(1) 業績
当年度の業績は以下のとおりとなりました。
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売上収益 |
17,321億円 |
[前年度比 |
753億円 |
( 4.2%) |
減] |
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研究開発費 |
3,123億円 |
[ 〃 |
235億円 |
( 7.0%) |
減] |
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営業利益 |
1,559億円 |
[ 〃 |
250億円 |
( 19.1%) |
増] |
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税引前当期利益 |
1,433億円 |
[ 〃 |
228億円 |
( 18.9%) |
増] |
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当期利益 (親会社の所有者帰属分) |
1,149億円 |
[ 〃 |
348億円 |
( 43.4%) |
増] |
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EPS |
147円15銭 |
[ 〃 |
44円89銭 |
( 43.9%) |
増] |
(当社グループは、当年度において会計方針および表示方法の一部を変更し、前年度の研究開発費について遡及修正を行っております。会計方針の変更および表示方法の変更については、「第5 経理の状況 [1連結財務諸表等][連結財務諸表注記][2作成の基礎]」参照。業績の分析については、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)当年度の経営成績の分析」参照)
(2) セグメント別の状況
(以下のセグメント別連結売上収益は、各セグメントの外部顧客に対する売上収益を表しております。)
医療用医薬品事業の売上収益は、前年度から798億円(4.8%)減収の15,689億円となり、営業利益は、前年度から255億円(24.8%)増益の1,284億円となりました。
コンシューマーヘルスケア事業の売上収益は、当年度に、従来からの通信販売に加え店頭販売を開始した健康補助食品「緑の習慣」や、新発売のアリナミンドリンク類「アリナミンVゼロ」の売上好調による増収などにより、前年度から25億円(3.1%)増収の826億円となりました。営業利益は、前年度から16億円(8.6%)増益の205億円となりました。
その他事業の売上収益は、主に、試薬事業を営む子会社である和光純薬工業株式会社における増収により前年度から20億円(2.5%)増収の806億円となりました。営業利益は、過年度に譲渡した事業にかかるロイヤルティ収入(その他の営業収益)の減少などにより21億円(23.5%)減益の69億円となりました。
(セグメント別の業績の分析については、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)当年度の経営成績の分析」参照)
(3) キャッシュ・フローの状況
(「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)当年度のキャッシュ・フローの状況の分析」参照)
(4) IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
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前年度 (自2015年4月1日 至2016年3月31日) |
当年度 (自2016年4月1日 至2017年3月31日) |
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(のれんの償却停止) 当社グループは、のれん及び負ののれんを一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。 この影響により、当年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が473億円減少しております。 |
(のれんの償却停止) 当社グループは、のれん及び負ののれんを一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。 この影響により、当年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が445億円減少しております。 |
当年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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医療用医薬品事業 |
561,134 |
△10.2 |
|
コンシューマーヘルスケア事業 |
51,705 |
△2.2 |
|
その他事業 |
50,727 |
△5.2 |
|
合計 |
663,566 |
△9.3 |
(注) 生産実績金額は、消費税等を除いた販売価格によっております。
当年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医療用医薬品事業 |
180,042 |
2.6 |
|
コンシューマーヘルスケア事業 |
22,843 |
8.1 |
|
その他事業 |
22,421 |
16.9 |
|
合計 |
225,305 |
4.4 |
(注) 商品仕入実績金額は、消費税等を除いた実際仕入額によっております。
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画をたてて生産しております。
一部の事業において受注生産を行っていますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
当年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医療用医薬品事業 |
1,568,871 |
△4.8 |
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(国内) |
(504,656) |
(△6.8) |
|
(海外) |
(1,064,215) |
(△3.9) |
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コンシューマーヘルスケア事業 |
82,572 |
3.1 |
|
その他事業 |
80,607 |
2.5 |
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連結純損益計算書計上額 |
1,732,051 |
△4.2 |
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(うち知的財産権収益・役務収益) |
(60,140) |
(6.5) |
(注) 1 販売実績は、外部顧客に対する売上収益を表示しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前年度 |
当年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
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㈱メディパルホールディングスおよびそのグループ会社 |
258,661 |
14.3 |
265,646 |
15.3 |
3 販売実績金額は、消費税等を除いた金額であります。
当社は、「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」というミッションを追求しています。当社は、「タケダイズム(誠実:公正・正直・不屈)」を企業活動の根幹に据え、「Patient(常に患者さんを中心に)」、「Trust(社会との深い信頼関係を築く)」、「Reputation(当社の評価をさらに高める)」、「Business(ビジネスを成長させる)」を優先順位とする価値観に従います。当社は、世界レベルのガバナンスと多様性あるリーダーシップのもとに、イノベーションを追求する、グローバルかつ機動的な組織です。
当社は、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」に研究開発分野を絞り込み、高い実力を有する世界レベルの研究開発組織を構築するため、研究開発体制の変革に取り組んでいます。また、当社は、成長ドライバー(消化器系疾患、オンコロジー、中枢神経系疾患、新興国事業)への注力とコスト管理規律によって、収益力の向上をともなう成長戦略を推進します。当社は、「Grow Portfolio(事業ポートフォリオの成長)」、「Rebuild Pipeline(研究開発パイプラインの再構築)」、「Boost Profitability(利益率の向上)」を中期的な優先事項として取り組んでいます。
Grow Portfolio(事業ポートフォリオの成長)
・成長ドライバーの主力製品に注力
・スペシャリティ事業の実力強化
・資産売却および取得の機会追求
Rebuild Pipeline(研究開発パイプラインの再構築)
・疾患領域の専門性をいかした革新的研究開発課題の推進
・社内育成と外部提携を通じた研究開発力の強化
・研究開発組織の活性化
Boost Profitability(利益率の向上)
・実質的なCore Earningsの売上収益比率を年100-200bps向上
・Global Opex Initiative(グローバル経費削減イニシアチブ)の推進
・遊休資産の現金化と収益力の向上をともなう成長への投資
<今後の見通し>
(2017年度の業績予想)
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売上収益 |
16,800億円 |
[ 前年度比 |
521億円 |
( 3.0%) |
減 ] |
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Core Earnings |
2,575億円 |
[ 〃 |
124億円 |
( 5.0%) |
増 ] |
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営業利益 |
1,800億円 |
[ 〃 |
241億円 |
( 15.5%) |
増 ] |
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税引前当期利益 |
1,900億円 |
[ 〃 |
467億円 |
( 32.5%) |
増 ] |
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当期利益 |
1,380億円 |
[ 〃 |
231億円 |
( 20.1%) |
増 ] |
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EPS |
176円73銭 |
[ 〃 |
29円58銭 |
( 20.1%) |
増 ] |
目標とする経営指標(マネジメントガイダンス) - 実質的な成長(注)
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2017年度 マネジメントガイダンス (成長率 %) |
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実質的な売上収益 |
1桁台前半 |
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実質的なCore Earnings |
10%台半ばから後半 |
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実質的なCore EPS |
10%台前半から半ば |
(注) 「実質的な成長」については、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)当年度の経営成績の分析 ②当年度の実質的な成長の概要」参照。
