| 金融収益 | 4,153 | |
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| 金融費用 | △5,799 | |
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| 持分法による投資損益 | 808 | |
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| 税引前四半期利益 | 48,721 | |
当第1四半期(自2016年4月1日 至2016年6月30日)
(単位:百万円) | |||||
| 報告セグメント | 合計 |
連結
| ||
医療用 | コンシューマー | その他 | |||
売上収益 | 394,049 | 20,385 | 19,571 | 434,005 | 434,005 |
セグメント利益 | 142,201 | 7,389 | 3,343 | 152,933 | 152,933 |
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| 金融収益 | 2,475 | |
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| 金融費用 | △5,372 | |
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| 持分法による投資損益 | △359 | |
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| 税引前四半期利益 | 149,677 | |
売上収益
(単位:百万円) | |||||||||
| 日本 | 米国 | 欧州およびカナダ | 新興国 |
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| 合計 |
ロシア/CIS | 中南米 | アジア | その他 | ||||||
前第1四半期 (自2015年4月1日 至2015年6月30日) | 170,917 | 123,902 | 77,474 | 74,002 | 15,764 | 18,445 | 30,877 | 8,917 | 446,295 |
当第1四半期 (自2016年4月1日 至2016年6月30日) | 163,775 | 130,500 | 76,459 | 63,271 | 12,804 | 14,964 | 27,506 | 7,997 | 434,005 |
(注) 売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しております。
「その他」には、中東・大洋州・アフリカが含まれております。
5 その他の営業収益
当第1四半期のその他の営業収益には、当社の日本における長期収載品事業を武田テバ薬品株式会社へ移管した際に生じた102,899百万円を含む事業譲渡益108,726百万円を計上しております。
6 その他の営業費用
その他の営業費用には、効率的な事業運営体制の構築に向けた、従業員の削減や事業拠点の統廃合をはじめとする取り組みにかかる費用(以下、「事業構造再編費用」)が含まれており、前第1四半期および当第1四半期における事業構造再編費用の計上額は、それぞれ2,882百万円および3,885百万円であります。なお、主な内容はコンサルタント費用および削減対象の従業員にかかる早期退職関連費用であります。
7 1株当たり利益
当社の普通株主に帰属する基本的1株当たり四半期利益および希薄化後1株当たり四半期利益の算定基礎は以下のとおりであります。
| 前第1四半期 (自2015年4月1日 至2015年6月30日) | 当第1四半期 (自2016年4月1日 至2016年6月30日) |
親会社の普通株主に帰属する四半期利益 |
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親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 24,583 | 99,527 |
親会社の普通株主に帰属しない四半期 | ― | ― |
1株当たり四半期利益の算定に使用する | 24,583 | 99,527 |
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普通株式の加重平均株式数(千株) | 785,026 | 781,822 |
希薄化効果の影響(千株) | 4,932 | 3,404 |
希薄化効果の影響調整後(千株) | 789,958 | 785,226 |
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1株当たり四半期利益(円) |
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基本的1株当たり四半期利益(円) | 31.32 | 127.30 |
希薄化後1株当たり四半期利益(円) | 31.12 | 126.75 |
8 配当
決議 | 配当金の総額 | 1株当たり配当額 | 基準日 | 効力発生日 |
前第1四半期 | 71,081 | 90.00 | 2015年3月31日 | 2015年6月29日 |
