第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期において、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の異常な変動等または、前年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期における、経営上の重要な契約等の締結等は次のとおりであります。

 

(1)技術導出

該当事項はありません。

 

(2)共同研究

該当事項はありません。

 

(3)技術導入

   当第1四半期に締結した契約

契約会社名

相手先

国名

技術の内容

対価の支払

契約期間

ミレニアム・ファーマシューティカルズInc.
(連結子会社)

ガンマ・デルタ・セラピューティクス社

イギリス

ガンマデルタT細胞に関する技術

株式投資
オプション料
研究開発投資

2017.5~

 

 

   当第1四半期に終了・解約した契約

契約会社名

相手先

国名

技術の内容

対価の支払

契約期間

武田薬品工業㈱(当社)

ノバルティス社

スイス

インフルエンザ菌b型ワクチンを含む混合ワクチンに関する技術

契約一時金
一定料率のロイヤルティ

2009.5~
国毎に、契約所定の事由により解約されない限り、販売終了まで

 

 (注)2017年5月に合意解約しました。

 

(4)クロスライセンス

該当事項はありません。

 

(5)販売契約

 当第1四半期に終了・解約した契約

契約会社名

相手先

国名

契約内容

契約期間

武田薬品工業㈱
(当社)

グラクソ・スミスクライン社

イギリス

インフルエンザ菌b型ワクチン(単体)の日本における開発・販売

2009.5~
発売から10年間
(以後5年毎の合意更新。ただし、当初の10年間経過時点で一定の事由のある場合は5年間自動延長)

 

 (注)2017年5月に合意解約しました。

 

(6)その他

当第1四半期に締結した契約

〔当社の日本開発センターの一部事業の会社分割(簡易吸収分割)による承継および株式譲渡によるPRAヘルス・サイエンシズ社との合弁会社の設立〕

当社は、当社の日本開発センターの一部事業(以下、「分割事業」)のPRAヘルス・サイエンシズ社(以下、「PRA社」)への承継に向け、2017年2月14日付の基本合意契約に基づき、当社が2017年3月に設立した100%子会社(以下、「承継会社」)と吸収分割契約を締結することを2017年4月7日に決定し、同日、吸収分割契約を締結しました。また、当社はPRA社の子会社であるPharm Research Associates (UK) Ltd.(以下、「PRA(UK)社」)と承継会社にかかる合弁契約を締結しました。当社は、2017年6月1日付で、分割事業を承継会社に吸収分割の方法により承継(以下、「本会社分割」)したうえで、承継会社の発行済株式の50%をPRA(UK)社に譲渡しました。

① 会社分割の目的

現在、当社は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを実行しています。この変革は、当社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みです。この取り組みの一環として、当社は、2016年8月にPRA社と臨床開発および市販後臨床開発に関するグローバルでの戦略パートナーシップを締結し、2017年2月には同パートナーシップを日本においてさらに拡大することに合意しました。当社とPRA(UK)社の合弁会社は、当社の日本開発センターと緊密に連携しながら、日本における当社の臨床開発および製造販売後の製品サポートに係る事業に関連する業務を担う予定です。当社は、本提携を通じ、開発業務の効率性を改善し、当社の国内における業務基盤およびPRA社のアジア太平洋地域における基盤を活かしてグローバル化のさらなる推進を実現できるものと期待しています。

② 会社分割の方法

当社を分割会社とし、当社が2017年3月に設立した100%子会社を承継会社とする吸収分割です。

③ 吸収分割契約締結日

2017年4月7日

④ 分割期日

2017年6月1日

⑤ 分割に際して発行する株式及び割当

当社は本会社分割の対価として、承継会社から新たに発行する普通株式17,800株の交付を受けました。

⑥ 割当株式数の算定根拠

本会社分割における割当株式数は、承継会社が当社の100%子会社であったこと、また、承継会社の発行する全株式が当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、決定しました。

⑦ 分割事業の経営成績

分割事業は外部売上を計上しておりません。

⑧ 分割する資産、負債の状況

承継会社に承継した資産、負債は、分割事業にかかる現金及び現金同等物、引当金、繰延税金資産・負債等です。

⑨ 承継会社の概要 (2017年6月30日現在)