[売上収益]
売上収益は、製品・事業等の売却影響(1,293億円の減収)により、当年度から3.0%減収の16,800億円を見込んでいます。一方、製品・事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な売上収益は、「1桁台前半の成長」を見込んでいます。
「エンティビオ」、「タケキャブ」、「トリンテリックス」が引き続き力強く成長し、「ニンラーロ」もグローバルに売上が拡大することを見込んでいます。また、アリアド社買収により獲得した「アイクルシグ」と「ALUNBRIG」も即時に売上に貢献します。これら製品の大幅な増収影響は、米国で独占販売期間満了を迎える「ベルケイド」の減収や、日本において一部仕入品の販売が終了したことによる減収の影響を上回る見込みです。
[営業利益]
営業利益は当年度から15.5%増益の1,800億円を見込んでいます。当年度は、日本の長期収載品事業を武田テバ薬品株式会社へ移管した際に生じた事業譲渡益1,029億円を計上した一方、翌期は、和光純薬工業株式会社の株式売却益1,063億円を計上するため、これらの影響は相殺されます。
当社は、当年度に営業利益460億円を計上した製品・事業等を売却しましたが、これによる翌期の減益影響や為替影響等を除いた実質的なCore Earningsは、「10%台半ばから後半の成長」を見込んでいます。
[当期利益(親会社の所有者帰属分)]
当期利益(親会社の所有者帰属分)は、当年度から20.1%増益の1,380億円を見込んでいます。
営業利益の増益に加え、投資有価証券の売却による金融損益の改善等により、利息費用の増加や実際負担税率が約7%上昇する影響等を吸収する見込みです。
[主な見通しの前提条件]
・翌年度の為替レート:1米ドル=110円、1ユーロ=120円、1ロシアルーブル=1.9円、
1ブラジルレアル=36.4円、1中国元=16.6円
・研究開発費: 3,100億円
・製品等に係る無形資産償却費: 1,200億円
・製品等に係る減損損失 (予算枠): 325億円
・和光純薬工業株式会社の株式売却益: 1,063億円
・固定資産の売却益: 160億円
・長期収載品の事業譲渡益: 60億円
・研究開発体制の変革にかかる導入費用: 180億円
・グローバル経費削減イニシアチブなど事業運営体制の効率化にかかる予算額: 300億円
・アリアド社にかかる一時費用: 50億円
・投資有価証券の売却益: 300億円
[見通しに関する注意事項]
本資料に記載の「業績予想」は、現時点で入手可能な情報と前提条件に基づく見込みであり、その実現を約束する趣旨ではございません。実際の業績は事業環境の変化や為替変動など様々な要因により変動し、異なる結果を招きうる不確実性を含んでいます。業績予想を修正すべき重大な要因が発生した場合には、速やかにご報告いたします。
当社の業績は、現在および将来において様々なリスクにさらされており、リスクの顕在化により予期せぬ業績の変動を被る可能性があります。以下では、当社が事業を展開していくうえで直面しうる主なリスクを記載いたします。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、可能な限り発生の防止に努め、また、発生した場合の的確な対応に努めていく方針です。
なお、本項目に含まれる将来に関する事項は、当年度末現在において判断したものです。
(1)研究開発に関するリスク
当社は、日米欧アの各極市場への一日も早い新製品の上市を目指し、効率的な研究開発活動に努めておりますが、医薬品は、自社創製化合物、導入化合物にかかわらず、所轄官庁の定めた有効性と安全性に関する厳格な審査により承認されてはじめて上市可能となります。
研究開発の途上において、当該化合物の有効性・安全性が、承認に必要とされる水準を充たさないことが判明した場合またはその懸念があると審査当局が判断した場合、その時点で当該化合物の研究開発を途中で断念、または追加の臨床試験・非臨床試験を実施せざるを得ず、それまでにかかったコストを回収できないリスクや製品の上市が遅延するリスク、および研究開発戦略の軌道修正を余儀なくされる可能性があります。
(2)知的財産権に関するリスク
当社の製品は、物質・製法・製剤・用途特許等の複数の特許によって、一定期間保護されております。
当社では特許権を含む知的財産権を厳しく管理し、第三者からの侵害にも継続的に注意を払っておりますが、当社の保有する知的財産権が第三者から侵害を受けた場合には、期待される収益が失われる可能性があります。また、当社の自社製品等が第三者の知的財産権を侵害した場合には損害賠償を請求される可能性があります。
(3)特許権満了等による売上低下リスク
当社は、効能追加や剤型変更等により製品のライフサイクルを延長する努力をしておりますが、多くの製品について、特許が満了すれば、後発品の市場参入は避けられません。国内では、当局が後発品の使用促進を積極的に進め、また、長期収載品の価格引下げが、さらに売上を圧迫しています。これに加え、競合品の特許満了によるその後発品、および競合品のスイッチOTC薬の出現などによって、国内外の競争環境は格段に厳しいものになってきており、その影響如何で当社製品の大幅な売上低下を招く可能性があります。
(4)副作用に関するリスク
医薬品は、世界各国の所轄官庁の厳しい審査を伴う製造・販売承認を得て発売されますが、市販後の使用成績が蓄積された結果、発売時には予期していなかった副作用が確認されることがあります。新たな副作用が確認された場合には、「使用上の注意」への記載を行う、使用方法を制限するなどの処置が必要となるほか、販売中止・回収等を余儀なくされることもあり得ます。また、このような場合において、当社は損失および債務を負う可能性があります。
(5)薬剤費抑制策による価格引き下げのリスク
最大市場である米国では、低価格の後発品の使用促進や、連邦・州政府およびマネジドケアの強い要請に伴うブランド品への価格引き下げ圧力が一層高まっています。日本においては、医療保険制度の薬価が定期的に引き下げられており、長期収載品の価格引下げ幅も拡大しています。欧州においても、薬剤費抑制策や並行輸入の増加により、同様に価格引き下げが行われております。これら各国の薬剤費抑制策による価格引き下げは、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(6)為替変動による影響
当社の当年度における海外売上収益は10,767 億円であり、連結売上収益全体の62.2%を占めており、そのうち米国での売上収益は5,202 億円にのぼり、連結売上収益全体の30.0%を占めております。従って、売上収益については円安は増加要因ですが、一方、研究開発費をはじめとする海外費用が円安により増加するため、利益に対する影響は双方向にあります。当社の業績および財務状況は、リスクを緩和することが出来ない為替レートの変動に大きな影響を受けます。
(7)企業買収に関するリスク
当社は、持続的な成長のため、随時、企業買収を実施する可能性があります。一方、世界各国における事業活動は、法令や規則の変更、政情不安、経済動向の不確実性、商慣習の相違その他のリスクに直面する可能性があり、その結果当初想定した買収効果や利益が実現されない可能性があります。また、取得した資産の価値が下落した場合、評価損発生などにより、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)進出国および地域におけるカントリーリスク
当社は、グローバルな事業展開に伴い、進出国や地域における政治不安、経済情勢の悪化、社会混乱等の潜在的なリスクに対応する体制を構築しており、抑止策や発生時の対処法を検討する等のリスク管理に努めております。しかしながら、不測の事態が生じた場合には、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)安定供給に関するリスク
当社は、販売網のグローバル化に確実に対応する供給ネットワークと品質保証体制を強化しております。しかしながら、当社の製造施設・物流施設等において、技術上もしくは法規制上の問題、または、火災その他の災害により、製商品の安定的供給に支障が発生する可能性があります。その動向によっては、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)訴訟等に関するリスク
当社の事業活動に関連して、現在関与している訴訟のほか、将来、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等に関連し、訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11)IT セキュリティ及び情報管理に関するリスク
IS/IT サービスの提供を受けるアウトソーシング企業も含めて、当社は大規模かつ複雑なIS/IT システムを利用しておりますが、従業員またはアウトソーシング企業の不注意または故意の行為、あるいは悪意をもった第三者による攻撃(サイバーアタック)により、システムの停止やセキュリティ上の問題が発生する可能性があります。当社は、データの保護とIT テクノロジーへの投資に努めておりますが、これらのシステムの停止などにより、当社の事業活動への悪影響、重大な機密情報や知的財産の喪失、業績および財務状況の悪化、法的な損害ならびに信用の失墜を招く可能性があります。
(1)技術導出
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契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の受取 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
オリオン・コーポレーション・オリオン・ファルマ社 |
フィン |
リュープロライド徐放製剤に関する技術 |
契約一時金 |
1991.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
シグマ・タウ社 |
イタリア |
ランソプラゾールに関する技術 |
契約一時金 |
1992.7~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アボット・ラボラトリーズ社 |
アメリカ |
ランソプラゾールに関する技術 |
一定料率の |
1994.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アストラゼネカ社 |
スウェー |
カンデサルタンに関する技術 |
売上に対する一定料率の対価 |
1994.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
イーライ・リリー・エクスポート社 |
スイス |
ピオグリタゾンに関する技術 |
契約一時金 |
1999.8~ |
|
武田薬品工業㈱ |
セレクサ社 |
アメリカ |
抗MRSAセファロスポリン系注射抗生剤に関する技術 |
契約一時金 |
2003.9~ |
|
武田ファーマシューティカルズUSA, Inc. (連結子会社) |
イーライ・リリー・エクスポート社 |
スイス |
ピオグリタゾンに関する技術 |
契約一時金 |
1999.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
トビラ社 |
アメリカ |
HIV感染症治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2007.8~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アッヴィ・エンドクリン社 |
アメリカ |
リュープロライド徐放製剤に関する技術 |
一定料率の |
2008.4~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アーバー・ファーマシューティカルズ・アイルランド社 |
アイルランド |
高血圧症治療剤に関する技術 |
契約一時金 |
2013.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
オービッド・セラピューティクス社 |
