当社は、「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」というミッションを追求しています。当社は、「タケダイズム(誠実:公正・正直・不屈)」を企業活動の根幹に据え、「Patient(常に患者さんを中心に) 」、「Trust(社会との深い信頼関係を築く)」、「Reputation(当社の評価をさらに高める)」、「Business(ビジネスを成長させる)」を優先順位とする価値観に従います。当社は、世界レベルのガバナンスと多様性あるリーダーシップのもとに、イノベーションを追求する、グローバルかつ機動的な組織です。
当社は、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「ニューロサイエンス(神経精神疾患)」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」に研究開発分野を絞り込み、高い実力を有する世界レベルの研究開発組織を構築するため、研究開発体制の変革に取り組んでいます。また、当社は、成長ドライバー(消化器系疾患、オンコロジー、ニューロサイエンス、新興国事業)への注力とコスト管理規律によって、収益力の向上をともなう成長戦略を推進します。当社は、「Grow Portfolio(事業ポートフォリオの成長)」、「Strengthen Pipeline(研究開発パイプラインの強化)」、「Boost Profitability(利益率の向上)」を中期的な優先事項として取り組んでいます。
Grow Portfolio(事業ポートフォリオの成長)
・主力の成長製品に注力
・スペシャリティ事業の実力強化
・資産売却および取得の機会追求
Strengthen Pipeline(研究開発パイプラインの強化)
・疾患領域の専門性をいかした革新的研究開発課題の推進
・社内育成と外部提携を通じた研究開発力の強化
・研究開発のオペレーションの実効性と文化の強化
Boost Profitability(利益率の向上)
・実質的なCore Earningsの売上収益比率の向上
・Global Opex Initiative(グローバル経費削減イニシアチブ)の推進
・遊休資産の現金化と収益力の向上をともなう成長への投資
当社の業績は、現在および将来において様々なリスクにさらされており、リスクの顕在化により予期せぬ業績の変動を被る可能性があります。以下では、当社が事業を展開していくうえで直面しうる主なリスクを記載いたします。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、可能な限り発生の防止に努め、また、発生した場合の的確な対応に努めていく方針です。
なお、本項目に含まれる将来に関する事項は、当年度末現在において判断したものです。
(1)研究開発に関するリスク
当社は、日米欧アの各極市場への一日も早い新製品の上市を目指し、効率的な研究開発活動に努めておりますが、医薬品は、自社創製化合物、導入化合物にかかわらず、所轄官庁の定めた有効性と安全性に関する厳格な審査により承認されてはじめて上市可能となります。
研究開発の途上において、当該化合物の有効性・安全性が、承認に必要とされる水準を充たさないことが判明した場合またはその懸念があると審査当局が判断した場合、その時点で当該化合物の研究開発を途中で断念、または追加の臨床試験・非臨床試験を実施せざるを得ず、それまでにかかったコストを回収できないリスクや製品の上市が遅延するリスク、および研究開発戦略の軌道修正を余儀なくされる可能性があります。
(2)知的財産権に関するリスク
当社の製品は、物質・製法・製剤・用途特許等の複数の特許によって、一定期間保護されております。
当社では特許権を含む知的財産権を厳しく管理し、第三者からの侵害にも継続的に注意を払っておりますが、当社の保有する知的財産権が第三者から侵害を受けた場合には、期待される収益が失われる可能性があります。また、当社の自社製品等が第三者の知的財産権を侵害した場合には損害賠償を請求される可能性があります。
(3)特許権満了等による売上低下リスク
当社は、効能追加や剤型変更等により製品のライフサイクルを延長する努力をしておりますが、多くの製品について、特許が満了すれば、後発品の市場参入は避けられません。国内では、当局が後発品の使用促進を積極的に進め、また、長期収載品の価格引下げが、さらに売上を圧迫しています。これに加え、競合品の特許満了によるその後発品、および競合品のスイッチOTC薬の出現などによって、国内外の競争環境は格段に厳しいものになってきており、その影響如何で当社製品の大幅な売上低下を招く可能性があります。
(4)副作用に関するリスク
医薬品は、世界各国の所轄官庁の厳しい審査を伴う製造・販売承認を得て発売されますが、市販後の使用成績が蓄積された結果、発売時には予期していなかった副作用が確認されることがあります。新たな副作用が確認された場合には、「使用上の注意」への記載を行う、使用方法を制限するなどの処置が必要となるほか、販売中止・回収等を余儀なくされることもあり得ます。また、このような場合において、当社は損失および債務を負う可能性があります。
(5)薬剤費抑制策による価格引き下げのリスク
最大市場である米国では、低価格の後発品の使用促進や、連邦・州政府およびマネジドケアの強い要請に伴うブランド品への価格引き下げ圧力が一層高まっています。日本においては、医療保険制度の薬価が定期的に引き下げられており、長期収載品の価格引下げ幅も拡大しています。欧州においても、薬剤費抑制策や並行輸入の増加により、同様に価格引き下げが行われております。これら各国の薬剤費抑制策による価格引き下げは、当社の業績および財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(6)為替変動による影響
当社の当年度における海外売上収益は11,902億円であり、連結売上収益全体の67.2%を占めており、そのうち米国での売上収益は5,983億円にのぼり、連結売上収益全体の33.8%を占めております。従って、売上収益については円安は増加要因ですが、一方、研究開発費をはじめとする海外費用が円安により増加するため、利益に対する影響は双方向にあります。当社の業績および財務状況は、リスクを緩和することが出来ない為替レートの変動に大きな影響を受けます。
(7)企業買収に関するリスク
当社は、持続的な成長のため、随時、企業買収を実施する可能性があります。一方、世界各国における事業活動は、法令や規則の変更、政情不安、経済動向の不確実性、商慣習の相違その他のリスクに直面する可能性があり、その結果当初想定した買収効果や利益が実現されない可能性があります。また、取得した資産の価値が下落し、評価損発生などが生じた場合や、買収した事業の統合から得ることが期待されている利益が実現されない場合には、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は、2018年5月8日付で、Shire plc(以下「シャイアー社」といいます。)との間で、当社がシャイアー社の発行済普通株式および発行予定の普通株式の全てを取得する取引(以下「本件買収」といいます。)に関する提案について合意した旨を公表しております。シャイアー社はジャージー管区(以下「ジャージー」といいます。)において設立されており、本件買収は、ジャージー法に基づくスキーム・オブ・アレンジメントの方法により行われる予定です。また、本件買収については、英国の企業買収・合併に関するシティ・コードが適用されます。
本件買収は、シャイアー社株主および当社株主の承認、ならびにジャージー裁判所の認可および規制当局の承認を含む一定の事項を条件とするものであり、これらの条件が満たされない場合には、本件買収が当社の想定どおりに完了しない可能性があります。また、当社取締役会が当社株主に対する推奨を撤回又は反対推奨の旨に変更する、当社株主が臨時株主総会において本件買収およびこれに伴う新株式の発行を承認しない、または2019年5月8日(必要であればテイクオーバーと合併に関するパネルおよびジャージー裁判所の同意を得て延長される場合には延長された日)までに一定の規制当局の許可が得られないことを理由として本件買収が無効となる場合または撤回された場合等の事由により、本件買収が実現しない場合には、当社はシャイアー社に対してブレークフィーの支払義務を負うことになります。
さらに、本件買収のための資金調達の状況次第では、当社に当初の想定を上回る負担が生じる可能性があります。
上記のいずれかのように本件買収が当社の想定通りに完了しない場合または本件買収に伴う追加的負担が生じた場合には、当社の事業活動、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)進出国および地域におけるカントリーリスク
当社は、グローバルな事業展開に伴い、進出国や地域における政治不安、経済情勢の悪化、社会混乱等の潜在的なリスクに対応する体制を構築しており、抑止策や発生時の対処法を検討する等のリスク管理に努めております。しかしながら、不測の事態が生じた場合には、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)安定供給に関するリスク
当社は、販売網のグローバル化に確実に対応する供給ネットワークと品質保証体制を強化しております。しかしながら、当社の製造施設・物流施設等において、技術上もしくは法規制上の問題、または、火災その他の災害により、製商品の安定的供給に支障が発生する可能性があります。その動向によっては、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)訴訟等に関するリスク
当社の事業活動に関連して、現在関与している訴訟のほか、将来、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等に関連し、訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11)IT セキュリティ及び情報管理に関するリスク
IS/IT サービスの提供を受けるアウトソーシング企業も含めて、当社は大規模かつ複雑なIS/IT システムを利用しておりますが、従業員またはアウトソーシング企業の不注意または故意の行為、あるいは悪意をもった第三者による攻撃(サイバーアタック)により、システムの停止やセキュリティ上の問題が発生する可能性があります。当社は、データの保護とIT テクノロジーへの投資に努めておりますが、これらのシステムの停止などにより、当社の事業活動への悪影響、重大な機密情報や知的財産の喪失、業績および財務状況の悪化、法的な損害ならびに信用の失墜を招く可能性があります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当年度の業績および財政状態は以下のとおりとなりました。
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売上収益 |
17,705億円 |
[前年度比 |
385億円 |
( 2.2%) |
増] |
|
|
研究開発費 |
3,254億円 |
[ 〃 |
131億円 |
( 4.2%) |
増] |
|
|
営業利益 |
2,418億円 |
[ 〃 |
859億円 |
( 55.1%) |
増] |
|
|
税引前当期利益 |
2,172億円 |
[ 〃 |
739億円 |
( 51.5%) |
増] |
|
|
当期利益 (親会社の所有者帰属分) |
1,869億円 |
[ 〃 |