当第1四半期 | 71,112 | 90.00 | 2016年3月31日 | 2016年6月30日 |
9 金融商品
(1) 公正価値の算定方法
① 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債
ヘッジ会計を適用していないデリバティブの公正価値は、取引先金融機関から入手した時価情報によっております。
企業結合による条件付対価については、企業結合(注記10)で記載しております。
② 貸付金及び債権
貸付金及び債権については、短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっております。
③ 売却可能金融資産
売却可能金融資産の公正価値は、市場価格もしくは取引先金融機関から入手した時価情報によっております。
④ ヘッジ会計を適用しているデリバティブ
ヘッジ会計を適用しているデリバティブの公正価値は①純損益を通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債と同様の方法によっております。
⑤ その他の金融負債
社債の公正価値は、取引先金融機関から入手した時価情報によっております。
借入金の公正価値は、一定の期間ごとに区分した債務ごとに、その将来キャッシュ・フローを信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によっております。
上記以外の債務については、流動項目は短期間で決済され、また非流動項目は実勢金利であるため、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっております。
(2) 公正価値の階層(公正価値ヒエラルキー)
レベル1:活発に取引される市場で公表価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接、または間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値
当四半期末における金融商品の帳簿価額と公正価値は以下のとおりであります。
なお、公正価値で測定する金融商品および帳簿価額と公正価値が極めて近似している金融商品については、次表には含めておりません。
また、売却可能金融資産のうち、公正価値を把握することが困難と認められる金融資産については、次表には含めておりません。これらの金融資産の帳簿価額は2016年6月30日現在、3,256百万円であります。
| (単位:百万円) | |
| 当第1四半期 (2016年6月30日) | |
帳簿価額 | 公正価値 | |
社債(注) | 393,898 | 398,064 |
長期借入金(注) | 560,000 | 565,703 |
(注)1年内返済および償還予定の残高がある場合には、これを含んでおります。
なお、社債及び借入金の公正価値のレベルはレベル2であります。
| (単位:百万円) | |||
当第1四半期 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 |
資産: |
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純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | ― | 6,341 | ― | 6,341 |
ヘッジ会計を適用しているデリバティブ | ― | 35,643 | ― | 35,643 |
売却可能金融資産 | 124,127 | 150 | ― | 124,277 |
合計 | 124,127 | 42,133 | ― | 166,260 |
負債: |
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純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | ― | 4,699 | ― | 4,699 |
ヘッジ会計を適用しているデリバティブ | ― | 4,453 | ― | 4,453 |
合計 | ― | 9,153 | ― | 9,153 |
(注)当第1四半期において、レベル1、2および3の間の振替はありません。
企業結合による条件付対価は上表に含んでおりません。条件付対価については、企業結合(注記10)で記載しております。
10 企業結合
企業結合による条件付対価は主として一定期間、コルクリス事業の業績に応じて支払われるロイヤルティの見込額であり、時間的価値を考慮して計算しております。
条件付対価の公正価値のヒエラルキーはレベル3であります。条件付対価に係る公正価値変動額のうち、時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の営業収益」または「その他の営業費用」に計上しております。なお、公正価値のヒエラルキーについては金融商品(注記9)に記載しております。
① 増減
| (単位:百万円) |
| 当第1四半期 (自2016年4月1日 |
期首残高 | 64,182 |
企業結合による増加額 | ― |
期中公正価値変動額(未実現) | 1,653 |
期中決済額 | △2,757 |