アメリカ |
中枢領域における希少疾患治療薬に関する技術 |
オービッド社株式等 |
2017.1~ |
(2)共同研究
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
共同研究の内容 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
グラクソ・スミスクライン社 |
イギリス |
ヒト遺伝子に関する研究 |
1995.6~ |
|
武田薬品工業㈱ |
グラクソ・スミスクライン社 |
イギリス |
コンビナトリアル・ケミストリーに関する研究 |
1996.6~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アドビナス・セラピューティクス社 |
インド |
炎症性・中枢神経系・代謝性疾患領域等における新規創薬標的に対する新薬候補化合物に関する研究 |
2012.10~ |
|
武田薬品工業㈱ |
京都大学 |
日本 |
iPS細胞技術の臨床応用に関する研究 |
2015.4~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ザイダス・カディラ社 |
インド |
チクングニア熱ワクチンの開発 |
2016.9~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
フィンチ・セラピューティクス社 |
アメリカ |
腸内細菌由来の治療薬に関する研究 |
2017.1~ |
(3)技術導入
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契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
科研製薬㈱ |
日本 |
塩酸ブテナフィンに関する技術 |
契約一時金 |
1997.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
味の素製薬㈱ |
日本 |
骨粗鬆症治療薬に関する技術 |
一定料率の |
2002.5~2028.2 |
|
武田薬品工業㈱ |
アンドレックス社 |
アメリカ |
糖尿病治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2004.1~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ノルジーン社 |
オランダ |
抗肥満薬に関する技術 |
契約一時金 |
2004.1~ |
|
武田薬品工業㈱ |
スキャンポ・ |
アメリカ |
機能性便秘・便秘型過敏性腸症候群治療薬に関する技術(対象地域:アメリカ・カナダ) |
契約一時金 |
2004.10~ |
|
武田薬品工業㈱ |
プロノヴァ・ |
ノルウェー |
高トリグリセリド血症治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2005.11~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ゼノン・ファーマシューティカルズ社 |
カナダ |
鎮痛薬に関する技術 |
契約一時金 |
2006.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ゾーマ社 |
アメリカ |
抗体医薬に関する技術 |
契約一時金 |
2006.11~ |
|
武田薬品工業㈱ |
バイオワ社 |
アメリカ |
抗体活性増強に関する技術 |
契約一時金 |
2007.5~ |
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
ルンドベック社 |
デンマーク |
気分障害・不安障害治療薬に関する技術(対象地域:アメリカ) |
契約一時金 |
2007.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ルンドベック社 |
デンマーク |
気分障害・不安障害治療薬に関する技術(対象地域:日本) |
契約一時金 |
2007.11~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アムジェン社 |
アメリカ |
バイオ医薬に関する技術(対象地域:日本) |
契約一時金 |
2008.2~ |
|
武田薬品工業㈱ |
(財)阪大微生物病研究会 |
日本 |
セービン株不活性化ポリオワクチンに関する技術 |
契約一時金 |
2008.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アルナイラム社 |
アメリカ |
RNAi医薬に関する技術 |
契約一時金 |
2008.5~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ノバルティス社 |
スイス |
インフルエンザ菌b型ワクチンを含む混合ワクチンに関する技術 |
契約一時金 |
2009.5~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
シアトルジェネティクス社 |
アメリカ |
リンパ腫治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2009.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ナノセラピューティクス社 |
アメリカ |
インフルエンザワクチンに関する技術 |
契約一時金 |
2015.8~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ジンファンデル・ファーマシューティカルズ社 |
アメリカ |
アルツハイマー病のバイオマーカーに関する技術 |
契約一時金 |
2010.12~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
スネシス・ファーマシューティカルズ社 |
アメリカ |
癌治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2011.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社 |
イスラエ |
多発性硬化症治療薬に関する技術 |
一時金 |
2013.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ナトロジェン・セラピューティクス・インターナショナル社 |
アメリカ |
炎症性腸疾患治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2013.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社 |
イスラエ |
パーキンソン病治療薬に関する技術 |
一時金 |
2014.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
マクロジェニクス社 |
アメリカ |
自己免疫疾患治療薬に関する技術(対象:新規4化合物) |
一時金 |
2014.9~ |
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
|
武田ファーマシューティカルズ・インターナショナル AG |
スキャンポAG |
スイス |
慢性特発性便秘症等治療薬に関する技術(対象地域:アメリカ・カナダ・日本・中国以外の全世界) |
契約一時金等 |
2014.10~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズInc. |
イミュノジェン社 |
アメリカ |
抗体-薬物複合体技術 |
契約一時金 |
・対象技術についての独占的研究ライセンス契約の契約期間は、2015.3~契約所定の事由により解約されない限り2018.3まで(追加の対価支払いにより1年又は2年延長可能) |
|
武田薬品工業㈱ |
コア・ファーマシューティカル・ディベロップメント社 |
アメリカ |
免疫調整薬に関する技術 |
契約一時金 |
2015.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
タイジェニクス社 |
ベルギー |
クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔の治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2016.7~ |
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ミレニアム・ファーマシューティカルズInc. |
クレッシェンド・バイオロジクス社 |
イギリス |
抗体薬物複合体およびがん免疫調節薬に関する技術 |
契約一時金 |
2016.10~ |
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ミレニアム・ファーマシューティカルズInc. |
PvPバイオロジクス社 |
アメリカ |
セリアック病治療薬に関する技術 |
契約一時金等 |
2017.1~ |
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ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
マーベリック・セラピューティクス社 |
アメリカ |
T細胞誘導療法に関する技術 |
契約一時金 |
2017.1~ |
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武田薬品工業㈱ |
エクセリクシス社 |
アメリカ |
進行性腎細胞がんおよび進行性肝細胞がん治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2017.1~ |
(注)2017年5月において、契約終了しております。
(4)販売契約
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契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
契約期間 |
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武田薬品工業㈱ |
キッセイ薬品工業㈱ |
日本 |
速効性食後血糖降下剤の日本における販売 |
2002.8~ |
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武田薬品工業㈱ |
ファイザー社、ワイス社およびファイザー㈱ |
アメリカ |
関節リウマチ治療薬の日本における販売提携 |
2003.5~2025.12 |
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武田薬品工業㈱ |
グラクソ・スミスクライン社 |
イギリス |
インフルエンザ菌b型ワクチン(単体)の日本における開発・販売 |
2009.5~ |
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武田薬品工業㈱ |
ヤンセン・ファーマスーティカ社およびヤンセンファーマ㈱ |
ベルギー |
アルツハイマー型認知症治療薬の日本における販売提携 |
2010.3~ |
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武田薬品工業㈱ |
ジョンソン・エンド・ジョンソン㈱ |
日本 |
OTC医薬品の日本における販売 |
2012.11~ |
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武田薬品工業㈱ |
大正製薬㈱ |
日本 |
ビオフェルミン製品(医療用医薬品)の日本における販売 |
2014.1~ |
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武田薬品工業㈱ |
大正製薬㈱ |
日本 |