719億円 |
( 62.6%) |
増] |
|
|
EPS |
239円35銭 |
[ 〃 |
92円20銭 |
( 62.7%) |
増] |
|
|
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|
|
|
|
|
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|
資産合計 |
41,065億円 |
[前年度末比 |
2,403億円 |
( 5.5%) |
減] |
|
|
負債合計 |
20,891億円 |
[ 〃 |
3,088億円 |
( 12.9%) |
減] |
|
|
資本合計 |
20,174億円 |
[ 〃 |
684億円 |
( 3.5%) |
増] |
なお、当社グループは「医薬品事業」の単一セグメントのため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
(「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」参照)
(a) 生産実績
当年度における生産実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬品事業 |
618,007 |
△6.9 |
|
合計 |
618,007 |
△6.9 |
(注) 1 当社グループは「医薬品事業」の単一セグメントであります。
2 生産実績金額は、消費税等を除いた販売価格によっております
(b) 商品仕入実績
当年度における商品仕入実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬品事業 |
168,167 |
△25.4 |
|
合計 |
168,167 |
△25.4 |
(注) 1 当社グループは「医薬品事業」の単一セグメントであります。
2 商品仕入実績金額は、消費税等を除いた実際仕入額によっております。
3 商品仕入実績が前年度と比べ大幅に減少しておりますが、その主な理由は、ファイザー社との一部製品にかかる仕入販売契約の終了および和光純薬工業株式会社の連結除外により同社の商品仕入実績が当年度に含まれていないことによるものであります。
(c) 受注状況
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画をたてて生産しております。
一部の事業において受注生産を行っていますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
(d) 販売実績
当年度における販売実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬品事業 |
1,770,531 |
2.2 |
|
(国内) |
(580,349) |
(△11.4) |
|
(海外) |
(1,190,182) |
(10.5) |
|
連結純損益計算書計上額 (うち知的財産権収益・役務収益) |
1,770,531 (76,693) |
2.2 (27.5) |
(注) 1 当社グループは「医薬品事業」の単一セグメントであります。
2 販売実績は、外部顧客に対する売上収益を表示しております。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前年度 |
当年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
㈱メディパルホールディングスおよびそのグループ会社 |
265,646 |
15.3 |
220,249 |
12.4 |
4 販売実績金額は、消費税等を除いた金額であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 当年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 当年度の経営成績の分析
(ⅰ) 当年度の業績の概要
〔売上収益〕
売上収益は、タケダの成長ドライバー(消化器系疾患領域、オンコロジー(がん)領域、ニューロサイエンス(神経精神疾患)領域および新興国事業)の継続的な伸長と、為替の円安による増収影響(439億円)が、事業等の売却による減収影響(943億円)を吸収し、前年度から385億円増収(+2.2%)の17,705億円となりました。
為替影響と事業等の売却影響を除いた実質的な売上収益は、前年度から+12.8%と力強く伸長したタケダの成長ドライバーに牽引され、+5.5%の成長率となりました。
(タケダの成長ドライバー)
・消化器系疾患領域の売上収益の成長率は+23.5%(実質ベース+21.6%)となりました。当社のトップ製品である潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」の売上が伸長し、582億円増収(+40.6%、実質ベース+35.9%)の2,014億円となり、売上成長を牽引しました。「エンティビオ」は生物学的製剤の新規患者シェアを順調に拡大しております。承認国数は60カ国以上となり、日本でも2017年8月に厚生労働省に製造販売承認申請を行いました。酸関連疾患治療剤「タケキャブ」も、逆流性食道炎や低用量アスピリン投与時における胃潰瘍の再発抑制等の効能を中心として、日本において処方が拡大し、売上は210億円増収(+61.7%、実質ベース+61.7%)の551億円となりました。なお、2018年3月、当社とTiGenix NV(以下、「タイジェニクス社」)は、クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔治療剤「ALOFISEL」について、欧州委員会より承認を取得したことを公表しました。「ALOFISEL」は、欧州で初めて承認された同種異系脂肪由来幹細胞懸濁剤であり、当社は米国外の独占的開発・販売権を有しています。
・オンコロジー領域の売上収益の成長率は+14.6%(実質ベース+12.1%)となりました。多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」の売上が、米国をはじめとした各国で伸長し、171億円増収(+58.1%、実質ベース+54.2%)の464億円となりました。「ニンラーロ」は、高い有効性、安全性、利便性を有する週1回経口投与のプロテアソーム阻害剤です。また、2017年2月のアリアド・ファーマシューティカルズ Inc.(以下「アリアド社」)の買収により獲得した白血病治療剤「アイクルシグ」も231億円の売上を計上し、オンコロジーの売上成長に貢献しました。さらに、同買収により獲得した肺がん治療剤「ALUNBRIG」は、米国での販売を2017年5月に開始し、28億円の売上を計上しました。なお、多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」の売上については、前年度から微減の1,373億円(△0.2%、実質ベース△2.4%)となりました。
・ニューロサイエンス領域の売上収益の成長率は+24.5%(実質ベース+22.6%)となりました。大うつ病治療剤「トリンテリックス」の売上は165億円増収(+51.6%、実質ベース+47.9%)の484億円となりました。「トリンテリックス」は、患者さんに対するエンゲージメント推進などにより、米国の抗うつ薬市場における先発品シェアを順調に拡大しています。なお、2018年3月、日本において、テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社から導入したパーキンソン病治療剤「アジレクト錠」の製造販売承認を取得しました。
・新興国事業の売上は66億円増収(+2.4%、実質ベース+2.0%)の2,781億円となりました。新興国事業では、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」などのオンコロジー領域や、「エンティビオ」をはじめとする消化器系疾患領域の製品ポートフォリオが伸長しています。
売上収益の内訳は下記のとおりです。
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金額 |
前年度比 |
実質的な売上収益(注) |
|||||
|
金額 |
実質的な成長 |
|||||||
|
医療用医薬品 |
16,915億円 |
1,227億円 |
( 7.8%) |
増 |
16,321億円 |
+930億円 |
+6.0% |
|
|
|
米国 |
5,983億円 |
816億円 |
(15.8%) |
増 |
5,873億円 |
+701億円 |
+13.5% |
|
日本 |
5,014億円 |
33億円 |
( 0.7%) |
減 |
4,728億円 |
△9億円 |
△0.2% |
|
|
欧州およびカナダ |
3,137億円 |
377億円 |
(13.7%) |
増 |
2,950億円 |
+184億円 |
+6.7% |
|
|
新興国 |
2,781億円 |
66億円 |
( 2.4%) |
増 |
2,769億円 |
+54億円 |
+2.0% |
|
|
コンシューマーヘルスケアおよびその他 |
790億円 |
842億円 |
(51.6%) |
減 |
790億円 |
△41億円 |
△4.9% |
|
|
合計 |
17,705億円 |
385億円 |
( 2.2%) |
増 |
17,111億円 |
+889億円 |
+5.5% |
|
(注) 実質的な売上収益:為替影響および事業等の売却影響を控除した実質ベースの売上収益です。
医療用医薬品にかかる売上収益は、1,227億円増収(+7.8%、実質ベース+6.0%)の16,915億円となりました。このうち、米国は816億円増収(+15.8%、実質ベース+13.5%)の5,983億円となり、欧州およびカナダは377億円増収(+13.7%、実質ベース+6.7%)の3,137億円となりました。日本は、成長ドライバー製品の伸長があったものの、ファイザー社との一部製品にかかる仕入販売契約が終了したことに伴う減収影響(316億円)などにより、33億円減収(△0.7%、実質ベース△0.2%)の5,014億円となりました。
(事業等の売却影響)
・当年度の事業等の売却影響は前年度から943億円の減収となりました。主な事業等の売却影響としては、当社の連結子会社であった和光純薬工業株式会社の株式を、2017年4月に売却したことに伴う同社連結除外の減収影響(791億円)に加え、2016年8月に肥満症治療剤「コントレイブ」の米国における独占販売契約を解消したことに伴う収益を前年度に計上したこと等による減収影響(111億円)がありました。また、当社の日本の長期収載品7製品を、2017年5月に武田テバファーマ株式会社の子会社である武田テバ薬品株式会社に売却した件については、製品売上を失う減収影響の一方、売却時に当該製品の売却益に関連する売上収益を計上したことにより、全体としては2億円の減収影響となりました。その他にも事業等の売却がありましたが、これらはあわせて39億円の減収影響となりました。
〔営業利益〕
前年度から859億円増益(+55.1%)の2,418億円となりました。
・売上総利益は、成長ドライバー製品の売上の力強い伸長により、1,013億円増益(+8.6%)の12,746億円となりました。製品構成の改善により、事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な売上総利益は対前年度+9.7%となり、実質ベースの売上総利益率は69.1%から71.8%に向上しました。