為替換算差額 | △5,405 |
その他 | △51 |
期末残高 | 57,622 |
② 感応度分析
条件付対価の公正価値に影響を与える重要な仮定が変動した場合に、条件付対価の公正価値に与える影響は以下のとおりです。
|
| (単位:百万円) |
| 当第1四半期 (2016年6月30日) | |
コルクリス事業から生じる売上収益 | 5%上昇した場合 | 1,760 |
5%低下した場合 | △1,760 | |
割引率 | 0.5%上昇した場合 | △510 |
0.5%低下した場合 | 521 | |
11 持分法で会計処理されている投資
重要な会社分割および合弁会社の設立
当社は、2016年4月1日付で、イスラエルに本社をおくTeva Pharmaceutical Industries Ltd.(以下「テバ社」)の日本における連結子会社へ当社の特許期間および再審査期間が満了した医療用医薬品事業(以下「長期収載品事業」)を会社分割(吸収分割)により承継いたしました。また、これに伴い、本会社分割の承継会社である大正薬品株式会社の名称を武田テバ薬品株式会社(以下「武田テバ薬品」)に変更し、テバ社と当社の日本における合弁会社として設立いたしました。
本会社分割は、テバ社の日本における連結子会社2社(テバ製薬株式会社(以下「テバ製薬」)および武田テバ薬品)と当社の間における三角吸収分割です。分割会社である当社は長期収載品事業を承継会社である武田テバ薬品に承継し、その対価として武田テバ薬品の親会社となるテバ製薬の株式の交付を受けました。
当社の長期収載品事業を承継すると共に継続してジェネリック医薬品事業を営む武田テバ薬品と、継続してジェネリック医薬品事業を営むテバ製薬は、両社が一体となって新たな事業を推進してまいります。
テバ社は同じく日本における連結子会社であるテバホールディングス株式会社を通じて、テバ製薬の発行済株式総数の51%を保有し、当社はテバ製薬の株式の49%を保有いたします。その結果、武田テバ薬品およびテバ製薬は当社の持分法適用の範囲に含まれました。なお、テバ製薬は、本年10月以降に会社名称を武田テバファーマ株式会社に変更いたします。
(1) 会社分割および合弁会社の設立の目的
日本における当社の企業ブランドや強固な流通網と、テバ社のグローバルなサプライ・チェーンや製造ネットワークおよび販売力、研究開発に関する高い理解を組み合わせることにより、日本政府の方針にも沿った、多くの患者さんに貢献するビジネスを推進してまいります。
(2) 会社分割の概要
① 承継した相手会社の名称 武田テバ薬品株式会社
② 承継した事業の内容 特許期間および再審査期間が満了した医療用医薬品事業
③ 承継した事業の規模 前年度の連結純損益計算書に含まれる当該事業の売上高81,679百万円
④ 承継した資産および負債の帳簿価額 資産:3,755百万円
負債:該当ありません。
⑤ 効力発生日 2016年4月1日
⑥ 承継価額 205,517百万円
(3) 設立した合弁会社の概要
① 合弁会社の名称 武田テバ薬品株式会社
② 所在地 滋賀県甲賀市
③ 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 菊繁 一郎
④ 事業内容 医薬品の開発・製造・販売
⑤ 資本金 3,170百万円
⑥ 設立年月日 2016年4月1日
⑦ 発行済株式数 12株
⑧ 大株主及び持株比率 テバ製薬株式会社* 100%
*2016年10月以降に「武田テバファーマ株式会社」に社名変更予定
(4) 会計処理の概要
当社では、本会社分割について国際会計基準(IAS)第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に基づき会計処理を行い、会社分割日において、連結純損益計算書に「その他の営業収益」102,899百万円を計上し、連結財政状態計算書にのれんを含む「持分法で会計処理されている投資」106,654百万円を計上しております。
12 売却目的で保有する処分グループ
前年度末における売却目的で保有する処分グループには、医療用医薬品事業において、当社が保有する呼吸器系疾患領域事業をアストラゼネカ社へ売却する契約を締結したことによる、当該事業に関連する資産および負債を売却目的に分類したものが含まれております。これにより「売却目的で保有する資産」および「売却目的で保有する資産に直接関連する負債」に分類された金額は2016年3月31日時点でそれぞれ63,227百万円、14,767百万円であります。当該売却は2016年4月において完了しました。
13 後発事象
当社は、2016年7月29日開催の取締役会において、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを決議しております。この変革により、グローバルで研究開発拠点を最適化し、世界トップクラスの研究開発体制とパイプラインを構築することを目指します。
この変革の導入費用は連結純損益計算書への一時影響額として総額約750億円と見込んでおります。当社の2017年3月期に計上される導入費用は最大250億円程度と見込んでおり、残る500億円の費用のうち、多くは2018年3月期の計上を見込んでおりますが、変革に伴う費用およびその発生時期は、労働組合やパートナー企業、その他のステークホルダーとの交渉や、従業員の選択によって変動する可能性があります。