第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当第1四半期連結累計期間における当社グループ(当社および子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

また、当社グループは、前連結会計年度末よりIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しており、前第1四半期連結累計期間の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。

なお、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績

(業績管理指標「コア営業利益」について)

当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用しております。

「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下「非経常項目」)を除外したものとなります。非経常項目として除かれる主なものは、減損損失、事業構造改善費用、訴訟関連費用、企業買収に係る条件付対価公正価値の変動額等です。

  

当第1四半期連結累計期間の当社グループの連結業績は、以下のとおりであります。

 

 

 

(単位:億円)

 

前第1四半期連結累計期間

(自 2017年4月1日

至 2017年6月30日)

当第1四半期連結累計期間

(自 2018年4月1日

至 2018年6月30日)

増減

増減率

(%)

売上収益

1,162

1,159

△3

△0.2

コア営業利益

248

184

△63

△25.6

営業利益

316

158

△158

△50.0

税引前四半期利益

320

206

△114

△35.5

親会社の所有者に

帰属する四半期利益

246

152

△94

△38.1

 

 

売上収益は1,159億円(前年同四半期比0.2%減)となりました。

当社グループの収益の柱である非定型抗精神病薬「ラツーダ」の販売が堅調に推移するなか、抗てんかん剤「アプティオム」等の伸長により北米セグメントが増収となったほか、中国セグメントや海外その他セグメントでも増収となりました。しかしながら、薬価改定や長期収載品の売上減少の影響により日本セグメントが減収となったことなどにより、連結合計では僅かながら減収となりました。

コア営業利益は184億円(前年同四半期比25.6%減)となりました。

薬価改定の影響等による売上総利益の減少や、北米セグメントにおける販売費及び一般管理費の増加に加え、研究開発費が増加したことにより、コア営業利益は減益となりました。

 

営業利益は158億円(前年同四半期比50.0%減)となりました。

コア営業利益の減益に加え、前年同四半期には、ボストン・バイオメディカル社で開発中のナパブカシンについて、胃または食道胃接合部腺がんを対象とした国際共同フェーズ3試験の盲検の解除を決定したことに伴い、条件付対価の公正価値が減少し、費用の戻入が発生しました。当第1四半期連結累計期間には、このような要因がないことから、営業利益は大幅な減益となりました。

税引前四半期利益は206億円(前年同四半期比35.5%減)となりました。

当社が保有する外貨建て金融資産において為替差益が発生したことなどにより、金融収益が大きく増加しました。

親会社の所有者に帰属する四半期利益は152億円(前年同四半期比38.1%減)となりました。

親会社の所有者に帰属する四半期利益の売上収益に対する比率は13.2%となりました。

 

(セグメント業績指標「コアセグメント利益」について)

当社グループでは、IFRSの適用にあたり、セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用しております。

「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益等を除外したセグメント別の利益となります。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

【日本】

売上収益は353億円(前年同四半期比4.8%減)となりました。

2型糖尿病治療剤「トルリシティ」やファブリー病治療剤「リプレガル」などの売上は増加しましたが、薬価改定や長期収載品の売上減少の影響が大きく、減収となりました。

コアセグメント利益は94億円(前年同四半期比20.8%減)となりました。

薬価改定による売上総利益の減少等により、減益となりました。

【北米】

売上収益は606億円(前年同四半期比1.1%増)となりました。

「ラツーダ」の販売が堅調に推移したことや、「アプティオム」の売上が伸長したことなどから、増収となりました。

コアセグメント利益は250億円(前年同四半期比14.0%減)となりました。

売上原価の増加に加え、新製品の発売に伴う販売関連費用の増加等により、減益となりました。

【中国】

売上収益は54億円(前年同四半期比4.6%増)となりました。

主力品であるカルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」等の売上は引き続き堅調に推移し、増収となりました。

コアセグメント利益は23億円(前年同四半期比0.7%増)となりました。

売上総利益の増加等により、増益となりました。

【海外その他】

売上収益は47億円(前年同四半期比81.2%増)となりました。

東南アジアにおける「メロペン」の販売等が好調であったため増収となりました。

コアセグメント利益は17億円(前年同四半期比250.1%増)となりました。

売上収益増加に伴う売上総利益の増加により、増益となりました。

 

上記報告セグメントのほか、当社グループは、食品素材・食品添加物および化学製品材料、動物用医薬品、診断薬等の販売を行っており、これらの売上収益は98億円(前年同四半期比13.2%減)、コアセグメント利益は8億円(前年同四半期比9.1%増)となりました。

 

 

(2) 財政状態

資産については、非流動資産は、再生・細胞医薬製造プラントに関連した設備投資の増加に加え、のれんや無形資産が為替換算等により増加した結果、前連結会計年度末に比べ106億円増加しました。

流動資産は、営業債権及びその他の債権や棚卸資産は増加しましたが、現金及び現金同等物やその他の金融資産が減少した結果、前連結会計年度末に比べほぼ横ばいとなりました。

これらの結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ106億円増加し、8,202億円となりました。

負債については、その他の金融負債が増加しましたが、未払法人所得税や営業債務及びその他の債務等が減少した結果、前連結会計年度末に比べ45億円減少し、3,524億円となりました。

資本については、主に利益剰余金とその他の資本の構成要素における在外営業活動体の換算差額が増加した結果、前連結会計年度末に比べ151億円増加し、4,678億円となりました。