ビオフェルミン製品(OTC医薬品)の日本における販売 |
2014.1~ |
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武田薬品工業㈱ |
大塚製薬㈱ |
日本 |
酸関連疾患治療薬の日本における販売提携 |
2014.3~ |
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武田薬品工業㈱ |
あすか製薬㈱ |
日本 |
カンデサルタンのオーソライズド・ジェネリックの日本における事業化 |
2014.5~ |
(注)1 2017年4月において、武田コンシューマーヘルスケア㈱(連結子会社)に契約当事者の地位が承継されました。
(注)2 2017年5月において、契約終了しております。
(5)その他
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契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
締結年月 |
契約対象の 取引の実行年月 |
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武田薬品工業㈱ |
ナトロジェン・セラピューティクス・インターナショナル社 |
アメリカ |
ナトロジェン・セラピューティクス・インターナショナル社の買収オプション権の取得 |
2013.12 |
オプション権行使時期は未定 |
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武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内外のグループ上級幹部従業員向けインセンティブプランとしての株式付与ESOP信託の設定 |
2014.5 |
(信託設定期間は2017年7月までの予定) |
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武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内在住の社内取締役向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2014.8 |
(信託設定期間は2017年7月までの予定) |
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契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
締結年月 |
契約対象の 取引の実行年月 |
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武田薬品工業㈱ |
Neblett, Beard & Arsenault等原告和解検討委員会を構成する8つの法律事務所 |
アメリカ |
米国で現に提起されるかまたは近々に提起されるアクトス膀胱がん製造物責任クレームを和解により解決することを目指す合意 |
2015.4 |
終期の定めなし。 |
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武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内外のグループ上級幹部従業員向けインセンティブプランとしての株式付与ESOP信託の設定 |
2015.5 |
(信託設定期間は2018年8月までの予定) |
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武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内在住の社内取締役向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2015.5 |
(信託設定期間は2018年8月までの予定) |
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武田薬品工業㈱ |
テバ・ホールディングス㈱、テバ製薬㈱および大正薬品工業㈱ |
日本 |
合弁会社設立に関する基本合意 |
2015.11 |
2016.4 合弁会社設立 |
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武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内外のグループ上級幹部従業員向けインセンティブプランとしての株式付与ESOP信託の設定 |
2016.5 |
(信託設定期間は2019年8月までの予定) |
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ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
アルトス・セラピューティクス社 |
アメリカ |
アルトス・セラピューティクス社の買収オプション権の取得を含む胃不全麻痺治療薬の開発に関する提携 |
2016.7 |
オプション権の行使期間は、対象製品の臨床第1相試験終了後の一定期間終了まで |
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武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
監査等委員でない取締役(海外在住の社内取締役を除く)向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2016.8 |
(信託設定期間は2019年8月までの予定) |
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武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
監査等委員である取締役向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2016.8 |
(信託設定期間は2018年8月までの予定) |
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武田薬品工業㈱ |
PRAヘルス・サイエンシズ社 |
アメリカ |
臨床開発および市販後臨床開発に関する提携 |
2016.8 |
契約締結日以降の契約所定の日 |
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武田薬品工業㈱ |
米国生物医学先端研究開発局 |
アメリカ |
ジカ熱ワクチンの開発に向けた助成金の交付 |
2016.9 |
対象製品の臨床第3相試験実施および相手先によるオプション権行使時 |
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武田薬品工業㈱ |
メモリアルスローンケタリングがんセンター、ロックフェラー大学、ワイルコーネルメディスンズ、ベイシティキャピタルおよびディアフィールドマネジメントほか |
アメリカ |
医薬品の研究開発を目的とするブリッジメディスンズ社の共同設立 |
2016.10 |
2016.10 |
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契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
締結年月 |
契約対象の 取引の実行年月 |
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武田薬品工業㈱ |
富士フイルム㈱ |
日本 |
和光純薬工業㈱の株式の全部譲渡 |
2016.12 |
2017年4月に完了 |
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ミレニアム・ファーマシューティカルズInc. |
ライトストーン・ベンチャーズ社 |
アメリカ |
脳疾患に対する治療薬の研究開発を目的とするセレバンス社の共同設立 |
2016.12 |
2016.12 |
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武田薬品工業㈱ |
アリアド・ファーマシューティカルズ Inc. |
アメリカ |
アリアド・ファーマシューティカルズ Inc.の買収 |
2017.1 |
2017年2月に完了 |
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武田薬品工業㈱ |
ファーム・リサーチ・アソシエイツ(UK)社 |
イギリス |
臨床試験実施業務および安全性情報関連業務等を目的とする合弁会社の設立および武田医薬データサービス㈱の株式の全部譲渡 |
2017.2 |
2017年度第1四半期中に完了予定 |
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武田薬品工業㈱ |
武州製薬㈱ |
日本 |
ファーマシューティカルサイエンス部門の一部事業譲渡 |
2017.2 |
2017年度第2四半期中に完了予定 |
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武田薬品工業㈱ |
武田コンシューマーヘルスケア㈱ |
日本 |
ジャパンコンシューマーヘルスケアビジネスユニット(JCHBU)事業の武田コンシューマーヘルスケア㈱への吸収分割による承継 |
2017.2 |
2017.4 |
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武田薬品工業㈱ |
㈱産業革新機構および㈱メディパルホールディングス |
日本 |
創薬ベンチャー企業であるスコヒアファーマ社の共同設立 |
2017.3 |
2017年3月に完了 |
当社は、医薬品事業を中心に、幅広い研究開発活動を展開しております。
当年度における全体の研究開発費は3,123億円であり、うち、医療用医薬品事業において3,052億円、コンシューマーヘルスケア事業において14億円を計上しております。当社では、全体にかかる研究開発費のほとんどを医療用医薬品の研究開発活動にあてております。
(医療用医薬品事業)
- 研究開発体制の変革
当社は、2016年7月29日、研究開発体制の変革を加速するプランを策定したことを公表しました。当社は、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」に研究開発分野を絞り込みます。また、業務の効率化を推進して必要とされる能力が適切な分野に確実に配置されるとともに、研究開発部門と事業部門やコーポレート部門との協働関係の最適化の必要性も検討しながら、取り組んでまいります。
このたびの研究開発体制の変革は、イノベーションを推進し、研究開発の生産性を高めることを目的としており、コスト削減が目的ではありません。当社は、今後数年間、自社と外部提携のバランスを取りながら研究開発への投資を行ってまいります。
研究開発の組織としては、世界レベルの拠点であり外部提携を推進する湘南およびボストン、各地域に配置されたスリムで最先端のリージョナル開発機能およびメディカルセンター、バイオテックに類似の研究センターがあるサンディエゴに集約します。いくつかの研究開発拠点の閉鎖あるいは集約については、従業員代表、労働組合、労使協議会と緊密に連携し、協議をオープンにかつ透明性を担保しながら継続してまいります。研究、開発、ファーマシューティカルサイエンス部門においては、起業家的ビジネスモデルやパートナーシップにより、多くの従業員に新たな機会を提供し、会社ニーズとも合致するより良い方策を検討します。
当社は、本研究開発体制の変革について、2016年7月に開示した方針の徹底と具体的施策を実施してまいりました。2016年7月29日以降の進捗状況は以下のとおりです。
•より効果的に研究開発を推進するべく、グローバルレベルで拠点を整理(日本と米国に集約)
