第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業等のリスク、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、新たに以下の技術導入契約を締結しました。

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

当社

イミュノミック セラピューティクス社

米国

LAMP-vax製品に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2015年8月~特許満了、規制上の独占販売期間の満了又は発売後10年間のいずれか遅い日まで(その後販売継続可能)

 

当第3四半期連結会計期間において、当社は、日本マイクロバイオファーマ株式会社との間で、当社の生産拠点の一つである清須工場における事業を2016年4月1日に同社に譲渡する契約を締結しました。

 

当第3四半期連結会計期間において、当社は、米国のバイオテクノロジー企業であるオカタ セラピューティクス社との間で、当社が同社を買収することで合意し、契約を締結しました。この契約に基づき、同社の発行済普通株式に対する公開買付けを実施しておりますが、当第3四半期連結会計期間末時点では同社の買収は完了していません。

 

当第3四半期連結会計期間において、当社は、デンマークのレオ ファーマ社との間で、当社のグローバル皮膚科事業を同社に譲渡する契約を締結しましたが、当第3四半期連結会計期間末時点では当該取引は完了していません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

[連結経営成績]

<連結業績(コアベース)>

当第3四半期連結累計期間の連結業績(コアベース)は、以下のとおり、売上高は増収、コア営業利益、コア四半期純利益は増益となりました。

 

[連結業績(コアベース)]

 

 

(単位:百万円)

 

前第3四半期

連結累計期間

当第3四半期

連結累計期間

増減額

(増減率)

売上高

952,772

1,065,666

112,894

11.8%

コア営業利益

200,193

233,863

33,670

(16.8%)

コア四半期純利益

140,285

169,379

29,094

(20.7%)

基本的1株当たり

コア四半期純利益(円)

63.42

78.16

14.75

(23.3%)

 

当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用などのほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。

 

 

売上高

連結売上高は1兆657億円(対前年同四半期連結累計期間比11.8%増)となりました。

・前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジのほか、ベシケアとベタニス/ミラベトリック/ベットミガを合わせた過活動膀胱(OAB)治療剤の売上が拡大しました。このほか、免疫抑制剤プログラフなどの売上が増加しました。

 

(地域別売上高の状況)

※地域別売上高については売上元会社の所在地に基づき集計しています。

 

◇日本

日本の売上高は3,968億円(同2.1%増)となりました。このうち、日本市場での売上高は3,861億円(同2.9%増)となりました。

・イクスタンジのほか、ベシケアとベタニスを合わせたOAB治療剤、プログラフ、消炎鎮痛剤セレコックス、成人気管支喘息治療剤シムビコート、高血圧症治療剤ミカルディスなどの売上が拡大しました。

・一方、高コレステロール血症治療剤リピトールや消化性潰瘍・胃炎治療剤ガスターなどの売上は、後発医薬品の影響などにより減少しました。

 

◇米州

米州の売上高は3,487億円(同30.0%増)となりました。なお、現地通貨ベースでの売上高は2,865百万ドル(同14.1%増)となりました。

・XTANDIのほか、ベシケアとミラベトリックを合わせたOAB治療剤の売上が拡大しました。

・また、心機能検査補助剤レキスキャンなどの売上が増加したほか、新製品であるアゾール系抗真菌剤クレセンバが増収に寄与しました。

 

◇EMEA(欧州・中東・アフリカ)

EMEAの売上高は2,514億円(同3.3%増)となりました。なお、現地通貨ベースでの売上高は1,871百万ユーロ(同7.9%増)となりました。

・XTANDI、ベシケアとベットミガを合わせたOAB治療剤のほか、プログラフなどの売上が伸長しました。

 

◇アジア・オセアニア

アジア・オセアニアの売上高は688億円(同31.0%増)となりました。

・プログラフ、前立腺肥大症の排尿障害改善剤ハルナールなどの売上が拡大しました。

・また、XTANDI、ベシケアとベットミガを合わせたOAB治療剤が増収に寄与しました。

 

