第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

[連結経営成績]

<連結業績(コアベース)>

当連結会計年度の連結業績(コアベース)は、下表のとおり、売上高は増収、コア営業利益、コア当期純利益は増益となりました。

[連結業績(コアベース)]                                        (単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2015年3月期)

当連結会計年度

2016年3月期)

対前連結会計年度増減額

(増減率)

売上高

1,247,259

1,372,706

125,447

(10.1%)

コア営業利益

216,500

267,456

50,956

(23.5%)

コア当期純利益

153,244

198,802

45,558

(29.7%)

基本的1株当たり

コア当期純利益(円)

69.37

92.12

22.75

(32.8%)

 

当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、

フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、

有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等の

ほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。

 

売上高

連結売上高は1兆3,727億円(対前連結会計年度比10.1%増)となりました。

・前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジのほか、ベシケアとベタニスミラベトリックベットミガを合わせた過活動膀胱(OAB)治療剤の売上が拡大しました。このほか、免疫抑制剤プログラフ等の売上が増加しました。

 

(地域別売上高の状況)

※地域別売上高については売上元会社の所在地に基づき集計しています。

 

◇日本

日本の売上高は4,972億円(同0.3%減)となりました。このうち、日本市場での売上高は4,830億円(同0.3%増)となりました。

・イクスタンジ、ベシケアとベタニスを合わせたOAB治療剤のほか、プログラフ、消炎鎮痛剤セレコックス、成人気管支喘息治療剤シムビコート、2型糖尿病治療剤スーグラ、高血圧症治療剤ミカルディス等の売上が拡大しました。

・一方、高コレステロール血症治療剤リピトールや消化性潰瘍・胃炎治療剤ガスター等の売上は、後発医薬品の影響等により減少しました。

 

◇米州

米州の売上高は4,551億円(同26.1%増)となりました。なお、現地通貨ベースでの売上高は3,788百万ドル(同15.4%増)となりました。

XTANDIのほか、ベシケアとミラベトリックを合わせたOAB治療剤の売上が拡大しました

・また、心機能検査補助剤レキスキャン等の売上が増加したほか、新製品であるアゾール系抗真菌剤クレセンバが増収に寄与しました。

 

◇EMEA(欧州・中東・アフリカ)

EMEAの売上高は3,293億円(同5.1%増)となりました。なお、現地通貨ベースでの売上高は2,484百万ユーロ(同10.0%増)となりました。

XTANDI、ベシケアとベットミガを合わせたOAB治療剤のほか、プログラフ等の売上が伸長しました。

◇アジア・オセアニア

アジア・オセアニアの売上高は911億円(同22.8%増)となりました。

プログラフ、前立腺肥大症の排尿障害改善剤ハルナール等の売上が拡大しました。

・また、XTANDI、ベシケアとベットミガを合わせたOAB治療剤が増収に寄与しました。

 

コア営業利益/コア当期純利益

・売上高の増加に加えて、売上原価率が低下したことから、売上総利益は前連結会計年度に比べ13.5%増加し、1兆371億円となりました。なお、売上原価率は、製品構成の変化等により、前連結会計年度に比べ2.3ポイント低下し、24.4%となりました。

・販売費及び一般管理費は、XTANDI米国での共同販促費用の増加に加え、為替の影響等もあり、5,004億円(同10.6%増)となりました。

・研究開発費は、開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加に加え、為替の影響等もあり、2,257億円(同9.2%増)となりました。対売上高研究開発費比率は、16.4%となりました。

・無形資産償却費は、424億円(同9.6%増)となりました。

 

以上の結果、コア営業利益は2,675億円(同23.5%増)となりました。

また、コア当期純利益は1,988億円(同29.7%増)基本的1株当たりコア当期純利益は92.12円(同32.8%増)とな

りました。

 

<連結業績(フルベース)>

当連結会計年度の連結業績(フルベース)は、下表のとおり、売上高は増収、営業利益、税引前利益、当期純利益は増益となりました。

コアベースの実績では除外される、有形固定資産の減損損失、為替差損等202億円を「その他の費用」に、また、売却可能金融資産の売却益123億円を「金融収益」に計上しました。なお、前連結会計年度の「その他の費用」、売却可能金融資産の売却益はそれぞれ433億円、51億円でした。

[連結業績(フルベース)]                                    (単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2015年3月期)

当連結会計年度

2016年3月期)

対前連結会計年度増減額

(増減率)

売上高

1,247,259

1,372,706

125,447

(10.1%)

営業利益

185,663

248,986

63,322

(34.1%)

税引前利益

189,683

261,770

72,087

(38.0%)