•PRAヘルス・サイエンシズ社(PRA社)と臨床開発に関するグローバルでのパートナーシップを締結し、予定通り計画を実施中;(i)米国および英国において、新薬開発および市販後製品の業務支援を行う従業員のPRA社への転籍を完了、(ii)日本においては、臨床開発業務およびファーマコビジランス業務を行う合弁会社の設立に合意
•武州製薬とファーマシューティカルサイエンス(CMC※)に関する日本におけるパートナーシップについて合意し、本合意のもと、事業の一部を武州製薬に移管予定
※Chemistry, Manufacturing and Controls (化学、製造および品質管理)の略で、CMC研究とは創薬研究で見出された新薬候補物質を医薬品として市場に供給するための、原薬や製剤の設計・製品品質の設計・製造プロセスの開発を行う研究開発活動のこと
•外部との革新的な提携として、セレバンス社およびスコヒアファーマ社と契約を締結
•創薬研究部門の一部事業を分社化し、湘南研究所に設立した当社100%子会社へ承継
当社は、バイオテク企業やアカデミアと幅広く提携することに注力しており、過去18ヶ月の間に50以上の共同研究開発契約を締結しました。アリアド社の買収も本研究開発体制の変革の一例です。
- 研究開発活動の内容および成果
当年度においてプレスリリースされた研究開発活動ならびに事業開発活動の主な内容および成果は下記のとおりです(領域毎に時系列に記載)。
オンコロジー
[ニンラーロ]
•2016年4月、経口プロテアソーム阻害剤「ニンラーロ(一般名:イキサゾミブ)」について、再発・難治性の多発性骨髄腫の患者を対象に、週1回経口投与カプセル剤のニンラーロ、レナリドミド、デキサメタゾンの併用群とプラセボ、レナリドミド、デキサメタゾンの併用群とを比較した、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照の国際共同試験である臨床第3相試験TOURMALINE-MM1の結果がNew England Journal of Medicine(NEJM)誌に掲載されました。
•2016年5月、欧州医薬品評価委員会(CHMP)より、再発・難治性の多発性骨髄腫の効能において、承認を推奨しないという否定的見解が示されました。当社は、本見解を不服とし、CHMPにおける再審査を要請しました。
2016年9月、CHMPより、前治療歴のある多発性骨髄腫に対するレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用の効能において、条件付き承認を推奨する肯定的見解が示され、2016年11月、欧州委員会(EC)より、条件付き販売許可を取得しました。
•2016年7月、再発又は難治性の多発性骨髄腫を対象とした製造販売承認申請を日本の厚生労働省に提出しました。2017年3月、厚生労働省より製造販売承認を取得しました。
[アドセトリス]
•2016年5月、米国シアトルジェネティクス社より導入した悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)」について、CHMPにおいて、条件付で承認されている適応を拡大し、自家造血幹細胞移植後の再発・進行リスクの高いCD30陽性ホジキンリンパ腫の適応追加の承認を推奨する見解が示され、2016年7月、ECより承認を取得しました。
•2016年7月、再発・難治性の古典的ホジキンリンパ腫患者に対し、「アドセトリス」を単独投与した臨床第2相試験の最終データがBlood誌に掲載されました。
•2016年8月、当社と米国シアトルジェネティクス社は、皮膚T細胞リンパ腫に対する「アドセトリス」の効果を検証した臨床第3相試験であるALCANZA試験において、主要評価項目を達成し、4ヵ月以上にわたる持続的な客観的奏効率の統計学的に有意な改善を示したことを公表しました。
2016年12月、ALCANZA試験のデータを、米国血液学会(ASH)年次総会において、オーラルセッションで発表しました。
•2016年11月、当社と米国シアトルジェネティクス社は、未治療のCD30陽性成熟型T細胞リンパ腫患者を対象とし、化学療法と併用した場合の「アドセトリス」の一次(フロントライン)治療としての有用性を検討する無作為化グローバル臨床第3相試験であるECHELON-2試験の患者登録が完了したことを公表しました。
•2017年6月、皮膚T細胞リンパ腫に対する「アドセトリス」の効果を検証した臨床第3相試験であるALCANZA試験の結果がLancet誌に掲載されました。
• 2017年6月、当社と米国シアトルジェネティクス社は、未治療の進行期古典的ホジキンリンパ腫患者を対象とし、化学療法と併用した場合の「アドセトリス」の一次(フロントライン)治療としての有用性を検討した無作為化、多施設共同の臨床第3相試験であるECHELON-1試験において、主要評価項目を達成し、対照群と比較して統計学的に有意な修正無増悪生存期間の改善が示されたことを公表しました。
[パートナーシップ/事業開発活動]
•2016年6月、当社は、米国エムツージェン社と、がん患者の膨大なゲノムデータを収集するための提携契約を締結しました。エムツージェン社は、北米を代表するがんセンターが参加する共同研究ネットワークOncology Research Information Exchange Network (ORIEN)を通じて米国の主要ながんセンターと提携しており、今回の同社との提携により、当社は、様々ながん患者を対象とした前向き観察試験であるTotal Cancer Care®プロトコルに基づいた、ORIEN AvatarTM研究プログラムの構築を支援し、本プログラムから得られた情報を活用します。
•2016年6月、当社は、米国アムジェン社から導入した複数の新薬候補および製品の日本における開発・販売権について、同社との既存の契約を改定しました。これにより、当社は、「AMG403(一般名:fulranumab)」と「AMG386(一般名:trebananib)」をはじめとする複数の新薬候補および製品について、当該権利をアムジェン社へ返還します。切除不能な進行・再発性大腸がん治療剤「ベクティビックス(一般名:パニツムマブ)」をはじめとした残りの品目については、日本における開発・販売の提携関係を今後も継続してまいります。
•2016年8月、当社は、多発性骨髄腫における最大級の製薬企業主導のグローバル観察研究を開始しました。INSIGHT-MMと名付けられた、オープンソースの本共同研究は、3年間で5,000名の患者登録を目指すとともに、本研究では、症状のパターン、患者特性、治療、転帰を追跡し、実臨床下において多発性骨髄腫の知見を深めることを目的として少なくとも5年間にわたって各患者さんのフォローアップを行います。
•2016年10月、当社は、英国クレッシェンド・バイオロジクス社と、Humabody®を用いた治療薬の創製、開発および販売に関して、グローバルでの戦略的提携契約およびライセンス契約を締結しました。クレッシェンド・バイオロジクス社は、今後、独自の遺伝子改変プラットフォームと工学技術を活かし、当社が選定した複数の標的に対するHumabody製剤(Humabody抗体薬物複合体およびがん免疫調節薬)を創製するとともに、その設計の最適化を行います。
•2017年1月、当社は、米国マーベリック・セラピューティクス社と、がん治療におけるマーベリック・セラピューティクス社のT細胞誘導療法の基盤技術開発に関する提携契約を締結しました。本技術は、T細胞によるがん細胞認識および攻撃能力の有効性を向上させるために開発されたものです。本提携にあたり、当社は契約一時金、株式および研究開発費用、ならびに5年間の提携後に同社を買収する独占的オプション権を含め、1億2,500万米ドルを支払います。
•2017年1月、当社は、米国エクセリシス社と、同社の有するがん治療薬cabozantinibについて、日本における独占的開発・販売権に関する契約を締結したことを公表しました。cabozantinibは既に米国や欧州で進行性腎細胞がんの治療剤「CABOMETYXTM錠」として販売されていますが、本契約により、当社は日本における進行性腎細胞がんをはじめ適応拡大を含めた独占的な開発権および販売権を有することになります。両社は今後、日本において進行性肝細胞がんを含めた臨床開発を行う予定です。
•2017年2月、当社は、米国アリアド社を買収しました。アリアド社の買収は非常に戦略的であり、固形がん分野への拡大と血液がん分野のさらなる強化によって、当社のグローバルなオンコロジーポートフォリオとパイプラインを変革します。brigatinibは、非小細胞肺がんに対する低分子ALK阻害薬であり、ベスト・イン・クラスとなる可能性、10億米ドルを超えるピーク年間売上の可能性を有しています。慢性骨髄性白血病とフィラデルフィア染色体陽性の急性リンパ性白血病治療剤「アイクルシグ」はグローバルに販売中です(米国外の一部地域における販売権は導出)。これら2つのターゲットを絞った革新的な治療薬は、コストシナジーも伴い、武田オンコロジーのバリュードライバーとなることが期待されます。また、同社は、魅力的な早期ステージのパイプラインを有しており、当社は同社の研究開発能力や基盤技術を活用します。本買収は、当社の医療用医薬品事業における短期的長期的な成長に貢献します。
2017年4月、アリアド社は、米国食品医薬品局(FDA)より、brigatinib(米国製品名:「ALUNBRIG」)について、迅速承認制度に則り販売許可を取得しました。
消化器系疾患
[エンティビオ]
•2016年5月、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ(一般名:ベドリズマブ)」について、2016年米国消化器病週間(DDW)において、潰瘍性大腸炎治療パラダイムにおける本剤の最適な位置付けに関する評価、および本剤の治療初期の血中濃度トラフ値がその後の効果に及ぼす影響に関する調査について、オーラルプレゼンテーションで発表しました。
•2016年9月、中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎を対象として「エンティビオ」の治療効果を評価したGEMINI 1試験データのうち、抗TNFα抗体による治療歴に基づく探索的解析の結果がClinical Gastroenterology and Hepatology誌に掲載されました。
•2016年9月、中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病患者を対象とした長期治療データについて、現在実施中の非盲検試験であるGEMINI long-term safety (GEMINI LTS)試験の2つの中間解析データが、Journal of Crohn’s & Colitis誌に掲載されました。
•2016年10月、中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎・クローン病に対する実臨床下での「エンティビオ」の有効性および安全性に関するデータについて、欧州消化器病学会週間(UEGW)において発表しました。実臨床下において本剤による治療を受けた5,000名以上の潰瘍性大腸炎・クローン病患者を対象としたデータにより、本剤の治療による顕著な寛解率、疾患活動性スコアの減少、粘膜治癒が示されました。
•2016年12月、中等度から重度の活動期クローン病患者を対象に「エンティビオ」の治療効果を検討したGEMINI 2試験およびGEMINI 3試験のデータに関し、事前に規定されていた、および事後に探索的に検討されたアウトカムに基づく解析結果が、Inflammatory Bowel Diseases誌に掲載されました。
•2017年2月、第12回欧州クローン病・大腸炎会議(ECCO)において、GEMINI LTS試験の中間解析結果ならびにGEMINI 1試験の事後解析による追加データを発表しました。
•2017年5月、中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎・クローン病に対する「エンティビオ」の有効性および安全性について、2017年DDWにおいて、8つの実臨床解析データを発表しました。
[パートナーシップ/事業開発活動]
•2016年6月、当社は、アイルランドのセラバンス・バイオファーマ社と、経腸栄養不耐性の患者を含む消化管運動障害治療薬として開発中の選択的5-HT4受容体作動薬「TD-8954」について、全世界における開発・販売に関する独占的権利を当社が獲得する契約に合意しました。