(ⅰ)名称   武田PRA開発センター株式会社

(ⅱ)資本金  450百万円

(ⅲ)事業内容 臨床開発および製造販売後の製品サポートに係る事業に関連する業務の受託等

⑩ 会社分割後の状況

本会社分割後、2017年6月1日付で、当社が保有する承継会社の発行済株式の50%をPRA(UK)社に譲渡しました。株式譲渡後、承継会社(合弁会社)は当社の持分法適用関連会社となりました。

 

〔当社のファーマシューティカルサイエンス部門の一部事業の会社分割(簡易吸収分割)による承継および当該承継会社株式の武州製薬株式会社への譲渡〕

当社は、当社のファーマシューティカルサイエンス部門の一部事業(以下、「分割事業」)の武州製薬株式会社(以下、「武州製薬」)への移管に向け、当社が2017年4月に設立した100%子会社であるスペラファーマ株式会社(以下、「承継会社」)と吸収分割契約を締結することを2017年5月15日に決定し、同日、吸収分割契約を締結しました。
なお、当社は分割事業を承継会社に吸収分割の方法により承継(以下、「本会社分割」)したうえで、承継会社の発行済株式の全てを武州製薬に譲渡しました。これにより、承継会社は、2017年7月1日付で武州製薬の100%子会社となりました。

① 会社分割の目的

現在、当社は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを実行しています。この変革は、当社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みです。この取り組みの一環として、当社は、2017年2月に武州製薬とファーマシューティカルサイエンスに関するパートナーシップに合意しました。当社は、本提携を通じ、治験薬開発および製造に対してより迅速で柔軟なアプローチが可能となるとともに、業務効率のさらなる改善および一層機動的な組織体制の構築を実現することで、患者さんにさらに貢献できるものと期待しています。

② 会社分割の方法

当社を分割会社とし、当社が2017年4月に設立した100%子会社であるスペラファーマ株式会社を承継会社とする吸収分割です。

③ 吸収分割契約締結日

2017年5月15日

④ 分割期日

2017年7月1日

⑤ 分割に際して発行する株式及び割当

当社は本会社分割の対価として、承継会社から新たに発行する普通株式7,800株の交付を受けます。

⑥ 割当株式数の算定根拠

本会社分割における割当株式数は、承継会社が当社の100%子会社であること、また、承継会社の発行する全株式が当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、決定しました。

⑦ 分割事業の経営成績

分割事業は外部売上を計上しておりません。

⑧ 分割する資産、負債の状況

承継会社に承継する資産、負債は、分割事業にかかる有形固定資産、現金及び現金同等物、引当金、繰延税金資産・負債等です。

⑨ 承継会社の概要 (2017年6月30日現在)

(ⅰ)名称   スペラファーマ株式会社

(ⅱ)資本金  10百万円

(ⅲ)事業内容 医薬品の治験薬の開発および製造の受託等

⑩ 会社分割後の状況

本会社分割により、承継会社の資本金が10百万円から310百万円に増加しました。

本会社分割後、2017年7月1日付で、当社が保有する承継会社の発行済株式の全てを武州製薬に譲渡しました。

 

〔当社の創薬研究部門の一部事業の会社分割(簡易吸収分割)による同社100%子会社への承継〕

当社は、当社の創薬研究部門の一部事業(以下、「分割事業」)の分社化に向け、2017年5月15日、同年4月に設立した当社の100%子会社(以下、「承継会社」)と吸収分割契約を締結することを決定し、同日、承継会社と吸収分割契約を締結しました。

① 会社分割の目的

現在、当社は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを実行しています。この変革は、当社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みです。この取り組みの一環として、当社は、スクリーニング、合成、薬効薬理、薬物動態、安全性評価などの創薬研究部門の一部事業を分社化することで、より効率的な研究体制を構築し、真のイノベーションをもたらす治療薬の創出を目指します。

② 会社分割の方法

当社を分割会社とし、当社が2017年4月に設立した100%子会社を承継会社とする吸収分割です。

③ 吸収分割契約締結日

2017年5月15日

④ 分割期日

2017年7月1日

⑤ 分割に際して発行する株式及び割当

当社は本会社分割の対価として、承継会社から新たに発行する普通株式9,800株の交付を受けます。

⑥ 割当株式数の算定根拠

本会社分割における割当株式数は、承継会社が当社の100%子会社であること、また、承継会社の発行する全株式が当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、決定しました。