当期純利益

135,856

193,687

57,831

(42.6%)

基本的1株当たり

当期純利益(円)

61.50

89.75

28.25

(45.9%)

包括利益

169,499

130,881

△38,619

(△22.8%)

 

[セグメント情報]

当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、記載を省略しています。

 

(2)キャッシュ・フロー
[営業活動によるキャッシュ・フロー]

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、3,137億円(対前連結会計年度比1,261億円増)となりました。

・グローバル皮膚科事業の譲渡に伴う収入882億円等がありました。

 

[投資活動によるキャッシュ・フロー]

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、△1,471億円(同756億円支出増)となりました。

有形固定資産の取得による支出335億円、無形資産の取得による支出846億円、オカタ セラピューティクス Inc.(

2016年5月に社名をアステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシンに変更)の買収に伴う子会社株式の取得による支出427億円の一方で、売却可能金融資産の売却による収入167億円等がありました。

 

[財務活動によるキャッシュ・フロー]

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、△1,935億円(同724億円支出増)となりました。

・配当金の支払額は696億円(同75億円増)となりました。また、自己株式の取得による支出1,201億円等がありました。

 

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、3,600億円(対前連結会計年度末比364億円減)となりました。

 

(3)並行開示

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項

(のれんの償却)

日本基準においては、のれんは20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって均等償却をしていましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせずに毎期減損テストを行っています。

この結果、IFRSでは日本基準に比べて、連結純損益計算書の「販売費及び一般管理費」が前連結会計年度6,443百万円、当連結会計年度7,244百万円減少しています。

 

(研究開発費の資産計上)

日本基準において、一部の製品、技術等の開発段階における契約一時金及びマイルストン支払は、発生した会計期間の研究開発費として計上していましたが、IFRSにおいては資産計上の要件を満たすことから「その他の無形資産」に計上しています。

この結果、IFRSでは日本基準に比べて、契約一時金及びマイルストン支払に係る研究開発費が前連結会計年度10,376百万円、当連結会計年度38,097百万円減少しています。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

医薬品事業

667,740

97.0

合計

667,740

97.0

(注)1.金額は、販売価格によっています。

2.本表の金額には、消費税等は含まれていません。

(2) 受注状況

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

医薬品事業

1,372,706

110.1

合計

1,372,706

110.1

(注)1.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。

相手先

前連結会計年度
(自 2014年4月1日

至 2015年3月31日)

当連結会計年度
(自 2015年4月1日

至 2016年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

マッケソン社

126,308

10.1

156,245

11.4

2.本表の金額には、消費税等は含まれていません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループは、今後当社が長期的に成長を続けていくために、どこで価値を生み出し、どのように行動すべきかをビジョンに示しています。当社が強みを有する新薬ビジネスを核として、「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていく」取り組みを進めていきます。

医療を取り巻く環境は、大きく変化し続けています。増大する医療費の抑制は各国共通の課題となっており、保険者の影響力の高まりや後発医薬品の使用促進などの動きが加速しています。他方、治療満足度の低い疾患は依然として数多く存在しており、革新的な医薬品が待ち望まれています。科学技術の進歩を背景に新しい治療手段や創薬技術の応用が進んでいるほか、各国でイノベーションを評価する制度も整えられてきています。

当社は、こうした環境変化を「追求すべき機会」ととらえ、革新的な医薬品や自社の強みを活かした医療ソリューションを生みだすべく取り組んでいきます。

 

(1)持続的な成長に向けた取り組み

中長期にわたる持続的な成長を盤石なものとしていくために、当社は2016年3月期から2018年3月期の3年間の戦略を「経営計画2015-2017」としてまとめました。2018年から2020年にかけて当社が直面する主力製品の特許満了による影響を克服し、長期的な成長を実現するため、「製品価値の最大化」「イノベーションの創出」「Operational Excellenceの追求」の3つの戦略課題に引き続き取り組んでいきます。

1)製品価値の最大化:

本経営計画期間及びその後の持続的な成長を実現し、収益基盤を強化するために、これまでの投資から生まれた製品の価値最大化を図ります。

・成長ドライバーであるXTANDI/イクスタンジや、ベシケアとベタニス/ミラベトリック/ベットミガで構成される過活動膀胱フランチャイズを着実に育成し、価値の最大化を図るほか、引き続き重要な収益基盤である移植領域にも注力していきます。

・新製品や成長品へ優先的に経営資源を振り向けるとともに、各地域での状況に応じた販売戦略の実行に注力します。

2)イノベーションの創出:

長期的な成長の源泉となるイノベーションの創出に向けて、先端科学を積極的に取り込むために必要かつ十分な投資を継続すべく取り組んでいきます。

(新薬創出力の強化)

・創薬研究においては、社内だけではなく外部リソースを活用したネットワーク型研究体制のもと、世界最先端のサイエンスに基づき、社内外を問わず最適な人材・研究者により、最適な環境で、研究活動を機動的に展開すべく取り組んでいきます。

・また、研究開発プロセスの複線化を推進するとともに、経営資源配分の最適化を図ることにより、効率的な新薬の創出を目指します。

(新たな機会への挑戦)

・既存の重点研究疾患領域である「泌尿器」「がん」「免疫科学」「腎疾患」「神経科学」に加え、「筋疾患」「眼科」の新たな疾患領域や、次世代型ワクチンや細胞医療等の新技術・新治療手段にも積極的に挑戦していきます。専門性の高い外部パートナーとの提携機会を活用しながら、新たなイノベーションへの投資を通じて長期的な成長に繋げるべく取り組んでいきます。

3)Operational Excellenceの追求:

急速に変化する事業環境への対応力を高めるための事業運営基盤の整備・強化を目的として、オペレーションの質の向上と効率化を図ります。「経営資源配分の最適化」「外部リソースの有効活用」「組織・機能の見直し」「コアケイパビリティの強化」「各種規制・社会規範への能動的対応」の視点で、変化を先取りするための取り組みを継続していきます。

製品の信頼性向上のための対応のほか、治験情報等の透明化を含む情報開示体制の強化に取り組んでいきます。また、オペレーションの質の向上とあわせて費用対効果の最大化を考慮しながら、コストの最適化を図ります。

 

(2)株主還元方針

持続的な企業価値の向上と、それを通じた株主還元の向上に取り組みます。成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、親会社所有者帰属持分配当率(DOE)等を勘案して、安定的かつ持続的な向上に努めるとともに、機動的な自己株式取得の実施により、資本効率と還元水準の更なる向上を図ります。

 

(3)グローバル経営体制の強化

当社グループは、以下のような経営体制を構築しています。今後もグローバルでの経営体制の強化に取り組んでいきます。

・当社グループ全体の経営上の重要事項を協議する機関として、代表取締役社長が議長を務めるエグゼクティブ・コミッティを、また当社及び国内グループ会社の経営管理上の重要事項を協議する機関として、代表取締役副社長が議長を務める経営管理会議をそれぞれ設置しています。

・より迅速かつ的確な意思決定を可能とする最適な経営体制を構築するため、研究、メディカル、開発、技術の各部門/機能については機能軸をベースとしてグローバルにマネジメントを行い、営業部門については地域毎にマネジメントを行う「マトリックスマネジメント」を推進しています。

・2015年4月に、製品戦略部長の管轄下にあったマーケティング戦略機能を代表取締役社長の直属として新たに配置したほか、グローバルな事業開発機能の再編を行い、製品導出入、事業提携等の案件探索・交渉機能を当社の事業開発部に集約しました。また、日米欧各極ITの主要機能についても、当社の情報システム部にレポートするグローバル体制を整えました。

・グローバルでのより一層のコンプライアンス強化を目的に、2016年4月にコンプライアンス機能を設置し、各地域(日本、米州、欧州・中東・アフリカ、アジア・オセアニア)のコンプライアンス機能がコンプライアンス機能長に報告するグローバルコンプライアンス体制を構築しました。さらに、グローバルでコンプライアンス責任者の配置を進め、体制強化を推進しています。

・社会的責任を果たすうえで重要な活動(環境、安全衛生、社会貢献活動等)に関する方針、計画等を協議するCSR委員会、グローバルなコンプライアンス方針や計画等について協議するグローバル・コンプライアンス委員会等を設置しています。2015年4月には、グローバルリスク管理事務局を設置し、グローバルなリスク管理体制を整備したほか、これまでのIR委員会を廃止し、会社情報の開示方針等の事項について協議する情報開示委員会を設置しました。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがあります。

なお、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末において判断したものです。
 

[研究開発に関するリスク]

一般に、医薬品の創薬研究において有用な化合物を発見できる可能性は決して高くはありません。また、創薬研究により発見された新規化合物を開発し、成功裏に上市させるためには多額の投資と長い期間を必要としますが、開発の過程で期待した有効性が証明できない場合や安全性等の理由により、開発の継続を断念しなければならない可能性があります。加えて、医薬品は各国の法規制のもとで承認を取得しなければ販売できず、承認取得の可否及び時期についても正確な予測は困難です。

当社グループにおける研究開発活動は、このような医薬品の研究開発に内在するリスクを伴っています。

 