・販売費及び一般管理費は対前年度90億円の増加(+1.5%)の6,281億円となりましたが、主にグローバル経費削減イニシアチブの削減効果および規律ある経費管理により、売上収益の増加率(+2.2%)を下回りました。事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な費用は対前年度+2.0%となり、実質ベースでも売上収益の増加率(+5.5%)を下回りました。なお、当該増加は、株式報酬費用の増加(26億円)、売上収益の増収に伴う共同プロモーション費用の増加(48億円)、および業績連動賞与関連費用の増加(38億円)を含んでおり、これらの影響を除いた費用は対前年度+0.2%となります。
・研究開発費は、131億円の増加(+4.2%)の3,254億円となりました。事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な費用は対前年度+4.5%となりました。
・製品に係る無形資産償却費及び減損損失は、対前年度346億円減少(△22.1%)の1,221億円となりました。無形資産償却費は、アリアド社の買収に伴う償却費(197億円)が当年度は年間を通じて発生し136億円の増加となりました。減損損失は、前年度において痛風治療剤「コルクリス」にかかる減損損失160億円を計上した一方、当年度においては、「コルクリス」の販売見通し改善により減損損失の戻入を226億円計上したことなどにより、482億円の減少となりました。
・その他の営業収益は、対前年度259億円の増加(+18.0%)の1,694億円となりました。前年度は、日本における長期収載品事業の武田テバ薬品株式会社への事業譲渡益1,154億円(移管時1,029億円、繰り延べた事業譲渡益のうち前年度の実現額125億円)を計上しましたが、当年度は和光純薬工業株式会社の株式売却益1,063億円、繰り延べた長期収載品事業の事業譲渡益のうち当年度実現額275億円、および賃貸用オフィスビルの固定資産売却益160億円等を計上しました。
・その他の営業費用は、対前年度537億円の増加(+73.6%)の1,266億円となりました。研究開発体制の変革やグローバル経費削減イニシアチブにかかる費用、アリアド社買収後の事業統合関連費用をはじめとする事業構造再編費用447億円、海外子会社再編に伴い資本の部に計上していた為替換算調整勘定が実現したことによる損失417億円、および「コルクリス」にかかる条件付対価(注)の変動に伴う費用95億円などが含まれています。
(注)企業結合に起因して、将来の特定事象が発生した場合に、追加的に発生する取得対価の公正価値を負債計上したものです。
〔当期利益(親会社の所有者帰属分)〕
持分法による投資損失の増加があったものの、主に営業利益の増益により、前年度から719億円増益(+62.6%)の1,869億円となりました。
・持分法による投資損失は、前年度から307億円増加の322億円となりました。長期収載品事業およびジェネリック医薬品事業を営む武田テバファーマ株式会社(その子会社である武田テバ薬品株式会社を含む)において、日本における2018年の薬価制度改革や事業環境の変化に伴い保有する資産の評価を見直した結果、減損損失が認識されたことなどによるものです。
・法人所得税費用は、当年度において米国の税制改革法の成立による税金費用の減少がありましたが、税引前当期利益の増益による税金費用の増加に加えて前年度において海外子会社の減資に伴う税金費用の減少があったことなどにより、全体では前年度から27億円の増加(+9.6%)となりました。
・基本的1株当たり当期利益(EPS)は、前年度から92円20銭増加(+62.7%)し、239円35銭となりました。
(ⅱ) 当年度の実質的な成長の概要
当社は、事業の計画策定および業績評価において、「実質的な成長」(Underlying Growth)の概念を採用しております。「実質的な成長」は、為替影響、事業等の売却影響およびその他の非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を控除し、当年度と前年同期(四半期もしくは年間)の業績を共通の基準で比較するものです。当社は、この「実質的な成長」が、実際の事業活動のパフォーマンスを表していると考え、「Underlying Revenue Growth」(実質的な売上収益(注1)の成長)、「Underlying Core Earnings(注2)Growth」(実質的なコア・アーニングスの成長)および「Underlying Core EPS(注3)Growth」(実質的なコアEPSの成長)を重要な経営指標としています。なお、本指標は、国際会計基準(IFRS)に準拠したものではありません。
当年度の実質的な成長率は、以下のとおりとなりました。
|
売上収益(注1) |
+5.5% |
[ 前年度比 |
889億円 |
増 ] |
|
Core Earnings (注2) |
+40.2% |
[ 〃 |
823億円 |
増 ] |
|
Core EPS (注3) |
+44.8% |
[ 〃 |
86円16銭 |
増 ] |
(注1)実質的な売上収益は、財務ベースの売上収益に、為替影響および事業等の売却影響を調整して計算します。当年度の実質的な成長を算定するにあたっての調整項目の主な内容は、和光純薬工業株式会社の株式を売却したこと、武田テバファーマ株式会社の子会社である武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7製品を売却したことに伴う事業等の売却影響、および、肥満症治療剤「コントレイブ」の独占販売契約を前年度に解消したこと、並びに為替影響であります。
(注2)Core Earningsは、売上総利益から販売費及び一般管理費、および、研究開発費を控除して算出します。さらに、非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象であり、かつ、金額の大きい影響を調整します。これらには、自然災害による影響、企業買収に係る会計処理の影響、主な訴訟費用、事業構造再編費用、政府による法令変更の措置の影響などが含まれます。実質的なCore Earningsの成長の算定は、上記に加え、為替影響および事業等の売却影響を調整します。Core Earningsから当年度の実質的なCore Earningsの成長を算定するにあたっての調整項目の主な内容は、和光純薬工業株式会社の株式を売却したこと、武田テバファーマ株式会社の子会社である武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7製品を売却したことに伴う事業等の売却影響、および、前年度においてミオバント・サイエンシズ社に女性疾患および前立腺がんの候補化合物relugolix等にかかる権利を供与したことに伴う収益、並びに為替影響であります。
(注3)Core EPSの算定にあたっては、Core Earningsから、営業利益以下の各科目のうち、非定常的もしくは本業に起因しない(ノン・コア)事象であり、かつ、金額の大きい影響を調整します。ここには、条件付対価に係る公正価値変動影響などが含まれます。さらに、これらにかかる税金影響に加え、Core Earnings調整に係る税金影響を合わせて調整します。Core EPSから当年度の実質的なCore EPSの成長を算定するにあたっての調整項目の主な内容は、和光純薬工業株式会社の株式を売却したこと、武田テバファーマ株式会社の子会社である武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7製品を売却したことに伴う事業等の売却影響、および、前年度においてミオバント・サイエンシズ社に女性疾患および前立腺がんの候補化合物relugolix等にかかる権利を供与したことに伴う収益、並びに為替影響であります。なお、調整項目にかかる税金影響も控除しています。
・実質的な売上収益の成長率は、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」や酸関連疾患治療剤「タケキャブ」、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」、白血病治療剤「アイクルシグ」、大うつ病治療剤「トリンテリックス」をはじめとしたタケダの成長ドライバーの製品が力強く伸長したことにより、対前年度+5.5%となりました。タケダの成長ドライバー全体では+12.8%の伸長となりました。
・実質的なCore Earningsの成長率は、実質的な売上収益の力強い成長や、グローバル経費削減イニシアチブの削減効果、および規律ある経費管理により前年度から大きく伸長し+40.2%となりました。製品構成の改善により、実質的な売上総利益率が2.8pp向上し、売上総利益は+9.7%伸長しました。実質的な営業経費は、グローバル経費削減イニシアチブの削減効果や、規律ある経費管理により、対売上収益比率が1.4pp向上しました。上記の要因の組み合わせにより、実質的なCore Earningsの対売上収益比率は4.2pp向上し、16.8%となりました。
・実質的なCore EPSの成長率は、実質的なCore Earningsの力強い成長(+40.2%)を反映し、前年度から+44.8%となりました。
(b) 当年度の財政状態の分析
当年度末における資産合計は4兆1,065億円となりました。和光純薬工業株式会社の株式売却や賃貸用オフィスビルの売却等により、売却目的で保有する資産が1,343億円減少しました。また、償却などで無形資産が488億円減少したことなどにより、資産合計は前期末から2,403億円の減少となりました。
当年度末における負債合計は2兆891億円となりました。社債の償還および借入金の返済により、社債および借入金が1,592億円減少しました。また、売却目的で保有する資産に直接関連する負債が854億円減少したことなどにより、前年度末から3,088億円の減少となりました。
当年度末における資本合計は2兆174億円となりました。当期利益が配当金による減少を上回り、利益剰余金が455億円増加し、為替の円安による影響等で在外営業活動体の換算差額が463億円増加した一方、和光純薬工業株式会社の株式売却により非支配持分が347億円減少したことなどにより、前期末より684億円の増加となりました。
親会社所有者帰属持分比率(注)は48.6%となり、前年度末から5.1 ポイント増加しております。
(注)日本基準における自己資本比率に相当
(c) 当年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、当期利益が712億円増加したことにより、前年度よりキャッシュ・イン・フローが1,165億円増加し、3,779億円のプラスとなりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度にアリアド社の買収に伴い 5,831億円を支払ったことによる影響で、前年度よりキャッシュ・アウト・フローが 5,623億円減少し、933億円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前年度は配当の支払がありましたが、アリアド社の買収に伴う短期ブリッジローンの借入を行ったことにより2,899億円のプラスとなりました。当年度は配当の支払に加え一部の借入金の返済および社債の償還を行った影響により、3,262億円のマイナスとなりました。これらの結果、当年度末における現金及び現金同等物の残高は、前期末より249億円減少し、2,945億円となりました。なお、当該減少には、売却目的で保有する資産を期首の現金及び現金同等物に振り戻したことによる218億円の増加が含まれております。