⑦ 分割事業の経営成績

分割事業は外部売上を計上しておりません。

⑧ 分割する資産、負債の状況

承継会社に承継する資産、負債は、分割事業にかかる有形固定資産、引当金、繰延税金資産・負債等です。

⑨ 承継会社の概要 (2017年6月30日現在)

(ⅰ)名称   PRE設立準備株式会社

(ⅱ)資本金  10百万円

(ⅲ)事業内容 創薬研究に係る事業に関連する業務の受託等

⑩ 会社分割後の状況

本会社分割により、承継会社の資本金が10百万円から100百万円に増加しました。

本会社分割後、承継会社の名称をAxcelead Drug Discovery Partners(アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズ)株式会社に変更しました。

 

当第1四半期に変更した契約

契約会社名

相手先

国名

契約内容

締結年月

契約対象の
取引の実行年月

武田薬品工業㈱
(当社)

三菱UFJ信託銀行㈱

日本

国内外のグループ上級幹部従業員向けインセンティブプランとしての株式付与ESOP信託の設定

2014.5

(信託設定期間は2020年8月までの予定)

武田薬品工業㈱
(当社)

三菱UFJ信託銀行㈱

日本

監査等委員でない取締役(海外在住の社内取締役を除く)向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定

2014.8

(信託設定期間は2020年8月までの予定)

 

 (注)信託期間を2017年7月までの予定から、2020年8月までの予定に変更しました。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 業績の状況

 

当第1四半期の連結業績は、以下のとおりとなりました。

 

売上収益

4,482億円

 [対前年同期

142億円

( 3.3%)

増]

Core Earnings

1,063億円

 [  〃

292億円

(37.9%)

増]

営業利益

1,950億円

 [  〃

420億円

(27.5%)

増]

税引前四半期利益

1,982億円

 [  〃

486億円

(32.4%)

増]

四半期利益
(親会社の所有者帰属分)

1,448億円

 [  〃

453億円

(45.5%)

増]

EPS

185円61銭

 [  〃

58円31銭

(45.8%)

増]

 

 

〔売上収益〕

売上収益は、タケダの成長ドライバー(消化器系疾患領域、オンコロジー(がん)領域、中枢神経系疾患領域および新興国事業)の力強い伸長が、事業等の売却による減収影響(105億円)や、為替の円高による減収影響(16億円)を吸収し、前年同期から142億円(3.3%)増収の4,482億円となりました。

 

これら為替影響と事業等の売却影響を除いた売上収益の実質的な成長率は+6.6%となり、+14.7%と力強く伸長したタケダの成長ドライバーが牽引しました。

 

(タケダの成長ドライバー)

・消化器系疾患領域では、当社のトップ製品である潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」の売上が、グローバルに伸長し、139億円(43.3%、実質ベース+45.4%)増収の459億円となり、全社の売上成長を牽引しました。「エンティビオ」は、販売国数とともに、生物学的製剤の新規患者シェアも順調に拡大しております。また、酸関連疾患治療剤「タケキャブ」も、逆流性食道炎や低用量アスピリン投与時における胃潰瘍の再発抑制等の効能を中心として、日本において処方が拡大し、売上は61億円(95.7%、実質ベース+95.7%)増収の125億円となりました。

 

 消化器系疾患領域の実質的な売上収益の成長率は+23.2%となりました。

 

・オンコロジー領域では、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」が、その有効性、安全性、利便性の高さから、米国をはじめとした各国で良好な立ち上がりを示し、グローバルの売上は40億円(67.1%、実質ベース+67.6%)増収の100億円となりました。「ニンラーロ」は、2017年5月に日本でも販売を開始しており、治療の継続、副作用の軽減、通院の負担の軽減に貢献できる週1回経口投与のプロテアソーム阻害剤として高い将来性が期待されています。また、2017年2月のアリアド・ファーマシューティカルズ Inc. (以下「アリアド社」)の買収により獲得した肺がん治療剤「ALUNBRIG」は、2017年4月に米国食品医薬品局(FDA)より販売許可を取得し、翌月の5月には米国での販売を開始しました。本剤は、ベスト・イン・クラスとなる可能性を有する低分子ALK阻害薬です。さらに、同買収により獲得した白血病治療剤「アイクルシグ」も52億円の売上を計上し、オンコロジーの売上成長に貢献しました。