[販売に関するリスク]

製薬業界は技術の進歩が急速で、競争が激しいという特徴を有しています。当社グループの製品に対して強力な競合品が発売された場合、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[知的財産権に関するリスク]

当社グループの事業は多くの特許によって保護されています。当社グループでは、知的財産権を適切に管理し、第三者からの侵害に注意を払っていますが、第三者から侵害を受けた場合には、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。また、その保護のために、訴訟を提起する場合もありますが、その動向によっては当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

なお、当社グループの事業が第三者の知的財産権を侵害することのないように注意を払っていますが、万が一侵害があった場合は訴訟を提起されるリスクがあり、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[副作用・安全性に関するリスク]

製品に重大な副作用その他の安全性の問題が発生した場合、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[薬事行政の影響]

医薬品事業は、事業を行っている各国の薬事行政により様々な規制を受けています。例えば、日本において実施される薬価改定や後発医薬品の使用促進策等、先進国を中心とした医療費抑制策、開発、製造及び流通に関わる諸規制の厳格化等は経営成績に影響を与える要因となります。

 

[環境問題に関するリスク]

当社グループは、環境・安全衛生に関して、関係法令等の遵守はもとより、さらに高い自主基準を設定してその達成に努めていますが、万が一事業活動を行う過程において事故等により関係法令等の違反が生じた場合、関連費用等のため当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[為替レートの変動]

当社グループの事業は多くの国及び地域で営まれているため、当社グループの経営成績及び財政状態は為替レート変動の影響を受けます。

 

これらのほか、当社グループが事業活動を行う過程において訴訟を提起されるリスクや、災害等により製造が遅滞または休止するリスク、他社が開発した医薬品のライセンス及び販売に一部依存するリスク等、さまざまなリスクが存在しており、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)技術導入契約

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

当社

ファイザー社

米国

アトルバスタチン(リピトール)に関する技術

契約一時金

1993年11月~2021年3月まで

セレコキシブ(セレコックス)に関する技術

契約一時金

2001年3月~両者が終了に合意するまで

当社

アストラゼネカ社

英国

フマル酸クエチアピン(セロクエル)に関する技術

契約一時金

2016年2月~2021年2月まで
(その後当社が販売継続オプション権を有する)

当社

味の素製薬株式会社

日本

ナテグリニド(スターシス)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

1999年6月~特許満了日まで(その後1年毎自動更新)

当社

フィブロジェン社

米国

YM311(FG-2216)、ロキサデュスタット及びこれらと同様の作用機序を有する経口貧血治療剤に関する技術

契約一時金

2005年6月~終期の定めなし(日本)
2006年4月~後発品のシェアが一定率を越えた時点又は特許満了日まで(その後当社が販売継続オプション権を有する)(欧州等)

当社

ゼノポート社

米国

ガバペンチン エナカルビル(レグナイト)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2005年12月~終期の定めなし

当社

フェリング社

スイス

デガレリクス(ゴナックス)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2006年1月~発売後10年間又は特許満了日まで

当社

富山化学工業株式会社

日本

ガレノキサシン(ジェニナック)に関する技術

契約一時金

2006年3月~特許満了日まで(その後2年毎自動更新)

当社

イリプサ社

米国

ビキサロマー(キックリン)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2006年4月~発売後15年間又は特許満了日まで
(その後当社が販売継続オプション権を有する)

当社

協和発酵キリン株式会社

日本

抗CD40抗体に関する技術

契約一時金

2007年1月~販売終了まで

当社

ゼリア新薬工業株式会社

日本

アコチアミド(アコファイド)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2012年12月~薬価収載後10年間又は特許満了日まで(その後両者が終了に合意しない限り10年間延長)

当社

リジェネロン社

米国

ベロシイミューン・マウスに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2007年3月~2023年6月まで(抗体のロイヤリティー支払期間は発売後一定期間)

当社

メディベーション社

米国

エンザルタミド(XTANDI)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2009年10月~販売終了まで(米国)
2009年10月~特許満了、規制上の独占販売期間の満了及び後発品発売の全事象の発生日まで(その後販売継続可能)(米国以外)

 

 

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

当社

アイアンウッド社

米国

リナクロチドに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2009年11月~販売終了まで

当社

バシリア ファーマシューティカ インターナショナル社

スイス

isavuconazonium sulfate(クレセンバ)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2010年2月~発売後15年間又は特許満了日まで

当社

株式会社UMNファーマ

日本

ASP7373及びASP7374に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2010年9月~当社が製品の販売を終了する日まで