当社グループは、製品製造に使用される原材料の調達や設備への投資、営業活動で使用される財およびサービス、自社研究開発パイプラインや基盤技術、新製品上市に対する投資等に資金を投下しており、通常の営業活動に必要な資金については基本的に自己資金でまかなっております。
また、持続的な成長のため、随時、提携や企業買収を実施する可能性があり、主に企業買収のために借入金および社債による資金調達も行っております。当年度については、アリアド社の買収に伴い生じた借入金の一部の返済に充当するため、2017年7月に563億円の社債を発行しました。また、2018年3月には800億円の借入金の返済、および600億円の社債の償還を行ったことにより、当年度末における当社グループの借入金残高は8,128億円、社債残高は1,729億円となっています。
② 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表と日本基準により作成した連結財務諸表における経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異は次のとおりです。
|
前年度 (自2016年4月1日 至2017年3月31日) |
当年度 (自2017年4月1日 至2018年3月31日) |
|
(のれんの償却停止) 当社グループは、のれん及び負ののれんを一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。 この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が445億円減少しております。 |
(のれんの償却停止) 当社グループは、のれん及び負ののれんを一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。 この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が578億円減少しております。 |
(1)技術導出
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の受取 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
オリオン・コーポレーション・オリオン・ファルマ社 |
フィン |
リュープロライド徐放製剤に関する技術 |
契約一時金 |
1991.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
シグマ・タウ社 |
イタリア |
ランソプラゾールに関する技術 |
契約一時金 |
1992.7~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アボット・ラボラトリーズ社 |
アメリカ |
ランソプラゾールに関する技術 |
一定料率の |
1994.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アストラゼネカ社 |
スウェー |
カンデサルタンに関する技術 |
売上に対する一定料率の対価(注1) |
1994.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
イーライ・リリー・エクスポート社 |
スイス |
ピオグリタゾンに関する技術 |
契約一時金 |
1999.8~ |
|
武田薬品工業㈱ |
セレクサ社 |
アメリカ |
抗MRSAセファロスポリン系注射抗生剤に関する技術 |
契約一時金 |
2003.9~ |
|
武田ファーマシューティカルズUSA, Inc. (連結子会社) |
イーライ・リリー・エクスポート社 |
スイス |
ピオグリタゾンに関する技術 |
契約一時金 |
1999.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
トビラ社 |
アメリカ |
HIV感染症治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2007.8~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アッヴィ・エンドクリン社 |
アメリカ |
リュープロライド徐放製剤に関する技術 |
一定料率の |
2008.4~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アーバー・ファーマシューティカルズ・アイルランド社 |
アイルランド |
高血圧症治療剤に関する技術 |
契約一時金 |
2013.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
オービッド・セラピューティクス社 |
アメリカ |
中枢領域における希少疾患治療薬に関する技術 |
オービッド社株式等 |
2017.1~ |
注1:2016年9月の合意に基づき、契約期間および2016年1月からの対価の受取方法を変更いたしました。
(2)共同研究
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
共同研究の内容 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
グラクソ・スミスクライン社 |
イギリス |
ヒト遺伝子に関する研究 |
1995.6~ |
|
武田薬品工業㈱ |
グラクソ・スミスクライン社 |
イギリス |
コンビナトリアル・ケミストリーに関する研究 |
1996.6~ |
|
武田薬品工業㈱ |
インペティス・バイオサイエンシズ社 |
インド |
炎症性・中枢神経系・代謝性疾患領域等における新規創薬標的に対する新薬候補化合物に関する研究 |
2012.10~ |
|
武田薬品工業㈱ |
京都大学 |
日本 |
iPS細胞技術の臨床応用に関する研究 |
2015.4~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ザイダス・カディラ社 |
インド |
チクングニア熱ワクチンの開発 |
2016.9~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
フィンチ・セラピューティクス社 |
アメリカ |
腸内細菌由来の治療薬に関する研究 |
2017.1~ |
|
武田薬品工業㈱ |
カーデュリオン・ファーマシューティカルズ社 |
アメリカ |
循環器系疾患の治療薬に関する研究 |
2017.3~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
ノイルイミューン・バイオテック㈱ |
日本 |
次世代型キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR-T)療法に関する研究 |
2017.8~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ウェーブ・ライフ・サイエンシズ社 |
シンガポール |
神経精神疾患に対する治療法に関する研究 |
2018.2~ |
注1:2017年7月に、アドビナス・セラピューティクス社の契約上の地位がインペティス・バイオサイエンシズ社に譲渡されました。
(3)技術導入
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
科研製薬㈱ |
日本 |
塩酸ブテナフィンに関する技術 |
契約一時金 |
1997.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
EAファーマ㈱ |
日本 |
骨粗鬆症治療薬に関する技術 |
一定料率の |
2002.5~2028.2 |
|
武田薬品工業㈱ |
アンドレックス社 |
アメリカ |
糖尿病治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2004.1~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ノルジーン社 |
オランダ |
抗肥満薬に関する技術 |
契約一時金 |
2004.1~ |
|
武田薬品工業㈱ |
スキャンポ・ |
アメリカ |
機能性便秘・便秘型過敏性腸症候群治療薬に関する技術(対象地域:アメリカ・カナダ) |
契約一時金 |
2004.10~ |
|
武田薬品工業㈱ |
プロノヴァ・ |
ノルウェー |
高トリグリセリド血症治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2005.11~ |
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
ゾーマ社 |
アメリカ |
抗体医薬に関する技術 |
契約一時金 |
2006.11~ |
|
武田薬品工業㈱ |
バイオワ社 |
アメリカ |
抗体活性増強に関する技術 |
契約一時金 |
2007.5~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ルンドベック社 |
デンマーク |
気分障害・不安障害治療薬に関する技術(対象地域:アメリカ) |
契約一時金 |
2007.9~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ルンドベック社 |
デンマーク |
気分障害・不安障害治療薬に関する技術(対象地域:日本) |
契約一時金 |
2007.11~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アムジェン社 |
アメリカ |
バイオ医薬に関する技術(対象地域:日本) |
契約一時金 |
2008.2~ |
|
武田薬品工業㈱ |
(財)阪大微生物病研究会 |
日本 |
セービン株不活性化ポリオワクチンに関する技術 |
契約一時金 |
2008.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
アルナイラム社 |
アメリカ |
RNAi医薬に関する技術 |
契約一時金 |
2008.5~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
シアトルジェネティクス社 |
アメリカ |
リンパ腫治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2009.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ナノセラピューティクス社 |
アメリカ |
インフルエンザワクチンに関する技術 |
契約一時金 |
2015.8~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
スネシス・ファーマシューティカルズ社 |
アメリカ |
癌治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2011.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社 |
イスラエ |
多発性硬化症治療薬に関する技術 |
一時金 |
2013.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社 |