なお、当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は57.0%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産や営業債権及びその他の債権の増加等によるキャッシュの減少要因に加え、法人所得税の支払額が増加したことなどにより、85億円の支出となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、短期貸付金の純減額が有形固定資産の取得による支出を上回ったことから、43億円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや借入金の返済等により、85億円の支出となりました。

上記のキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物の為替換算による影響額を加えた結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は1,389億円となり、前連結会計年度末に比べ88億円減少しました。

 

(4) 事業上および財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は209億円(前年同四半期比5.0%増)であります。なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分しておりません。

 

当社グループにおける開発状況は以下のとおりであります。

1.精神神経領域

 

(2018年7月27日現在)

製品/コード名

(一般名)

予定適応症

地域

開発段階

SM-13496

(ルラシドン塩酸塩)

統合失調症

中国

申請(2015/12)

統合失調症

日本

フェーズ3

双極Ⅰ型障害うつ

日本

フェーズ3

双極性障害メンテナンス

日本

フェーズ3

SEP-225289

(dasotraline)

注意欠如・多動症(ADHD)

米国

申請(2017/8)

日本

フェーズ1

過食性障害(BED)

米国

フェーズ3

APL-130277

(アポモルヒネ塩酸塩水和物)

パーキンソン病に伴うオフ症状

米国

申請(2018/3)

ロナセン

(ブロナンセリン)

(新用法:小児)統合失調症

日本

フェーズ3

(新剤形:テープ)統合失調症

日本

フェーズ3

EPI-743

(バチキノン)

リー脳症

日本

フェーズ2/3

EPI-589

パーキンソン病

米国

フェーズ2

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

米国

フェーズ2

日本

フェーズ1

SEP-363856

統合失調症

米国

フェーズ2

日本

フェーズ1

パーキンソン病に伴う精神病症状

米国

フェーズ2

SEP-4199

双極Ⅰ型障害うつ

米国

フェーズ2

日本

フェーズ1

DSP-2230

神経障害性疼痛

米国・日本

フェーズ1

DSP-6745

パーキンソン病に伴う精神病症状

米国

フェーズ1

SEP-378608

双極性障害

米国

フェーズ1

DSP-3905

神経障害性疼痛

米国

フェーズ1

 

 

 

2.がん領域

 

(2018年7月27日現在)

製品/コード名

(一般名)

予定適応症

地域

開発段階

DSP-1958

(チオテパ)

小児固形がんにおける自家造血幹細胞移植の前治療(単剤)

※未承認薬・適応外薬の開発品

日本

申請(2018/7)

BBI608

(ナパブカシン)

結腸直腸がん(併用)

米国・日本

フェーズ3

(国際共同試験)

膵がん(併用)

米国・日本

フェーズ3

(国際共同試験)

悪性胸膜中皮腫(併用)

日本

フェーズ1/2

肝細胞がん(併用)

米国

フェーズ1/2

消化器がん(併用)

米国

フェーズ1/2

固形がん(併用)

米国

フェーズ1/2

血液がん(単剤・併用)

米国

フェーズ1

BBI503

(amcasertib)

肝細胞がん(併用)

米国

フェーズ1/2

固形がん(単剤・併用)

米国

フェーズ1/2

固形がん(単剤)、肝細胞がん(併用)

日本

フェーズ1

DSP-2033

(alvocidib)

急性骨髄性白血病(AML)(併用)

(再発・難治性患者対象)

米国

フェーズ2

(国際共同試験)

骨髄異形成症候群(MDS)(併用)

米国

フェーズ1/2

急性骨髄性白血病(AML)(併用)

(初発患者対象)

米国

フェーズ1

急性骨髄性白血病(AML)(併用)

(初発および再発・難治性患者対象)

日本

フェーズ1

DSP-7888

(アデグラモチド酢酸塩/ネラチモチドトリフルオロ酢酸塩)

膠芽腫(併用)

米国・日本

フェーズ2

(国際共同試験)

骨髄異形成症候群(単剤)

日本

フェーズ1/2

小児悪性神経膠腫(単剤)

日本

フェーズ1/2

固形がん、血液がん(単剤)

米国

フェーズ1

固形がん(併用)

米国

フェーズ1

BBI608+BBI503

(ナパブカシン+amcasertib)

固形がん(併用)

米国

フェーズ1

TP-0903

慢性リンパ性白血病(CLL)(単剤・併用)

米国

フェーズ1/2

固形がん(単剤)

米国

フェーズ1

DSP-0509

固形がん(単剤)

米国

フェーズ1

TP-0184

固形がん(単剤)

米国

フェーズ1

DSP-0337

固形がん(単剤)

米国

フェーズ1

 

 

 

3.再生・細胞医薬分野

 

(2018年7月27日現在)

製品/コード名

(一般名)

予定適応症

地域

開発段階

SB623

慢性期脳梗塞

米国

フェーズ2

HLCR011

(他家iPS細胞由来網膜色素上皮)

加齢黄斑変性

日本

治験開始に向けて準備中

他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞

パーキンソン病

日本

治験開始に向けて準備中(医師主導治験)

 

 

4.その他の領域

 

(2018年7月27日現在)

製品/コード名

(一般名)

予定適応症

地域

開発段階

PXL008

(imeglimin)

2型糖尿病

日本

フェーズ3

DSP-6952

(minesapride)

便秘型IBS、慢性便秘

日本

フェーズ2

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。