当社

バイカル社

米国

サイトメガロウイルス血症予防ワクチンに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2011年7月~発売後10年間経過日、規制上のデータ保護期間満了日又は特許満了日の最も遅い日まで(その後当社が販売継続オプション権を有する)

当社

ユーシービー社

ベルギー

セルトリズマブ ペゴル(シムジア)に関する技術

契約一時金

2012年1月~特許満了日まで

当社

アムジェン社

米国

エボロクマブ(レパーサ)、romosozumab、rilotumumab、AMG 337及びblinatumomabに関する技術

一定率のロイヤリティー及び一定率の費用負担

2013年5月~規制上の独占期間又は最長特許満了の遅い日まで

当社

サイトキネティックス社

米国

骨格筋活性化剤に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2013年6月~ロイヤリティー期間終了まで

当社

プロテオスタシス社

米国

小胞体ストレス応答調節治療薬に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2014年11月~ロイヤリティー期間終了まで

当社

イミュノミック セラピューティクス社

米国

ASP4070に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2015年1月~特許満了、規制上の独占販売期間の満了又は発売後10年間のいずれか遅い日まで(その後販売継続可能)

LAMP-vax製品に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2015年8月~特許満了、規制上の独占販売期間の満了又は発売後10年間のいずれか遅い日まで(その後販売継続可能)

当社

クロモセル社

米国

CC8464及びバックアップ開発候補化合物に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2015年9月~特許満了、規制上の独占販売期間の満了又は発売後10年間のいずれか遅い日まで(その後販売継続可能)

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

ヘルスケア ロイヤリティー パートナーズ社

米国

キューテンザに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2009年6月~発売後10年間又は特許満了日まで

 

 

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

当社

メルク社

米国

フィダキソマイシン(ディフィクリア)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2012年3月~四半期ベースで後発品のシェアが一定率を超えるまで(その後当社が販売継続オプション権を有する)(日本)

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

2011年2月~四半期ベースで後発品のシェアが一定率を超えるまで(その後当社が販売継続オプション権を有する)(欧州等)

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

トルマー社

米国

エリガードに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2004年1月~2021年9月まで

(但し、2004年1月~2011年3月の期間は、独メディジーン社からの再実施許諾)

アステラスUS LLC

ギリアード サイエンシズ社

米国

アンフォテリシンB(アンビソーム)に関する技術

なし

1991年8月~特許満了日まで

アステラスUS LLC

ギリアード パロアルト社

米国

レガデノソン(レキスキャン)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2000年7月~発売後10年間又は特許満了日まで
(その後当社が販売継続オプション権を有する)

アジェンシス Inc.

シアトルジェネティクス社

米国

抗体-薬物複合体(ADC)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2007年1月~全ての研究・開発・販売が終了する日まで

アジェンシス Inc.

アンブレックス社

米国

新規抗体-薬物複合体(ADC)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2013年4月~特許満了日又は発売後10年経過日のいずれか遅い日まで(その後販売継続可能)

(注)1.以下の技術導入契約を終了しています。

・コメンティス社(米国)とのベータセクレターゼ阻害剤に関する技術導入契約

2.以下の技術導入契約の契約期間を変更しています。

・アストラゼネカ社(英国)とのフマル酸クエチアピン(セロクエル)に関する技術導入契約

 

(2) 技術導出契約

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

ベーリンガーインゲルハイム社

ドイツ

塩酸タムスロシンOCAS製剤に関する技術

なし

2005年4月~発売後10年間(欧州等)

但し、フランス、ドイツ、ポルトガル、スペイン、スイス、アルジェリア、チュニジア、モロッコについては、2016年6月まで

当社及びアステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

一定率のロイヤリティー

2006年4月~発売後10年間又は特許満了日まで(カナダ等)

一定率のロイヤリティー

2007年3月~発売後10年間又は特許満了日まで(メキシコ等)

なし

2007年5月~発売後10年間又は特許満了日まで(南米)

 

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

アステラス ドイッチランド GmbH

セファロン社

米国

ベンダムスチン塩酸塩に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2003年5月~2023年12月まで(北米)

ムンディファーマ社

英国

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2006年10月~2021年9月まで(その後2年毎自動更新)(欧州)

シンバイオ製薬株式会社

日本

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2005年12月~発売後10年間又は一定の独占性を失った日まで(日本、中国、韓国、台湾及びシンガポール)

シラグGmbHインターナショナル社

スイス

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2010年7月~発売後10年間(その後シラグ社に5年間の契約更新オプション有り)(南米及び上述以外のアジア各国)

OSI ファーマシューティカルズ LLC

エフ ホフマン-ラ ロッシュ社

スイス

エルロチニブに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2001年1月~各国毎に特許満了日まで(特許のない国では発売後10年間経過日まで)