•2016年7月、当社は、米国アルトス・セラピューティクス社と、胃不全麻痺における嘔気・嘔吐症状に対する経口ドパミンD2/D3受容体拮抗薬として開発中の「ATC-1906」について、開発に関する契約を締結しました。2017年3月、当社は「ATC-1906」の臨床第1相試験終了後に、同社を買収するオプション権を行使しました。
•2016年7月、当社は、ベルギーのタイジェニクス社と、クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔の治療薬であり、病変内に注入する同種異系の脂肪由来幹細胞の懸濁剤である「Cx601」について、米国外の独占的開発・販売権に関する契約を締結しました。本薬は、2009年に肛囲複雑瘻孔治療薬としてECよりオーファン指定を受けており、タイジェニクス社は、2016年3月、欧州医薬品庁(EMA)に販売許可申請を行ったことを公表しています。
•2016年8月、当社とベルギーのタイジェニクス社は、「Cx601」について、クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔に対する単回投与の有効性と安全性を検討するためにデザインされた、無作為化、二重盲検、プラセボ対照臨床第3相試験ADMIRE-CD試験の24週時点の成績が、Lancet誌(オンライン版)に掲載されたことを公表しました。2017年2月、第12回ECCOにおいて、ADMIRE-CD試験における52週時点の新たな成績を発表しました。
•2016年12月、当社は、米国PvPバイオロジクス社と、新しい酵素製剤「KumaMax」の開発におけるグローバルでの提携契約を締結しました。「KumaMax」は、グルテンが持つ自己免疫反応を引き起こす成分を胃の中で分解するよう設計された酵素製剤であり、誤ってグルテンを摂取した際のつらい症状や小腸の損傷を防ぐことが期待されます。本契約により、PvPバイオロジクス社は、あらかじめ定められた開発計画に基づき、すべての研究ならびに臨床第1相試験での概念実証(proof-of-principle)試験(グルテンを分解することを確認する試験)までの臨床開発を行います。当社は、あらかじめ定められたデータパッケージを受領した後に同社を買収するという独占的なオプション権を有することを条件に、開発計画に関する費用として35百万米ドルの資金を提供します。
•2017年3月、当社は、カナダのニューバイオタ社と、アンメットメディカルニーズが高い消化器系疾患を対象に、同社が有するMicrobial Ecosystem Therapeuticを活用した腸内細菌由来の治療薬の研究開発に関する戦略的提携を締結しました。当社はニューバイオタ社と協働で、同社の有する腸内細菌に関する基盤技術を活用し、消化器系疾患を対象とした腸内細菌由来の経口治療薬の研究開発を推進します。
•2017年4月、当社は、米国フィンチ・セラピューティクス社と、同社の有する「FIN-524」について、全世界を対象とした共同開発契約を締結したことを公表しました。「FIN-524」は、炎症性腸疾患を対象とした腸内細菌移植試験における良好な臨床結果との関連が示唆される複数の細菌株を培養した前臨床段階の生菌カクテル製剤です。
中枢神経系疾患
[トリンテリックス]
•2017年6月、当社は、大うつ病治療剤「トリンテリックス(一般名:ボルチオキセチン)」の米国添付文書の臨床試験の項へ、成人大うつ病性障害における認知機能障害に対する本剤の効果について追記するための医薬品承認事項変更申請について、FDAより追加解析提供後の審査完了報告書を受領しました。
[パートナーシップ/事業開発活動]
•2016年9月、当社は、フランスのアフィロジック社と、同社が有するNanofitin®技術を活用し、中枢神経系疾患を対象とした治療薬に関する共同研究開発を実施する契約を締結しました。具体的には、米国カリフォルニア州サンディエゴの当社研究所において、神経疾患を対象に、脳にバイオ医薬品を到達させることを可能にするNanofitinを評価、最適化するため、両社がそれぞれの専門性を活かします。
•2017年1月、当社は、米国オービッド・セラピューティクス社と、当社の新規選択的CH24H阻害薬「TAK-935」について、希少小児てんかん領域での共同開発・販売契約を締結しました。臨床第1相試験の良好な結果を受け、今後、アンメットメディカルニーズの高い希少てんかん性脳症を対象に本薬の臨床第1b/2a相試験が開始される予定です。本契約に基づき、当社は、本薬の日本における販売権を有するとともにアジアおよび他の定められた地域における販売にかかるオプション権を有します。一方、オービッド・セラピューティクス社は、本薬の開発を主導するとともに、米国、欧州、カナダ、イスラエルでの販売権を獲得します。
ワクチン
[ノロウイルスワクチン]
•2016年6月、最も開発が先行しているノロウイルスワクチン「TAK-214」について、臨床第2相後期有効性フィールド試験を開始しました。
[デング熱ワクチン]
•2016年9月、4価弱毒生デング熱ワクチン「TAK-003」について、二重盲検、無作為化、プラセボ対照の臨床第3相試験であるTIDES試験を開始しました。2017年4月、TIDES試験において、4歳から16歳の小児・若年被験者20,100名の組み入れが完了したことを公表しました。
•2017年3月、「TAK-003」を用いた臨床第2相試験であるDEN-204試験(現在も継続中)の6ヵ月時点での中間解析結果がLancet Infectious Diseasesに掲載されました。
[パートナーシップ/事業開発活動]
•2016年5月、当社は、米国ビル&メリンダ・ゲイツ財団と発展途上国におけるポリオ根絶を目指し、事業提携契約を締結しました。当財団からの38百万米ドルの資金助成により、当社は、革新的なワクチン製造の基盤技術を強化し、安全かつ有効なセービン株不活化ポリオワクチンの開発を進め、承認を取得し、少なくとも年間5千万本のワクチンをGavi※(Global Alliance for Vaccine and Immunization:ワクチンと予防接種のための世界同盟)の援助を受けている70以上の発展途上国へ入手可能な価格で供給する計画です。
※Gaviは、世界の貧困国で生活する子供たちへ、新たに開発されるも接種率が低いワクチンへの接種機会を等しく提供するという共通目標のもと、公共セクターおよび民間セクターがともに参加する、ワクチンに関するグローバルな同盟機構です。
•2016年9月、当社は、インドのザイダス・カディラ社と、チクングニア熱ワクチンについて、早期開発段階から上市に至るまで共同で取り組む契約を締結しました。
•2016年9月、当社は、米国生物医学先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)より、米国や世界中の流行地域でのジカ熱への取り組みを支援すべく、ワクチン開発の助成先として選定されました。臨床第1相試験までのワクチン開発の費用として、米国保健福祉省の事前準備対応次官補局(Assistant Secretary for Preparedness and Response:ASPR)の一部門であるBARDAより、最初の助成金として1,980万米ドルが交付されます。本ワクチンの臨床第3相試験実施および米国での生物学的製剤承認申請(BLA)にかかるオプション権をASPR/BARDAが行使した場合、助成金は最大で3億1,200万米ドルになる可能性があります。
その他
[アログリプチン]
•2016年6月、2型糖尿病治療剤「ネシーナ(一般名:アログリプチン)」の心血管系への安全性を評価したEXAMINE試験について、第76回米国糖尿病学会学術集会(ADA)において、本試験の新たな事後解析データを発表しました。
•2016年9月、当社は、「ネシーナ」とメトホルミン塩酸塩の配合剤である2型糖尿病治療剤「イニシンク配合錠」について、厚生労働省より製造販売承認を取得しました。
[パートナーシップ/事業開発活動]
•2016年5月、当社は、アステラス製薬株式会社および第一三共株式会社と、革新的医薬品の創出を効率化・加速化するため、健康成人におけるバイオマーカーの基礎データを網羅的に取得・解析する共同研究契約を締結したことを公表しました。本契約に基づき、三社は、臨床試験を実施する上で必要となる、健康成人におけるバイオマーカーの基礎データを網羅的に取得し、共同で解析を行います。サンプルはオランダのライデン大学が提携する臨床研究機関にて取得されます。
•2016年5月、当社は、米国のThe Global Alliance for TB Drug Development(TBアライアンス)と、結核の革新的な治療薬の開発に向け、新たな研究プログラムであるリード化合物探索(Hit-to-Lead)プログラム※に共同で取り組む契約を締結しました。本共同研究は、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(Global Health Innovative Technology Fund(GHIT Fund))の助成案件に選定されています。
※当社とTBアライアンスは、2013年6月、当社が所有する20,000種類の化合物ライブラリーの中から、結核の新規治療薬開発へと繋がる特性を持つ候補化合物を特定するハイスループットスクリーニングプログラムを開始しました。リード化合物探索プログラムは、ハイスループットスクリーニングプログラムにおいて選定されたヒット化合物をもとに進められます。
•2016年6月、当社は、ロイバント・サイエンシズ社と、女性疾患および前立腺がんに対する革新的な治療法をお届けすることを目的としたバイオ医薬品の新会社ミオバント・サイエンシズ社を設立するとともに、子宮筋腫、子宮内膜症、前立腺がん治療薬として臨床開発中の「TAK-385(一般名:relugolix)」について、日本とアジアの一部の国を除く全世界における独占的権利を、女性不妊症の治療薬候補である新規のオリゴペプチド・キスペプチン受容体作動薬「RVT-602(TAK-448)」については、全世界における独占的権利を供与することを公表しました。
•2016年6月、当社は、米国ウルトラジェニクス・ファーマシューティカル社と、希少遺伝子疾患に対する治療薬の開発・製品化に関する戦略的提携を締結しました。
•2016年6月、当社は、米国のメモリアルスローンケタリングがんセンター、ロックフェラー大学、ワイルコーネルメディスンズと、2013年に締結した革新的な医薬品の初期段階の研究を加速させることを目的としたTri-Institutional Therapeutics Discovery Institute(Tri-I TDI)との提携について、対象を拡大することを公表しました。今回の提携拡大により、既存の提携が、低分子化合物の範囲から抗体医薬創出に向けた新たな研究も含むものへと拡大されます。
•2016年9月、当社と米国マクロジェニクス社は、「MGD010」に関するライセンスおよびオプション契約を終了し、全世界での権利をマクロジェニクス社に返還しました。当社は、契約で規定されたオプション権行使期間満了前に契約終了を決定しましたが、これは、当社の疾患領域の優先順位の再定義によるものです。
•2016年11月、当社は、米国のメモリアルスローンケタリングがんセンター、ロックフェラー大学、ワイルコーネルメディスンズと、医薬品の研究開発企業であるブリッジメディスンズ社を設立したことを公表しました。ブリッジメディスンズ社は、当社と3つの研究機関のほか、ヘルスケア投資会社のベイシティキャピタル社およびディアフィールドマネジメントとの提携により設立されました。ブリッジメディスンズ社の設立は、革新的な治療薬を効率的かつ迅速に開発することを目指し、コンセプトから新薬候補の創出まで、継ぎ目なく十分な資金で専門性の高い研究者が研究を行う画期的な取り組みです。同社の研究は、Tri-I TDIで行われた研究成果を基に行われます。
•2016年11月、当社と京都大学iPS細胞研究所(CiRA)、公立大学法人横浜市立大学は、ヒトiPS細胞由来ミニ肝臓創出手法(ミニ肝臓技術)※を基盤とした創薬応用研究について共同研究契約を締結しました。本プロジェクトは、2015年4月に当社とCiRAが発表したT-CiRAと称する共同研究プログラムのひとつとして位置づけられ、CiRA以外の研究者を責任研究者とする初めてのプロジェクトになります。