 

 オンコロジー領域の実質的な売上収益の成長率は+12.2%となりました。

 

・中枢神経系疾患領域では、大うつ病治療剤「トリンテリックス」の売上が48億円(74.1%、実質ベース+74.8%)増収の112億円となりました。「トリンテリックス」は、米国の抗うつ薬市場における先発品シェアを順調に拡大しています。

 

 中枢神経系疾患領域の実質的な売上収益の成長率は+29.8%となりました。

 

・新興国事業の売上は36億円(5.9%)増収の658億円となりました。新興国事業では、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」をはじめとするオンコロジーの製品や、「エンティビオ」をはじめとする消化器系疾患領域の製品が伸長し、これら領域の製品ポートフォリオが、新興国事業の成長の大部分に貢献しています。

 

 新興国事業の実質的な売上収益の成長率は+6.0%となりました。

 

(医療用医薬品事業の地域別情報)

・医療用医薬品事業は、332億円増収の4,272億円となりました。このうち、米国は189億円増収の1,486億円、日本は126億円増収の1,393億円、欧州およびカナダは主に為替の円高による減収影響(28億円)により20億円減収の736億円となりました。

 

 医療用医薬品事業の実質的な売上収益の成長率は、すべての地域で増収となり、+6.9%となりました。

 

(事業等の売却影響)

・当期の事業等の売却影響は前年同期から105億円の減収となりました。主な事業等の売却影響には、当社の連結子会社であった和光純薬工業株式会社の株式を、2017年4月に売却したことに伴う同社連結除外の減収影響(190億円)がありました。また、当社の日本の長期収載品7製品を、2017年5月に武田テバ薬品株式会社に売却した件については、製品売上を失う減収影響の一方、当該製品の売却益に関連する売上収益もあり、全体としては増収影響(108億円)となりました。その他少額な事業等の売却がありましたが、これらはあわせて22億円の減収影響となりました。

 

 

〔営業利益〕

前年同期から420億円(27.5%)増益の1,950億円となりました。 

・売上総利益は、成長ドライバー製品の売上の力強い伸長により、288億円(9.6%)増益の3,274億円となりました。製品構成の改善により、事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な売上総利益は、対前年同期+9.4%となり、実質ベースの売上総利益率は70.0%から71.8%に向上しました。

・販売費及び一般管理費は、事業等の売却影響、為替影響およびグローバル経費削減イニシアチブによるコスト管理効果により、売上収益や売上総利益の増加率を大きく下回り、対前年同期+0.6%(9億円)となりました。事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な費用は対前年同期+4.1%となりましたが、実質ベースでも売上総利益の増加率を大きく下回りました。

・研究開発費は、9億円(1.1%)の減少と、ほぼ横ばいでした。事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な費用は対前年同期+1.7%となりました。

・製品に係る無形資産償却費及び減損損失は、アリアド社の買収に伴い計上した無形資産の償却費を45億円計上したことなどにより、全体では40億円(13.9%)増加しました。

・その他の営業収益は、前期に、日本の長期収載品事業を武田テバ薬品株式会社へ移管した際に生じた事業譲渡益1,029億円を計上した一方、当期に、和光純薬工業株式会社の株式を売却したことによる株式売却益1,063億円を計上したことや、賃貸用オフィスビルを売却したことによる固定資産売却益160億円を計上したことなどにより、197億円(17.6%)増加しました。

・その他の営業費用は、アリアド社買収後の事業統合関連費用を22億円計上したことなどにより、24億円(32.5%)増加しました。

 