(注)以下の技術導出契約の契約期間を変更しています。

・ベーリンガーインゲルハイム社(ドイツ)との塩酸タムスロシンOCAS製剤に関する技術導出契約

 

(3) 取引契約

契約会社名

相手先

国名

契約内容

契約期間

当社

トーアエイヨー株式会社

日本

同社の医薬品の販売契約

2017年3月まで(その後2年毎自動更新)

当社

東レ株式会社

日本

同社の「ドルナー」の販売契約

1992年2月~2024年3月(その後1年毎更新)

当社

サノフィ株式会社

日本

同社の「マイスリー」の販売契約

2008年1月~販売する限り

当社

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社

日本

同社の「ミカルディス」の販売契約(「ミコンビ」「ミカムロ」等を含む)

2002年9月~2018年3月

当社

アストラゼネカ社

スウェーデン

同社の「シムビコート」の販売及び共同販促契約

2009年7月~2019年7月(その後1年毎自動更新)

当社

マルホ株式会社

日本

当社の「プロトピック軟膏」の日本におけるプロモーション委託及び独占的販売権許諾契約

2010年7月~2029年3月(その後1年毎自動更新)
2011年4月~2014年3月 プロモーション委託
2014年4月~ 独占的販売権許諾

当社

株式会社三和化学研究所

日本

同社の「アーガメイト」の販売及び共同販促契約

当社の「キックリン」の共同販促契約

2012年3月~2022年3月(その後協議により更新)

当社

寿製薬株式会社

日本

当社及び同社の「スーグラ」の日本国内事業提携契約

2013年7月~特許満了日まで

当社

MSD株式会社

日本

当社及び寿製薬株式会社の「スーグラ」の共同販促契約

2013年8月~発売後10年間又は特許満了日まで(その後1年毎自動更新)

 

契約会社名

相手先

国名

契約内容

契約期間

OSI ファーマシューティカルズ LLC

ジェネンティック社

米国

当社の「タルセバ」の共同開発及び共同事業化契約

2001年1月~利益・損失分配のための清算が終了する日まで

(注)以下の取引契約の契約期間を変更しています。

・日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(日本)との「ミカルディス」(「ミコンビ」「ミカムロ」等を含む)の販売契約

 

(4) その他の提携契約

契約会社名

相手先

国名

契約内容

当社

マイトブリッジ社

米国

当社は、同社とミトコンドリア関連疾患領域における共同研究・開発を2013年10月より5年間実施し、当該期間内に同社を一定の対価で買い取る独占的な権利を保有

当社

クリアパス デベロップメント社

米国

同社との戦略的提携に基づき、感染症領域におけるワクチンのポートフォリオを構築

当社

ポテンザ社

米国

当社は、同社とがん免疫領域における共同研究・開発を実施し、提携期間終了時に同社を一定の条件で買い取る独占的な権利を保有

当社

カンヨス社

米国

当社は、自己免疫疾患治療薬に関する研究開発のための資金を同社に提供し、一定のマイルストン達成後、同社を一定の対価で買い取る独占的な権利を保有

(注)当連結会計年度において、クリアパス デベロップメント社との提携契約に基づき進めていた呼吸器合胞体ウイルス感染症予防ワクチンの開発を中止しています。

 

(5) 合弁関係

契約会社名

合弁会社名及び所在地

相手方の名称

国名

設立の目的

設立年月

当社

アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(日本)

アムジェン社

米国

アムジェン社製品の開発・輸入・販売

2013年6月

 

(6) その他

・日本マイクロバイオファーマ株式会社との清須工場における事業譲渡に関する契約

当連結会計年度において、当社は、日本マイクロバイオファーマ株式会社との間で、当社の生産拠点の一つである清須工場における事業を2016年4月1日に同社に譲渡する契約を締結しました。

 

・オカタ セラピューティクス社との買収に関する契約

当連結会計年度において、当社は、米国のバイオテクノロジー企業であるオカタ セラピューティクス社との間で、同社を買収することで合意し、2015年11月10日に契約を締結しました。この契約に基づき、同社の発行済普通株式の買付価格を1株当たり8.50米ドルとして公開買付けを実施し、米国東部時間の2016年2月10日に同社の買収を完了しました。

(注)オカタ セラピューティクス社は、2016年5月に社名をアステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシンに変更しています。

 

・レオ ファーマ社とのグローバル皮膚科事業の譲渡に関する契約

当連結会計年度において、当社は、デンマークのレオ ファーマ社との間で、当社のグローバル皮膚科事業を同社に譲渡する契約を締結しました。この契約に基づき、2016年4月1日午前0時に譲渡を完了しました。