コア営業利益/コア四半期純利益

・売上高の増加に加えて、売上原価率が低下したことから、売上総利益は前年同四半期連結累計期間に比べ14.7%増加し、7,952億円となりました。なお、売上原価率は、製品構成の変化などにより、前年同四半期連結累計期間に比べ1.9ポイント低下し、25.4%となりました。

・販売費及び一般管理費は、XTANDIの米国での共同販促費用の増加に加え、為替の影響などもあり、3,627億円(同14.3%増)となりました。

・研究開発費は、開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加に加え、為替の影響などもあり、1,650億円(同11.5%増)となりました。対売上高研究開発費比率は、15.5%となりました。

・無形資産償却費は、332億円(同18.3%増)となりました。

 

以上の結果、コア営業利益は2,339億円(同16.8%増)となりました。

また、コア四半期純利益は1,694億円(同20.7%増)、基本的1株当たりコア四半期純利益は78.16円(同23.3%増)となりました。

 

<連結業績(フルベース)>

当第3四半期連結累計期間の連結業績(フルベース)は、以下のとおり、売上高は増収、営業利益、税引前四半期利益、四半期純利益は増益となりました。

コアベースの実績では除外される、有形固定資産の減損損失、為替差損など194億円を「その他の費用」に、また、売却可能金融資産の売却益121億円を「金融収益」に計上しました。なお、前年同四半期連結累計期間の「その他の費用」、売却可能金融資産の売却益はそれぞれ426億円、11億円でした。

 

 

[連結業績(フルベース)]

 

 

(単位:百万円)

 

前第3四半期

連結累計期間

当第3四半期

連結累計期間

増減額

(増減率)

売上高

952,772

1,065,666

112,894

11.8%

営業利益

161,680

215,599

53,919

33.3%

税引前四半期利益

161,617

228,463

66,846

41.4%

四半期純利益

114,744

164,547

49,803

43.4%

基本的1株当たり

四半期純利益(円)

51.87

75.93

24.06

46.4%

四半期包括利益

197,624

166,544

△31,080

△15.7%

 

[セグメント情報]

当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しています。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりとなりました。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動によるキャッシュ・フローは、1,747億円(対前年同四半期連結累計期間比201億円増)となりました。

・法人所得税の支払額が625億円(同131億円増)となりました。

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動によるキャッシュ・フローは、△685億円(同202億円支出増)となりました。

・有形固定資産の取得による支出286億円、無形資産の取得による支出558億円の一方で、売却可能金融資産の売却による収入164億円などがありました。

 

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動によるキャッシュ・フローは、△1,631億円(同704億円支出増)となりました。

・配当金の支払額は696億円(同75億円増)となりました。また、自己株式の取得による支出927億円などがありました。

 

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、3,405億円(対前連結会計年度末比560億円減)となりました。


(3)研究開発活動

当社グループの持続的な成長の源泉である「イノベーションの創出」では、新薬創出力の一層の強化とともに、新たな機会へも積極的に挑戦しています。これまで注力してきた「泌尿器」「がん」「免疫科学」「腎疾患」「神経科学」の既存領域に、新たに「筋疾患」と「眼科」を重点研究疾患領域として加え、外部パートナーとの提携機会も活用しながら新薬の創出を目指しています。

創薬研究においては、世界最先端のサイエンスに基づいて、社内外を問わず最適な人材・研究者を登用し、最適な環境で機動的に研究活動を展開するネットワーク型の研究体制により、創薬のオープンイノベーションを推進しています。

また、FASTEN(FAST-Ex-NEW-standard)という仕組みを取り入れ、複数の研究開発プロセスを取り入れることにより研究開発期間の短縮や費用の効率化を図っています。

臨床開発においては、グローバル開発体制を一層強化するとともに、より優先度の高いプロジェクトに経営資源を集中することにより、開発のスピードアップを図っています。

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,650億円となりました。