〔四半期利益(親会社の所有者帰属分)〕

主に、営業利益の増益により、前年同期から453億円(45.5%)増益の1,448億円となりました。

・法人所得税費用は、当期における税額控除の増加や、前期において呼吸器系疾患領域ポートフォリオの売却にかかる税金費用を計上したこと等により、当期の税金費用の減少がありましたが、税引前四半期利益の増益による税金費用の増加により、全体では前年同期から39億円(7.9%)の増加となりました。

・基本的1株当たり四半期利益(EPS)は、前年同期から58円31銭(45.8%)増加し、185円61銭となりました。

 

〔セグメント別の状況〕

当第1四半期における各セグメントの売上収益および営業利益は、以下のとおりとなりました。

 

セグメント

売上収益

営業利益

金額

対前年同期

金額

対前年同期

医療用医薬品事業

4,272億円

332億円

668億円

754億円

コンシューマーヘルスケア事業

209億円

5億円

66億円

8億円

その他事業

1億円

194億円

1,215億円

1,182億円

全社合計

4,482億円

142億円

1,950億円

420億円

 

 

(医療用医薬品事業)

・医療用医薬品事業の売上収益は、成長ドライバーの力強い伸長による実質的な売上収益の成長に加え、長期収載品7製品を、2017年5月に武田テバ薬品株式会社に売却し、売却益を計上したことによる増収影響(108億円)等により、前年同期から332億円(8.4%)増収の4,272億円となりました。営業利益は、実質的な売上収益の成長に伴い増益となりましたが、前期に長期収載品事業を武田テバ薬品株式会社へ移管した際に生じた事業譲渡益1,029億円を計上していたことなどにより、前年同期から754億円(53.0%)減益の668億円となりました。

 

(コンシューマーヘルスケア事業)

・コンシューマーヘルスケア事業の売上収益は、「アリナミン錠剤類」等の増収により、前年同期から5億円(2.3%)増収の209億円となりました。営業利益は、販売費の増加等により、前年同期から8億円(10.4%)減益の66億円となりました。

 

(その他事業)

・その他事業の売上収益は、主に、当社の連結子会社であった試薬事業を営む和光純薬工業株式会社の株式を、2017年4月に売却したことに伴う同社連結除外の減収影響(190億円)により、前年同期から194億円(99.3%)減収の1億円となりました。営業利益は、同社の株式売却にかかる株式売却益1,063億円を計上したことや、賃貸用オフィスビルを売却したことによる固定資産売却益160億円を計上したことなどにより、1,182億円増益の1,215億円となりました。

 

〔実質的な成長の概要〕

 

当社は、事業の計画策定および業績評価において、「実質的な成長」(Underlying Growth)の概念を採用しております。「実質的な成長」は、為替影響、事業等の売却影響およびその他の非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を控除し、当期と前年同期(四半期もしくは年間)の業績を共通の基準で比較するものです。当社は、この「実質的な成長」が、実際の事業活動のパフォーマンスを表していると考え、「Underlying Revenue Growth」(実質的な売上収益(注1)の成長)、「Underlying Core Earnings(注2)Growth」(実質的なコア・アーニングスの成長)および「Underlying Core EPS(注3)Growth」(実質的なコアEPSの成長)を重要な経営指標としています。なお、本指標は、国際会計基準(IFRS)に準拠したものではありません。 

 

当第1四半期の実質的な成長率は、以下のとおりとなりました。

 

売上収益(注1)

+6.6%

〔対前年同期

263億円

増〕

Core Earnings(注2)

+29.4%

〔  〃  

191億円

増〕

Core EPS(注3)

+35.7%

〔  〃

22円22銭

増〕

 

 

(注1)実質的な売上収益は、財務ベースの売上収益に、為替影響および事業等の売却影響を調整して計算します。当期における調整項目の主な内容は、和光純薬工業株式会社の株式を売却したこと、および、武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7製品を売却したことによる事業等の売却影響、並びに為替影響であります。

 

(注2)Core Earningsは、売上総利益から販売費及び一般管理費、および、研究開発費を控除して算出します。さらに、非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象であり、かつ、金額の大きい影響を調整します。これらには、自然災害による影響、企業買収に係る会計処理の影響、主な訴訟費用、事業構造再編費用、政府による法令変更の措置の影響などが含まれます。実質的なCore Earningsの算定にあたっては、上記に加え、為替影響および事業等の売却影響を調整します。Core Earningsから実質的なCore Earningsへの当期における調整項目の主な内容は、和光純薬工業株式会社の株式を売却したこと、および、武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7製品を売却したことによる事業等の売却影響、並びに為替影響であります。