※胎内で臓器が形成される初期の過程を模倣して、ヒトiPS細胞から立体的で血管構造を持つミニサイズのヒト臓器を作製する手法
•2017年3月、当社は、マラリアの革新的治療薬の開発に向け、スイスのMedicines for Malaria Venture(MMV)と共同でリード化合物探索(Hit-to-Lead)に取り組む研究契約を締結しました。本共同研究は、2013年に公表した当社とMMVによるマラリアに対する化合物探索プログラムが進展したものです。化合物探索プログラムおよび今回のリード化合物探索プログラムはGHIT Fundの助成案件に選定されています。
•2017年3月、当社とCiRA、国立研究開発法人理化学研究所(理研)は、糖タンパク質の糖鎖脱離酵素N-グリカナーゼをコードするNGLY1の欠損症の治療を目指した創薬研究について共同研究契約を締結しました。本プロジェクトは、T-CiRAの一環として位置づけられ、NGLY1を発見された理研のチームリーダーが研究責任者として本プロジェクトをリードします。
•2017年3月、当社と米国のHarrington Discovery Instituteは、希少疾患における革新的な治療研究を加速させることを目的とした提携を締結しました。本提携は、当社が重点領域として定めているがん、消化器系疾患および中枢神経系疾患領域における研究を補完するものです。
•2017年5月、当社と英国のガンマデルタ・セラピューティクス社は、ヒト組織常在型のガンマ・デルタT細胞が有する独自の特性に基づく同社の新規T細胞基盤技術の開発に関する戦略的提携契約を締結しました。当社とガンマデルタ・セラピューティクス社は、固形がんを含む幅広い種類のがんや自己免疫疾患の治療に向け、本新規技術を活用して新たな免疫治療薬の研究開発を行う予定です。
(コンシューマーヘルスケア事業)
健康維持・増進に対する生活者の意識やニーズが高まる中で、常に生活者の立場から発想し、生活者のニーズに合った製品を提供し続けることを使命と考えております。
高付加価値を追求しながら、エビデンスに裏付けられた高品質かつ有効性・安全性の高い製品の開発を進めてまいります。
(1)当年度の経営成績の分析
① 当年度の業績の概要
〔売上収益〕
売上収益は、成長ドライバー(注1)の力強い伸長がありましたが、主に為替の円高による減収(1,174億円)や事業等の売却による減収(693億円)により、前年度から753億円(4.2%)減収の17,321億円となりました。
・消化器系疾患領域においては、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」の売上が、グローバルに伸長し、570億円増収の1,432億円となりました。「エンティビオ」は、50カ国以上で販売許可を取得し、生物学的製剤の新規患者シェアも順調に増加したことなどにより、当社のトップ製品になるまでに成長しました。酸関連疾患治療剤「タケキャブ」は、長期処方解禁後の1年間で、日本の医薬品市場への浸透が急速に進み、売上は257億円増収の341億円となりました。
・オンコロジー(がん)領域においては、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」の売上が、その有効性、安全性、利便性の高さから、米国で良好な立ち上がりを見せ、253億円増収の294億円となりました。「ニンラーロ」は、欧州諸国でも順次販売を開始しており、日本では2017年3月に厚生労働省より製造販売承認を取得、新興国での販売許可申請も順調に進んでいます。本剤は、治療の継続、副作用の軽減、通院の負担の軽減に貢献できる経口のプロテアソーム阻害剤として高い将来性が期待されています。また、2017年2月のアリアド・ファーマシューティカルズ Inc.(以下「アリアド社」)の買収により獲得した、白血病治療剤「アイクルシグ」は、買収後1ヶ月半で29億円の売上を計上しました。
なお、2017年4月、米国食品医薬品局(FDA)より、同買収により獲得した肺がん治療剤「ALUNBRIG」の販売許可を取得しました。
・中枢神経系疾患領域においては、大うつ病治療剤「トリンテリックス」(注2)の売上が、前年度より30.1%伸長し319億円となりました。なお、現地通貨ベースでは+44.9%伸長しました。
・一方、売上収益の減収要因として、為替の円高による影響(1,174億円減)や、事業等の売却影響(693億円減)がありました。主な事業等の売却影響は、2016年4月、武田テバ薬品株式会社(注3)に、高血圧症治療剤「ブロプレス」など、近年、後発品の浸透により急速に売上が減少していた日本の長期収載品事業(前年度売上817億円)を移管したことによる影響と、アストラゼネカ社に呼吸器系疾患領域ポートフォリオを売却したことによる影響です。
(注1) 当社の成長ドライバーは、消化器系疾患領域、オンコロジー領域、中枢神経系疾患領域および新興国事業です。
(注2) 「トリンテリックス」は2016年6月より米国における製品名を「ブリンテリックス」より変更して販売しております。本剤の剤型、効能・効果、用法・用量に変更はありません。
(注3) 武田テバ薬品株式会社は、当社が株式の49%を保有する持分法適用関連会社である武田テバファーマ株式会社の完全子会社です。なお、武田テバファーマ株式会社は、2016年10月1日に社名を「テバ製薬株式会社」より変更しております。
売上収益の内訳は下記のとおりです。
|
|
金額 |
前年度比 |
実質的な売上収益(注) |
|||||
|
金額 |
実質的な成長 |
|||||||
|
医療用医薬品事業 |
15,689億円 |
798億円 |
(4.8%) |
減 |
15,544億円 |
+1,057億円 |
+7.3% |
|
|
|
米国 |
5,167億円 |
57億円 |
(1.1%) |
増 |
5,162億円 |
+585億円 |
+12.8% |
|
日本 |
5,047億円 |
370億円 |
(6.8%) |
減 |
4,816億円 |
+228億円 |
+5.0% |
|
|
欧州およびカナダ |
2,760億円 |
296億円 |
(9.7%) |
減 |
2,857億円 |
+127億円 |
+4.7% |
|
|
新興国 |
2,715億円 |
189億円 |
(6.5%) |
減 |
2,708億円 |
+117億円 |
+4.5% |
|
|
コンシューマーヘルスケア事業およびその他事業 |
1,632億円 |
45億円 |
(2.8%) |
増 |
1,623億円 |
+56億円 |
+3.6% |
|
|
合計 |
17,321億円 |
753億円 |
(4.2%) |
減 |
17,167億円 |
+1,113億円 |
+6.9% |
|
(注) 実質的な売上収益:為替影響および事業等の売却影響を控除した実質ベースの売上収益です。
・米国では、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」や、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」の売上が大きく伸長したほか、大うつ病治療剤「トリンテリックス」も伸長し、為替の円高による減収影響(484億円)を吸収して57億円(1.1%)増収の5,167億円となりました。
為替影響および事業等の売却影響を控除した実質的な売上収益の成長率 は+12.8%となり、全社の売上収益の成長を牽引しました。
・日本では、酸関連疾患治療剤「タケキャブ」の売上が、2016年3月の長期処方解禁に伴う影響とともに、逆流性食道炎やヘリコバクター・ピロリ除菌補助の効能などで処方が拡大した影響により、大幅に伸長したほか、高血圧症治療剤「アジルバ」や高脂血症治療剤「ロトリガ」の売上も二桁台の成長を示しました。一方、2016年4月に、高血圧症治療剤「ブロプレス」をはじめとした、急速に売上が減少していた日本の長期収載品事業(前年度売上817億円)を武田テバ薬品株式会社に移管したことにより、日本の売上全体では370億円(6.8%)減収の5,047億円となりました。
長期収載品の移管による影響等を除いた実質的な成長率は+5.0%となりました。
・欧州およびカナダでは、主に為替の円高による減収影響(324億円)や、アストラゼネカ社に呼吸器系疾患領域ポートフォリオを売却したことによる減収影響(100億円)により、296億円(9.7%)減収の2,760億円となりました。
欧州およびカナダにおける売上収益の実質的な成長率は+4.7%となりました。欧州およびカナダでは、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」や悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」の売上が力強く伸長しました。また、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」は、2016年11月に欧州委員会(EC)より条件付き販売許可を取得し、順次、各国において保険の償還手続きを進めております。
・新興国では、主に為替の円高による減収影響(352億円)や、アストラゼネカ社に呼吸器系疾患領域ポートフォリオを売却したことによる減収影響(22億円)により、189億円(6.5%)減収の2,715億円となりました。
新興国における売上収益の実質的な成長率は、主要な市場である中国、ロシア、ブラジルの牽引により、+4.5%となりました。
・コンシューマーヘルスケア事業およびその他事業は、当年度に、従来からの通信販売に加え店頭販売を開始した健康補助食品「緑の習慣」や、新発売のアリナミンドリンク類「アリナミンVゼロ」の売上好調による増収などにより、45億円(2.8%)増収の1,632億円となりました。
上記の要因により、全社合計の売上収益の実質的な成長率は+6.9%となり、医療用医薬品事業での売上収益の実質的な成長率は+7.3%となりました。
・医療用医薬品の主要品目の売上収益は下記のとおりです。(注1)
|
品目 |
金額 |
前年度比 |
実質的な売上収益(注2) |
|||
|
金額 |
実質的な成長 |
|||||
|
潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤 |
1,432億円 |
570億円 |
( 66.2%)増 |
1,465億円 |
+670億円 |
+84.2% |
|
多発性骨髄腫治療剤 |
1,376億円 |
245億円 |
( 15.1%)減 |
1,391億円 |
△84億円 |
△5.7% |
|
前立腺がん・乳がん・子宮内膜症 |
1,142億円 |
102億円 |
( 8.2%)減 |
1,167億円 |
△43億円 |
△3.6% |
|
消化性潰瘍治療剤 |
742億円 |
265億円 |
( 26.3%)減 |
775億円 |
△149億円 |
△16.1% |
|
高血圧症治療剤 |
669億円 |
79億円 |
( 13.3%)増 |
669億円 |
+79億円 |
+13.3% |
|
逆流性食道炎治療剤 |
626億円 |
125億円 |
( 16.6%)減 |
639億円 |
△47億円 |
△6.8% |
|
2型糖尿病治療剤 |
491億円 |
2億円 |
( 0.4%)増 |
497億円 |
+17億円 |
+3.5% |
|
痛風・高尿酸血症治療剤 |
422億円 |
3億円 |
( 0.7%)減 |
427億円 |
+39億円 |
+10.1% |
|
痛風治療剤 |
389億円 |
76億円 |
( 16.3%)減 |
394億円 |
△31億円 |
△7.2% |
|
酸関連疾患治療剤 |
341億円 |
257億円 |
(307.3%)増 |
341億円 |
+257億円 |
+307.3% |
|
便秘症治療剤 |
338億円 |
35億円 |
( 9.3%)減 |
342億円 |
+2億円 |
+0.7% |
|
大うつ病治療剤 |
319億円 |
74億円 |
( 30.1%)増 |
323億円 |
+100億円 |
+44.9% |
|
悪性リンパ腫治療剤 |
301億円 |
25億円 |
( 9.1%)増 |
312億円 |
+62億円 |
+24.8% |
|
多発性骨髄腫治療剤 |
294億円 |
253億円 |
(620.9%)増 |
297億円 |
+259億円 |