イスラエ |
パーキンソン病治療薬に関する技術 |
一時金 |
2014.3~ |
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
|
武田ファーマシューティカルズ・インターナショナル AG |
スキャンポAG |
スイス |
慢性特発性便秘症等治療薬に関する技術(対象地域:アメリカ・カナダ・日本・中国以外の全世界) |
契約一時金等 |
2014.10~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズInc. |
イミュノジェン社 |
アメリカ |
抗体-薬物複合体技術 |
契約一時金 |
・対象技術についての独占的研究ライセンス契約の契約期間は、2015.3~契約所定の事由により解約されない限り2018.3まで(追加の対価支払いにより1年又は2年延長可能) |
|
武田薬品工業㈱ |
コア・ファーマシューティカル・ディベロップメント社 |
アメリカ |
免疫調整薬に関する技術 |
契約一時金 |
2015.12~ |
|
武田薬品工業㈱ |
タイジェニクス社 |
ベルギー |
クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔の治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2016.7~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズInc. |
クレッシェンド・バイオロジクス社 |
イギリス |
抗体薬物複合体およびがん免疫調節薬に関する技術 |
契約一時金 |
2016.10~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズInc. |
PvPバイオロジクス社 |
アメリカ |
セリアック病治療薬に関する技術 |
契約一時金等 |
2017.1~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
マーベリック・セラピューティクス社 |
アメリカ |
T細胞誘導療法に関する技術 |
契約一時金 |
2017.1~ |
|
武田薬品工業㈱ |
エクセリクシス社 |
アメリカ |
進行性腎細胞がんおよび進行性肝細胞がん治療薬に関する技術 |
契約一時金 |
2017.1~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
NuBiyota社 |
カナダ |
腸内細菌由来の治療薬の研究開発に関する技術 |
契約一時金 |
2017.4~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
ガンマ・デルタ・セラピューティクス社 |
イギリス |
ガンマデルタT細胞に関する技術 |
株式投資 |
2017.5~ |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
テサロ社 |
アメリカ |
ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬に関する技術 |
契約一時金 |
2017.7~ |
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
|
ミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.(連結子会社) |
モレキュラー・テンプレーツ社 |
アメリカ |
がん治療薬に関する技術 |
株式投資 |
2017.6~ |
|
武田ファーマシューティカルズ・インターナショナル AG |
ポータル・インスツルメンツ社 |
アメリカ |
医療用デバイスに関する技術 |
契約一時金 |
2017.10~ |
|
武田薬品工業㈱ |
デナリ・セラピューティクス社 |
アメリカ |
神経変性疾患治療薬に関する技術 |
株式投資 |
2018.1~ |
(4)販売契約
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
契約期間 |
|
武田薬品工業㈱ |
キッセイ薬品工業㈱ |
日本 |
速効性食後血糖降下剤の日本における販売 |
2002.8~ |
|
武田薬品工業㈱ |
ファイザー社、ワイス社およびファイザー㈱ |
アメリカ |
関節リウマチ治療薬の日本における販売提携 |
2003.5~2025.12 |
|
武田薬品工業㈱ |
ヤンセン・ファーマスーティカ社およびヤンセンファーマ㈱ |
ベルギー |
アルツハイマー型認知症治療薬の日本における販売提携 |
2010.3~ |
|
武田コンシューマーヘルスケア㈱ |
ジョンソン・エンド・ジョンソン㈱ |
日本 |
OTC医薬品の日本における販売 |
2012.11~ |
|
武田薬品工業㈱ |
大塚製薬㈱ |
日本 |
酸関連疾患治療薬の日本における販売提携 |
2014.3~ |
|
武田薬品工業㈱ |
あすか製薬㈱ |
日本 |
カンデサルタンのオーソライズド・ジェネリックの日本における事業化 |
2014.5~ |
(5)その他
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
締結年月 |
契約対象の 取引の実行年月 |
|
武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内外のグループ上級幹部従業員向けインセンティブプランとしての株式付与ESOP信託の設定 |
2014.5 |
(信託設定期間は2020年8月までの予定) |
|
武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
監査等委員でない取締役(海外在住の社内取締役を除く)向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2014.8 |
(信託設定期間は2020年8月までの予定) |
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
締結年月 |
契約対象の 取引の実行年月 |
|
武田薬品工業㈱ |
Neblett, Beard & Arsenault等原告和解検討委員会を構成する8つの法律事務所 |
アメリカ |
米国で現に提起されるかまたは近々に提起されるアクトス膀胱がん製造物責任クレームを和解により解決することを目指す合意 |
2015.4 |
終期の定めなし。 |
|
武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内外のグループ上級幹部従業員向けインセンティブプランとしての株式付与ESOP信託の設定 |
2015.5 |
(信託設定期間は2021年8月までの予定) |
|
武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内在住の社内取締役向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2015.5 |
(信託設定期間は2018年8月までの予定) |
|
武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
国内外のグループ上級幹部従業員向けインセンティブプランとしての株式付与ESOP信託の設定 |
2016.5 |
(信託設定期間は2019年8月までの予定) |
|
武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
監査等委員でない取締役(海外在住の社内取締役を除く)向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2016.8 |
(信託設定期間は2019年8月までの予定) |
|
武田薬品工業㈱ |
三菱UFJ信託銀行㈱ |
日本 |
監査等委員である取締役向けインセンティブプランとしての株式付与BIP信託の設定 |
2016.8 |
(信託設定期間は2018年8月までの予定) |
|
武田薬品工業㈱ |
PRAヘルス・サイエンシズ社 |
アメリカ |
臨床開発および市販後臨床開発に関する提携 |
2016.8 |
契約締結日以降の契約所定の日 |
|
武田薬品工業㈱ |
米国生物医学先端研究開発局 |
アメリカ |
ジカ熱ワクチンの開発に向けた助成金の交付 |
2016.9 |
対象製品の臨床第3相試験実施および相手先によるオプション権行使時 |
|
武田薬品工業㈱ |
メモリアルスローンケタリングがんセンター、ロックフェラー大学、ワイルコーネルメディスンズ、ベイシティキャピタルおよびディアフィールドマネジメントほか |
アメリカ |
医薬品の研究開発を目的とするブリッジメディスンズ社の共同設立 |
2016.10 |
2016.10 |
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
締結年月 |
契約対象の 取引の実行年月 |
|
武田薬品工業㈱ |
富士フイルム㈱ |
日本 |
和光純薬工業㈱の株式の全部譲渡 |
2016.12 |
2017年4月に完了 |
|
武田薬品工業㈱ |
ファーム・リサーチ・アソシエイツ(UK)社 |
イギリス |
臨床試験実施業務および安全性情報関連業務等を目的とする合弁会社の設立および武田医薬データサービス㈱の株式の全部譲渡 |
2017.2 |
2017年度第1四半期中に完了 |
|
武田薬品工業㈱ |
武田コンシューマーヘルスケア㈱ |
日本 |
ジャパンコンシューマーヘルスケアビジネスユニット(JCHBU)事業の武田コンシューマーヘルスケア㈱への吸収分割による承継 |
2017.2 |
2017.4 |
|
武田薬品工業㈱ |
ハムリー㈱ |
日本 |
㈱武田ラビックスの株式の全部譲渡 |
2017.8 |
2017.9 |
|
武田薬品不動産㈱ |
㈱高島屋 |
日本 |
東京武田ビル及び武田新江戸橋ビルの土地及び建物の譲渡 |
2017.12 |
2019.3 |
|
武田薬品工業㈱ |
タイジェニクス社 |
ベルギー |
株式公開買付けによる買収 |
2018.1 |
欧州医薬品庁の承認、およびすべての停止条件の成就又は放棄によるため未定 |
注1:タイジェニクス社の買収については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 33 後発事象」をご参照下さい。
当年度に締結した分割契約
〔当社の日本開発センターの一部事業の会社分割(簡易吸収分割)による承継および株式譲渡によるPRAヘルス・サイエンシズ社との合弁会社の設立〕
当社は、当社の日本開発センターの一部事業(以下、「分割事業」)のPRAヘルス・サイエンシズ社(以下、「PRA社」)への承継に向け、2017年2月14日付の基本合意契約に基づき、当社が2017年3月に設立した100%子会社(以下、「承継会社」)と吸収分割契約を締結することを2017年4月7日に決定し、同日、吸収分割契約を締結しました。また、当社はPRA社の子会社であるPharm Research Associates (UK) Ltd.(以下、「PRA(UK)社」)と承継会社にかかる合弁契約を締結しました。当社は、2017年6月1日付で、分割事業を承継会社に吸収分割の方法により承継(以下、「本会社分割」)したうえで、承継会社の発行済株式の50%をPRA(UK)社に譲渡しました。