(注3)Core EPSの算定にあたっては、Core Earningsから、営業利益以下の各科目のうち、非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象であり、かつ、金額の大きい影響を調整します。ここには、条件付対価に係る公正価値変動影響などが含まれます。さらに、これらに係る税金影響に加え、Core Earnings調整に係る税金影響を合わせて調整します。Core EPSから実質的なCore EPSへの当期における調整項目の主な内容は、和光純薬工業株式会社の株式を売却したこと、および、武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7製品を売却したことによる事業等の売却影響、並びに為替影響であります。なお、調整項目にかかる税金影響も控除しています。

 

・実質的な売上収益の成長率は、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」や酸関連疾患治療剤「タケキャブ」、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」、大うつ病治療剤「トリンテリックス」をはじめとしたタケダの成長ドライバーの製品が力強く伸長したことにより、対前年同期+6.6%となりました。タケダの成長ドライバー全体では+14.7%の力強い伸長となりました。

 

・実質的なCore Earningsの成長率は、実質的な売上収益の力強い成長や、コスト管理効果により、前年同期から大きく伸長し+29.4%となりました。製品構成の改善により、実質的な売上総利益率が1.8pp向上し、売上総利益は+9.4%の伸長となりました。実質的な営業経費は、グローバル経費削減イニシアチブの初期の削減効果や、規律ある経費管理により、対売上収益比率が1.7pp向上しました。上記の要因の組み合わせにより、実質的なCore Earningsの対売上収益比率は3.5pp向上し、19.8%となりました。

 

・実質的なCore EPSの成長率は、実質的なCore Earningsの力強い成長(+29.4%)と税率の改善(2016年度第1四半期:27.6%、2017年度第1四半期:21.2%)を反映し、前年同期から+35.7%となりました。

 

(2) 財政状態の分析

 

〔資産〕

当第1四半期末における資産合計は前年度末から99億円減少の4兆3,459億円となりました。和光純薬工業株式会社の株式売却や賃貸用オフィスビルの売却等により、現金及び現金同等物が1,128億円増加した一方、売却目的で保有する資産が1,366億円減少しました。

 

〔負債]

当第1四半期末における負債合計は2兆3,091億円となりました。主に、和光純薬工業株式会社の株式売却等により、売却目的で保有する資産に直接関連する負債が880億円減少し、前年度末から977億円減少しました。

 

〔資本〕

当第1四半期末における資本合計は2兆368億円となりました。四半期利益が配当金による減少を上回り、利益剰余金が745億円増加したことなどにより、前年度末より878億円の増加となりました。

親会社所有者帰属持分比率(注)は46.4%となり、前年度末から2.9ポイント増加しております。

(注)日本基準における自己資本比率に相当

 

〔キャッシュ・フロー〕

当第1四半期末の現金及び現金同等物は、前期末より1,128億円増加し、4,323億円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは746億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは993億円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローは878億円のマイナス、現金及び現金同等物に係る換算差額は50億円のプラスとなりました。なお、売却目的で保有する資産から218億円を期首の現金及び現金同等物に振り戻しております。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 

当第1四半期において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動の内容および成果

 

当第1四半期の研究開発費の総額は757億円であります。

 

当社は、2016年7月29 日、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「中枢神経系疾患」の3つの疾患領域と「ワクチン」にフォーカスし、今日の標準治療を上回る画期的な治療を提供するパイプラインを構築するために、研究開発体制の変革を加速するプランを策定したことを公表しました。その変革に不可欠な要素として、社内の人材の育成と専門性の強化を、提携等を通じた外部イノベーション取り込みを可能とするオペレーションモデルの構築と共に進めています。専門性の強化においては、低分子化合物のみならず多様化した治療モダリティに関する専門性、生命情報学及び遺伝子研究並びにトランスレーショナルメディスンに注力しています。

 