 

6【研究開発活動】

当社は、2015年5月に公表した3か年の「経営計画2015-2017」において、「製品価値の最大化」「イノベーションの創出」「Operational Excellenceの追求」の3つを戦略課題として掲げ、中長期にわたる持続的な成長に向けた取り組みを進めています。

このうち、「イノベーションの創出」では、新薬創出力を一層強化するとともに、新たな機会へも積極的に挑戦しています。

2016年2月、眼科領域における細胞医療の研究開発に重点的に取り組むバイオテクノロジー企業であるオカタ セラピューティクス社(米国)(注)を買収し、当社の連結子会社としました。今後、同社の治療用細胞創製力と当社の研究開発基盤を融合し、新たな価値の創出を目指します。

(注)2016年5月に社名をアステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシンに変更しています。

 

このほか、イノベーションの獲得に向けて外部パートナーとの提携機会も積極的に活用しています。当連結会計年度における主な外部との提携等の取り組みは以下のとおりです。

 

・2015年4月、2型糖尿病治療剤スーグラ(一般名:イプラグリフロジン L-プロリン)及び2型糖尿病治療剤ジャヌビア(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)に関し、MSD株式会社との日本における配合剤の共同開発・販売に関する基本合意について公表しました。

・2015年4月、ユニバーシティ オブ テキサス MD アンダーソン キャンサー センター(米国)と、急性骨髄性白血病を対象としたモノクローナル抗体医薬の研究・開発に関するオプション契約を締結しました。

・2015年4月、がん免疫関連バイオテクノロジー企業であるポテンザ社(米国)と、がん免疫療法ポートフォリオの構築について、同社を買収するオプションを含む独占的共同研究開発契約を締結しました。

・2015年5月、アノキオン社(スイス)の抗原特異的免疫寛容誘導技術を用いた1型糖尿病、セリアック病の治療薬創製を目指して新たにカンヨス社(米国)を設立し、カンヨス社との間で、同社を買収するオプションを含む当該治療薬創製のための研究提携契約を締結しました。

・2015年7月、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)と、当社が保有するタンパク質複合体構造情報と産総研が持つ高度なIT創薬技術を活用した共同研究を開始しました。

・2015年9月、クロモセル社(米国)と、神経障害性疼痛及び他の疼痛の新しい治療薬開発、商業化のライセンス及び提携に関する契約を締結しました。

・2015年10月、イミュノミック セラピューティクス社(米国)と、幅広いアレルギー疾患を対象としたLAMP-vax製品について、全世界における独占的なライセンス契約を締結しました。

・2015年12月、当社の連結子会社であるアジェンシス Inc.がベリカム社(米国)と、アジェンシス Inc.が開発した前立腺幹細胞抗原(PSCA)抗体を用いたCAR-T細胞等による養子細胞療法について、開発及び商業化の権利をベリカム社に供与する全世界におけるライセンス契約を締結しました。

・2016年1月、クリノ株式会社と、遺伝子治療薬AAV-mVChR1(アデノ随伴ウイルス-改変型ボルボックスチャネルロドプシン1)について、網膜色素変性症を適応疾患とした全世界における開発・商業化のライセンス契約を締結しました。

・2016年3月、田辺三菱製薬株式会社と両社における創薬研究の更なる加速を目指し、それぞれが保有する化合物ライブラリーの内、交換可能な約25万化合物ずつを相互に交換・利用する提携契約を締結しました。

 

臨床開発においては、より優先度の高いプロジェクトに経営資源を集中することにより、開発のスピードアップを図っています。当連結会計年度における主な開発の進展は以下のとおりです。

 

(グローバル開発プロジェクト)

・過活動膀胱治療剤ベシケア(一般名:コハク酸ソリフェナシン)に関し、「5歳から18歳の小児における過活動膀胱」の適応症について、2015年9月に欧州において承認申請をしました。

・前立腺がん治療剤XTANDI(一般名:エンザルタミド)の錠剤に関し、米国では2016年2月、欧州では2016年3月に承認申請をしました。

 

(各地域での開発プロジェクト)

◇日本

・下痢型過敏性腸症候群治療剤イリボー(一般名:ラモセトロン塩酸塩)に関し、2015年5月に効能・効果追加の承認を取得し、男性のみならず女性の下痢型過敏性腸症候群にも本剤の使用ができるようになりました。

・成人関節リウマチ治療剤シムジア(一般名:セルトリズマブ ペゴル)に関し、2015年5月に効能・効果追加の承認を取得し、抗リウマチ薬による治療歴のない関節リウマチ(注)にも本剤の使用ができるようになりました。