① 会社分割の目的
現在、当社は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを実行しています。この変革は、当社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みです。この取り組みの一環として、当社は、2016年8月にPRA社と臨床開発および市販後臨床開発に関するグローバルでの戦略パートナーシップを締結し、2017年2月には同パートナーシップを日本においてさらに拡大することに合意しました。当社とPRA(UK)社の合弁会社は、当社の日本開発センターと緊密に連携しながら、日本における当社の臨床開発および製造販売後の製品サポートに係る事業に関連する業務を担う予定です。当社は、本提携を通じ、開発業務の効率性を改善し、当社の国内における業務基盤およびPRA社のアジア太平洋地域における基盤を活かしてグローバル化のさらなる推進を実現できるものと期待しています。
② 会社分割の方法
当社を分割会社とし、当社が2017年3月に設立した100%子会社を承継会社とする吸収分割です。
③ 吸収分割契約締結日
2017年4月7日
④ 分割期日
2017年6月1日
⑤ 分割に際して発行する株式及び割当
当社は本会社分割の対価として、承継会社から新たに発行する普通株式17,800株の交付を受けました。
⑥ 割当株式数の算定根拠
本会社分割における割当株式数は、承継会社が当社の100%子会社であったこと、また、承継会社の発行する全株式が当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、決定しました。
⑦ 分割事業の経営成績
分割事業は外部売上を計上しておりません。
⑧ 分割する資産、負債の状況
承継会社に承継した資産、負債は、分割事業にかかる現金及び現金同等物、引当金、繰延税金資産・負債等です。
⑨ 承継会社の概要 (2017年6月30日現在)
(ⅰ)名称 武田PRA開発センター株式会社
(ⅱ)資本金 450百万円
(ⅲ)事業内容 臨床開発および製造販売後の製品サポートに係る事業に関連する業務の受託等
⑩ 会社分割後の状況
本会社分割後、2017年6月1日付で、当社が保有する承継会社の発行済株式の50%をPRA(UK)社に譲渡しました。株式譲渡後、承継会社(合弁会社)は当社の持分法適用関連会社となりました。
〔当社のファーマシューティカルサイエンス部門の一部事業の会社分割(簡易吸収分割)による承継および当該承継会社株式の武州製薬株式会社への譲渡〕
当社は、当社のファーマシューティカルサイエンス部門の一部事業(以下、「分割事業」)の武州製薬株式会社(以下、「武州製薬」)への移管に向け、当社が2017年4月に設立した100%子会社であるスペラファーマ株式会社(以下、「承継会社」)と吸収分割契約を締結することを2017年5月15日に決定し、同日、吸収分割契約を締結しました。
なお、当社は分割事業を承継会社に吸収分割の方法により承継(以下、「本会社分割」)したうえで、承継会社の発行済株式の全てを武州製薬に譲渡しました。これにより、承継会社は、2017年7月1日付で武州製薬の100%子会社となりました。
① 会社分割の目的
現在、当社は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを実行しています。この変革は、当社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みです。この取り組みの一環として、当社は、2017年2月に武州製薬とファーマシューティカルサイエンスに関するパートナーシップに合意しました。当社は、本提携を通じ、治験薬開発および製造に対してより迅速で柔軟なアプローチが可能となるとともに、業務効率のさらなる改善および一層機動的な組織体制の構築を実現することで、患者さんにさらに貢献できるものと期待しています。
② 会社分割の方法
当社を分割会社とし、当社が2017年4月に設立した100%子会社であるスペラファーマ株式会社を承継会社とする吸収分割です。
③ 吸収分割契約締結日
2017年5月15日
④ 分割期日
2017年7月1日
⑤ 分割に際して発行する株式及び割当
当社は本会社分割の対価として、承継会社から新たに発行する普通株式7,800株の交付を受けます。
⑥ 割当株式数の算定根拠
本会社分割における割当株式数は、承継会社が当社の100%子会社であること、また、承継会社の発行する全株式が当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、決定しました。
⑦ 分割事業の経営成績
分割事業は外部売上を計上しておりません。
⑧ 分割する資産、負債の状況
承継会社に承継する資産、負債は、分割事業にかかる有形固定資産、現金及び現金同等物、引当金、繰延税金資産・負債等です。
⑨ 承継会社の概要 (2017年6月30日現在)
(ⅰ)名称 スペラファーマ株式会社
(ⅱ)資本金 10百万円
(ⅲ)事業内容 医薬品の治験薬の開発および製造の受託等
⑩ 会社分割後の状況
本会社分割により、承継会社の資本金が10百万円から310百万円に増加しました。
本会社分割後、2017年7月1日付で、当社が保有する承継会社の発行済株式の全てを武州製薬に譲渡しました。
〔当社の創薬研究部門の一部事業の会社分割(簡易吸収分割)による同社100%子会社への承継〕
当社は、当社の創薬研究部門の一部事業(以下、「分割事業」)の分社化に向け、2017年5月15日、同年4月に設立した当社の100%子会社(以下、「承継会社」)と吸収分割契約を締結することを決定し、同日、承継会社と吸収分割契約を締結しました。
① 会社分割の目的
現在、当社は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速するプランを実行しています。この変革は、当社が長期にわたり持続的な成長を遂げるためにイノベーションを推進し、パートナーシップを拡大して、研究開発の生産性を高めるうえで必要な組織上および財務上のフレキシビリティを獲得するための極めて重要な取り組みです。この取り組みの一環として、当社は、スクリーニング、合成、薬効薬理、薬物動態、安全性評価などの創薬研究部門の一部事業を分社化することで、より効率的な研究体制を構築し、真のイノベーションをもたらす治療薬の創出を目指します。
② 会社分割の方法
当社を分割会社とし、当社が2017年4月に設立した100%子会社を承継会社とする吸収分割です。
③ 吸収分割契約締結日
2017年5月15日
④ 分割期日
2017年7月1日
⑤ 分割に際して発行する株式及び割当
当社は本会社分割の対価として、承継会社から新たに発行する普通株式9,800株の交付を受けます。
⑥ 割当株式数の算定根拠
本会社分割における割当株式数は、承継会社が当社の100%子会社であること、また、承継会社の発行する全株式が当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、決定しました。
⑦ 分割事業の経営成績
分割事業は外部売上を計上しておりません。
⑧ 分割する資産、負債の状況
承継会社に承継する資産、負債は、分割事業にかかる有形固定資産、引当金、繰延税金資産・負債等です。
⑨ 承継会社の概要 (2017年6月30日現在)
(ⅰ)名称 PRE設立準備株式会社
(ⅱ)資本金 10百万円
(ⅲ)事業内容 創薬研究に係る事業に関連する業務の受託等
⑩ 会社分割後の状況
本会社分割により、承継会社の資本金が10百万円から100百万円に増加しました。
本会社分割後、承継会社の名称をAxcelead Drug Discovery Partners(アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズ)株式会社に変更しました。
当年度における研究開発費は3,254億円であります。
当社は、2016年7月29日、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「ニューロサイエンス(神経精神疾患)*」の3つの疾患領域と「ワクチン」にフォーカスし、今日の標準治療を上回る画期的な治療を提供するパイプラインを構築するために、研究開発体制の変革を加速するプランを策定したことを公表しました。その変革に不可欠な要素として、社内の人材の育成と専門性の強化を、提携等を通じた外部イノベーション取り込みを可能とするオペレーションモデルの構築と共に進めています。専門性の強化においては、低分子化合物のみならず多様化した治療モダリティに関する専門性、生命情報学および遺伝子研究並びにトランスレーショナルメディスンに注力しています。
*2018年1月に「中枢神経系疾患」から名称を変更
本研究開発体制の変革は大きく進展してまいりました。疾患領域の絞り込みにより、重点領域外となった開発品の売却・導出を進めるとともに、革新性に対する社内基準を大きく引き上げ、その基準に満たない開発品の優先順位を引き下げました。現在、当社の開発プログラムの約55%は提携もしくは買収によって得られたものであり、2017年度だけでも56の企業や学術研究機関とパートナーシップ契約を締結しました。また、研究開発の効率性についても、価値を創造する一連のパートナーシップの締結により改善してきました。最も意義深いものは、米国PRAヘルス・サイエンシズ社(PRA社)とのパートナーシップであり、同社は当社の開発品や既発売品の臨床開発、さらには市販後に必要な対応へのサポートを行う主要な戦略的パートナーです。研究機関やバイオテク企業との様々な提携を通じ、当社はパートナーシップをコア・バリューとし、且つ、外部提携に対する能力も構築しています。
当社は、日本におけるイノベーションの推進および専門性の強化にも取り組んでいます。当社の最先端の研究施設である湘南研究所においては、当社の研究活動拠点に加えて、基礎から応用までの橋渡し研究や探索研究から化合物の最適化をサポートするAxcelead Drug Discovery Partners(アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズ)株式会社を設立しました。同社は、当社の研究のみならず、他の製薬企業やバイオテク企業、アカデミアの研究機関等に対しても研究支援を行います。また、当社は、アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズや創設するバイオテク基金により強力にサポートされるイノベーションエコシステムの実現に向けて、湘南のヘルスイノベーションパークの設置にも注力しています。
研究開発組織は主に、世界レベルの拠点であり外部提携を推進する日本の湘南および米国ボストンに集約し、さらに、両拠点を支えて各地域の開発・メディカルを担う、スリムで最先端の拠点が世界中にあり、また、優れたバイオテク企業のようなサンディエゴの研究拠点があります。
本研究開発体制の変革、パイプラインのイベント、ならびに事業開発契約について、当年度における重要な進捗は以下のとおりです。
研究開発体制の変革
・2017年6月、当社は、米国PRAヘルス・サイエンシズ社(PRA社)との臨床開発に関するグローバルでのパートナーシップの一環として、日本において、合弁会社である武田PRA開発センター株式会社を設立しました。本合弁会社は、当社の日本における臨床開発およびファーマコビジランス等にかかる、開発パイプラインおよび販売製品のサポート事業を承継しました。