本研究開発体制の変革は大きく進展してまいりました。疾患領域の絞り込みにより、重点領域外となった開発品の売却・導出を進めるとともに、革新性に対する社内基準を大きく引き上げ、その基準に満たない開発品の優先順位を引き下げました。一方、2016年度末までの18ヶ月間に、企業や学術研究機関と50以上の、また、2017年度第1四半期には10以上のパートナーシップ契約を締結しました。また、研究開発の効率性についても、価値を創造する一連のパートナーシップの締結により改善してきました。最も意義深いものは、PRAヘルス・サイエンシズ社(PRA社)とのパートナーシップであり、同社は当社の開発品や既発売品の臨床開発、さらには市販後に必要な対応へのサポートを行う主要な戦略的パートナーです。研究機関やバイオテク企業との様々な提携を通じ、当社はパートナーシップをコア・バリューとし、且つ、外部提携に対する能力も構築しています。

 

当社は、日本におけるイノベーションの推進および専門性の強化にも取り組んでいます。当社の最先端の研究施設である湘南研究所においては、当社の研究活動拠点に加えて、基礎から応用までの橋渡し研究や探索研究から化合物の最適化をサポートするAxcelead Drug Discovery Partners(アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズ)株式会社を設立しました。同社は、当社の研究のみならず、他の製薬企業やバイオテク企業、アカデミアの研究機関等に対しても研究支援を行います。

 

研究開発組織は主に、世界レベルの拠点であり外部提携を推進する日本の湘南および米国ボストンに集約し、さらに、両拠点を支えて各地域の開発・メディカルを担う、スリムで最先端の拠点が世界中にあり、また、優れたバイオテック企業のようなサンディエゴの研究拠点があります。

 

本研究開発体制の変革、パイプラインのイベント、ならびに事業開発契約について、当第1四半期における重要な進捗は以下のとおりです。

 

研究開発体制の変革

・2017年6月、当社は、PRAヘルス・サイエンシズ社(PRA社)との臨床開発に関するグローバルでのパートナーシップの一環として、日本において、合弁会社である武田PRA開発センター株式会社を設立しました。本合弁会社は、当社の日本における臨床開発およびファーマコビジランス等に係る、開発パイプラインおよび販売製品のサポート事業を承継しました。

 

・2017年7月、当社は、武州製薬株式会社(武州製薬)とのファーマシューティカルサイエンスに関する日本におけるパートナーシップとして、治験薬の開発および製造等に係る事業を承継させたスペラファーマ株式会社の全ての株式を武州製薬に譲渡しました。

 

・2017年7月、当社は、創薬研究部門の一部事業を、湘南研究所に設立した当社100%子会社のAxcelead Drug Discovery Partners(アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズ)株式会社に承継し、同社は事業を開始しました。同社は、当社のみならず国内外のライフサイエンスに関わる様々な組織・企業に対し、スクリーニング、合成、薬効薬理、薬物動態、安全性評価などの分野で総合的かつ包括的な創薬支援サービスを提供します。

 

・2017年8月、当社は、当社研究者によるベンチャー企業設立を支援するアントレプレナーシップ ベンチャー プログラムにより、新しいバイオテク企業である株式会社SEEDSUPPLY(シードサプライ)が設立されたことを公表しました。同社は、湘南研究所に拠点を置き、最先端かつ特殊なBinder selection技術による創薬スクリーニングサービスを国内外製薬企業に提供し、顧客の将来的なポートフォリオの構築に貢献します。

 

・2017年8月、当社は、米国カーデュリオン・ファーマシューティカルズ社(カーデュリオン社)と循環器系疾患治療薬の研究開発に関する提携を締結したことを公表しました。当社は、湘南研究所の12名の循環器系疾患領域の研究チームをカーデュリオン社に移すこと、また湘南研究所の整備された研究スペース、研究開発リソース等をカーデュリオン社に提供するとともに循環器系疾患の複数の前臨床パイプラインを同社にライセンス供与することで、新会社の勢いあるスタートに貢献します。

 

 

販売製品の価値最大化

[アドセトリス]