(注)関節の構造的損傷の進展リスクが高いと推測される患者に対しては、抗リウマチ薬による治療歴がない場合でも使用できるが、最新のガイドライン等を参照した上で、患者の状態を評価し、本剤の使用の必要性を慎重に判断する必要あり。

・高リン血症治療剤キックリン(一般名:ビキサロマー)の顆粒製剤に関し、2015年9月に承認申請をしました。

・PCSK9阻害薬レパーサ(一般名:エボロクマブ)に関し、共同開発を行っているアステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社が2016年1月に「家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症」(注)に関する適応症について製造販売承認を取得しました。

(注)取得した適応症:家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症、ただし、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分な場合に限る。

(注)保険診療における本剤の使用については、厚生労働省保険局医療課長通知(保医発0419第1号、平成28年4月19日)により、留意事項が付されています。

・グアニル酸シクラーゼC受容体作動薬リナクロチド(一般名、開発コード:ASP0456)に関し、「成人における便秘型過敏性腸症候群」の適応症について、2016年2月に承認申請をしました。

・高リン血症治療剤キックリン(一般名:ビキサロマー)に関し、2016年2月に効能・効果追加の承認を取得し、透析期のみならず保存期の慢性腎臓病にも本剤の使用ができるようになりました。

 

◇EMEA(欧州・中東・アフリカ)

・末梢性神経障害性疼痛治療剤キューテンザ(一般名:カプサイシン)に関し、2015年8月に欧州において効能・効果追加の承認を取得し、非糖尿病性のみならず糖尿病性神経障害に伴う疼痛にも本剤の使用ができるようになりました。

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は2,257億円(対前連結会計年度比9.2%増)、対売上高研究開発費比率は16.4%となりました。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末において判断したものです。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

社グループは、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載のとおりです。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しています。

 

(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析

総資産は1兆7,993億円(対前連結会計年度末比58億円増)となりました。

非流動資産は9,018億円(同742億円増)となりました。その他の無形資産は3,392億円(同434億円増)となりました。

流動資産は8,975億円(同684億円減)となりました。現金及び現金同等物は3,600億円(同364億円減)となりました。

資本合計は1兆2,592億円(同587億円減)となりました。当期純利益1,937億円を計上した一方で、剰余金の配当696億円に加え、自己株式の取得1,201億円を実施しました。2015年5月29日に自己株式の消却496億円(3,800万株)を実施しました。また、在外営業活動体の換算差額が資本の減少方向に452億円変動しました。

負債の合計は5,401億円(同645億円増)となりました。非流動負債は1,268億円(同720億円増)となりました。流動負債は4,134億円(同75億円減)となりました。グローバル皮膚科事業の譲渡に伴う繰延収益を計上したことなどにより、その他の非流動負債は776億円(同584億円増)、その他の流動負債は1,211億円(同277億円増)となりました。


(4) 資本の財源及び資金の流動性
[キャッシュ・フロー]

当社グループの主たる財源は営業キャッシュ・フローであり、当連結会計年度は3,137億円の資金を得ました。これらを、有形固定資産の取得に335億円、無形資産の取得に846億円、子会社株式の取得に427億円使用するなど、投資活動として1,471億円支出しました。また、配当金の支払に696億円、自己株式の取得に1,201億円使用するなど、財務活動として1,935億円支出しました。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、3,600億円となりました。

 

[財務政策]

これらの資金基盤を背景に、当社グループは、医薬品事業の強化に向けて、日本市場においては市場シェアの継続的な拡大、海外市場においてはグローバル販売網の整備を進め、さらには、新薬のシーズを確保すべく研究開発体制の強化を図っていきます。また、製品ラインを一層強化するため、グローバルならびにローカルレベルで積極的に製品導入を図るなど、様々な戦略的事業投資機会を追求していきます。

資金の流動性については、当面の運転資金及び設備資金に加え、一定の戦略的投資機会にも備えられる現預金水準を確保しています。

株主への利益還元策につきましては、成長を実現するために必要な内部留保を確保しながら、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、配当を安定的かつ持続的に増加させていきます。これに加えて自己株式取得を必要に応じ機動的に実施し、資本効率と還元水準の更なる向上に努めていきます。

「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの事業等は医薬品事業に特有の様々なリスクを伴っています。事業展開にあたっては、自己資金の充当が望ましいと考えていますが、将来、それを上回る資金需要が発生した場合にも必要資金を円滑にかつ低利で調達できるよう財務基盤の健全性は常に維持していくよう努めています。