•2017年7月、当社は、日本の武州製薬株式会社(武州製薬)とのファーマシューティカルサイエンスに関する日本におけるパートナーシップとして、治験薬の開発および製造等にかかる事業を承継させたスペラファーマ株式会社の全ての株式を武州製薬に譲渡しました。
•2017年7月、当社は、創薬研究部門の一部事業を、湘南研究所に設立した当社100%子会社のAxcelead Drug Discovery Partners(アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズ)株式会社に承継し、同社は事業を開始しました。同社は、当社のみならず国内外のライフサイエンスに関わる様々な組織・企業に対し、スクリーニング、合成、薬効薬理、薬物動態、安全性評価などの分野で総合的かつ包括的な創薬支援サービスを提供します。
・2017年8月、当社は、当社研究者によるベンチャー企業設立を支援するアントレプレナーシップ ベンチャー プログラムにより、新しいバイオテク企業である株式会社SEEDSUPPLY(シードサプライ)が設立されたことを公表しました。同社は、湘南研究所に拠点を置き、最先端かつ特殊なBinder selection技術による創薬スクリーニングサービスを国内外製薬企業に提供し、顧客の将来的なポートフォリオの構築に貢献します。
・2017年8月、当社は、米国カーデュリオン・ファーマシューティカルズ社(カーデュリオン社)と循環器系疾患治療薬の研究開発に関する提携を締結したことを公表しました。当社は、湘南研究所の12名の循環器系疾患領域の研究チームを同社に移すこと、また湘南研究所の整備された研究スペース、研究開発リソース等を同社に提供するとともに循環器系疾患の複数の前臨床パイプラインを同社にライセンス供与することで、新会社の勢いあるスタートに貢献します。
・2017年10月、当社は、当社研究者によるベンチャー企業設立を支援するアントレプレナーシップ ベンチャー プログラムにより、株式会社SEEDSUPPLY(シードサプライ)に続いて2社目のバイオテク企業、株式会社ChromaJean(クロマジーン社)が設立されたことを公表しました。同社は、湘南研究所に拠点を置き、独自のアルゴリズムに基づくクロマトグラフィー技術を国内外の製薬企業に提供します。
・2018年4月、当社は、湘南ヘルスイノベーションパーク「湘南アイパーク」がグランドオープンしたことを公表しました。湘南アイパークは、オープンでイノベーティブなエコシステムの醸成を目指して構想され、製薬産業、政府、アカデミアが結集しライフサイエンスにおける最先端技術・知見を活用し国内外の患者さんに大きな変革をもたらすことができるソリューションの提供を目指します。また、湘南アイパークは、医薬品の専門知識と最先端の設備を活用しながら起業家文化を育成し、官民パートナーシップを促進します。世界トップレベルのエコシステムを目指し、政府・自治体の理解とご支援を頂き、また日本政府の骨太方針や日本再興戦略に沿ったものです。
販売製品の価値最大化
[エンティビオ]
・2017年5月、当社は、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ(一般名:ベドリズマブ)」について、2017年米国消化器病週間(Digestive Disease Week:DDW)において、成人の中等症から重症の潰瘍性大腸炎(UC)およびクローン病(CD)患者を対象とした8つの実臨床における本剤の有効性および安全性のデータを発表しました。
・2017年8月、当社は、「ベドリズマブ」(一般名)について、中等症から重症の活動期の潰瘍性大腸炎(UC)に対する治療薬として、厚生労働省に製造販売承認申請を行いました。今回の申請は、中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者292名を対象に、導入療法および維持療法における「ベドリズマブ」の有効性、安全性および薬物動態を検討した国内臨床第3相試験であるCCT-101試験の結果に基づくものです。
・2017年11月、当社は、「エンティビオ」について、第25回欧州消化器病週間(United European Gastroenterology:UEG)において、潰瘍性大腸炎(UC)またはクローン病(CD)における「エンティビオ」の実臨床下での安全性に関するシステマティック・レビューおよびメタアナリシス、米国で「エンティビオ」が投与された炎症性腸疾患(IBD)患者の免疫抑制治療の実臨床データなど複数の研究データを発表しました。
・2018年2月、当社は、第13回欧州クローン病・大腸炎会議(European Crohn's and Colitis Organization: ECCO)において、「エンティビオ」の投与を受けた潰瘍性大腸炎(UC)患者群もしくはクローン病(CD)患者群は、各々抗TNFα抗体治療を受けた患者群と比較して、統計学的に有意に高い粘膜治癒率を示したという実臨床データを発表しました。
[アドセトリス]
・2017年6月、当社は、米国シアトルジェネティクス社から導入した「アドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)」について、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)に対する効果を検証した臨床第3相試験であるALCANZA試験の結果がLancetに掲載されたことを公表しました。本試験結果は、2016年12月に開催された第58回米国血液学会(The American Society of Hematology: ASH)年次総会において口頭発表されたものです。本剤は、CTCL患者の約50%において皮膚病変の腫瘍に発現するCD30を標的とした抗体薬物複合体(ADC)です。
・2017年6月、当社は、未治療の進行期古典的ホジキンリンパ腫患者を対象とし、化学療法と併用した場合の「アドセトリス」の一次(フロントライン)治療としての有用性を検討した無作為化、多施設共同の臨床第3相試験であるECHELON-1試験において、主要評価項目を達成し、対照群と比較して統計学的に有意な修正無増悪生存期間の改善が示されたことを公表しました。
・2017年10月、当社は、再発・難治性の全身性未分化大細胞型リンパ腫(sALCL)に対する「アドセトリス」の効果を検証した臨床第2相試験の結果がBlood誌に掲載されたことを公表しました。5年間の試験結果を要約した本論文は、sALCL患者に対する本剤単独投与による効果の持続性および長期間の寛解に関するデータをまとめています。
・2017年11月、当社は、「アドセトリス」について、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)より、全身療法の前治療歴のある成人のCD30陽性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)の効能追加に関し、承認を推奨する見解が示されたことを公表しました。
・2017年12月、当社は、第59回米国血液学会(ASH)年次総会において、「アドセトリス」の臨床第3相試験であり、未治療の進行期古典的ホジキンリンパ腫を対象に化学療法と併用した場合の本剤の一次(フロントライン)治療としての有用性を検討したECHELON-1試験のデータを発表しました。本試験結果はNew England Journal of Medicineにも掲載されました。
・2018年1月、当社は、「アドセトリス」について、欧州委員会(EC)より少なくとも1回の全身療法を施行後の前治療歴のあるCD30陽性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)の成人患者に対する効能追加に関し、条件付きの承認を取得したことを公表しました。欧州委員会の決定は、2017年11月のCHMPの肯定的見解に基づくものです。
[トリンテリックス]
・2017年6月、当社は、デンマークのルンドベック社より導入した大うつ病治療剤「トリンテリックス(一般名:ボルチオキセチン)」について、本剤の米国添付文書の臨床試験の項へ、成人大うつ病性障害における認知機能障害に対する本剤の効果についてのデータを追記するための医薬品承認事項変更申請について、米国食品医薬品局(FDA)より追加解析提供後の審査完了報告書を受領しました。
・2018年5月、当社は、「トリンテリックス」について、FDAより医薬品承認事項変更申請の承認を取得したことを公表しました。本剤は認知機能の重要な一症状である処理速度の改善が米国添付文書に追記することをFDAに承認された初めての大うつ病治療剤となります。FOCUSおよびCONNECT試験では、本剤が急性うつ病に罹患する成人患者における認知機能の一症状である処理速度に改善効果があることを示しました。
[アイクルシグ]
・2018年3月、当社は、「アイクルシグ」について、再発性の慢性骨髄性白血病(CML)もしくはフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対する臨床第2相試験であるPACE試験の最終結果が、Blood誌に掲載されたことを公表しました。5年間の試験結果において、本剤が、前治療が奏効しなかった慢性期のCMLに対し有効な治療オプションであることが示されました。
開発パイプラインの進捗
[ALUNBRIG]
・2017年4月、当社は、未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子(ALK)阻害剤「ALUNBRIG(一般名:brigatinib)」について、ALK陽性の転移性非小細胞肺がんに対する治療剤として、FDAより、迅速承認制度に則り販売許可を取得しました。
[デング熱ワクチン]
・2017年4月、4価弱毒生デング熱ワクチン「TAK-003」について、二重盲検、無作為化、プラセボ対照の臨床第3相試験であるTIDES試験において、4歳から16歳の小児・若年被験者20,100名の組み入れが完了したことを公表しました。
・2017年11月、当社は、デング熱ワクチンの臨床第2相試験であるDEN-204試験における18ヵ月時点の中間解析結果がLancet Infectious Diseasesに掲載されたことを公表しました。予め計画された本中間解析の結果から、「TAK-003」が小児および若年者に対するデング熱発症率を減少させる可能性が示唆されました。
[アジレクト]
・2017年6月、当社は、イスラエルのテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社より導入したパーキンソン病治療薬「ラサギリンメシル酸塩(一般名)」について、製造販売承認申請を日本の厚生労働省に提出しました。
・2018年3月、当社は、パーキンソン病治療剤「アジレクト錠」(一般名:ラサギリンメシル酸塩)について、厚生労働省より製造販売承認を取得したことを公表しました。
[Relugolix]
・2017年10月、当社は、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体拮抗薬「relugolix(一般名、開発コード:TAK-385)」の子宮筋腫を対象とした臨床第3相検証試験(TAK-385/CCT-002試験)において、主要評価項目である「relugolix」投与群の対照群に対する非劣性が示されましたことを公表しました。TAK-385/CCT-002試験は、症状を示す子宮筋腫を有する日本人女性を対象に、「relugolix」投与群と対照群であるリュープロレリン酢酸塩(一般名)投与群を比較する、無作為化、二重盲検、並行群間、多施設共同試験であり、本薬を24週間経口投与した際の有効性および安全性を検討しました。