・2017年6月、当社は、米国シアトルジェネティクス社と、同社より導入した悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)」について、未治療の進行期古典的ホジキンリンパ腫患者を対象とし、化学療法と併用した場合の「アドセトリス」の一次(フロントライン)治療としての有用性を検討した無作為化、多施設共同の臨床第3相試験であるECHELON-1試験において、主要評価項目を達成し、対照群と比較して統計学的に有意な修正無増悪生存期間の改善が示されたことを公表しました。

 

[トリンテリックス]

・2017年6月、当社は、デンマークのルンドベック社より導入した大うつ病治療剤「トリンテリックス(一般名:ボルチオキセチン)」について、本剤の米国添付文書の臨床試験の項へ、成人大うつ病性障害における認知機能障害に対する本剤の効果についてのデータを追記するための医薬品承認事項変更申請について、米国食品医薬品局(FDA)より追加解析提供後の審査完了報告書を受領しました。

 

開発パイプラインの進捗

[ALUNBRIG]

・2017年4月、アリアド・ファーマシューティカルズInc.は、未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子(ALK)阻害剤「ALUNBRIG(一般名:brigatinib)」について、ALK陽性の転移性非小細胞肺がんに対する治療剤として、FDAより、迅速承認制度に則り販売許可を取得しました。

 

[デング熱ワクチン]

・2017年4月、4価弱毒生デング熱ワクチン「TAK-003」について、二重盲検、無作為化、プラセボ対照の臨床第3相試験であるTIDES試験において、4歳から16歳の小児・若年被験者20,100名の組み入れが完了したことを公表しました。

 

[ラサギリン]

・2017年6月、当社は、イスラエルのテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社より導入したパーキンソン病治療薬「ラサギリン(一般名)」について、製造販売承認申請を日本の厚生労働省に提出しました。

 

将来に向けた研究プラットフォームの構築/研究開発における提携の強化

・2017年4月、当社は、米国フィンチ・セラピューティクス社と、同社の有する「FIN-524」について、全世界を対象とした共同開発契約を締結したことを公表しました。「FIN-524」は、炎症性腸疾患を対象とした腸内細菌移植試験における良好な臨床結果との関連が示唆される複数の細菌株を培養した前臨床段階の生菌カクテル製剤です。

 

・2017年5月、当社は、英国のガンマデルタ・セラピューティクス社と、ヒト組織常在型のガンマ・デルタT細胞が有する独自の特性に基づく同社の新規T細胞基盤技術の開発に関する戦略的提携契約を締結しました。当社とガンマデルタ・セラピューティクス社は、固形がんを含む幅広い種類のがんや自己免疫疾患の治療に向け、本新規技術を活用して新たな免疫治療薬の研究開発を行う予定です。

 

・2017年5月、当社は、米国シュレーディンガー社と、当社の重点疾患領域を対象とした複数の創薬標的に関する共同研究契約を締結しました。シュレーディンガー社は複数の創薬標的に関し、簡潔性、スピード、機動性重視のもと、創薬をリードします。当社は、タンパク結晶構造をシュレーディンガー社に提供することで、新規化学物質のデザインにつながるコンピューター技術を同社が活用するサポートを行います。

 

・2017年7月、当社は、米国バイオサーフェシズ社と、同社のナノマテリアル技術を利用し、消化器系疾患の患者さんを治療するための革新的な医療デバイスに関する共同研究契約を締結したことを発表しました。当社は、消化器系分野に関する科学的および技術的な専門性を提供し、バイオサーフェシズ社は医療デバイス設計およびナノマテリアルに関する専門性および製造技術を提供します。

 

・2017年7月、当社は、米国テサロ社と、同社の有するがん治療薬であるポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬「niraparib(一般名)」について、独占的開発・販売に関するライセンス契約を締結しました。本契約により、当社は、日本における「niraparib」に関する全てのがんについて、また、韓国、台湾、ロシア、オーストラリアにおける前立腺がんを除く全てのがんについて独占的開発・販売権を獲得します。

 

・2017年8月、当社は、米国モレキュラー・テンプレーツ社(モレキュラー社)と、がん治療薬創出プログラムの提携に関する契約を締結したことを公表しました。本提携では、両社で構成されるJoint Scientific Committeeを通じて当社が提供する治療標的候補にモレキュラー社のEngineered Toxin Bodies(ETB)基盤技術を応用します。