+680.6% |
|
高脂血症治療剤 |
275億円 |
52億円 |
( 23.5%)増 |
275億円 |
+52億円 |
+23.5% |
(注1) 売上収益は知的財産権収益および役務収益を含めて表示しております。
(注2) 実質的な売上収益:為替影響および事業等の売却影響を控除した実質ベースの売上収益です。
(注3) 「トリンテリックス」は2016年6月より米国における製品名を「ブリンテリックス」より変更して販売しております。
〔営業利益〕
前年度から250億円(19.1%)増益の1,559億円となりました。
・売上総利益は、為替の円高による減少(943億円)に加え、事業等の売却影響(712億円)などにより、989億円(7.8%)の減益となりました。これらの要因を除いた実質的な売上総利益の成長率は、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」や多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」、酸関連疾患治療剤「タケキャブ」をはじめとした革新的な医薬品の力強い伸長により、対前年度+6.0%(666億円増加)となりました。
・販売費及び一般管理費は、主に円高による影響(496億円)により、317億円(4.9%)減少しました。なお、為替影響を除いた実質的な費用は対前年度3.6%増加しました。
・研究開発費は、主に円高による影響(240億円)で、235億円(7.0%)減少しました。なお、為替影響を除いた実質的な費用は対前年度+0.2%と横ばいでした。
・製品に係る無形資産償却費及び減損損失は、痛風治療剤「コルクリス」にかかる減損損失160億円や、非小細胞肺がんを対象とした候補化合物TAK-117の開発戦略の見直しに伴う減損損失79億円を計上したことなどにより、全体では249億円(18.9%)増加しました。
・その他の営業収益は、当年度に、急速に売上が減少していた日本の長期収載品事業を武田テバ薬品株式会社へ移管した際に生じた事業譲渡益1,029億円に加え、「コルクリス」にかかる条件付対価(注)として計上した負債の取崩益120億円を計上したことなどにより、1,222億円増加しました。
・その他の営業費用は、当年度において研究開発体制の変革にかかる費用を302億円計上したことなどにより、285億円(64.2%)増加しました。
・なお、アリアド社買収による営業利益への影響は、81億円の減益となりました。買収にかかる一時費用として、取得関連費用を、販売費及び一般管理費に32億円、事業統合関連費用を、その他営業費用に32億円計上するとともに、製品に係る無形資産償却費を17億円計上しました。
(注) 企業結合に起因して、将来の特定事象が発生した場合に、追加的に発生する取得対価の公正価値を負債計上したものです。
〔当期利益(親会社の所有者帰属分)〕
営業利益が増益に加えて、法人所得税費用が減少したことなどにより、前年度から348億円(43.4%)増益の1,149億円となりました。
・法人所得税費用は、米国における税額控除の減少や、税引前当期利益の増益による税金費用の増加がありましたが、主に、国内における法定実効税率の引き下げや子会社の適用税率差異による税金費用の減少により、全体では前年度から92億円(24.9%)の減少となりました。
・基本的1株当たり当期利益(EPS)は、前年度から44円89銭(43.9%)増加し、147円15銭となりました。
(参考)個別業績の補足説明
当社は、当社の連結子会社である和光純薬工業株式会社に対する当社所有株式の一部を、同社による自己株式取得への応募により譲渡し、当年度の個別業績において899億円を特別利益として計上しました。また、海外連結子会社に対する当社所有株式のうち一部を評価減したことにより、当年度の個別業績において328億円を特別損失として計上しました。これらはいずれも当年度の連結業績に与える影響はありません。
当年度における各セグメントの売上収益および営業利益は、以下のとおりとなりました。
|
セグメント |
売上収益 |
営業利益 |
||
|
金額 |
前年度比 |
金額 |
前年度比 |
|
|
医療用医薬品事業 |
15,689億円 |
798億円 減 |
1,284億円 |
255億円 増 |
|
コンシューマーヘルスケア事業 |
826億円 |
25億円 増 |
205億円 |
16億円 増 |
|
その他事業 |
806億円 |
20億円 増 |
69億円 |
21億円 減 |
|
全社合計 |
17,321億円 |
753億円 減 |
1,559億円 |
250億円 増 |
・医療用医薬品事業の売上収益は、成長ドライバーである革新的医薬品が力強く成長したものの、為替の円高による減収影響(1,166億円)に加え、事業等の売却による減収影響(689億円)があったため前年度から798億円(4.8%)減収の15,689億円となりました。営業利益は、急速に売上が減少していた日本の長期収載品事業を武田テバ薬品株式会社へ移管した際に生じた事業譲渡益1,029億円の計上などにより、前年度から255億円(24.8%)増益の1,284億円となりました。
・コンシューマーヘルスケア事業の売上収益は、当年度に、従来からの通信販売に加え店頭販売を開始した健康補助食品「緑の習慣」や、新発売のアリナミンドリンク類「アリナミンVゼロ」の売上好調による増収などにより、前年度から25億円(3.1%)増収の826億円となりました。営業利益は、前年度から16億円(8.6%)増益の205億円となりました。
・その他事業の売上収益は、主に、試薬事業を営む子会社である和光純薬工業株式会社における増収により前年度から20億円(2.5%)増収の806億円となりました。営業利益は、過年度に譲渡した事業にかかるロイヤルティ収入(その他の営業収益)の減少などにより21億円(23.5%)減益の69億円となりました。
② 当年度の実質的な成長の概要
当社は、事業の計画策定および業績評価において、「実質的な成長」(Underlying Growth)の概念を採用しております。「実質的な成長」は、為替影響、事業等の売却影響(注1)およびその他の非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を控除し、当年度と前年同期(四半期もしくは年間)の業績を共通の基準で比較するものです。当社は、この「実質的な成長」が、実際の事業活動のパフォーマンスを表していると考え、「Underlying Revenue Growth」(実質的な売上収益の成長)、「Underlying Core Earnings(注2)Growth」(実質的なコア・アーニングスの成長)および「Underlying Core EPS(注3)Growth」(実質的なコアEPSの成長)を重要な経営指標としています。なお、本指標は、国際会計基準(IFRS)に準拠したものではありません。
当年度の実質的な成長率は、以下のとおりとなりました。
|
売上収益 |
+6.9% |
[ 前年度比 |
1,113億円 |
増] |
|
Core Earnings (注2) |
+24.2% |
[ 〃 |
442億円 |
増] |
|
Core EPS (注3) |
+20.9% |
[ 〃 |
35円07銭 |
増] |
(注1)実質的な成長の算定にあたり、当年度において特殊要因として控除した事業等の売却影響の主な内容は、武田テバ薬品株式会社への急速に売上が減少していた日本の長期収載品事業の移管による影響、アストラゼネカ社に対する呼吸器系疾患領域ポートフォリオの売却による影響、肥満症治療薬「コントレイブ」の独占販売契約の解消による影響、ミオバント・サイエンシズ社に女性疾患および前立腺がんの候補化合物relugolix等にかかる権利を供与したことに伴う影響であります。
(注2)Core Earningsは、売上総利益から販売費及び一般管理費、および、研究開発費を控除して算出します。さらに、非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象であり、かつ、金額の大きい影響を調整します。これらには、自然災害による影響、企業買収に係る会計処理の影響、主な訴訟費用、事業構造再編費用、政府による法令変更の措置の影響などが含まれます。
(注3)Core EPSの算定にあたっては、Core Earningsから、営業利益以下の各科目のうち、非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象であり、かつ、金額の大きい影響を調整します。ここには、条件付対価に係る公正価値変動影響などが含まれます。さらに、これらに係る税金影響に加え、Core Earnings調整に係る税金影響を合わせて調整します。
・実質的な売上収益の成長率は、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」や多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」、酸関連疾患治療剤「タケキャブ」、大うつ病治療剤「トリンテリックス」をはじめとした革新的な医薬品の力強い伸長により、対前年度+6.9%となりました。
・実質的なCore Earningsの成長率は、実質的な売上収益の増加や、事業効率の向上によるコスト管理効果により、前年度より+24.2%となりました。売上収益に対するCore Earnings比率は+1.8pp向上し13.2%となりました。なお、実質的な販売費及び一般管理費は、対前年度3.6%の増加、実質的な研究開発費は、対前年度+0.2%の横ばいとなり、実質的な営業費用は合計で2.4%の増加となりました。
・実質的なCore EPSの成長率は、実質的なCore Earningsの力強い成長(+24.2%)を反映し、前年度から+20.9%となりました。
(2)当年度の財政状態の分析
当年度末における資産合計は4兆3,558億円となりました。アリアド社の買収に伴い現金及び現金同等物が減少した一方で、主に同社の買収による影響でのれんおよび無形資産が5,661億円増加したことや、武田テバファーマ株式会社にかかる持分法で会計処理されている投資が増加したことなどにより、資産合計は前年度末から5,317億円の増加となりました。
当年度末における負債合計は2兆4,068億円となりました。主にアリアド社の買収に伴い、社債及び借入金が3,767億円増加したことや、繰延税金負債が増加したことなどにより、前年度末から5,939億円増加しました。
なお、当社の連結子会社である和光純薬工業株式会社の株式を2017年4月に譲渡する旨の意思決定に伴い、当年度末の連結財政状態計算書において、同社および同社グループにかかる資産および負債を、「売却目的で保有する資産」および「売却目的で保有する資産に直接関連する負債」に振り替えております。
当年度末における資本合計は1兆9,490億円となりました。円高による影響で在外営業活動体の換算差額が減少したことや、株式報酬制度による自己株式の増加などにより、前年度末より622億円の減少となりました。
親会社所有者帰属持分比率(注)は43.5%となり、前年度末から7.5 ポイント減少しております。
(注)日本基準における自己資本比率に相当
(3)当年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度にアクトス関連訴訟にかかる和解基金へ 2,891億円を支払った影響で、前年度より2,359億円改善し、2,614億円のプラスとなりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、当年度にアリアド社の買収に伴い 5,831億円を支払ったことなどにより、前年度よりキャッシュ・アウト・フローが 5,845億円増加し、6,557億円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、主にアリアド社の買収に伴う短期ブリッジローンの借入により、前年度よりキャッシュ・イン・フローが 4,147億円増加し、2,899億円のプラスとなりました。なお、当該借入は、2017年度に長期融資に転換いたします。主にこれらの結果、当年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年度末より1,320億円減少し、3,195億円となりました。