・2017年11月、当社は、「relugolix」の子宮筋腫を対象とした臨床第3相試験(TAK-385‐3008試験)において、「relugolix」投与群の対照群に対する統計学的に有意な疼痛症状の改善が示されたことを公表しました。TAK-385‐3008試験は、子宮筋腫に伴う疼痛症状を有する日本人女性を対象にした無作為化、二重盲検、並行群間、多施設共同試験であり、本薬を12週間経口投与した際の有効性および安全性を、プラセボを対照薬として比較検討しました。
・2018年2月、当社は、「relugolix」について、子宮筋腫に対する治療薬として厚生労働省に製造販売承認申請を行いました。今回の申請は、子宮筋腫患者を対象とした国内臨床第3相試験(TAK-385/CCT-002試験および3008試験)の結果に基づくものです。
・2018年5月、当社は、「relugolix」について、製品価値の最大化を目的に、日本における子宮筋腫の独占的販売権および子宮内膜症の独占的開発・販売権を、日本のあすか製薬に導出するライセンス契約を締結したことを公表しました。なお、今回のライセンス契約の対象は婦人科疾患領域であり、前立腺がんは含まれておりません。
[ジカウイルスワクチン]
・2017年11月、当社は、アラムアジュバント含有全粒子不活化精製ジカウイルスワクチン「TAK-426」の臨床第1相試験を開始したことを公表しました。2016年9月、当社は、米国保健福祉省の事前準備対応次官補局の一部門である生物医学先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)より、米国および世界中の流行地域におけるジカウイルス感染症に対する取り組みを支援すべく、ワクチン開発の助成先として選定されました。
・2018年1月、当社は、「TAK-426」が、FDAよりファスト・トラック指定を受けたことを公表しました。FDAによるファスト・トラック指定制度は、アンメットメディカルニーズを満たす治療困難な疾患に対する治療薬およびワクチンの開発を促進し、迅速に審査するために考案された制度です。ファスト・トラック指定制度のもと、FDAとのより綿密な連携、承認申請における逐次審査が可能となり、関連する基準を満たす場合には、優先審査の対象となります。
[ALOFISEL]
・2017年12月、当社は、ベルギーのタイジェニクス社より導入した「Alofisel(一般名:darvadstrocel、開発コード:Cx601)」について、EMAのCHMPより、承認を推奨する見解が示されたことを公表しました。本承認推奨は、遺伝子治療や細胞治療等の先進治療医薬品に特化したEMAの科学委員会であるCommittee for Advanced Therapy (CAT)による審査結果を踏まえたものです。
・2018年3月、当社は、「Alofisel」について、ECより非活動期/軽度活動期の成人のクローン病患者において、既存治療または生物学的製剤による治療を少なくとも1回以上実施したにもかかわらず効果不十分な肛囲複雑瘻孔への治療剤として承認を取得したことを公表しました。Alofiselは、欧州で初めて承認された同種異系脂肪由来幹細胞治療剤です。本承認は、2017年12月にEMAのCHMPとCATにより示された肯定的な見解に基づいています。
[ピオグリタゾン]
・2018年1月、当社は、グローバル臨床第3相試験であるTOMMORROW試験の中止を決定したことを公表しました。本決定は、事前に計画されていた中間解析で「ピオグリタゾン」0.8mg徐放製剤投与群におけるアルツハイマー病に起因する軽度認知機能障害の発症遅延に関する有効性が確認できなかったことによるものであり、本剤の安全性や試験実施上の問題によるものではありません。
将来に向けた研究プラットフォームの構築/研究開発における提携の強化
・2017年4月、当社は、米国フィンチ・セラピューティクス社と、同社の有する「FIN-524」について、全世界を対象とした共同開発契約を締結したことを公表しました。「FIN-524」は、炎症性腸疾患を対象とした腸内細菌移植試験における良好な臨床結果との関連が示唆される複数の細菌株を培養した前臨床段階の生菌カクテル製剤です。
・2017年5月、当社は、英国ガンマデルタ・セラピューティクス社と、ヒト組織常在型のガンマ・デルタT細胞が有する独自の特性に基づく同社の新規T細胞基盤技術の開発に関する戦略的提携契約を締結したことを公表しました。当社とガンマデルタ・セラピューティクス社は、固形がんを含む幅広い種類のがんや自己免疫疾患の治療に向け、本新規技術を活用して新たな免疫治療薬の研究開発を行う予定です。
・2017年7月、当社は、米国シュレーディンガー社と、当社の重点疾患領域を対象とした複数の創薬標的に関する共同研究契約を締結したことを公表しました。同社は複数の創薬標的に関し、簡潔性、スピード、機動性重視のもと、創薬をリードします。当社は、タンパク結晶構造をシュレーディンガー社に提供することで、新規化学物質のデザインにつながるコンピューター技術を同社が活用するサポートを行います。
・2017年7月、当社は、米国バイオサーフェシズ社と、同社のナノマテリアル技術を利用し、消化器系疾患の患者を治療するための革新的な医療デバイスに関する共同研究契約を締結したことを公表しました。当社は、消化器系分野に関する科学的および技術的な専門性を提供し、同社は医療デバイス設計およびナノマテリアルに関する専門性および製造技術を提供します。
・2017年7月、当社は、米国テサロ社と、同社の有する新規ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬「niraparib(一般名)」について、独占的開発・販売に関するライセンス契約を締結したことを公表しました。本契約により、当社は、日本における「niraparib」に関する全てのがんについて、また、韓国、台湾、ロシア、オーストラリアにおける前立腺がんを除く全てのがんについて独占的開発・販売権を獲得します。
・2017年8月、当社は、米国モレキュラー・テンプレーツ社(モレキュラー社)と、がん治療薬創出プログラムの提携に関する契約を締結したことを公表しました。本提携では、両社で構成されるJoint Scientific Committeeを通じて当社が提供する治療標的候補に同社のEngineered Toxin Bodies(ETB)基盤技術を応用します。
・2017年8月、当社は英国アストラゼネカ社と、同社の有する「MEDI1341」について共同開発・販売契約を締結したことを発表しました。「MEDI1341」は、α-シヌクレイン(α-Synuclein)抗体で、現在パーキンソン病を対象に開発中です。α-シヌクレインはパーキンソン病の原因となる病理学的タンパク質凝集体であるレビー小体の主要構成成分であり、パーキンソン病患者の神経細胞に蓄積し、病気の進行とともに神経系全体に広がると見られています。
・2017年9月、当社は、日本のノイルイミューン・バイオテック株式会社(ノイルイミューン)と次世代型キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR-T)療法に関する提携契約を締結したことを公表しました。この次世代型CAR-T細胞療法技術は、山口大学玉田耕治教授により開発され、同社が独占的に権利を有する基盤技術で、サイトカイン、ケモカイン等を産生する機構を有しており、がん治療の効果を高めるため固形がん組織の微小環境に影響をあたえるまたは変化させることが期待されます。本契約により、当社と同社は、幅広い種類のがんの治療に向け、この技術を活用した新たなCAR-T細胞免疫療法の研究開発を行います。
・2017年9月、当社は、スウェーデンのカロリンスカ研究所およびカナダのストラクチャル・ゲノミクス・コンソーシアム(SGC)と、炎症性腸疾患における新規治療法の開発および検証に向け、前競争的研究および独占的研究に関する共同研究契約を締結したことを公表しました。本提携により、当社、カロリンスカ医科大学病院およびSGCの研究者と臨床医で構成されるトランスレーショナル医療研究チームが発足し、大規模かつ十分特徴づけられた炎症性腸疾患患者群から得られた組織検体をもとに、先進的なトランスレーショナル疾患モデルを開発します。
・2017年10月、当社は、米国ヘモシャー・セラピューティクス社と非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を含む肝疾患の新規治療法を創出・開発するための共同研究契約を締結したことを公表しました。同社独自の創薬基盤技術であるREVEAL-TxTMは、患者由来の組織に生理的な血流状態を適用するものであり、ヒトへ投与する薬剤濃度で候補化合物を研究することを可能にし、高い精度で疾患を再現することにより、複合的な病態生理学的経路に対する重要な知見をもたらします。
・2017年11月、当社は、米国ポータル・インスツルメンツ社と同社の針を使わない医療用デバイスの開発および商品化について提携契約を締結したことを公表しました。本提携に基づき、同社の技術を当社の開発中または承認済みの生物学的製剤へ応用することを目指します。マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)のIan Hunter教授の研究室が開発したこの医療用デバイスと技術は、現在注射による皮下投与が必要とされる様々な生物学的製剤へ応用できる可能性があり、当社における最初の開発プログラムとして、「エンティビオ(一般名:ベドリズマブ)」への試験的応用を検討します。
・2018年1月、当社は米国デナリ・セラピューティクス社と、3つの神経変性疾患治療薬候補の開発および販売に関して戦略的オプションを含む提携契約を締結したことを公表しました。各治療薬候補の開発プログラムは、アルツハイマー病やその他の神経変性疾患に対する遺伝学的に検証されたターゲットを対象にしており、同社が有する脳へのバイオ治療薬移行性を高めるAntibody Transport Vehicle(ATV)プラットフォーム技術を用います。
・2018年2月、当社は、富士フイルム社と、同社の米国子会社であるセルラー・ダイナミクス・インターナショナル社が開発を進めているiPS細胞由来心筋細胞を用いた再生医療製品の全世界での共同事業化に関する優先交渉権を当社に付与する契約を締結したことを公表しました。両社は、複数のiPS細胞由来心筋細胞の薬効・安全性評価、実用化に向けたプロセス開発などについて共同研究を実施します。
・2018年2月、当社は、シンガポールのウェーブ・ライフ・サイエンシズ社と遺伝的神経系疾患に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド医薬品の開発を目指し、同社と研究開発および販売に関する契約、ならびに複数のプログラムに関するオプション契約を締結したことを公表しました。
・2018年4月、当社とDrugs for Neglected Diseases initiativeは、内臓リーシュマニア症の革新的な治療薬開発に向け、アミノピラゾール系化合物群の中から見出された医薬品候補化合物の前臨床試験および臨床第1相試験に協働して取り組む旨の契約を締結したことを公表しました。両試験は、開発途上国で必要とされる医薬品やワクチン等の研究開発を促進する国際的な官民パートナーシップである公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(Global Health Innovative Technology Fund)の助成案件に選定されています。